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JP4626927B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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JP4626927B2
JP4626927B2 JP2001137794A JP2001137794A JP4626927B2 JP 4626927 B2 JP4626927 B2 JP 4626927B2 JP 2001137794 A JP2001137794 A JP 2001137794A JP 2001137794 A JP2001137794 A JP 2001137794A JP 4626927 B2 JP4626927 B2 JP 4626927B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体洗浄剤組成物に関する。特に好ましくは衣料用液体洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体洗浄剤は粉末洗浄剤に比べ、溶け残りがない、汚れ部分に直接塗布できるといった使いやすさの点で優れている。しかし液体洗浄剤を汚れに塗布せずに、単に洗濯水に溶かして洗浄する方法も一般に行われており、この場合、液体洗浄剤の洗浄力は粉末洗剤に劣る傾向がある。これは、液体洗浄剤に、粉末洗浄剤と同水準の量で、アルカリ剤やCa捕捉剤といったビルダー成分を配合しようとすると、系の安定性に問題が生じるため、通常は粉末洗浄剤よりもビルダー量が低く設定されているからである。この観点より、ビルダーをより多く安定に配合した液体洗浄剤の開発が進められてきた。
【0003】
例えば、特開昭58−145794号公報には、有効量の洗剤ビルダーを含有する水性の、注いで加えることが可能な流動性洗浄剤組成物が開示されている。しかし、その組成物は1000mPa・sを越える高粘度にすることにより保存安定性を達成しているため、注いで加えることが可能とはいうものの、塗布性、液垂れ等の問題があり、使い易さには問題があった。
【0004】
ゼオライト等の固体ビルダー成分を液体洗浄剤中に安定配合する方法として一次粒子径の微細化が検討されている。例えば特開昭62−46494号公報に開示されているように機械的に粉砕する方法や、特開昭60−127218号公報や特開昭62−275016号公報に開示されているように、特定の仕込み組成や反応条件により微細粒子を得る方法が検討されている。しかし、これらの方法では、ビルダーとしての性能や生産効率に問題があり、改良を必要としていた。
【0005】
また、特開平3−26800号公報、特開平3−502108号公報には、平均粒子径1μm以下のゼオライトの使用が開示されている。しかし、洗浄性能が十分ではないという問題があった。
【0006】
したがって、液体洗浄剤の使い易さを生かしつつ、高洗浄力を達成し、かつ保存安定性が良好な液体洗浄剤が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、液体洗浄剤の使い易さを生かしつつ、高洗浄力を達成し、かつ保存安定性が良好な液体洗浄剤を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて得られる微粒子ゼオライト〔以下、(a)成分という〕、(b)界面活性剤〔以下、(b)成分という〕、及び(c)水〔以下、(c)成分という〕を含有する液体洗浄剤組成物に関する。
【0009】
また、本発明は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び要すれば(d)(a)成分の分散安定化剤〔以下、(d)成分という〕を混合する工程(i)、並びに該工程(i)により得られた混合物を湿式粉砕機で処理する工程(ii)を有する、上記本件発明の液体洗浄剤組成物の製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)、(b)、(c)成分、及び要すれば(d)(a)成分の分散安定化剤〔以下、(d)成分という〕を含有する。
【0011】
本発明において、液体とは25℃において流動性があるものであるが、低液垂れ性、塗布性、といった使い易さの点で、本発明の組成物の25℃の粘度は1000mPa・s以下が好ましく、800mPa・s以下がより好ましく、500mPa・s以下が更に好ましい。また、分離安定性の点で、25℃の粘度は50mPa・s以上が好ましく、100mPa・s以上がより好ましく、150mPa・s以上が更に好ましい。なお、粘度は、B型粘度計(TOKIMEC製、VISCOMETER MODEL BM)を用い、使用するローターは3或いは4、回転数60r/min、測定時間60秒の条件で測定する。
【0012】
洗浄性能及び安全性の点で、本発明の組成物の25℃のpHは、8.5〜11が好ましく、pH9〜11がより好ましく、pH10〜11が更に好ましい。なお、pHはJIS K 3362:1998にしたがって測定する。測定装置は例えばガラス電極式pHメーター(堀場製作所製、D−14)が使用できる。
【0013】
本発明の液体洗浄剤組成物に含有される固体成分の平均凝集粒子径は、分離安定性の点で1μm以下が好ましく、0.8μm以下がより好ましく、0.5μm以下が更に好ましい。なお、平均凝集粒子径は、走査型電子顕微鏡(島津社製SUPERSCAN−220)により倍率5000倍で撮影したSEM写真をもとに、凝集粒子として確認されるものをランダムに500個選定し、デジタイザー(グラフティック製、デジタイザーKW3300)を用いて、凝集粒子の最長幅の測定を行い、得られた測定値の平均値を平均凝集粒子径とした。
【0014】
<(a)成分>
本発明の組成物は、(a)成分を、洗浄性能及び使用性の点で、5〜50質量%、更に10〜50質量%、より更に15〜45質量%、特に20〜45質量%含有することが好ましい。
【0015】
(a)成分の平均一次粒子径は、分離安定性の点で1μm以下が好ましく、0.8μm以下がより好ましく、0.5μm以下が更に好ましい。なお、平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(島津社製SUPERSCAN−220)により倍率5000倍で撮影したSEM写真をもとに、一次粒子として確認されるものをランダムに500個選定し、デジタイザー(グラフティック製、デジタイザーKW3300)を用いて、一次粒子の最長幅の測定を行い、得られた測定値の平均値を平均一次粒子径とした。
【0016】
(a)成分のカチオン交換能は、洗浄性能の点で、1分間のカチオン交換能が120mgCaCO3/g以上が好ましく、150mgCaCO3/g以上がより好ましく、180mgCaCO3/g以上が更に好ましい。また、10分間のカチオン交換能は170mgCaCO3/g以上が好ましく、190mgCaCO3/g以上がより好ましく、200mgCaCO3/g以上が更に好ましい。なお、カチオン交換能は、100mLビーカーに試料を精秤し、その中に20℃塩化カルシウム水溶液(CaCO3換算で100ppm)を100mL加え、20℃で所定の時間攪拌(30mm×8mmのスターラーピースで400r/minの回転数)した後、0.2μmのメンブランフィルターでろ過を行い、ろ液10mLを取って、ろ液中のCa量をEDTA滴定によってより測定し、次式から所定の時間(1分又は10分)で試料1g当たりがイオン交換したCa量(CaCO3換算)を求め、カチオン交換能とした。
【0017】
カチオン交換能(mgCaCO3/g)=[(B−V)×M×100.09×100/10]/S
〔B:塩化カルシウム溶液(CaCO3換算で100ppm)のEDTA滴定量(mL)、V:サンプル溶液のEDTA滴定量(mL)、M:EDTAモル濃度(mol/L)、100.09:CaCO3の分子量(g)、100:測定に用いた塩化カルシウム溶液量(mL)、10:被滴定液量(mL)、S:試料量(g)〕。
【0018】
(a)成分の反応原料として、シリカ源とアルミニウム源は特に限定されるものではないが、反応の均一性や分散性の点でそれらの水溶液が好ましい。シリカ源としては、市販の水ガラスが好適に用いられ、水や苛性アルカリを加えることにより、モル比や濃度を調整したシリカ源とすることもできる。また、アルミニウム源としては、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミン酸カリウムやアルミン酸ナトリウム等のアルミン酸アルカリ金属塩等が挙げられる。中でも、反応の高さの点でアルミン酸ナトリウムが好適に用いられる。これらは必要に応じて苛性アルカリ及び水を用いて適宜のモル比及び濃度に調整してアルミニウム源として用いられる。例えば、水酸化アルミニウムと水酸化ナトリウムを水中に混合後加熱溶解してアルミン酸ナトリウム溶液を調整し、この溶液に水を攪拌しながら加え水溶液としアルミニウム源とすることができる。また、このようなモル比及び濃度調整は反応槽にあらかじめ水を導入して、これに高濃度のアルミン酸アルカリ金属塩水溶液及び苛性アルカリを加えることにより行うこともできる。
【0019】
反応系に共存させるアルカリ土類金属を含有する化合物において、アルカリ土類金属としてはMg、Ca、Sr、Ba等が用いられ、この内Mg、Caが原料入手の簡便さやコストの点で好適に用いられる。これらは単独であっても、2種以上を混合して用いても良い。これらはアルカリ土類金属の水酸化物、又は炭酸塩、硫酸塩、塩化物、硝酸塩等のアルカリ土類金属塩として反応系に添加される。また、水溶液として添加されることが反応の均一性等の点から好ましく、特にそれらの水溶性の塩を用いることが好ましく、Ca、Mg等の塩化物水溶液が特に好適に用いられる。アルカリ土類金属の水酸化物やアルカリ土類金属塩は、シリカ源とアルミニウム源が反応している際に共存していれば良いが、特に水性溶液の状態でシリカ源及び/又はアルミニウム源にあらかじめ添加しておくことが好ましく、シリカ源に添加しておくことがより好ましい。そしてその後それらのシリカ源とアルミニウム源を混合し、ゼオライトの合成反応を行うことが好ましい。特に微粒子を得るために、外部に循環系(循環ライン)を有する反応槽の該循環ライン中も原料を供給して反応を行うことが好ましい。かかる循環ラインの途中には、各原料が循環ラインに供給された後に形成されるスラリーが通過できるように、湿式の混合機(例えば、ホモミックラインミル、ホモミックラインミキサー、ホモジナイザー、スタティックミキサー、歯車ポンプ、タービンポンプ、渦巻きポンプ等の解砕機、分散機、粉砕機等)を設置することが好ましい。
【0020】
(a)成分は、合成後にNaイオンとアルカリ土類金属イオンを置換させる方法と異なり、合成時にアルカリ土類金属をゼオライトの構造中に取り込ませることにより、ゼオライトのネットワークに作用することで、平均一次粒子径の微少なゼオライトが生成する。このような点で、アルカリ土類金属は、反応初期及び/又は結晶化時に反応に関与することが望ましい。
【0021】
(a)成分の無水物の組成は、洗浄性能の点で、一般式(I)であるのが好ましい。
xM2O・ySiO2・Al23・zMeO (I)
〔但し、Mはアルカリ金属(好ましくはNa及び/又はKであり、より好ましくはNa)、Meはアルカリ土類金属を表し、x=0.2〜2(好ましくは0.6〜1.3)、y=0.5〜6(好ましくは0.9〜5)、z=0.005〜0.1(好ましくは0.01〜0.03)〕。
【0022】
(a)成分の結晶形態は公知の結晶形を有しており、A型、X型、Y型、P型等が例示される。洗浄性能の点でX型やA型が好ましく、A型がより好ましい。これら生成する結晶相は単相でも混合相でもよい。
【0023】
<(b)成分>
本発明の組成物は、洗浄性能及び組成物の水への溶解性の点で、(b)成分を5〜60重量%、更に10〜50重量%、より更に20〜48重量%、特に25〜45重量%含有することが好ましい。
【0024】
界面活性剤として、(b1)非イオン性界面活性剤、(b2)陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤を用いることができる。油性汚れ等の洗浄性の点で、(b1)非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。また、泥汚れ等の洗浄性の点で、(b2)陰イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。洗浄性能の点で、(b1)成分及び/又は(b2)成分を含有することが好ましく、組成物の水への溶解性の点で、(b1)成分を含有することがより好ましい。
【0025】
(b1)非イオン性界面活性剤としては、アルキル基の炭素数が8〜20の脂肪族アルコール、アルキル基の炭素数が9〜21の脂肪酸及び脂肪酸アルキルエステル、アルキル基の炭素数が8〜20の脂肪族アミン等の、非共有電子対を持つ原子を1つ以上有する化合物にエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)、プロピレンオキサイド(以下、POと表記する)を常法に従い付加させたもの、糖由来のポリオールを親水基とするもの、アミンオキサイドあるいは脂肪酸アミド系のものが挙げられる。中でも、ポリアルキレングリコールアルキルエーテルが好ましく、次の一般式(b1−1)及び/又は(b1−2)にて示される非イオン性界面活性剤がより好ましく、一般式(b1−2)のタイプが本組成物の使用性の点から更に好ましい。
【0026】
1O(EO)mH (b1−1)
〔式中、R1は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18の一級のアルキル基及び/又は二級のアルキル基である。EOはエチレンオキシ基であり、mは平均付加モル数として5〜20である。〕
2O(EO)k/(PO)lH (b1−2)
〔式中、R2は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18の一級のアルキル基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示す。k及びlは平均付加モル数であり、kは5〜15、lは1〜5である。EOとPOはランダム付加又はEOを付加した後、POを付加してもよく、またその逆のようなブロック付加体でもよい。〕。
【0027】
一般式(b1−2)の非イオン性界面活性剤の中で、特に下記一般式(b1−3)で示される非イオン性界面活性剤を用いることで、エリ・そで口汚れに対する高洗浄力を得ることができる。
【0028】
3O(EO)p(PO)q(EO)rH (b1−3)
〔式中、R3は炭素数8〜20の直鎖のアルキル基又はアルケニル基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示す。p、q及びrは平均付加モル数を表しp>0、q=1〜4、r>0、p+q+r=6〜14、p+r=5〜12である。好ましくはp+q+r=7〜14、p+r=6〜12、q=1〜2である。〕。
【0029】
非イオン性界面活性剤としては、上記に示したもの以外に次の一般式(b1−4)で表されるアルキル多糖界面活性剤、また、次の一般式(b1−5)で表されるアミンオキサイド、更に脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等が使用できる。
【0030】
4−(OR5)xy (b1−4)
〔式中、R4は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、又はアルキルフェニル基、R5は炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基、xは平均値0〜6の数、yは平均値1〜10の数を示す。〕
【0031】
【化1】
Figure 0004626927
【0032】
〔式中、R6は平均炭素数8〜20、好ましくは12〜18のアルキル基もしくはアルケニル基又はR9C(=O)NH(CH2)z、R9は平均炭素数8〜20(好ましくは12〜18)のアルキル基又はアルケニル基であり、zは1〜5である。またR7、R8はそれぞれCH3、C25又はC24OHである。〕。
【0033】
(b2)陰イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はこのエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤等が例示される。特に炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜18のアルキル硫酸エステル塩又はアルキルエーテル硫酸エステル塩が挙げられ、対イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンが好ましい。特にアルカノールアミンを用いることで液安定性が向上する。また、陰イオン性界面活性剤を酸形態で組成中に配合してもよく、別途添加したアルカリ剤(アルカノールアミン等)で中和してもよい。
【0034】
陽イオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4アンモニウム塩等が挙げられる。
【0035】
両性界面活性剤としては、カルボベタイン型のもの、スルホベタイン型のもの等が例示される。
【0036】
<(c)成分>
本発明の組成物は、(c)成分を、安定性や洗浄力の点で、1〜70質量%、更に1〜50質量%、より更に1〜30質量%、特に3〜15質量%含有することが好ましい。なお、本発明において、水の含有量とは、結晶水以外の水含有量のことである。
【0037】
<(d)成分>
本発明の組成物は、(d)成分を、分離安定性や洗浄性能の点で、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜15質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましくは0.5〜8質量%含有する。
【0038】
(d)成分としては、液相の密度調整剤、液相の粘度調整剤、(a)成分の二次凝集防止剤等が挙げられる。中でも、使い易さ、安定性の点で(a)成分の二次凝集防止剤が好ましい。
【0039】
(d)成分の具体例としては、密度2g/cm3以上の粒子径50nm以下の粒子(シリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、ベントナイト等)、キサンタンガム、グアガム、カルボキシメチルセルロース(塩)、ヒドロキシエチルセルロース(塩)、カチオン化セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、リグニンスルホン酸(塩)、ポリエチレンイミン、アクリル酸(塩)/マレイン酸(塩)ポリマー、アクリル酸(塩)/メタクリル酸(塩)ポリマー、等が挙げられるが、使い易さ及び安定性の点で、(b)成分と(c)成分を含む液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマーを構成するモノマー群と、(a)成分に親和性の高い官能基を有するモノマー群から選ばれる、それぞれ1種以上のモノマーを重合あるいは重縮合して得られるものが好ましい。
【0040】
液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマーを構成するモノマー群の例として、(i)〜(p)が挙げられる。
(i)炭素数1〜22の無置換又は置換の飽和又は不飽和アルキル基、又はアラルキル基を有するビニルエーテル類。例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等が好ましい。
(j)無置換、あるいは窒素上に炭素数1〜12の飽和又は不飽和のアルキル基又はアラルキル基を有する置換(メタ)アクリルアミド類。例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
(k)N−ビニル脂肪族アミド類。例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等が好ましい。
(l)炭素数1〜22の無置換又は置換の、飽和又は不飽和アルキル基、又はアラルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル等が好ましい。
(m)アルキレンオキサイド類。例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が好ましい。
(N)環状イミノエーテル類。例えば2−メチル−2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン等が好ましい。
(o)スチレン類。例えば、スチレン、4−エチルスチレン、α−メチルスチレン等が好ましい。
(p)ビニルエステル類。例えば、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル等が好ましい。
【0041】
上記モノマー群から得られるポリマーの他にも、液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマーとしては、(q)〜(s)の構造が挙げられ、これらの構造と、後述する固体成分に親和性の高い官能基を有するモノマー群1種以上とから成るポリマーも、好ましい。
(q)2価アルコールと2価カルボン酸とから成るポリエステル類。例えば、ポリエチレングリコールとテレフタル酸、あるいは1,4−ブタンジオールとコハク酸の重縮合物等が好ましい。
(r)ポリアミド類。例えば、N−メチルバレロラクタムの開環重合物が好ましい。
(s)ポリウレタン類。例えば、ポリエチレングリコールとヘキサメチレンジイソシアナートとN−メチルジエタノールアミンあるいは1,4−ブタンジオールの重付加物等が好ましい。
【0042】
(a)成分に親和性の高い好ましい官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、1〜4級のアンモニウム基が挙げられる。それらの官能基を有するモノマーとして例えば、(メタ)アクリル酸及びその塩類、スチレンカルボン酸及びその塩類、マレイン酸及びその塩類、イタコン酸及びその塩類、スチレンスルホン酸及びその塩類、(メタ)アリルスルホン酸及びその塩類、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩類、ビニルスルホン酸及びその塩類、ビニルアルコール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシメチルスチレン、リン酸モノ−2−((メタ)−アクリロイルオキシ)エチル、塩化2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウム、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルジメチルエチルアンモニウム、塩化3−((メタ)アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、ビニルピリジン等が挙げられる。
【0043】
中でも好ましい高分子型分散剤は、液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマーと、(a)成分に親和性の高い官能基を有するポリマーとの、ブロックあるいはグラフトポリマーである。
【0044】
2種のセグメントが存在することにより、両者の効果が相殺されることなく発現する。両者の効果をより高く発現するためには、グラフトポリマーを用いることが特に好ましい。ブロックあるいはグラフトポリマー中の前記2種のセグメントの重量比〔(液体相に溶解性あるいは均一分散性のポリマーセグメント)/((a)成分に親和性の高い官能基を有するポリマーセグメント)〕は、5/95〜95/5が好ましい。このようなブロックあるいはグラフトポリマーの合成法は、例えばポリマー鎖中にアゾ基を有するマクロアゾ開始剤を用いてビニル系モノマー等を重合する方法(マクロアゾ開始剤法)、ポリマー鎖の一端に重合性基を有する化合物を使用する方法(マクロモノマー法)、及びポリマーの存在下にモノマーを改めてラジカル重合し、新たに生成するポリマー鎖が、連鎖移動反応によって予め共存させたポリマー鎖に連結するようにする方法(連鎖移動法)が好ましい。これらの方法で得られる高分子型分散剤として、例えばポリエチレングリコールマクロアゾ開始剤を使用してアクリル酸(又はその塩)をラジカル重合して得られるブロックポリマー、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルとスチレンスルホン酸又はその塩との共重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと塩化2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムとの共重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルとの共重合体、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール又はポリエチレングリコールプロピレングリコール中でアクリル酸とマレイン酸(又はその塩)とをラジカル重合して得られるグラフトポリマー、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド/スチレン)共重合体水溶液中で塩化ジアリルジメチルアンモニウムをラジカル重合して得られるグラフトポリマー、ポリ(N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド)水溶液中でスチレンスルホン酸(又はその塩)をラジカル重合して得られるグラフトポリマー等が例として挙げられる。これら高分子型分散剤の重量平均分子量は、粘度の過度な上昇を防ぐ目的から、100万以下、更に1000から50万、特に1万から30万であることが好ましい。
【0045】
<その他成分>
本発明の組成物には、(1)(a)成分以外のアルミノケイ酸塩0.1〜10質量%、(2)エタノール等のアルコール類、エチレングリコール及びプロピレングリコール等のグリコール類、パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)並びに尿素等の減粘剤及び可溶化剤0.01〜30質量%、(3)ポリオキシアルキレンベンジルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル等の相調整剤及び洗浄力向上剤0.01〜30質量%、(4)平均分子量5000以上のポリエチレングリコール、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等の再汚染防止剤及び分散剤0.01〜10質量%、(5)ポリビニルピロリドン等の色移り防止剤0.01〜10質量%、(6)過炭酸ナトリウム又は過硼酸ナトリウム等の漂白剤0.01〜10質量%、(7)テトラアセチルエチレンジアミン、特開平6−316700号の一般式(I−2)〜(I−7)で示される漂白活性化剤等の漂白活性化剤0.01〜10質量%、(8)チノパールCBS(チバスペシャルティケミカルス(株)製)やホワイテックスSA(住友化学社製)等の蛍光染料0.001〜1質量%、(9)特開平10−60480号公報の請求項1記載のシリコーン等の柔軟基剤0.1〜2質量%、(10)シリカ等の消泡剤0.01〜2質量%、(11)ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤0.01〜2質量%、(12)青味付け剤、(13)セルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の酵素、(14)塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)等の酵素安定化剤、(15)香料、(16)抗菌防腐剤、(17)着色剤等を配合することができる。
【0046】
特に洗浄性能や安定性の点で、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等のアルカリ金属珪酸塩、等のアルカリ剤を配合することが好ましく、中でも炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩が洗浄性能の点で好ましい。これらのアルカリ剤は組成物中に0.5〜30質量%含有されることが好ましく、1〜25質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましい。
【0047】
<製造方法>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)〜(c)成分、及び要すれば(d)成分やその他成分を定法により混合することによって得ることができるが、分離安定性の点で、(a)〜(c)成分、及び要すれば(d)成分やその他成分を混合する工程、及び得られた混合物を湿式粉砕機で処理する工程を設けることが好ましい。湿式粉砕機としては、特に限定されるものではなく、例えば、化学工学会編化学工学便覧(丸善、1988年)第五版826〜838ページ記載の粉砕機のうち湿式粉砕可能なものを用いることができる。これらのうちサンドミル、振動ミル、アトライター、ダイノーミルなど粉砕メディアを用いた粉砕機が好適に用いられる。粉砕力と生産性の点で、メディアを使用した湿式粉砕法が特に好ましい。メディアとしてはチタニア、ジルコニア、シリカ等公知の材質の物を使用することができる。メディア径としては0.1〜3mmのものが特に好ましい。
【0048】
洗浄性能及び安定性の点で、湿式粉砕機による処理前後の(a)成分の平均一次粒子径の減少率は、0〜50%が好ましく、0〜20%がより好ましい。すなわち、湿式粉砕機による処理は、(a)成分の平均一次粒子径をあまり減少することなく、凝集粒子径を小さくすることが好ましい。
【0049】
【実施例】
実施例1〜6、比較例1〜3
表1に示す液体洗浄剤組成物を下記の方法によって調製し、得られた組成物について、下記のように使い易さの評価、洗浄力の評価、及び分離安定性の評価を行った。その結果を表1に示す。なお、得られた組成物の25℃の粘度は何れも100〜500mPa・sであり、25℃のpHは何れも10〜11であった。また、液体洗浄剤組成物に含有される固体成分の平均凝集粒子径は比較例2を除いて0.5μm以下であった。
【0050】
〔液体洗浄剤組成物の調製法〕
表1に示した各液体洗浄剤組成物について、酵素及び香料を除いた配合成分を液体洗浄剤組成物100gに対する比率で秤量、混合した。次に、該混合物を、バッチ式サンドミル(容量1L、アイメックス社製)を用い、直径0.5mmのジルコニアビーズ500gを充填し、ディスク回転数1500r/minで1時間粉砕(ジャケット式冷却器に15℃の水を循環させながら)した。得られた液体−固体混合物を40メッシュのふるいに通し、ジルコニアビーズを除去した。更に要すれば酵素及び香料を加え、常温で撹拌混合し、液体洗浄剤組成物を得た。
【0051】
〔使い易さの評価〕
各サンプル液80mLを100mLメスシリンダーに入れ、25℃恒温室下で静置させた後、パネラー10名にサンプル液40mL(約半量)を、水道水35リットルを入れた洗濯機(東芝銀河3.6(VH−360S1))に投入してもらい、下記基準により使いやすさを評価した。
液の投入がしやすく、投入液量の調節もし易い。 …3点
液の投入はしやすいが、投入液量の調節が難しい。…2点
液の投入はしづらいが、投入液量の調節はし易い。…2点
液の投入がしづらく、投入液量の調節も難しい。 …1点
10名の平均点を以て、そのサンプル液の評価を下記の如く決定した。
○;平均点2.5以上
△;平均点2以上2.5未満
×;平均点1以上2未満。
【0052】
〔洗浄力の評価〕
JIS K 3362:1998記載の衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法に従って、表1の液体洗浄剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の洗浄力を比較した。表1の液体洗浄剤組成物の使用濃度を20g/30Lとした。
○:指標洗剤と同等以上
×:指標洗剤より劣る。
【0053】
〔分離安定性の評価〕
50mLのサンプルビン(No.6広口規格ビン、ガラス製、直径40mm、高さ80mmの円筒形)に、表1の液体洗浄剤組成物を40mL充填し、蓋をした後、40℃の恒温室で30日間静置した。液体の安定性は目視で外観を下記の基準で判定した。
○;均一分散している
×;分離又は沈降が認められる
【0054】
【表1】
Figure 0004626927
【0055】
・微粒子ゼオライトA:以下の合成例(1)により得られたゼオライト
合成例(1)
図1に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽1に入れ攪拌した。続いて原料槽1に、48%水酸化ナトリウム水溶液を入れ、その後、35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を予め混合して得た塩化カルシウム溶液を1分間かけて添加し、50℃に昇温した。次に攪拌機3を動かしたまま、反応槽2にアルミン酸ナトリウムを入れ、50℃に昇温した。昇温後、循環ライン5に送液ポンプ7にてアルミニウム源(アルミン酸ナトリウム)を循環させながら、混合機4の回転数を2400rpmとし、原料槽1のシリカ源(3号水ガラス、48%水酸化ナトリウム水溶液及び塩化カルシウム溶液からなる水ガラス溶液)を、原料供給ライン6を介して、循環ライン5に8分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライン5にて得られたスラリーを循環させながら80℃に昇温し、80℃に保持したまま1時間熟成を行った。得られたスラリーをろ液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件及び反応条件、並びに得られたゼオライトの組成及び物性(カチオン交換能、平均一次粒子径、平均凝集粒子径の測定方法は前記の通り。以下同様)を表2に示す。なお、Na2O/H2Oのモル比は0.06であった。
・微粒子ゼオライトB:以下の合成例(2)により得られたゼオライト
合成例(2)
図2に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽8に入れ攪拌した。ついで35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を予め混合して得た塩化カルシウム溶液を原料槽8に1分間かけて添加したのち50℃に昇温した。次に攪拌機10を動かしたまま、反応槽9にアルミン酸ナトリウムと48%水酸化ナトリウム水溶液を入れ50℃に昇温した。昇温後、循環ライン12に送液ポンプ14にてアルミニウム源(アルミン酸ナトリウムと48%水酸化ナトリウム水溶液からなるアルミン酸ナトリウム溶液)を循環させながら、混合機11の回転数を3600rpmとし、原料槽8のシリカ源(3号水ガラスと塩化カルシウム溶液からなる水ガラス溶液)を、原料供給ライン13を介して、循環ライン12に3.5分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライン12にて得られたスラリーを循環させながら80℃に昇温し、80℃に保持したまま2時間熟成を行った。得られたスラリーをろ液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件及び反応条件、並びに得られたゼオライトの組成及び物性を表2に示す。なお、Na2O/H2Oのモル比は0.06であった。
【0056】
【表2】
Figure 0004626927
【0057】
・微粒子ゼオライトC:以下の合成例(3)により得られたゼオライト
合成例(3)
2リットルのステンレス製セパラブルフラスコに48%NaOHを1297.2g添加し、ついで水酸化アルミニウム1000g(純度99%)を攪拌しながら添加した。その後昇温し120℃で1時間加熱したのち冷却し、アルミン酸ナトリウム(Na2O:21.01%、Al23:28.18%)を得た。
【0058】
上記手法で得られたアルミン酸ナトリウム320gを2リットルステンレス製セパラブルフラスコ(内径12cm)に入れ、ついで48%NaOH水溶液を316.1g添加し、アルミニウム源とした。
【0059】
次に3号水ガラス(Na2O:9.68%、SiO2:29.83%)355.6gを別の2リットルステンレス製セパラブルフラスコに入れ、そこに予めイオン交換水819.8gに無水塩化カルシウム2.94gを混合し調製した塩化カルシウム水溶液を攪拌しながら添加し、この溶液を、アルカリ土類金属を含有したシリカ源とした。
【0060】
上記アルミニウム源を羽根径11cmの攪拌羽根で300rpmで攪拌しながら50℃に昇温した。また、シリカ源も同様に50℃に昇温した。両原料が50℃になったところで、ローラーポンプを用いてアルミニウム源の中にシリカ源を5分間にわたって滴下して添加した。滴下終了後10分間50℃〜60℃の温度に保持し、次に80℃まで昇温した。その後1.5時間80℃の状態で攪拌しながら熟成を行った。なお、仕込み組成は、SiO2/Al23=2、Na2O/Al23=4、CaO/Al23=0.03であった。また、反応時の固形分濃度は23%であった。
【0061】
得られたスラリーを、ろ液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。そして、100℃で13時間乾燥し、ゼオライトの粉末を得た。
【0062】
得られたゼオライトの組成は無水物で1.05Na2O・2.05SiO2・Al23・0.03CaO(一般式(I)中、x=1.05、y=2.05、z=0.03)であった。また、X線回折パターンから結晶形はASTM No.38−241に帰属されるA型ゼオライトであった。
【0063】
また平均一次粒子径は0.75μm、1分間のカチオン交換能が165mgCaCO3/g、10分間のカチオン交換能が210mgCaCO3/gである、カチオン交換能に優れる微粒子ゼオライトであった。さらに平均凝集粒子径は3.4μmで平均一次粒子径と平均凝集粒子径の積で定義される分散パラメータは2.6であった。
・非イオン性界面活性剤A:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均3モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
・非イオン性界面活性剤B:炭素数12〜14の直鎖第2級アルコールにEOを平均7モル付加させたもの(ソフタノール70、(株)日本触媒製)
・非イオン性界面活性剤C:一般式(b1−4)において、R4が炭素数9〜11の分岐鎖1級アルキル基、x=0、y=1.3、Gがグルコース残基の化合物。
・陰イオン性界面活性剤A:アルキル炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(平均分子量345)
・陰イオン性界面活性剤B:平均炭素数12.2の分岐鎖第1級アルコールにEOを1分子当たり平均3モル付加させたアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩
・脂肪酸:炭素数12〜16のヤシ油系脂肪酸(ルナックL−55、花王(株)製)
・4Aゼオライト(1):4A型ゼオライト(トヨビルダー、東ソー(株)製)、合成時の平均一次粒子径3μm、組成物中の平均一次粒子径2μm、1分間のカチオン交換能180mgCaCO3/g以上、10分間のカチオン交換能200mgCaCO3/g以上、アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて得られたものではない。
・4Aゼオライト(2):4A型ゼオライト(トヨビルダー、東ソー(株)製)を粉砕し平均一次粒子径0.8μmに調整したもの、組成物中の平均一次粒子径0.5μm、1分間のカチオン交換能180mgCaCO3/g以上、10分間のカチオン交換能200mgCaCO3/g以上、アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて得られたものではない。
・分散剤A:アクアロックFC600S((株)日本触媒製)を凍結乾燥させたもの、重量平均分子量6.8万(ポリエチレングリコール換算)
・分散剤B:ポリエチレングリコールとポリアクリル酸(40/60(質量比))のブロックポリマー、重量平均分子量22.2万(ポリエチレングリコール換算)
・分散剤C:ポリエチレングリコール(EO付加モル数9)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸(80/20(質量比))の共重合体、重量平均分子量3.9万(ポリエチレングリコール換算)
・フェノールEO3モル付加物:ポリオキシエチレンモノフェニルエーテル(EO平均3モル付加)
・ブチルカルビトール:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
・ペンチルグリセリルエーテル:n−ペンチルモノグリセリルエーテル
・着色剤:青色1号
・酵素:エバラーゼ16.0L タイプEX(プロテアーゼ、ノボザイム社製)
・蛍光染料:チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルス社製)
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例(1)で用いた微粒子ゼオライトの製造装置の概略図である。
【図2】合成例(2)で用いた微粒子ゼオライトの製造装置の概略図である。
【符号の説明】
1、8 原料槽
2、9 反応槽
3、10 撹拌機
4、11 混合機
5、12 循環ライン
6、13 原料供給ライン
7、14 送液ポンプ

Claims (5)

  1. (a)アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下で、シリカ源とアルミニウム源を反応させて得られる平均一次粒子径1μm以下の微粒子ゼオライト5〜50質量%、(b)界面活性剤20〜60質量%、及び(c)水1〜50質量%を含有し、25℃の粘度が50〜500mPa・s、25℃のpHが8.5〜11である、衣料用液体洗浄剤組成物。
  2. 微粒子ゼオライトの無水物の組成が一般式(I)である請求項1記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
    xM2O・ySiO2・Al23・zMeO (I)
    〔但し、Mはアルカリ金属、Meはアルカリ土類金属を表し、x=0.2〜2、y=0.5〜6、z=0.005〜0.1〕
  3. 更に、(d)(a)の分散安定化剤を含有する請求項1又は2何れか記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  4. (a)、(b)、(c)、及び要すれば(d)を混合する工程(i)、並びに該工程(i)により得られた混合物を湿式粉砕機で処理する工程(ii)を有する請求項1〜何れか記載の衣料用液体洗浄剤組成物の製造方法。
  5. 衣料用液体洗浄剤組成物中の固体成分の平均凝集粒子径が1μm以下である、請求項4記載の衣料用液体洗浄剤組成物の製造方法。
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