JP4675522B2 - 弾性パッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クローラ走行体の金属製履板に装着される弾性パッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
土木・建設機械等に用いられる無限軌道車として、無端状に連結されたチェーンリンクの外周側に多数の金属製履板を設けたものが公知であるが、近年では、舗装路面を走行する機会が増えていることから、振動や騒音の抑制、路面の保護等のために金属製履板に対してゴム製等の弾性パッドを装着するケースが増えてきている(例えば、特開平9−95267号公報、特開平11−157472号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の弾性パッドは、帯板材により形成された芯材の表面にゴム製の接地ブロックを固着したものとなっており、芯材の幅方向一端にフックを形成し、幅方向他端側の接地ブロック内にナットを設け、前記フックを履板の幅方向一端に係合した状態で、履板に形成した孔を介して裏面側からボルトを挿入し、該ボルトをナットに螺合して締め付けることによって、弾性パッドを取り付けるものとなっていた。
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、履板に対してボルトを挿入するための孔が形成されてなければ装着不能であり、かかる孔を形成するために加工を施すとコストが高騰化するという問題が生じる。また、上記孔が適正に穿けられていないと弾性パッドが幅方向に位置ズレしたりガタつく原因となり、却って振動や騒音を招く恐れがある。
【0005】
他方、上記のような弾性パッドは、芯材に接地ブロックを接着した形態であるので、左右側方や前後方向から外力が作用することによって接地ブロックが芯材から剥離してしまう恐れがあり、このような金属製履板にはない欠点を解消して耐久性を高めることが弾性パッドの開発に欠かせない重要課題の一つである。
本発明は、ボルト孔を形成していない履板に対しても好適に装着することができる弾性パッドを提供することを目的とする。
【0006】
また、芯材からの接地ブロックの剥離を防止して耐久性を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明は、芯材の表面に弾性材料よりなる接地ブロックを固着して構成され、クローラ走行体の金属製履板に装着手段を介して着脱自在に装着される弾性パッドにおいて、前記装着手段は、芯材との間で履板を挟み込むように同履板の裏面側に配設される押さえ具と、この押さえ具を前記芯材に対して前記履板の幅方向外側で厚さ方向に締結する締結具とを備え、前記芯材の幅方向端部に履板よりも幅方向外側に突出する突出部が設けられ、該突出部の突出端に裏面側に屈曲する屈曲片が設けられており、前記装着手段は、この屈曲片と履板の幅方向端部との幅方向間隔を保持するスペーサを備え、前記スペーサが、前記締結具を構成する締結ナットよりなり、該締結ナットが芯材に固着されていることを特徴とするものである。
【0008】
これによれば、芯材と押さえ具とによって履板を挟み、該履板の幅方向外側で芯材と押さえ具とを締結具により締結することによって、当該履板には、締結具を挿通するための孔等がなくとも好適に弾性パッドを装着できるものとなる。
また、締結具を履板の厚さ方向に締め付けることにより、芯材と押さえ具との間で履板を強固に挟み込むことができる。
【0009】
また、本発明は、前記芯材の幅方向端部に、履板よりも幅方向外側に突出する突出部が設けられ、該突出部の突出端には裏面側に屈曲する屈曲片が設けられ、前記装着手段は、屈曲片と履板の幅方向端部との幅方向間隔を保持するスペーサを備えた構成されている。
これにより、スペーサによって芯材と履板との幅方向の位置ズレやガタつきが防止されるようになり、締結具による厚さ方向のガタつき等の防止と、スペーサによる幅方向のガタつき等の防止とによって、より一層強固に弾性パッドを装着することができ、振動や騒音の抑制が確実になされるものとなる。
【0010】
他の本発明は、芯材の表面に弾性材料よりなる接地ブロックを固着して構成され、クローラ走行体の金属製履板に装着手段を介して着脱自在に装着される弾性パッドにおいて、前記装着手段は、芯材との間で履板を挟み込むように同履板の裏面側に配設される押さえ具と、この押さえ具を前記芯材に対して前記履板の幅方向外側で厚さ方向に締結する締結具とを備え、前記芯材の幅方向端部に履板よりも幅方向外側に突出する突出部が設けられ、該突出部の突出端に裏面側に屈曲する屈曲片が設けられており、前記装着手段は、この屈曲片と履板の幅方向端部との幅方向間隔を保持するスペーサを備え、前記屈曲片の端部より幅方向内側に屈曲する折り返し片が形成され、前記突出部、屈曲片、折り返し片及び履板の端部により囲まれた空所に、前記スペーサを構成するとともに締結具を構成する締結ナットが前後方向に挿脱可能として設けられている。
【0011】
締結ナットをスペーサとして用いることで、別部材としてのスペーサが必要なく、部品点数の削減に繋がる。また、締結ナットを挿脱可能として備えている場合には、当該締結ナットが損傷した場合等に交換できるようになる。
前記芯材の前後方向端部には、接地ブロック内に埋設されるように屈曲する埋設片が形成され、該埋設片に接地ブロックの弾性材料が入り込む孔又は切欠が形成されていることが推奨される。
【0012】
このように芯材に埋設片を形成することによって該芯材と接地ブロックとの接着力が増強され、芯材からの接地ブロックの剥離が防止されるようになる。さらに埋設片に、接地ブロックの弾性材料が入り込む孔又は切欠を形成することによって、より一層の接着力の増強が図れるとともに、剥離が生じた場合でもその進行を抑えることが可能となる。
【0013】
前記芯材は、履板の踏面の前後範囲で面接触する主部と、この主部の前後端から履板のグローサに沿って屈曲する立ち上がり部と、さらに立ち上がり部から接地ブロック内に埋設されるように屈曲する埋設片とを有して構成するのが好ましい。
これによれば、芯材の主部の前後端からグローサに沿って屈曲する立ち上がり部を形成することにより、芯材と履板との前後方向の位置ズレが規制され、接地ブロックと芯材との境界点から剥離が生じることが少なくなり、更に、立ち上がり部から埋設片を形成することにより、接地ブロックとの接着力が増強される。
【0014】
前記芯材は、その幅方向中間部が幅方向両端部より段差部を介して接地側へ突出された構成とすることができ、この場合、前記接地ブロックの弾性材を中間部の裏面側にまわり込ませて配設するのが好ましい。
これによって、芯材の幅方向中間部では接地ブロックが強固に接着されるとともに、幅方向両端部では、接地ブロックの肉厚が確保できて亀裂や欠け等の損傷を防止できるようになる。
【0015】
前記芯材には、接地ブロックの弾性材料が入り込む孔又は切欠が形成されるとともに、この孔又は切欠に入り込んだ弾性材料が芯材の裏面側にまわり込むことによって抜止部が形成されていることが推奨される。
これによって芯材と接地ブロックとの接着が強固になるとともに、芯材と接地ブロックとの間で剥離が生じたとしても前記抜止部により剥離の進行を食い止めることができ、耐久性の向上が図れるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、弾性パッド1は、帯板形状とされている芯材2の表面に弾性材料よりなる接地ブロック3を固着することにより構成されており、前記芯材2をクローラ走行体を構成する履板4の表面にあてがって装着手段5により着脱自在に装着するものとなっている。
【0017】
前記芯材2は、鉄板、鋼板等の金属製材料や硬質樹脂、ファイバー等を混入した強化樹脂材料にて形成され、接地ブロック3は、その素材として耐摩耗性、耐候性等に優れたゴム材料、ウレタン等が採用される。
また、芯材2と接地ブロック3との固着は、接着剤による接着やゴム焼き付け、加硫型による加硫接着等を採用することができ、いずれにしても芯材2と接地ブロック3の構成材料に適合した固着方法が採用される。
【0018】
クローラ走行体の履板4は所謂鉄シューと呼ばれるものであり、その裏面側が無端状に連結されたチェーンリンク6に溶接やボルトによって連結されている。また、履板4は、その表面側に、略平坦とされた踏面4Aと該踏面4Aより下方に突出するグローサ4Bとを備えており、本形態では、グローサ4Bを前後に2つ備えたダブルグローサタイプとして構成されている。なお、上記履板4は、所謂シングルグローサタイプ又はトリプルグローサタイプとして構成してもよい。
【0019】
前記装着手段5は、前記芯材2の幅方向一端部を裏面側にコの字状に屈曲したフック部10を有しており、このフック部10が履板4の幅方向一端部に係止されるようになっている。また、装着手段5は、芯材2の幅方向他端部との間で履板4を挟み込むように同履板4の裏面側に配設される押さえ具11と、この押さえ具11を芯材2に締結する締結具12とを有している。
【0020】
なお、前記芯材2は、その幅方向一端部のフック部10を履板4に係止した状態で、幅方向他端部側が履板4よりも外側に突出するようになっており、その突出部14の端部には、裏面側に90°屈曲する屈曲片15が形成されるようになっている。そして、突出部14及び屈曲片15と、履板4の幅方向端面との間には上方(厚さ方向)及び前後方向に開放した溝16が形成されるようになっている。
【0021】
前記押さえ具11は、金属製や硬質合成樹脂製の部材によって板状若しくはブロック状に形成されている。また、この押さえ具11の下面には、ブロック状のスペーサ17が一体に形成されるようになっており、このスペーサ17は、前記溝16に挿脱自在に挿入されるようになっている。
そして、このスペーサ17によって、芯材2の屈曲片15と履板4の端面との間隔が保持され、芯材2と履板4との幅方向の位置ズレやガタつきが防止されるようになっている。
【0022】
前記締結具12は、履板4の幅方向外側において押さえ具11及びスペーサ17を上下(履板の厚さ方向)に貫通する締結ボルト19と、芯材2の突出部14に形成された雌ネジ20とによって構成されており、この雌ネジ20に対して締結ボルト19を締め付けることにより押さえ具11の幅方向内側が履板4を押さえつけ、芯材2との間で強固に挟み込むようになっている。
【0023】
そのため、履板4と芯材2との厚さ方向のガタつき等も防止されるようになり、前記スペーサ17による幅方向のガタつき防止と合わせて一層強固に弾性パッド1を装着することができ、振動等の発生を確実に抑制することが可能となっている。
また、締結具12は、履板4の幅方向外側に配設されることから、同履板4には締結ボルト19の挿通孔等は必要なく、この挿通孔の有無により弾性パッド1の装着が影響されることはない。
【0024】
芯材2は履板4よりも幅方向外側に突出しており、その分接地ブロック3も幅広く形成することができるようになっているため、接地ブロック3の接地面積を拡大して面圧を下げることが可能であり、これによって無限軌道車の荷重による弾性パッド1の過度の圧縮が防止でき、振動の抑制や接地ブロック3の損傷防止が図られるようになっている。
【0025】
また、前記溝16は、上方(厚さ方向)に開放されたものとなっているため、スペーサ17を上方から挿入することが可能であり、そのため、クローラ走行体の一部の弾性パッド1を着脱する場合に、その前後に隣接する履板4及び弾性パッド1がスペーサ17の挿入の邪魔になることはほとんどない。
なお、上記スペーサ17は、押さえ具11とは別部材として構成することも可能であるが、一体とすることによって芯材2への取付が容易になるとともに部品点数の削減が図れ、部品の紛失等も極力防止できるようになる。
【0026】
図3に示すように、芯材2の前後端部には、接地ブロック3内に埋入するように接地側へ向けて屈曲する埋設片2Aが形成されている。この埋設片2Aの高さはグローサ4Bの高さと略同じか低く形成されており、この埋設片2Aによって芯材2と接地ブロック3との接着が増強され、前後方向からの外力等によって接地ブロック3が芯材2から剥離するようなことが防止されている。
【0027】
また、前記埋設片2Aには、接地ブロック3の弾性材料が入り込む孔23が形成され、これにより接地ブロック3と芯材2との接着が更に増強されるようになっており、より一層確実に接地ブロック3の剥離を防止し、また、万が一剥離した場合でもその進行を抑えることができるようになっている。
なお、上記のように埋設片2Aや孔23を形成する構成は、図4に示すように、トリプルグローサタイプの履板4に適用される弾性パッド1の芯材2に対しても採用することが可能である。この例では、芯材2は履板4の踏面4A及び中間のグローサ4Bに面接触するように形成されるとともに、前後両端部に接地ブロック3内に埋入されるように屈曲する埋設片2Aを形成し、埋設片2Aに接地ブロック3の弾性材料が入り込む孔23を形成したものとなっている。
【0028】
また、図3及び図4に示す場合において、前記芯材2には孔23に代えて前後端縁(埋設片2A)に切欠を形成してもよく、この切欠に対して接地ブロック3の弾性材料を入り込ませることによって上記と略同様の効果を得ることが可能である。
図3及び図4に示す芯材2では、埋設片2Aと前後のグローサ4Bとの間に接地ブロック3が介在され、接地ブロック3と芯材2との境界点Pが履板4の踏面4Aに接触するようになっているため、埋設片2Aや孔23等を設けているといっても、境界点Pが履板4との間で擦れて接地ブロック3が剥がれてしまう恐れがある。
【0029】
そこで、図5には、かかる欠点を解消することができる芯材2を示しており、この芯材2は、履板4の踏面4Aに対してその前後範囲に渡って面接触する主部2Bと、この主部2Bの前後端から前後グローサ4Bに沿って面接触しながら立ち上がる立ち上がり部2Cと、この立ち上がり部2Cから接地ブロック3内に埋入するように前後内方へ屈曲する埋設片2Aとを備えた構成となっている。
【0030】
この形態では、芯材2が履板4に対してほとんど隙間無く嵌り込み、立ち上がり部2Cによって前後方向の動きが規制されるようになっているため、接地ブロック3との境界点Pからの剥離が好適に防止できるようになっている。
なお、本形態の埋設片2Aに対しても接地ブロック3の弾性材料が入り込む孔又は切欠を形成してもよい。
【0031】
図6及び図7は、装着手段5にかかる他の形態を示すものであり、本形態の芯材2は、フック部10と、突出部14及び屈曲片15とをそれぞれ別体として備えて溶接にて固着したものとなっており、また、締結具12が締結ボルト19と締結ナット21とによって構成され、該締結ナット21は、袋ナットとされて突出部14の接地側に溶接にて固着され、締結ボルト19は、押さえ具11、スペーサ17及び突出部14を貫通して締結ナット21に螺合されるようになっている。
【0032】
また、屈曲片15の上端には切欠24が形成され、この切欠24に対して押さえ具11の幅方向外端部が係止するようになっており、そのため、芯材2に対する押さえ具11の廻り止めがなされるようになっている。
なお、本形態や図2に示した形態においては、スペーサ17を屈曲片15と履板4の端縁とに面接触するように直方体ブロックに形成してやれば上記の廻り止め構造は不要であるが、上記廻り止め構造を採用することによってスペーサ17の形状に自由度が増すこととなり、例えば、円柱状等に形成するようなことが可能となる。
【0033】
図8は、装着手段5の更に他の形態を示しており、本形態では、芯材2の屈曲片15に対し、締結具12を構成する上下方向の雌ネジ20を形成したものとなっている。
また、屈曲片15は、履板4の端面に当接することにより、履板4と芯材2との幅方向の位置ズレやガタつきを防止する当止め片25として構成され、上記形態のようなスペーサ17を不要としている。
【0034】
図9は、装着手段5の更に他の形態を示しており、この形態では、屈曲片15に対して雌ネジ20を形成した点では上記形態と同様であるが、この屈曲片15と履板4との間に間隔を空け、この間隔に対して押さえ具11と一体に形成したスペーサ17を挿入するようにしたものとなっている。
また、上記スペーサ17は、先端が先細り形状に形成されており、屈曲片15と履板4との間に挿入し易くなるとともに、クサビ作用が働くことによって履板4と屈曲片15との間に密に嵌り込んで幅方向の位置ずれやガタつきをより一層確実に防止できるようになっている。
【0035】
図10は、装着手段5の更に他の形態を示すものであり、本形態では、押さえ具11として締結ボルト19を挿通したワッシャを利用したものとなっている。その他の構成は図8に示した形態と略同様である。
図11は、装着手段5の更に他の形態を示すものであり、本形態では、芯材2には突出部14を形成するのみで屈曲片を形成せず、突出部14に対して締結ボルト19を上向きに固着したものとなっている。また、押さえ具11の幅方向外端部には、芯材2と履板4とに当接する当止め片25が下方突出状に形成され、この当止め片25には締結ボルト19が挿通するボルト孔25Aが形成され、該孔25Aから突出する締結ボルト19に袋ナットよりなる締結ナット21を螺合して押さえ具11を取り付ける構成となっている。
【0036】
本形態では、押さえ具11に形成した当止め片25によって芯材2と履板4との幅方向の位置ズレやガタつきが防止されるようになっている。
図12は、装着手段5の更に他の形態を示すものであり、本形態では、芯材2の突出部14と屈曲片15と履板4との間に形成された溝16に締結ナット21が配設され、該締結ナット21が芯材2に溶接等により固着されたものとなっている。そして、この締結ナット21に対して押さえ具11を貫通した締結ボルト19が螺合するようになっている。
【0037】
本形態では、締結ナット21がスペーサとしての機能を奏するものとなり、押さえ具11に対してスペーサを形成する必要が無く、該押さえ具11の構造を簡素化できる。また、締結ナット21を接地ブロック3内に埋設しなくてもよいことから、接地ブロック3の肉厚を十分に確保でき、側部からの亀裂等の発生が防止されるようになっている。
【0038】
図13は、装着手段5の更に他の形態を示すものであり、本形態では、芯材2に、屈曲片15から更に幅方向内側に屈曲する折り返し片26が形成され、この折り返し片26と屈曲片15と突出部14と履板4の端面との間に囲まれた空所Sに対して締結ナット21が前後方向に挿脱可能に挿入されるようになっている。
【0039】
また、折り返し片26には締結ボルト19が挿通されるボルト孔26Aが形成され、このボルト孔26Aに締結ボルト19を挿通するとともに、該締結ボルト19を締結ナット21に螺合することにより押さえ具11が取り付けられる。
また、押さえ具11の幅方向外端部には上方へ突出して締結ボルト19の頭部を側方から覆うガード部27が一体的に形成されており、このガード部27によって、側方からの接触から締結ボルト19を保護し、該締結ボルト19の緩みを防止できるようになっている。
【0040】
本形態においても、締結ナット21がスペーサとしての機能を奏することとなり、押さえ具11に対してスペーサを形成する必要がなく、また、締結ナット21を接地ブロック3内に埋設しなくてもよいことから、接地ブロック3の肉厚を確保できる。
また、締結ナット21のネジ山が潰れた場合等には、空所Sから取り外すことによって交換可能となっている。
【0041】
図14及び図15は、芯材2にかかる他の形態を示すものである。この芯材2は、正面視において幅方向の中間部28が両端部29より段差部30を介して接地側に突出した形態となっており、この中間部28と履板4との間のスペースには、接地ブロック3の弾性材料31が芯材2の前後からまわり込んで配設され、該芯材2の中間部28が弾性材3,31により包み込まれた形態となっている。
【0042】
そのため、芯材2の幅方向中間部では接地ブロック3との接着力の増強が図れ、更に、幅方向両端部では接地ブロック3の肉厚が確保できて側部からの亀裂や欠け等の発生を防止できるようになっている。
また、図14に点線で示すように、芯材2の中間部28には、上下に貫通する複数の孔32を形成して該孔32を介して芯材2表裏の弾性材3,31を繋げた構成としてもよい。
【0043】
図16〜図18は、芯材2の他の形態を示すものであり、この芯材2は幅方向中間部分28が段差部30を介して両端部29よりも接地側に突出した形状となっており、その中間部分の前後端部に複数の孔32が形成され、この孔32に接地ブロック3の弾性材が入り込むとともに芯材2に裏面側にまわり込むことによって孔32よりも大径の抜止部34が形成されたものとなっている。
【0044】
また、本形態では、トリプルグローサタイプの履板4に対して適用したものとなっており、芯材2の幅方向中間部28がグローサ4Bの先端部に配置され、芯材2の幅方向両端部29は前後二股状に形成されて、履板4の踏面4Aに当接されるようになっている。
本形態では、弾性パッド1に対して前後方向の外力が作用した場合などに、芯材2と接地ブロック3との間に剥離が生じたとしても、接地ブロック3が抜止部34によって芯材2に保持されることとなるために、剥離の進行を食い止めることができ、耐久性が向上されるようになっている。
【0045】
なお、上記形態において、前記芯材2に形成した孔32は、図19及び図20に示すような切欠33に置換することが可能である。
この場合も、図19に示すように、接地ブロック3の弾性材は切欠33に入り込み、芯材2の裏面側にまわり込んで抜止部34を形成するようになっており、上記形態と略同様の作用効果を奏するものとなっている。
【0046】
図21は、弾性パッド1にかかる他の形態を示しており、本形態の芯材2は、図16に示したものと同様に、幅方向の中間部28が両端部29より段差部30を介して突出した形状となっており、更に、この中間部28には、接地ブロック3の弾性材が入り込む孔32又は切欠33が形成され、該接地ブロック3の裏面側には抜止部34が形成されたものとなっている。
【0047】
また、装着手段5として、芯材2の幅方向一端部には履板4端部に係合するフック部10が形成され、他端部には、締結ボルト36が上向きに突出するように溶接にて固着されており、この締結ボルト36を履板4の孔37に挿通して裏面側から締結ナット38を螺合することにより弾性パッドを装着する構成となっている。
【0048】
また、芯材2の幅方向他端部は、接地ブロック3内に埋入されるように斜め下方に屈曲する埋設片39が形成されており、これによって芯材2からの接地ブロック3の剥離を防止している。
なお、上記のように埋設片39が斜め下方に屈曲されていると、斜め下側からの外力によって埋設片39の端部を起点として亀裂が生じる恐れがあるため、同図(b)に示すように、芯材2の端部をL字状に屈曲させることによって埋設片39を形成してもよい。さらに、この場合には、斜め下側や側方からの外力によって芯材2端部から接地ブロック3に亀裂が生じないよう、同端部にR又は面取り加工を施すのが好ましい。
【0049】
本発明は上記実施形態に限定されることなく適宜設計変更可能であり、例えば、装着手段は、芯材の両端部を押さえ具及び締結具によって履板に装着する構成とすることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、履板に対して弾性パッド装着用の孔等が形成されていなくとも、弾性パッドを好適に装着することができる。
また、芯材からの接地ブロックの剥離を防止し、耐久性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 弾性パッドを示す正面断面図である。
【図2】 図1のA矢示図である。
【図3】 弾性パッドの側面断面図である。
【図4】 芯材の他の形態を示す側面断面図である。
【図5】 芯材の他の形態を示す側面断面図である。
【図6】 弾性パッドの他の形態を示す正面断面図である。
【図7】 図6のB矢示図である。
【図8】 装着手段の他の形態を示す正面断面図である。
【図9】 装着手段の他の形態を示す正面断面図である。
【図10】 装着手段の他の形態を示す正面断面図である。
【図11】 装着手段の他の形態を示す正面断面図である。
【図12】 装着手段の他の形態を示す正面断面図である。
【図13】 装着手段の他の形態を示す正面断面図である。
【図14】 弾性パッドの他の形態を示す正面断面図である。
【図15】 同側面断面図である。
【図16】 弾性パッドの他の形態を示す正面断面図である。
【図17】 同側断面図である。
【図18】 同芯材の斜視図である。
【図19】 弾性パッドの他の形態を示す側断面図である。
【図20】 同芯材の斜視図である。
【図21】 (a)は弾性パッドの他の形態を示す正面断面図、(b)はその芯材の変形例である。
【符号の説明】
1 弾性パッド
2 芯材
2A 埋設片
2B 主部
2C 立ち上がり部
3 接地ブロック
4 履板
4A 踏面
4B グローサ
5 装着手段
11 押さえ具
12 締結具
14 突出部
15 屈曲片
16 溝
17 スペーサ
19 締結ボルト
21 締結ナット
23 孔
28 幅方向中間部
29 幅方向両端部
30 段差部
31 弾性材料
32 孔
33 切欠
34 抜止部
Claims (6)
- 芯材(2)の表面に弾性材料よりなる接地ブロック(3)を固着して構成され、クローラ走行体の金属製履板(4)に装着手段(5)を介して着脱自在に装着される弾性パッドにおいて、
前記装着手段(5)は、
芯材(2)との間で履板(4)を挟み込むように同履板(4)の裏面側に配設される押さえ具(11)と、
この押さえ具(11)を前記芯材(2)に対して前記履板(4)の幅方向外側で厚さ方向に締結する締結具(12)とを備え、
前記芯材(2)の幅方向端部に履板(4)よりも幅方向外側に突出する突出部(14)が設けられ、
該突出部(14)の突出端に裏面側に屈曲する屈曲片(15)が設けられており、
前記装着手段(5)は、この屈曲片(15)と履板(4)の幅方向端部との幅方向間隔を保持するスペーサ(17)を備え、
前記スペーサ(17)が、前記締結具(12)を構成する締結ナット(21)よりなり、
該締結ナット(21)が芯材(2)に固着されている
ことを特徴とする弾性パッド。 - 芯材(2)の表面に弾性材料よりなる接地ブロック(3)を固着して構成され、クローラ走行体の金属製履板(4)に装着手段(5)を介して着脱自在に装着される弾性パッドにおいて、
前記装着手段(5)は、
芯材(2)との間で履板(4)を挟み込むように同履板(4)の裏面側に配設される押さえ具(11)と、
この押さえ具(11)を前記芯材(2)に対して前記履板(4)の幅方向外側で厚さ方向に締結する締結具(12)とを備え、
前記芯材(2)の幅方向端部に履板(4)よりも幅方向外側に突出する突出部(14)が設けられ、
該突出部(14)の突出端に裏面側に屈曲する屈曲片(15)が設けられており、
前記装着手段(5)は、この屈曲片(15)と履板(4)の幅方向端部との幅方向間隔を保持するスペーサ(17)を備え、
前記屈曲片(15)の端部より幅方向内側に屈曲する折り返し片(26)が形成され、
前記突出部(14)、屈曲片(15)、折り返し片(26)及び履板(4)の端部により囲まれた空所に、前記スペーサ(17)を構成するとともに
締結具(12)を構成する締結ナット(21)が前後方向に挿脱可能として設けられている
ことを特徴とする弾性パッド。 - 前記芯材(2)の前後方向端部に、接地ブロック(3)内に埋設されるように屈曲する埋設片(2A)が形成され、
該埋設片(2A)に接地ブロック(3)の弾性材料が入り込む孔(23)又は切欠が形成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の弾性パッド。 - 前記芯材(2)は、
履板(4)の踏面(4A)の前後範囲で面接触する主部(2B)と、
この主部(2B)の前後端から履板(4)のグローサ(4B)に沿って屈曲する立ち上がり部(2C)と、
さらに立ち上がり部(2C)から接地ブロック(3)内に埋設されるように屈曲する埋設片(2A)とを有している
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性パッド。 - 前記芯材(2)は、その幅方向中間部(28)が幅方向両端部(29)より段差部(30)を介して接地側へ突出され、この中間部(28)の裏面側に接地ブロック(3)の弾性材料がまわり込んで配設されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性パッド。 - 前記芯材(2)に、接地ブロック(3)の弾性材料が入り込む孔(32)又は切欠(33)が形成されるとともに、
この孔(32)又は切欠(33)に入り込んだ弾性材料が芯材(2)の裏面側にまわり込むことによって抜止部(34)が形成されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性パッド。
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