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JP4631181B2 - 無機蒸着フイルム積層体および包装体 - Google Patents

無機蒸着フイルム積層体および包装体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は包装材料積層体及び包装体に関し、特に、プラスチックフィルムに無機酸化物薄膜層を形成した、特にガスバリア性に優れ、食品、医薬品、化学薬品、医療用機器、電子部品など包装時には気密性が要求され、かつ、内容物取出し時には容易に開封することが求められる物品の包装に用いるのに適した包装材料積層体及び包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、酸素や水蒸気などに対し優れたバリア性を有し、透明で、環境にやさしいフレキシブルフィルムとして、プラスチックフィルム上に無機酸化物薄膜を形成した積層体が知られている。このような積層体上に、さらにヒートシール性樹脂層を積層したものは、食品、医薬、化学薬品、医療用機器、電子部品などの包装用に製袋し包装体として用いられる。
【0003】
しかしながら、このような無機蒸着フイルムに、他の樹脂のフイルムないしシート等を押し出しラミあるいは、ドライラミ等によって包装用積層体を製造する場合に、無機蒸着フイルムと従来のラミネート用接着剤では接着力が低いという問題点がある。そのため、包装袋や物品の外装から内容物を取出すときに包装袋や物品の外装を開封する際、包装袋の一部からフイルムが伸びてしまい引き裂きにくく、無理に開封しようとして内容物が飛び出してしまうという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の包装材料の有する問題点を解決し、通常は優れた密封性を有するが、開封時には強い抵抗感がなく開封感が良好で、手でスムーズに開封することができる、ガスバリア性を有し、かつ、易開封性の包装材料積層体及び該包装材料積層体を用いた開封性の優れた包装体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の包装材料積層体及び包装体は、プラスチックフィルムの表面に無機酸化物薄膜層を設け、該無機酸化物薄膜上に接着剤層を介してヒートシール性樹脂層が形成された包装材料積層体において、ヒートシール性樹脂層同士をヒートシールしたヒートシール部の切欠き部を引裂いて連続的に引裂き抵抗値を測定したときの引裂き抵抗値曲線が初期山部とそれに続く平坦部を持ち、山部の引裂き抵抗値の最大値(a)とそれに続く平坦部の引裂き抵抗値の値(b)との比(b/a)×100が0.1〜60%であることを特徴とする包装材料積層体。
【0006】
ヒートシール性樹脂層同士をヒートシールしたヒートシール部の引き裂き応力が1N/15mm以下であることを特徴とするガスバリア性フイルム。
【0007】
無機酸化物薄膜層上にプライマーもしくは接着剤として、分岐点濃度が30〜300当量/トンであり、かつ、ガラス転移転温度が−30℃以上、50℃未満であるポリエステルまたはポリウレタン樹脂を主成分とし、該樹脂100重量部に対し、シランカップリング剤0.05〜5重量部含有することを特徴とするものが塗布された前記の包装材料積層体。
【0008】
上記の構成からなる本発明の包装材料積層体は、ガスバリア性を有し、かつ、強い抵抗感がなく、易開封性が良好で、手でスムーズに開封することができる。
【0009】
この場合において、無機酸化物薄膜が、少なくとも酸化ケイ素、酸化アルミニウムを含む多元系無機酸化物薄膜であることができる。
【0010】
また、この場合において、プラスチックフィルムがポリアミドフィルムであることができる。
【0011】
さらにまた、この場合において、前記記載の包装材料積層体を用いてなることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の包装材料積層体及び包装体の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
本発明におけるプラスチックフィルムとは、有機高分子からなり、必要に応じ、溶融押出し後長手方向及び/又は幅方向に延伸し、さらに熱固定、冷却を施したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン−1などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレートなどのポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン12などのポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホンなどが挙げられる。これらの有機高分子は、他の有機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしてもよい。
【0014】
さらに上記の有機高分子には、公知の添加物、例えば、紫外線吸収剤帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、などが添加されていてもよく、フィルムとしての透明度は特に限定するものではないが、透明ガスバリアフィルムとして使用する場合には、50%以上の光線透過率をもつものが望ましい。本発明において用いるプラスチックフィルムは、本発明の目的を損なわないかぎりにおいて、無機酸化物薄膜層を積層するのに先行して、該フィルムをコロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、表面粗面化処理などの表面処理を施してもよく、また、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾が施されてもよい。本発明において用いるプラスチックフィルムは、その厚さとして3〜500μmの範囲であるのが望ましく、さらに好ましくは、6〜300μmの範囲である。
【0015】
本発明における無機酸化物薄膜とは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなど薄膜にできるものなら特に制限はないが、より好ましくは酸化ケイ素、酸化アルミニウムを含む多元系無機酸化薄膜の方が効果は大きい。ここでいう、酸化ケイ素、酸化アルミニウムを含む多元系無機酸化物薄膜とは、無機酸化物からそれ自体公知の方法で形成された薄膜であって、無機酸化物とは、酸化珪素・酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなど薄膜化できる無機酸化物であれば特に制限はないが、好ましい無機酸化物は酸化アルミニウム、酸化珪素を含む多元系無機酸化物薄膜、より好ましくは酸化珪素・酸化アルミニウム二元系無機酸化物薄膜である。
【0016】
ここでいう酸化珪素とは、Si、SiOやSiO2などの珪素や各種珪素酸化物の混合物からなり、酸化アルミニウムとは、Al、AlOやAl23などのアルミニウムや各種アルミニウム酸化物の混合物からなり、各酸化物内における酸素の結合量はそれぞれの製造条件によって異なってくるが、酸化珪素と酸化アルミニウムとを併用する場合は無機酸化物薄膜中に占める酸化アルミニウムの含有率が20〜99重量%であるのが好ましく、20〜75重量%であるのがより好ましい。また、さらに好ましくは、該酸化珪素・酸化アルミニウム二元系薄膜の比重が下記の条件を満たすものである。
【0017】
無機酸化物薄膜の比重の値が、無機酸化物薄膜中の酸化アルミニウムの重量%との関係を、D=0.01A+b(D:薄膜の比重、A:薄膜中の酸化アルミニウムの重量%)という式で示すとき、bの値が1.6よりも小さい領域のときには、酸化アルミニウム・酸化珪素系薄膜の構造が粗となり、また、該薄膜の比重の値が、b値で、2.2よりも大きい領域の場合、薄膜が硬くなる傾向にある。
【0018】
このため、無機酸化物薄膜としての酸化アルミニウム・酸化珪素系薄膜の比重は、該薄膜の比重と薄膜内の酸化アルミニウム組成比率との関係をD=0.01A+b(D:薄膜の比重、A:薄膜中の酸化アルミニウムの重量%)という関係式であらわすとき、bの値で1.6〜2.2、であるのが好ましく、更に好ましくは1.7〜2.1であるが、もちろんこの範囲に限定されるものではない。酸化珪素・酸化アルミニウムを含み、さらに他の無機酸化物を含む多元系無機酸化物薄膜もガスバリア性フィルムとしての効果は大きい。
【0019】
前記の場合において、酸化珪素・酸化アルミニウム系二元系無機酸化物薄膜中の酸化アルミニウムの含有量が20重量%未満になると、ガスバリア性が必ずしも十分ではなくなり、また、酸化珪素・酸化アルミニウム系蒸着膜中の酸化アルミニウム量が99重量%を超えると、蒸着膜の柔軟性が低下し、ガスバリア性フィルムの曲げや寸法変化に比較的弱く、二者併用の効果が低下するといった問題が生じることがある。
【0020】
本発明において、無機酸化物薄膜の膜厚は、通常10〜8,000Å、好ましくは50〜5,000Åである。膜厚が10Å未満では満足のいくガスバリア性が得られ難く、また8,000Åを超えて過度に厚くしても、それに相当するガスバリア性の向上効果は得られず、耐屈曲性や製造コストの点で却って不利となる。
【0021】
無機酸化物薄膜を形成する典型的な製法を酸化珪素・酸化アルミニウム系薄膜の形成により説明すると、蒸着法による薄膜形成法としては真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理蒸着法、あるいはCVD法(化学蒸着法)などが適宜用いられる。たとえば真空蒸着法を採用する場合は、蒸着原料としてSiO2とAl23の混合物、あるいはSiO2とAlの混合物などが用いられる。加熱には、抵抗加熱、高周波誘導加熱、電子線ビーム加熱などを採用することができ、また、反応ガスとして酸素、窒素、水素、アルゴン、炭酸ガス、水蒸気などを導入したり、オゾン添加、イオンアシストなどの手段を用いた反応性蒸着を採用することも可能である。更に、プラスチックフィルムにバイアスを印加したり、プラスチックフィルムを加熱したり冷却するなど、成膜条件も任意に変更することができる。上記蒸着材料、反応ガス、基板バイアス、加熱・冷却などは、スパッタリング法やCVD法を採用する場合にも同様に変更可能である。
【0022】
この様な方法により透明で、煮沸処理やレトルト処理、更にはゲルボ試験(耐屈曲性試験)にも耐えることができる優れた性能のプラスチックフィルムの表面に無機酸化物薄膜層が形成された、ガスバリア性積層体を得ることが可能となる。かかる、プラスチックフィルムの表面に無機酸化物薄膜層が形成された積層体は、本発明の包装材料積層体の少なくとも構成層の一部とされる。
【0023】
また、本発明の包装材料積層体は、プラスチックフィルムの表面に無機酸化物薄膜層が形成されたガスバリア性積層体の最外層にヒートシール性樹脂層が形成された包装材料積層体が基本構造であるが、プラスチックフィルム表面の無機酸化物薄膜層側の最外層に接着剤層を介して、ヒートシール性樹脂層を形成した構造である。
【0024】
前記ヒートシール性樹脂層を形成する方法としては、あらかじめ、フィルム状にしたシーラントフィルムを用い、ドライラミネート又は押出しラミネートで接着するのが好ましい。このとき用途に応じて種々のシーラントフィルムから最適なフィルム選択することができる。
【0025】
本発明において、前記ガスバリア性積層体の最外層に形成するヒートシール性樹脂層とは、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタアクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メチルメタアクリレート共重合体、アイオノマーなどにより形成されたヒートシール性を有するフィルムである。実用的には、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、線状低密度ポリエチレン又はポリプロピレンからなるフィルムをヒートシール性樹脂層として用いることが多い。このヒートシール性樹脂層の厚みとしては、3〜100μm程度、好ましくは5〜70μm程度であるのが一般的である。
【0026】
本発明における引裂き抵抗値とは、引張り試験機を用い、ヒートシール性樹脂層同士をヒートシールしたヒートシール部3の端部に長さ4mmの切欠き2を入れ、その試料の切欠き部の両端を把持し、互いにフィルム面に垂直に速度500mm/minで長さ50mmにわたり引張ることにより、ヒートシール部を含むフィルムがカットされるときの強度を連続的に測定したときに得られるものである。連続的に測定するとは、試料の両端を引張りながら、引張り長さとそのときの引裂き抵抗値を連続して記録することをいい、記録については、レコーダー、プリンター、また、磁気記録媒体など何を用いてもよい。
【0027】
このときの測定速度とは、試料の切欠き部の両端を引張る速度であり、500mm/minのときにカット性との一番相関がよい。ヒートシール部とは、ヒートシールして得るもので、そのときの温度は、ヒートシール性樹脂層の特性により、適宜選定してよいが、下限は、融着できる温度であり、上限は、熱による外観不良がおこることにより制限される。
【0028】
引裂き抵抗値の最大値とは、前記の記録した連続曲線より得られるもので、引裂き抵抗値が最も高い値をいう。この引裂き抵抗値の連続的変化は、大きく2つに分けられる。1つは、試料を切れ目から引張るにつれ、引裂き抵抗値も、連続的に増加するものであり、この場合引裂き抵抗値の値と引裂き抵抗値の最大値は同じものとなる。もう1つは、最大値を取ったのち引裂き抵抗値が小さくなるもので、カット性に対しては、このような変化をする包装材料積層体及びそれを用いてなる包装体が望ましい。この関係について鋭意研究の結果、小さくなった平坦部の引裂き抵抗値の値(b)が、該最大値(a)に対し、0.1〜60%のとき、手によるカット性が特によいものが得られる。この最大値に対する比率として、より好ましくは、0.1〜45%であり、さらに好ましくは0.1〜30%である。
引裂き抵抗値を上記範囲で得るためには、接着剤としては、シランカップリング剤を含有する接着剤を使用することが好ましい。その理由としては、このような接着剤を用いることで無機蒸着薄膜層とシーラントフィルムの接着力が向上することと接着剤層自身の剛性が向上することに起因しているものと考えられる。
【0029】
実施例】
以下、実施例を挙げて本発明の内容及び効果を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しないかぎり以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
二軸延伸ナイロンフィルム(東洋紡績社製,商品名:N4142(15μm))上に酸化ケイ素と酸化アルミニウムの2元系酸化物薄膜を蒸着したフィルムを用い、ドライラミネートを実施した。樹脂A/シランカップリング剤(信越化学工業製:KBE−903)/硬化剤(日本ポリウレタン社製:コロネートHX)=100/2/20(固形比)で配合したものをドライコート量3.0g/m2に調整して蒸着薄膜面に塗布し、この接着剤層を介してヒートシール性樹脂層である線状低密度ポリエチレン(商品名:L4102 40μm)を貼り合わせてドライラミネート積層体を得た。エージングは、条件:40℃×3日間実施した。得られたラミネート積層体をヒートシール(シール条件:160℃×2kg×2秒)し、袋をつくった。
【0031】
引裂き抵抗値を連続的に測定し、引張り長さと引裂き抵抗値のカーブをペンレコーダーに書かせた。このとき最大値は、2N/15mmであったが、その後強度は小さくなり、平坦部では0.5N/15mmで安定化した。このときの最大値に対する比率は25%であった。次に、5×10cmの小袋を製造し、内容物として液体スープをつめ、切れ目より、手でカットしたが、非常にスムーズに切れ、切れ味は良好であった。
【0032】
また、引き裂き応力値は0.5Nであった。
【0033】
(比較例1)
実施例1で、接着剤を汎用イソシアネート系接着剤(東洋モートン社製,商品名:TM590)3.0g/m2とする以外は、同様に加工し、ドライラミネート積層体を得た。引裂き抵抗値を連続的に測定したところ、引張り続けると、強度は増加し続け、15mm長さを引張ったときの値は、4N/15mmであった。実施例1と同様にして小袋を製造し手でカットすると、抵抗感が強く、うまく切れず、内容物が飛び出した。
【0034】
また、この積層体の引き裂き応力は2Nであった。
【0035】
(実施例2)
二軸延伸ナイロンフィルム(東洋紡績社製,商品名:N4142(15μm))上に酸化ケイ素と酸化アルミニウムの2元系酸化物薄膜を蒸着したフィルムを用い、ドライラミネートを実施した。樹脂B/シランカップリング剤(信越化学工業製:KBE−903)/硬化剤(日本ポリウレタン社製:コロネートHX)=100/2/20(固形比)で配合したものをドライコート量3.0g/m2に調整して蒸着薄膜面に塗布し、この接着剤層を介してヒートシール性樹脂層である未延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績社製,商品名:P1153(40μm)を貼り合わせてドライラミネート積層体を得た。得られたラミネート積層体をヒートシール(シール条件:180℃×2kg×2秒)し、袋をつくった。この包装体について引裂き抵抗値を連続的に測定したところ、最大値は1Nであったが、引張るにつれ強度は落ち、0.8N/15mmとなった。引裂き抵抗値の最大値に対する比率は53%であった。この包装体に、内容物として「みそ」をつめ、手でカットしたが、非常にスムーズに切れ、良好であった。
【0036】
また、この積層体の引き裂き応力は0.8Nであった。
(比較例2)
ドライラミネートの接着剤をアルミ箔用イソシアネート系接着剤(武田薬品社製,商品名:タケラックA−310)3.0g/m2とする以外は実施例2と同様に加工し、ドライラミネート積層体を得た。引裂き抵抗値を連続的に測定したところ、引張り続けると強度は増加し続け、15mm長さのときには、3.5N/15mmであり、カット時の抵抗感が強く、スムーズにカットすることができなかった。
【0037】
また、この積層体の引き裂き応力は2.5Nであった。
【0038】
樹脂AおよびBの組成と樹脂特性を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0004631181
【0040】
【発明の効果】
本発明の包装材料積層体及び包装体によれば、優れたガスバリア性を有し、優れた密封性を有するが、開封時には強い抵抗感がなく開封感が良好で、手でスムーズに開封することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の引裂き抵抗値と引張り長さの関係を示すカーブのグラフの一例である。
【図2】 比較例の引裂き抵抗値と引張り長さの関係を示すカーブのグラフの一例である。
【図3】 切欠き部を形成した、本発明の包装材料積層体のヒートシール部の要部を示す図である。
【符号の説明】
A 山部
B 平坦部
1 包装材料積層体
2 切欠き部
3 ヒートシール部

Claims (4)

  1. プラスチックフィルムの表面に無機酸化物薄膜層を設け、該無機酸化物薄膜上に接着剤層を介してヒートシール性樹脂層がドライラミネートで形成された包装材料積層体であって該接着剤が、長鎖ポリエステルジオール、鎖延長剤及びジイソシアネートを反応させて得られる、分岐点濃度が30〜300当量/トンであり、かつ、ガラス転移温度が−30℃以上、50℃未満であるポリウレタン樹脂100重量部に対し、シランカップリング剤0.05〜5重量部含有することを特徴とし、ヒートシール性樹脂層同士をヒートシールしたヒートシール部の切欠き部を引裂いて連続的に引裂き抵抗値を測定したときの引裂き抵抗値曲線が初期山部とそれに続く平坦部を持ち、山部の引裂き抵抗値の最大値(a)とそれに続く平坦部の引裂き抵抗値の値(b)との比(b/a)×100が0.1〜60%であることを特徴とする包装材料積層体。
  2. 無機酸化物薄膜が、少なくとも酸化ケイ素、酸化アルミニウムを含む多元系無機酸化物薄膜であることを特徴とする請求項1記載の包装材料積層体。
  3. プラスチックフィルムがポリアミドフィルムであることを特徴とする請求項1又は2記載の包装材料積層体。
  4. 請求項1、2又は3記載の包装材料積層体を用いてなることを特徴とする包装体。
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