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JP4613810B2 - 光沢インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光沢インクジェット記録用紙の製造方法に関するものである。
水性インクを微細なノズルから噴出して画像を形成するインクジェット記録方式は、フルカラー化が容易であること、高速記録が可能であること、少量部数の印刷において他の印刷装置より印刷コストが安価であること等の理由により、端末用プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、および帳票印刷などで広く利用されている。
近年、インクジェットプリンタの急速な普及と高精細化・高速化とが進み、それに伴って、インクジェット記録用紙には、従来以上のインク吸収速度の向上が求められている。
さらに、デジタルカメラで撮影した記録画像に対し、銀塩方式の写真に匹敵する高い画質の実現が強く求められている。
また、印刷画像の品質を銀塩写真の品質により近づけるために、印刷画像の色濃度及び光沢感の更なる向上が望まれている。
一方で、銀塩写真と同等の画像保存性を実現するために、インク自体の改良も提案されている。
従来のインクジェット記録用インクの主流を占める親水性の高い着色剤を使用する水性染料インク(以下、これを染料インクという)とともに、耐水性及び耐光性に優れた疎水性着色顔料を着色剤として含むインク(以下、これを顔料インクという)もしばしば用いられるようになってきている。
顔料インク中の着色顔料は、塗工表面に留まり易く、これまでに供されている染料インク対応の高光沢のインクジェット記録用紙では、顔料インクの定着性や擦過性に劣る。
そのため、染料インク及び顔料インクの両方に対して、高画質で印画可能なインクジェット記録用紙が強く要望されている。
これを実現するためには、塗膜のひび割れを抑制し、かつドットの真円性を再現する等の更に高いインク吸収速度と光沢を得るための技術が必須であり、このためには、インク受容層が微細顔料を含んで形成され、この微細顔料間に形成された複数の細孔における細孔直径の分布曲線のピークがほぼ0.1μm以下の細孔で占められるように制御することを必要とする。
高いインク吸収速度と光沢を得るための技術として、例えば、単体粒子からなる一次粒子であって平均粒子径が20nm以下の無機顔料微粒子と、バインダのポリビニルアルコールとをインク記録層に含有して構成されるインクジェット記録用紙が提案されている。
この記録用紙は、ホウ砂又はホウ酸とポリビニルアルコールとの架橋反応を利用して、上記インク記録層が減率乾燥速度を示すようになる前に塗料をゲル化させて、塗膜のひび割れを抑制しながら高い塗工量を付与したものであり、ドットの真円性が再現され、染料インクにおいては優れた画質を得ることができる(特許文献1)。
上記記録用紙をさらに改良したものとして、支持体とインク記録層との間に、塗工量を限定したホウ酸又はホウ素化合物が塗工された下塗り層を設け、その表面に含有率を限定した無機顔料微粒子と、ポリビニルアルコールを含むインク記録層を設けたものも提案されている。
この記録用紙は、塗膜のひび割れをさらに改良している(特許文献2)。
しかしながら、これらの記録用紙では、その表面の層の表面光沢性が不充分であり、また、顔料インクを用いた場合のインク吸収性が未だ充分なものではなかった。
また、非吸水性の支持体に、第一多孔質層を塗工して乾燥後、もしくは、乾燥終了より前に、第二の多孔質層を塗工することにより製造され、膜面に気泡が発生しないインクジェット記録用紙が提案されている。この記録用紙では、その製造方法によって、気泡やひび割れのないインク記録層とすることができる(特許文献3)。
しかしながら、このインクジェット記録用紙における光沢やインク吸収速度は、未だ充分なものではなかった。
さらに、吸水性のある原紙を支持体に用いたインクジェット記録用紙の製造方法も提案されている。
この記録用紙では、片艶紙の艶面に、ホウ砂又はホウ酸処理層及びポリビニルアルコールを含むインク受容層が順次設けられており、これらを架橋ゲル化して原紙とインク受容層との接着強度を高くし、記録画像の画質を向上し、かつ寸法安定性に優れたものとしている(特許文献4)。
また、この記録用紙を改良したもので、ホウ砂またはホウ酸の塗工量およびインク受容層の塗工量を限定した記録用紙も提案されている(特許文献5)。
しかしながら、これら記録用紙のインク受容層には、平均粒子径が1μm以上の湿式シリカを使用しているため、高い光沢や印字濃度は得られていない。
光沢を付与する技術として、例えば、ミクロンオーダの顔料を主成分とするインク記録層上に、コロイド粒子と高分子ラテックスを含有する光沢発現層を設ける技術が提案されている。この構成により、ある程度の光沢が得られるようになっている(特許文献6)。
しかしながら、この技術では、インク中の染料がミクロンオーダのインク記録層に定着するため、印字濃度が低く、かつ画像の均一性も劣っていた。また、光沢発現層に形成された複数の細孔における細孔直径の分布曲線のピークが0.1μmより大きい細孔で占められているため、光沢発現層がひび割れ、目視光沢が低く、顔料インクの印字濃度も劣っているという問題があった。
さらに光沢を上げるために、塗工層で形成された光沢発現層を、湿潤状態のままで加熱された鏡面ドラムに圧着するキャスト加工を行い、その鏡面を写し取る方法が提案されている。この方法によって、ある程度の光沢は得られるようになっている(特許文献7)。
しかしながら、光沢発現層にはひび割れがあるため、画像の均一性が劣り、印字濃度や顔料インクに対する印刷適性の解決には至っていない。
また、基材上に2層以上の記録層を設け、かつ、その表層の平均粒子径1μm以下の凝集体顔料を含む塗工液を塗工して設けた記録層を湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧着するキャスト加工を行い、光沢、印字濃度、インク吸収性などの問題を解決する試みが提案されている(特許文献8)。
しかしながら、最表層に形成された複数の細孔における細孔直径の分布曲線のピークが0.1μm以下の細孔のみで占められておらず、最表層のひび割れを制御していないため、印字後のドットが真円性に欠け、印字濃度が不足し、画像の均一性も低いものであった。
また、昨今のプリンタの高精細・高速化に伴い、インク吸収性も不充分であった。
そのため、顔料インクを用いた場合には、塗膜のひび割れ部分に着色顔料が多く吸収されることにより、画像にムラが生じ、また、印字濃度も低くなり不適当であった。
さらに、これら記録用紙では、インク量の増加に伴い、インクの吸収量を増すためにバインダ量を減らした記録層が採用されているので、用紙切断時に紙粉が発生しやすいという問題があった。
一方、インクジェット記録用紙の製造方法として、インク受容層にキャスト加工を施す際に、インク受容層用溶液を塗工して形成した塗工層を一旦乾燥させた後、再湿潤液をこの乾燥インク受容層に塗工してキャスト加工を行うというリウェットキャスト加工が提案されている。
このリウェットキャスト加工では、再湿潤液に光沢付与剤、および凝固剤等を付与することもできるので、好ましい光沢を発現させることができる(特許文献9)。
しかしながら、この記録用紙では、微細顔料導入の概念がないため、写真画質に匹敵する画質にまでは到達できていないという問題がある。
また、リウェットキャスト加工は、上述した湿潤状態のままで鏡面ドラムに圧着するキャスト処理を含むインクジェット記録用紙の製造方法(特許文献7)でも別法として提案されているが、この製造方法には、架橋剤を利用するという発想はなく、ひび割れ管理の概念もない。
特開平11−115308号公報 特開2001−246832号公報 特開2000−301828号公報 特開平5−104848号公報 特公平7−37175号公報 特開平7−101142号公報 特開平7−117335号公報 特開2001−10220号公報 特公平7−96331号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、透気性の支持体上に特定成分を含有する下塗り層とプレインク受容層とを設け、かつ、キャスト加工を施すことにより、これらの問題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の技術的課題は、インク受容層にひび割れが発生することがなく、染料インクに対する記録適性が良好であるのみならず、顔料インクのインク吸収性、印字濃度、印字光沢にも優れていて、染料インク及び顔料インクを共用でき、さらに紙粉の発生を抑制した、光沢インクジェット記録用紙の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の光沢インクジェット記録用紙の製造方法は、透気性の支持体上に、平均粒子径10μm以下の無定形シリカを含む顔料と、水溶性接着剤及び水分散性接着剤から選ばれるすくなくとも1種を含む接着剤とを有する水系塗工液を塗工するとともに、乾燥して下塗り層を形成し、上記下塗り層上に、ホウ素含有化合物を含有する水系塗工液を塗工した状態の、あるいはこれを更に乾燥した状態のホウ素含有化合物塗工面を形成し、上記いずれかのホウ素含有化合物塗工面に、平均粒子径が90乃至700nmの二次粒子である気相法シリカまたは湿式法シリカと、接着剤として重合度3500乃至5000であるポリビニルアルコールと、インク定着剤とを含有する水系塗工液を塗工してプレインク受容層を形成し上記ホウ素含有化合物によりゲル化させるとともに、上記プレインク受容層を乾燥させて乾燥プレインク受容層を形成し、この乾燥プレインク受容層を、湿潤液でその表面を再湿潤させた状態で、加熱された鏡面ドラムに圧接して乾燥させることにより該受容層に光沢を発現させ、光沢インク受容層を形成することを特徴とする。

本発明の好ましい構成態様によれば、上記下塗り層の無定形シリカは、単体シリカからなる一次粒子が凝集してなる二次粒子からなり、その平均粒子径が1.0〜7.0μmである。また、上記下塗り層の接着剤の含有量が、上記無定形シリカ100質量部に対して55〜100質量部である。さらに、上記下塗り層は、その乾燥塗工量が7〜9g/mである。
本発明において、上記プレインク受容層の無定形シリカは一次粒子が凝集してなる二次粒子からなり、その平均粒子径が90〜700nmである。上記プレインク受容層のポリビニルアルコールは、その重合度が3500〜5000である。また、好ましい構成態様によれば、その含有量が、無定形シリカ100質量部に対して10〜20質量部である。
また、上記プレインク受容層は、その乾燥塗工量が15〜20g/m2である。
本発明の好ましいさらに他の構成態様によれば、上記ホウ素含有化合物は、その乾燥塗工量が0.01〜2.0g/mである。
なお、本発明の光沢インク受容層は、同一組成のインク受容層が一連の製造工程を経る間にその形態を変えて最終形態として光沢インク受容層となっている。
そこで、製造過程の塗工状態の層を形成しているインク受容層をプレインク受容層と称し、このものを乾燥した状態を乾燥プレインク受容層と称し、光沢を発現させた最終形態のインク受容層を光沢インク受容層と称する。
また、シリカにおいて一次粒子とは単体粒子を称し、二次粒子とは一次粒子が凝集してなる凝集体粒子を称する。
本発明によれば、光沢インク受容層にひび割れが発生することがなく、染料インクに対する記録適性が良好であるだけでなく、顔料インクのインク吸収性、印字濃度、印字光沢にも優れていて、染料インク及び顔料インクを共用でき、さらに紙粉の発生を抑制した、光沢インクジェット記録用紙を得ることができる。
本発明に係る光沢インクジェット記録用紙の製造方法を、以下に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態の光沢インクジェット記録用紙の製造方法は、支持体上に、下塗り層と、表面をキャスト加工した光沢インク受容層とからなる塗工層を有する光沢インクジェット記録用紙の製造方法である。
以下、本実施の形態の製造方法で用いる支持体、下塗り層、プレインク受容層について詳述する。
<支持体>
本実施の形態の光沢インクジェット記録用紙の製造方法では、支持体に透気性を有するものを用いている。
この透気性の支持体としては、通常使用される公知の紙基材を用いることができ、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、クラフト紙、バライタ紙、板紙、含浸紙、蒸着紙、および、一般の塗工紙等に使用される酸性紙、中性紙等が適宜用いられる。
紙基材は、木材パルプを主成分とし、必要に応じて填料、各種助剤等が添加される。
これらの紙基材の概要を説明する。
木材パルプとしては、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができる。
これらのパルプは、叩解度(フリーネス)の調整が可能であり、そのフリーネスは、250〜550ml(CSF:JIS−P−8121)が好ましく、300〜500mlがより好ましい。
紙基材に添加される填料は、例えば、炭酸カルシウム、焼成カオリン、シリカ、酸化チタン等が好ましく用いられる。なかでも、炭酸カルシウムは、白色度が高い紙基材が得られ、インクジェット記録用紙の光沢感が高まるので好ましい。
紙基材中の填料の含有率(灰分)は、1〜20質量%程度が好ましく、さらに好ましくは、3〜20質量%である。
この範囲であれば、平滑度、透気度、紙力のバランスがとれ、光沢度と像鮮明度に優れた光沢インクジェット記録用紙が得られやすくなる。
紙基材に添加される助剤としては、サイズ剤、定着剤、紙力増強剤、カチオン化剤、歩留り向上剤、染料、蛍光増白剤等が挙げられる。
紙基材のステキヒトサイズ度(100g/mの紙)としては、1〜200秒程度が好ましく、4〜150秒がより好ましい。
また、紙基材の坪量は、特に限定されないが、20〜400g/m程度が好ましい。
紙基材の王研式透気度は、10〜350秒が好ましい。10〜200秒がより好ましく、20〜100秒がさらに好ましい。
透気度が10秒未満であると、下塗り層用塗工液が紙基材からなる支持体に過剰に浸透してしまい、かつキャスト加工時にキャストドラム上での蒸気が、紙基材地合の厚みの薄い部分に集中し、紙面にボコツキが発生し易くなり好ましくない。また、透気度が350秒を超えると、キャストドラムに圧接仕上げする際に、操業性が低下して好ましくない。
<下塗り層>
本実施の形態の光沢インクジェット記録用紙の製造方法では、上記支持体上に下塗り層が設けられる。
下塗り層は、顔料として平均粒子径が10μm以下の二次粒子の無定形シリカと、バインダとして水溶性接着剤及び水分散性接着剤から選ばれるすくなくとも1種を含む接着剤とを含有する。
この下塗り層を支持体上に設けることにより、本実施の形態により作製される光沢インクジェット記録用紙は、良好なインク吸収性を有し、印字濃度、印字にじみ、ベタ均一性などに優れたものとなる。
〔顔料〕
本実施の形態の上記無定形シリカにおける二次粒子の平均粒子径とは、シリカ水分散液中のシリカ粒子を電子顕微鏡(SEM、TEM)で観察した粒径であり、シリカ分散粒子のマーチン径を測定し、平均したものである。(「微粒子ハンドブック」、朝倉書店、p.52、1991年参照))。
この無定形シリカの平均粒子径は10μm以下であることが必要であるが、この無定形シリカは、平均粒子径が1〜7μmの二次粒子が特に好ましい。この平均粒子径が1μm未満であると、インク吸収速度が低下するとともに、下塗り層の強度も低下してしまい、また7μmを超えると、インク受容層表面をキャスト仕上げした際の光沢性とインク吸収性とが十分でない。
下塗り層には、上記無定形シリカのみならず、本発明の効果を損なわない範囲で、通常使用される公知の顔料を併用することができる。
これらの顔料としては、例えば、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ゼオライト、合成ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタイト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント等が挙げられる。これらから選ばれる併用する顔料は、単独であっても、または2種以上であってもよい。
〔接着剤〕
下塗り層には、通常使用される水溶性接着剤及び水分散性接着剤から選ばれる少なくとも1種を含む公知の接着剤をバインダとして用いている。
この接着剤としては、例えば、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、および水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等の水溶性接着剤、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等の水分散性接着剤が挙げられる。
これらから選ばれて使用する接着剤は、単独であっても、または2種以上の併用であってもよい。
下塗り層の接着剤は、上記無定形シリカ100質量部に対して55〜100質量部であることが好ましく、60〜90質量部であることがより好ましい。55質量部未満であると紙粉の発生を十分に抑制することができず、100質量部を超えるとインクの吸収性を損ない好ましくない。
下塗り層には、上述の成分以外に、一般の記録用紙製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤を適宜添加することができる。
また、蛍光染料、着色剤等を添加することもできる。
〔下塗り層の作製方法〕
下塗り層の乾燥塗工量は、7〜9g/mである。
乾燥塗工量が7g/m未満であるとインク吸収性が十分でなく、9g/mを越すと充分な印字光沢が得られず好ましくない。
下塗り層は、上述の成分からなる下塗り層用塗工液を上記支持体上に塗工し、乾燥することにより作製される。下塗り層用塗工液の固形分濃度は、5〜50質量%であることが好ましい。
下塗り層用塗工液の塗工方法としては、ブレードコータ、エアーナイフコータ、ロールコータ、ブラシコータ、チャンプレックスコータ、バーコータ、リップコータ、グラビアコータ、カーテンコータ、スロットダイコータ、スライドコータ等の各種公知の塗工装置のいずれかを使用する塗工方法を用いることができる。
さらに、この塗工した下塗り層に、必要に応じてスーパーキャレンダ、ブラシ掛け等の平滑化処理を施してもよい。
上記下塗り層の表面には、インク定着剤を含有しインク画像を定着するために設けられる後述するプレインク受容層のひび割れを防止するために、該プレインク受容層に含有する接着剤と架橋してゲル化する架橋剤が塗工される。
架橋剤は、水に溶解した水系塗工液として下塗り層上に塗工する。
この架橋剤としては、接着剤に対する架橋性を有する公知の架橋剤の他、接着剤を架橋するとともにゲル化する各種公知のゲル化剤があるが、本実施の形態では、接着剤と架橋してゲル化し、かつ増粘又はゲル化が早く生じるホウ酸及びホウ砂などのホウ素含有化合物が用いられる。
ここで、ホウ素含有化合物とは、ホウ素原子を中心原子とする酸素酸及びその塩のことである。具体例としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、次ホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸、及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。このなかでも、塗工液を適度に増粘させる効果がある点から、オルトホウ酸と四ホウ酸二ナトリウムが好ましく用いられる。
ホウ素含有化合物の配合量は、ホウ素含有化合物の種類及びポリビニルアルコールの重合度に依存するものであり、これらを考慮して決定されるが、下塗り層上にホウ素含有化合物が乾燥塗工量で0.01〜2.0g/m塗工されていることが好ましい。
このホウ素含有化合物の塗工量が、0.01g/m未満であると、親水性接着剤との架橋性、および塗工液のゲル化が十分でなく、塗工層にひび割れが発生する虞があり、また、2.0g/m超えると、インク吸収性の低下や、プリンタ搬送時に塗工層ワレが発生しやすく好ましくない。
架橋剤は、上記ホウ素含有化合物に併用して、接着剤に対する架橋性を有する公知の架橋剤、接着剤をゲル化する公知のゲル化剤も使用することができる。
これらの架橋剤またはゲル化剤には、例えば、ポリビニルアルコールに対する架橋性を有する架橋剤としては、グリオキザールなどのアルデヒド系架橋剤、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、ビスビニルスルホニルメチルエーテルなどのビニル系架橋剤が、ゲル化剤としては、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、クロム化合物等が挙げられる。
<インク受容層>
本実施の形態の光沢インクジェット記録用紙は、下塗り層上に塗工された上記ホウ素含有化合物塗工面上にプレインク受容層が設けられている。
このプレインク受容層は、上記下塗り層上に、ホウ素含有化合物を含有する水系塗工液を塗工した状態の、あるいはこれを更に乾燥した状態のホウ素含有化合物塗工面に水系塗工液を塗工して形成される。
プレインク受容層は、顔料として、二次粒子であって平均粒子径が90〜700nmの無定形シリカと、バインダを成す接着剤として重合度が3500〜5000のポリビニルアルコールと、インク定着剤とを含有し、乾燥塗工量が15〜20g/mの層である。
このプレインク受容層は後述する工程を経て光沢インク受容層に変わるものであり、この光沢インク受容層を有する本実施の形態の光沢インクジェット記録用紙は、紙粉が発生し難く、且つ、染料インクに対して、その印字濃度が高く、インクの耐水性に優れたものとなる。また、顔料インクに対しては、印字濃度が高く、更に光沢度の高いものとなる。
〔顔料〕
プレインク受容層に用いられる上記無定形シリカは、平均粒子径が700nm以下であることが必要であり、好ましくは90〜700nmの二次粒子である。その平均粒子径が90nm未満であるとインク吸収性が十分でなく、700nmを超えると、印字濃度、表面の光沢性が低下する。
無定形シリカとしては、湿式法シリカ、気相法シリカが用いられる。
プレインク受容層には、上記無定形シリカ以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、アルミナ、コロイダルシリカなどの通常使用される公知の顔料を併用することができる。これら併用する顔料は、単独であっても、また2種以上であってもよい。
〔接着剤〕
プレインク受容層に用いられる上記ポリビニルアルコールは、重合度が3500以上であることが必要であり、好ましくは、3500〜5000である。その重合度が3500未満であると、インク受容層の強度が弱いと共に、ひび割れが発生しやすく、特に顔料プリンタにおいて充分な印字濃度が得られず、その重合度が5000を超えると、充分なインク吸収性が得られないと共に、塗工液調製におけるハンドリング面が困難となる。
プレインク受容層には、上記ポリビニルアルコール以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常使用される公知の接着剤を併用することができる。
これらの接着剤としては、例えば、重合度の異なるポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質類、澱粉、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、スチレンーブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート、スチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これら併用する接着剤は、単独であっても、また2種以上であってもよい。
〔インク定着剤〕
インク受容層に添加される上記定着剤としては、例えば、ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミン等のポリアルキレンポリアミン類又はその誘導体、第2級又は第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するアクリル重合体又はそれらのアクリルアミドの共重合体、ポリビニルアミン及びポリビニルアミジン類、ジシアンジアミド・ホルマリン共重合体に代表されるジシアン系カチオン性化合物、ジシアンジアミド・ポリエチレンアミン共重合体に代表されるポリアミン系カチオン性化合物、エピクロルヒドリン・ジメチルアミン共重合体、ジアリルジメチルアンモニウム−SO重縮合体、ジアリルアミン塩−SO重縮合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミド共重合物、アリルアミン塩の共重合体、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩共重合体、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド重合体、および5員環アミジン構造を有するカチオン性物質等が挙げられる。
本実施の形態では、二次粒子径が90〜700nmといった微細な無定形シリカを用いていることからひび割れの傾向がみられるので、上記定着剤として、これを防止するために記録適性とひび割れ防止とを両立することができる上記5員環アミジン構造を有するカチオン性物質が特に好ましい。
このような5員環アミジン構造を有するカチオン性物質を用いることにより、ひび割れが抑制され、充分な顔料インク適性を有するようになる。また、染料インクを使用した場合の耐水性が良好なものとなる。
なお、プレインク受容層には、上記5員環アミジン構造を有するカチオン性物質に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常使用される上記公知の定着剤を単独、また2種以上併用することもできる。
プレインク受容層における重合度3500〜5000のポリビニルアルコールは、インク吸収性と、塗膜強度及びひび割れ抑制のバランスを保つ点から、上記無定形シリカ100質量部に対して10〜20質量部であることが好ましく、12〜16質量部であることがより好ましく、14〜15質量部であることがさらに好ましい。
ポリビニルアルコールの上記配合量が、10質量部未満であると、インク受容層にひび割れが発生する虞があるとともに、その層強度の低下により裁断時における紙粉発生の虞があり、また、20質量部を超えると、インクの吸収性が低下して好ましくない。
プレインク受容層には、上述の成分以外に、一般の記録用紙製造において使用される分散剤、架橋剤、増粘剤、消泡剤、帯電防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、保存性改良剤、蛍光増白剤、着色剤等の各種添加剤を適宜添加することができる。
〔プレインク受容層の作製方法〕
プレインク受容層の乾燥塗工量は、15〜20g/mであることが好ましい。
乾燥塗工量が15g/m未満であると、優れた光沢性とインク吸収性が得られず、20g/mを超えると、塗工層のひび割れが発生し易くなると共に、ドット真円性を得にくく、また顔料インク及び染料インクの印字濃度も不充分なものとなる。
プレインク受容層は、上述の成分からなるプレインク受容層用塗工液を下塗り層上に塗工し作製される。プレインク受容層用塗工液の固形分濃度は、5〜50質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。固形分濃度が5質量%未満であると、プレインク受容層の乾燥効率が低く、また、50質量%を超えると、塗工層のひび割れが発生し易くなる。
プレインク受容層用塗工液の塗工方法としては、ブレードコータ、エアーナイフコータ、ロールコータ、ブラシコータ、チャンプレックスコータ、バーコータ、リップコータ、グラビアコータ、カーテンコータ、スロットダイコータ、スライドコータ、スプレー等の各種公知公用の塗工装置のいずれかを使用して塗工する塗工方法を用いることができる。
この塗工したプレインク受容層を乾燥させて、乾燥プレインク受容層を形成する。
〔キャスト仕上げ〕
本実施の形態におけるプレインク受容層は、乾燥されて乾燥プレインク受容層を形成し、さらに表面に湿潤液が付与され、表面がキャスト仕上げされて光沢性に優れた光沢インク受容層となる。
ここで、プレインク受容層表面をキャスト仕上げするとは、湿潤液が付与されたプレインク受容層を、湿潤状態でキャストドラムに圧接する処理をすることにより、平滑なドラム面をプレインク受容層表面に転写することをいう。
本実施の形態におけるキャスト仕上げは、プレインク受容層用塗工液を塗工後に少し乾燥を行い、あるいは乾燥を行なって乾燥プレインク受容層を形成し、これらの乾燥プレインク受容層の表面に湿潤液を付与し、キャストドラムに圧接する方法が用いられる。
このように乾燥プレインク受容層に湿潤液を付与してキャスト仕上げする方法を、特にリウェットキャスト加工と称する。
上記湿潤液には、水を用いるが、必要に応じて、スチレン−ブタジエンラテックス、メチルメタクリレート─ブタジエン共重合体ラテックス等の合成樹脂ラテックスやカゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体類、ポリカルボン酸、ポリアクリル酸、アクリルエマルジョン、ポリアマイド、ポリエステル、アルカリ増粘型や非イオン界面活性剤等の各種増粘剤や流動変性剤、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、第一リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム、リン酸カルシルム、ポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、モノクロル酢酸ナトリウム、マロン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、クエン酸カリウム、乳酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、アジピン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム等の無機酸や有機酸のアンモニウム塩や金属塩類、さらに、メチルアミン、ジエタノールアミン、ジエチレントリアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、エタノールアミン、エタノールアミン等のアミン類、リン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレエーテルリン酸エステル塩、アルキルフェノールエーテルリン酸エステル塩などのリン酸エステル類、ポリオキシエチレン、アルキルエーテル、ポリオキシエチレンやアンモニア水、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルやアジピン酸ジグリシジルエステル等の多官能性エポキシ化合物、尿素─ホルムアルデヒド系、ポリアミド─エピクロロヒドリン系、グリオキザール等の各種耐水化剤や印刷適正向上剤等、各種添加剤を含有させることができる。
各種添加剤は、湿潤液中に0.05〜10質量%、好ましくは、0.1〜5質量%の範囲で添加される。
さらに、湿潤液には、分散剤、消泡剤、着色剤、蛍光染料、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤を適宜添加することができる。
また、助剤としてアルミナ、コロイダルシリカ、微細シリカ、クレー、および炭酸カルシウム等の顔料を添加することもできる。
乾燥プレインク受容層表面をキャスト仕上げする際、キャストドラムから乾燥プレインク受容層の剥離をスムーズに行うために、離型剤を用いることが好ましい。
離型剤は、プレインク受容層用塗工液に添加する方法、キャストドラム表面に塗工する方法、湿潤液に添加する方法のいずれかの方法で用いられることが好ましい。
上記離型剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カリウム、オレイン酸アンモミウム等の高級脂肪酸アルカリ塩類、レシチン、シリコーンオイル、シリコーンワックス等のシリコーン化合物、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化合物等が挙げられる。なかでも、カチオン性の離型剤が特に好ましく用いられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、「部」及び「%」は特に断らない限り、水を除いた固形分であり、それぞれ質量部及び質量%を示す。
各インクジェット記録用紙の製造方法の概略は、次の通りである。
はじめに支持体を作製し、ついで、下塗り層と光沢インク受容層とからなる塗工層を形成する。
まず下塗り層用塗工液を調製し、この塗工液を支持体上に塗工して下塗り層を作製する。その後、下塗り層上に、ホウ砂水溶液、別に調製したプレインク受容層用塗工液を順に塗工し、キャスト仕上げを行ない、光沢インク受容層を形成して光沢インクジェット記録用紙を製造する。
なお、二次粒子の無定形シリカの平均粒子径は、3%のシリカ水分散液を200g調製し、続いて高速流衝突型ホモジナイザで1000rpm、30分間撹拌分散した後、直ちに電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察し測定したものである。
(実施例1)
<支持体の作製>
木材パルプ(LBKP:ろ水度440mlCSF)100部、填料(炭酸カルシウム3:タルク1の比率)15部、市販サイズ剤(商品名:ファイブラン81K、日本エヌエスシー(株)製)0.05部、硫酸バンド0.45部、澱粉0.45部、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂(紙力増強剤)0.4部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量188g/mの紙基材を得た後、150kg/cmの線圧でスーパーカレンダ処理を施し、支持体を作製した。得られた支持体の厚さは210μm、透気度は30秒であった。
<下塗り層の作製>
乾燥塗工量が8g/mとなるように、下記下塗り層用塗工液をエアーナイフコータで上記支持体上に塗工、乾燥し、下塗り層を作製した。
〔下塗り層用塗工液の調製〕
無定形シリカとして合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−45、トクヤマ社製、平均粒子径4.5μmの二次粒子)100部、ポリビニルアルコールとしてシリル変性ポリビニルアルコール(商品名:R1130、クラレ社製)80部、蛍光染料(商品名:ホワイテックスBPS(H)、住友化学社製)2部、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体からなるカチオン性化合物(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製、インク定着剤)5部を混合し、固形分濃度15%の下塗り層用塗工液を調製した。
<光沢インク受容層の作製>
乾燥塗工量が1.5g/mになるように、ホウ素化合物として3質量%のホウ砂水溶液を下塗り層上に塗工し、乾燥せずに、次いで、絶乾質量で17g/mになるように、下記プレインク受容層用塗工液をダイコータで塗工し、平衡水分が8%になるように、150℃の熱風乾燥を行った後、水を付与して湿潤化し、表面温度100℃のキャストドラムに、線圧200kg/cmで圧接して、リウェットキャスト加工を実施し、光沢インク受容層を有する光沢インクジェット記録用紙を製造した。
〔プレインク受容層用塗工液の調製〕
無定形シリカとして市販の気相法シリカ(商品名:レオロシールQS−30、トクヤマ社製、平均粒子径9nmの一次粒子、比表面積300m/g)を用いて、高速流衝突型ホモジナイザで破砕分散を繰り返して二次粒子とし、分級後、平均粒子径200nmの10%シリカ分散液を調製した。
該シリカ分散液の固形分換算で気相法シリカ100部に、インク定着剤として5員環アミジン構造を有するカチオン性物質(商品名:ハイマックスSC−700M、ハイモ(株)製、分子量3万)10部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA145、クラレ社製、重合度4500)15部、離型剤としてポリエチレンワックス(商品名:ペルトールN856、近代化学工業製、カチオン性)1部を混合し、プレインク受容層用塗工液を調製した。
(実施例2)
実施例1の下塗り層を作製後、乾燥塗工量が1.5g/mになるように、3質量%のホウ砂水溶液を下塗り層上に塗工した後、100℃の熱風にて平衡水分が8%になるように乾燥を行った以外は、実施例1と同様に、光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(実施例3)
実施例1のプレインク受容層塗工液に使用する気相法シリカの分級後の平均粒子径が600nmである以外は、実施例1と同様にして光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(実施例4)
実施例1のプレインク受容層用塗工液に使用するポリビニルアルコールをその重合度が低いポリビニルアルコール(商品名:PVA135H、クラレ社製、重合度3500)15部に置き換える以外は、実施例1と同様にして光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(実施例5)
実施例1のリウェットキャスト加工を実施する際の、湿潤液中に離型剤としてポリエチレンワックス(商品名:ペルトールN856、近代化学工業製、カチオン性)を1%含むこと以外は、実施例1と同様にして光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(実施例6)
実施例1の下塗り層塗工液を、無定形シリカとして合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェット703A、グレースデビソン社製、平均粒子径300nmの二次粒子)100部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA145 クラレ製)80部、蛍光染料(商品名:ホワイトテックスBPS(H)、住友化学社製)2部、インク定着剤としてジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体からなるカチオン性化合物(商品名:ユニセンスCP102、センカ社製)5部を混合して作製し、固形分濃度15%の下塗り層塗工液を調整し、使用した以外は、実施例1と同様に光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(実施例7)
実施例1のリウェットキャスト加工を実施する際の、湿潤液中に離型剤としてポリエチレンワックス(商品名:ペルトールN856、近代化学工業製、カチオン性)を1%と、ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ社製)とを1%含むこと以外は、実施例1と同様にして光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(実施例8)
プレインク受容層に使用するポリビニルアルコール(商品名:PVA124、クラレ社製、重合度2400)を15部添加とする以外は、実施例1と同様にして、光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(比較例1)
実施例1の下塗り層を塗工後、プレインク受容層用塗工液を塗工液固形分で17g/mを塗工後、直ちに表面強度80℃のキャストドラムに圧接(直法)し、光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(比較例2)
実施例1のリウェットキャスト加工の代わりに、再度プレインク受容層用塗工液を塗工液固形分で1g/m塗工し、表面温度が100℃のキャストドラムに、線圧200kg/cmで圧接して、キャスト加工を実施し、光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(比較例3)
下塗り層に用いる無定形シリカとして合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−15、トクヤマ社製、平均粒子径11μmの二次粒子)100部とする以外は、実施例1と同様に光沢インクジェット記録用紙を製造した。
(比較例4)
プレインク受容層用塗工液の無定形シリカとして、市販の気相法シリカ(商品名:レオロシールQS−30、トクヤマ社製、平均粒子径9nmの一次粒子、比表面積300m/g)を用いて、高速流衝突型ホモジナイザで粉砕分散を繰り返して二次粒子とし、分級後、平均粒子径900nmの10%シリカ分散液を使用する以外は実施例1と同様にして光沢インクジェット記録用紙を製造した。
<評価方法及び評価基準>
上記実施例、比較例で製造された光沢インクジェット記録用紙について、インクジェット記録における印字適性、および塗工層の物性を下記方法により評価した。
〔インクジェット記録における印字適性〕
印字適性の評価は、染料インク及び顔料インクの両タイプのプリンタを用いて、印字濃度、インク吸収性、印字部の光沢感の各項目により評価を行った。
・評価用プリンタ
プリンタA:市販の染料インクタイプのインクジェットプリンタ(商品名:PM−G800、セイコーエプソン(株)製)
プリンタB:市販の顔料インクタイプのインクジェットプリンタ(商品名:PM−G900、セイコーエプソン(株)製)
(印字濃度)
プリンタA(染料インクタイプ)とプリンタB(顔料インクタイプ)を用いて黒のベタ印字を行い、その印字濃度をエックス‐ライト反射濃度計(938スペクトロデンシトメータ)で測定した。
(インク吸収性)
プリンタA(染料インクタイプ)を用いて、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー、レッド、グリーン、ブルーの各色ベタを、互いに境界を接するようにマス目状に配置した印字を行い、各色間の境界部でのインクのにじみを目視にて、下記基準により評価した。
◎:印字のにじみは全く認められず、優れたレベル。
○:印字のにじみがわずかに認められるが、実用上問題の無いレベル。
△:印字のにじみがややあり、実用上やや問題となるレベル。
×:印字のにじみが著しく、実用上重大な問題となるレベル。
(印字部の光沢感)
プリンタA(染料インクタイプ)を用いて、写真画像(JIS X 9204準拠「高精細カラーディジタル標準画像(XYZ/SCID)データ」、画像の識別記号:N1、画像の名称:グラスと女性)の印字を行い、印字部の均一性を目視にて、下記基準により評価した。
◎:画像全体に印字光沢感にムラが認められず、優れたレベル。
○:印字光沢感が、濃い印字発色性をもつ部分で若干低くなるものの、全体的に問題と
ならないレベル。
×:部分的に印字光沢が無くなり、実用上重大な問題となるレベル。
〔塗工層の物性〕
塗工層の物性の評価は、塗工層の光沢性、強度、およびひび割れの各項目により行った。
(光沢性)
光沢性の評価は、白紙の記録用紙表面に対し横方向より、光沢感、平滑感を目視にて、下記基準により評価した。
◎:極めて高い光沢感がある。
○:光沢感がある。
×:光沢感が劣る。
(層の強度)
プリンタAで、全面ベタ印字(黒)を実施した後、24時間、23℃50%RHの環境下で、保存した後、紙をNTカッターナイフ(A−300)で記録面側より切った際の、切断面を目視で確認する。カッターナイフで切る際の方向等はすべて同じとする。
○:コート層の剥がれがなく。切り口まで色がついたままである。
×:コート層が剥がれ落ち、切り口にそって、色が落ちてしまっている。
(層のひび割れ)
プリンタBで、全面ベタ印字(黒)を実施した後、24時間、23℃50%RHの環境下で、保存した後、印字の白抜けを目視で評価する。なお、ひびが多いほど、ひびの間に顔料インクが落ち込み、白抜けが増加する。
◎:白抜けが全くない。(ひび割れがなく、問題がない。)
○:白抜けが殆どない。(ひび割れが殆どなく、実用上問題がないレベル)
△:まばらに白抜けがある。(ひび割れが発生し、問題があるレベル。)
×:一面に白抜けが発生している。(ひび割れが濃く、問題があるレベル)
上記評価結果を表1に示す。
Figure 0004613810
表1に示すように、実施例1〜8はいずれも、各々の評価項目において実用上問題がないレベル以上であり、インクジェット記録における印字適性、および塗工層の物性に優れていることがわかる。
これに対して、比較例1〜4はいずれも、評価項目のいずれかにおいて問題となるレベルに評価されていて実施例に比較して明らかに劣っている。

Claims (7)

  1. 透気性の支持体上に、平均粒子径10μm以下の無定形シリカを含む顔料と、水溶性接着剤及び水分散性接着剤から選ばれるすくなくとも1種を含む接着剤とを有する水系塗工液を塗工するとともに、乾燥して下塗り層を形成し、
    上記下塗り層上に、ホウ素含有化合物を含有する水系塗工液を塗工した状態の、あるいはこれを更に乾燥した状態のホウ素含有化合物塗工面を形成し、
    上記いずれかのホウ素含有化合物塗工面に、平均粒子径が90乃至700nmの二次粒子である気相法シリカまたは湿式法シリカと、接着剤として重合度3500乃至5000であるポリビニルアルコールと、インク定着剤とを含有する水系塗工液を塗工してプレインク受容層を形成し、
    上記ホウ素含有化合物によりゲル化させるとともに、上記プレインク受容層を乾燥させて乾燥プレインク受容層を形成し、
    この乾燥プレインク受容層を、湿潤液でその表面を再湿潤させた状態で、加熱された鏡面ドラムに圧接して乾燥させることにより該受容層に光沢を発現させ、光沢インク受容層を形成する、
    ことを特徴とする光沢インクジェット記録用紙の製造方法。
  2. 上記下塗り層の無定形シリカは、単体シリカからなる一次粒子が凝集してなる二次粒子からなり、その平均粒子径が1〜7μmである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光沢インクジェット記録用紙の製造方法。
  3. 上記下塗り層の接着剤の含有量が、上記無定形シリカ100質量部に対して55〜100質量部である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光沢インクジェット記録用紙の製造方法。
  4. 上記下塗り層は、その乾燥塗工量が7〜9g/mである、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光沢インクジェット記録用紙の製造方法。
  5. 上記プレインク受容層の接着剤の含有量が、無定形シリカ100質量部に対して10〜20質量部である、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光沢インクジェット記録用紙の製造方法
  6. 上記プレインク受容層は、その乾燥塗工量が15〜20g/m である、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光沢インクジェット記録用紙の製造方法。
  7. 上記ホウ素含有化合物は、その乾燥塗工量が0.01〜2.0g/m である、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光沢インクジェット記録用紙の製造方法。
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