JP4701623B2 - 密閉形電池 - Google Patents
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Description
近年、これらサイクルサービス用電源である蓄電池に対して、1時間未満という従来の充電では行われていない短時間で充電を完了させたいとの要求が高まっている。しかしながら、従来の密閉形のニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム蓄電池を従来のように単なる定電流充電や定電圧充電によって1時間を切るようなレートの急速充電を行うとすると、充電時に正極から発生する酸素ガスによって蓄電池の内圧が上昇し、かつ、蓄電池の温度が上昇するために、充電中に破裂の虞が生じたり、蓄電池の性能が劣化する虞があるために充電が困難であった。
本発明者らは、電池内部のガス圧が上昇したときに電池内部に蓄積したガスを開放するための安全弁と、電池内部のガス圧が上昇したときに電極と外部端子を結ぶ回路をオンからオフに切り替えるスイッチを備えた密閉形蓄電池であって、
前記スイッチの動作圧力をX(MPa)とし、前記安全弁の動作圧力をY(MPa)としたときに、XおよびY−Xを特定の値に設定することによって充電受入率を低下させることなく、急速充電が可能であることを見いだした。
また、Yを特定の値とすることによって、電池を破裂させることなく急速充電を行うことができることを見いだした。
の動作圧力Xを、X≧1.5MPaとすると、急速充電を行ったときに高い充電受入率が
得られる。充電受入率を高めるためにはX≧1.8MPaとすることがさらに好ましい。
スイッチ装置は、リレーと同様な原理から制作されており、数万回〜数百万回の作動に耐
えうるものの、万が一、故障をした場合、電池が破裂に至るなどの問題が発生する虞れが
ある。このため、万が一の故障を想定して電池の内圧を解放するための安全弁を備えるこ
とは、安全性確保のために欠かせない。
円筒形の密閉形蓄電池の場合、蓄電池内部の圧力が、3.5MPaを超えると電池の封
口カシメ部が内部圧力に耐えきれずに破損してしまう虞があることが分かった。従って安
全弁の動作圧力Yを3.5MPa以下に設定することが望ましい。
円筒形密閉形蓄電池において、この電池の内圧を解放するための安全弁を3.5MP
a≧Yとすることによって、電池の破裂を確実に防ぐ事ができる。
得るためにはX≦3.0MPaとすることが好ましく、X≦2.8MPaとすることがさ
らに好ましい。
本発明に係る密閉形蓄電池のようにグロメット9の撓み変形に応じてオン・オフの切り替えを行うスイッチを備え、また、グロメット9の水平壁10に破断させてガスを放出する安全弁を備える蓄電池においては、前記グロメット9が蓄電池内部の圧力の上昇に応じて敏感に撓み、所定の圧力で破断し、且つ、繰り返し撓み変形しても塑性変形し難い材料からなることが好ましい。具体的にはポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)が好適であり、なかでも、ポリプロピレンがクリープ変形が小さいので好ましい材料である。また、グロメット9が容易に撓み変形し、かつ、3.5MPa以下の所定の圧力で破断を生じさせるにはグロメットの9の水平壁10の厚さを特定の範囲に設定することが好ましい。具体的には、グロメット9の水平壁10の厚さを0.3〜1.0mmとするのが好ましく、0.3〜0.6mmとするのがさらに好ましい。また、グロメット9の水平壁10の直径eを出きるだけ大きくすることにより、該水平壁10がより敏感に撓み易くなるが、1.5MPa以上の所定の圧力でスイッチをオフに切り替えるには、前記水平壁10の直径eと電槽の内径の比(e/電槽の内径)を0.5以上にすることが好ましく、0.6以上にすることがさらに好ましい。このことによって動作圧力の安定したスイッチを備える密閉形蓄電池とすることができるので好ましい。
ニッケル水素蓄電池においては、正極活物質として、水酸化ニッケルに水酸化亜鉛、水酸化コバルトを混合したものが用いられるが、これらを共沈法によって均一に分散せしめて得た水酸化ニッケル複合水酸化物の使用が好ましい。
水酸化ニッケル複合酸化物以外の添加物には、導電性改質剤として水酸化コバルト、酸化コバルト等を用いるが、前期水酸化ニッケル複合酸化物に水酸化コバルトを被覆したものや、これらの水酸化ニッケル複合酸化物の一部を酸素または含酸素気体、または、K2S2O8、次亜塩素酸などの薬剤を用いて酸化したものを用いることができる。
さらに、添加剤としては酸素過電圧を向上させる物質としてY、Yb等の希土類元素の酸化物や水酸化物を用いることができる。
主構成要素である水素吸蔵合金は、水素吸蔵が可能な、一般にAB2系、またはAB5系と呼ばれる合金であれば、その組成には特別の制限はない。
特に好ましくは、AB5型の合金のMmNi5(Mmは希土類元素の混合物)のNiの一部をCo、Mn、Al、Cu等で置換した合金が、優れた充放電サイクル寿命特性と高い放電容量を持つので好ましい。
防蝕添加剤として、イットリウム、イッテルビウム、エルビウムの他に、ガドリニウム、セリウムの酸化物や水酸化物を添加したり、予め水素吸蔵合金にこれらの元素を金属として含有させてもよい。
特に、負極活物質である水素吸蔵合金の粉体は、密閉型ニッケル水素電池の高出力特性を向上する目的で粒径は40μm以下の小さいもの方が良いが、高いサイクル寿命を得るためには粒径が20μmを下回らないことが望ましい。
本発明による水素吸蔵合金内部にNi含有比率の大きい層を合金の表層と内部に50nm以上400nm以下で配置した場合、大きい粒径でも優れた高率放電性能が得られるため、平均粒径としては30μmから50μmがより好ましい。
例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミル等が用いられる。粉砕時には水、あるいはアルカリ金属水酸化物の水溶液を用いて湿式粉砕を用いることもできる。
分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが使用でき、また、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
導電剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して0.1重量%〜10重量%が好ましい。特にアセチレンブラックを0.1〜0.5μmの超微粒子に粉砕して用いると必要炭素量を削減できるため望ましい。
これらの混合方法は、物理的な混合であり、その理想とするところは均一混合である。
そのため、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルといったような粉体混合機を乾式、あるいは湿式で使用することが可能である。
結着剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して0.1〜3重量%が好ましい。
増粘剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して0.1〜3重量%が好ましい。
フィラーの添加量は、正極または負極の総重量に対して添加量は5重量%以下が好ましい。
前記塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコータ等の手段を用いて任意の厚みおよび任意の形状に塗布することが望ましいが、これらに限定されるものではない。
例えば、ニッケルやニッケルメッキを行った鋼板を好適に用いることができ、発泡体、繊維群の形成体、凸凹加工を施した3次元基材の他に、パンチング鋼板等の2次元基材が用いられる。
厚さの限定は特にないが、5〜700μmのものが用いられる。これら集電体の中で、正極としては、アルカリに対する耐食性と耐酸化性に優れているNiを、集電性に優れた構造である多孔体構造の発泡体としたものを使用することが好ましい。
また、
鋼板のパンチングの孔径は1.7mm以下、開口率40%以上であることが好ましく、これにより少量の結着剤でも負極活物質と集電体との密着性は優れたものとなる。
焼成炭素繊維、導電性高分子の他に、接着性、導電性および耐酸化性向上の目的で集電体のニッケルの表面をNi粉末やカーボンや白金等を付着させて処理したものを用いることができる。
これらの材料については表面を酸化処理することも可能である。
セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂や、ナイロンを挙げることができる。
セパレータの空孔率は強度、ガス透過性の観点から80体積%以下が好ましい。
また、充放電特性の観点から空孔率は20体積%以上が好ましい。セパレータは親水化処理を施す事が好ましい。
例えば、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂繊維の表面に親水基のグラフト重合処理、スルフォン化処理、コロナ処理、PVA処理を施したり、これらの処理を既に施された繊維を混合したシートを用いても良い。
水を溶媒とし、溶質としてはカリウム、ナトリウム、リチウムの水酸化物の単独またはそれら2種以上の混合物を溶解したもの等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
合金への防食剤や、正極での過電圧向上のためや、負極の耐食性の向上や、自己放電向上の為の電解液への添加剤として、イットリウム、イッテルビウム、エルビウム、カルシウム、硫黄、亜鉛等の化合物を単独またはそれら2種以上混合して添加することができる。
電解液を、例えば、セパレータと正極と負極とを積層する前または積層した後に注液し、最終的に、外装材で封止することによって好適に作製される。
また、正極と負極とが密閉形ニッケル水素蓄電池用セパレータを介して積層された発電要素を巻回してなる密閉型ニッケル水素蓄電池においては、電解質は、前記巻回の前後に発電要素に注液されるのが好ましい。
注液法としては、常圧で注液することも可能であるが、真空含浸方法や加圧含浸方法や遠心含浸法も使用可能である。
耐食性があり、通電路として機能すれば何でも良く、鉄にニッケルメッキしたものや、ニッケルが、アルカリ金属の溶液に対する耐食性に優れ、電池内部の圧力上昇時にグロメット9の水平壁を破断する十分な強度を有することから好ましい。
強度と耐食性の観点からニッケルまたはニッケルメッキを施した鉄が好ましく、ニッケルメッキの厚みを5μm以上とすることが好ましい。
金属バネ、弾性ゴムなどが好適に用いることができる。
また、その構造としては、
金属バネとしては、コイルスプリング、板バネが好適に用いることができ、弾性ゴムとしては、作動圧の安定する円柱形状やレンズ型が好ましい。
(実施例1)
図1に示したスイッチと安全弁を備えたAAサイズの密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
(スイッチおよび安全弁の構成)
前記図1に示したグロメット9は、ポリプロピレン製の成形体とした。該グロメットの水平壁10の肉厚を0.5mm、直径eを10mmとした。該直径eの大きさは円筒形金属製電槽の内径14mmを1とすると0.71に相当し、グロメットの蓄電池の内部圧力を受け止める部分が十分に大きい面積を有するようにした。グロメット9の中央部に設けた透孔に直径1.8mm、ニッケル製の円柱状接続端子5を挿通させ、該接続端子5の側面を透孔の壁面と気密に当接させた。なお、接続端子5の一旦に直径bが3.5mmの内側フランジ部7を形成し、外径7.5mm、厚さ0.4mmのニッケル製ドーナツ状板を接続端子5の側面に接合させて外側フランジ部6を形成した。中央部分に直径aが5.5mmの透孔を設けた厚さ0.4mmのニッケル製板を封口板8とした。また、接続端子5とキャップ状正極端子2の間に合成ゴム製の弾性体12を配置した。蓄電池内部の圧力が異常に上昇したときには前記水平壁10に破断箇所が生成し、蓄電池内部に蓄積したガスが該破断箇所および透孔14を通って外部に放出される。
該実施例では、前記のように、封口板8の透孔の直径aを、内側フランジ部6の直径bより2mm大きくなるように形成した。
硫酸ニッケルと硫酸亜鉛および硫酸コバルトを、それぞれの金属の水酸化物が後記の質量比となるように溶解した水溶液に、硫酸アンモニウムと苛性ソーダ水溶液を添加してアンミン錯体を生成させた。反応系を激しく撹拌しながら更に苛性ソーダを滴下し、反応系のpHを12±0.2に制御して芯層母材となる球状高密度水酸化ニッケル粒子を、水酸化物の質量比がニッケル:亜鉛:コバルト=93:5:2となるように合成した。
前記高密度水酸化ニッケル粒子を、苛性ソーダでpH12±0.2に制御したアルカリ性水溶液に投入した。該溶液を撹拌しながら、所定濃度の硫酸コバルト、アンモニアを含む水溶液を滴下した。 この間、苛性ソーダ水溶液を適宜滴下して反応浴のpHを12.0±0.2の範囲に維持した。約1時間pHを前記の範囲に保持し、水酸化ニッケル粒子表面にCoを含む水酸化物から成る表面層を形成させた。該水酸化物の表面層の比率は芯層母粒子(以下単に芯層と記述する)に対して7wt%であった。次いで、前記表面層を有する水酸化ニッケル粒子50gを、温度110℃の30wt%の苛性ソーダ水溶液に投入し、充分に攪拌した。
続いて表面層に含まれるコバルトの水酸化物の当量に対して過剰のK2S2O8を添加し、粒子表面から酸素ガスが発生するのを確認した。活物質粒子をろ過し、水洗、乾燥した。
前記活物質粒子にカルボキシメチルセルローズ(CMC)水溶液を添加して前記活物質粒子:CMC溶質=99.5:0.5のペースト状とし、該ペーストを450g/m2のニッケル多孔体(住友電工社製、商品名ニッケルセルメット#8)に充填した。
その後80℃で乾燥した後、所定の厚みにプレスし、表面にポリテトラフロロエチレンコーティングを行い幅34mm(内、無塗工部1mm)長さ260mmの容量2000mAhのニッケル正極板とした。
粒径35μmのAB5形希土類系のMmNi3.6Co0.6Al0.3Mn0.35の組成を有する水素吸蔵合金とスチレンブタジエン共重合体エマルジョンとを乾量基準の質量比で99.35:0.65の割合で混合し、水で分散してペースト状にし、ブレードコーターを用いて、鉄にニッケルメッキを施したパンチング鋼板に塗布した後、80℃で乾燥し、所定の厚みにプレスして幅34mm(内、無塗工部1mm)長さ260mmの容量3200mAhの水素吸蔵合金負極板とした。
この電池を40℃12時間の保管処理の後、0.02ItAにて600mAh充電し、さらに0.1ItAで12時間充電した。さらに0.2ItAで1Vまで放電した後、0.1ItAで12時間充電、0.2ItAで1Vまで放電する操作を4回繰り返し、初期容量とした。このようにして得られた電池を実施例1とする。
前記密閉形電池の電槽底部に穴を開け、内圧を測定するための気体の圧力を測定できるセンサーとアルゴンガスを圧入するための加圧治具を取り付け、クロロプレン製Oリングによって気密を維持するようにした後、エポキシ樹脂で取り付け部位周囲を固めてを用いて完全に気密を維持できるようにした。
この圧力センサーと加圧治具を取り付けた本発明電池1を用いて、アルゴンガスを、電池に対し41.8立方センチメートル/分(cc/min)の速度でアルゴンガスを注入して、通電経路が遮断される 圧力を測定したところ、1.5MPaであった。
また、引き続きアルゴンガスを圧入する加圧力を大きくして、電池の内圧を解放するための安全弁が作動する圧力を測定したところ、3.4MPaであった。
実施例1に係る電池を周囲温度20℃において1.62Vの定電圧を印加して15分間充電した後1時間放置し、0.2ItAで1Vまで放電した。該放電で得られた放電容量を前記初期容量で割った値を充電受入率とした。
実施例電池1を周囲温度20℃において1.62Vの定電圧を印加して15分間充電した後1時間放置し、1ItAで1Vまで放電した。該充放電操作を繰り返し実施し、放電容量が該サイクル試験における1サイクル目の放電容量の60%にまで低下したサイクル数をもってその電池のサイクル寿命とした。該電池を実施例1とする。
弾性体12として、1.8MPaの電池内圧力により、充電電流を遮断、接続することが可能なスイッチ機構として働くような、応力を有する弾性体を用いたこと以外は実施例1と同じ構成とした。該電池を実施例2とする。
(実施例3)
弾性体12として、2.2MPaの電池内圧力により、充電電流を遮断、接続することが可能なスイッチ機構として働くような、応力を有する弾性体を用いたこと以外は実施例1と同じ構成とした。該電池を実施例3とする。
(実施例4)
弾性体12として、2.8MPaの電池内圧力により、充電電流を遮断、接続することが可能なスイッチ機構として働くような、応力を有する弾性体を用いたこと以外は実施例1と同じ構成とした。該電池を実施例4とする。
(実施例5)
弾性体12として、3.0MPaの電池内圧力により、充電電流を遮断、接続することが可能なスイッチ機構として働くような、応力を有する弾性体を用いたこと以外は実施例1と同じ構成とした。該電池を実施例5とする。
弾性体12として、1.4MPaの電池内圧力により、充電電流を遮断、接続すること
が可能なスイッチ機構として働くような、応力を有する弾性体を用いたこと以外は、実施
例1と同じ構成とした。該電池を参考例5とする。
率およびサイクル性能を評価した。表1に充電受入率およびサイクル寿命の10ヶの平均
値を示す。
る。参考例5の場合は、スイッチの動作圧力Xを低く設定したために、充電中スイッチが
オフにある時間が長く、充電受入率が低くなったものと考えられる。実施例の中でも、X
を1.8MPa以上とした実施例2〜実施例5において充電受入率が80%を超えている
ので好ましい。また、スイッチの動作圧力Xを高くするに従いサイクル寿命が低下する傾
向にあることがわかる。スイッチの動作圧力を高く設定すると、充電時に蓄電池の温度上
昇幅が大きくなるために蓄電池の性能低下が速まったものと考えられる。スイッチの動作
圧力Xが3.0MPaをこえると、サイクル寿命が低下する虞がある。同動作圧力が3.
0MPa以下では500サイクル近いサイクル寿命が得られ、さらに2.8MPa以下で
は500サイクルを超えるサイクル寿命が得られるので好ましい。以上のことから、スイ
ッチの動作圧力Xを1.5Mpa以上、3.0MPa以下、さらには1.8MPa以上、
2.8MPa以下に設定することが好ましい。
前記実施例3において、グロメット9の水平壁10に、深さ0.3mmの長方形の断面形状を有するリング状の溝11を形成したこと以外は実施例3と同じ構成とした。なお溝の外径cを6.5mm、内径dを3.0mmとした。該電池を実施例6とする。なお、該実施例6の安全弁の動作圧力は2.5Mpa(Y−X=0.3Mpa)であった。
(実施例7)
前記実施例3において、グロメット9の水平壁10に、深さ0.25mmの長方形の断面形状を有するリング状の溝11を形成したこと以外は実施例3と同じ構成とした。なお溝の外径cを6.5mm、内径dを3.0mmとした。該電池を実施例7とする。なお、該実施例7の安全弁の動作圧力は2.8Mpa(Y−X=0.6Mpa)であった。
前記実施例3において、グロメット9の水平壁10に、深さ0.35mmの長方形の断
面形状を有するリング状の溝11を形成したこと以外は実施例3と同じ構成とした。なお
、溝の外径cを6.5mm、内径dを3.0mmとした。該電池を参考例6とする。該参考例6の安全弁の動作圧力は2.4MPa(Y−X=0.2MPa)であった。
価した。表2に該評価の試験結果を10ヶの平均値で示す。
なった。また、詳細は省くが、サイクル寿命のバラツキも大であった。参考例6の場合は
、サイクル回数が浅い時点で充電中に安全弁が開弁してしまうものが散見された。このこ
とは、安全弁の動作圧力Yとスイッチの動作圧力Xが接近しているため、充電中に蓄電池
の内部圧力が上昇したときに安全弁が開弁したものと考えられる。これに対して実施例3
では10ケ中1ヶのみ470サイクル目で安全弁が開弁し残りの9ヶは全て500サイク
ル経過時点でもで開弁しなかった。また、実施例7、実施例3は全ての電池において50
0サイクル経過時点で安全弁が開弁しなかった。このことから、安全弁の動作圧力Yとス
イッチの動作圧力Xの差を0.3MPa以上に設定するのが良く、0.6MPa以上に設
定するのが好ましい。
封口板8の透孔の直径aを6.5mm、接続端子5の内側フランジ部7の直径bを、5.5mm(a−b=1mm)とした。それ以外は実施例7と同じとした。該実施例電池を実施例電池8とする。
(実施例9)
封口板8の透孔の直径aを6.5mm、接続端子5の内側フランジ部7の直径bを、3.5mm(a−b=3mm)とした。それ以外は実施例7と同じとした。該実施例電池を実施例電池9とする。
封口板8の透孔の直径aを6.5mm、接続端子5の内側フランジ部7の直径bを、5.9mm(a−b=0.6mm)とした。それ以外は実施例7と同じとした。該実施例電池を参考例電池1とする。
(参考例2)
封口板8の透孔の直径aを6.5mm、接続端子5の内側フランジ部7の直径bを、3.0mm(a−b=3.5mm)とした。それ以外は実施例7と同じとした。該実施例電池を参考例電池2とする。
また、a−bが3mmを超えたときも、安全弁の動作圧力が高く、かつ、バラツキが大きくなる。これは、封口板8の透孔のエッジと内側フランジ部7のエッジの間間の間隔が大きすぎるため、上昇した蓄電池内部の圧力によって水平壁が変形して斜めになるために、封口板8の透孔のエッジと内側フランジ部7のエッジの間でグロメットの水平壁10を押し切り難くなったためと考えられる。このことから、1mm≦a−b≦3mmとすることが好ましい。
前記実施例7において溝の外径cを5.0mm、内径dを3.0mmとした以外は実施例7と同じ構成とした。該実施例を参考例3とする。
(参考例4)
前記実施例7において溝の外径cを6.5mm、内径dを3.7mmとした以外は実施例7と同じ構成とした。該実施例を参考例4とする。
また、本発明の請求項4に記載の密閉型電池の安全弁を備えた蓋構造では、安全弁の動作圧力のバラツキを少なくすることが可能になり、産業上の利用可能性は極めて大きい。
5 接続端子
6 外側フランジ部
7 内側フランジ部
8 封口板
9 グロメット
10 水平壁
11 溝
Claims (2)
- 密閉形蓄電池内部のガス圧が上昇したときに、電極と外部端子を結ぶ回路をオフにするスイッチと、蓄電池内部の圧力が異常に上昇したときに蓄電池内部に蓄積したガスを開放するための安全弁を備えた密閉形蓄電池であって、電槽の開放端を気密に密閉するグロメットに配置した透孔を挿通する接続端子に設けられた第1端子と、蓄電池内部に固定された第2端子とを備え、前記グロメットの撓み変形に伴う前記第1の端子の移動によって前記第1の端子と前記第2端子とが当接・離脱することによって、前記スイッチが前記電極と前記外部端子を結ぶ回路のオン・オフの切り替えを行うとともに、前記安全弁が、前記グロメットに破断を生ぜしめることによって、ガスを排出すること、および、前記接続端子に円形の内側フランジ部を設け、前記グロメットの外側にあって前記電槽の開放端に固定された封口板を備え、前記封口板に前記内側フランジ部と同心円をなす円形の透孔を設け、該透孔の直径をamm、前記内側フランジ部の直径をb mmとしたときに、1≦a−b≦3の関係が成り立つことを特徴とする密閉形蓄電池。
- 前記接続端子に円形の内側フランジ部を設け、前記グロメットの外側にあって前記電槽の開放端に固定された封口板を備え、前記封口板に前記内側フランジ部と同心円をなす円形の透孔を設け、前記グロメットに前記内側フランジ部と同心円をなす外周及び内周を有するリング状の溝を設け、該透孔の直径をamm、前記内側フランジ部の直径をb mm、前記溝の前記外周の直径をc mm、前記内周の直径をd mmとしたときに、a≦cであって、かつ、d≦b<aの関係が成り立つことを特徴とする請求項1記載の密閉形電池。
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