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JP4650373B2 - 長繊維濾過装置の連続運転方法 - Google Patents

長繊維濾過装置の連続運転方法 Download PDF

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Description

本発明は長繊維濾過装置の連続運転方法に関する。
長繊維濾過装置は、塔内に長繊維束の濾材を収容し、下向流形式で原水を供給し且つ上向流形式で洗浄水を供給し、原水供給時には濾材が圧密状態を形成し且つ洗浄水供給時には圧密状態を解除し得る構造を有し、原水中の濁質の除去に有効であり、濁質除去装置と呼ばれることもある(特許文献1)。
従来、長繊維濾過装置(濁質除去装)の運転方法として、洗浄操作に関し、1回の洗浄操作で長時間に亘って洗浄水を供給するのではなく、塔内の貯留水の抜き出し操作によって区分される複数回の洗浄操作を行い、しかも、洗浄水と共に空気を供給して洗浄効果を高め、通常は3回の洗浄操作を行う様に改良された連続運転方法が提案されている(特許文献1)。
特開平2003−53113号公報
ところで、濁質の除去に供する原水(表流水、河川水、地下水、それらの混合水)は、不純物として、フミン酸、フルボ酸、それらの塩類などの有機物含有し、それらは、濾材に滑り成分として付着し、圧力損失の増大などの問題を惹起する。そして、上記の様な付着成分は、通常の物理的洗浄では除去することが困難である。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、洗浄操作を改良することにより、比較的少量の洗浄水で効率的な洗浄が行える様に改良された長繊維濾過装置の連続運転方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は、塔内に長繊維束の濾材を収容し、下向流形式で原水を供給し且つ上向流形式で洗浄水を供給し、原水供給時には濾材が圧密状態を形成し且つ洗浄水供給時には圧密状態を解除し得る構造の長繊維濾過装置の運転方法であって、原水処理運転と以下の操作(i)〜(v)を順次に行う洗浄運転とを繰り返し行なうことを特徴とする長繊維濾過装置の連続運転方法に存する。
(i)洗浄水を供給して濾材の圧密状態を解除する。
(ii)洗浄水および空気を供給して濾材に補足された濁質の90重量%以上を除去する。
(iii)貯留水の抜き出しを行う。
(iv)洗浄水およびアルカリ成分と空気を供給し、濃度0.01〜1重量%のアルカリ成分含有洗浄水で少なくとも塔内の濾材全体が浸漬された後に上記の供給を停止し、1分以上放置して濾材に付着した有機物を溶解する。
(v)洗浄水および空気を供給してアルカリ成分を除去する。
本発明に係る長繊維濾過装置の連続運転方法によれば、圧力損失の増大を軽減して長期間に亘って安定した連続運転ができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で使用する長繊維濾過装置の構造は、塔内に長繊維束の濾材を収容し、下向流形式で原水を供給し且つ上向流形式で洗浄水を供給し、原水供給時には濾材が圧密状態を形成し且つ洗浄水供給時には圧密状態を解除し得る構造を有する限り、如何なる構造であってもよい。
図1及び図2は本発明で好適に使用し得る長繊維濾過装置の一例の模式的説明図であり、分図(a)は原水処理運転状態の説明図、分図(b)〜(d)は洗浄運転状態の説明図である。この長繊維濾過装置は、基本的には、前述の先行技術(特開2003−53113号公報)に記載の濁質除去装置と同一である。
上記の長繊維濾過装置は次の様に構成されている。すなわち、塔(1)の頂部にはバルブ付の原水供給配管と洗浄廃水排出配管とが設けられ、塔(1)の底部には、バルブ付の処理水排出配管と洗浄水供給配管、バルブ付の空気供給配管、バルブ付のドレーン配管およびバルブ付のアルカリ水供給配管が設けられ、塔内部には上部支持体(2)と下部支持体(3)とが配置され、上部支持体(2)と下部支持体(3)との間には芯紐および当該芯紐の周側に突設された濁質捕捉材から成る複数の濾材(4)が当該濾材の端部の上部吊り紐(7)と下部吊り紐(8)とによって懸垂状態で固定され、濾材(4)の芯紐ならびに上部吊り紐(7)及び下部吊り紐(8)は流水方向に沿って屈曲変形可能に構成され、上部支持体(2)と下部支持体(3)との間の距離(LA)、濾材(4)の長さ(LB)、上部吊り紐(7)の長さ(Lb1)、下部吊り紐(8)の長さ(Lb2)の関係が以下に規定する式(1)〜(3)を満足する。
上部支持体(2)及び下部支持体(3)の構造は、通水を妨げず且つ吊り紐(7)及び(8)によって濾材(4)を固定し得る構造である限り、特に制限されず、例えば、格子構造、目皿構造、編目構造などを適宜採用し得る。
濾材(4)は、芯紐および当該芯紐の周側に突設された濁質捕捉材から成る。濾材(4)の芯紐ならびに上部吊り紐(7)及び下部吊り紐(8)は流水方向に沿って屈曲変形可能に構成される。斯かる構成は、素材の種類、形態、太さ等の選択によって達成される。
上記の各要素は、通常、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン等の合成樹脂素材にて構成される。また、上記の各紐は、組み、撚り、編み、織り、束ね、くけ又は裁断の各加工で得られた各種の紐の他、十分な強度を有する限り、単糸(モノフィラメント)も使用することが出来る。また、通常、濾材(4)の濁質捕捉材の形状はフィルム小片または糸状とされる。濾材(4)の一例としては、撚り加工された芯紐の周側に無数の糸状濁質捕捉材を放射状に突設した濾材が挙げられる。斯かる濾材は、特開平8−299707号に記載されて公知である。なお、濾材(4)の芯紐が長く濁質捕捉材の突設範囲の両端から突出している場合は、両端突出部の芯紐を上部吊り紐(7)及び下部吊り紐(8)として使用することも出来る。
上記の長繊維濾過装置においては、式(1)に示す様に、濾材(4)と上部支持体(2)と下部支持体(3)の合計長さ(Lb1+LB+Lb2)は、上部支持体(2)と下部支持体(3)との間の距離(LA)より長い。従って、上記の各要素の何れかは塔(1)内に弛んだ状態で存在する。
また、式(2)に示す様に、上部支持体(2)と下部支持体(3)との間の距離(LA)は、濾材(4)の長さ(LB)より長い。従って、上部支持体(2)と下部支持体(3)との間には流水方向に沿って濾材(4)が存在しない領域が形成されている。換言れば、流水方向に沿って濾材(4)の可動範囲が形成されている。なお、図1の模式的説明図では濾材(4)同士の間に隙間が存在しているが、実際は濾材(4)同士の間に隙間はなく、複数の濾材(4)は密状態となる様に懸垂される。従って、複数の濾材(4)の全体は、流水方向(上下方向)に沿ってのみ移動する。
更に、式(3)に示す様に、濾材(4)と上部吊り紐(7)との合計長さ(LB+Lb1)は、濾材(4)と下部吊り紐(8)との合計長さ(LB+Lb2)より長い。従って、下向流形式で原水が供給される原水処理運転時においては、図1(a)に示す様に、濾材(4)は下部支持体(3)に当接して下部吊り紐(8)と共に塔底部近傍で圧密状態となり、上向流形式で洗浄水が供給される洗浄運転時においては、図1(b)に示す様に、濾材(4)は上部支持体(2)に当接せずに下部吊り紐(8)と共に塔内の上方に伸長した状態となる。
以上の結果、上記の長繊維濾過装置においては、原水処理運転時における濾材の圧密状態と洗浄運転時における濾材の圧密状態の解除とにより、濾材による濁質の捕捉と排出とが効率的に行われる。なお、上記の式(1)〜(3)で規定された各要素の大小関係の数値は、装置の経済性を考慮して決定された値である。
上記の長繊維濾過装置の前記した各要素の寸法は次の通りである。すなわち、上部支持体(2)と下部支持体(3)との間の距離(LA)は100〜400cm、濾材(4)の長さ(LB)は70〜300cm、上部吊り紐(7)の長さ(Lb1)は10〜250cm、下部吊り紐(8)の長さ(Lb2)は5〜20cm、塔(1)の直径(内径)は20〜360cmである。
上記の長繊維濾過装置の連続運転方法は原水処理運転と洗浄運転とを繰り返し行なうことより成る。図1に示す装置において、塔(1)の頂部に設けられ且つバルブ(61)と(65)を備えたT字型の配管(51)は、原水処理運転時には原水供給配管として使用され、洗浄運転時には洗浄廃水排出配管として使用される共通配管であり、また、塔(1)の底部に設けられ且つバルブ(64)と(62)を備えたT字型の配管(52)は、原水処理運転時には処理水排出配管として使用され、洗浄運転時には洗浄水供給配管として使用される共通配管であり、バルブ操作によって通水方向が変更される。そして、配管(52)から、空気供給配管(53)とドレーン配管(54)とアルカリ水供給配管(55)が分岐して設けられている。なお、以下の説明においては上記の各配管は単に「配管」と表記している。
<原水処理運転:図1(a)参照>
原水処理運転においては、バルブ(61)及び(62)のみを開状態とする。濁質を含む原水はバルブ(61)及び配管(51)を経由して塔(1)内に供給される。この際、濾材(4)は前述の様に圧密状態を呈し、原水に同伴された濁質は濾材(4)によって捕捉される。濁質を含まない処理水は配管(52)及びバルブ(62)を経由して塔(1)から排出される。そして、原水処理運転において、例えば、原水供給ポンプ(図示せず)の圧力測定、処理水の水質分析などの手段により、長繊維濾過装置の性能が低下した時点で原水処理運転を停止する。原水処理運転の停止は一定時間経過毎に自動的行なってもよい。
<洗浄運転>
本発明における洗浄運転は以下の操作(i)〜(v)を順次に行うことより成る。そして、洗浄運転に使用する洗浄水としては原水または処理水の何れでもよい。また、各操作ごとに原水と処理水とを使い分け、例えば、最終の操作(v)のみ処理水を使用してもよい。
[操作(i):図1(b)参照)]
この操作は、洗浄水を供給して濾材の圧密状態を解除する操作である。この操作においては、原水処理運転時に開状態であったバルブ(61)及び(62)を閉止状態とし、バルブ(64)及び(65)のみを開状態とする。洗浄水は、バルブ(64)及び配管(52)を経由して塔(1)内に供給される。濾材(4)は前述の様に圧密状態を解除し、濾材(4)に補足された濁質の一部が除去される。濁質を含む洗浄廃水は、配管(51)及びバルブ(65)を経由して塔(1)から排出される。操作(i)は、少なくとも、下部吊り紐(8)及び濾材(4)が塔内の上方に伸長するまで行なう必要がある。しかし、濾材(4)の上部に濃縮された濁質が除去される迄の長時間の操作は、多量の洗浄水を使用して不経済となるので行なう必要はない。洗浄水の供給速度(LV)は通常25〜80m/h、洗浄水の供給時間は通常0.5〜2分である。
[操作(ii):図1(b)参照]
この操作は、洗浄水および空気を供給して濾材に補足された濁質の90重量%以上を除去する操作である。すなわち、上記の操作(i)の状態に加え、バルブ(63)を開状態として空気の供給を開始する。空気は、バルブ(63)及び配管(53)を経由して塔(1)内に供給される。勿論、上記の操作(i)を一端終了した後、洗浄水および空気の供給を開始してもよい。この場合、空気の供給は、洗浄水の供給と同時に始めてもよく、また、洗浄水の供給よりも遅れて始めてもよい。空気のバブリング作用により、濾材(4)が振動させられ、濾材(4)に付着した濁質の剥離が促進される。洗浄廃水は、配管(51)及びバルブ(65)を経由して塔(1)から排出される。
操作(ii)において、洗浄水の供給速度(LV)は通常25〜80m/h、洗浄水の供給時間は通常2〜10分、空気の供給速度(LV)は通常200〜500m/h、空気の供給時間は通常0.5〜2分である。
濾材に補足された濁質の除去は洗浄水および空気の供給量(供給時間)に依存するため、濾材に補足された濁質の90重量%以上の除去は、予備実験により求められた洗浄水および空気の必要な供給量の供給によって達成することが出来る。
しかしながら、洗浄廃水の濁度が原水の濁度と同一レベルに到達するまで洗浄水および空気を供給する方法を採用するのが簡便である。濁度の測定は、例えば、バルブ(65)の下流に濁度計(図示せず)を設置することにより行うことが出来る。測定する濁度としては、JIS K 0101に規定される濁度を採用することが好ましい。この指標は、カオリン1mg/lの溶液の濁りを1度と定義するものであり、測定原理の違いから透過光濁度、散乱光濁度、積分光濁度があるが、測定方法は適宜選択すればよい。
[操作(iii):図2(c)参照]
この操作は、塔(1)内の貯留水の抜き出しを行う操作である。すなわち、上記の操作(ii)の終了に伴って、バルブ(63)及び(64)を閉止状態とした後、バルブ(66)を開状態とする。貯留水は、配管(54)及びバルブ(66)を経由して塔(1)から排出される。この操作により、濾材(4)は自重により圧密状態を形成する。配管(51)及びバルブ(65)を経由して塔(1)内に空気が漏れ込み、塔(1)内は大気圧に保持される。
[操作(iv):図2(d)参照]
この操作は、洗浄水およびアルカリ成分と空気を供給し、濃度0.01〜1重量%のアルカリ成分含有洗浄水で少なくとも塔(1)内の濾材(4)全体が浸漬された後に上記の供給を停止し、1分以上放置して濾材(4)に付着した有機物を溶解する操作である。この操作においては、上記の操作(iii)時に開状態であったバルブ(66)を閉止状態とした後、バルブ(63)、(64)、(67)を開状態とする。洗浄水は、バルブ(64)及び配管(52)を経由して供給され、アルカリ成分(高濃度水溶液)は、バルブ(67)及び配管(55)を経由して供給され、空気は、バルブ(63)及び配管(53)を経由して供給される。上記のアルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム等の水溶液が挙げられる。なお、以下の説明において上記の供給を停止した後の放置時間を「濾材浸漬時間」と記述する。
操作(iv)において、洗浄水の供給速度(LV)は通常20〜80m/h、洗浄水の供給時間は通常0.5〜2分、空気の供給速度(LV)は通常200〜500m/h、空気の供給時間は通常0.5〜2分である。アルカリ成分(高濃度水溶液)の供給量は、塔(1)内におけるアルカリ成分の濃度が0.01〜1重量%の範囲となる様に調節される。
アルカリ成分の濃度が余りに低い場合は、濾材(4)に付着した有機物の溶解に長時間を必要とし、アルカリ成分の濃度が余りに高い場合は、アルカリ成分が無駄に消費され、何れの場合も経済的ではない。
操作(iv)により、濾材(4)は圧密状態を解除し、濾材(4)に付着した有機物が溶解して除去される。空気の供給は、洗浄水の供給と同時に始めてもよく、また、洗浄水の供給よりも遅れて始めてもよい。空気のバブリング作用により、濾材(4)が振動させられ、濾材(4)に付着した有機物の溶解が促進される。操作(iv)において、洗浄水およびアルカリ成分と空気の供給は、塔(1)内がアルカリ成分含有洗浄水で満たされた後は停止するのが経済的であり好ましい。
操作(iv)における濾材浸漬時間の上限は、濾材(4)に付着した有機物(滑り成分)の量に依存するが、通常1日である。なお、浸漬時間が長い場合は、塔(1)内のアルカリ成分の濃度を不均一化を防止するため、空気の供給を再開して塔(1)内を混合処理するのが好ましい。
[操作(v)]
この操作は、洗浄水および空気を供給してアルカリ成分を除去する操作である。すなわち、上記の操作(iv)で開状態としたバルブ(67)を閉止状態とする。勿論、上記の操作(iv)を一端終了した後、洗浄水および空気の供給を開始してもよい。この場合、空気の供給は、洗浄水の供給と同時に始めてもよく、また、洗浄水の供給よりも遅れて始めてもよい。空気のバブリング作用により、濾材(4)が振動させられ、濾材(4)に付着したアルカリ成分の除去が促進される。洗浄廃水は、配管(51)及びバルブ(65)を経由して塔(1)から排出される。操作(v)は、例えば、バルブ(65)の下流にアルカリ濃度計(図示せず)を設置して洗浄廃水中のアルカリ成分が検出されなくなるまで行うのが好ましい。
操作(v)において、洗浄水の供給速度(LV)は通常20〜80m/h、洗浄水の供給時間は通常2〜10分、空気の供給速度(LV)は通常200〜500m/h、空気の供給時間は通常2〜10分である。
本発明においては、上記の操作(i)〜(v)を順次に行う洗浄運転を終了した後、前述の原水処理運転を繰り返し行う。本発明によれば、濾材に付着した滑り成分を効率的に除去することが出来、また、滑り成分の除去により、圧力損失の増大を軽減して長期間に亘って安定した運転ができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1:
図示した構造を備え、以下の表1に示す仕様を有する長繊維濾過装置の連続運転を行った。原水には河川水を使用し、洗浄水に処理水を使用した。
<原水処理運転>
バルブ(61)及び(62)のみを開状態とした。濁質を含む原水は、バルブ(61)及び配管(51)を経由して塔(1)内に供給され、濁質を含まない処理水は、配管(52)及びバルブ(62)を経由して塔(1)から排出された。通水量4.24m/hにて原水処理運転を行った。そして、原水供給ポンプ(図示せず)の圧力測定を行い、差圧が0.1MPaに達した時点を通水終点とし、通水を停止し、以下の(i)〜(v)から成る洗浄運転を行った後、上記と同一の原水処理運転を行った。
<洗浄運転>
[操作(i):図1(b)参照)]
原水処理運転時に開状態であったバルブ(61)及び(62)を閉止状態とし、バルブ(64)及び(65)のみを開状態とした。洗浄水は、バルブ(64)及び配管(52)を経由して塔(1)内に供給され、濁質を含む洗浄廃水は、配管(51)及びバルブ(65)を経由して塔(1)から排出された。洗浄水の供給速度(LV)は50m/h、洗浄水の供給時間は0.5分、洗浄水の供給量は3.5m/hとした。
[操作(ii):図1(b)参照]
上記の操作(i)の状態に加えてバルブ(63)を開状態として空気の供給を開始した。空気は、バルブ(63)及び配管(53)を経由して塔(1)内に供給され、洗浄廃水は、配管(51)及びバルブ(65)を経由して塔(1)から排出された。洗浄水の供給速度(LV)は50m/h、洗浄水の供給時間は7分、洗浄水の供給量は3.5m/hとした。また、空気の供給速度(LV)は500m/h、空気の供給時間は7分、空気の供給量は35m/hとした。そして、バルブ(65)の下流に濁度計により洗浄廃水の濁度が原水の濁度と同一レベルに到達したことを確認した。なお、濁度の測定は、JIS K 0101に準じ、積分光濁度によって行った。
[操作(iii):図2(c)参照]
上記の操作(ii)の終了に伴って、バルブ(63)及び(64)を閉止状態とした後、バルブ(66)を開状態とした。貯留水は、配管(54)及びバルブ(66)を経由して塔(1)から排出された。
[操作(iv):図2(d)参照]
上記の操作(iii)時に開状態であったバルブ(66)を閉止状態とした後、バルブ(63)、(64)、(67)を開状態とした。洗浄水は、バルブ(64)及び配管(52)を経由して供給され、アルカリ成分(高濃度水溶液)は、バルブ(67)及び配管(55)を経由して供給され、空気は、バルブ(63)及び配管(53)を経由して供給された。上記のアルカリ成分(高濃度水溶液)としては、水酸化ナトリウム水溶液(48重量%)を使用した。洗浄水の供給速度(LV)は50m/h、洗浄水の供給時間は2分、洗浄水の供給量は3.5m/hとした。また、空気の供給速度(LV)は500m/h、空気の供給時間は2分とした。アルカリ成分(高濃度水溶液)の供給量は、塔(1)内におけるアルカリ成分の濃度が0.02重量%となる様に調節した。濾材浸漬時間は4分とした。なお、上記の濾材浸漬時間の中間においては空気の供給を1分間再開した。
[操作(v)]
上記の操作(iv)で開状態としたバルブ(67)を閉止状態とした。洗浄水の供給速度(LV)は50m/h、洗浄水の供給時間は5分、洗浄水の供給量は3.5m/hとした。また、空気の供給速度(LV)は500m/h、空気の供給時間は5分、空気の供給量は35m/hとした。そして、バルブ(65)の下流に設置したアルカリ濃度計(図示せず)により洗浄廃水中のアルカリ成分が検出されなくなったことを確認した。
前記の原水処理運転と洗浄運転とを繰り返し行い、処理水の濁度(NTU濁度)を連続的に測定し、その結果を図3に示した。
比較例1:
実施例1において、洗浄運転の操作(iv)において、アルカリ成分(高濃度水溶液)の供給を停止した以外は、実施例1と同様にして原水処理運転と洗浄運転とを繰り返し行い、処理水の濁度(NTU濁度)を連続的に測定し、その結果を図4に示した。
本発明で好適に使用し得る長繊維濾過装置の一例の模式的説明図 本発明で好適に使用し得る長繊維濾過装置の一例の模式的説明図 実施例1で得られた処理水の濁度の測定結果を示すグラフ 比較例1で得られた処理水の濁度の測定結果を示すグラフ
符号の説明
1:塔
2:上部支持体
3:下部支持体
4:濾材
7:上部吊り紐
8:下部吊り紐
51〜55:配管
61〜67:バルブ

Claims (3)

  1. 塔内に長繊維束の濾材を収容し、下向流形式で原水を供給し且つ上向流形式で洗浄水を供給し、原水供給時には濾材が圧密状態を形成し且つ洗浄水供給時には圧密状態を解除し得る構造の長繊維濾過装置の運転方法であって、原水処理運転と以下の操作(i)〜(v)を順次に行う洗浄運転とを繰り返し行なうことを特徴とする長繊維濾過装置の連続運転方法。
    (i)洗浄水を供給して濾材の圧密状態を解除する。
    (ii)洗浄水および空気を供給して濾材に補足された濁質の90重量%以上を除去する。
    (iii)貯留水の抜き出しを行う。
    (iv)洗浄水およびアルカリ成分と空気を供給し、濃度0.01〜1重量%のアルカリ成分含有洗浄水で少なくとも塔内の濾材全体が浸漬された後に上記の供給を停止し、1分以上放置して濾材に付着した有機物を溶解する。
    (v)洗浄水および空気を供給してアルカリ成分を除去する。
  2. 洗浄運転の操作(ii)において、洗浄廃水の濁度が原水の濁度と同一レベルに到達するまで洗浄水および空気を供給する請求項1に記載の連続運転方法。
  3. 洗浄運転の操作(v)において、洗浄廃水中のアルカリ成分が検出されなくなるまで洗浄水および空気を供給する請求項1又は2に記載の連続運転方法。
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