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JP4623620B2 - 鎌錠 - Google Patents

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JP4623620B2
JP4623620B2 JP2001235881A JP2001235881A JP4623620B2 JP 4623620 B2 JP4623620 B2 JP 4623620B2 JP 2001235881 A JP2001235881 A JP 2001235881A JP 2001235881 A JP2001235881 A JP 2001235881A JP 4623620 B2 JP4623620 B2 JP 4623620B2
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修平 大野
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、引戸に適用される鎌錠、なかでも戸パネルが開放された状態において、フックボルトを戸パネルの側端面より内側に退入保持できる構造の鎌錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な鎌錠においては、戸パネルを開放操作したとき、フックボルトが錠ケースの側面から突出した状態となる。そのため衣服の一部がフックボルトに引っ掛かったり、重量物が当たってフックボルトを変形させることがある。このような引っ掛かり事故を解消するために、戸パネルを開放した状態において、フックボルトを錠ケース内へ退入保持できるようにした鎌錠がある。例えば、特開平9−4303号公報や特開平9−279921号公報の鎌錠は、その一例である。いずれも、フックボルトの解錠姿勢を保持するトリガーを備えており、戸パネルを閉じ操作したときに、トリガーが戸枠で錠ケース内へ押し返されることを利用して、トリガーによるフックボルトの拘束を解除し、フックボルトをストライカーに係合できるにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、トリガーでフックボルトの解錠姿勢を保持する形態の鎌錠は、戸開放時のフックボルトの突出は解消できるものの、戸パネルを開放した状態において、トリガーが錠ケースから突出するのを避けられない。もちろん、トリガーの突出量はフックボルトに比べて小さいが、衣服の一部が引っ掛かったり、重量物が当たるのを完全に解消できるわけではない。トリガーを付加した分だけ錠構造が複雑になる不利もある。実開平4−110877号公報には、フックボルトをクリックばねで施錠位置と解錠位置とに位置保持できるようにした鎌錠が開示されているが、この場合には戸パネルの開閉と、フックボルトの姿勢切り換えとを個別に行わねばならず、戸パネルの開閉操作が面倒になる。
【0004】
この発明の目的は、フックボルトはもちろんのこと他の錠部品が、戸開放時に戸パネルの側端から突出するのを解消して、衣服の引っ掛かりなどを完全に解消でき、戸パネルの開閉操作も簡単に行える鎌錠を提供することにある。この発明の目的は、フックボルトを常に錠ケース内に退入保持し、戸パネルを施錠するときに限ってフックボルトを錠ケースから突出させることができ、錠部品の突出が一切なく安全性に優れた鎌錠を提供することにある。この発明の目的は、閉じ状態の戸パネルを戸枠に密接させて両者間に隙間が生じるのを解消でき、従って戸パネルと戸枠との水密性や密閉度が向上し、あるいは戸パネルのがたつきを解消できる鎌錠を提供することにある。この発明の目的は、2個のフックボルトでストライカーの上下2箇所を係合保持でき、戸パネルの上下遊動をよく防止できる鎌錠を提供することにある。この発明の目的は、錠の構成部品点数を削減できるうえ、右勝手と左勝手のいずれの仕様にも共通して使用でき、従って製作コストが少なくて済む鎌錠を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の鎌錠は、戸パネル2に固定される錠ケース11と、錠ケース11で施錠位置と解錠位置とに往復スライド可能に支持されるスライドブロック13と、スライドブロック13を解錠位置へ向かって移動付勢する第1ばね32と、スライドブロック13を第1ばね32の付勢力に抗して施錠位置へ移動操作する操作体14と、スライドブロック13で上下揺動可能に支持されて、ストライカー3に係合する施錠姿勢と、ストライカー3との係合を解除する解錠姿勢とに揺動変位できるフックボルト15と、フックボルト15を施錠姿勢に揺動付勢する第2ばね39とを含む。操作体14でスライドブロック13を第1ばね32に抗してスライド操作することにより、フックボルト15が錠ケース11の外へ突出しながら施錠揺動してストライカー3と係合できる。操作体14でフックボルト15を第2ばね39に抗して解錠揺動することにより、フックボルト15をストライカー3から係合解除できる。解錠状態において、スライドブロック13が第1ばね32でケース内方へ退入移動されて、フックボルト15が錠ケース11内に常時退入保持されていることを特徴とする。
【0006】
上記のスライドブロック13には、上下一対のフックボルト15を配置し、両ボルト15の間に圧縮コイル形の第2ばね39を配置する。以て、両フックボルト15は、ストライカー3に設けた出退口55の上下のロック壁56に同時に係合させることができる。
【0007】
フックボルト15は、ほぼ横向きに延びるアーム部33と、アーム部33の突端に設けられてストライカー3と係合する掛止爪34とを備えており、施錠位置において錠ケース11から突出するスライドブロック13の側端部に、フックボルト15の不正解錠を阻止する防護壁31が設けるられたものとすることができる。
【0008】
操作体14は、錠ケース11の外に設けたハンドル7・8とハンドル軸47を介して連結されて往復揺動できるレバーからなり、錠ケース11には、施錠状態における操作体14を解錠操作不能にロック保持するサムターン機構16を設けることができる。
【0009】
この発明の別の鎌錠は、図7ないし図11に示すごとく戸パネル2に固定される錠ケース70と、錠ケース70で施錠位置と解錠位置とに往復スライド可能に支持されるフックボルト71と、フックボルト71を解錠位置へ向かって移動付勢するボルトばね72と、フックボルト71をボルトばね72の付勢力に抗して施錠位置へ移動操作する操作体73とを含む。そのフックボルト71は、ストライカー3と係合する施錠姿勢と、ストライカー3との係合を解除する解錠姿勢とに揺動変位できるよう、錠ケース70で上下揺動可能に軸支されて、ボルトばね72で施錠姿勢に揺動付勢されている。操作体73でフックボルト71をボルトばね72に抗してスライド操作することにより、フックボルト72が錠ケース70の外へ突出しながら施錠揺動してストライカー3と係合でき、操作体73でフックボルト71をボルトばね72に抗して解錠揺動することにより、フックボルト71をストライカー3から係合解除できる。そして、解錠状態におけるフックボルト71が、ボルトばね72で錠ケース70内へ向かって常時退入保持されていることを特徴とする。
【0010】
具体的には、対称構造の一対の半ケース体70aを蓋合わせ状に接合して構成した錠ケース70の内部に、フックボルト71とボルトばね72とを配置する。錠ケース70の内外側面に対向配置した一対の操作体73どうしは、錠ケース70を貫通する締結具92で同行スライド可能に一体化する。錠ケース70には、前記締結具92をスライド可能に案内する第1溝75と、フックボルト71のボス83をスライド可能に案内し、かつボス83を揺動可能に軸支する第2溝76とを設ける。そして操作体73の内面には、フックボルト71をボルトばね72に抗して施錠位置へ移動操作するための連動軸91が、第2溝76内へ入り込む状態で突設されており、操作体73には、フックボルト72の受動アーム85を解錠方向へ変位操作する解錠部93が設けられている。
【0011】
フックボルト71の受動アーム85は、締結具92の解錠方向のスライド軌跡に臨ませて配置して、締結具92のひとつが解錠体93を兼ねるようにすることができる。
【0012】
【発明の作用効果】
この発明では、ストライカー3に係合するフックボルト15をスライドブロック13で揺動可能に支持し、スライドブロック13を第1ばね32で錠ケース11の内方へ退入付勢して、解錠状態におけるフックボルト15を錠ケース11内に常時退入保持できるようにしたので、フックボルト15はもちろんのこと、他の錠部品が、戸開放時に戸パネル2の側端から突出するのを解消して衣服の引っ掛かりなどを完全に解消できる。フックボルト15を常に錠ケース11内に退入保持し、戸パネル2を施錠するときに限ってフックボルト15を錠ケース11から突出できるので、錠部品の突出が一切なく安全性に優れた鎌錠が得られる。また、ハンドル7・8で操作体14を介してスライドブロック13を移動操作し、あるいは、ハンドル7・8で操作体14を介してフックボルト15を解錠揺動操作することにより、鎌錠の施錠および解錠の切り換えと、戸パネル2の開閉とを同時に行うことができるので、戸パネル2の開閉操作が簡単に行える。
【0013】
施錠状態においては、第1ばね32が圧縮されてスライドブロック13を解錠方向へ付勢している。そのため、フックボルト15はストライカー3のロック壁56に密着している。換言すると、戸パネル2は戸枠1側へ押し付けられて、戸枠1に隙間のない状態で密接している。従って、閉じ状態の戸パネル2と戸枠1との間に隙間が生じるのを解消して、両者の水密性や密閉度を向上できるうえ、戸パネル2が風や外部振動を受けてがたつくのを解消できる。
【0014】
スライドブロック13に、上下一対のフックボルト15を配置し、両ボルト15をストライカー3に設けた出退口55の上下のロック壁56に同時に係合させるようにした鎌錠によれば、2個のフックボルトでストライカーの上下2箇所を係合保持できるので、外部振動を受けて戸パネル2が上下に遊動するのをよく防止でき、先のように戸パネル2が第1ばね32で戸枠1に押し付けられることも相俟って、戸パネル2のがたつきをよく防止できる。
【0015】
スライドブロック13の側端部に防護壁31を設けた鎌錠によれば、施錠状態において、防護壁31が出退口55に入り込んで、フックボルト15の外面を覆っている。そのため、戸パネル2と戸枠1との接合隙間から金属板を差し込んで、フックボルト15を第2ばね39に抗して解錠操作しようとしても、防護壁31が邪魔になって解錠できず、従って不正解錠を阻止できる。
【0016】
錠ケース11に、操作体14を解錠操作不能にロック保持するサムターン機構16を設けた鎌錠によれば、サムターン機構16を待機位置へ復帰操作しない限りは、ハンドル7・8を操作しても操作体14を解錠操作できないので、いたずらや悪意による解錠を阻止して、防犯性を高めることができる。
【0017】
フックボルト71を錠ケース70で施錠位置と解錠位置とに往復スライド可能に支持し、ボルトばね72で解錠位置へ向かって移動付勢したうえで、フックボルト71を、ストライカー3に対して施錠姿勢と解錠姿勢とに揺動変位できるよう錠ケース70で支持した鎌錠によれば、解錠状態におけるフックボルト71を、ボルトばね72で錠ケース70内へ向かって常時退入保持できるので、フックボルト15はもちろんのこと他の錠部品が、戸開放時に戸パネル2の側端から突出するのを解消して衣服の引っ掛かりを完全に解消でき、戸パネル2の側端からの錠部品の突出が一切なく安全性に優れた鎌錠が得られる。また、操作体73を移動操作してフックボルト15を施錠あるいは解錠揺動操作することにより、鎌錠の施錠および解錠の切り換えと同時に、戸パネル2の開閉を行えるので、戸パネル2の開閉操作を簡単に行うことができる。
【0018】
施錠状態においては、ボルトばね72が伸張されてフックボルト71を解錠方向へ引張り付勢している。そのため、フックボルト71はストライカー3のロック壁56に密着しており、戸パネル2は戸枠1側へ引き寄せられて、戸枠1に隙間のない状態で密接している。従って、閉じ状態の戸パネル2と戸枠1との間に隙間が生じるのを解消して、両者の水密性や密閉度を向上できるうえ、戸パネル2が風や外部振動を受けてがたつくのを解消できる。
【0019】
フックボルト71の受動アーム85を操作体73に設けた締結具92の解錠軌跡に臨ませて配置し、締結具92を解錠体93として利用すると、解錠体93を別途に設ける必要がなく、その分だけ操作体73の構造を簡素化して、製造コストの削減化が図れる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
図1ないし図6はこの発明に係る鎌錠の実施例を示す。図1および図2において符号1は戸枠、2は戸パネル、3は戸枠1に固定したストライカーである。鎌錠は、戸パネル2にその側端面の側から埋設される錠ユニット4と、戸パネル2の内外面に装着されるカバー5・6と、各カバー5・6の外面に配置されるハンドル7・8などで構成してある。
【0021】
図3において錠ユニット4は、側端上下に締結座10が張り出し形成されている角箱状の錠ケース11を有し、錠ケース11の内部に、スライドブロック13と、操作体14と、フックボルト15と、操作体14を解錠不能にロック保持するサムターン機構16と、いくつかのばねを組み込んで構成してある。符号12は錠ケース11の開口面を塞ぐ蓋板である。
【0022】
錠ケース11は、戸パネル2の屋内側へ向かって開口しており、さらに側端壁の上下中央にフックボルト15の出退口18が開口している。出退口18よりケース内方の上下には、解錠状態におけるフックボルト15の掛止爪34を収容するポケット19が設けてあり(図1参照)、このポケット19に連続して上下一対のガイド壁20を設けてある。ケース内奥端にも上下一対のガイド壁21が設けてある。ケースの外側壁の上下にはハンドル軸を挿通するための穴22と、サムターン軸51を挿通するための穴23が通設してある(図3参照)。蓋板12にも同様の穴が通設してある。構造の簡素化を図るために、錠ケース11は射出成形品で形成してある。
【0023】
スライドブロック13は、横長四角形状の平板状のベース部25を有し、ベース部25の中途部の上下に、ばね受座26と、フックボルト15の揺動限界を規定する規制壁27を一体に突設した射出成形品からなる。ベース部25の板面には操作体14用の横長四角形状の受動穴28と逃げ穴29、および上下一対の挿通穴30が形成してある。規制壁27より側方に突出するベース部25の上下辺部は、それぞれ不正解錠を防ぐ防護壁31として機能するが、その詳細は後述する。スライドブロック13を錠ケース11内に組み、そのばね受座26とケース側壁との間に、圧縮コイル形の第1ばね32を装着することにより、スライドブロック13は解錠位置側へ移動付勢される。
【0024】
フックボルト15は、横長のアーム部33を有し、その一端に嘴状の掛止爪34を、他端に解除腕35を一体に形成したステンレス製のプレス金具からなる。アーム部33の中途部の上下には、軸支部36とばね受爪37が設けてある。フックボルト15は、2枚の金具をスポット溶接して構成するが、片方の金具の解除腕35と、解除腕35に隣接するアーム部33の一部は省略されている。規制壁27が突出する側のベース部25の面壁上下にフックボルト15を横長姿勢で配置し、軸支部36に挿通したピン38を先の挿通穴30にかしめ固定することにより、両フックボルト15はスライドブロック13で施錠姿勢と解錠姿勢とに上下揺動自在に支持される。この状態のばね受爪37の間に圧縮コイル形の第2ばね39を介装することにより、各フックボルト15は、施錠姿勢に揺動付勢され、規制壁27で受け止められている(図1参照)。
【0025】
操作体14は、上下に長いレバー状の射出成形品からなり、そのアーム41の下部にボス42とばね爪43とを突設し、上部寄りに卵形の突起44を突設してある。アーム41の上端にはサムターン機構16用の係合凹部45が形成してある。ボス42の両端を錠ケース11と蓋板12とで支持することにより、操作体14は左右方向へ揺動可能に軸支され、ボス42に外嵌したキックばね46で、アーム41が直立する待機姿勢(図1に想像線で示す状態)に姿勢保持される。この待機状態において、突起44はフックボルト15の間を介して、スライドブロック13の受動穴28に入り込み、穴の内側縁に接当している。従って操作体14をキックばね46に抗して左または右へ揺動操作すると、突起44は受動穴28と解除腕35のいずれかに接当して、これらを変位操作できる。操作体14は、角軸からなるハンドル軸47を介して内外の両ハンドル7・8と連結してある。
【0026】
図1および図2において、サムターン機構16は、錠ケース11の上部中央に配置されるカム48と、カム48で下向きに揺動操作されるロックレバー49と、ロックレバー49を時計回転方向へ揺動付勢するキックばね50と、カム48をサムターン軸51を介して回動操作する操作つまみ52、および内外の表示アーム53とで構成する。操作つまみ52と、内側の表示アーム53とは、内側のカバー5と戸パネル2との間に配置されて、操作つまみ52の操作部のみがカバー5の外に突出している。外側の表示アーム53は、外側のカバー6と戸パネル2との間に配置する。各表示アーム53は扇形に形成してあって、操作つまみ52をロック位置に切り換えた状態と、ロック解除位置に切り換えた状態とで、異なる色の表示を各カバー5・6の表示窓5a・6aを介して表示できるようになっている(図2参照)。
【0027】
帯板状の金属板からなるストライカー3には、フックボルト15の進入を許す出退口55が縦長溝状に開口してある。上下のフックボルト15の係止爪34は、爪先端の斜面部が出退口55の上下縁に接当し、第2ばね39に抗して接近揺動することにより出退口55をくぐり抜けた後、施錠姿勢に復帰して上下のロック壁56と係合する。この状態において第1ばね32は圧縮されて、スライドブロック13を解錠方向へ付勢している。そのため、係止爪34はロック壁56に密着し、戸パネル2と戸枠1も隙間のない状態で密接している。
【0028】
戸パネル2を開放した状態では、図1に示すように、スライドブロック13は錠ケース11内に退入して解錠位置にあり、フックボルト15はその係止爪34がポケット19内に収まる状態で規制壁27に受け止められている。この状態から、内外のハンドル7・8のいずれか一方を操作して戸パネルを2を閉じ操作すると、操作体14がキックばね46の付勢力に抗して反時計回転方向へ揺動して、その突起44がスライドブロック13を第1ばね32に抗して、図4に向かって左側へスライドする。錠ケース11から突出するフックボルト15は、係止爪34が他に先行して出退口55に接当し、先に説明したように第2ばね39に抗しながら出退口55をくぐり抜け、図5に示すようにロック壁56と係合して施錠姿勢に切り換わる。
【0029】
このとき、スライドブロック13の防護壁31も出退口55に入り込む。そのため、戸パネル2と戸枠1との接合隙間から金属板を差し込んで、フックボルト15を第2ばね39に抗して解錠操作しようとしても、防護壁31が邪魔になって解錠できず、従って不正解錠を阻止できる。ハンドル7・8の操作力を開放すると、ハンドル7・8および操作体14は待機位置へ復帰し、突起44はフックボルト15の解除腕35の内側面に当たっている。操作体14が待機位置にあるとき、操作つまみ52を反時計回転方向へ回転操作すると、図5に示すようにカム48がロックレバー49をキックばね50に抗して押し下げ操作し、その下面に設けた突起49aが操作体14の係合凹部45と係合する。そのため、操作つまみ52を待機位置へ復帰操作しない限りは、ハンドル7・8を操作しても操作体14を動かすことはできない。
【0030】
解錠時には、ハンドル7・8を揺動操作して、図6に示すように操作体14を時計回転方向へ揺動させる。操作体14の揺動に伴って、突起44がフックボルト15の解除腕35を第2ばねの付勢力に抗して押す。その結果、フックボルト15は図6に示すように係止爪34どうしが接近揺動して、解錠姿勢に切り換わるので、ストライカー3の出退口55から抜け出ることができ、この状態で戸パネル2を開放操作できる。
【0031】
(実施例2)
図7ないし図11は、鎌錠の別実施例を示す。そこでは、戸パネル2に固定される錠ケース70と、錠ケース70で施錠位置と解錠位置とに往復スライド可能に支持されるフックボルト71と、フックボルト71を解錠位置へ向かって移動付勢する引張りコイル形のボルトばね72と、フックボルト71をボルトばね72の付勢力に抗して解錠位置へ移動操作する操作体73(図8参照)と、戸パネル2の外面に固定されるカバー74などで錠ユニット4を構成する。
【0032】
錠ケース70は、一体成形ヒンジ74を介して一体成形される一対の半ケース体70aを蓋合わせ状に接合して構成する。各半ケース体70aは対称構造に形成されており、その主面壁の上下に横長の第1溝75を平行に形成し、両溝75の間に第2溝76を形成し、第1溝75の上下に締結ボス77(図9参照)を形成し、第2溝76の近傍にナット座を形成してなる。主面壁の外面上下にはフランジ壁78を張り出し、フランジ壁78の基端に沿ってガイド溝79が形成してある。両半ケース体70aの間に、フックボルト71とボルトばね72とが組み込まれる。両半ケース体70aは、ナット座にねじ込んだビス80aとナット80bとで仮り固定できる。ボルトばね72の一端は、ビス80aに掛け止められる(図7参照)。
【0033】
図10においてフックボルト71は、横長のアーム部81の先端に嘴状の係止爪82を有し、基端側にボス83と、ばね掛腕84と、受動アーム85とを一体に成形したプラスチック成形品からなる。ボス83を第2溝76で案内支持し、ばね掛腕84にボルトばね72の一端を掛け止めることにより、フックボルト71は解錠位置へ向かって移動付勢され、しかもボス83を中心にして施錠姿勢に揺動付勢される。つまり、フックボルト72は、ストライカー3と係合する施錠姿勢と、ストライカー3との係合を解除する解錠姿勢とに揺動変位できるよう、錠ケース70で上下揺動可能に軸支されて、ボルトばね72で施錠姿勢に揺動付勢されている。
【0034】
図8および図9において操作体73は、上下辺部にスライド壁87が形成してある平板状のプラスチック成形品からなり、その面壁の上下に横長の逃げ溝88を通設し、逃げ溝88の間に操作つまみ89を突設する。面壁の内面側には、上下一対の締結ボス90と、連動軸91が突設してある。図9に示すように、一対の操作体73は、錠ケース70の内外側面に対向配置した状態で、錠ケース70を貫通する皿ビス(締結具)92で一体化されて同行スライドできる。皿ビス92は、ビス座が形成された側から締結ボス90にねじ込まれ、締結ボス90は第1溝75でスライド案内されている。また、図7に示すように、上側の締結ボス90は受動アーム85を受け止めて、フックボルト71がボルトばね72の付勢力を受けて傾動するのを防いでいる。この締結ボス90は、フックボルト71を解錠操作するための解錠部93を兼ねている。締結状態における連動軸91は第2溝76内に入り込んで、フックボルト71の基部周面に臨んでおり、施錠時にフックボルト71をボルトばね72に抗してスライド操作できる状態にある。
【0035】
図8および図9においてカバー74は、角皿状のプラスチック成形品からなり、その凹部壁の上下に6角ナット94が嵌め込まれる座部95を形成し、座部95の間に操作つまみ89の左右スライドを許す開口96とビス溝99が形成してある。外ハンドル98を開口96に係合し、ビス溝99に挿通したビス100を外ハンドル98にねじ込むことにより、外ハンドル98をカバー74と一体化できる。この後、錠ケース70の屋内側からボルト97を締結ボス77に挿通して、そのねじ部をカバー74に装着した6角ナット94にねじ込むことによって、錠ケース70とカバー74とを戸パネル2に固定でき、さらに操作体73の操作つまみ89を外ハンドル98に係合して、外ハンドル98と操作体73とを同行スライド可能に一体化できる。この状態では、開口96と座部95に嵌め込まれた6角ナット94を外ハンドル98で覆い隠すことができる。この装着状態において、フックボルト71は錠ケース70の側面から突出しているが、戸パネル2の側端の内面に位置している。従って、戸パネル1を開放した状態において、その係止爪83に衣服の一部が引っ掛かることはない。以上のように構成した鎌錠は、従来の鎌錠に比べて、錠の構成部品点数を削減できるうえ、錠ケース70および操作体72の構造を上下対象とするので、フックボルト71組み付け方向を反転するだけで、右勝手と左勝手のいずれの仕様にも共通して使用できるので、鎌錠の製作コストが少なくて済む。
【0036】
戸パネル2を開放した状態では、図1に示すように、フックボルト71が解錠位置にある。この状態から、操作体73または外ハンドル98のいずれか一方を操作して戸パネルを2を閉じ操作すると、フックボルト71が連動軸91に押されて、ボルトばね72の付勢力に抗して、図10に向かって左側へスライドする。戸パネル2が戸枠1に接すると、フックボルト71の係止爪83がストライカー3の出退口55に当たり、その傾斜面がボルトばね72に抗しながら出退口55をくぐり抜け、ロック壁56と係合して施錠姿勢に切り換わる。
【0037】
解錠時には、操作体73または外ハンドル98を揺動操作して、図11に示すように操作体73を右方向へスライド操作する。操作体73のスライドに伴って、皿ビス92が受動アーム85に接当して、ストライカー3と係合しているフックボルト71を時計回転方向へ揺動操作し、その係止爪82とロック壁56との係合状態を解除する。係合が解除されると同時に、フックボルト71は錠ケース70側へ引き込まれ解錠状態に切り換わるので、戸パネル2を開放操作できる。
【0038】
実施例1におけるフックボルト15は、上下一対である必要はなく、いずれか一方にのみ設けてあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】解錠状態の鎌錠の縦断正面図である。
【図2】鎌錠の縦断側面図である。
【図3】鎌錠の分解斜視図である。
【図4】施錠途中の鎌錠の縦断正面図である。
【図5】施錠状態の鎌錠の縦断正面図である。
【図6】解錠途中の鎌錠の縦断正面図である。
【図7】鎌錠の別実施例を示す正面図である。
【図8】別実施例の鎌錠の施錠状態における横断平面図である。
【図9】図7におけるA−A線断面図である。
【図10】別実施例の鎌錠の施錠途中の縦断正面図である。
【図11】別実施例の鎌錠の解錠途中の縦断正面図である。
【符号の説明】
2 戸パネル
3 ストライカー
11 錠ケース
13 スライドロック
14 操作体
15 フックボルト
32 第1ばね
39 第2ばね

Claims (7)

  1. 戸パネル2に固定される錠ケース11と、錠ケース11で施錠位置と解錠位置とに往復スライド可能に支持されるスライドブロック13と、
    スライドブロック13を解錠位置へ向かって移動付勢する第1ばね32と、
    スライドブロック13を第1ばね32の付勢力に抗して施錠位置へ移動操作する操作体14と、
    スライドブロック13で上下揺動可能に支持されて、ストライカー3に係合する施錠姿勢と、ストライカー3との係合を解除する解錠姿勢とに揺動変位できるフックボルト15と、
    フックボルト15を施錠姿勢に揺動付勢する第2ばね39とを含み、
    操作体14でスライドブロック13を第1ばね32に抗してスライド操作することにより、フックボルト15が錠ケース11の外へ突出しながら施錠揺動してストライカー3と係合でき、
    操作体14でフックボルト15を第2ばね39に抗して解錠揺動することにより、フックボルト15をストライカー3から係合解除でき、
    解錠状態において、スライドブロック13が第1ばね32でケース内方へ退入移動されて、フックボルト15が錠ケース11内に常時退入保持されていることを特徴とする鎌錠。
  2. スライドブロック13に、上下一対のフックボルト15が配置されて、両フックボルト15の間に圧縮コイル形の第2ばね39が配置されており、
    両フックボルト15が、ストライカー3に設けた出退口55の上下のロック壁56に同時に係合する請求項1記載の鎌錠。
  3. フックボルト15が、ほぼ横向きに延びるアーム部33と、アーム部33の突端に設けられてストライカー3と係合する掛止爪34とを備えており、
    施錠位置において錠ケース11から突出するスライドブロック13の側端部に、フックボルト15の不正解錠を阻止する防護壁31が設けてある請求項1または2記載の鎌錠。
  4. 操作体14が、錠ケース11の外に設けたハンドル7・8とハンドル軸47を介して連結されて往復揺動できるレバーからなり、
    錠ケース11に、施錠状態における操作体14を解錠操作不能にロック保持するサムターン機構16が設けてある請求項1または2または3記載の鎌錠。
  5. 戸パネル2に固定される錠ケース70と、錠ケース70で施錠位置と解錠位置とに往復スライド可能に支持されるフックボルト71と、フックボルト71を解錠位置へ向かって移動付勢するボルトばね72と、フックボルト71をボルトばね72の付勢力に抗して施錠位置へ移動操作する操作体73とを含み、
    フックボルト71は、ストライカー3と係合する施錠姿勢と、ストライカー3との係合を解除する解錠姿勢とに揺動変位できるよう、錠ケース70で上下揺動可能に軸支されて、ボルトばね72で施錠姿勢に揺動付勢されており、
    操作体73でフックボルト71をボルトばね72に抗してスライド操作することにより、フックボルト72が錠ケース70の外へ突出しながら施錠揺動してストライカー3と係合でき、
    操作体73でフックボルト71をボルトばね72に抗して解錠揺動することにより、フックボルト71をストライカー3から係合解除でき、
    解錠状態におけるフックボルト71が、ボルトばね72で錠ケース70内へ向かって常時退入保持されていることを特徴とする鎌錠。
  6. 対称構造の一対の半ケース体70aを蓋合わせ状に接合して構成した錠ケース70の内部に、フックボルト71とボルトばね72とが配置されており、
    錠ケース70の内外側面に対向配置した一対の操作体73どうしが、錠ケース70を貫通する締結具92で同行スライド可能に一体化されており、
    錠ケース70には、前記締結具92をスライド可能に案内する第1溝75と、フックボルト71のボス83をスライド可能に案内し、かつボス83を揺動可能に軸支する第2溝76が設けられており、
    操作体73の内面には、フックボルト71をボルトばね72に抗して施錠位置へ移動操作する連動軸91が、第2溝76内へ入り込む状態で突設されており、操作体73には、フックボルト72の受動アーム85を解錠方向へ変位操作する解錠部93が設けてある請求項5記載の鎌錠。
  7. フックボルト71の受動アーム85を、締結具92の解錠方向のスライド軌跡に臨ませて配置して、締結具92のひとつが解錠体93を兼ねている請求項5または6記載の鎌錠。
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