JP4635409B2 - 非水電解質電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は非水電解質電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯用電話、PDA、デジタルカメラ等の電源として、高エネルギー密度を有する非水電解質電池が広く用いられている。電子機器のコードレス化が進む中で、非水電解質電池が担う役割は今後ますます大きくなることが予想される。
【0003】
現在、非水電解質電池の負極活物質には黒鉛が、正極活物質にはリチウム遷移金属酸化物が主に用いられている。しかし、そのエネルギー密度は次世代電子機器用電源としては不十分である。このため近年、活物質単位重量当たりの放電容量を大きくする研究が盛んにおこなわれている。負極活物質に関してはリチウムと合金化しうる材料である、ケイ素、スズ、アルミニウム等の金属またはこれらの酸化物がとくに注目されている。
【0004】
中でもケイ素酸化物は大きな放電容量を示すため、次世代リチウム二次電池用負極活物質としてとくに注目されている(第38回電池討論会講演要旨集、p179、または特許第2997741号)。
【0005】
本発明者は、このケイ素酸化物を負極活物質として用いた非水電解質電池について詳細に調べた結果、この電池には、充電状態、または充電状態でさらに60℃以上の高温で保存すると、電池の膨れが大きいという問題点があることを見出した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ケイ素酸化物を負極活物質用いた非水電解質電池における、充電状態における電池の膨れ、とくに高温で保存した電池の膨れを抑制することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、非水電解質電池に関する発明であって、SiとOとを含み、Siに対するOの原子比xが0<x<2で表され、さらにアルゴンイオンレーザーを用いたラマン分光分析で505〜525cm−1の範囲における強度IXに対する460〜490cm−1の範囲における強度IYの比IY/IXが0.01<IY/IX<1.8を満たす化合物を負極活物質として用い、前記負極活物質の表面に電子導電性材料を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、この負極活物質を備えた電池では、高温状態および充電状態における電池の膨れが抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の非水電解質電池において、負極活物質として、SiとOとを含み、Siに対するOの原子比xが0<x<2で表され、さらにアルゴンイオンレーザーを用いたラマン分光分析で505〜525cm−1の範囲における強度IXに対する460〜490cm−1の範囲における強度IYの比IY/IXが0.01<IY/IX<1.8を満たす物質を負極活物質として用いる。以下ではこの物質を負極活物質Aとする。負極活物質Aの組成は、SiOx(0<x<2)で表している。
【0012】
なお、505〜525cm−1の範囲における強度IXとしては、505〜525cm−1の範囲におけるラマンスペクトルの形状にピークが現れず、ブロードな場合には、505〜525cm−1の範囲における平均強度IAを用い、505〜525cm−1の範囲にピークが現れる場合にはその極大ピークの強度IBを用いる。なお、505〜525cm−1の範囲における平均強度IAは、505cm−1と525cm−1における強度をそれぞれI505とI525とするとき、IA=(I505+I525)/2で定義される。
【0013】
また、460〜490cm−1の範囲における強度IYとしては、460〜490cm−1の範囲のラマンスペクトルの形状にピークが現れず、ブロードな場合には、460〜490cm−1の範囲における平均強度ICを用い、460〜490cm−1の範囲にピークが現れる場合にはその極大ピークの強度IDを用いる。なお、460〜490cm−1の範囲における平均強度ICは、460cm−1と490cm−1における強度をそれぞれI460とI490とするとき、平均強度ICは、IC=(I460+I490)/2で定義される。
【0014】
また、505〜525cm−1の範囲に極大ピークが現れる場合は、その半値幅は30cm−1未満であることが好ましい。
【0015】
ラマンスペクトルの強度は、ベースラインを除いた値である。簡易的なベースライン作製法として、300cm−1および600cm−1における値を直線で結ぶ方法が例示される。
【0016】
505〜525cm−1の範囲に現れるピークは結晶質ケイ素に由来し、また、460〜490cm−1の範囲に現れるピークは非晶質ケイ素に由来する。したがって、本発明の負極活物質Aは結晶質ケイ素および非晶質ケイ素を含む。
【0017】
Siに対するOの原子比をxとするとき、SiとOとを含む物質の組成式をSiOxとして表すことにする。xの値は、固体NMR、元素分析、エネルギー分散型エックス線検出器(FESEM/EDS)等で見積もることができる。0<x≦0.5の場合、負極活物質A中のSi含有量が多くなり、その結果充電時における活物質の体積膨張が著しくなり、電池の膨れが大きくなる。したがって、本発明の負極活物質Aのさらに好ましい組成は、SiOx(0.5<x<2)である。
【0018】
充電状態の非水電解質電池を60℃以上の高温で保存すると、室温で保存した場合とくらべて電池の厚みが著しく大きくなることが知られている。この主な原因は、電池内部でガスが多量に発生するからである。
【0019】
そこで本発明者は、負極活物質Aを用いた電池を充電し、さらに60℃以上の温度で2日保存したのち、電池の厚みと、負極活物質Aが示すラマンピークの強度との関係を詳細に調べた。その結果、IY/IXが1.8未満、より好ましくは0.3未満である場合、電池の膨れが著しく抑制されることがわかった。
【0020】
この詳細な理由は明らかではないが、非晶質ケイ素と電解液との反応に由来するガス発生が大きく阻害されるからと推察される。したがって、IY/IXの値を1.8、より好ましくは0.3よりも小さくすることによって、高温保存状態における電池の膨れを著しく小さくすることができる。
【0021】
つぎに、本発明者はIY/IXの強度比が異なる種々のSiOx(0<x<2)を負極活物質として用いた電池を作製し、さらにこれらの電池を1サイクル目に充電した後、電池の厚みを測定した。そしてその厚みと、SiOx(0<x<2)が示すラマンピークの強度との関係を詳細に調べた。その結果、0.01<IY/IXであるSiOx(0<x<2)を用いた場合、充電状態における電池の膨れが著しく抑制されることがわかった。
【0022】
この原因を調べるために、SiOx(0<x<2)を活物質として用いた負極を、1gのSiOxに対して200mAの電流値で0Vvs.Li/Li+の電位を下限として充電した。その結果、負極の平均電位(EAve(vs.Li/Li+))が、IY/IXの値に大きく依存することがわかった。ここでEAveは全充電電気量の半分に相当する電位で定義される。
【0023】
IY/IX≦0.01、0.01<IY/IX≦0.15、0.15<IY/IXの場合、それぞれEAve≦0.03V、0.03V<EAve≦0.1V、0.1V<EAveとなる。IY/IX≦0.01である負極活物質を備えた電池を充電すると、負極の電位がきわめて卑であることに起因して、1サイクル目に負極上で金属リチウムの電析が容易におこる。その結果、充電状態で電池の膨れが大きくなる。
【0024】
一方、0.15<IY/IXを満たす負極活物質を用いた負極では0.1V<EAveとなり、この負極を備えた電池では金属リチウムの電析を大幅に抑制することができる。したがって、IY/IXの値を0.01より大きく、より好ましくは0.15よりも大きくすることによって、充電状態における電池の膨れを著しく抑制することができる。
【0025】
負極活物質Aの表面の一部または全面に電子導電性材料を備えることが好ましい。この電子導電性材料を備えた負極活物質Aを負極活物質Bとする。負極活物質Bを用いた負極は、電子導電性材料を備えていない負極活物質Aを用いた負極よりも、1サイクル目の充電時においてより貴な平均充電電位を示すからである。したがって、負極活物質Bを用いた電池では、リチウムの電析がおこりにくいために、充電状態における電池の膨れが抑制される。
【0026】
電子導電性材料としては、炭素材料Cまたは金属を用いることができる。この金属はリチウムと合金化しないことが好ましい。炭素材料Cとしては黒鉛および低結晶性炭素、リチウムと合金化しない金属としては銅、ニッケル、鉄、コバルト、マンガン、クロム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブからなる群から選ばれた少なくとも一種以上の金属、または二種以上の金属からなる合金が例示される。これら電子導電性材料の中でもとくに炭素材料が好ましい。なぜなら、炭素は上記金属と異なり、その層間にリチウムを挿入・脱離することが可能であるため、炭素を備えた負極活物質を用いた電池の方が、上記金属を備えた負極活物質を用いた電池とくらべて、大きい放電容量を示すからである。また、炭素の形状は薄膜または粒子のいずれでもよい。
【0027】
電子導電性材料として上記金属を用いた場合、その含有量は、負極活物質Bの全質量に対して1%以上、20%以下であることが好ましい。含有量が1質量%以上であると、負極活物質の電子伝導性が著しく向上するので、それを用いた負極の平均充電電位は貴となる。したがって、この負極を用いた電池の膨れは大幅に抑制される。しかし、含有量が20%よりも大きいと、金属の質量当たりの放電容量がきわめて小さいために、電池の放電容量が小さくなる。
【0028】
炭素材料Cの好適な含有量は、負極活物質Bの全質量に対して5%以上、60%以下である。さらに好適な炭素含有量は15%以上、30%以下である。炭素含有量が5質量%以上である場合、負極活物質Bの電子伝導性および利用率が向上することに起因して、充電状態の電池の膨れが抑制され、また電池の放電容量が大きくなる。
【0029】
活物質の利用率は、炭素含有量を15質量%以上、30質量%以下とすることにより著しく向上し、その結果電池の放電容量がとくに大きくなる。しかし、炭素材料Cの質量当たりの放電容量がSiOx(0<x<2)のそれとくらべて小さいために、炭素含有量が60質量%よりも大きいと、電池の放電容量が小さくなる。
【0030】
本発明負極活物質AまたはBは、少なくとも電池組み込み前に、アルゴンイオンレーザーを用いたラマン分光分析で505〜525cm−1および460〜490cm−1の範囲に上述した特徴的なスペクトルを示す。しかし、充電後の活物質に関してはその限りではない。すなわち、この活物質に関して上記スペクトルが観察されなくても、または異なる波数範囲にピークが現れたとしてもよい。
【0031】
本発明者は、負極活物質Aの表面に炭素材料Cを備えた負極活物質Bを用いて電池を作製し、1サイクル目の充電状態における電池の膨れと、炭素材料Cのアルゴンイオンレーザーを用いたラマン分光分析の結果1575〜1620cm−1および1340〜1370cm−1の範囲に現れるピークとの関係を詳細に調べた。
【0032】
その結果、それぞれの範囲に現れるラマンピークの強度をIEおよびIFとすると、IF/IE<1.1の場合に電池の膨れが抑制されることがわかった。したがって、本発明負極活物質Aがその表面に備える炭素材料Cに関しては、そのラマン分光分析で得られるピーク強度比の関係がIF/IE<1.1であることが好ましい。
【0033】
本発明電池が備える負極は、本発明負極活物質と炭素材料Dとを混合したものを用いることが好ましい。この混合物を用いることによって、充電状態における電池の膨れが抑制される。この理由はまだ明確ではないが、活物質間の接触導電性が、炭素材料Dの添加によって向上し、その結果充電時における負極上へのリチウム析出が抑制されるからと考えられる。
【0034】
炭素材料Dは、天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラックおよび気相成長炭素繊維(VGCF)からなる群から選ばれた少なくとも1種類の炭素材料、低結晶性炭素および難黒鉛化性炭素を用いることができる。
【0035】
天然黒鉛、人造黒鉛の数平均粒径r(μm)およびBET比表面積S(m2/g)に関しては、0.5<r<50、0.05<S<30の範囲が例示される。なお、粒子の数平均粒径は、それを15秒間超音波分散した後、レーザー法によって求められる値である。とくに好適な数平均粒径および比表面積は1<r<20、0.1<S<10である。数平均粒径および比表面積を上記範囲とすることによって、黒鉛表面上における電解液の分解を抑制し、不可逆容量を少なくし、さらに電池のエネルギー密度を高くすることができる。
【0036】
人造黒鉛としては、コークス等の易黒鉛化性炭素を焼成することによって得られるものや、黒鉛を硫酸溶液と処理した後、熱処理することによって得られる膨張化黒鉛が例示される。
【0037】
VGCFの長軸径が長い場合、セパレーターを貫通することによって正極活物質と短絡する恐れがある。したがって、その長軸径はセパレーターの厚さ以下であることが好ましい。電池に用いられているセパレーターの厚さは約20μmであるので、VGCFの好適な長軸径は20μm以下である。
【0038】
また、本発明負極活物質と炭素材料Dとの合計質量に対して炭素材料Dの混合量が5%以上の場合、充電状態における電池の膨れが抑制される。また、炭素材料Dの混合量が、質量比で30%よりも大きい場合、炭素材料Dの質量当たりの放電容量が本発明負極活物質のそれとくらべて小さいために、電池の放電容量が小さくなる。したがって、電池の膨れおよび放電容量の観点から、炭素材料(D)の混合量が、質量比で5%以上、30%以下であることが好ましい。
【0039】
この場合、本発明負極活物質がその表面に上述した電子導電性材料を備えていても、備えていなくてもどちらでもよい。電子導電性材料を備えている場合、本発明負極活物質と炭素材料Dとの合計質量に、この電子導電性材料の質量も含まれる。
【0040】
本発明の負極活物質AおよびBの比表面積S(m2/g)は、好ましくは1<S<30、さらに好ましくは1<S<10である。S<30の場合、高温保存時における活物質表面上での電解液の分解を小さくすることができ、その結果電池の膨れが抑制される。また、この効果はS<10の場合とくに顕著である。一方、S≦1の場合、2CmA以上の高い電流値において電池の放電容量が著しく低下する。したがって、1<Sが好ましい。
【0041】
本発明の負極活物質AおよびBの形態としては、板、薄膜、粒子および繊維が例示される。この活物質を粒子として用いる場合、その数平均粒径r(μm)がr<15であることが好ましい。その理由は、15≦rの場合、活物質粒子中のリチウム拡散に起因する抵抗が大きくなるため、充電時に負極上でリチウムの電析がおこりやすくなる。したがって、r<15を満たす負極活物質を用いることにより、リチウムの電析および電池の膨れを抑制することができる。さらにrが5よりも小さい場合、電池の膨れがさらに抑制されるので好ましい。したがって、本発明負極活物質の粒子径r(μm)は好ましくはr<15であり、さらに好ましくはr<5である。
【0042】
上記電子導電性材料を備えた負極活物質は、機械的混合、CVD法、液相法または焼成法を用いて作製することが可能である。
【0043】
炭素を備えた負極活物質の合成方法としては、メタン、アセチレン、ベンゼン、トルエン、キシレンのような有機化合物を気相中分解し、その分解性生物をSiOx(0<x<2)の表面に付着させる方法(CVD法)や、ピッチをSiOx(0<x<2)表面に塗布し、それらを焼成する方法、SiOx(0<x<2)粒子と黒鉛粒子とを造粒し、この造粒体表面上にCVDで炭素を付着させる方法、および、機械的方法によってSiOx(0<x<2)と炭素材料とを付着させる方法が例示される。機械的方法には、メカニカルミリング法、メカノフュージョン法、およびハイブリダイゼーション法が例示される。
【0044】
電子導電性材料を備えたSiOx(0<x<2)をラマン分光分析した場合、本発明に特徴的なピークが505〜525cm−1および460〜490cm−1の範囲内で観察されないか、またはその強度がきわめて小さい可能性がある。この場合は、その物質を機械的に切断して、その断面を分析することにより、上記範囲内にラマンピークが観測される。また、電子導電性材料を機械的方法、溶液法または焼成法を用いて除去した後、得られた物質表面を分析しても同様にしてピークが観測される。
【0045】
本発明負極活物質の製造方法を例示すると、この活物質は、SiOx(0<x<2)を非酸化性雰囲気中または真空中、温度T(700<T(℃))で熱処理する工程を経て作製される。熱処理時間としては30分以上、好ましくは1時間以上である。また、前記工程で得られた化合物を、さらにフッ素含有化合物またはアルカリ水溶液と反応させることがより好ましい。その理由は、SiOx(0<x<2)粒子表面上に生成した絶縁性のSiO2の量を低減することが可能であるからである。
【0046】
SiOx(0<x<2)としては、SiO1.5(Si2O3)、SiO1.33(Si3O4)、SiOなどの化学量論組成の化合物、および、xが0より大きく2未満である任意の組成の化合物が例示される。また、この組成で表されるならば、SiとSiO2とを任意の割合で含む物質でもよい。
【0047】
非酸化性雰囲気に用いるガスとしては、窒素、アルゴン、水素およびこれらの混合ガスが例示される。フッ素含有化合物には、フッ化水素、フッ化水素アンモニウム等、SiO2を溶解しうるいかなる化合物も用いることができる。また、これらフッ素含有化合物を単体もしくは水溶液として用いてもよい。
【0048】
さらに、アルカリ水溶液としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む水酸化物を用いることができる。この水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが例示される。SiO2の溶解を促進するために、アルカリ水溶液の温度が40℃以上であることが好ましい。
【0049】
また、上記で述べたように、本発明負極活物質の製造方法においては、SiOx(0<x<2)の熱処理は非酸化性雰囲気中または減圧下でおこなわれるが、ここにおける減圧下についてさらに好適な条件を記述すると、より好ましくは30Torr以下であり、さらに好ましくは3Torr以下であり、さらに好ましくは0.3Torr以下である。ただし、言うまでもなく、10Torrよりも高い圧力下であっても、減圧下であれば本発明の効果は得られる。
【0050】
本発明負極活物質中に、B、C、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等の遷移金属元素を含んでいてもよい。
【0051】
本発明非水電解質電池の正極活物質としては、二酸化マンガン、五酸化バナジウムのような遷移金属化合物や、硫化鉄、硫化チタンのような遷移金属カルコゲン化合物、リチウム含有オリビン形化合物、およびリチウム遷移金属酸化物を用いることができる。リチウム遷移金属酸化物としては、LixM1yM2zO2(M1、M2は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuを表し、0.5≦x≦1、y+z=1)、LixM3yMn2−yO4(M3は、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cuを表し、0.9≦x≦1.1、0.4≦y≦0.6)が例示される。さらに、これらの化合物や酸化物にAl、P、B、またはそれ以外の典型非金属元素、典型金属元素を含有した物質を使用することができる。これら正極活物質のなかでも、リチウムとコバルトとの複合酸化物や、リチウム、コバルトおよびニッケルを含む複合酸化物が好ましい。その理由は、これらの正極活物質を用いることにより、高電圧、高エネルギー密度および良好なサイクル性能をもつ電池が得られるからである。
【0052】
本発明の非水電解質電池で用いられる負極は、負極活物質を含む負極層および負極集電体からなる。負極層は、負極活物質および結着剤を溶媒中混合し、得られたスラリーを負極集電体に塗布し、さらに乾燥することにより製造することができる。また、負極層中に、負極活物質とは別に導電剤が含まれていてもよい。
【0053】
負極活物質としては、本発明活物質を単独で用いてもよいし、リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な物質および金属リチウムの中ですくなくとも一種と本発明活物質との混合物を用いてもよい。
【0054】
リチウムイオンを吸蔵・放出することが可能な物質には、炭素材料、酸化物、Li3−PMPN(ただし、Mは遷移金属、0≦P≦0.8)などの窒化物およびリチウム合金が例示される。炭素材料としては、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、メソフェーズピッチ系炭素繊維、熱分解気相成長炭素繊維等の易黒鉛化性炭素、フェノール樹脂焼成体、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、擬等方性炭素、フルフリルアルコール樹脂焼成体等の難黒鉛化性炭素、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化MCMB、黒鉛化メソフェーズピッチ系炭素繊維、黒鉛ウイスカー等の黒鉛質材料、さらに、これらの混合物を用いることができる。
【0055】
リチウム合金としては、リチウムとアルミニウム、亜鉛、ビスマス、カドミウム、アンチモン、シリコン、鉛、錫、ガリウム、インジウムとの合金を用いることができる。酸化物としては前記リチウム合金の酸化物を用いることができる。
【0056】
本発明の非水電解質電池で用いられる正極は、正極活物質を含む正極層および正極集電体からなる。正極層は、正極活物質、導電剤および結着剤を溶媒中混合し、得られたスラリーを負極集電体に塗布し、さらに乾燥することにより製造することができる。
【0057】
負極に用いられる導電剤としては、種々の炭素材料を用いることができる。炭素材料には、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛や、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素が例示される。
【0058】
正極に用いられる結着剤としては、例えば、PVdF(ポリフッ化ビニリデン)、P(VdF/HFP)(ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース、またはこれらの誘導体を、単独でまたは混合して用いることができる。
【0059】
負極活物質および結着剤を混合する際に用いる溶媒としては、結着剤を溶解または分散する溶媒を用いることができる。その溶媒としては、非水溶媒または水溶液を用いることができる。非水溶媒には、N―メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等をあげることができる。一方、水溶液には、水、または分散剤、増粘剤等を加えた水溶液を用いることができる。後者の水溶液中で、SBR等のラテックスと活物質とを混合し、それらをスラリー化することができる。
【0060】
負極の集電体としては、鉄、銅、ステンレス、ニッケルを用いることができる。また、その形状としては、シート、発泡体、焼結多孔体、エキスパンド格子が例示される。さらに、集電体として、前記集電体に任意の形状で穴を開けたものを用いてもよい。
【0061】
本発明の非水電解質電池用セパレーターには、微多孔性高分子膜を用いることができ、その材質としては、ナイロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、およびポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィンが例示される。これらの中では、ポリオレフィンの微多孔性膜がとくに好ましい。または、ポリエチレンとポリプロピレンとを積層した微多孔製膜を用いてもよい。
【0062】
本発明の非水電解質電池で用いられる非水電解質としては、非水電解液、高分子固体電解質、ゲル状電解質、無機固体電解質を用いることができる。電解質には孔があってもよい。非水電解液は、非水溶媒および溶質から構成される。
非水電解液に用いられる溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1、2−ジメトキシエタン、1、2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート、酢酸メチル等の溶媒、およびこれらの混合溶媒が例示される。
【0063】
非水電解液に用いられる溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiSCN、LiCF3CO2、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2、LiN(COCF3)2およびLiN(COCF2CF3)2等の塩、およびこれらの混合物が例示される。
【0064】
高分子固体電解質としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロビレンオキサイド、ポリエチレンイミド等の高分子、およびこれらの混合物を用いることができる。また、ゲル状電解質としては、上記高分子に、上記の溶媒および溶質を加えて得られる物質を用いることができる。
【0065】
無機固体電解質としては、結晶質または非晶質の固体電解質を用いることができる。前者には、LiI、Li3N、Li1+xMxTi2−x(PO4)3(M=Al、Sc、Y、La)、Li0.5−3xR0.5+xTiO3(R=La、Pr、Nd、Sm)、およびLi4−xGe1−xPxS4に代表されるチオLISICONを用いることができ、後者にはLiI−Li2O−B2O5系、Li2O−SiO2系等の酸化物ガラス、およびLiI−Li2S−B2S3系、LiI−Li2S−SiS2系、Li2S−SiS2−Li3PO4系等の硫化物ガラスを用いることができる。また、これらの混合物を用いることができる。
【0066】
また、負極の利用率向上を目的として、上記溶媒中に、エチレンサルファイド(ES)、フッ化水素(HF)、トリアゾール系環状化合物、フッ素含有エステル系溶媒、テトラエチルアンモニウムフルオライドのフッ化水素錯体(TEAFHF)、またはこれらの誘導体、または、CO2、N2O、CO、SO2等のガスを、添加剤として加えてもよい。
【0067】
【実施例】
以下に、本発明非水電解質電池を実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
【0068】
[参照例1]
数平均粒径が12μm、BET比表面積が20m2/gのSiO粒子(以後、物質(X)とする)に対して、波長が514.5nmのアルゴンイオンレーザーを用いてラマン分光分析をおこなった。測定装置にJOBIN YVON社製ラマン分光装置T64000形を用い、積算時間を300秒、出力を50mWとした。その結果、400〜550cm−1においてブロードなピークが観察された。IY/IX=2.0であった。
【0069】
つぎに物質(X)をアルゴン雰囲気中800℃で6h熱処理し、さらにこの生成物を0.5mol/lのフッ化水素酸溶液中で1h浸漬した。つぎに、この溶液をろ過し、ろ紙上の残留物を蒸留水でよく洗浄した。最後に、この残留物を60℃で乾燥させることにより、参照例負極活物質(e1)を得た。この活物質(e1)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=1.7であった。負極活物質(e1)の数平均粒径およびBET比表面積は、出発物質(X)と同様にして、12μmおよび20m2/gであった。
【0070】
この負極活物質(e1)を用いて、非水電解質電池を製作した。まず、負極活物質(e1)70質量%と、アセチレンブラック10質量%と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)20質量%とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で分散させることによりペーストを作製した。このペーストを厚さ15μmの銅箔上に塗布し、つぎに、150℃で乾燥することにより、NMPを蒸発させた。この作業を銅箔の両面に対しておこない、さらに、両面をロールプレスで圧縮成型した。このようにして、両面に負極層を備えた負極を製作した。
つぎに、コバルト酸リチウム90質量%と、アセチレンブラック5質量%と、PVdF5質量%とをNMP中で分散させることによりペーストを作製した。このペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔上に塗布し、つぎに150℃で乾燥することにより、NMPを蒸発させた。以上の操作をアルミニウム箔の両面におこない、さらに両面をロールプレスで圧縮成型した。このようにして、両面に正極層を備えた正極を製作した。
【0071】
このようにして準備した正極および負極を、厚さ20μm、多孔度40%の連通多孔体であるポリエチレンセパレータを間に挟んで重ねて巻き、高さ48mm、幅30mm、厚さ4.2mmの容器中に挿入して、角形電池を組み立てた。最後に、この電池の内部に非水電解液を注入することによって、参照例電池(E1)を得た。この非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比1:1の混合溶媒に1mol/lのLiPF6を溶解したものを用いた。
【0072】
[参照例2]
物質(X)を850℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e2)および参照例電池(E2)を得た。活物質(e2)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=1.5であった。
【0073】
[参照例3]
物質(X)を900℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e3)および参照例電池(E3)を得た。活物質(e3)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.3であった。
【0074】
[参照例4]
物質(X)を950℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e4)および参照例電池(E4)を得た。活物質(e4)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.27であった。
【0075】
[参照例5]
物質(X)を1000℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e5)および参照例電池(E5)を得た。活物質(e5)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.23であった。
【0076】
[参照例6]
物質(X)をアルゴン雰囲気中1050℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e6)および参照例電池(E6)を得た。活物質(e6)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.15であった。
【0077】
[参照例7]
物質(X)を1100℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e7)および参照例電池(E7)を得た。活物質(e7)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.1であった。
【0078】
[参照例8]
物質(X)を1150℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e8)および参照例電池(E8)を得た。活物質(e8)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.05であった。
【0079】
[参照例9]
参照例4の負極板製作工程でアセチレンブラックを用いなかったこと以外は参照例4と同様にして、参照例電池(E9)を得た。
【0080】
[参照例10]
数平均粒径が15μmのSiOをアルゴン雰囲気中950℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e10)および参照例電池(E10)を得た。活物質(e10)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.27であった。
【0081】
[参照例11]
数平均粒径が5μmのSiOを用いた以外は参照例10と同様にして、参照例負極活物質(e11)および参照例電池(E11)を得た。活物質(e11)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.27であった。
【0082】
[参照例12]
数平均粒径が3μmのSiOを用いた以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e12)および参照例電池(E12)を得た。活物質(e12)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.27であった。
【0083】
[参照例13]
数平均粒径が1μmのSiOを用いた以外は参照例1と同様にして、参照例負極活物質(e13)および参照例電池(E13)を得た。活物質(e13)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.27であった。
【0084】
[実施例1]
負極活物質(e4)に銅めっきすることにより、銅を備えた本発明負極活物質(e14)を得た。負極活物質(e14)の全質量に対する銅の担持量(W、mass%)は0.5%であった。この負極活物質(e14)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E14)を得た。
【0085】
[実施例2]
実施例1と同様にして、W=1%の負極活物質(e15)を得た。負極活物質(e15)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E15)を得た。
【0086】
[実施例3]
実施例1と同様にして、W=10%の負極活物質(e16)を得た。負極活物質(e16)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E16)を得た。
【0087】
[実施例4]
実施例1と同様にして、W=20%の負極活物質(e17)を得た。負極活物質(e17)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E17)を得た。
【0088】
[実施例5]
実施例1と同様にして、W=25%の負極活物質(e18)を得た。この負極活物質(e18)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E18)を得た。
【0089】
[実施例6]
メカニカルミリング法によって負極活物質(e4)と数平均粒径5μmの人造黒鉛とを混合し、前者の表面に黒鉛を担持させた。このようにして得られた物質(z1)に含まれる、負極活物質(e4)と黒鉛との合計質量に対する負極活物質(e4)の比率(P、mass%)は99%であった。つぎに、アルゴン雰囲気中、この物質(z1)表面上でトルエンガスを950℃で分解することによって、負極活物質(e19)を作製した。全質量に対する負極活物質(e4)に担持した炭素の比率(Q、mass%)は3%であった。この負極活物質(e19)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e19)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E19)を得た。
【0090】
[実施例7]
P=97%、Q=5%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e20)を作製した。この負極活物質(e20)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e20)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E20)を得た。
【0091】
[実施例8]
P=92%、Q=10%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e21)を作製した。この負極活物質(e21)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e21)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E21)を得た。
【0092】
[実施例9]
P=87%、Q=15%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e22)を作製した。この負極活物質(e22)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e22)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E22)を得た。
【0093】
[実施例10]
P=82%、Q=20%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e23)を作製した。この負極活物質(e23)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e23)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E23)を得た。
【0094】
[実施例11]
P=77%、Q=25%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e24)を作製した。この負極活物質(e24)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e24)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E24)を得た。
【0095】
[実施例12]
P=72%、Q=30%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e25)を作製した。この負極活物質(e25)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e25)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E25)を得た。
【0096】
[実施例13]
P=62%、Q=40%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e26)を作製した。この負極活物質(e26)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e26)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E26)を得た。
【0097】
[実施例14]
P=42%、Q=60%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e27)を作製した。この負極活物質(e27)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.8であった。つぎに、負極活物質(e27)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E27)を得た。
【0098】
[実施例15]
P=38%、Q=70%とした以外は実施例6と同様にして、負極活物質(e28)を作製した。この負極活物質(e28)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=0.であった。つぎに、負極活物質(e28)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E28)を得た。
【0099】
[実施例16]
アルゴン雰囲気中、負極活物質(e4)の表面上でトルエンガスを950℃で熱分解することによって、負極活物質(e29)を作製した。負極活物質(e4)に担持した炭素の量は、負極活物質(e29)の全質量に対して3%であった。この負極活物質(e29)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=1.1であった。つぎに、負極活物質(e29)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E29)を得た。
【0100】
[実施例17]
トルエンガスの代わりにメタンガスを用いた以外は実施例16と同様にして、負極活物質(e30)を作製した。この負極活物質(e30)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IF/IE=1.2であった。つぎに、負極活物質(e30)を用いたこと以外は参照例1と同様にして実施例電池(E30)を得た。
【0101】
[参照例14]
数平均粒径20μmの天然黒鉛粉末と負極活物質(e4)とを質量比で0.5:99.5であるように混合した。この混合物90質量%と、PVdF10質量%とをNMP中で分散させることによってペーストを作製した。このペーストを厚さ15μmの銅箔上に塗布し、つぎに、150℃で乾燥することにより、NMPを蒸発させた。この作業を銅箔の両面に対しておこない、さらに、両面をロールプレスで圧縮成型した。このようにして、両面に負極合剤層を備えた負極板を製作した。つぎに、この負極板を用いたこと以外は参照例1と同様にして参照例電池(E31)を得た。
【0102】
[参照例15]
天然黒鉛粉末と負極活物質(e4)との混合質量比を1:99としたこと以外は参照例14と同様にして参照例電池(E32)を得た。
【0103】
[参照例16]
天然黒鉛粉末と負極活物質(e4)との混合質量比を10:90としたこと以外は参照例14と同様にして参照例電池(E33)を得た。
【0104】
[参照例17]
天然黒鉛粉末と負極活物質(e4)との混合質量比を30:70としたこと以外は参照例14と同様にして参照例電池(E34)を得た。
【0105】
[参照例18]
天然黒鉛粉末と負極活物質(e4)との混合質量比を40:60としたこと以外は参照例14と同様にして参照例電池(E35)を得た。
【0106】
[比較例1]
物質(X)を比較例活物質(r1)として用いたこと以外は参照例1と同様にして比較例電池(R1)を得た。
【0107】
[比較例2]
物質(X)をアルゴン雰囲気中、700℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして比較例活物質(r2)および比較例電池(R2)を得た。負極活物質(r2)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=1.8であった。
【0108】
[比較例3]
物質(X)をアルゴン雰囲気中、1250℃で熱処理したこと以外は参照例1と同様にして比較例活物質(r3)および比較例電池(R3)を得た。負極活物質(r3)に対してラマン分光分析をおこなった結果、IY/IX=0.01であった。
【0109】
図1に、比較例活物質(r1)、参照例活物質(e3)および参照例活物質(e7)のラマンスペクトルをまとめて示す。なお、参照例電池E3〜E13、E31〜E35、および実施例電池E14〜E30に用いた負極活物質についてラマン分光分析をおこなったところ、いずれも505〜525cm−1の範囲において極大ピークが観察されて、その半値幅は10cm−1以上、25cm−1以下の範囲内であった。
【0110】
充放電特性をつぎのような条件で測定した。参照例電池E1、E2および比較例電池R1、R2を25℃において、1CmAの電流値で4.2Vまで充電し、続いて電圧を4.2Vで2時間一定とした。引き続いて、1CmAの電流値で2.5Vまで放電した。ここで1CmAは400mAに相当する。これを1サイクルとする。つぎに、25℃で1CmAの電流で4.2Vまで充電し、続いて電圧を4.2Vで2時間一定とした。その後、電池を80℃の恒温槽中で50時間保存した。保存後に電池の厚みを測定した。
【0111】
表1に、充電前の負極活物質に用いたSiOx(0<x<2)のラマン分光分析の結果、505〜525cm−1の範囲における平均強度(IA)またはその範囲に現れる極大ピークの強度(IB)に対する460〜490cm−1の範囲における平均強度(IC)またはその範囲に現れる極大ピークの強度(ID)の比(IY/IX)(IXはIAまたはIBのいずれか一方、IYはICまたはIDのいずれか一方)、充電前に対する充電後の電池厚みに(百分率表示)、および1サイクル目の放電容量を示す。
【0112】
【表1】
【0113】
表1から明らかなように、充電状態でさらに高温で保存した電池の膨れは、用いた負極活物質がIY/IX<1.8を満たすラマンピークを示す場合著しく抑制された。またこの効果は、IY/IX<0.3の場合、さらに顕著であった。
【0114】
参照例電池E4〜E13、E31〜E35、実施例電池E14〜E30、および比較例電池R3を25℃において、1CmAの電流値で4.2Vまで充電し、続いて電圧を4.2Vで3時間一定とした。引き続いて、1CmAの電流値で2.5Vまで放電した。これを1サイクルとする。
【0115】
表2〜表8に、IY/IX、炭素材料(C)を備えたSiOx(0<x<2)のラマン分光分析の結果、1575〜1620cm−1および1340〜1370cm−1の範囲に現れたピークの強度IEおよびIFの強度比IF/IE、SiOx(0<x<2)表面に備えた電子導電性材料の担持量(負極活物質全質量に対するSiOxに担持した炭素の比率Q、wt%)、SiOx(0<x<2)と炭素材料(D)とが混合して用いられている場合は炭素材料(D)の混合割合、充電前に対する充電後の電池厚み(百分率表示)、1サイクル目の放電容量を示す。電池厚みが大きいほど、電池の膨れが大きいと判断できる。
【0116】
まず、参照例電池E4、E5、E6、E7、E8および比較例電池R3を比較した。その結果を表2に示す。
【0117】
【表2】
【0118】
表2からつぎのことが明らかとなった。0.01<IY/IXの場合、充電状態における電池の膨れが抑制されることがわかる。また、この効果は0.15<IY/IXの場合さらに顕著であった。
【0119】
次に、参照例電池E4、E10〜E13、および実施例電池E14、E19を比較した。なお、参照例電池E4、E10〜E13、および実施例電池E14、E19のすべての電池において、IY/IX=0.27、炭素材料Dの混合割合=10%とした。その結果を表3に示す。
【0120】
【表3】
【0121】
表3からつぎのことが明らかとなった。参照例電池E4、E10、E11、E12、E13を比較すると、SiOx(0<x<2)粒子の数平均粒径r(μm)がr<15の場合、充電状態における電池の厚みが抑制された。また、この効果はr<5の場合さらに顕著であった。
【0122】
また、参照例電池E4、および実施例電池E14、E19を比較すると、銅または炭素のような電子導電性材料を担持したSiOx(0<x<2)を用いた方が、これら電子導電性材料を担持していない場合とくらべて、充電状態における電池の膨れが抑制されることがわかる。
【0123】
さらに、実施例電池E14、E15、E16、E17、E18を比較した。なお、実施例電池E14〜E18のすべての電池において、IY/IX=0.27、炭素材料Dの混合割合=10%とした。その結果を表4に示す。
【0124】
【表4】
【0125】
表4からつぎのことが明らかとなった。SiOx(0<x<2)に1質量%以上の銅を担持した場合、充電状態における電池の膨れが抑制された。一方、その担持量が20質量%をこえると、銅を担持していない負極活物質を備えた電池(E4)とくらべて、電池の放電容量が小さくなった。したがって、電池の膨れおよび放電容量の観点から、SiOx(0<x<2)に炭素材料以外の電子導電性材料を担持した場合、その担持量が10質量%以上、20質量%以下であることが好ましい。
【0126】
また、実施例電池E16とE21、E17とE23、E18とE24とをそれぞれ比較した。なお、実施例電池E16〜E18、E21、E23、E24のすべての電池において、IY/IX=0.27、炭素材料Dの混合割合=10%とした。その結果を表5に示す。
【0127】
【表5】
【0128】
表5からつぎのことが明らかとなった。SiOx(0<x<2)に備えた電子導電性材料が銅よりも炭素材料の場合、放電容量が大きくなることがわかる。したがって、放電容量の観点から、SiOx(0<x<2)に備えた電子導電性材料が炭素材料であることが好ましい。
【0129】
さらに、実施例電池E19〜E28を比較した。なお、実施例電池E19〜E28においては、すべての電池において、IY/IX=0.27、IF/IE=0.8、炭素材料Dの混合割合=10%とした。その結果を表6に示す。
【0130】
【表6】
【0131】
表6からつぎのことが明らかとなった。実施例電池E19〜E28を比較すると、SiOx(0<x<2)に備えた炭素材料の担持量が5質量%以上の場合、電池の膨れが抑制されることがわかる。また、その担持量が15質量%以上、25質量%以下の場合、電池の放電容量がとくに大きくなった。一方、その担持量が60質量%をこえると、炭素を備えていない負極活物質を用いた電池(E4)とくらべて、電池の放電容量が小さくなった。したがって、電池の膨れおよび放電容量の観点から、SiOx(0<x<2)に5質量%以上、60質量%以下の炭素材料を備えることが好ましく、さらに好適な担持量は15質量%以上、25質量%以下である。
【0132】
また、参照例電池E9、E31、および実施例電池E19、E29、E30を比較した。なお、参照例電池E9、E31、および実施例電池E19、E29、E30においては、すべての電池において、IY/IX=0.27とした。その結果を表7に示す。
【0133】
【表7】
【0134】
表7からつぎのことが明らかとなった。実施例電池E19、E29、E30を比較すると、炭素材料(C)を担持したSiOx(0<x<2)のラマン分光分析の結果、1575〜1620cm−1および1340〜1370cm−1の範囲で現れたピークの強度IEおよびIFの強度比IF/IEが1.1よりも小さい場合、電池の膨れが抑制されることがわかる。
【0135】
また、参照例電池E9とE31とを比較すると、SiOx(0<x<2)と炭素材料(D)とを混合したものを負極に用いることによって電池の膨れが抑制されることがわかる。
【0136】
最後に、参照例電池E31〜E35を比較した。なお、参照例電池E31〜E35においては、すべての電池において、IY/IX=0.27とした。その結果を表8に示す。
【0137】
【表8】
【0138】
表8からつぎのことが明らかとなった。炭素材料(D)の混合割合が5質量%以上の場合、電池の膨れが抑制されることがわかる。また、その混合割合が30質量%をこえると、電池の放電容量が小さくなった。したがって、電池の膨れおよび放電容量の観点から、SiOx(0<x<2)と炭素材料(D)との混合物を負極に用いる場合、その好適な混合割合は5質量%以上、30質量%以下である。
【0139】
本実施例では、SiOx(0<x<2)に備えた電子導電性材料が銅または炭素材料であったが、その電子導電性材料がニッケル、鉄等の金属である場合も同様にして電池の膨れが抑制された。
【0140】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の負極活物質を用いた非水電解質電池においては、非晶質ケイ素と電解液との反応に由来するガス発生が大きく阻害されるため、高温状態および充電状態における電池の膨れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】300〜600cm−1の波数範囲における負極活物質r1、e3およびe7のラマンスペクトル。
Claims (1)
- SiとOとを含み、Siに対するOの原子比xが0<x<2で表され、さらにアルゴンイオンレーザーを用いたラマン分光分析で505〜525cm−1の範囲における強度IXに対する460〜490cm−1の範囲における強度IYの比IY/IXが0.01<IY/IX<1.8を満たす化合物を負極活物質として用い、前記負極活物質の表面に電子導電性材料を備えたことを特徴とする非水電解質電池。
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