JP4622007B2 - 欠陥検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の回路パターンを有する液晶基板又はICウエハの傷、膜厚ムラ、塵等の欠陥を検査する欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ICウエハや液晶基板表面の膜厚ムラ、傷等の欠陥検査は、種々の光束の照明光を様々な角度から照射し、被検物を回転又は揺動させながら、被検物からの光を観察者が直接的に目視により観察する場合が多い。また、最近は欠陥の定量化、検査の省力化、高速化に伴い欠陥検査を自動化する要請が強くなっており、この要請に応える形で種々の装置が提案されている。例えば、基板上の繰り返しパターンから発生する回折光による基板の画像を取り込み、画像処理を行い欠陥を検査するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
観察者の目視による基板の通常の外観検査では、基板に白色光のスポットライトを照射し、その反射光の色の付き方を見て基板の良否を判断する。ここで、基板の繰り返しパターンが形成された部分からは回折光が生じ、観察者は回折光のスペクトルを観察することになる。そして、デフォーカスなどの欠陥が存在する露光領域(ショット領域)は、その周囲の欠陥が存在しない正常なショット領域と回折光のスペクトルの色の付き方又は強度が異なるので、目視で欠陥と判断することができる。
【0004】
規則的なパターンから回折光が発生した時には以下の条件式(1)が満たされている。
(1) sinθd−sinθi=mλ/p
ここで、θiは入射角、θdは回折角、mは回折次数、λは波長、pはピッチをそれぞれ表している。上式から明らかなように、同一の角度条件においてより小さなピッチのパターンから回折光を発生させようとすると、次数と波長を小さくすれば良い事が分かる。
【0005】
光源として可視光を用いた場合、λの下限値はh線(405nm)近辺、即ち400nm程度がほぼ限界であり、0次光、即ち正反射光以外の回折光の回折次数は絶対値で1が最小であるから、ピッチが所定値を下回ると回折光が発生せず、検査を行うことが不可能になる。
【0006】
一方、自動検査装置においても目視検査と同様に、欠陥部分と正常部分との回折光の強度差を利用しているので、光源に可視光を用いる限り、上述の問題点を有している。
【0007】
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、より微細なピッチの繰り返しパターンが形成された基板において良好に欠陥検査を行うことができる欠陥検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為に、本発明は、周期パターンが表面に形成されている被検基板の前記周期パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、少なくとも1つが400nmより短い紫外光であって、互いに異なる波長の光をそれぞれ供給する複数の光源と、前記複数の光源からそれぞれ照射される光を略平行光に変換する1つの凹面反射鏡を含み、該凹面反射鏡を介して前記略平行光を前記被検基板にそれぞれ所定の角度で照射する照明光学系と、前記照射された光ごとに前記被検基板から発生する、それぞれの複数の回折光のうち所望次数の回折光のみをそれぞれ受光して前記周期パターン像を形成する1つの受光ユニットと、を備えることを特徴とする欠陥検査装置を提供する。
【0011】
また、本発明の好ましい態様では、前記複数の光源からそれぞれ照射される光は、前記光の波長に応じて前記照明光学系を介して前記被検基板への入射角度が異なるように照射されることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態にかかる欠陥検査装置を説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。光源ユニットとしての光源11から射出された光は、リレーレンズ21を透過し球面反射鏡31に入射する。なお、光源ユニットとしては、所定の波長を持つ光を発する光源自身のみの構成に限ることなく、光源とその光源からの光を集光する集光部材(集光レンズ、楕円鏡等の反射鏡等)とを含む構成とすることも可能である。リレーレンズ21から球面反射鏡31までの系が照明光学系1を構成する。光源11は、例えば水銀ランプで365nmのi線又は313nmのJ線、YAGレーザの4倍高調波で266nm、KrFエキシマレーザで248nm,ArFのエキシマレーザで193nmの光を射出するもの等を使用することができる。また、光源11の射出端には可変開口絞りが設けられており、欠陥検査測定に不要な光を遮光する。なお、光源11は365nm以下の波長を持つ光を供給するものであることがより一層好ましい。
【0014】
水銀ランプを用いた場合は、光源から射出された白色光の中から不図示の干渉フィルタによって紫外域の光を取り出し、これを照明光として利用する。さらに好ましくは、例えば、透過波長域が異なる複数の干渉フィルタをレボルバ上に備え、レボルバをモータで回転することで、択一的に干渉フィルタを光軸上に挿脱できる構成が望ましい。また、光源11にレーザを用いた場合は、レーザ光の可干渉性を低減させておくことが望ましい。
【0015】
球面反射鏡31で反射された光は略平行光束となってステージ51に載置された基板41に入射する。ステージ51は所定軸を中心とした回転とチルト(傾斜)との両方を行うことができる。基板41で回折された回折光は球面反射鏡32で反射され、カメラレンズ61により撮像素子71のCCD撮像面に像を形成する。ここで、球面反射鏡32とカメラレンズ61とで受光光学系2を構成し、その受光光学系2と撮像素子71とで受光ユニットを構成する。基板41からの回折光は、パターンのピッチにより回折角が異なるので、回折光が受光光学系2に入射するようにステージ51により基板41を適宜チルトする。また、ステージをチルトさせる代わりに、照明光学系1と受光光学系2とのいずれか一方、又は両方をチルト軸を中心に回転させても良い。
【0016】
また、可変開口絞りがカメラレンズ61内に設けられており、測定に不必要な光を遮光すると同時に基板側の開口数を決めている。開口絞りを絞ることで開口数を小さくすれば、基板側の焦点深度を深くできるので、チルトしても周辺の画像がぼやける事がない。
【0017】
カメラレンズ61は単焦点距離レンズに限られない。焦点距離の異なる複数のレンズが交換可能な構成であり、基板像の大きさと撮像素子の撮像面の大きさとを略一致させるようにレンズを選択して結像倍率を変えることが望ましい。基板像の大きさと撮像素子の撮像面の大きさとを略一致させることで画像処理の効率を向上させることができる。さらに好ましくは、カメラレンズ61がバリフォーカルレンズ又はズームレンズであれば、レンズを交換せずに倍率を変更できる。なお、短時間で欠陥検査を行いたい場合は、倍率を変えずに検査を行うことが望ましい。
【0018】
画像処理装置81は、検査中の基板41の像と予め記憶させておいた良品基板の像とを比較することでパターンマッチング又は予め学習させておいた良品基板の特徴と異なる部分が存在するか否か等の画像処理を行う。例えば、デフォーカスによるムラなどの欠陥が基板の所定部分に存在する場合は、この所定部分の明暗差又は特徴の相違などの情報に基づいて、欠陥部分を認識して出力する。
【0019】
特定用途向け集積回路(Application Specific IC,以下「ASIC」という)又はLogic(論理)回路等の異なるピッチのパターンが混在する基板に対しては、それぞれのパターン領域毎に欠陥検査を行う。そして、パターンそれぞれに対して良否判定を行い、さらにそれらの論理和をとって、最終的な良否を判断する。
【0020】
また、通常一つのパターンに対しては一つの条件で欠陥検査を行うことが一般的である。しかし、実際に欠陥が存在しても、薄膜干渉の影響により、得られた画像の欠陥部分と良品部分との明暗差が明確でない場合がある。このため、一つのパターンに対して、波長を変化させること又は角度条件変化させることで複数回検査を行うことが望ましい。
【0021】
基板41のパターンのピッチをp、照明光の波長をλ、回折次数をm、基板41が水平に保持された時の基板の法線と基板と交わる照明光とのなす角度をθi、同様に当該法線と基板と交わる回折光とのなす角度をθd、チルト角をθtとそれぞれしたとき、次式が成立する。
(2) sin(θd−θt)−sin(θi+θt)=mλ/p
符号については図12に示すとおり、照明光の角度θiに関しては入射側に見込む角度方向をプラス、反射側に見込む角度方向をマイナスとし、回折光の角度θdとチルト角θtとに関しては、入射側に見込む角度方向をマイナス、反射側に見込む角度方向をプラスとそれぞれしている。また、回折次数mは基板への入射光の正反射光を基準として入射側に見込む角度方向をマイナス、反射側に見込む角度方向をプラスとそれぞれする。なお、θiの範囲は0度から90度までの範囲である。
【0022】
図14は、可視光として546nm、紫外光として266nmの光を用い、照明光学系と受光光学系とをそれぞれ、ステージの水平位置を基準に入射角が+45度、回折角が−10度となるように配置した場合の、ステージのチルト角(横軸)と検査対象のパターンピッチ(縦軸)との関係を表した図である。図からも明らかな様に、同じチルト角、即ち同じ角度条件なら紫外光を用いた方が細かいピッチのパターンの欠陥検査を行うことができることが分かる。
【0023】
また、基板41は球面反射鏡31の焦点面にほぼ一致するように配置されている。さらに、照明光学系1では光源11が照明光学系1の焦点面に配置され、受光光学系2ではカメラレンズ61の入射瞳面が球面反射鏡32の焦点面に配置されている。かかる配置により本実施形態の装置の光学系はテレセントリックな系を構成している。テレセントリックな光学系では、撮像素子71で取り込んだ画像の見え方を基板全面に渡って同じにすることができる。非テレセントリックな光学系では、基板上の位置に依存して上式(2)における基板への入射角θi+θtと、回折角θd−θtとがそれぞれ異なる。このため、回折光の強度は入射光の入射角に依存して変化するため、同じ欠陥でも基板上の位置により見え方が異なる場合がある。本実施形態にかかる欠陥検査装置(図1)は、テレセントリックな光学系を有しているので、基板全面にわたって入射角θi+θtと、回折角θd−θtとをそれぞれ一定にすることができる。したがって、基板上の欠陥部分の位置にかかわらず同じ欠陥であれば見え方が同じになるので検出感度が等しくなり、欠陥部分をより迅速かつ正確に特定することができる。
【0024】
また、屈折系のテレセントリック光学系を用いると装置が大型化するため、球面反射鏡を用いた反射型のテレセントリック光学系を採用することで装置の小型化を実現している。さらに好ましくは、偏心光学系であるので非点収差を小さくするために、球面反射鏡に対する反射光の入射角を小さくすることが望ましい。
本実施形態では、球面反射鏡に対する反射光の入射角は約10度である。
【0025】
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態を含めて以下に説明する全ての実施形態において、上記第1実施形態と同じ部分には第1実施形態と同一の符号を用い、重複する部分の説明は省略する。
【0026】
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であり、検査基板41に対する入射角の絶対値と回折角の絶対値とが僅かに異なる様に配置して、上記第1実施形態における照明光学系1と受光光学系2とを構成する球面反射鏡を、1つの球面反射鏡31で兼用させている。かかる構成により上記第1実施形態にかかる装置よりもさらに小型化することができ、またより微細なピッチのパターンを欠陥検査できる。
【0027】
(第3実施形態)
図3は、第3実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。第1実施形態にかかる装置に光源ユニット12及び照明光学系3を追加した構成である。照明光学系3は、リレーレンズ22、球面反射鏡33とから構成されている。照明光学系1からの照明光と、照明光学系3からの照明光との角度条件がそれぞれ異なるので、2種類のピッチのパターンを同時に検査することで処理時間を短縮出来る。特に、異なるピッチのパターンが混在するLogic(論理)回路パターンやASIC等を検査する場合に有効である。また、光源11と光源12との波長を変えておく事で、一つのパターンに対して同時に2つの条件で検査する事も可能となる
(第4実施形態)
図4は第4実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。本実施形態は第3実施形態の変形例であり、照明光学系1と照明光学系3とを構成する球面反射鏡を、球面反射鏡31で兼用させている構成である。換言すると、第2実施形態にかかる装置の光源部11の近傍に新たに光源を追加した構成と等価である。2つの光源の波長が同一であれば2種類のピッチパターンを同時に検査でき、また、相互に異なる波長であれば一つのパターンに対して異なる条件での同時に検査でき、更に装置の小型化が可能である。
【0028】
(第5実施形態)
図5は、本発明の第5実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。第3実施形態における照明光学系1又は照明光学系3にライン型のライトガイドファイバ101とシリンドリカルレンズ111とを用いる構成である。また、光源11からの光は反射鏡Mで折り曲げている。なお、かかる構成により、入射角が大きくなる場合でも、照明光量の損失を少なくすることができる。
【0029】
(第6実施形態)
図6は、第6実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。第1実施形態にかかる装置に受光光学系4を一組追加した構成である。受光光学系4は、球面反射鏡33とカメラレンズ62とで構成され、受光光学系4による像は撮像素子72で撮像される。また、光源11からの光は反射鏡Mで折り曲げている。第3、第4実施形態と同様に、それぞれ角度条件が異なるので2種類のピッチのパターンを同時に検査でき、処理時間を短縮できる。更に、水銀ランプ等のように複数のスペクトル線(波長光)を発する光源を用いれば、1つのパターン(被検物)に対して同時に2つの波長条件で被検物の検査を行う事も可能となる。また、Logic回路パターン又はASIC等で特に有効である点も同様である。
【0030】
(第7実施形態)
図7は、第7実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。本実施形態は第6実施形態の変形例であり、受光光学系2と受光光学系4とを構成する球面反射鏡を球面反射鏡32で兼用させた構成である。換言すると、第1実施形態の受光素子の近傍に新たにカメラレンズ62と撮像素子72とを追加した構成と等価である。2種類のピッチパターンを同時に検査、あるいは水銀ランプ等のように複数のスペクトル線(波長光)を発する光源を用いれば1つのパターン(被検物)に対して同時に2つの波長条件で被検物の検査ができるのみならず、装置の小型化が可能である。
【0031】
(第8実施形態)
図8は、第8実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。本実施形態は第6実施形態の変形例であり、照明光学系1と受光光学系4とを構成する球面反射鏡を球面反射鏡31で兼用させたものである。換言すると、第1実施形態の装置の光源の近傍に新たにカメラレンズ62と撮像素子72を追加した構成と等価である。2種類のピッチパターンを同時に検査、あるいは水銀ランプ等のように複数のスペクトル線(波長光)を発する光源を用いれば1つのパターン(被検物)に対して同時に2つの波長条件で被検物の検査ができるのみならず、装置の小型化が可能である。
【0032】
(第9実施形態)
図9は、第9実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。2組の照明光学系1,3と2組の受光光学系2,4とを有している。照明光学系と受光光学系共に凹面反射鏡31,32を兼用させている。照明光学系の光源11と光源12とはそれぞれ使用波長が異なっている。300nmより短い波長では、カメラレンズを色消しに収差補正するのが難しいので、受光光学系を2組設け、異なる波長を用いて検査する。
【0033】
(第10実施形態)
図10、11は第10実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。基本的な構成は上記第1実施形態と同様であり、同じ部分には同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。光源光として紫外線領域の光、特にi線よりも短い波長の光を用いる場合、紫外線と空気中のNH4 +やSOX等の不純物とが光化学反応を起こし、例えば(NH4)2SO4を生じ、これが光学部品表面に付着することで光学部品に曇りを発生させる。この結果、反射性の光学部品(反射鏡等)の場合には反射率の低下を招き、屈折性の光学部品(レンズ等)の場合には透過率の低下を招く。また、ArFエキシマレーザのような光源では発光スペクトルが酸素の吸収スペクトル領域と重なる為、酸素の吸収による透過率の低下と、オゾン発生に起因する更なる反射性の光学部品の反射率の低下または屈折性の光学部品(レンズ等)の透過率の低下、光学部品表面との反応による装置内の環境汚染を引き起こす。本実施形態はかかる問題に鑑みたものであり、図10に示すように光学系全体を筐体101で囲い、光が筐体から出入りする部分に窓ガラス102を設けている。そして、筐体101内を窒素などの不活性ガスで満たすことで、(NH4)2SO4の発生やオゾン発生に起因する環境汚染を防止することができる。また、ガラス窓102と基板41との間は空気であるのでガラス窓102に上述の曇りが生じる。このため、ガラス窓102を定期的に交換することが望ましい。なお、全ての光学部品を交換する必要が無いので結果的に安価で済む。また、曇りの発生を軽減するため、基板41とガラス窓102との距離は極力近づけることが望ましい。
【0034】
図11は、第10実施形態の変形例の構成を示す図であり、窓ガラス102の代わりに不活性ガスによるエアカーテン104を用いるものである。不活性ガス供給ユニットGから供給された不活性ガスがバルブ103から勢い良く噴出してエアカーテン104を形成する。この不活性ガスのエアカーテン104が基板41周囲の空気の筒体内への侵入を防いでいる。なお、窓ガラスを設けた上に更にエアカーテンを形成しても良い。その時は、上述の窓ガラスの交換は不要となる。また、光学系だけでなく、装置内全体を不活性ガスで満たしても勿論良い。この場合は基板の交換時に基板の出入り口から汚染された外気が装置内に進入するおそれがあるので、基板の出入り口近傍に不活性ガスによるエアカーテンを形成して外部からの空気の進入を防ぐことが望ましい。
【0035】
また、上記第1〜第10実施形態においては画像処理装置を用いた自動化欠陥検査装置を示したが、画像処理装置81の代わりに基板画像を表示するモニタを設け、検査員がモニタ上の画像を見ながら良否判定を行う目視検査機としても良い。目視検査機の構成例を図13に示す。第1実施形態の欠陥検査装置の画像処理装置81をテレビモニタ91で置き換えたものである。モニタには回折光による基板の画像が表示され、検査員は目視で基板画像を観察し、基板の良否判定を行う。光源からCCD撮像素子までの光学系は筐体(チャンバ)101で囲われている。これは、紫外線が装置外に漏れて人体へ悪影響を及ぼすのを防止すると同時に、上述のように筐体内を化学的に清浄な空気や窒素等の不活性ガスで満たすことで、光学部品の曇りを防止する役割もある。
【0036】
また、上記第2実施形態〜第9実施形態にかかる欠陥検査装置において、第10実施形態と同様に、光学系を筐体101で囲い不活性ガスをその内部に供給することで、光源光の短波長化による光学部品表面の曇りの発生を低減できることは言うまでもない。
【0037】
また、上記各実施形態においては、Logic(論理)回路やASIC等の基板では微細なピッチパターンと比較的粗いピッチパターンとが併存する場合もあり、2種類の波長を用いる、即ち2種類の波長の一方を微細ピッチ用の検査光として紫外光を用い、他方を粗いピッチ用の検査光として可視光を用いても良い。その際、可視光と紫外光との双方に関して受光光学系での色収差補正(色消し)を行うのが困難であるため、可視光専用の受光光学系と紫外光専用の受光光学系とをそれぞれ設けることが好ましい。
【0038】
また、以上の各実施の形態による検査装置を用いて被検物体を検査することにより、被検基板に形成された微細なパターンの良又は不良(合否判定)が行われる。この結果、良品となった被検基板のみがデバイス等を完成させるための次の処理工程に受け渡され(移行し)て、不良品となった被検基板は、再工事、再生工事あるいは廃棄等の処理工程へ移行する。
【0039】
従って、以上の各実施の形態による検査装置を用いて検査工程を実行することにより、微細なパターンの検査を精度良くしかも確実に被検物体(ウエハ等の感光性基板)を検査することができるため、良好なる半導体デバイス(半導体装置、液晶表示装置、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。
【0040】
なお、本発明は、上記各請求項に記載したものに限ることなく、以下に示す記載の発明とすることもできる。すなわち、例えば、本発明は、感光性基板を検査する検査工程を含む半導体デバイスの製造方法において、前記検査工程は、400nmよりも短い波長を持つ光で被検基板を照明する照明工程と、前記被検基板からの光を受光する受光工程と、前記受光工程にて光電検出して前記被検基板の表面状態を検出する処理工程と、を含むことを特徴とする半導体デバイスを製造する方法を提供することもできる。この場合、照明工程では照明光学系を用い、受光工程でと受光光学系を用いることが好ましく、照明光学系または受光光学系の少なくとも一方の曇りの低下を防止する曇り防止工程をさらに含むことがより望ましい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、光源に紫外線を用いることで微細なピッチの検査が可能となる。また、光学系を筐体で囲み不活性ガスをその内部に供給することで曇りを除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図2】第2実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図3】第3実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図4】第4実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図5】第5実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図6】第6実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図7】第7実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図8】第8実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図9】第9実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図10】第10実施形態にかかる欠陥検査装置の概略構成を示す図である。
【図11】第10実施形態の変形例を示す図である。
【図12】符号の正負を示す図である。
【図13】第1実施形態の変形例を示す図である。
【図14】チルト角と検査対象のピッチとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1,3 照明光学系
2,4 受光光学系
11 光源
31,32,33 凹面反射鏡
41 基板
51 ステージ
61 カメラレンズ
71 撮像素子
81 画像処理装置
91 モニタ
101 筐体
102 窓
103 バルブ
104 エアカーテン
G 不活性ガス供給ユニット
M 反射鏡
Claims (2)
- 周期パターンが表面に形成されている被検基板の前記周期パターンの欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
少なくとも1つが400nmより短い紫外光であって、互いに異なる波長の光をそれぞれ供給する複数の光源と、
前記複数の光源からそれぞれ照射される光を略平行光に変換する1つの凹面反射鏡を含み、該凹面反射鏡を介して前記略平行光を前記被検基板にそれぞれ所定の角度で照射する照明光学系と、
前記照射された光ごとに前記被検基板から発生する、それぞれの複数の回折光のうち所望次数の回折光のみをそれぞれ受光して前記周期パターン像を形成する1つの受光ユニットと、
を備えることを特徴とする欠陥検査装置。 - 前記複数の光源からそれぞれ照射される光は、前記光の波長に応じて前記照明光学系を介して前記被検基板への入射角度が異なるように照射されることを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
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