JP4694720B2 - 全血、血漿及び血清中の外因性ヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための自動化された方法 - Google Patents
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Description
本願は、2000年6月9日付け米国特許願第60/210,625号の恩典を請求する。
【0002】
【発明が属する技術分野】
本発明は、一般的には、血液サンプル、特に全血サンプルはもとより、血漿及び血清サンプル中の、細胞外のか、又は外から加えられた、代用ヘモグロビンを包含するヘモグロビンを検出、定量かつモニターするための新規な方法及びシステムに関する。本発明は、更に、血液、血漿又は血清サンプル中の、細胞外及び外因性の、無細胞代用ヘモグロビンを包含するヘモグロビンの濃度を決定かつ定量するための自動化された血液学分析装置にも関し、患者の外傷又は外科手術の際の医学的用途はもとより、回復の際のヘモグロビンレベルのモニタリングにも特に好都合である。
【0003】
【従来の技術】
代用全血は、医学の分野に、特に輸血を要する外傷及び/又は手術後に用いるための全血の代替手段として、長く追求されている。大量の血液を戦場の軍隊に供給する必要に駆られてきたが、ヒトの病原体及びウイルス、特に肝炎ウイルス及びHIVによる汚染の面での、血液供給の安全性を保証する供給源に制約されて、血液銀行は、その全血供給プロジェクトを1980年代初期に放棄した。しかし、汚染物質を含まず、患者の処置に用いることができる、代用血液、例えば合成代用血液の探索は、続いている。
【0004】
現在、代用血液を製造及び/又は単離するための更新された関心が存在する。しかし、血液の複雑さ、及び全血を構成する様々な成分と並んで、そのような合成製品の試験及び使用に適用される連邦政府の厳しい規制のため、当業界は、その探求の努力を、輸血された血液が与えるその他の機能を有する、異なる様々な製品の開発よりむしろ一時的に酸素を供給する製品の開発に集中している。
【0005】
ヒト若しくは動物の血液から単離されたヘモグロビン(HGB)、又は合成により製造された酸素運搬体、例えばペルフルオロカーボンは、現在、臨床治験中である代用血液のうちの2種類である。その他の代用赤血球、すなわち酸素運搬性代用ヘモグロビンも開発され、患者に用いるために特性記述されている[例えば、Red Blood Cell Substitutes, 1998, Eds., A.S. Rudolph, R. Rabinovici, & G.Z. Feuerstein, Dekker, New York, NYを参照されたい]。そのような酸素運搬性代用ヘモグロビンは、標準的な医学的治療法、例えば輸血血液又は血液製品と結合して用い得る。
【0006】
具体的ではあるが限定的ではない例として、Enzon, Inc.(Piscataway, NJ)は、ポリエチレングリコール(PEG)で修飾したウシヘモグロビン(PEG−HGBと略す)を開発した。PEG−HGBは、例えば、Nhoらへの米国特許第5,386,014号及び第5,234,903号明細書に開示されたとおり、HGB分子の表面にPEGの鎖を架橋結合させるという方法によって製造される。その他の具体的な、しかし非限定的な例は、Hemopure(登録商標)及びOxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)を包含する。
【0007】
第一世代の代用HGBは、一般的には、外科手術の際、又は外傷の後の血液/酸素損失の短期処置の目的が意図された。代用HGBの一つの短所は、これらの製品に帰属する短い循環半減期である。例えば、血液に加えられた代用HGBは、輸血された血液の30日以内という循環半減期に比して、36時間以内という循環半減期を有する。しかし、この比較的短い半減期は、典型的には、そのような代用血液の使用に付随する重大な問題ではない。なぜなら、これらの製品は、殆どの場合、短期処置を目的として指示されるからである。
【0008】
低い血中ヘモグロビン濃度を有する患者に輸血すべきか否かを決定する際に、輸血の「きっかけ」は、全血中の約6g/dlのヘモグロビンと約8g/dlのそれとの間にあり、また数多くの固有の因子、例えば、血液量の状態、肺、心臓及び脳血管の状態、貧血の慢性度又は重篤度、血液損失に関連する患者の症状、特定の手順に予測される血液損失、外科手術からの再出血の危険性、高危険度患者(すなわち高齢者)、並びに血小板減少症に左右される。
【0009】
一般に、全血サンプル中のヘモグロビンの測定は、商業的に入手できる自動化された血液学分析装置によって実施する。現在まで、一定の血液学分析装置、例えば、Bayer Corporationから入手できるもの、例えばADVIA120(登録商標)血液学分析システムを除いて、他の商業的に入手できる血液分析装置は、総ヘモグロビンのみを測定できるにすきず、外から加えられたヘモグロビンばかりでなく、血液サンプル中の赤血球に由来する細胞内ヘモグロビンも含まれる。本発明は、全血、血漿又は血清サンプル中の外因性ヘモグロビンを、信頼できる、再現可能な、自動化された方法で決定かつ測定できる能力を提供する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、分析下にある血液、血漿又は血清サンプル、好ましくは全血サンプル中の異なる種類のヘモグロビン、すなわち(i)赤血球に由来するヘモグロビン(すなわち、本明細書に用いられる限りでの、細胞内ヘモグロビン、又は細胞ヘモグロビン);(ii)HGBの添加を必要とする患者に輸注されたか、又は別途血液、血漿若しくは血清サンプルに加えられた、細胞外ヘモグロビン、又はヘモグロビン製品若しくは代用品、特に無細胞ヘモグロビン誘導体、例えばPEG−HGB、又は合成形態のヘモグロビン、例えばHemopure(登録商標)(Biopure, Cambridge, MA);Oxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)(すなわち外因性ヘモグロビン);(iii)総ヘモグロビン(すなわち、細胞内及び外因性ヘモグロビンの併合)を、特異的かつ正確に検出、定量かつモニターする自動化された方法及び血液学システムを提供することである。
【0011】
処置の経過又は処方の間、それを必要とする患者又は個体の血液に加えられた、ヘモグロビン又はヘモグロビン製品、誘導体若しくは代用品、例えば無細胞ヘモグロビン誘導体をモニターできる能力を提供することは、本発明のもう一つの目的である。また、本発明によれば、ヘモグロビン、又はヘモグロビン製品、誘導体若しくは代用品、例えば無細胞ヘモグロビン誘導体は、患者が、そのようなヘモグロビン製品、又は該製品を含有する物質(例えば、生理学的に許容され得る溶液又は組成物など)を輸注された後に、患者の血液、血漿又は血清中の外因性ヘモグロビンとしてモニター、決定又は定量することができる。
【0012】
加えられたか、又は外因性であるヘモグロビン製品若しくは代用血液、例えばPEG−HGBの寄与を、患者の赤血球に由来する細胞HGBの寄与から別個に、かつ明確に弁別し、正確に定量するシステムを提供することも、本発明の更に一つの目的である。本発明によれば、記載されたとおりの自動化された分析方法及びシステムは、ヘモグロビン製品により輸注された血液サンプル中のか、又は検出しようとする細胞外ヘモグロビンを含有する血液、血漿若しくは血清サンプル中の細胞外ヘモグロビンの特定の濃度を算出する。そのため、本発明は、与えられたサンプル中の赤血球に由来する細胞ヘモグロビン成分の存在下であってさえ、細胞外ヘモグロビン製品の検出及びモニタリングを許す。加えて、本方法によって、約0.5g/dlという少量のヘモグロビンを、合計約6.0g/dlの細胞外ヘモグロビン中に検出することができる。実験を、輸血に妥当であるHGB濃度の範囲内、すなわち血中約6〜7g/dlの総HGBという決定点で実施した。その上、ヘモグロビンは、24時間経過後であり、2〜8℃の温度で貯蔵した血液サンプル中で、回復可能であり、定量した。
【0013】
本発明が与えるそれ以上の目的及び利点は、以下の詳しい説明から明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決しようとする手段】
本発明は、全血、血漿又は血清サンプル中の異なる種類のヘモグロビンを特異的かつ正確に検出かつ定量するための、自動化された方法及び血液学システムを提供する。本願の被譲渡人であるBayer Corporationが製造し、同社から商業的に入手できる、自動化された血液学分析装置は、サンプル中の外因性の、すなわち細胞外のヘモグロビンの濃度を直接決定かつ測定できることが見出されている。本発明の分析を実施するのに適する機器は、血液サンプル中のヘモグロビンの濃度を測定する、二つの分析チャンネルを有する。具体的には、また例示のため、BayerのHシリーズ(登録商標)の血液学分析装置という機器、及びBayerのADVIAシリーズ(登録商標)の血液学分析装置という機器[例えばADVIA120]はもとより、類似の設計又は機能を有する血液学分析装置は、外因性ヘモグロビンを含有する血液、血漿及び血清のヘモグロビン含量に対する定量的分析を実施できる能力を有する。
【0015】
その他の商業的に入手できる血液分析装置は、現在、血液サンプル中の総ヘモグロビン(すなわち、細胞HGB、及び細胞外の、外部から加えられたHGBの合併)のみを測定するにすぎない。しかし、本発明に用いるための自動化された血液学機器、例えば上記のBayer血液学分析装置は、全血サンプル中の細胞HGB(「算出HGB」として報告される)とともに、総ヘモグロビン(「HGB」として報告される)も別個に、かつ無関係に決定することができる。現在まで、現在入手できる血液学分析装置は、全血、血漿又は血清サンプル中の細胞ヘモグロビンと非細胞ヘモグロビン、すなわち外から加えられたヘモグロビンとを同時に検出することはできず、そのため、これらの測定の値を別個に報告することができない。
【0016】
加えて、外因性ヘモグロビン、例えばPEG−HGB、又は無細胞の酸素運搬性代用ヘモグロビン、例えばHemopure(登録商標)又はOxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)を例えば輸注を通じて摂取したような患者における、患者の進行のモニタリングは、他の商業的に入手できる分析装置では、外から与えられた代用HGBが寄与するヘモグロビンと、全血サンプル中の赤血球が寄与するヘモグロビンとを、特に急性の血液損失又は自己溶解の場合に、区別できないため、不可能であった。
【0017】
現在用いられている血液分析装置とは対照的に、本発明による自動化された分析装置及び方法は、外因性代用HGBの寄与を、赤血球に由来する細胞HGBの寄与から別個に、かつ明確に弁別し、正確に測定することができる。本明細書に記載される限りで、自動化された分析装置は、ヘモグロビン製品により輸注された全血、血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビンの特定の濃度を算出し、それによって、与えられたサンプル中の赤血球に由来する細胞ヘモグロビン成分の不在下での、外因性ヘモグロビンの検出及びモニタリングを許す。加えて、本明細書に記載された分析装置は、加えられたヘモグロビン製品を含有する血液サンプルについての細胞及び総ヘモグロビン値を与える。
【0018】
本発明は、数多くの無細胞ヘモグロビン誘導体が、特に外傷の場合に、全血に代えて用いるよう開発されているため、特に好都合である。したがって、本発明は、そのような製品が外から血液に加えられ、全血の代用品として患者に導入され(例えば輸注され)たときに、血液、血漿又は血清サンプル中のそのようなヘモグロビン製品のレベルを決定、測定かつモニターするための存立できる方法を提供する。
【0019】
本発明の方法は、様々な医学的な理由で、無細胞代用赤血球を摂取した、すなわちその血中にヘモグロビン、又は酸素運搬性代用血液が加えられた、患者からの血液サンプル、好ましくは全血サンプルはもとより、血漿及び血清サンプルの分析を包含する。様々な治療法及び処置条件、例えば、輸血、血液量の回復、急性の血液損失、外科手術、ショック(例えば出血ショック)、又は腫瘍の酸素添加を目的として、そのような赤血球又は酸素運搬性代用血液を必要とする患者を処置するために、血液に加えるか、又は代用血液として用いることができる、数多くの無細胞の、ヘモグロビンを基剤とする代用赤血球が存在することも、更に認識されると思われる。
【0020】
本発明の方法に従って、全血、血漿又は血清サンプル中で決定、測定及び/又はモニターすることができる、無細胞の、ヘモグロビンを基剤とする代用赤血球の非限定的な例は、架橋結合させた、特に化学的に架橋結合させた、ヒトヘモグロビン製品[例えば、Red Blood Cell Substitutes, 1998, Eds., A.S. Rudolph, R. Rabinovici, & G.Z. Feuerstein, Dekker, New York, NY, pp. 353-400中の D.J. Nelson, 1998, "HemAssist: Development and Clinical Profile";J. Adamson et al., 1998、同上、pp. 335-351;及びT.M.S. Chang, 1998、同上、pp. 465-473];組換えヘモグロビン製品、特に組換えヒトヘモグロビン[例えば、J.H. Siegel et al., 1998、同上、pp.119-164;及びJ.W. Freytag & D. Templeton, 1998、同上、pp. 325-222]又は組換えウシヘモグロビン;精製された、好ましくは超純化された動物ヘモグロビン製品、例えば超純化されたウシヘモグロビン及び超純化されたヒトヘモグロビン;及び動物に基づく酸素運搬性製品、例えばウシヘモグロビンを基剤とする酸素運搬体(HBOC)製品、例えば「Hemopure(登録商標)」及びOxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)[W.R. Light et al., 1998、同上、pp. 421-436;T. Standl et al., 1998, Br. J. Anaesth., 80(2):189-194;及びPalaparthy et al., 2000, Adv. Drug Delivery Reviews, 40:187-198]を包含する。精製又は超純化されたヘモグロビン製品は、無細胞であり、架橋結合又は重合させることができる。例えば、Hemopure(登録商標)及びOxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)。
【0021】
本発明による方法において自動化された血液学分析装置を用いることは、更に利点を与え、それをここに説明し、後述するとおり、実施例によって立証する。より具体的には、かつ例示のために、本発明による自動化された血液学分析装置の使用は、凝集防止された全血サンプルに加えられた、細胞外(又は細胞に由来しない)PEG−HGBの検出及び測定を許す(例えば血液の≧0.2〜5.6g/dl)。また、PEG−HGBは、2〜8℃で貯蔵された24時間経過したサンプルで回復可能である。加えて、ウシヘモグロビン製品である、やはりBiopureから得られるHemopure(Biopure, Cambridge, MA)及びOxyglobinは、全血及び血漿サンプルに加えられ、本発明の方法に従って、酸素運搬性代用血液として正確に検出されている(実施例5及び6)。
【0022】
血液サンプル中の加えられたHGB成分は、総HGB(血液学分析装置のヘモグロビンチャンネルにおける比色分析の吸光度から演算される)と算出された細胞HGB(血液学分析装置の赤血球チャンネルにおける赤血球(RBC)サイトグラムから導かれる)との差を決定することによって得られるが、後者は、式:(RBCxMCVxCHCM/1000)[式中、MCVは、平均細胞体積であり;CHCMは、細胞ヘモグロビン濃度平均であって、溶血されていない血液中の、MCHC、すなわち平均細胞ヘモグロビン濃度と同じ細胞特性を測定する]から算出される。CHCM値は、血液学分析装置、例えばADVIA120血液学システムの赤血球チャンネルから得られる。
【0023】
特に、CHCMは、Mie理論[Tycko et al., 1985, Appl. Optics, 24:1355-1365、及びTyckoへの米国特許第4,735,504号明細書を参照されたい]による光散乱の測定から得られる。対照的に、MCHCは、総HGBを積(MCVxRBC)で除すことによって得られる。実践的に述べると、MCHCは、正常な血液サンプルについては、CHCMに厳密に等しくはないが、これらの値は、密接に一致するのが好ましい。例えば、加えられたヘモグロビン成分に付随するMCHC値は、好ましくは血液の約0〜5g/dlの範囲内、より好ましくは血液の約0〜2g/dlのCHCM値である。総ヘモグロビンと細胞内ヘモグロビンとの差は、「HGBデルタ」(「HGBΔ」)と呼ばれ、血液サンプル中の外から加えられたヘモグロビン、例えばPEG−HGBの濃度を表す。
【0024】
MCHC値とCHCM値との完全な同等性の上記の欠如に関する説明は、下記のとおりである。例えば代表的な食餌の後では、血漿が、僅かな程度の脂肪血(すなわち、脂質の超顕微鏡的及び顕微鏡的な微細な粒子の懸濁液、キロミクロンと呼ばれる)を発症することは稀ではない。粒子の存在は、少量の光散乱を生起し、それによって、ヘモグロビン計内のヘモグロビン溶液を通じて伝達される光の量を減少させる。その結果、溶液は、実際にそうであるよりやや多くのヘモグロビンを含有するように見える。ヘモグロビン濃度の細胞ごとの測定は、BayerのADVIA120血液学分析装置によって実施され、この誤差を免れる。ADVIA120は、ΔHGBが1.9g/dlより大きいならば、サンプルを異常であるとして合図する;すなわち、この量が過剰である程度の脂肪血を異常であるとするよう較正されている。また、血液サンプルの一部を、患者のin vivoでか、採集管内でのいずれかで溶血させるならば、あるΔHGB値も生成される。ADVIA120分析装置が実施する二つのHGB測定は、患者のサンプル中のいかなる脂肪血又は溶血の存在も、内科医又は臨床医に警告する。
【0025】
本発明以前は、他の商業的に入手できる自動化された血液学分析装置で、全血サンプル中の細胞内(又は細胞)ヘモグロビン(「算出HGB」)と細胞外ヘモグロビン(HGBΔ)とを同時に検出できるものは、皆無であった。上記により、本発明は、血液に加えられた代用ヘモグロビンを、血液の赤血球成分が寄与するヘモグロビンと無関係に、加えられた代用ヘモグロビンの量を決定することによってモニターできる能力を提供する。溶血されていない正常な血液サンプル、及び異常なそれについて、適正に較正されたシステムによれば、HGBデルタは、0に等しくなる。
【0026】
本発明の実施態様によれば、本発明に用いるのに適する血液学分析装置、例えばADVIA120及びBayerのH*(登録商標)システム系列の血液学分析装置は、二つの分析又は検出チャンネルを保有して、それぞれが、全血又は血漿サンプル中の異なる種類のヘモグロビン濃度を測定するため、外因性の細胞外ヘモグロビンの濃度を直接測定することができる。
【0027】
そのような機器では、分析又は検出チャンネルの一方は、ヘモグロビン(HGB)チャンネルであって、サンプル中の総ヘモグロビンの濃度を、溶血させ、グロビンとのその生物学的複合体からヘムを抽出して、結合された鉄(III)ヘム種を形成し、それを界面活性剤ミセルに捕捉し、分光測光によって測定することによって測定する[例えば、M. Malinへの米国特許第5,858,794号明細書;M. Malin et al., 1992, Anal. Chim. Acta, 262:67-77;及びM. Malin et al., 1998, Am. J. Clin. Path., 92:286-294を参照されたい]。そのような機器における第二の分析又は検出チャンネルは、赤血球(RBC)チャンネルであって、赤血球濃度、並びに約10,000の個々の赤血球の平均細胞体積(MCV)及び平均細胞ヘモグロビン濃度を、それらが二つの光散乱検出器を通過する際に測定する。
【0028】
HGBチャンネルとRBCチャンネルとの双方を、RBCを含有する血液サンプルがRBCの光学的チャンネルを通過する際に、散乱された光を個別の細胞ベースで検出する、二つの光散乱検出器と結び付けて有する、血液学分析装置の存在及び設計は、細胞内ヘモグロビンと細胞外ヘモグロビンとの差を決定かつ算出できるようにし、それによって、本明細書に記載された方法の実施を与える。本発明の方法を実施できる、適切な自動化された分析装置の光学的機序の説明については、Kim & Ornstein, 1983, Cytometry, 3:419-427;Ornstein及びKimへの米国特許第4,412,004号明細書;Tycko et al., 1985, Appl. Optics, 24:1355-1365;Tyckoへの米国特許第4,735,504号明細書;並びにMohandas et al., 1986, Blood, 68:506-513を参照されたい。
【0029】
具体的であるが、限定的ではない例として、BayerのADVIA120血液学分析装置は、総HGB濃度と細胞内HGB濃度(すべてのHGB濃度は、全血1デシリットルあたりのグラム、すなわちg/dlで示す)との差(「HGBデルタ」又は「HGBΔ」)を、下記のとおりに算出することができる:
HGBΔ、g/dl=総HGB、g/dlHGB チャンネル−細胞内HGB、g/dl赤血球チャンネル
【0030】
上記の等式中、HGBΔは、血液、血漿又は血清サンプル中の細胞外HGBの濃度を表わす。通常の条件下では、デルタHGB(HGBΔ)=0である。
【0031】
こうして、本発明によれば、総ヘモグロビンは、血液学機器のHGBチャンネルを用いて測定かつモニターされるが、RBCチャンネルは、血液サンプルの赤血球内に含有された細胞内HGBのみを検出するにすぎない。これら二つの測定を減算して、HGBデルタが得られ、これが細胞外HGBを表わす。
【0032】
本発明によるシステムでは、HGBデルタは、脂肪血及び黄疸の血液サンプル、並びに血球数が増加したサンプルを包含する、一定の種類の異常又は病理学的な血液サンプルでHGBチャンネルに得られたHGBの結果に対する照合を与えるための、読出しパラメータとして導入された。そのような異常な血液サンプルは、人為的に上昇したHGBの結果をHシステムのHGBチャンネルに生じることが示されている[M. Malin et al., 1989, Am. J. Clin. Path., 92:286-294を参照されたい]。例えば、ある一定の血液サンプルは、光を散乱させ、そのような光散乱干渉は、光のいくらかを検出されなくする。この光散乱干渉は、サンプルについての吸収光、若しくは吸光度値に見かけの増加、又は人為的上昇を生起する。HGB濃度は、血液学分析装置の赤血球チャンネルから得ることができるため[Tycko et al., 1985, Appl. Optics, 24:1355-1365]、HGBΔ(又はHGBデルタ)は、分析装置のための読出しパラメータとして導入することができ、分析装置の赤血球チャンネルから導出された細胞内ヘモグロビンについての値を、分析装置のヘモグロビンチャンネルから導出された総ヘモグロビンについての値から減算して、HGBΔ値(血中のg/dl)が得られることが、本発明者らによって新たに見出された。
【0033】
全血サンプル中の細胞内HGB濃度を、細胞外の、又は外から加えられたHGB濃度はもとより、総HGB濃度にも対比させて測定かつ決定する本方法は、商業的に入手できるBayerのHシステム又はADVIA120血液学分析装置という機器のいずれでも使用かつ実施することができる。しかし、関連する技術の習熟者には、血中のHGB濃度を測定する二チャンネルシステムを有する、その他の血液学機器を設計して、本明細書に記載されたようなHGB決定及びモニタリングの方法を実施できること、及びそれらが本発明に包含されることを理解されるであろう。やはり本方法に包含されるのは、二チャンネルヘモグロビン分析システムに依拠して稼動するよう設計及び/又はプログラムされた、血液学分析装置の系列又は組合せである。
【0034】
したがって、本発明は、好ましくはヘモグロビン測定のために二つのチャンネルを有する、自動化された血液学分析装置で実施される、血液サンプル、好ましくは全血サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度を直接決定かつモニターする方法を提供する。該方法は、該分析装置の、ヘモグロビンを決定、検出及び/又は測定するのに適したチャンネル内での血液サンプルアリコートの総ヘモグロビン濃度の決定を含む。本方法を用いて、血液の約0.5〜1又は1.1g/dlないし約25g/dl、好ましくは約1〜約25g/dl、より好ましくは約2〜約25g/dl、最も好ましくは約6〜約22g/dlの総ヘモグロビン濃度を、血液、血漿若しくは血清サンプル、又はそのアリコート中で決定することができる。当業者が認識すると思われるとおり、正常なヘモグロビン値は、血液の約11〜18g/dlの範囲内にある。女性については、正常ヘモグロビンの範囲は、約11〜16g/dlであり;男性については、正常ヘモグロビンの範囲は、血液の約13〜18g/dlであり;新生児については、正常ヘモグロビンの範囲は、血液の約16〜20g/dlである[Fundamentals of Clinical Chemistry, Eds. N. Tietz, W.B. Saunders Co., 1970, p.944]。また、例示のために、貧血の個体は、典型的には、血液の約6〜約12g/dlの範囲内のヘモグロビン値を有する可能性が高いと思われる。
【0035】
該方法は、更に、分析装置の、赤血球を決定、検出及び/又は測定するのに適したチャンネル内での血液サンプルアリコートの細胞内(ヘモグロビン)濃度の決定を含む。本方法を用いて決定かつ測定することができる細胞内ヘモグロビン量は、血液の約0.5〜1又は1.1g/dlないし約25g/dl、好ましくは約1〜約25g/dl、より好ましくは約4〜約24g/dl、最も好ましくは約5〜約23g/dlのHBG濃度を包含する。検出に最も好ましいHGB濃度の範囲は、血液の約6〜約18g/dlである。本発明の方法によって測定することができる臨界総ヘモグロビン濃度は、約6g/dl、より好ましくは5.6g/dlであって、これは、輸血するのに適切なヘモグロビン濃度である(患者に輸血するための意思決定点は、約6〜7g/dlの総ヘモグロビンである)。
【0036】
総及び細胞内ヘモグロビン濃度を決定したとき、これらの値は、総ヘモグロビン濃度と細胞内ヘモグロビン濃度との差を算出して、血液サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度についての値を得るために用いられるが、この値は、血液学分析装置によって自動的に算出される。本発明によれば、血液学分析装置の赤血球チャンネルは、全血中のヘモグロビン濃度を下記のとおりに測定する:
[血液、赤血球チャンネル/細胞内のHGB](g/dl)=[CHCM(g/dl)xRBC数(細胞/mm3)xMCV(フェムトリットル/細胞)/1000]。HGBチャンネルは、この総ヘモグロビン濃度、すなわち[細胞内HGB]+[細胞外HGB]を測定する。
【0037】
記載された方法によれば、自動化された血液学分析装置、例えばADVIA120は、総HGB濃度と細胞内HGB濃度との差を算出して、細胞外又は外因性HGB濃度に相当する、HGBデルタを得る。
【0038】
【実施例】
本明細書に記載される限りでの下記の実施例は、本発明を実施する様々な態様を例示かつ例証するための意味を有し、いかなる方法であれ、本発明を限定することは意図されない。
【0039】
実施例1
(材料及び方法)
PEG−HGB(Enzon, Inc., Piscataway, NJ)は、凍結して受け入れ、冷凍庫内で凍結して保存した。使用前に、凍結した袋を解凍し、50ml入りポリプロピレン製試験管5本に移した。3本は、後日の使用のために再凍結し;残る2本を冷蔵庫内で保管した。各実験のための適切なアリコートを、試験管内に傾瀉し、使用前に室温と平衡させた。
【0040】
ここに記載した実験は、較正されたADVIA120(登録商標)自動化血液学機器(Bayer Corporation)で実施した。この機器のヘモグロビンチャンネルは、シアン化物含有HGB試薬、例えば、M. Malinへの米国特許第5,858,794号明細書に記載のもの、並びにD. Zelmanovicらへの米国特許第5,817,519号明細書、及びD. Zelmanovicらへの1997年6月27日付け米国特許願第08/884,595号明細書に記載されたような赤血球希釈剤(RBC希釈剤)を用いた。
【0041】
ADVIA120血液学システムを較正するため、較正剤材料(ADVIA120用Setpoint(登録商標)較正剤)を10回吸引し、平均HGB値を決定した。次いで、システムの較正剤係数を、平均較正剤値が較正剤に対するHGB(g/dl)についての標識値(g/dl)に相当するように設定する。HGBチャンネルの精度を推計するために、直前に抽出した全血サンプルを、20回吸引し、平均及び標準偏差(SD)を算出した。許容され得る精度は、次のとおりである:SD≦0.11g/dl。
【0042】
正常な志願者から得た血液サンプルを、好ましくはK3EDTA(≒12.15mg/管)を用いて、凝固防止した。
【0043】
ここに実施例に記載した実験の殆どは、約6g/dlのHGB濃度の水準で実施したが、それは、PEG−HGB(Enzon, Inc.)が、6g/dlのウシヘモグロビンを含有すると報告されているからである。回復されたHGB値は、5.4±2g/dlであって、血液の6g/dlという正常値と充分に相関する。加えて、Bayer Corporationの血液学分析装置を用いて実施例のすべてにおいて、機器のヘモグロビン精度は、各実験の前にPEG−HGBを2回吸引することによって、較正前に照合した。
【0044】
実施例2
血漿サンプル中に加えられたヘモグロビンの回復率を決定するために、実施例に記載された実験を実施した。この実験では、様々な量のPEGヘモグロビン(Enzon, Inc.)を、血漿に加え、BayerのADVIA120血液学機器で分析して、血漿中の外因性PEG−HGBの変動を査定した。
【0045】
エチレンジアミン四酢酸、すなわちEDTA中に採集した正常な血液サンプル(「正常EDTA全血」)のアリコートを含む管10本を、750xgで遠心分離した。血漿を取り出し、次いで再遠心分離して、無細胞血漿を得た。管7本のそれぞれに、表1に示したとおりの量の血漿及びPEG−HGBを加えて、各管内に4.0mlの最終体積を得た。各管を4回吸引して、複製値を決定した。
【0046】
【表1】
【0047】
4つの複製HGB値を平均し、期待された結果と観察されたそれとの差の百分率を算出した(表1を参照されたい)。
【0048】
これらの複製実験の結果は、出力像に基づいて(表1)、外から与えられたヘモグロビン、すなわちPEG−HGB(Enzon, Inc.)が、自動化された血液学分析装置という機器の、RBCチャンネルからではなく、ヘモグロビンチャンネルから検出されたことを示している。これは、PEG−HGBがすべて細胞外ヘモグロビンとして存在することと一致する。加えて、回復率は、実験の設計に応じて線形であった。すべてのHGBレベルは、0.2g/dl、又は予測値の2%という線形という仕様に合致した。
【0049】
実施例3
本実施例では、不変の濃度のヘモグロビンを、血液学分析装置のHGBチャンネルから測定した限りで総ヘモグロビンが変化する、全血の基質に加える実験を実施した。
【0050】
正常なEDTA全血の管10本を、750xgで遠心分離した。無細胞血漿を取り出し、赤血球をプールした。赤血球のアリコートを取り出し、総ヘモグロビン濃度が10g/dl、すなわち充填された赤血球約6mlプラス血漿14mlとなるように、血漿を加えた。必要とした10g/dlのアリコートの総量は、15mlであった。6本の管のそれぞれに、10g/dlのアリコート及び無細胞血漿の体積を、表3に示した量で加えて、6.0、5.0、4.0、3.0、2.0及び1.0g/dlの濃度を生成した。
【0051】
【表2】
【0052】
表2の「A」サンプル2mlを、PEG−HGB2mlで希釈した。等量のPEG−HGBを等量の各アリコートに加えたため(すなわち6.0g/dl、5.0g/dl、4.0g/dl、3.0g/dl、2.0g/dl及び1.0g/dl)、各アリコートの細胞HGBと細胞外HGBとの双方が、50%低下した。そのため、5.6g/dlの濃度の未希釈であるPEG−HGBは、各アリコート中2.8g/dlに低下した。総HGBは、細胞外PEG−HGBと細胞HGBとの和に等しかった。各管を5回吸引して、複製の結果を求めた。
【0053】
【表3】
【0054】
本実施例で表3に提示された結果は、不変の濃度の細胞外PEG−HGBを、細胞内HGB濃度が変化する全血基質に加えたとき、細胞外PEG−HGBと細胞HGBとの双方の許容され得る回復率が存在したことを示す。表3の結果は、PEG−HGBを低い細胞HGBの全血サンプルに加えたとき、PEG−HGBの量は、BayerのADVIA120の機器で回復可能かつ測定可能であったことを示す。PEG−HGBで強化したヒト血液サンプル中の、外因性HGBはもとより、細胞HGBの値も回復する本方法の許容され得る性能を考慮すると、該方法は、上記のとおり、輸血された患者の、加えられた無細胞HGB誘導体、又は酸素運搬性代用HGBを含有する血液、血漿又は血清サンプル、特に全血サンプルに用いるための類似の適用可能性を与える。
【0055】
実施例4
本実施例は、全血サンプルに外から加えられたPEG−HGBの安定性を示すデータを提示する。様々な量のPEG−HGB(5.6g/dl)への様々な量の全血(6.0g/dlHGB)の添加(表4A)によって、サンプルを調製した。各サンプルを4回吸引した。サンプルを、調製の1時間後、次いで、5℃で冷蔵した24時間後に検定した(表4B)。
【0056】
これらの実験から、PEG−HGB代用ヘモグロビンは、血液サンプルを2〜8℃で貯蔵したとき、24時間後も回復可能であることが立証された。表4A及び4Bに示されたとおり、2〜8℃で24時間貯蔵された血液サンプル中の総HGB、算出HGB(すなわち細胞HGB)又はHGBデルタ(すなわち細胞外HGB)には、ゼロ時点での値からの変化が実質的に皆無であった(表4A)。したがって、赤血球数が貯蔵の間安定であるならば、HGBデルタも、PEG−HGBの存在のために、2〜8℃で24時間の貯蔵後も不変であった。
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
実施例5
本実施例は、もう一つの酸素運搬性代用血液、すなわち無細胞のグルタルアルデヒド重合ヘモグロビンに基づく酸素運搬体(HBOC)である、Biopure Corporation(Cambridge, MA)から得られるHemopure(登録商標)の、ADVIA120血液学分析装置(Bayer Corporation)で本発明に従って実施された限りでの分析的測定を説明する。Hemopureは、グルタルアルデヒドと重合させて、500,000のMWを有するオリゴマーを生成した、ウシヘモグロビンである。重合は、腎排出率を低下させるために、この製品に設計された。
【0060】
Hemopure製品を用いて、2種類の実験を実施し、記載した:(1)Hemopureをヒト血漿中に強化し、(2)Hemopureをヒト全血中に強化してから、自動化血液学分析を実施し、外因性ヘモグロビン濃度を決定した。
【0061】
血液又は血漿サンプル中の外因性ヘモグロビン物質としてのHemopureを測定する実験は、ADVIA120自動化血液学分析装置を用いた、上記の実施例に記載したとおりに実施した。本発明によれば、ADVIA120分析装置は、総ヘモグロビンとRBC細胞内ヘモグロビンとの濃度の差を算出して、ヘモグロビンデルタ(すなわち外因性ヘモグロビン)を得る。
【0062】
(無細胞血漿中でのHBOCという外因性HGB(Hemopure)の回復)
HB4L水平バケットローターを装備したSorvallのR−3(登録商標)遠心分離器内で、2400rpm(620xg)で25分間の遠心分離によって、血漿を得た。血漿上清を、620xgで10分間遠心分離し、ペレットを除去した。無細胞血漿を、ガラス管に下記のとおりに配分した:5.00、4.75、4.50、3.00、2.00、1.00及び0.00ml。これらの管内に、Hemopure製品を、それぞれ、下記のとおりに加えて、総体積を5.00mlとした:0.00、0.25、0.50、1.00、2.00、3.00、4.00及び5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によって混合し、次いで、管1本あたり5本の複製を用いて、ADVIA120で30〜60分後に検定した。総HGB、細胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表した。
【0063】
結果を表5に要約した(表中、検定結果は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品については、予測されたHGBデルタと検定されたHGBデルタとの差は、0又は0.1であり、したがって、ADVIA120分析装置の0.2g/dl、又は2%の相対差というHGB線形仕様内であった。すべてのレベルについて、細胞内HGB濃度は、実験の設計が要求するとおり、0であった。データは、外因性HGBの回復率が、血漿という基質中で、0.6〜13.0g/dlの範囲にわたって線形であったことを示している。
【0064】
【表6】
【0065】
(全血中でのHBOCという外因性HGB(Hemopure)の回復)
志願者から得られ、K3EDTA中で凝固防止した全血を、総HGB濃度が13.0g/dlになるよう操作を加えた。全血を、ガラス管に下記のとおりに配分した:5.00、4.75、4.50、4.00、3.00、2.00、1.00及び0.00ml。これらの管内に、Hemopureを、それぞれ、下記のとおりに加えて、総体積を5.00mlとした:0.00、0.25、0.50、1.00、2.00、3.00、4.00及び5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によって混合し、次いで、管1本あたり5本の複製を用いて、ADVIA120で30〜60分後に検定した。総HGB、細胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表した。
【0066】
全血及びHemopureを用いて、細胞内HGB濃度を、細胞外HGB濃度を上昇させるに連れて、低下させた。結果を表6に要約した(表中、検定結果は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品については、予測されたHGBデルタと検定されたHGBデルタとの差は、概して0又は0.1であり、ADVIA120分析装置のHGB線形仕様を越えなかった。すべてのレベルについて、細胞内HGB濃度は、実験の設計が要求するとおり、0であった。データは、外因性HGBの回復率が、全血という基質中で、0.09〜13.0g/dlの範囲にわたって線形であったことを示している。
【0067】
【表7】
【0068】
実施例6
本実施例は、もう一つの無細胞酸素運搬性代用血液である、Oxyglobin(Biopure Corporation, Cambridge, MA)の、ADVIA120血液学機器(Bayer Corporation)で本発明に従って実施された分析的測定を説明する。Hemopureと同様に、Oxyglobinも、グルタルアルデヒド重合ヘモグロビンの無細胞溶液である。
【0069】
実施例5におけるとおり、Oxyglobin製品を用いて、2種類の実験を実施した:(1)Oxyglobinをヒト血漿中に強化し、(2)Oxyglobinをヒト全血中に強化してから、自動化血液学分析を実施した。
【0070】
血液又は血漿サンプル中の外因性ヘモグロビン物質としてのOxyglobinを測定する実験は、ADVIA120自動化血液学分析装置を用いた、上記の実施例に記載したとおりに実施した。
【0071】
(無細胞血漿中でのOxyglobinの回復)
HB4L水平バケットローターを装備したSorvallのR−3(登録商標)遠心分離器内で、2400rpm(620xg)で25分間の遠心分離によって、血漿を得た。血漿上清を、620xgで10分間遠心分離し、ペレットを除去した。無細胞血漿を、ガラス管に下記のとおりに配分した:5.00、4.75、4.50、3.00、2.00、1.00及び0.00ml。これらの管内に、Oxyglobin製品を、それぞれ、下記のとおりに加えて、総体積を5.00mlとした:0.00、0.25、0.50、1.00、2.00、3.00、4.00及び5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によって混合し、次いで、管1本あたり5本の複製を用いて、ADVIA120で30〜60分後に検定した。総HGB、細胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表した。
【0072】
結果を表7に要約した(表中、検定結果は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品について観察されたとおり(実施例5)、予測されたHGBデルタと検定されたHGBデルタとの差は、0又は0.1であり、したがって、ADVIA120分析装置の0.2g/dl、又は2%の相対差というHGB線形仕様内であった。すべてのレベルについて、細胞内HGB濃度は、実験の設計が要求するとおり、0であった。データは、外因性HGBの回復率が、血漿という基質中で、0.6〜13.0g/dlの範囲にわたって線形であったことを示している。
【0073】
【表8】
【0074】
(全血中でのOxyglobinの回復)
志願者から得られ、K3EDTA中で凝固防止した全血を、総HGB濃度が13.0g/dlになるよう操作を加えた。全血を、ガラス管に下記のとおりに配分した:5.00、4.75、4.50、4.00、3.00、2.00、1.00及び0.00ml。Oxyglobin(Biopure,Cambridge, MA)を、それぞれ、下記のとおりに管に加えて、各管内の総体積を5.00mlとした:0.00、0.25、0.50、1.00、2.00、3.00、4.00及び5.00ml。管に栓をし、反転(10回)によって混合し、次いで、管1本あたり5本の複製を用いて、ADVIA120で30〜60分後に検定した。総HGB、細胞内HGB及びHGBデルタの濃度を作表した。
【0075】
全血及びOxyglobin製品を用いて、細胞内HGB濃度を、細胞外HGB濃度を上昇させるに連れて、低下させた。結果を表8に要約した(表中、検定結果は、5本の複製の平均である)。Hemopure製品について観察された結果と同様に、予測されたHGBデルタと検定されたHGBデルタとの差は、概して0又は0.1であり、ADVIA120分析装置のHGB線形仕様を越えなかった。すべてのレベルについて、細胞内HGB濃度は、実験の設計が要求するとおり、0であった。データは、外因性HGBの回復率が、全血という基質中で、0.09〜13.0g/dlの範囲にわたって線形であったことを示している。
【0076】
【表9】
【0077】
実施例5及び6に記載された実験の結果は、酸素運搬性代用血液のHemopure及びOxyglobin(Biopure, Cambridge, MA)が、Bayer CorporationのADVIA120血液学分析装置のような自動化血液学分析装置によって、直接方式で定量的に検出され得たことを立証する。ADVIA120分析装置は、血漿及び全血中のHemopure及びOxyglobin材料を0.6〜13g/dlの範囲にわたって直接かつ定量的に検出することができた。ADVIA120は、これらの代用ヘモグロビンを細胞外ヘモグロビンとして報告した。
【0078】
本明細書に記載されたとおり、また本発明による自動化血液学分析装置の操作によれば、ヘモグロビンチャンネルは、サンプル中の総HGB濃度を、その中のHGBと、界面活性剤ミセルの存在下でのシアン化物イオンとの相互作用によって、比色分析で測定する[M.J. Malin et al., 1992, Anal. Chim. Acta, 262:67-77及びM.J. Malin et al., 1989, J. Amer. Clin. Path., 92:286-294を参照されたい]。したがって、総HGBは、細胞内HGBと細胞外HGBとの合併である。対照的に、RBCチャンネルは、典型的には、サンプル中に存在する細胞内HGBのみを登録するにすぎない。この自動化システムは、総HGBレベルと細胞内HGBレベルとの差を得ることによって、細胞外HGBの濃度を算出する。両材料とも、血漿及び全血の基質中で、線形実験における仕様内で回復された。
【0079】
実施例7
水中での吸収スペクトルによって、Hemopure及びOxyglobinという材料(Biopure, Cambridge, MA)は、ヘム基を酸素添加することができるヘモグロビン誘導体であることを確認した。より具体的には、Hemopure、Oxyglobin及び全血を、MilliQによる蒸留水中に251倍に希釈し、混合し、Cary 3という分光光度計で、蒸留水に対比して750〜450nmを走査した。全血、及び2種類の代用血液のスペクトルは、それぞれ、541nm及び577nmで最高スペクトルを、また508nm及び560nmで最低スペクトルを示した。これらの特徴は、全血と比較したときのオキシヘモグロビンのそれに特徴的である[van Kampen & Ziljstra, 1965, Adv. Clin. Chem., 8:141]。Hemopure及びOxyglobin製品は、酸素添加された水中のオキシヘモグロビンのスペクトルを有するため、ヘムの鉄は、全血ヘモグロビンにおけると同様に、鉄(II)酸化状態にある。
【0080】
実施例8
Hemopure及びOxyglobin(Biopure Corporation, Cambridge, MA)製品は、ともに、シアン化物含有ヘモグロビン試薬で251倍に希釈し、ADVIA120血液学分析装置で分析したときに、全血中のヘモグロビンのような挙動を示した。特に、Hemopure及びOxyglobin20μlを、それぞれ、ADVIA120分析装置で用いられるとおりに、シアン化物含有ヘモグロビン試薬5.0mlに希釈した。サンプルを混合し、次いで、Cary3の分光光度計で750〜450nmを走査し、1cmの経路長のキュベット内で試薬と比較した。A750は、0に設定した。対照として、新鮮な人血のアリコートを、試験製品について上に述べたとおりに処理した。結果を表9に要約するが、これは、シアン化物含有ヘモグロビン試薬中の、ヘモグロビンに基づく酸素運搬体と全血との最高及び最低スペクトルを示す。
【0081】
【表10】
【0082】
データは、BiopureのHBOCの双方が、シアン化物含有ヘモグロビン試薬との反応に関しては、人血と類似することを示している。スペクトルは、すべて、550nmで最高値を、また514nmで最低値を類似の最高/最低吸光比で示した。この実験は、Hemopure及びOxyglobin製品は、ともに、HGB試薬中で得られた生成物が、ミセル化されたジシアノFe+3プロトポルフィリンIXであることから[M. Malin et al., 1992, Anal. Chim. Acta, 262:67-77を参照されたい]、ヘムを有することを立証している。
【0083】
本明細書に引用されたすべての特許、特許願、公表された論文、書籍、参考文献、マニュアル及び抄録は、本発明が関与する当技術の状態を、より充分に説明するために、参照によってその全体がここに組み込まれる。
【0084】
上記の主題事項には、様々な変化を、本発明の範囲及び精神から逸脱せずに加えることができるため、上記の説明に含まれるか、又は冒頭の請求の範囲に定義される主題事項は、すべて、本発明を説明かつ例示するとして解されるものとする。本発明の多くの変更及び変化形が、上記の教示に照らして可能である。
Claims (8)
- ヘモグロビン測定のための少なくとも二つの分析チャンネルを有する自動化された血液学分析装置で実施される、全血、血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビン、ここで、サンプル中の該細胞外ヘモグロビンが、血中の無細胞ヘモグロビン製品又は酸素運搬性代用ヘモグロビンの存在に起因し、精製されたヘモグロビン、組換えヘモグロビン、架橋結合ヘモグロビン、重合ヘモグロビン、及びポリエチレングリコールにカップリングさせたヘモグロビン(PEG−HGB)から選ばれる、を決定、定量かつモニターする方法であって、
(a)該サンプルのアリコート中の総ヘモグロビン濃度を該分析装置のヘモグロビン分析チャンネルで決定する段階と;
(b)該サンプルアリコート中の細胞ヘモグロビン濃度を該分析装置の赤血球分析チャンネルで決定する段階と;
(c)該分析装置のヘモグロビンチャンネルから決定された総ヘモグロビン濃度と、赤血球チャンネルから決定された細胞ヘモグロビン濃度との差を算出して、全血、血漿又は血清サンプル中の細胞外ヘモグロビン濃度を得る段階と;
を含み、
ここで、段階(a)の該ヘモグロビン分析チャンネルが、溶血、及び界面活性剤ミセルに捕捉できる結合鉄(III)ヘム種を形成することによる、グロビンとのその生物学的複合体からのヘムの抽出によってサンプル中の総ヘモグロビン濃度を、分析器のヘモグロビンチャンネルにおける比色分析の吸光度から決定されるとおりに測定し、
そしてさらに段階(b)の該赤血球分析チャンネルが、個体の赤血球の赤血球濃度、赤血球量及びヘモグロビン濃度を、それらが二つの光散乱検出器を一度に実質的に1細胞ずつ通過する際に測定する、
方法。 - サンプルが正常な全血サンプル又は異常な全血サンプルである請求項1記載の方法。
- サンプルが血漿又は血清サンプルである請求項1記載の方法。
- 段階(a)における総ヘモグロビン濃度および段階(b)における細胞ヘモグロビン濃度が、血液、血漿又は血清の0.5〜25g/dlである請求項1記載の方法。
- 異常な全血サンプルが、外科手術の際の血液損失、外傷の際の血液損失、及び出血性ショックから選ばれる病理学的状態を有する個体に由来する請求項2記載の方法。
- 精製ヘモグロビンが、精製ウシヘモグロビン又は精製ヒトヘモグロビンである請求項1記載の方法。
- 組換えヘモグロビンが、組換えヒトヘモグロビンである請求項6記載の方法。
- 段階(b)の細胞ヘモグロビンを、式:RBCxMCVxCHCM/1000[式中、RBCは、血液学分析装置の赤血球チャンネルにおける赤血球サイトグラムの値であり;MCVは、平均細胞体積であり;CHCMは、血液学分析装置の赤血球チャンネルから得られた細胞ヘモグロビン濃度の平均である]によって決定する請求項1記載の方法。
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