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JP4725080B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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JP4725080B2 JP2004318288A JP2004318288A JP4725080B2 JP 4725080 B2 JP4725080 B2 JP 4725080B2 JP 2004318288 A JP2004318288 A JP 2004318288A JP 2004318288 A JP2004318288 A JP 2004318288A JP 4725080 B2 JP4725080 B2 JP 4725080B2
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Description

本発明は、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる定着装置等に関し、より詳しくは回動可能なベルト部材を備えた定着装置等に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、このトナー像を感光体ドラム上から記録紙に転写した後、定着装置によってこのトナー像を記録紙に定着している。
従来より、かかる画像形成装置に用いられる定着装置では、内部に加熱源が配設された円筒状の芯金に、耐熱性弾性体層と離型層とが積層して形成された定着ロールと、芯金に耐熱性弾性体層と耐熱性樹脂被膜あるいは耐熱性ゴム被膜からなる離型層とが積層されて形成された加圧ロールとが互いに圧接されて構成されている。そして、定着ロールと加圧ロールとの間に、未定着トナー像を担持した記録紙を通過させて、未定着トナー像に対して加熱と加圧とを行うことによって、記録紙にトナー像を定着している。このような定着装置は、ロールニップ方式と呼ばれて、一般に広く利用されている。
近年、画像形成装置における高生産性やカラー化の進展、さらには両面印刷機構の普及に伴い、定着装置においても高速化への対応が要求されている。その際、ロールニップ方式の定着装置では、トナーと記録紙に充分な熱量を供給できるように、ニップ幅を定着速度に比例して広く設定することが必要となる。ニップ幅を広くする方法としては、定着ロールと加圧ロールとの間の荷重を大きくする方法や、弾性体層の厚さを厚くする方法、さらにはロール径を大きくする方法が考えられる。
しかし、荷重を大きくする方法や、弾性体層の厚さを厚くする方法では、ロールの撓みに起因するニップ幅の形状がロール軸に沿って不均一になることから、定着むらや紙しわが生じ易い等といった画像品質上の問題が生じる。また、ロール径を大きくする方法では、装置の大型化を招くとともに、ロールを室温から定着可能温度に上昇させるまでの時間(ウォームアップタイム)が長くなるという問題が存在する。
そこで、これらの問題を解消して、画像形成装置の高速化に対応した定着装置を実現するべく、本出願人は、表面が弾性変形する回転可能な定着ロールと、この定着ロールに接触したまま走行可能なエンドレスベルトと、このエンドレスベルトの内側に非回転状態で配置された圧力パッドとを具備し、圧力パッドによって、定着ロールとの接触面が形成されるようにエンドレスベルトを定着ロールに圧接させ、エンドレスベルトと定着ロールとの間にシートを通過させることができるようにベルトニップを設けるとともに、定着ロールの表面のうち、シートの出口側を局部的に弾性変形させるように構成した定着装置に関する技術を開発している(例えば、特許文献1参照)。
かかる特許文献1に記載した定着装置(「ベルトニップ方式」という。)では、従来のロールニップ方式の定着装置における加圧ロールに代え、圧力パッドを用いてエンドレスベルトを定着ロールに圧接させている。このような構成を採用することにより、定着ロールとエンドレスベルトとによって形成されるベルトニップの幅が従来の定着ロールと加圧ロールとのロールニップの幅よりも容易に大きくすることができるとともに、ニップ部において均一で高いニップ圧を付与することができるので、高速化への対応が可能となり、しかも装置の小型化を図ることも容易である。
さらには、定着ロールに圧接させるエンドレスベルトの熱容量は小さく、加えて圧力パッドが非回転状態で配置されていることから、定着ロールから伝わる熱が外部に発散され難い構成を実現している。そのため、定着ロールの回転が開始されても、定着ロールからエンドレスベルト側に奪われる熱量は少なく、トナーの溶融に際しての熱効率を高めることができるとともに、ベルトニップでの温度低下量も小さいことから、トナーの定着性の向上を図ることができるという利点も有している。
一方、このようなベルトニップ方式の定着装置においては、圧力部材によりエンドレスベルト(ベルト部材)を定着ロールに圧接させる構成を採用しているため、画像形成装置が停止された状態においては、圧力部材は定着ロールの一定の領域を押圧し続けることとなる。そのため、画像形成装置の停止状態が長く続く場合には、定着ロール表面の一部領域に圧力部材によって押圧された際の凹みが履歴として残り易い。そして、定着ロール表面にこのような凹みが残ると、画像形成動作時において定着画像に帯状の定着むらを生じさせる場合がある。そこで、かかるベルトニップ方式の定着装置では、画像形成装置が停止し、定着装置が非動作状態となった際には、圧力部材と定着ロールとの所定圧での押圧状態を解除するために、圧力部材を定着ロールから離隔させる方向に移動させることが可能な圧解除機構を設けている。
特許第3298354号公報(第4-7頁)
ところで、上記したベルトニップ方式の定着装置に用いられる圧解除機構では、圧力部材と定着ロールとの所定圧での押圧状態を解除する際に、圧力部材の移動量を大きく設定すれば圧力部材から受ける負荷も大きくなる。そこで、かかる圧解除機構においては、圧力部材を定着ロールから完全に離隔させず、定着ロール表面に凹みが履歴として残らない範囲で、圧力部材と定着ロールとの押圧力を低減するような圧力部材の移動量を設定している。それによって、圧解除機構が受ける負荷を極力低減することが可能となる。
また、かかる圧解除機構を動作させる駆動手段に関しては、これを独立に設置すると定着装置全体の構成が大型化・複雑化する。そこで、かかる圧解除機構においては、定着ロールの駆動に用いる駆動手段を利用している。すなわち、通常の定着動作時における定着ロールの回転方向とは逆方向に回転させることによって、圧解除機構を動作させるように構成している。それによって、定着装置の小型化・低コスト化を図ることが可能となる。
しかしながら、定着装置において上記した構成の圧解除機構を採用した場合には、定着装置で紙詰まり(ジャム)が発生して画像形成装置が停止し、圧解除機構が圧解除状態を設定するように作動した際にも、ジャムした記録紙に対しては、圧力部材と定着ロールとの間に残留した若干の押圧力が作用する。そのため、ジャム処理のために用紙を引き抜こうとすると、かかる押圧力によって定着ロールは回転する。その際に、定着ロールを逆回転させる方向に用紙を引き抜くと、定着ロールの回転が圧解除機構に伝達されることとなり、それによって圧解除機構が作動して、圧力部材を圧解除状態から圧設定状態に切り替えてしまう場合がある。その場合には、ジャムした記録紙に対しては、圧力部材と定着ロールとの間で通常の定着動作時における所定圧での押圧力が作用するため、定着装置から記録紙を除去することが困難となるという問題があった。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、圧力部材によりベルト部材を定着ロールへ所定圧で押圧する構成の定着装置において、紙詰まりが生じた際の紙除去処理を容易にすることにある。
かかる目的のもと、本発明の定着装置は、記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、回動部材と、回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、ベルト部材の内側から回動部材を所定圧で押圧する押圧部材と、所定の駆動力によって作動するとともに、押圧部材に対して、回動部材を所定圧で押圧する状態と回動部材に対するかかる所定圧での押圧を解除した状態とを設定する圧設定手段と、圧設定手段における駆動力の伝達を接続と遮断とに切り替える切替手段とを備えることを特徴としている。
ここで、切替手段は、圧設定手段内に配設されたギヤ列の中の少なくとも1のギヤを、ギヤ列とギヤ結合した状態と、ギヤ列とのギヤ結合を解除した状態とに切り替えることを特徴とすることができる。特に、かかる1のギヤは、ギヤをギヤ列に押し込む押し込み部材と、ギヤをギヤ列から解除する方向に付勢する弾性部材とを有する構成とすることもできる。
また、圧設定手段は、回動部材から駆動力を受けて作動するように構成され、切替手段は、回動部材からの駆動力の伝達を接続と遮断とに切り替えることを特徴とすることもできる。特に、圧設定手段は、回動部材が通常の定着動作時とは逆方向の回転を行う際に、回動部材から駆動力を受けて作動するように構成されたことを特徴とすることもできる。
また、本発明の定着装置は、記録材にトナー画像を形成する画像形成装置に着脱自在に配置される定着装置であって、回動部材と、回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、ベルト部材の内側から回動部材を所定圧で押圧する押圧部材と、回動部材からの回転駆動力を受けることで、押圧部材に対して、回動部材を所定圧で押圧する状態と回動部材に対するかかる所定圧での押圧を解除した状態とを設定する圧設定手段とを備え、圧設定手段は、回動部材からの回転駆動力を伝達する作動モードと、回動部材からの回転駆動力を伝達しない非作動モードとが設定されることを特徴としている。
ここで、圧設定手段は、圧設定手段内に配設されたギヤ列の中の少なくとも1のギヤのギヤ結合が解除されることにより、非作動モードが設定されることを特徴とすることができる。また、圧設定手段は、画像形成装置本体への設置時に作動モードが設定され、画像形成装置本体からの取り外し時に非作動モードが設定されることを特徴とすることもできる。
さらに、本発明を画像形成装置として捉え、本発明の画像形成装置は、記録材にトナー画像を形成する画像形成装置であって、トナー像を形成するトナー像形成手段と、トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を記録材に定着するとともに、画像形成装置本体に着脱自在に配置された定着手段とを含み、定着手段は、回動部材と、回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、ベルト部材の内側から回動部材を所定圧で押圧する押圧部材と、所定の駆動力によって作動するとともに、押圧部材に対して、回動部材を所定圧で押圧する状態と回動部材に対するかかる所定圧での押圧を解除した状態とを設定する圧設定手段と、定着手段の画像形成装置本体に対する着脱に連動して、圧設定手段における駆動力の伝達を接続と遮断とに切り替える切替手段とを備えたことを特徴としている。
ここで、定着手段の切替手段は、定着手段が画像形成装置本体に設置された状態にて、圧設定手段に駆動力を伝達し、定着手段が画像形成装置本体から取り外された状態にて、圧設定手段への駆動力の伝達を遮断することを特徴とすることができる。また、定着手段は、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成された載置部材に載置され、定着手段の切替手段は、載置部材の着脱に連動して駆動力の伝達を接続と遮断とに切り替えることを特徴とすることもできる。さらに、定着手段の切替手段は、圧設定手段内に配設されたギヤ列の中の少なくとも1のギヤを、定着手段の画像形成装置本体への設置時にはギヤ列とギヤ結合した状態に設定し、定着手段の画像形成装置本体からの取り外し時にはギヤ列とのギヤ結合を解除した状態に設定することを特徴とすることもできる。
本発明によれば、圧力部材によりベルト部材を定着ロールへ所定圧で押圧する構成の定着装置において、紙詰まりが生じた際の紙除去処理を容易にすることが可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1K、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
本実施の形態において、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は106〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚さは例えば0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニングバックアップロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置され、さらに一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール22と、バックアップロール25とによって構成される。バックアップロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定されている。このバックアップロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極をなし、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が当接配置されている。
一方、二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、さらに二次転写ロール22は接地されてバックアップロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙P上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
さらに、本実施の形態の画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む搬送シュート53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置(IPS)により所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。IPSでは、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Pを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱および圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール34および中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
次に、本実施の形態の画像形成装置に用いられる定着装置60について説明する。図2は本実施の形態の定着装置60の構成を示す側断面図である。定着装置60は、回動部材の一例としての定着ロール61、ベルト部材の一例としてのエンドレスベルト62、およびエンドレスベルト62を介して定着ロール61を押圧する圧力部材の一例としての圧力パッド64により主要部が構成されている。
定着ロール61は、金属製のコア(円筒状芯金)611の周囲に耐熱性弾性体層612、および離型層613を積層して構成された円筒状ロールであり、回転自在に支持されて所定の表面速度で回転する。
定着ロール61の内部には、発熱源として、例えば定格600Wのハロゲンヒータ66が配設されている。一方、定着ロール61の表面には温度センサ69が接触して配置されている。画像形成装置の制御部40は、この温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ66の点灯を制御し、定着ロール61の表面温度が所定の設定温度(例えば、175℃)を維持するように調整している。
エンドレスベルト62は、継ぎ目がない無端状のベルトであり、エンドレスベルト62の内部に配置された圧力パッド64と、上流側ベルトガイド部材63aおよび下流側ベルトガイド部材63b、さらにはエンドレスベルト62の両端部に配置されたエッジガイド部材80(後段の図3参照)によって回動自在に支持されている。そして、エンドレスベルト62はニップ部Nにおいて定着ロール61に対して圧接されるように配置され、定着ロール61に従動して回動する。
ここで、図3はエンドレスベルト62が支持される構成を説明する図であり、用紙Pの搬送方向下流側から見た定着装置60の一方の端部領域を示している。
図3に示したように、エンドレスベルト62の幅方向両端部は、エンドレスベルト62の内部に配置された支持体としての支持フレーム65の両端部に固設されたエッジガイド部材80によって支持されている。エッジガイド部材80は、ニップ部Nとその近傍に対応する部分に切り欠きが形成された円筒状、すなわち断面がC形状のベルト走行ガイド部801、このベルト走行ガイド部801の外側に設けられ、エンドレスベルト62の外径よりも大きな外径で形成されたフランジ部802、さらにエッジガイド部材80の外側面に設けられ、エッジガイド部材80を定着装置60本体に保持された支持レバー400に結合するための保持部803で構成されている。
そして、エンドレスベルト62は、エンドレスベルト62の幅方向両端部において、両端部の内周面がエッジガイド部材80に支持されながら、定着ロール61に従動して回動する。また、エンドレスベルト62は、フランジ部802によってエンドレスベルト62の幅方向への移動(ベルトウォーク)が制限され、エンドレスベルト62に片寄りが生じるのが抑えられている。
一方、エンドレスベルト62の幅方向両端部を除く領域では、エンドレスベルト62は圧力パッド64と、上流側ベルトガイド部材63aおよび下流側ベルトガイド部材63bとに支持されている(図2も参照)。圧力パッド64と、上流側ベルトガイド部材63aおよび下流側ベルトガイド部材63bとは、エンドレスベルト62の内部の支持フレーム65に長手方向に沿って取り付けられている。そして、エンドレスベルト62の両端部を除く領域では、エンドレスベルト62の内周面が、圧力パッド64および上流側ベルトガイド部材63a上を覆うように配置された低摩擦シート68と、下流側ベルトガイド部材63bとに摺擦しながら回動する。
このように、エンドレスベルト62は、支持フレーム65の両端部に固設されたエッジガイド部材80と、支持フレーム65の長手方向に沿って固設された圧力パッド64、さらには上流側ベルトガイド部材63aおよび下流側ベルトガイド部材63bとに支持されている。
加えて、支持フレーム65の両端部に固設されたエッジガイド部材80は、保持部803が定着装置60本体に保持された支持レバー400に結合されており、この支持レバー400は、後段で説明する圧解除機構によって揺動するように構成されている。そのため、かかる圧解除機構が支持レバー400を揺動させることで、エッジガイド部材80が定着ロール61と離隔する方向(図3中の矢印)に移動し、エンドレスベルト62全体は、定着ロール61から離隔する方向に移動することができるように構成されている。
次に、圧力パッド64は、上述したように、エンドレスベルト62の内側において金属製の支持フレーム65に支持されている。そして、エンドレスベルト62を介して定着ロール61を押圧して、定着ロール61との間でニップ部Nを形成している。圧力パッド64は、ニップ部Nの入口側(上流側)に配置された押圧部材の一例としてのプレニップ部材64aと、ニップ部Nの出口側(下流側)に配置された局所押圧部材の一例としての剥離ニップ部材64bから構成されている。プレニップ部材64aは、均一なニップ圧が付与される幅の広いニップ部Nを形成する機能を有している。また、剥離ニップ部材64bは、定着ロール61表面を局所的に押圧することで、トナー像表面を平滑化して画像光沢を付与するとともに、定着ロール61表面に歪み(凹み)を与えることで、用紙Pにダウンカールを形成し、用紙Pを定着ロール61表面から剥離する機能を有している。
また、圧力パッド64は、上述した圧解除機構によってエッジガイド部材80が定着ロール61と離隔する方向に移動した際には、定着ロール61への押圧力が解除されることとなる。
さらに、圧力パッド64には、エンドレスベルト62の内周面と圧力パッド64との摺動抵抗を小さくするために、エンドレスベルト62と接する面に低摩擦部材の一例としての低摩擦シート68が設けられている。
低摩擦シート68は、ニップ部Nの上流側端部が下流側ベルトガイド部材63bによって支持フレーム65の底面に固定されている。そして、上流側ベルトガイド部材63aを覆うとともに、ニップ部Nの全域において、圧力パッド64とエンドレスベルト62内周面との間に挟持された状態で配設されている。なお、低摩擦シート68のニップ部N下流側は、低摩擦シート68に歪みが生じないように、固定されず自由端(フリー)の状態で設定されている。そして、低摩擦シート68は、ニップ部Nにおいて圧力パッド64と定着ロール61との間に押圧力(ニップ圧)が印加されている状態の下で、エンドレスベルト62内周面と圧力パッド64との摺動抵抗(摩擦抵抗)を低減している。
このような構成において、定着ロール61は、図示しない駆動モータに連結されて矢印C方向に回転し、この回転に従動してエンドレスベルト62も定着ロール61と同じ方向に回動する。図1に示した画像形成装置の二次転写部20においてトナー像が静電転写された用紙Pは、定着入口ガイド56によって導かれて、ニップ部Nに搬送される。そして、用紙Pがニップ部Nを通過する際に、用紙P上のトナー像はニップ部Nに作用する圧力と、定着ロール61から供給される熱とによって定着される。本実施の形態の定着装置60では、ほぼ定着ロール61の外周面に倣う凹形状のプレニップ部材64aによりニップ部Nを広く構成することができるため、安定した定着性能を確保することができる。
なお、ニップ部Nの下流側近傍には、剥離ニップ部材64bによって定着ロール61から剥離された用紙Pを完全に定着ロール61から分離し、画像形成装置の排出部へ向かう排紙通路に誘導するための剥離補助部材70が配設されている。剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ロール61の回転方向と対向する向き(カウンタ方向)に定着ロール61と近接する状態でバッフルホルダ72によって保持されている。
次に、定着装置60を構成する各部材について詳細に述べる。
まず定着ロール61では、コア611は、鉄、アルミニウム、SUS等の熱伝導率の高い金属で形成された、例えば外径30mm、肉厚1.8mm、長さ360mmの円筒体で構成されている。耐熱性弾性体層612は、耐熱性の高い弾性体で構成され、特に、ゴム硬度が15〜45°(JIS−A)程度のゴム、エラストマー等の弾性体を用いるのが好ましい。具体的には、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。本実施の形態の定着装置60では、ゴム硬度が35°(JIS−A)のシリコーンHTVゴムを600μmの厚さでコア611に被覆している。離型層613には、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂が用いられるが、トナーに対する離型性や耐摩耗性の観点から、フッ素樹脂が適している。フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等が使用できる。離型層613の厚さは、5〜30μmが好ましい。本実施の形態の定着装置60では、厚さ30μmのPFAが被覆されている。
エンドレスベルト62は、出力画像に継ぎ目に起因する欠陥が生じないように、原形が円筒形状に形成された継ぎ目がない無端ベルトであり、ベース層と、このベース層の定着ロール61側の面(外周面)または両面に被覆された離型層とから構成されている。ベース層は、熱硬化性ポリイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂等のポリマーが耐熱性、機械特性等の観点から好適に用いられる。その厚さは、30〜200μm、好ましくは50〜125μm、より好ましくは75〜100μm程度に設定される。
ベース層の表面に被覆される離型層としては、フッ素樹脂が用いられる。ここで、フッ素樹脂としては、特に耐熱性、機械特性等の観点から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)が好適に用いられる。その厚さは5〜100μm、好ましくは10〜30μm程度に設定される。
本実施の形態の定着装置60では、エンドレスベルト62として、周長94mm、厚さ75μm、幅320mmの熱硬化性ポリイミドからなるベース層に、厚さ30μmのPFAからなる離型層を積層した構成を用いている。
低摩擦シート68は、エンドレスベルト62内周面と圧力パッド64との摺動摩擦(摺擦抵抗)を低減するために、摩擦係数が小さく、耐摩耗性・耐熱性に優れた材質で形成するのが適している。また、低摩擦シート68は、潤滑剤が染み込んで裏面から漏れ出ないように、潤滑剤に対する浸潤性のない(難通過性)ように構成している。具体的には、フッ素樹脂からなる多孔質樹脂繊維布をベース層として圧力パッド64側の面にPET樹脂シートをラッピングさせたもの、シンタード成形したPTFE樹脂シート、テフロン(登録商標)を含浸させたガラス繊維シート等を用いることができる。
なお、低摩擦シート68は、プレニップ部材64aや剥離ニップ部材64bと別体に構成しても、プレニップ部材64aや剥離ニップ部材64bと一体的に構成しても、いずれでもよい。
次に、下流側ベルトガイド部材63bの底面には、定着装置60の長手方向に亘って潤滑剤塗布部材67が配設されている。潤滑剤塗布部材67は、エンドレスベルト62内周面に対して接触するように配置され、潤滑剤を適量供給する。これにより、エンドレスベルト62と低摩擦シート68との摺動部に潤滑剤を供給し、低摩擦シート68を介したエンドレスベルト62と圧力パッド64との摺動抵抗をさらに低減して、エンドレスベルト62の円滑な回動を図っている。また、エンドレスベルト62の内周面や低摩擦シート68表面の摩耗を抑制する効果も有している。
なお、潤滑剤としては、定着温度環境下での長期使用に対する耐久性を有し、かつ、エンドレスベルト62内周面との濡れ性を維持できるものが適している。例えば、シリコーンオイルやフッ素オイル等の液体状のオイルや、固形物質と液体とを混合させた合成潤滑油グリース等、さらにはこれらを組み合わせたものを用いることができる。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩添加ジメチルシリコーンオイル、ヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、有機金属塩およびヒンダードアミン添加ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、有機金属塩添加アミノ変性シリコーンオイル、ヒンダードアミン添加アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、シラノール変性シリコーンオイル、スルホン酸変性シリコーンオイル等を用いることもできる。また、フッ素オイルとしては、パーフルオロポリエーテルオイル、変性パーフルオロポリエーテルオイルを用いることもできる。本実施の形態の定着装置60では、アミノ変性シリコーンオイルを用いている。
続いて、エンドレスベルト62の内部に配置されて、定着ロール61を押圧する圧力パッド64について説明する。
圧力パッド64は、上述したように、プレニップ部材64aと剥離ニップ部材64bとで構成されている。まず、プレニップ部材64aは、定着ロール61を所定圧(例えば、35kgfの荷重)で押圧するように、加圧バネを介して支持フレーム65に支持されている。また、プレニップ部材64aを構成する材質としては、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性体や板バネ等を用いることができ、本実施の形態の定着装置60では、幅10mm、厚さ5mm、長さ320mmのシリコーンゴムを用いている。さらに、定着ロール61側の面は、ほぼ定着ロール61の外周面に倣う凹状曲面で形成されている。そして、かかる構成のプレニップ部材64aにより、広いニップ部Nを形成することができるので、画像形成装置の高速化に対応して、定着ロール61から充分な熱量を用紙P上のトナー像に付与することができる。
剥離ニップ部材64bは、プレニップ部材64aとは別体に構成され、別個独立に支持フレーム65に支持されている。支持フレーム65は、定着装置60本体に保持された支持レバー400(図3参照)を介して押圧機構(不図示)によって定着ロール61側に押圧されている。そして、支持フレーム65が定着ロール61方向に押圧されながら定着ロール61に対して所定の位置に設定されることで、剥離ニップ部材64bは定着ロール61に対して所定の押圧力を持って当接するように構成されている。
剥離ニップ部材64bは、PPS、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド等の耐熱性樹脂や、鉄、アルミニウム、SUS等の金属といった剛性の高い材質で形成されるとともに、幅(エンドレスベルト62の回動方向に沿った長さ)が3〜4mmであって、長手方向がニップ部Nの略全領域に亘る板状部材で形成されている。さらに、剥離ニップ部材64bの定着ロール61側における外面形状は、所定の曲率を有する凸状曲面に形成されている。
このような構成により、剥離ニップ部材64bは、定着ロール61に対して局所的に高い圧力をもって押圧している。それにより、ニップ部N出口側(最下流部)の幅3〜4mmの領域には、ニップ部Nの長手方向に亘って高圧領域が形成されるので、トナー像を担持した用紙Pがこの局所高圧部を通過することで、トナー像表面は平滑化され、所望の画像光沢を得ることができる。また、定着ロール61の表面には、局所的に歪み(凹み)が生じるので、その凹みを用紙Pが通過することで用紙Pにはダウンカールが形成され、用紙Pを定着ロール61表面から剥離することができる。
ところで、このように、圧力パッド64(プレニップ部材64aと剥離ニップ部材64b)はエンドレスベルト62を定着ロール61に圧接させるように配置されているために、画像形成装置が停止された状態においては、圧力パッド64は定着ロール61の一定の領域を押圧し続けることとなる。そのため、画像形成装置の停止状態が長く続く場合には、定着ロール61表面の一部領域に圧力パッド64によって押圧された際の凹みが履歴として残り易くなる。定着ロール61表面に凹みが残った場合には、画像形成動作時に定着画像に帯状の定着むらを生じさせることがある。
そこで、本実施の形態の定着装置60では、画像形成装置が停止し、定着装置60が非動作状態となった際には、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態を解除するために、エンドレスベルト62全体を定着ロール61から離隔させる方向に移動させる圧解除機構が設けられている。以下に、本実施の形態の定着装置60に配設される圧解除機構について説明する。
図4は、本実施の形態の定着装置60に配設される圧解除機構を説明する図である。図4に示したように、本実施の形態の圧解除機構は、定着ロール61からの駆動力を受ける駆動力受動部100、エンドレスベルト62全体を定着ロール61から離隔させるカム機構部200、さらには駆動力受動部100からカム機構部200へ駆動力を伝達するシャフト300で構成されている。
まず、定着ロール61の一方の端部には、画像形成装置に配設された駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けて、定着ロール61を回転駆動させる定着ロールギヤ90が外嵌されている。そして、駆動力受動部100は定着ロール61から回転駆動力を受けるように構成されている。すなわち、駆動力受動部100は、図4に示したように、定着ロールギヤ90とギヤ結合された伝達ギヤ101、シャフト300に連結された伝達ギヤ103、伝達ギヤ101と伝達ギヤ103との間に配設される伝達ギヤ102で構成されている。駆動力受動部100では、定着ロール61の回転駆動力は、定着ロールギヤ90→伝達ギヤ101→伝達ギヤ102→伝達ギヤ103の順で伝達され、シャフト300を回転させる。
一方、カム機構部200は、シャフト300の端部に結合されたワンウェイクラッチを備えた伝達ギヤ201、伝達ギヤ201とギヤ結合された伝達ギヤ202、伝達ギヤ202とギヤ結合された伝達ギヤ203、伝達ギヤ203とギヤ結合された伝達ギヤ204、伝達ギヤ204と同軸に連結された伝達ギヤ205、伝達ギヤ205とギヤ結合された伝達ギヤ206、伝達ギヤ206が外嵌されたシャフト207、シャフト207に外嵌されたカム208およびカム209で構成されている。
ワンウェイクラッチを備えた伝達ギヤ201は、定着ロール61が正回転、すなわち画像形成動作時における通常の回転を行なっている状態では、シャフト300の回転を受けても空回転し、シャフト300からの回転駆動力をカム機構部200に伝達しない。その一方で、画像形成装置に配設された駆動モータは、画像形成動作時における通常の回転とは逆方向に回転可能に構成されており、駆動モータの逆回転により定着ロール61が逆回転する場合には、ワンウェイクラッチを備えた伝達ギヤ201は、シャフト300の回転を受けて、シャフト300からの回転駆動力をカム機構部200に伝達する。
図5は、圧解除機構のカム機構部200の構成を示した図である。図5を参照して説明すると、駆動モータの逆回転により定着ロール61を逆回転させた場合には、カム機構部200では、シャフト300からの回転駆動力は、シャフト300からワンウェイクラッチを備えた伝達ギヤ201を介して、伝達ギヤ202→伝達ギヤ203→伝達ギヤ204→伝達ギヤ205→伝達ギヤ206の順で伝達され、シャフト207が回転する。そして、シャフト207の回転によってカム208(およびカム209)が初期位置から所定の角度まで回転する。そのとき、カム208(およびカム209)は、定着装置60本体に保持された支持レバー400に取り付けられたベアリング401を押し下げ、それによって、支持レバー400と定着装置60本体とが結合される接合部402を揺動中心として支持レバー400が押し下げられる。そして、支持レバー400に結合されたエッジガイド部材80(図3を参照)が押し下げられる。その結果、エンドレスベルト62全体が押し下げられ、エンドレスベルト62は定着ロール61から離隔される方向に移動するので、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態は解除される。
一方、エンドレスベルト62を再び定着ロール61に圧接させる場合には、駆動モータのさらなる逆回転により定着ロール61を逆回転させ、シャフト300からの回転駆動力をカム機構部200のギヤ列により同様に伝達させて、カム208およびカム209を上記した所定角度から初期位置まで回転させる。すると、エンドレスベルト62の両端部のエッジガイド部材80には、支持レバー400を介して押圧機構(不図示)によって定着ロール61側に押圧力が作用しているため、エンドレスベルト62全体が押し上げられ、定着ロール61に所定圧で圧接される。このように、圧解除機構は、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態と、かかる所定圧での押圧状態の解除とを設定する圧設定手段として機能する。
なお、シャフト207の端部には、アクチュエータ210が配設され、アクチュエータ210の移動領域内には、フォトセンサ(不図示)が配置されている。シャフト207の回転に伴ってアクチュエータ210が回転することで、アクチュエータ210がフォトセンサを横切り、シャフト207に固定されたカム208およびカム209の回転角度が検知される。そして、カム208およびカム209の回転角度に基づき、上記した駆動モータの逆回転量が制御される。
このように、本実施の形態の定着装置60に配設される圧解除機構では、駆動モータの逆回転により定着ロール61を逆回転させることで、定着ロール61の回転駆動力を駆動力受動部100→シャフト300→カム機構部200と伝達させることにより、カム208およびカム209を半周ずつ回転させる。それにより、支持レバー400を介してエッジガイド部材80を揺動させることができ、エンドレスベルト62全体を定着ロール61に対して接離させる方向に移動させることにより、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態と圧解除状態の選択的な設定が可能となる。
かかる本実施の形態の定着装置60に配設される圧解除機構では、駆動力受動部100の定着ロールギヤ90からの駆動力をシャフト300に伝達するギヤ列において、伝達ギヤ101と伝達ギヤ103との間に配設された伝達ギヤ102が、回転軸方向にスライド移動可能に構成され、伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合を解除することが可能に構成されている。そして、駆動力受動部100では、伝達ギヤ102が伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合が解除されることで、定着ロールギヤ90からシャフト300への駆動力の伝達を遮断することができるように構成されている。
図6は、駆動力受動部100の構成を示した斜視図である。図6に示したように、シャフト104には、伝達ギヤ102と、伝達ギヤ102を伝達ギヤ101および伝達ギヤ103からなるギヤ列側(内側方向)に押し付ける押し込み部材105とが軸支されている。また、伝達ギヤ102の内部(シャフト104側)には、伝達ギヤ102をシャフト104に沿って伝達ギヤ101および伝達ギヤ103からなるギヤ列から解除する方向(外側方向)に付勢するバネ部材107が配設されている。バネ部材107は、シャフト104を支持しているシャフトホルダ106に一方が当接しており、シャフトホルダ106を土台として伝達ギヤ102を外側方向に付勢している。
続いて、駆動力受動部100における伝達ギヤ102の動作について説明する。図7は、伝達ギヤ102が伝達ギヤ101および伝達ギヤ103にギヤ結合する場合の設定状態(ギヤ結合状態)を表し、図8は、伝達ギヤ102が伝達ギヤ101および伝達ギヤ103とのギヤ結合が解除された場合の設定状態(ギヤ解除状態)を表している。
図7に示したギヤ結合状態では、押し込み部材105の外側端部が画像形成装置の側壁120から押圧され、伝達ギヤ102をバネ部材107の押圧力に対抗して伝達ギヤ101および伝達ギヤ103からなるギヤ列側に押し付けている。それによって、伝達ギヤ102は、伝達ギヤ101および伝達ギヤ103にギヤ結合され、定着ロールギヤ90からシャフト300に対して駆動力が伝達される(図4も参照)。
このギヤ結合状態は、定着装置60が画像形成装置に通常の状態で設置されている場合の設定である。すなわち、定着装置60が画像形成装置に通常の状態で設置されている場合には、押し込み部材105の外側端部が画像形成装置の側壁120に当接し、押し込み部材105が側壁120から押圧されることで、上述したように、伝達ギヤ102をギヤ列側に押し付けるように設定される。
一方、図8に示したギヤ解除状態では、押し込み部材105の外側端部が画像形成装置の側壁120から離れた状態となり、伝達ギヤ102が押し込み部材105からの押し付けから解放されることにより、バネ部材107の押圧力によってストッパ110に当接する位置まで移動する。そして、伝達ギヤ101および伝達ギヤ103からなるギヤ列から解除される。それによって、伝達ギヤ102は、伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合が解除されるので、定着ロールギヤ90からシャフト300への駆動力の伝達が遮断される(図4も参照)。
このギヤ解除状態は、定着装置60が画像形成装置から取り外された場合の設定である。すなわち、定着装置60は、画像形成装置本体に対してスライド自在に構成されたドローワユニットに配置されており、例えば、定着装置60において紙詰まり(ジャム)が生じた際には、ドローワユニット全体を画像形成装置から引き出すことによって、定着装置60が画像形成装置から取り出され、ジャムした用紙Pの取除き処理を容易にしている。そして、ジャム処理等の際にドローワユニット全体を画像形成装置から引き出した場合には、定着装置60が画像形成装置から離れるので、押し込み部材105の外側端部が画像形成装置の側壁120から離れ、上述したように、伝達ギヤ102は伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合から解除される。
ところで、本実施の形態の定着装置60では、画像形成装置が停止して定着装置60が非動作状態となった際には、圧解除機構が作動し、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態を解除する。その際に、圧解除機構は、定着ロール61に対して押圧されている圧力パッド64を、定着ロール61から接離させる方向に動作させるものであることから、圧解除機構が圧力パッド64を定着ロール61から離隔させる際には、圧力パッド64から定着ロール61に対して働いている押圧力が圧解除機構に対して負荷として作用する。したがって、圧力パッド64を離隔させる際の移動量が大きくなれば、それだけ圧解除機構が受ける負荷も大きくなり好ましくない。その一方で、圧解除機構においては、定着ロール61表面の一部領域に圧力パッド64によって押圧された際の凹みが履歴として残らない程度に定着ロール61に対する圧力パッド64の押圧力が低減されれば充分であって、圧力パッド64を定着ロール61に対する押圧力が全て解除される位置まで移動させる必要はない。このような観点から、本実施の形態の圧解除機構では、定着ロール61表面が凹まない範囲で圧力パッド64と定着ロール61との押圧力を低減するように、圧力パッド64の接離動作を行なっている。
ところが、定着装置60で用紙Pの紙詰まり(ジャム)が発生した場合に、画像形成装置が停止して圧解除機構が作動すると、本実施の形態の圧解除機構においては、定着ロール61表面が凹まない程度に圧力パッド64と定着ロール61との押圧力を低減するだけで、圧力パッド64と定着ロール61との押圧力を完全に解除しないので、ジャムした用紙Pに対して、圧力パッド64と定着ロール61との間に若干残留した押圧力が作用することとなる。そのため、ジャム処理の際に用紙Pを引き抜こうとすると、定着ロール61を回転させることとなる。
その場合に、ジャムした用紙Pを定着装置60の排紙側から引き抜く場合には、定着ロール61の回転は通常動作の回転方向(正回転)と同方向であるから、定着ロール61の回転駆動力が駆動力受動部100→シャフト300と伝達されても、カム機構部200では、ワンウェイクラッチを備えた伝達ギヤ201がシャフト300の回転を受けても空回転し、シャフト300からの回転駆動力をカム機構部200に伝達しない。したがって、圧解除機構は圧解除状態を維持し、圧力パッド64と定着ロール61との押圧力は低い状態にあるので、ジャムした用紙Pの取除き処理は容易である。
これに対し、ジャムした用紙Pを定着装置60の給紙側から引き抜く場合には、定着ロール61の回転は通常動作の回転方向(正回転)と逆方向(逆回転)となるから、定着ロール61の回転駆動力が駆動力受動部100→シャフト300と伝達された際に、カム機構部200では、ワンウェイクラッチを備えた伝達ギヤ201がシャフト300の回転を受けて回転し、シャフト300からの回転駆動力をカム機構部200に伝達する。
したがって、定着ロール61が逆回転された場合には、カム機構部200はカム208およびカム209を回転させて、圧解除状態から圧設定状態に切り替わるように作動させてしまう。そのため、ジャムした用紙Pには、圧力パッド64と定着ロール61との間に通常印加される所定圧の押圧力が作用することとなるため、用紙Pを除去することが困難となる。
そこで、本実施の形態の定着装置60では、ジャム処理を行うためにドローワユニットを画像形成装置から引き出し、定着装置60を画像形成装置から取り外した場合には、圧解除機構の駆動力受動部100において、押し込み部材105の外側端部が画像形成装置の側壁120から離れ、上述したように、伝達ギヤ102は伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合から解除されるように構成されている。そのため、ジャムした用紙Pを定着装置60の給紙側から引き抜いた場合では、定着ロール61の回転は逆回転となるが、定着ロール61の回転は伝達ギヤ101から伝達ギヤ103へは伝達されず、カム機構部200に伝達されることはない。それによって、圧解除機構が圧解除状態から圧設定状態に切り替わるように作動することはないため、圧解除機構は圧解除状態を維持するので、ジャムした用紙Pの取除き処理は容易となる。
このように、本実施の形態の定着装置60に配設される圧解除機構では、伝達ギヤ102が伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合から解除可能に構成されているので、ジャムした用紙Pを定着装置60の給紙側および排紙側のいずれから引き抜いた場合においても、圧解除機構は圧解除状態を維持し、ジャムした用紙Pの取除き処理を容易に行なうことが可能となる。
一方、ジャム処理を完了し、ドローワユニットを画像形成装置に設置した場合には、定着装置60は画像形成装置の正規の位置に設置されるので、駆動力受動部100の押し込み部材105の外側端部は画像形成装置の側壁120から押圧されるように設置される。それによって、伝達ギヤ102はギヤ列側に押し付けるように設定され、伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間でギヤ結合が行なわれる。そのため、定着ロールギヤ90からシャフト300への駆動力の伝達が可能となり、通常の定着動作が行なわれるとともに、圧解除機構は、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態と、かかる所定圧での押圧状態の解除とを選択的に設定することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態の定着装置60では、圧力パッド64と定着ロール61との所定圧での押圧状態を解除するために、エンドレスベルト62全体を定着ロール61から離隔させる方向に移動させる圧解除機構を設けている。これにより、画像形成装置の停止状態が長く続く場合等において、定着ロール61表面の一部領域に圧力パッド64によって押圧された際の凹みが履歴として残ることを抑制し、画像形成動作時に定着画像に帯状の定着むらが生じことを抑えることが可能となる。
さらに、本実施の形態の定着装置60に配設される圧解除機構では、ジャム処理を行うためにドローワユニットを画像形成装置から引き出し、定着装置60を画像形成装置から取り外した場合には、圧解除機構の駆動力受動部100において、伝達ギヤ102は伝達ギヤ101および伝達ギヤ103との間のギヤ結合から解除されるように構成されている。そのため、ジャムした用紙Pを定着装置60の給紙側および排紙側のいずれから引き抜いた場合においても、ジャムした用紙Pの取除き処理を容易に行なうことが可能となる。すなわち、ジャムした用紙Pを定着装置60の給紙側から引き抜いた場合には、定着ロール61の回転は逆回転となるが、定着ロール61の回転は伝達ギヤ101から伝達ギヤ103へは伝達されず、カム機構部200に伝達されることはない。それによって、圧解除機構が圧解除状態から圧設定状態に切り替わるように作動することはないため、圧解除機構は圧解除状態を維持するので、ジャムした用紙Pの取除き処理は容易となる。
なお、本実施の形態の圧解除機構は、加熱手段として発熱源が内部から押圧されるように構成された定着ベルトと、定着ベルトに対し、加圧手段として加圧ロールが押圧されたベルトニップ方式の定着装置に関して、定着ベルトを加圧ロールから離隔させる構成において、押圧状態にある発熱源を接離させる場合にも適用することが可能である。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未定着トナー像を定着する定着装置への適用がある。また、インクジェット方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用、例えば記録紙(用紙)上に担持された未乾燥インク像を乾燥する定着装置への適用がある。
本発明の画像形成装置を示した概略構成図である。 定着装置の構成を示す側断面図である。 エンドレスベルトが支持される構成を説明する図である。 圧解除機構を説明する図である。 圧解除機構のカム機構部の構成を示した図である。 駆動力受動部の構成を示した斜視図である。 伝達ギヤのギヤ結合状態を表した図である。 伝達ギヤのギヤ解除状態を表した図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K…画像形成ユニット、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、20…二次転写部、60,90…定着装置、61…定着ロール、62…エンドレスベルト、63a…上流側ベルトガイド部材、63b…下流側ベルトガイド部材、64…圧力パッド、64a…プレニップ部材、64b…剥離ニップ部材、65…支持フレーム、66…ハロゲンヒータ、67…潤滑剤塗布部材、68…低摩擦シート、69…温度センサ、70…剥離補助部材、80…エッジガイド部材、801…ベルト走行ガイド部、802…フランジ部、803…保持部、90…定着ロールギヤ、100…駆動力受動部、101,102,103,201,202,203,204,205,206…伝達ギヤ、104…シャフト、105…押し込み部材、106…シャフトホルダ、107…バネ部材、110…ストッパ、120…側壁、200…カム機構部、207,300…シャフト、208,209…カム、210…アクチュエータ、400…支持レバー、401…ベアリング

Claims (12)

  1. 記録材に担持されたトナー像を定着する定着装置であって、
    回動部材と、
    前記回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、
    前記ベルト部材の内側から前記回動部材を所定圧で押圧する押圧部材と、
    所定の駆動力によって作動するとともに、前記押圧部材に対して、前記回動部材を前記所定圧で押圧する押圧状態と当該回動部材に対する当該所定圧での押圧を解除した解除状態とを設定する圧設定手段と、
    前記圧設定手段における前記駆動力の伝達を可能にする接続状態と当該駆動力の伝達を行わない遮断状態とに当該圧設定手段を切り替える切替手段とを備え、
    前記記録材に担持された前記トナー像を定着する定着動作を行う場合に、前記切替手段にて前記圧設定手段を前記接続状態とし、当該圧設定手段にて前記押圧部材を前記押圧状態とし、
    前記定着動作を行わない場合に、前記切替手段にて前記圧設定手段を前記接続状態とし、前記圧設定手段にて前記押圧部材を前記解除状態とし、
    前記記録材の詰まりが発生した場合に、前記圧設定手段にて前記押圧部材を前記解除状態とし、前記切替手段にて当該圧設定手段を前記遮断状態とすることを特徴とする定着装置。
  2. 前記圧設定手段は、複数のギヤから構成されるギヤ列を備え、
    前記切替手段は、前記圧設定手段を前記遮断状態から前記接続状態とする場合に、前記ギヤ列の中の少なくとも1のギヤを、当該ギヤ列とギヤ結合した状態とし、当該圧設定手段を当該接続状態から当該遮断状態とする場合に、当該ギヤ列とのギヤ結合を解除した状態とすることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記1のギヤは、当該ギヤを前記ギヤ列に押し込む押し込み部材と、当該ギヤを当該ギヤ列から解除する方向に付勢する弾性部材とを有することを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 前記圧設定手段は、前記回動部材が通常の定着動作時とは逆方向に回転を行う際に、当該回動部材から前記駆動力を受けて作動するように構成され、前記接続状態にされた場合には当該回動部材からの当該駆動力を伝達可能とし、前記遮断状態にされた場合には当該回動部材からの当該駆動力を伝達不能とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の定着装置。
  5. 前記圧設定手段は、前記押圧部材前記解除状態とした場合に、当該押圧部材を用いて前記回動部材および前記ベルト部材を前記押圧状態よりも弱い圧で接触させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の定着装置。
  6. 記録材にトナー画像を形成する画像形成装置に着脱自在に配置される定着装置であって、
    回動部材と、
    前記回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、
    前記ベルト部材の内側から前記回動部材を所定圧で押圧する押圧部材と、
    前記回動部材からの回転駆動力を受けることで、前記押圧部材に対して、当該回動部材を前記所定圧で押圧する押圧状態と当該回動部材に対する当該所定圧での押圧を解除した解除状態とを設定する圧設定手段とを備え、
    前記圧設定手段は、画像形成装置本体に設置された場合において前記押圧部材を前記押圧状態に設定し且つ前記回動部材からの回転駆動力を当該押圧部材に伝達する第1のモードと、当該画像形成装置本体に設置された場合において当該押圧部材を前記解除状態に設定し且つ当該回動部材からの回転駆動力を当該押圧部材に伝達する第2のモードと、当該画像形成装置本体から取り外された場合において当該押圧部材を当該解除状態に設定し且つ当該回動部材からの回転駆動力を当該押圧部材に伝達しない第3のモードとが設定されることを特徴とする定着装置。
  7. 前記圧設定手段は、複数のギヤから構成されるギヤ列を備え、前記第3のモードにおいて、前記画像形成装置本体からの取り外しに伴って当該ギヤ列の中の少なくとも1のギヤのギヤ結合が解除されることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 前記圧設定手段は、前記押圧部材に対して前記解除状態を設定した場合に、当該押圧部材を用いて前記回動部材および前記ベルト部材を前記押圧状態よりも弱い圧で接触させることを特徴とする請求項6または7項記載の定着装置。
  9. 記録材にトナー画像を形成する画像形成装置であって、
    トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を当該記録材に定着するとともに、画像形成装置本体に着脱自在に配置された定着手段とを含み、
    前記定着手段は、
    回動部材と、
    前記回動部材に接触しながら移動可能なベルト部材と、
    前記ベルト部材の内側から前記回動部材を所定圧で押圧する押圧部材と、
    所定の駆動力によって作動するとともに、前記押圧部材に対して、前記回動部材を前記所定圧で押圧する押圧状態と当該回動部材に対する当該所定圧での押圧を解除した解除状態とを設定する圧設定手段と、
    前記圧設定手段における前記駆動力の伝達を可能にする接続状態と当該駆動力の伝達を行わない遮断状態とに当該圧設定手段を切り替える切替手段とを備え、
    前記トナー像形成手段および前記転写手段によって前記記録材に転写された前記トナー像を定着する定着動作を行う場合に、前記切替手段にて前記圧設定手段を前記接続状態とし、当該圧設定手段にて前記押圧部材を前記押圧状態とし、
    前記定着動作を行わない場合に、前記切替手段にて前記圧設定手段を前記接続状態とし、前記圧設定手段にて前記押圧部材を前記解除状態とし、
    前記記録材の詰まりが発生した場合に、前記圧設定手段にて前記押圧部材を前記解除状態とし、前記切替手段にて当該圧設定手段を前記遮断状態とすること
    を特徴とする画像形成装置。
  10. 前記定着手段は、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成された載置部材に載置され、
    前記定着手段の切替手段は、前記載置部材に載置された前記定着手段が前記画像形成装置本体に設置された場合に、前記圧設定手段を前記接続状態にし、当該載置部材に載置された当該定着手段が当該画像形成装置本体から取り外された場合に、当該圧設定手段を前記遮断状態にすることを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
  11. 前記定着手段の前記圧設定手段は、複数のギヤから構成されるギヤ列を備え、
    前記定着手段の前記切替手段は、前記ギヤ列の中の少なくとも1のギヤを、当該定着手段の前記画像形成装置本体への設置時には当該圧設定手段を前記遮断状態から前記接続状態とするために当該ギヤ列とギヤ結合した状態とし、当該定着手段の当該画像形成装置本体からの取り外し時には当該圧設定手段を当該接続状態から当該遮断状態とするために当該ギヤ列とのギヤ結合を解除した状態とすることを特徴とする請求項9または10記載の画像形成装置。
  12. 前記定着手段の前記圧設定手段は、前記押圧部材前記解除状態とした場合に、当該押圧部材を用いて前記回動部材および前記ベルト部材を前記押圧状態よりも弱い圧で接触させることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項記載の画像形成装置。
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