図1は、本発明の一実施形態に係るリモコン装置とその操作対象のテレビ装置の構成例を示すブロック図で、図中、1はリモコン装置(単にリモコンという)、3は操作対象機器の一例としてのテレビ装置(単にテレビという)である。
図1で例示するテレビ3は、テレビ3の全体を制御する制御部30、チューナ部31、復調部32、デコード部33、音声処理部34、スピーカ35、映像処理部36、OSD処理部37、表示パネル38、送信部39、及び受信部40を備える。
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、テレビ3の全体を制御するための制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、及び作業領域としてのRAM(Random Access Memory)などを備えたマイクロコンピュータ(マイコン)で構成すればよい。その場合、CPUが、格納された制御プログラムをRAM上に読み出し処理中のデータを一時的にRAMに格納しながらその制御プログラムを実行するとよい。
チューナ部31は、放送波で映像・音声信号を受信し、復調部32は、それを復調する。デコード部33は、復調部32から入力された復調後の信号をデコードする。音声処理部34は、デコード部33でデコードされた音声信号に対し各種音声処理を施し、スピーカ35は、音声処理部34から出力された音声を出力する。映像処理部36は、デコード部33でデコードされた映像信号に対し各種映像処理を施す。
OSD処理部37は、映像処理部36から出力された映像データに重畳するためのOSD画像データを生成する。このOSD画像データとしては、テレビ3の設定用OSD画像データや、さらに番組情報やEPG情報の画像データなどが挙げられる。番組個々の番組情報や所定期間の番組一覧が記されたEPG情報は、チューナ部31で映像・音声信号と共に受信され、デコード部33でデコードされ、制御部10に内蔵された或いは外付けされたメモリに保存される。EPG情報は、別途ネットワークアダプタ等を設けておき、インターネット上のサーバから自動的に或いはユーザ操作に基づき取得してもよい。
OSD処理部37は、受信部40で受信したキーコードが示す操作内容、或いは本体操作部(図示せず)でなされた操作の内容が、番組情報又はEPG情報の表示を必要とするものであった場合、制御部10からの指示により、番組情報又はEPG情報を画像化し、OSD画像データとして出力する。
表示パネル38は、映像処理部36から出力された映像データと、OSD処理部37から出力された番組情報又はEPG情報等のOSD画像データと、を合成(重畳)した映像データが示す映像を表示する。表示パネル38は、制御部30によって制御されるパネル制御部(図示せず)によってその表示制御がなされる。表示パネル38としては、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)、LED(Light Emitting Diode)表示装置など、様々な表示方式のものが適用できる。
また、図示しないが、テレビ3には、複数の放送波に対応可能なように例えば地上波デジタル放送用、放送衛星(BS)用、通信衛星(CS)用など、複数種類のチューナ部、復調部、デコード部などを具備してもよいし、外部接続されたレコーダやSTB(Set Top Box)などからの映像・音声信号を入力する外部入力部を設けておいてもよい。
送信部39は、赤外線発光素子等でなり、制御部30からの指示により、リモコン1に対して上記メモリに保存した番組情報やEPG情報、さらにはユーザ設定情報などの情報をコード化して送信する。これらの情報のコード化は制御部30で実行するよう構成してもよい。なお、このユーザ設定情報としては、上述したテレビ3の設定用OSDデータで設定できる情報に限ったものではなく、後述するリモコン1のデュアルビュー液晶パネル17での表示設定の情報であってもよい。
受信部40は、赤外線受光素子等でなり、リモコン1から送信された操作信号(リモコン信号)であるキーコードを受信し、制御部30に渡す。このキーコードを受けた制御部30は、そのキーコードが示す操作内容を反映させるよう各部を制御する。また、このキーコードが示す操作内容が、送信部39で情報を送信するような内容である場合もある。なお、キーコードのデコードは、制御部30又は受信部40で実行するよう構成しておけばよい。
一方、図1で例示するリモコン1は、リモコン1の全体を制御する制御部10、電源部10a、ストレージ11、受信部12、送信部13、デコード部14、メモリ15、キーセンサ部16、デュアルビュー液晶パネル17、画像処理部18、及びパネル制御部19を備える。
制御部10は、例えば、CPU、リモコン1の全体を制御する制御プログラムを格納したROM、及び作業領域としてのRAMなどを備えたマイコンで構成すればよい。その場合、CPUが、格納された制御プログラムをRAM上に読み出し処理中のデータを一時的にRAMに格納しながらその制御プログラムを実行するとよい。
この制御プログラムには、主としてユーザ操作に基づきテレビ3にキーコードを送信する処理と、このユーザ操作を行うための複数の操作用画像(2つの操作用画像で例示)を表示する表示処理とを制御するプログラムが含まれる。
まず、リモコン1でユーザ操作を受け付けテレビ3にその操作に対応するキーコードを送信する処理について説明する。リモコン1は、図示しない操作キー群を有する操作部を備える。この操作部は、デュアルビュー液晶パネル17で表示された2つの操作用画像のいずれかを見ながら、ユーザが操作を行うために使用される。キーセンサ部16は、これら複数の操作キー(単にキーという)によるユーザ操作を検知するセンサ群であり、ユーザ操作されたと検知したキーを示すキー情報を、制御部10に渡す。なお、キーセンサ部16で検知するキーには、当然、この操作用画像に関係なく操作でき且つそのキーコードをテレビ3に送信できるキーも設けられている。
制御部10は、このようにしてキー情報を受け取ったときに、ユーザ操作が示す内容の処理を実行するよう各部を制御する。また、この処理には、テレビ3へユーザ操作に対応するキーコードを送信する処理だけでなく、デュアルビュー液晶パネル17での操作用画像の表示内容や表示形態を変更する処理も含むことが好ましい。ここで、表示内容とは表示可能な項目のうちどの項目をどの位置に表示させるかなどを指し、表示形態とは各項目の表示色や強調表示などを指す。
このとき、制御部10は、キー情報とそのキー情報がどの操作用画面に対する操作で生じたキー情報であるかを認識する必要がある。そのため、より単純には、右側ビューで操作を行うためのキー及び左側ビューで操作を行うためのキーをリモコン1に設けておき、いずれかの押下をキーセンサ部16で検出することで以降の操作のキー情報を、選択した側のビュー用の操作として制御部10が認識することができる。また、操作対象のビューを左右で切り替えるキーをキー操作部に設けておき、その切り替えをキーセンサ部16で検知することで、現在いずれのビューが操作対象となっているかを制御部10が認識することができる。また、各操作用画像内の選択可能な項目の全てに対してキー群をもたせておくことで、ダイレクトにどの操作用画像が操作対象となっているかが制御部10で認識できる。
また、リモコン1の操作部の一部として、デュアルビュー液晶パネル17上にタッチパネルを搭載してもよい。この構成においては、このキーセンサ部16は、タッチパネル上でユーザによってタッチされた位置を示す位置情報(座標情報)も、制御部10に渡す。制御部10は、このようにしてキー情報や位置情報を受け取ったときに、ユーザ操作が示す内容の処理を実行するよう各部を制御する。但し、実際には制御部10は、単なる位置情報を受け取っただけでは、その制御が2つの操作用画像のうちいずれに対する操作であるかを判別(認識)できない。従って、タッチパネル搭載時には、2つの操作用画像においてタッチ位置を異ならしめてマーク等で明示して表示しておけばよい。
代替方法として、タッチパネル搭載時には同時に、(1)後述する傾き検出部を搭載しておき制御部10がいずれの操作用画像を閲覧中かを判定する、或いは(2)いずれの方向からのタッチであったかをタッチの検出位置の移動方向で検出する方向検出手段を搭載する、或いは(3)タッチの種類を検出する種類検出手段を搭載する、などが挙げられる。上記(2),(3)の場合、予め定めた規則に従いユーザが操作し、制御部10は、この方向検出手段で検出された方向又は種類検出手段で検出された種類に基づき、いずれの操作用画像に対する操作であったのかを判定する。上記(2)で予め定めた規則とは、例えば、2つの操作用画像のうち左方向からのビューでは左から右へスライドさせるようにタッチし、右方向からのビューでは右から左へスライドさせるようにタッチするか、或いはその逆などが挙げられる。なお、3つの操作用画像を3つのビューで表示する際には、中央のビューは単にタッチするなどと定めておけばよい。また、上記(3)で予め定めた規則とは、左ビューの操作は1回のタッチ、右ビューの操作は連続する3回のタッチ(、及び中央ビューの操作は連続する2回のタッチ)などが挙げられる。
メモリ15は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等の記憶装置であり、キー割当情報などを記憶している。このキー割当情報とは、上述の複数のキーに対応したキー情報と、各キーが操作されたとき(すなわち制御部10が各キー情報を受け取ったとき)にテレビ3へ送信するキーコードとを対応付けた情報である。すなわち、キー割当情報は、各キー情報にキーコードを割り当てた情報である。また、キー割当情報には、キー情報と各キーが操作されたときにデュアルビュー液晶パネル17での表示内容及び/又は表示形態を変更する制御とを対応付けた情報も、含むことが好ましい。以下、キー割当情報にこのような情報も含むものとして説明する。
制御部10は、キーセンサ部16で操作されたと検知したキー(すなわちキーセンサ部16から受信したキー情報)に対して、このキー割当情報を参照することで、送信するキーコードを送信部13に渡すことや、表示内容変更及び/又は表示形態変更を実行することができる。また、このキー割当情報は、デュアルビュー液晶パネル17に現在表示中の操作用画像に応じて、適宜、制御部10によって変更され得る。
また、デュアルビュー液晶パネル17上にタッチパネルを搭載した構成においては、キー割当情報に、上述した位置情報と制御部10が各位置情報を受信したときにテレビ3に送信するキーコードやデュアルビュー液晶パネル17での表示内容及び/又は表示形態を変更する制御とを対応付けた情報も含むことになる。なお、上記(1)〜(3)の場合、それぞれリモコン1の傾き、タッチの移動方向、タッチの回数等も、キー割当情報に含まれることとなる。また、位置情報に関するキー割当情報も、後述するデュアルビュー液晶パネル17に表示中の操作用画像に応じて、適宜、制御部10によって変更され得る。
送信部13は、赤外線発光素子等でなり、テレビ3の受信部40に対し、操作に対応したキーコードを制御部10から受け、その操作情報(ここではキーコードで例示している)をリモコン信号として送信する。
受信部12は、赤外線受光素子等でなり、テレビ3の送信部39から、コード化された番組情報、EPG情報、ユーザ設定情報などの情報を受信し、受信した情報をデコード部14へ渡す。
このようにリモコン1側の受信部12及び送信部13、テレビ3側の送信部39及び受信部40を具備することで、リモコン1はテレビ3を双方向通信により遠隔操作することが可能となっている。なお、リモコン1とテレビ3との間の通信方式として、赤外線通信方式を採用した例を示しているが、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、Zigbee等の無線PAN(Personal Area Network)など、他の無線通信方式を採用してもよい。
次に、受信部12で受信した情報及び/又はリモコン1内の情報に基づき、上述のユーザ操作を行うための操作用画像を表示する表示処理について説明する。まず、受信部12で受信する番組情報、EPG情報、及びユーザ設定情報は、デュアルビュー液晶パネル17で表示させるための情報に相当し、そのうちユーザ設定情報はデュアルビュー液晶パネル17での表示をどのような表示にするかを示す表示設定情報に相当する。また、送信部39で複数の操作用画像そのものを送信し、受信部12でそれら操作用画像そのものを情報として受信してもよい。デコード部14は、受信部12から受けた情報をデコードして制御部10に渡す。
ストレージ11は、EEPROM等の記憶装置であり、デュアルビュー液晶パネル17において番組表及び/又はキー一覧表(番組表以外のキー一覧表を指し、キー割当表とも言える)を表示させるために必要な情報を記憶する。この情報は、制御部10がデコード部14から受信した番組情報、EPG情報、ユーザ設定情報等の情報をそのまま、或いは制御部10からの指示により画像処理部18で番組表の画像/キー一覧表の画像に加工された状態で、ストレージ11に記憶される。また、後述するキー一覧表を表示させるために必要な情報は、テレビ3からユーザ設定情報として受信するものに限らず、元々リモコン1内部(例えばストレージ11)に格納されている情報であってもよい。また、番組表を表示させるために必要な情報として、表示フォーマット(表示枠や色等)は、ユーザ設定情報としてテレビ3から受信した情報であってもよいし、元々ストレージ11に格納されている情報であってもよい。
画像処理部18は、制御部10からの制御により、受信部12で受信した情報及び/又はリモコン1内(例えばストレージ11等)に予め格納された情報に基づき、2つの操作用画像を生成する処理を行う。生成した操作用画像のデータはストレージ11に再度格納しておけばよい。ここで、リモコン1内に予め格納された情報としては、受信部12で受信した情報、或いはその情報から生成された操作用画像のデータが該当することとなる。また、受信部12で操作用画像そのものを受信しストレージ11に格納した場合にも、デュアルビュー液晶パネル17でそのまま表示させるような処理を行ってもよいが、画像処理部18により適宜加工して2つの操作用画像を完成させてもよい。
パネル制御部19は、画像処理部18で生成又は画像処理がなされた2つの操作用画像をストレージ11から読み出し、それぞれ別々の方向から視認可能にデュアルビュー液晶パネル17で表示するように、デュアルビュー液晶パネル17を制御する。
デュアルビュー液晶パネル17は、液晶表示素子と視野角制御素子とを有し、パネル制御部19からの制御により、2方向で別々の操作用画像が視認できるように2つの操作用画像を同時に表示する。なお、この視野角制御素子は、デュアルビュー表示用で説明すると、第1の方向に沿って第1の操作用画像を方向付け、第2の方向に沿って第2の方向付けを行うための素子であり、視差バリアやレンチキュラバリア等が例示できる。
より具体的には、デュアルビュー液晶パネル17には、パネル制御部19から受け取った左方向から視認可能なように表示するための画像を格納する左側ビュー用の表示メモリ(格納領域)と、右方向から視認可能なように表示するための画像を格納する右側ビュー用の表示メモリ(格納領域)とが内蔵されている。そして、デュアルビュー液晶パネル17は、パネル制御部19からの制御により、必要に応じてこれら表示メモリの書き換えを行い、左側ビュー用の表示メモリから読み出した画像を左方向から視認可能なように表示し、右側ビュー用の表示メモリから読み出した画像を右方向から視認可能なように表示する。
リモコン1に搭載する表示パネルとしては、LCD以外にも、PDP、有機ELなど、様々な表示方式のものが適用でき、デュアルビュー表示を可能に構成すればよい。このように表示される2つの操作用画像として、番組情報又はEPG情報に基づく番組表の画像が含まれる場合には、これらの操作用画像は、テレビ3の表示パネル38で表示される番組情報又はEPG情報の画像に放送時間的に対応する画像となる。
さらに、デュアルビュー液晶パネル17等のデュアルビュー表示部の代わりに、トリプルビュー液晶パネル等のトリプルビュー表示部を設けてもよい。また、4以上の方向で異なる画像を表示させることが可能な表示部を採用してもよい。以下、2以上の画像をそれぞれ異なる方向から視認可能なように同時に表示することを「マルチビュー表示」と呼び、その表示を可能にする表示部を「マルチビュー表示部」と呼ぶ。3以上のマルチビュー表示を行うマルチビュー表示部でも同様に、受信部12で受信した情報及び/又はリモコン1内(例えばストレージ11等)に予め格納された情報に基づき、複数の操作用画像をそれぞれ複数の方向から視認可能なように同時に表示すればよい。そして、キー及び/又はタッチパネル等でなるリモコン1の操作部は、このマルチビュー表示部で表示された複数の操作用画像のいずれかを見ながら、ユーザが操作を行うために使用されることとなる。
また、メモリ15内のキー割当情報も、制御部10からの制御により、デュアルビュー液晶パネル17に現在表示中の操作用画像(或いは現在表示させようとしている操作用画像)に応じて、適宜、制御部10によって変更され得る。
また、電源部10aは、電池等の電源を有し、リモコン1に電源を供給する。なお、デュアルビュー液晶パネル17の表示のON/OFFをリモコン1のそのもののON/OFF(或いはリモコン1そのものは常にON)とは別に制御したい場合には、デュアルビュー液晶パネル17及びパネル制御部19用に1系統と、他の部位に1系統の、合計2系統の電源制御が、制御部10によって可能としておくとよい。
このように、テレビ3との双方向通信が可能なリモコン1において、デュアルビュー表示又はトリプルビュー表示を利用することにより、ユーザが手首を返すなどの作業でリモコン1を傾けるだけで2つ又は3つの操作用画像をユーザに視認させ、それに基づくユーザ操作を受け付けることができる。ユーザにとってみれば、リモコン1を傾けるだけでそれぞれのビューとして表示した情報を閲覧することが可能となり、閲覧可能な情報量を増加させることが可能となる。すなわち、このようなリモコン1によれば、限られたスペースに表示できる情報量を文字を小さくすることなく見易い状態で2倍や3倍など複数倍に増やすことができる。また、リモコン1を左右に傾けるだけで多くの情報が視認できるため、その表示切替にボタンを押すなどのアクションは必要なくなり、ユーザの使い勝手を向上することができる。さらに、同時に表示できる情報量の増加(詳細化)により、スクロール操作などの手間を省くことも可能になる。
図2は、図1におけるリモコンの構成例及びそのデュアルビュー液晶パネルでの表示例を示す図で、図3は、図1におけるリモコンで図2の表示を行う際の表示処理例を説明するためのフロー図である。
図2で例示するリモコン1は、デュアルビュー液晶パネル17と共に、上述した操作キー群を有する操作部に相当するキー操作部20を備える。キー操作部20としては、テレビ3の電源をON/OFFする電源キーの他に、チャンネルキー21、音量調節キー22、選局キー23、入力ソースの切り換えを行うための入力切換キー24、テレビ画面に番組情報や番組表(EPG)やテレテキストを表示させるための情報表示キー群25、テレビ3の各種設定用メニュー画面(設定用OSD画像データ)をテレビ画面に表示するためのメニューキー26、各種選択操作及び決定操作を行うための選択・決定キー27、各種設定用メニュー画面や選択・決定キー27等による入力を終了させるための終了キー28、同入力を一つ前に戻すための戻るキー29などが設けられている。
図2及び図3を参照して説明する例では、受信部12は、放送コンテンツの番組表を生成するための情報(上述した番組情報又はEPG情報)を受信し、且つデュアルビュー液晶パネル17で表示する2つの操作用画像は、それぞれ異なる情報が記述された番組表を示す画像であるものとする。ここで、表示する番組表とは、例えば時系列、放送種別、放送局別等に並んだ番組表を指す。また、この例では、各部30〜38で例示したように、テレビ3側に放送コンテンツを受信して再生するコンテンツ再生部を備えている。すなわち、この例はコンテンツ再生部を備えた機器が操作対象機器となるリモコンに適用できる。
なお、3以上のマルチビュー表示を行うマルチビュー表示部では、例えば2つの異なる番組表とキー一覧表などを同時に表示させてもよい。勿論、デュアルビュー液晶パネル17であっても1つの番組表とキー一覧表とを同時に表示させてもよい。
図2で例示するように、2つの操作用画像として、現在の時間帯の番組表が記述された画像(番組表画像51)と、次の時間帯の番組表が記述された画像(番組表画像52)とを、デュアルビュー液晶パネル17に表示する場合について説明する。
図3を参照すると、まず現在の各チャンネルの番組情報を、テレビ3から受信部12で受信して取得する(ステップS1)。次に、次の時間帯の各チャンネルの番組情報も、テレビから受信部12で受信して取得する(ステップS2)。なお、ステップS1,S2では、EPG情報を取得することで一度に現在、次の時間帯の情報を得てもよい。以下、番組情報を取得した場合のみ説明するが、EPG情報でも基本的に同様の説明が適用できる。
ステップS1,S2における受信のトリガとしては、リモコン1にタイマ等の計時手段を設けておき電源ON時(テレビ3に対する電源ON操作時又はパネル17の電源ON時等)に、及びそこから所定時間毎に取得要求を、送信部13から発するよう制御しておき、テレビ3がそれに応答して送信部39から送信するようにすればよい。若しくは、キー操作部20に取得要求用のキーを別途設けておくか、別のキーの長押しなどにより取得要求を発するようにしてもよい。若しくは、リモコン1側からの要求を行わずにテレビ3側から送信部39で所定時間毎に送信を行ってもよい。
ステップS1,S2で取得した番組情報は、デコード部14でのデコード処理を経てストレージ11に格納される。そして、制御部10からの制御により、画像処理部18が番組情報を所定の表示フォーマット(表示位置や表示色)に組み込み、操作用画像として現在の番組表画像51と次の番組表画像52とを表示させるためのデータ(画像データ)を生成する。続いて、制御部10が、ストレージ11中の予め定められた左側ビュー用格納領域、右側ビュー用格納領域に、それぞれ現在の番組表画像51のデータ、次の番組表画像52のデータを格納させる(ステップS3)。
そして、制御部10は、ステップS3の処理後又は処理前に、或いは後述のステップS5の処理後に、必要に応じて現在の番組表画像51の「現在の番組1」〜「現在の番組6」のそれぞれに対し、メモリ15内のキー割当情報を更新する(ステップS4)。ステップS4では、同じく次の番組表画像52の「次の番組1」〜「次の番組6」のそれぞれに対しても、必要に応じてキー割当情報を更新する。
次に、制御部10が、現在の番組表画像51のデータを左からのビューとして、次の番組表画像52のデータを右からのビューとして、ストレージ11の各格納領域から読み出し、パネル制御部19を制御して、図2のごとき左右のビューをデュアルビュー液晶パネル17の各表示メモリ(各格納領域)に格納して表示させる(ステップS5)。ステップS3において画像処理部18が番組情報を所定の表示フォーマット(表示位置や表示色)に組み込んでいるため、ステップS5では、特定の項目(例えば特定の放送局の番組)を特定の場所(配置)及び/又は色で表示させることができる。図2の例では、左からのビューである「現在の番組1」〜「現在の番組6」の各項目がそれぞれ「番組1」〜「番組6」の表示領域に表示され、右からのビューである「次の番組1」〜「次の番組6」の各項目がそれぞれ「番組1」〜「番組6」の表示領域に表示されている。
そして、デュアルビュー液晶パネル17に表示された番組表(2つの番組表画像51,52)をもとに、ユーザはキー入力等により選局などの操作を行うことができる。より具体的には、キー操作部20又はデュアルビュー液晶パネル17上のタッチパネルから、キーセンサ部16がそのユーザ操作を受け付け(ステップS6)、制御部10が、メモリ15のキー割当情報を参照しその操作に対応する処理を実行するよう各部を制御する(ステップS7)。
ここで、キー操作部20又はタッチパネル等の操作部によるユーザ操作、それに対応するキー割当情報について、補足する。例えば、現在の番組表画像51又は次の番組表画像52のいずれかの項目(例えば「現在の番組1」)に選択カーソルを表示させておく。そして、選択・決定キー27における左右キーの押下操作により、制御部10が、その選択カーソルを左からのビュー側(現在の番組表画像51)、右からのビュー側(次の番組表画像52)に移動する。さらに、制御部10が、選択・決定キー27における上下キーの押下操作により、その選択カーソルを現在選択中の項目から上下に移動する。このようにして選択カーソルで或る項目を選択表示中に、選択・決定キー27の決定キーの押下操作を受け付けると、制御部10が、その選択中の項目に対応するキーコードを、メモリ15のキー割当情報から読み出し、送信部13でそのキーコードを送信させる。
選択中の項目が例えば「現在の番組3」の場合、キー割当情報としてはその番組情報そのものをキーや位置情報に対応付けておけばよく、「現在の番組3」に対応するチャンネルを選局するためのキーコードがテレビ3に送信される。また、「次の番組5」の場合も同様に、それに対応するチャンネルの選局及び時間帯を視聴予約又は録画予約するためのキーコードがテレビ3に送信される。単にチャンネル及び時間帯をキーコードとしてテレビ3に送信し、テレビ3側で現在の時間帯でなければ視聴予約であると判定し実行してもよいし、テレビ3側で同じく視聴予約又は録画予約であると判定してユーザ選択用のOSD画像を表示させて、いずれの予約であるかを選択させた後にその予約を実行してもよい。
次に、ステップS4に関しこのようなキー割当情報の更新の必要性について説明する。ここで例示したように操作用画像内の各項目が番組情報に対応する場合、ステップS1,S2で番組情報等を受信する度に、制御部10はキー割当情報の更新が必要か否かを判定するとよい。また、制御部10は、その番組情報を表示する時間帯が現在日時を過ぎるか否かの判定も行い、過ぎた場合に更新が必要と判断する。さらにはユーザが後述するような表示内容や表示形態の変更操作を行った結果、色の変更以外の変更があるか否かを制御部10が判定し、あれば更新が必要と判定する。また、図4等で後述するキー一覧表を表示中も、同様に色の変更以外の変更があれば更新が必要と判定すればよい。
このように、テレビ3との双方向通信が可能なリモコン1において、デュアルビュー表示を利用することにより、リモコン1を傾けるだけで現在の番組表と次の番組表を見ることができ、ユーザはそれに基づき操作を行うことができる。また、同時に表示できる情報量の倍増により、スクロール操作などの手間を省くことも可能になる。
なお、リモコン1を傾けてビューを切り替えることは、表示する向きや、ユーザの利き手に依存する部分もあるが、デュアルビュー液晶パネル17を見る際には、番組表等を雑誌や新聞を見る感覚で手元で閲覧し、キー操作を行う際にはテレビ3に向けて使用するために、利き手による傾き方向の影響はない。
また、キー操作部20は、デュアルビュー液晶パネル17で表示された番組表に対し、番組表内での各番組の表示位置(配列)を並べ替える操作(上述した表示形態の変更の一つに相当する操作)を行う並替操作部を有することが好ましい。そして、デュアルビュー液晶パネル17はこの並替操作部での操作に基づく制御部10の制御により、各番組の表示位置を並べ替えて番組表の表示を行う。この並替操作部としては、例えば、操作用画像に上述のごとき選択カーソルを表示しておくと共に、選択・決定キー27等のキーで実現できる。例えば、まず或る項目を選択・決定し、次に選択・決定した位置の項目と入れ替えた状態で、デュアルビュー液晶パネル17に表示させるとよい。また、タッチパネルでこの並替操作部を構成する場合には、操作用画像内の複数項目として並べ替え用の項目移動キーを表示させるなどすればよい。
上述のごとき並べ替えによって、例えばお気に入りの放送局や番組を上から順に並べるなど、ユーザの好みに応じて特定の項目を指定した場所(位置)に表示させることができる。従って、ユーザが必要な情報をデュアルビュー液晶パネル17の表示画面をスクロールさせて探すなどの手間が軽減できる。
ここでは、表示中の項目(スクロール操作等により表示できる項目も含む)の中でのみ、すなわちリモコン1内の情報だけで、並べ替えを行うことを前提として説明した。代替の方法としては、設けた並べ替え要求キーの押下により、或いはメニューキー26の押下後の対応する並べ替えキーの選択により、テレビ3の画面(表示パネル38)上で並べ替えを実行後に、それを受信部12で受信しデュアルビュー液晶パネル17に反映させてもよい。
また、デュアルビュー液晶パネル17には、操作用画像の一つとして通常の番組表の画像を表示し、操作用画像の一つとしてこの並替操作部での操作に基づき並べ替えた後の番組表の画像を表示するようにしてもよい。これにより、通常の番組表と並べ替えたお好みの番組表をリモコン1を傾けるだけで見分けることができる。
さらに、上述のコンテンツ再生部が、複数の入力ソースからのコンテンツを再生可能とすることを前提とし、デュアルビュー液晶パネル17には、番組表を表示する際に入力ソース毎に表示色を異ならしめるようにしてもよい。さらにこの表示色もユーザ指定可能とすることが好ましい。例えば、BS/CS/地上デジタルなどネットワーク毎に、番組表における放送局や番組自体の表示色を変えることによって、手元で選局したい番組を選択し易くなる。
また、デュアルビュー液晶パネル17の代わりに3つの操作用画像を同時に表示するトリプルビュー表示パネルを採用した場合、3つの操作用画像として、図2のように現在の番組表画像51及び次の番組表画像52の他に、放送コンテンツのチャンネル番号(放送チャンネル番号)を各項目として配列した操作用画像(チャンネル選択用画像)を表示するようにしてもよい。このようなチャンネル選択用画像は、上述したキー一覧表の一種に相当する。
これにより、キーで一番スペースを占有するチャンネルキー21を設けなくてもチャンネル指定選択が可能となり、ユーザ操作性の向上だけでなく、リモコン1の大きさを小さくすることができる。また同様の小型化の効果は、デュアルビュー液晶パネル17において、操作用画像の一方をチャンネル番号を各項目として配列した操作用画像とすることでも得られる。
また、番組表内での番組の並べ替えについて述べたが、同様にビューの切り替えを実行できるよう構成してもよい。例えば、図2の番組表画像51,52を表示中に、選択・決定キー27の左キーが押下されたとき、制御部10が事前に取得しておいた次の次の時間帯の番組表画像(又は画像52)を画像51と入れ替えて左側ビュー表示させ、且つ次の次のさらに次の時間帯の番組表画像(又は次の次の時間帯の番組表画像)を画像52と入れ替えて右側ビュー表示させてもよい。
また、上述の例では、操作対象機器をテレビ3として説明したが、コンテンツ再生部を備えた機器の一例であるレコーダとしてもよい。これにより、リモコン1で、番組表と同時に或いは番組表の代わりに、録画済みコンテンツの一覧表をデュアルビュー液晶パネル17で表示させてもよい。また、このレコーダが表示装置にOSD表示させなくても、リモコン1上のEPG画像を閲覧しながら録画/視聴の予約なども可能となる。
図4は、図1におけるリモコンのデュアルビュー液晶パネルでの表示例を示す図で、このリモコン1の図示しない部分は図2のリモコン1と同じとする。図1及び図4を参照して、本発明の他の例を説明する。ここで説明する例は、操作対象機器が2画面表示可能な表示装置を備えることを前提とする。図1の例で言い換えると、テレビ3(表示パネル38)が2画面表示可能であることを前提とする。ここで2画面表示には、同じ面積又は異なる面積の表示領域に分割表示すること(2画面分割表示)や、全画面のうち一部を他の表示領域で置き換えて表示すること(ピクチャ・イン・ピクチャ)なども含む。いずれも各画面に異なる入力ソースの映像が表示されることとなる。
例えば、一方の画面がテレビ3に接続されたレコーダやPC(パーソナルコンピュータ)を入力ソースとし、他方の画面がテレビ3内のチューナ部31を入力ソースとするなどが挙げられる。なお、この接続には例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格などを採用することにより、リモコン1によるテレビ3を介したレコーダの操作が可能となる。また、送信部13でレコーダ用のキーコードを別途発するように構成し、レコーダも直接リモコン1で操作可能としてもよい。
そして、デュアルビュー液晶パネル17には、この2画面のそれぞれに対応した2つの操作用画像を同時に表示するようにしておくとよい。例えば、2画面表示操作がリモコン1でなされたときにそのキーコードをテレビ3で受信して2画面表示された時点で、送信部39から操作用画像を表示させるための情報をリモコン1側に送信すればよい。若しくは、リモコン1での2画面表示操作時点で、テレビ3の各画面用の操作用画像の情報の送信要求を送信部13から発して受信部12で取得すればよい。このようにして、テレビ3で2画面表示させた場合に、その各画面に対応した左側ビュー及び右側ビュー用の情報を取得しそれぞれデュアルビュー液晶パネル17に表示する。ユーザは、リモコン1を傾けるだけで、左側画面又は右側画面の操作用画像を選択して閲覧することができる。勿論、テレビ3で3画面表示可能であれば、トリプルビュー表示パネルを採用して各画面と各ビューとを対応させるなど、3以上の画面表示及びビューにも適用できる。
具体例を挙げて説明すると、左側画面の入力ソースがレコーダであった場合、図4のようにレコーダ操作の各項目を示すキー一覧表画像53を左からのビューとしてデュアルビュー液晶パネル17に表示させるよう制御すればよい。キー一覧表画像53の各項目(メニュー項目)としては、「再生」、「停止」、「早送り」、「巻き戻し」、「サーチ」、「録画」を例示している。このうち、「再生」を選択すると、現在指定中のコンテンツが再生されテレビ3の画面(表示パネル38)上に表示される。「サーチ」を選択すると、さらにコンテンツのジャンル、タイトルや出演者などの検索キーの入力(選択指定が好ましい)を要求する画像が、テレビ3の左側画面及び/又はデュアルビュー液晶パネル17の左側ビューとして表示される。また、「録画」を選択すると、さらに図2の現在の番組表画像51のごとき番組表の画像が左側ビューで表示される。
また、右側画面の入力ソースがチューナ部31であった場合、対応する操作用画像として、図2の現在の番組表画像51を表示してもよいし、図4のようにテレビ操作の各項目を示すキー一覧表画像54を表示させてもよい。このキー一覧表画像54の各項目(メニュー項目)としては、「選局UP」、「選局DOWN」、「音量UP」、「音量DOWN」、「番組表」、「裏番組表」を例示している。このうち、「番組表」が選択された場合、図2の番組表画像51が、右側ビューで表示されるか、テレビ3の画面にOSD画像として現在視聴中の番組の映像に重畳して表示される。「裏番組表」が選択された場合、現在視聴中の番組(チャンネル)以外或いはそれも含めて現在視聴可能な番組表の画像(例えば図2の番組表画像51に相当)が、右側ビューで表示されるか、テレビ3の画面にOSD画像として現在視聴中の番組の映像に重畳して表示される。
また、上述した様々な例のリモコン1には、デュアルビュー液晶パネル17における表示画面の傾き(傾いた方向)を検出するジャイロセンサ、加速度センサ、角度センサ等の傾き検出部を備えることが好ましい。この傾き検出部では、例えば一般的に細長いリモコンにデュアルビュー液晶パネル17を搭載した場合、その長手方向に垂直な面での傾きが検出できればよい。なお、デュアルビュー液晶パネル17であれば、傾き検出部としては左側に傾いているのか(右側ビューを視認可能な状態に傾いているのか)、右側に傾いているのか(左側ビューを視認可能な状態に傾いているのか)を検知できればよい。一方で、3以上のマルチビュー表示を採用した場合には、その傾きがどのビューを視認しているのかを判定できる範囲で検出する必要がある。
キー操作部20又はタッチパネル等を有する操作部で受け付けたユーザからの操作が複数の操作用画像のいずれに対する操作であるかを、制御部10が傾き検出部での検出結果に基づき決定(認識)する。この例では、上述の(1)で簡単に説明したのと同様に、制御部10がこの判定(決定)を行い、リモコン1を傾けるだけでどちらの情報を閲覧しているかを検知し、それに合致したキー割当情報に従った操作内容を実行するよう各部を制御する。このように、傾き検出部を設けてその検出結果で操作を決定することは、リモコン1の傾き(正確には表示画面の傾き)に応じて操作部の機能を切り替えることを意味する。
また、リモコン1において、右利き用と左利き用とのいずれかを選択するユーザ設定を可能に構成しておくことで、ユーザの利き手によるユーザの使い勝手を向上させることができる。例えば、傾き検出部を設けた構成では利き手によって検出閾値を変えてもよく、また上述の(2)を採用した場合には移動方向を利き手によって異ならしめるなどすればよい。
図5は、図4の表示例に基づきユーザが操作する際の様子を示す図で、図6は、図1におけるリモコンで図4の表示を行う際の表示処理例を説明するためのフロー図である。図5及び図6を併せて参照しながら、上述したテレビ3が2画面表示可能であることを前提とした例において、傾きに応じた処理を適用した場合について例示する。
表示パネル38の左側画面にレコーダ2の映像が入力され且つ右側画面にテレビ3のチューナ部31からの映像が入力されているものとする。このとき、リモコン1の受信部12はレコーダ操作のメニュー項目及びテレビ操作のメニュー項目に関する情報をテレビ3から受信して取得する(ステップS11)。取得のトリガとしては、ステップS1,S2で説明したものや、上述した2画面表示操作がリモコン1でなされたときなどが挙げられる。
また、この例では、左右のビューのいずれにテレビ操作のメニュー項目を表示するかをユーザ設定できるよう構成されているものとする。このユーザ設定操作は、例えばデュアルビュー液晶パネル17に内蔵の左側ビュー用の格納領域(表示メモリ)又は右側ビュー用の格納領域(表示メモリ)のいずれかを、キー操作部20で選択することで行うなどすればよい(ステップS12)。この選択は、事前に実行していても、ステップS11の後で実行してもよい。
この選択に基づき、制御部10は、主画面(左側画面)に対する操作用画像を、選択した側の表示メモリに格納し、選択されていない側の表示メモリに副画面(右側画面)に対する操作用画像を格納する。この例において、例えばユーザにより右側ビュー用の表示メモリが設定された場合、図4のように、左側画面に対応するテレビ操作用のメニュー項目を示す画像が右側ビューとして表示され、右側画面に対応するレコーダ操作用のメニュー項目を示すが左側ビューとして表示される(ステップS13)。受信した情報から操作用画面を生成して表示する手順及びキー割当情報の必要に応じた更新手順は、図3のステップS3〜S5と同様である。
そして、デュアルビュー液晶パネル17に表示されたテレビ3及びレコーダのメニュー項目の画像をもとに、ユーザはリモコン1を傾けながらキー操作部20でのキー入力等による操作を行う。傾き検出部がこの傾きを検出し(ステップS14)、制御部10が検出結果を用いて傾けられユーザが見える方のメニュー操作を有効にする(ステップS15)。
例えば、図5の矢視方向にリモコン1を傾けながら(或いは傾けた状態で)、「操作1」〜「操作6」のそれぞれにキー割当情報で対応付けられたキー(ボタン)のいずれかを押すことで、右側ビューが視認可能な状態であるのでそれに対応するテレビ3(チューナ部31)での選局や音量調節等の操作が有効になり実行できる。一方、図5の矢視方向と逆にリモコン1を傾けながら「操作1」〜「操作6」のそれぞれに対応付けられたキーのいずれかを押すことで、左側ビューが視認可能な状態であるのでそれに対応するレコーダでの再生や停止等の操作が有効になり実行できる。
このようにして、リモコン1を傾けるだけで、操作の対象をテレビ3(チューナ部31)とレコーダとの間で切り替えることができる。この切り替えは、上述したようにレコーダがテレビ3にHDMI接続されていた場合でも実現できる。また、テレビ3において2画面表示していないときであっても、図4のようなテレビ操作用メニュー項目を示す画像とレコーダ操作用メニュー項目を示す画像とを異なる方向のビューで表示させておき、リモコン1の傾きに応じてレコーダとテレビ3との間でリモコン1の操作対象を切り替えることも可能である。
図7は、図1のリモコンの他の構成例及び図4の表示例に基づきユーザが操作する際の様子を示す図である。上述の例では傾き検出部としてジャイロセンサ等を設けたが、その代替として、図7に示すようにリモコン1を2つの筐体に分断し、互いに回転軸1aに対して回動可能にし、いずれの方向に回動させたかによって傾きを検出してもよい。トリプルビュー表示が可能な場合も正位置(未回動)といずれの方向に回動させたかでいずれのビューがユーザ視認可能となっているかを検出できる。4以上のマルチビュー表示の場合には回動した角度を検出すればよい。
このように、キー操作部20等の主たる操作部とデュアルビュー液晶パネル17等のマルチビュー表示部が設置された部分とを別々の筐体に設けてリモコン1を構成してもよい。そして、リモコン1に、各筐体を接続するための接続部であって、一方又は双方の筐体に対して回動可能に設けられた回動軸1a等の接続部を有するよう構成しておけばよい。
このような構成を採用することで、基本的にキー操作部20を有する本体側をユーザが水平のままで持つことになり、操作し易くなるだけでなく、デュアルビュー液晶パネル17等の表示部のみ傾けてビューを切り替える作業により、結果としてユーザ視認可能に表示された側の操作用画像が示す操作内容(例えば上述のメニュー項目)に切り替えることも可能となる。また、このような構成により、確実に操作対象画面を決定できるので、操作ミスがなくなり使い勝手を向上させることができる。
次に、上述した各例において、デュアルビュー液晶パネル17等のマルチビュー表示部として、視差バリアやレンチキュラバリア等の視野角制御素子と、メモリ性液晶表示素子とを有する表示部を採用した例について説明する。メモリ性液晶表示素子とは、一度電圧を印加し液晶の傾きを変更し画像を表示した後、電圧負荷をはずしても液晶の傾きを保持すること、すなわちその画像の表示を維持することが可能な液晶表示素子を指す。なお、外光で視認でき省電力化に寄与するため、メモリ性液晶表示素子としては反射型が一般的に採用される。また、メモリ性液晶表示素子を用いたものでなくても、他の非自己発光型の表示方式のメモリ性表示素子に視差バリア等の視野角制御素子を設けたものを採用することもできる。
デュアルビュー液晶パネル17がメモリ性液晶素子及び視野角制御素子を有するものとして説明する。テレビ番組のチャンネル数の増加やテレビ3の機能の増加によりリモコンのキーが増加し使い勝手が悪くなることへの対策として、表示部を搭載したリモコンが考えられるが、消費電力が大きいため、本例ではメモリ性の液晶パネルを採用している。そして、リモコンに単にメモリ性の液晶パネルを使用しただけでは、表示面積は限られているため一枚のパネルでは表示しきれない情報を表示させたい場合、操作切り替えのために液晶パネルに表示する画像を書き換える必要があり、結局消費電力を大きくしてしまいメモリ性液晶の有用性を生かしきれない。従って、本例では、視差バリア機能のあるメモリ性液晶により情報を表示すること、すなわちメモリ性液晶とデュアルビュー表示機能と組み合わせることで、表示面積を実質的に2倍にしている。この表示方法では、操作用画像の書き換えを実行せずとも傾けるだけのスムーズな画像切り替えが可能となる。また、それにより液晶パネルの書き換え回数を減らすことも可能になり、消費電力の低減効果を大きくすることが可能となる。
特に、EPGやその他の情報を表示したりキー一覧表(キーファンクション)を表示する場合であって、特に頻繁に内部の表示メモリのデータ書き換えの必要がない情報を表示するときに、このようなメモリ性液晶表示素子が有用である。実際、操作用画像の変更は頻度がさほど多くなく、必要に応じて適時変更することで、消費電力を抑えたまま上述の各例のごとき処理が実行できる。一般に用いられるTN型液晶ではリフレッシュが必要になるため電力の問題があり、リモコン1のような電池駆動の場合には低消費電力化の要請があるので、メモリ性液晶表示素子を用いるメリットは大きい。また、省電力化により電池交換が少なくて済み、使い勝手の向上に繋がる。
消費電力の低減のためには、上述したように、電源部10aにおいて合計2系統、或いはそれ以上の電源制御を可能にしておくとよい。すなわち、電源部10aは、デュアルビュー液晶パネル17の表示ON/OFFを行うために、或いはデュアルビュー液晶パネル17の書き換え時のみにパネル制御部19及びデュアルビュー液晶パネル17への電源供給を行うために、制御部10によって最低でも2系統の電源ラインを制御できるよう構成しておくとよい。このように、リモコン1には、2つの操作用画像を表示後、デュアルビュー液晶パネル17及びパネル制御部19への電力供給を遮断する供給遮断部を備えることが好ましい。この供給制御部は制御部10及び電源部10aの2系統以上の電源ラインで実現できる。
このような供給遮断部を設けることで、リモコン1上のメモリ性のデュアルビュー液晶パネル17の画像を変更させその電力供給を切っても、デザインの変更を維持することができる。なお、電力供給の遮断は、画像の変更後直ぐに実行しても、操作無しとなった時点から所定時間後など自動的に実行しても、またユーザ操作に基づき実行してもよい。
図8は、図1におけるリモコンにおいてデュアルビュー液晶パネルの代わりにメモリ性のトリプルビュー液晶パネルを採用したときの表示例を示す図で、図9は、図8で例示した表示を行うための表示処理の一例を説明するためのフロー図である。ここで説明する例は、デュアルビュー液晶パネル17の代わりにトリプルビュー液晶パネルを採用した場合として説明した、現在及び次の番組表画像とチャンネル選択用画像を表示する例に対応し、トリプルビュー液晶パネルにメモリ性液晶を採用したものである。
まず、リモコン1の制御部10が、テレビ3から操作用画像に用いるための情報が送信されたか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21で情報送信、すなわちテレビ3からのデータ転送があったと判定されなかった場合にはそのままキー操作部20からのキー入力を受け付け、それに応じたキーコードをテレビ3に送信する(ステップS27)。
一方、ステップS21で情報送信があったと判定された場合、受信部12で受信した情報をデコード部14でデコード後、制御部10で解析する(ステップS22)。受信した情報がEPG情報であったと仮定すると、そのEPG情報から画像処理部18が現在と次の合計2つの番組表画像を生成し(ステップS23)、ストレージ11からチャンネル選択用画像を読み出す。そして、制御部10が電源部10aを制御してトリプルビュー液晶パネル及びパネル制御部19に電源供給を開始する(ステップS24)。
ステップS24に続き、制御部10が、パネル制御部19を制御してチャンネル選択用画像及び2つの番組表画像を、トリプルビュー液晶パネルの3つの内蔵表示メモリに渡す。続いて、メモリ性のトリプルビュー液晶パネルが、3つの表示メモリ内に格納されたチャンネル選択用画像、現在の番組表画像、及び次の番組表画像を、それぞれを中央ビュー、右側ビュー、左側ビューとして表示させるように電圧を印加してメモリ性液晶に書き込む(パネル表示内容を書き換える)。これにより、図8のチャンネル選択用画像61、現在(7:30とする)の番組表画像60、次の時間帯(8:30とする)の番組表画像62が、それぞれ左側ビュー、中央ビュー、右側ビューで視認可能に表示できる(ステップS25)。ここで、チャンネル選択用画像61内の「1」CH用の項目61a、番組表画像60内の「番組1」の項目60a、番組表画像62内の「次番組1」の項目62aは、全て同じ位置に表示してあるが、視認角度によっていずれかが見えることとなる。さらに、項目61a,60a,62aは全て表記内容が違うが、同じキーの役割を持つため、上述したいずれかの傾き検出部を備えることで視認角度(視聴状態)が変わっても内部でキー割当情報を変更(すなわちキーの効果を変更)させるなどの処理が不要となり、消費電力や部品点数を抑えることが可能となる。
その後、制御部10が電源部10aを制御してトリプルビュー液晶パネル及びパネル制御部19への電源供給を停止する(ステップS26)。この例ではトリプルビュー液晶パネルがメモリ性の液晶表示素子を用いているため、トリプルビュー液晶パネルへの電力供給を切った状態であっても、リモコン1を右に傾ける/傾けない/左に傾けることで、それぞれチャンネル選択用画像61/現在の番組表画像60/次の番組表画像62を視認することができる。従って、この状態で、ユーザがいずれかの番組表画像を視認しながら行うキー操作部20からのキー入力を受け付けることができる。制御部10は、そのキー入力を受け付けると、それに応じたキーコードをテレビ3に送信するなど、そのキー入力に対応する処理を実行する(ステップS27)。
図10は、図1におけるリモコンでの他の表示処理例を説明するためのフロー図である。ここで説明する表示処理例は、図9で説明した表示処理例において、トリプルビュー液晶パネルの代わりにメモリ性のデュアルビュー液晶パネル17を採用し、そこに表示中の番組表画像の変更処理を付加したものである。
この例では、リモコン1が、マルチビュー表示部に表示する複数の操作用画像を変更する表示切替部を備える。この表示切替部は、例えばキー操作部20に設けた表示切替キーと、キーセンサ部16、制御部10、メモリ15、及びストレージ11などで構成できる。
まず、図9のステップS21,S22と同様に、テレビ3から情報を受信したとき(ステップS31でYES)、その情報を解析する(ステップS32)。解析の結果、EPG情報から現在と次の時間帯の番組表画像を生成する(ステップS33)。そして、デュアルビュー液晶パネル17の表示メモリにそれら番組表画像を保存して表示させる(ステップS34)。また、解析の結果、キー機能情報(右側キー情報及び左側キー情報)をストレージ11に保存する(ステップS35)と共に、キー割当情報の一部としてメモリ15に格納する(ステップS36)。このように、キー割当情報は、テレビ3からその対応する画像に関する情報と共に受信してもよい。ステップS36の処理後、制御部10は、ユーザからのキー入力を受け付け、そのキー入力と傾き検出部で検出された現在の傾きとに応じたキーコードをメモリ15のキー割当情報から読み出してテレビ3に送信するなど、そのキー入力及び現在の傾きに対応する処理を実行する(ステップS37)。なお、ステップS33,S34の処理とステップS35,S36の処理とは並行して実行してもよい。
ステップS31で情報受信がなかった場合には、ユーザによって右側ビュー用の表示切替キー(又は左側ビュー用の表示切替キー)が押下されたか否かを制御部10が判定する(ステップS38)。ここで、押下されていない場合にはステップS31へ戻る。一度も押下されていない場合には、ステップS34により、例えば現在と次の番組表画像がデュアルビュー液晶パネル17に表示されている。
一方、右側ビュー用(又は左側ビュー用)の表示切替キーが押下された場合には、制御部10が電源部10aを制御してデュアルビュー液晶パネル17及びパネル制御部19に電源供給を開始する(ステップS39)。ステップS39に続き、制御部10が、パネル制御部19を制御し、ストレージ11に保存された内容で右側ビュー(又は左側ビュー)として表示中の操作用画像を書き換える(ステップS40)。その後、制御部10が電源部10aを制御してデュアルビュー液晶パネル17及びパネル制御部19への電源供給を停止する(ステップS41)。そして、制御部10は、右側ビュー用(又は左側ビュー用)のストレージ11内の右側キー情報(又は左側キー情報)を、ステップS40により現在表示中の操作用画像に対するキー割当情報としてメモリ15に保存する(ステップS42)。これにより、この状態で、ユーザがいずれかの操作用画像を視認しながら行うキー操作部20からのキー入力を受け付けることができる。制御部10は、そのキー入力を受け付けると、そのキー入力と傾き検出部で検出された現在の傾きとに応じたキーコードをメモリ15のキー割当情報から読み出してテレビ3に送信するなど、そのキー入力及び現在の傾きに対応する処理を実行する(ステップS37)。
表示切替前後の操作用画像としては、例えば、図2を参照しながら、ビューの切り替え処理として説明したように事前に取得しておいた次の次の時間帯の番組表画像を現在の番組表画像と入れ替えて左側ビュー表示させ、且つ次の次のさらに次の時間帯の番組表画像を次の時間帯の番組表画像52と入れ替えるなどすればよい。
このように、表示切替のトリガとしては、ユーザによる表示切替キーの押下であってもよい。また、受信のトリガとして例示したのと同様に、リモコン1にタイマ等の計時手段を利用して所定時間毎に表示切替を実行してもよい。
図11は、図1におけるリモコンでの他の表示処理例を説明するためのフロー図である。ここで説明する例は、リモコン1に上述の表示切替部を備えることを前提とし、さらにリモコン1の電源部10aに、リモコン1の電池(蓄電池であってもよい)の残量が所定値以下になったことを検知する残量低下検知部を備えるものとする。このリモコン1では、この残量低下検知部で電池の残量が所定値以下になったことを検知されたときに、デュアルビュー液晶パネル17がその旨を操作用画像として或いは操作用画像の一部として表示し、且つ表示切替部は変更を禁止するものとする。
まず、図10のごとき処理と並行して、制御部10が、電源部10aから電池残量を取得し(ステップS51)、所定の残量だけ有るか否かを判定する(ステップS52)。制御部10は、電池残量がないと判断した場合に、インフォメーションパネル用の画像データを「電池切れ」を表示する画像データとし(ステップS53)、インフォメーション用パネルに「電池切れ」を表示させ、ユーザに知らせる(ステップS54)。ここで、インフォメーション用パネルとは、デュアルビュー液晶パネル17における一つのビューに相当する。そして、制御部10が、デュアルビュー液晶パネル17における他のビューに相当する操作用パネル(操作用画像を表示するためのパネル)に対する書き換え要求(表示切替要求)を無効にし(ステップS55)、処理を終了する。ステップS55の処理により、電池残量がないときに操作用パネルを書き換えることで書き換え途中で電源が落ち操作用パネルの表示が保存されない、といったシーンを防ぐことができる。
一方、ステップS52で電池残量が未だ有ると判定された場合には、インフォメーションパネル用の画像データを「電池あり」を表示する画像データとし(ステップS56)、インフォメーション用パネルに「電池あり」を表示させ、ユーザに知らせる(ステップS57)。そして、制御部10が、操作用パネルに対する書き換え要求(表示切替要求)を有効にし(ステップS58)、処理を終了する。
メモリ性のデュアルビュー液晶パネル17を使用しているため、リモコン1の電池(バッテリ)切れや電池ありの表示を保持することが可能になり、ユーザは電池が切れたことを視覚的に判断できる。さらに、一つのビューでしか電池切れや電池ありの表示が視認できないため、外観的(デザイン的)にも優れたものとなる。また、電池が空になる前に「容量不足」の旨の表示をデュアルビュー液晶パネル17の所定位置に残しておくことにより、リモコン1の電池交換の必要性を示すこともできる。
図12は、図1におけるリモコンにおいてデュアルビュー液晶パネルとしてメモリ性のものを採用したときの他の表示例を示す図で、図13は、図12の表示画面に基づくユーザ操作の受け付け処理の一例を説明するためのフロー図である。ここで説明する例は、図4で説明したキー一覧表画像を表示する例に対応するもの(但しテレビ3の2画面表示は無関係とする)で、メモリ性のデュアルビュー液晶パネル17をメモリ性とし、傾き検出部を備えたものである。
図12のように、メモリ性のデュアルビュー液晶パネル17において左側ビューで「よく使うリモコンキー」を集めた操作用画像71と、「たまに使うリモコンキー」を集めた操作用画像72とが表示された後、デュアルビュー液晶パネル17への電源供給が断たれているものとする。ここで、画像71内の「再生」の項目71a、画像72内の「音声切替」の項目72aは、全て同じ位置に表示してあるが、視認角度によっていずれかが見えることとなる。
このような表示状態で、ユーザはリモコン1を傾けながらキー操作部20でのキー入力等による操作を行う。制御部10がキーセンサ部16を介してこのキー入力を検知すると(ステップS61)、傾き検出部が現在の傾きを検知し(ステップS62)、制御部10がその検出結果から傾きが右であったか否かを判定する(ステップS63)。
制御部10は、右であったと判定した場合、右の傾きに対応するキー割当情報(キーコード群)をメモリ15から読み出し(ステップS64)、現在左側ビューとして表示中の「よく使うリモコンキー」の操作用画像71内で検知したキーの位置に対する項目のキーコードを出力するなど、そのキー入力に対応する処理を実行する(ステップS65)。一方、ステップS63でNOの場合、制御部10は、左の傾きに対応するキー割当情報(キーコード群)をメモリ15から読み出し(ステップS66)、現在右側ビューとして表示中の「たまに使うリモコンキー」の操作用画像72内で検知したキーの位置に対する項目のキーコードを出力するなど、そのキー入力に対応する処理を実行する(ステップS677)。
また、図8〜図13で説明したようなメモリ性の表示部をもつ表示処理において、リモコン1自体の電源をOFFにした後にONした場合には、リモコン1の電源を切る前の2つの操作用画像を再表示することが好ましい。この再表示には対応するキー割当情報も読み出せるようにしておけばよい。このような処理により、リモコン本体の電源を切っても次に再び電源をいれたときに、操作用画像の表示を含めたリモコン1の設定を保持することができる。
以上、本発明に係るリモコンの操作対象機器として、テレビを挙げて説明したが、PCに接続してデータ表示を行うPCモニタ等のディスプレイなどの他の映像表示装置も同様に適用できる。さらに、操作対象機器としては、上述したように各種レコーダをはじめSTBや各種チューナなど、表示装置を接続して用いる他種の電子機器であっても、また表示装置を接続して用いない他種の電子機器であっても適用できる。そして、テレビを挙げて説明した事項は、基本的に他種の操作対象機器であっても同様に適用できる。但し、例えばエアコン等の映像処理に関わらない電子機器では、放送コンテンツの受信機能などは当然有さないためこの受信機能に関わる処理は適用できない。
また、本発明は、上述したリモコン1等のリモコン内に組み込まれ、制御部10等で例示した制御部に上述したリモコン側の処理を実行させるための制御プログラム(ファームウェア)としての形態を採用してもよい。同様に、本発明は、上述したテレビ3等の操作対象機器内に組み込まれ、制御部30で例示した制御部に上述した操作対象機器側の処理を実行させるための制御プログラム(ファームウェア)としての形態も採用してもよい。これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することで流通させたり、ネットワーク経由や放送経由で配信して流通させ、操作対象機器に転送して記憶させたり、その操作対象機器を介するなどしてリモコンに転送するとよい。この記録媒体としては、具体的には、各種のCD(Compact Disc),光磁気ディスク,DVD(Digital Versatile Disc),フロッピー(登録商標)ディスク,フラッシュメモリや、その他各種ROMやRAM等が想定できる。
1…リモコン装置(リモコン)、3…テレビ装置(テレビ)、10…リモコン側の制御部、10a…電源部、11…ストレージ、12…リモコン側の受信部、13…リモコン側の送信部、14…リモコン側のデコード部、15…メモリ、16…キーセンサ部、17…デュアルビュー液晶パネル、18…画像処理部、19…パネル制御部、20…キー操作部、30…テレビ側の制御部、31…チューナ部、32…復調部、33…テレビ側のデコード部、34…音声処理部、35…スピーカ、36…映像処理部、37…OSD処理部、38…表示パネル、39…テレビ側の送信部、40…テレビ側の受信部。