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JP4631240B2 - 物理量センサ - Google Patents

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JP4631240B2
JP4631240B2 JP2001275198A JP2001275198A JP4631240B2 JP 4631240 B2 JP4631240 B2 JP 4631240B2 JP 2001275198 A JP2001275198 A JP 2001275198A JP 2001275198 A JP2001275198 A JP 2001275198A JP 4631240 B2 JP4631240 B2 JP 4631240B2
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隆之 石川
順二 早川
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Soken Inc
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面基板表面において、2軸直交座標方向に変位可能に支持されてなる振動子を有した物理量センサに関するもので、例えば、角速度センサに用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
一般に、角速度センサは、振動子の振動方向に対して垂直な方向を角速度軸とし、振動方向及び角速度軸の双方に垂直な軸方向に働くコリオリ力を検出することで、角速度の検出を行う。
【0003】
近年、車載用の角速度センサには小型・低コスト化が望まれており、半導体(主にSi)基板上に振動子と検出素子とを形成する方法が研究されている。このような半導体式の角速度センサでは、Si基板面上に、振動軸と検出軸を配置し、その変位を、基板に固定された固定電極と振動子に設けた可動電極と間の静電容量の変化として検出している。
【0004】
このような角速度センサにおいては、振動子が斜めに振動すると、検出軸に大きな変位を生じ、誤差信号となる。これを振動子で防止する構造として、2種類の構造が考えられている。一方は、振動方向のみに変位可能な支持をした振動子の上に、検出方向のみに変位可能な支持をした構造であり、もう一方は、振動方向のみに振動する部分を支持する枠が、検出する方向のみに変位するよう支持し、その変位をさらに外側の固定電極で検出する構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記1つ目の構造では、振動部分と検出部分の間をエッチングする必要があり、加工工程が複雑になり、製造コスト低減が困難になるという問題がある。
【0006】
また、2つ目の構造では、加工工程は簡単になるが、振動子と検出部が、同一電極となり、変位を同時に検出することが困難になるという問題がある。この変位の検出を同時に行う手段として、駆動振動の数周期間加振し、自由振動時に電極を検出回路に切り替える方法が提案されているが、このような構成によると自由振動中に振幅が減衰し、感度が変化してしまうため、その補正手段が必要になり、低コスト化の妨げとなる。
【0007】
本発明は上記点に鑑みて、簡易な構造から効率よく、より低コスト化を図ることができる物理量センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、可動電極(1a〜1d)を有し、平面基板表面において、2軸直交座標方向に変位可能に支持されてなる振動子(1)と、振動子の可動電極と対向する固定電極(2a〜2d)を有してなる固定部(2)とを備え、振動子を2軸直交座標方向の一方に振動させると共に、該振動させる方向を振動方向、前記平面基板表面において振動方向に垂直をなす方向を検知方向とすると、振動子に対する振動方向及び検知方向に静電容量を形成し、該静電容量変化を検出することで角速度検出を行う角速度センサにおいて、振動方向における静電容量変化を検出する場合に、振動方向において可動電極と固定電極との間の静電容量を変化させるように振動子と固定部との間にキャリア信号電圧(PW1、PW2)を印加すると共に、検知方向における静電容量変化を検出する場合に、検知方向において可動電極と固定電極との間の静電容量を変化させるように振動子と固定部との間にキャリア信号電圧(PW3、PW4)を印加し、可動電極と固定電極との間に印加するキャリア信号電圧(PW1〜PW4)を、検知方向における静電容量変化を検出する場合と振動方向における静電容量変化を検出する場合とで時間的に切り替える制御回路部(11)と、制御回路部(11)による検知方向における静電容量変化を検出する場合と振動方向における静電容量変化を検出する場合との時間的な切り替えタイミングと、振動子から一本の信号線で伝えられる静電容量より、検知方向における静電容量変化と振動方向における静電容量変化の2軸方向の変位の検出を行う手段(4〜9)とを有していることを特徴としている。
【0009】
このような構成の物理量センサは、加工工程も複雑でなく、振動子と検出部とが同一電極にならないことから、変位を同時に検出することもできる。これにより、簡易な構造から効率よく、より低コスト化を図ることができる物理量センサとすることができる。
【0011】
また、請求項に記載の発明では、可動電極と固定電極の間に静電気力を発生させることにより、振動子を励振させるようになっており、振動子に対する振動方向及び検知方向の静電容量変化の検出に励振を加え、これら静電容量変化の検出及び励振を時間分割して周期的に行うことを特徴としている。このように、容量検出と励振とが交互に行われるようにすることも可能である。
【0012】
さらに、請求項に記載の発明では、時問分割の割合を、振動方向における静電容量変化の検出が、検知方向における静電容量変化の検出や励振よりも多くすることを特徴としている。このようにすることで、同期検波の基準信号である振動モニタリング信号のノイズを低減し、正弦波に近づけ、同期検波での誤差を低減することが可能となる。
【0013】
請求項に記載の発明では、振動子を励振させる励振信号と、キャリア信号の周波数との比が整数倍となっていることを特徴としている。このようにすれば、検出信号の階段状の歪みが励振周波数と同期するため、同期検波での除去が容易となる。
【0014】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に、本発明の一実施形態が適用された角速度センサの概略構成を示す。以下、図1に基づいて角速度センサの構成についての説明を行う。
【0016】
角速度センサには、振動子1と固定部2とが備えられた素子部3、C−V変換回路部4、サンプルホールド回路部5、第1、第2差動増幅回路部6、7、同期検波回路部8、感度調整回路部9、励振信号発生回路部10、及びスイッチング制御回路11が備えられている。そして、励振信号発生回路部10によって振動子を振動させると共に、スイッチング制御回路11で発生させる各種駆動信号に基づいて各構成要素を制御することで、角速度の検出が行われるようになっている。
【0017】
素子部3には、振動子1と固定部2とが備えられており、振動子1には可動電極1a〜1dが設けられ、固定部2には可動電極1a〜1dに対して所望の間隔を空けて配置された固定電極2a〜2dが設けられている。この素子部3を構成する振動子1及び固定部2は半導体基板によって形成されており、振動子1が固定部2に対して2軸直交座標方向に変位できるように支持されている。そして、振動子1及び固定部2に備えられた可動電極1a〜1d及び固定電極2a〜2dの間に容量が設定されるようになっている。具体的には、振動子1に対して紙面左右方向を振動方向とすると、紙面上で振動方向と垂直を成す方向が検知方向に相当し、これら振動方向及び検知方向において静電容量が変化するように可動電極1a〜1d及び固定電極2a〜2dが備えられた構成となっている。このように構成される素子部3のうち、固定部2に備えられた各固定電極2a〜2dに対してスイッチング制御回路11からの電圧信号PW1〜PW4が加えられるようになっている。この電圧信号PW1〜PW4は、0[V]、Va[V]のいずれかが設定される。以下、これら電圧信号PW1〜PW4をキャリア信号という。
【0018】
C−V変換回路部4は、振動子1と一本の信号線で結ばれており、振動子1の電圧に基づいて可動電極1a〜1dと固定電極2a〜2dによる差動容量の変化を電圧に変換するものである。このC−V変換回路部4の基本構成及び基本作動について、図2に示す作動状態図を参照して説明する。
【0019】
図2(a)、(b)に示すように、C−V変換回路部4は、オペアンプ4a、コンデンサ4b、スイッチ4cとを有した構成となっている。オペアンプ4aの反転入力端子は振動子1に接続されており、反転入力端子と出力端子との間には、コンデンサ4b及びスイッチ4cが並列に接続されている。スイッチ4cはスイッチ制御回路部11からの信号S1によって駆動されるようになっており、オペアンプ4aの非反転入力端子には定電圧源などにより、固定電極2a〜2dに印加される電圧Va[V]の半分の電圧Va/2[V]が入力されるようになっている。
【0020】
このC−V変換回路部4の作動、つまり容量変化から電圧信号への変換は以下のようにして行われる。上述した固定部2に備えられた固定電極2a〜2dと振動子1に備えられた可動電極1a〜1dは、初期状態において、振動子1に対して振動方向両側に形成される容量同士が等容量となり、振動子1に対しての検知方向両側に形成される容量同士が等容量となるように設定される。そして、振動子1に対して振動方向両側に形成された容量によるC−V変換と、振動子1に対して検知方向両側に形成された容量によるC−V変換は同様に、以下のようなスイッチトキャパシタ方式によって行われる。
【0021】
まず、図2(a)に示すように、スイッチング制御回路部11からの各種信号に基づいて、一方の固定電極2a、2cに対して電圧Vaを印加すると共に、他方の固定電極2b、2dに対して電圧0を印加し、かつ、スイッチ4cを閉じた状態とする。これにより、振動子1(可動電極1a〜1d)と各固定電極2a〜2dとの間の容量をそれぞれCa、Cbとすると、Ca、Cbにはそれぞれ、Ca×Va/2、−Cb×Va/2の電荷が蓄えられ、オペアンプ4aの出力は、Va/2となる。以下、この状態を状態1という。
【0022】
続いて、スイッチング制御回路部11からの各種信号に基づいて、各固定電極2a〜2dへの印加電圧を状態1の時と反転させ、かつ、スイッチ4cを開いた状態とする。これにより、Ca、Cbの電荷が、それぞれ−Ca×Va/2、Cb×Va/2となる。このため、電荷の変化は、(Ca−Cb)×Vaとなる。このとき、スイッチ4cが開放されているので、この電荷の変化分が、コンデンサ4bを介してオペアンプ4aの出力につながり、オペアンプ4aから(Ca−Cb)×Va/Cf+Va/2の電位が出力される。以下、この状態を状態2という。
【0023】
従って、状態1におけるオペアンプ4aの出力と、状態2におけるオペアンプ4aの出力との差分をとることで、(Ca−Cb)×Va/Cfという容量差に比例する電圧出力を得ることができる。そして、これらの動作を振動方向、検知方向の双方に対して交互に繰り返し行うことで、振動方向における振動子1の変位のモニタリング、及び検知方向における振動子1の変位によるコリオリ力検出を行っている。
【0024】
サンプルホールド回路部5は、第1〜第4サンプルホールド回路5a〜5dという4つのサンプルホールド回路によって構成されている。これら各サンプルホールド回路4a〜4dは、スイッチング制御回路部11の制御信号S2〜S5に基づいて駆動され、所定のタイミングでオペアンプ4aの出力電圧を記憶する。具体的には、第1のサンプルホールド回路5aは振動方向において上記状態1とした場合のオペアンプ4aの出力電圧を記憶し、第2のサンプルホールド回路5bは振動方向において上記状態2とした場合のオペアンプ4aの出力電圧を記憶し、第3のサンプルホールド回路5cは検知方向において上記状態1とした場合のオペアンプ4aの出力電圧を記憶し、第4のサンプルホールド回路5dは検知方向において上記状態2とした場合のオペアンプ4aの出力電圧を記憶する。
【0025】
第1の差動増幅回路部6は、第1のサンプルホールド回路5aと第2のサンプルホールド回路5bの電位差を所定の増幅率で増幅する。また、第2の差動増幅回路部7は、第3のサンプルホールド回路5cと第4のサンプルホールド回路5dの電位差を所定の増幅率で増幅する。
【0026】
同期検波回路8は、第1の差動増幅回路部6の出力と第2の差動増幅回路部7の出力との同期を取るものであり、この同期検波回路8によって振動方向における振動子1の変位のモニタリングタイミングと、検知方向における振動子1の変位によるコリオリ力検出タイミングとの同期が図れるようになっている。
【0027】
感度調整回路9は、例えば、反転増幅回路等で構成された直流増幅器で構成され、振動方向における振動子1の変位、及び検知方向における振動子1の変位を示す出力信号を感度に合わせて調整するものである。
【0028】
励振信号発生回路10は、振動子1に対して振動方向に振動させる力(励振信号)を加えるもので、第1の差動増幅回路6の出力から振動子1の振幅情報を得て、この振幅情報に基づいて振動子1に加える力を調整するというフィードバック制御を行っている。
【0029】
次に、このように構成された角速度センサによる角速度の検出方法について説明する。図3に、スイッチング制御回路11が発生させる各信号PW1〜PW4、S1〜S6、及び励振信号発生回路10が発生させる励振信号のタイムチャートを示し、この図を参照にして説明する。
【0030】
まず、励振信号発生回路10による励振信号に基づき、所定の周期で振動子1を振動方向に励振させる。このとき、振動方向における振動子1の振動が共振周波数となるようされ、より大きな振動振幅が発生するようにされる。これにより、角速度が生じた時には、大きなコリオリ力が得られる。この状態で振動方向における振動子1の変位のモニタリング、及び検知方向における振動子1の変位によるコリオリ力検出を行う。
【0031】
次に、振動方向における振動子1の変位のモニタリングを行う。この場合には、スイッチング制御回路部11からの電圧信号PW1、PW2により、固定電極2aに向けて電圧Vaを印加し、固定電極2bに向けて電圧0を印加する(期間t1参照)。これにより、振動方向において上記状態1となる。そして、スイッチング制御回路部11からの信号S2により、このときのC−V変換回路部4におけるオペアンプ4aの出力電位を第1のサンプルホールド回路5aに記憶させる。
【0032】
続いて、スイッチング制御回路部11からの電圧信号PW1、PW2により、固定電極2aと固定電極2bとの電圧を入れ替え、固定電極2aに電圧0、固定電極2bに電圧Vaを印加する(期間t2参照)。これにより、振動方向において上記状態2となる。そして、スイッチング制御回路部11からの信号S3により、このときのC−V変換回路部4におけるオペアンプ4aの出力電位を第2のサンプルホールド回路5bに記憶させる。
【0033】
次に、検知方向における振動子1の変位によるコリオリ力検出を行う。この場合には、スイッチング制御回路部11からのキャリア信号PW3、PW4により、固定電極2cに向けて電圧Vaを印加し、固定電極2dに向けて電圧0を印加する(期間t3参照)。これにより、検知方向において上記状態1となる。そして、スイッチング制御回路部11からの信号S4により、このときのC−V変換回路部4におけるオペアンプ4aの出力電位を第3のサンプルホールド回路5cに記憶させる。
【0034】
続いて、スイッチング制御回路部11からのキャリア信号PW3、PW4により、固定電極2cと固定電極2dとの電圧を入れ替え、固定電極2cに電圧0、固定電極2dに電圧Vaを印加する(期間t4参照)。これにより、検知方向において上記状態2となる。そして、スイッチング制御回路部11からの信号S5により、このときのC−V変換回路部4におけるオペアンプ4aの出力電位を第4のサンプルホールド回路5dに記憶させる。
【0035】
このようにして、振動方向及び検知方向における状態1、2のオペアンプ4aの出力が各サンプルホールド回路5a〜5dに記憶されると、第1、第2の差動増幅回路6、7により、第1のサンプルホールド回路5aと第2のサンプルホールド回路5bの電位差が所定の増幅率で増幅されると共に、第3のサンプルホールド回路5cと第4のサンプルホールド回路5dの電位差が所定の増幅率で増幅される。この後、同期検波回路部8で各差動増幅回路部6、7の出力の同期が取られたのち、感度調整回路9によって適宜感度調整がなされ、角速度センサの出力信号として出力される。このときの各差動増幅回路部6、7の出力X1、X2と共に、振動子の振動のモニタリング結果、及びコリオリ力の検知結果は図4のようになる。
【0036】
そして、このような角速度検出においては、キャリア信号PW1〜PW4に、100kHz前後の周波数の矩形波を用いる場合には約20μsec毎に交互に振動モニタリングと検出信号を得ることが可能である。一般的に、励振周波数は、数kHz以下なので、振動モニタリングやコリオリ力検出のサンプリング周期の方が早くなり、それぞれの信号が減衰すること無く計測できる。
【0037】
以上のようにして角速度の検出が行える角速度センサを構成することができる。このような構成の角速度センサは、加工工程も複雑でなく、振動子と検出部とが同一電極にならないことから、変位を同時に検出することもできる。これにより、簡易な構造から効率よく、より低コスト化を図ることができる角速度センサとすることができる。
【0038】
(第2実施形態)
図5に、本発明の第2実施形態における角速度センサの概略構成を示す。図5に示すように、本実施形態は第1実施形態に対して、固定電極12a、12bを追加することによって、励振用の静電容量を追加すると共に、振動子1とC−V変換回路部4との間にスイッチSW1を設け、さらに、励振信号発生回路部10と振動子1との間にスイッチSW4とはON/OFFが反対になるスイッチSW2を設けたものである。
【0039】
このような構成において、振動モニタリング及びコリオリ力検出は第1実施形態と同様に行い、励振信号発生回路部10からの励振信号(出力電圧)に基づいて、振動子1を振動させるようにする。具体的には、振動モニタリングとコリオリ力検出を行う容量検出中にはスイッチSW1をON、スイッチSW2をOFFにすると共にスイッチ制御回路部10からの電圧信号DR1、DR2に基づいて固定電極12a、12bの電位を可動電極1a、1bと等しくし、振動子1の励振時にはスイッチSW1をOFF、スイッチSW2をOFFにすることで固定電極12a、12bの電位を可動電極1a、1bとの間に必要な静電力が生じる電位差を与え、容量検出と振動子1の励振とが交互に行われるようにする。これにより、励振信号の回り込みが防止される。
【0040】
図6に、本実施形態における角速度センサによる角速度検出を行った際の各差動増幅回路部6、7の出力X1、X2と共に、振動子の振動のモニタリング結果、コリオリ力の検知結果、及び固定電極12a、12bへの電圧信号DR1、DR2を示す。
【0041】
本実施形態に示すように、容量検出と励振とが交互に行われるようにすることも可能であり、このようにしても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、振動モニタリングとはコリオリ力検知と励振との割合を同等にしているが、本実施形態では、上記第2実施形態と同様の角速度センサの構成を用いて、これらの割合を変化させる。すなわち、振動モニタリングの割合をコリオリ力検知や励振の割合よりも大きくし、コリオリ力検知若しくは励振が行われる毎に、振動モニタリングを行うようにする。
【0043】
図7に、本実施形態のようにした場合の各差動増幅回路部6、7の出力X1、X2と共に、振動子の振動のモニタリング結果、コリオリ力の検知結果、及び固定電極12a、12bへの電圧信号DR1、DR2を示す。
【0044】
本構成の角速度センサにおいては、信号を時間分割して取り出すため、本来、センサ素子から発生する正弦波信号が階段状に歪む。上記第1、第2実施形態に示した角速度センサでは、同期検波回路部8を使用して、励振信号周波数以外の信号を除去しているが、基準となる信号が歪んでいると、その性能は低減する。
【0045】
従って、本実施形態のように、基準信号とする振動モニタリング信号の検出割合をコリオリ力検知や励振の割合よりも大きくすることで、同期検波回路部8の基準信号である振動モニタリング信号のノイズを低減し、正弦波に近づけ、同期検波回路部8での誤差を低減することが可能となる。
【0046】
(第4実施形態)
図8に、本発明の第4実施形態における角速度センサの概略構成を示す。本実施形態は、第1実施形態に対して、逓倍回路としてのPLL13を備えたものである。このような逓倍回路となるPLL13を備えることで、励振信号の周期が、励振を含む容量検出が1回行われる周期の整数倍となるようにできる。
【0047】
図9に、本実施形態のようにした場合の各差動増幅回路部6、7の出力X1、X2と共に、振動子の振動のモニタリング結果、コリオリ力の検知結果、及び固定電極12a、12bへの電圧信号DR1、DR2を示す。
【0048】
このようにして設定されたキャリア信号PW1〜PW4や電圧信号DR1、DR2を用いることで、上記第3実施形態で説明した階段状の歪みが励振周波数と同期するため、同期検波回路部8での除去が容易となる。
【0049】
(第5実施形態)
図10に、本発明の第5実施形態における加速度センサの概略構成を示す。本実施形態は、本発明の一実施形態を2軸直交座標方向における加速度検出を独立して行える加速度センサに適用したものである。この図に示されるように、本発明を加速度センサに適用してもよい。なお、この場合には、図1に示した励振信号発生回路部10は備えられない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における角速度センサの概略構成を示す図である。
【図2】角速度センサの検知原理を説明した図である。
【図3】図1に示す角速度センサの作動時における各信号のタイミングチャートを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態における振動モニタリング結果とコリオリ力検知結果を示した図である。
【図5】本発明の第2実施形態における角速度センサの概略構成を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態における振動モニタリング結果とコリオリ力検知結果を示した図である。
【図7】本発明の第3実施形態における振動モニタリング結果とコリオリ力検知結果を示した図である。
【図8】本発明の第4実施形態における角速度センサの概略構成を示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態における振動モニタリング結果とコリオリ力検知結果を示した図である。
【図10】本発明の第5実施形態における加速度センサの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…振動子、1a〜1d…可動電極、2…固定部、2a〜2d…固定電極、
3…素子部、4…C−V変換回路部、5…サンプルホールド回路部、
6、7…第1、第2の差動増幅回路部、8…同期検波回路部、
9…感度調整回路部、10…励振信号発生回路部、
11…スイッチング制御回路部、12a、12b…固定電極。

Claims (3)

  1. 可動電極(1a〜1d)を有し、平面基板表面において、2軸直交座標方向に変位可能に支持されてなる振動子(1)と、
    前記振動子の可動電極と対向する固定電極(2a〜2d)を有してなる固定部(2)とを備え、
    前記振動子を前記2軸直交座標方向の一方に振動させると共に、該振動させる方向を振動方向、前記平面基板表面において前記振動方向に垂直をなす方向を検知方向とすると、前記可動電極及び前記固定電極によって、前記振動子に対する振動方向及び前記検知方向に静電容量を形成し、該静電容量変化を検出することで角速度検出を行う角速度センサにおいて、
    前記振動方向における静電容量変化を検出する場合に、前記振動方向において前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を変化させるように前記振動子と前記固定部との間にキャリア信号電圧(PW1、PW2)を印加すると共に、前記検知方向における静電容量変化を検出する場合に、前記検知方向において前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を変化させるように前記振動子と前記固定部との間にキャリア信号電圧(PW3、PW4)を印加し、前記可動電極と前記固定電極との間に印加するキャリア信号電圧(PW1〜PW4)を、前記検知方向における静電容量変化を検出する場合と前記振動方向における静電容量変化を検出する場合とで時間的に切り替える制御回路部(11)と、
    前記制御回路部(11)による前記検知方向における静電容量変化を検出する場合と前記振動方向における静電容量変化を検出する場合との時間的な切り替えタイミングと、前記振動子から一本の信号線で伝えられる静電容量より、前記検知方向における静電容量変化と前記振動方向における静電容量変化の2軸方向の変位の検出を行う手段(4〜9)とを有し、
    前記可動電極と前記固定電極の間に静電気力を発生させることにより、前記振動子を励振させるようになっており、
    前記振動子に対する振動方向及び前記検知方向の静電容量変化の検出に前記励振を加え、これら静電容量変化の検出及び前記励振を時間分割して周期的に行うようになっており、
    時問分割の割合について、前記振動方向における静電容量変化の検出が、前記検知方向における静電容量変化の検出や前記励振よりも多くされていることを特徴とする角速度センサ。
  2. 前記時間分割を、1回目の前記振動方向における静電容量変化の検出と、前記検知方向における静電容量変化の検出と、2回目の前記振動方向における静電容量変化の検出と、前記励振の4つに分割することで行っていることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 前記振動子を励振させる励振信号と、前記キャリア信号の周波数との比が整数倍となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の角速度センサ。
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