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JP4723067B2 - 口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物 Download PDF

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JP4723067B2 JP2000306336A JP2000306336A JP4723067B2 JP 4723067 B2 JP4723067 B2 JP 4723067B2 JP 2000306336 A JP2000306336 A JP 2000306336A JP 2000306336 A JP2000306336 A JP 2000306336A JP 4723067 B2 JP4723067 B2 JP 4723067B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口腔用組成物用基剤に関し、より詳しくは、水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物を製造するのに適した口腔用組成物基剤に関する。
本発明はさらに、そのような口腔用組成物用基剤を含有する口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯磨剤等の口腔用組成物には,一般的にカルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン或いはキサンタンガムといった粘着剤が配合されており、これらの成分が水に溶けることで粘性を発現し、研磨剤等の粉体成分と液体成分を結合させ、保型性を与えたり、適度の粘性を与えている。
従って、水を含まない歯磨剤等の口腔用組成物においては、粘度が発現しないため、保型性を保たせることが難しく、口腔用組成物は経時的に粉体成分と液体成分の分離が起きてしまう。
【0003】
一方歯磨剤等の口腔用組成物には、機能・効能の付与を目的として、製剤に種々の有効成分を配合することがあり、有効成分としては再石灰化促進成分、フッ化物、殺菌剤、抗炎症剤、止血剤、各種酵素等が挙げられる。
再石灰化促進成分として、ハイドロキシアパタイト等のリン酸カルシウム化合物が挙げられるが、その中でもα−第三リン酸カルシウム(α−TCPと略称する)は口腔内において極めて再石灰化促進効果が高く、虫歯の予防・修復などに有効であることが知られている。しかしα−TCPは、水存在下ではアパタイト化合物へ転換する性質があり、その反応はフッ化物又はその他水溶性のリン酸カルシウムの存在で加速され、自己硬化反応を起こすため、通常の水を含有した歯磨剤等の口腔用組成物には安定に配合ができなかった。
【0004】
またフッ化物としては具体的に、フッ化ナトリウム、モノフルオロホスフェート、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化錫等が挙げられるが、フッ化物の効能はフッ素イオンが歯のハイドロキシアパタイトをフッ素化して歯質を強化することにある。通常の水を含有する歯磨剤等の口腔用組成物にフッ化物を配合すると、口腔用組成物中でフッ素イオンは水に溶け出し、研磨剤等の他の成分へ吸着しフッ素イオン本来の効果が発揮されないことがある。
例えばフッ化ナトリウム或いはフッ化錫等とリン酸カルシウム或いは炭酸カルシウムといった研磨剤が配合された、水を含有する口腔用組成物では、フッ素イオンが研磨剤に吸着しフッ素イオンを不活性化してしまうことが知られている。
【0005】
酵素としては、溶菌作用やタンパク分解作用を有するリゾチーム、ムタナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられるが、これらの酵素の多くは水を含有する組成に配合すると加水分解を起こし、酵素活性が低下するといった問題がある。そこで水を含有する組成に酵素を配合する場合は、加水分解の起こりにくい酵素を選択するか、各酵素個別に安定配合の方法を探索する必要がある。
【0006】
また、天然系の殺菌剤としてヒノキチオール、抗炎症剤としてアスコルビン酸やアスコルビン酸ナトリウムといったアスコルビン酸誘導体、止血剤としてε−アミノカプロン酸を歯磨剤等の口腔用組成物に配合することもあるが、これらの有効成分も、水を含有する組成に配合すると加水分解により定量値が低下する傾向がある。
これら有効成分の安定性に関する問題点は、全て歯磨剤等の口腔用組成物に水が含まれていることに起因している。従って、上記のα−TCP、フッ化物、各種酵素、アスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体、ヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸などの安定配合が可能となる、水を殆ど含有しない歯磨剤等の口腔用組成物において、保型性が有り、経時的に粉体成分と液体成分の分離が起こらない組成の口腔用組成物が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、口腔用組成物の製造に適した、特に水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物の製造に適した口腔用組成物用基剤を提供することである。本発明の目的はまた、保型性に優れ成分の分離などが起こらない経時的に安定な、水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物を製造するのに有利である口腔用組成物用基剤を提供することである。本発明の目的はさらに、通常水の存在下では不安定な有効成分を安定に配合することのできる口腔用組成物用基剤を提供することである。本発明のさらなる目的は、通常水の存在下では不安定な有効成分を安定に配合した口腔用組成物、特に、水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成の口腔用組成物用基剤を使用することによって、安定性が高い口腔用組成物を提供することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、寒天及びゼラチンから選ばれる少なくとも1種、並びにグリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする非水系口腔用組成物用基剤に関する。本発明はまた、上記口腔用組成物用基剤を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。
本明細書中でいう、非水系口腔用組成物とは、口腔用組成物全体に対する水の含有量が0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは水を全く含有しない口腔用組成物を意味する。さらに、このような非水系口腔用組成物の製造に適した基剤を本明細書中で非水系口腔用組成物用基剤と称する。
【0009】
本発明はまた、上記口腔用組成物用基剤及びα−第三リン酸カルシウム(α−TCP)を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。本発明は、上記口腔用組成物用基剤、及び少なくとも1種のフッ化物を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。
本発明はまた、上記口腔用組成物用基剤、及び酵素類を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。
本発明はさらに、上記口腔用組成物用基剤、並びにヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びε−アミノカプロン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。
更に本発明は、上記口腔用組成物用基剤、並びにα−TCP、フッ化物、酵素類、ヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びε−アミノカプロン酸から選ばれる少なくとも1種を含有する口腔用組成物も包含する。
本発明の口腔用組成物の好ましい実施態様として、上記口腔用組成物用基剤にα−TCPとフッ化物とを組み合わせた口腔用組成物がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本明細書中でいう口腔用組成物とは、練歯磨剤、液状歯磨剤及び潤製歯磨剤などの歯磨剤類、クリーム剤、軟膏剤、添付剤、口中清涼剤、洗口剤、チューインガム又はうがい薬などを包含する。本発明の口腔用組成物は望ましくは、非水系口腔用組成物に向けられている。
【0011】
本発明の口腔用組成物用基剤に用いる寒天とは、マクサ(テングサ)、その他同属植物又は諸種紅そう類から得た粘液を凍結脱水したものである。寒天の形態としては、半透明な白色粉末、粒又は細片で、四面柱体、綿状又はりん片状の細片などがある。このような寒天は食品や化粧品をはじめ、医薬品、雑貨品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
寒天を使用する場合、口腔用組成物における寒天の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜30質量%が適当であり、好ましくは1〜10質量%である。この量が0.01質量%未満であると、期待される粘着剤としての効果が発揮されず、一方30質量%を越えると使用性を損なう場合がある。
【0012】
本発明の口腔用組成物用基剤に用いるゼラチンとは、動物の骨、皮膚、じん帯又は腱を酸又はアルカリで処理して得られる粗コラーゲンを水で加熱抽出して製したものである。ゼラチンの形態には粉末、薄片、細片及び粒などがある。
このようなゼラチンは食品や化粧品をはじめ、医薬品、雑貨品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
ゼラチンを使用する場合、口腔用組成物におけるゼラチンの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜30質量%が適当であり、好ましくは1〜10質量%である。この量が0.01質量%未満であると、期待される粘着剤としての効果が発揮されず、一方30質量%を越えると使用性を損なう場合がある。
本発明の口腔用組成物用基剤又は口腔用組成物には、寒天とゼラチンを併用してもよく、その合計量は口腔用組成物の全質量に対して0.02〜30質量%が適当であり、好ましくは1〜10質量%である。
【0013】
本発明の口腔用組成物用基剤に用いる濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールは、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、石油化学工業、塗料工業など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。特に好ましく使用できるのは、濃グリセリン、ジグリセリンである。
口腔用組成物における濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して1〜70質量%が適当であり、好ましくは10〜50質量%である。この量が1質量%未満或いは70質量%を越えると使用性を損なう場合がある。
【0014】
本発明の口腔用組成物用基剤には、従来、口腔用組成物に使用される添加剤、有効成分など種々の成分を組み合わせて口腔用組成物とすることができる。
本発明の口腔用組成物用基剤は特に、通常水の存在下で不安定な成分と組み合わせるのに有利である。そのような成分として、α−TCP、フッ化物、酵素類、ヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びε−アミノカプロン酸などが挙げられる。
【0015】
本発明に用いるα−TCPとは、α−第三リン酸カルシウム(Ca 3 (PO 4 2 )のことであり、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、石油化学工業など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるα−TCPの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜50質量%が適当であり、好ましくは1〜30質量%である。この量が0.1質量%未満であると、期待される再石化効果が発揮されず、一方50質量%を越えると使用性を損なう場合がある。
α−TCPを配合した場合に、更にフッ化物を併用すると、再石灰化作用にフッ素イオンの供給が加味されるため、極めて優れた効果を発揮する。そこでα−TCPと後述するフッ化物との組み合わせが好ましく用いられる。
【0016】
本発明に用いるフッ化物としては具体的に、フッ化ナトリウム、モノフルオロホスフェート、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化錫等が挙げられ、これらのうち少なくとも1種を使用することができる。これらのフッ化物は医薬品や化粧品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるフッ化物含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜3質量%が適当であり、好ましくは歯磨剤等の口腔用組成物中にフッ素として1000ppm以下の含有量である。
フッ化物としては、フッ化ナトリウム及びモノフルオロリン酸ナトリウムが好適である。
【0017】
本発明の口腔用組成物に使用する酵素類の具体例として、リゾチーム、ムタナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼなどが挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。これらの酵素類は医薬品や化粧品、食品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物における酵素含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜5質量%が適当であり、好ましくは0.1〜2質量%である。
酵素としては、リゾチーム及びアミラーゼが好適である。
【0018】
ヒノキチオールとは、天然樹木である青森ヒバに含まれる特有成分で、結晶性酸性化合物である。ヒノキチオールを含有する他の樹種としては、台湾ヒノキ、北米のウエスタンレッドシダー等が挙げられる。ヒノキチオールは強い抗菌活性と広い抗菌スペクトルを有しており、数少ない天然系殺菌剤のひとつである。
このようなヒノキチオールは食品や化粧品をはじめ、医薬品、農芸用品、建築材料、餌類など広く一般的に使用されるものであり、本発明においてはこれらに使用されている市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるヒノキチオールの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.005〜0.5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜0.2質量%である。
【0019】
アスコルビン酸とはビタミンCのことであり、アスコルビン酸誘導体とはアスコルビン酸分子内の小部分の変化によって生成する化合物のことである。アスコルビン酸誘導体の具体例としてアスコルビン酸−2−リン酸エステル、アスコルビン酸−3−リン酸エステル、アスコルビン酸−6−リン酸エステル、アスコルビン酸−2−ポリリン酸エステル、アスコルビン酸−2−硫酸リン酸エステル、アスコルビン酸−2−パルミチン酸エステル、アスコルビン酸−2−ステアリン酸エステル、アスコルビン酸−2,6−ジブチルエステルなどがある。また塩類として、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。アスコルビン酸誘導体として、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸−2−リン酸エステル及びアスコルビン酸−3−リン酸エステルが好適である。
これらアスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体は抗炎症作用を有する成分であり、化粧品や医薬品をはじめ、食品、農芸用品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるアスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.001〜20質量%が適当であり、好ましくは0.01〜10質量%である。
【0020】
ε−アミノカプロン酸とは、抗プラスミン効果、止血効果、抗炎症効果を有する成分であり、化粧品や医薬品をはじめ、食品、農芸用品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるε−アミノカプロン酸の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.001〜1質量%が適当であり、好ましくは0.006〜0.2質量%である。
【0021】
上述のとおり、本発明の口腔用組成物用基剤に組み合わせるのに適した有効成分として、▲1▼α−TCP;▲2▼フッ化物;▲3▼酵素類;▲4▼ヒノキチオール;▲5▼アスコルビン酸及びその誘導体;及び▲6▼ε−アミノカプロン酸がある。これらの各▲1▼〜▲6▼群の化合物を1種又は2種以上選んで含ませることができ、また、1群に限らず、2群以上から化合物を選択し併用することができる。中でもα−TCPとフッ化物の併用が好ましい。
【0022】
本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、上記成分に加えて、必要により以下の成分を通常の使用量の範囲内で配合することができる。
<研磨剤>
シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ゼオライト、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。上記研磨剤の配合量は、組成物全体に対して3〜60質量%が好ましく、より好ましくは10〜45質量%である。
【0023】
<湿潤剤>
ソルビット、マルチトール、1,3-ブチレングリコール等の多価アルコール等の1種または2種以上を使用することができる。
<発泡剤>
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム、、N-アシルグルタメート等のN-アシルアミノ酸塩、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0024】
<甘味剤>
サッカリンナトリウム、アスパルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等。
<防腐剤>
メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等。
【0025】
<香料成分>
l-メントール、アネトール、メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサリシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモール、シンナミックアルデヒド、トランス-2-ヘキセナールなどの中から1種または2種以上を併用して用いることができる.これらの成分は単品で配合してもよいが、これらを含有する精油等を配合してもよい。
また、上記香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい.上記香料の配合量は、組成物全体に対して0.02〜2質量%とすることが好ましい。
【0026】
<有効成分>
ポリビニルピロリドン、ゼオライト、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ビサボロール、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、酢酸トコフェロール、トラネキサム酸、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、銅クロロフィリン塩、塩化ナトリウム、グァイアズレンスルホン酸塩、塩酸ピリドキシン、などを1種または2種以上を配合することができる。
【0027】
<その他>
青色1号等の色素、酸化チタン等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、チャ乾留液、グルタミン酸ナトリウム等の矯味剤など。
本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、水を2質量%以下の範囲で配合した場合、上記成分に加えて、必要により以下の粘結剤を配合することもできる。
<粘結剤>
カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0028】
なお、上記成分を組み合わせた口腔用組成物は、常法に準じて製造できるものであり、特に限定されるものではない。
また、得られた練歯磨剤などの口腔用組成物は、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチックボトル、エアゾール容器等に充填されて使用することができる。
【0029】
【発明の効果】
寒天及びゼラチンから選ばれる少なくとも1種、並びに濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールの少なくとも1種を配合した本発明の特定の口腔用組成物用基剤によれば、保型性があって且つ安定性の高い非水系口腔用組成物を得ることができる。また、本発明の口腔用組成物用基剤と、通常水の存在下で不安定な有効成分であるα−TCP、フッ化物、各種酵素、ヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、ε−アミノカプロン酸などとを組み合わせて、保型性があって且つ有効成分が安定に維持され、粉体成分と液体成分の分離が起こらない経時的に安定な、非水系口腔用組成物を得ることができる。
【0030】
【実施例】
以下、実験例及び比較例により、本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。表1〜4に示す組成(単位:質量%)にて常法により各種練歯磨剤を調製し、以下の試験に供した。
<歯磨剤保存安定性試験>
表1に示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、下記評価基準に従って各歯磨剤の状態について目視にて官能評価を行った。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に1ヶ月間保存
2.50℃の恒温槽中に2ヶ月間保存
「評価基準」
○:状態は調製直後と変わらない。
×:分離が確認された。
【0031】
<フッ素イオン測定試験>
表2に示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、各歯磨剤の一定量を量り取り、水で分散し直ちに遠心分離し液層と固層とに分離した。これらの液層部分について、フッ素イオンメーターを用いて、フッ素イオン濃度を測定した。ここで検出されたフッ素イオンについては、歯磨剤中で他の成分に吸着していない、活性のあるフッ素イオンと考えられる。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に1週間保存
2.60℃の恒温槽中に2週間保存
「数式(1)」
残存率(%)=[(上記過酷保存後のフッ素イオンの量)/(歯磨剤調製時のフッ素イオンの量)]×100
尚,歯磨剤過酷保存品において、フッ素イオン残存率、即ち活性のあるフッ素イオンが80%以上であった場合、フッ化物は安定であると判断した。
【0032】
<アスコルビン酸ナトリウム定量試験>
表3に示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、各歯磨剤中のアスコルビン酸ナトリウムについて液体クロマトグラフ法にて定量試験を行った。尚、アスコルビン酸ナトリウムの残存率は数式(2)より求めた。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に1ヶ月間保存
2.50℃の恒温槽中に2ヶ月間保存
「数式(2)」
残存率(%)=[(上記過酷保存後のアスコルビン酸ナトリウム)/(歯磨剤調整時のアスコルビン酸ナトリウムの量)]×100
尚、歯磨剤過酷保存品において、アスコルビン酸ナトリウム残存率が90%以上であった場合、アスコルビン酸ナトリウムは安定であると判断した。
【0033】
<ε−アミノカプロン酸定量試験>
表4に示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、各歯磨剤中のε−アミノカプロン酸について液体クロマトグラフ法にて定量試験を行った。尚、ε−アミノカプロン酸の残存率は数式(3)より求めた。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に1ヶ月間保存
2.50℃の恒温槽中に2ヶ月間保存
「数式(3)」
残存率(%)=[(上記過酷保存後のε−アミノカプロン酸の量)/(歯磨剤調整時のε−アミノカプロン酸の量)]×100
尚,歯磨剤過酷保存品において、ε−アミノカプロン酸残存率が90%以上であった場合、ε−アミノカプロン酸は安定であると判断した。また、実施例4〜12の歯磨剤の過酷保存における状態安定性は保たれていた。
【0034】
【表1】
Figure 0004723067
【0035】
【表2】
Figure 0004723067
【0036】
【表3】
Figure 0004723067
【0037】
【表4】
Figure 0004723067
【0038】
以上の実験結果から、まず表1から、本発明の口腔用組成物用基剤を用いることで練歯磨剤の状態について分離がなく保存安定性が優れていることがわかる。さらに表2〜4から、本発明の口腔用組成物である練歯磨剤においてフッ化物、アスコルビン酸ナトリウム及びε−アミノカプロン酸の保存安定性が優れていることがわかる。
また下記の実施例13〜21についても上記の実験を行ったところ、全て上記と同様な結果が得られた。更に実施例22〜27について、α−TCP、酵素及びヒノキチオールの保存安定性について試験を行ったが、同様に保存安定性に優れていることが分かった。以下、実施例を示す。組成の単位は質量%である。
【0039】
【実施例13】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0040】
【実施例14】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0041】
【実施例15】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0042】
【実施例16】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0043】
【実施例17】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0044】
【実施例18】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0045】
【実施例19】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0046】
【実施例20】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0047】
【実施例21】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0048】
【実施例22】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0049】
【実施例23】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0050】
【実施例24】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0051】
【実施例25】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0052】
【実施例26】
練歯磨剤
Figure 0004723067
【0053】
【実施例27】
練歯磨剤
Figure 0004723067

Claims (10)

  1. 寒天及びゼラチンから選ばれる少なくとも1種、並びにグリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする非水系練歯磨剤組成物用基剤。
  2. 請求項1の非水系練歯磨剤組成物用基剤を含有する非水系練歯磨剤組成物。
  3. 寒天を0.01質量%以上含み、及び/又は、ゼラチンを0.01質量%以上含み、かつ寒天及び/又はゼラチンの含有量が30質量%までである、請求項2記載の非水系練歯磨剤組成物。
  4. α−第三リン酸カルシウム(α−TCP)を含有する、請求項2又は3記載の非水系練歯磨剤組成物。
  5. 少なくとも1種のフッ化物を含有する、請求項2又は3記載の非水系練歯磨剤組成物。
  6. さらに少なくとも1種のフッ化物を含有する、請求項4記載の非水系練歯磨剤組成物。
  7. 酵素類を含有する、請求項2又は3記載の非水系練歯磨剤組成物。
  8. さらに酵素類を含有する請求項4〜6のいずれか1項記載の非水系練歯磨剤組成物。
  9. ヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びε−アミノカプロン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項2又は3記載の非水系練歯磨剤組成物。
  10. さらにヒノキチオール、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体及びε−アミノカプロン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項4〜8のいずれか1項記載の非水系練歯磨剤組成物。
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