JP4612934B2 - 吹出口装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和の対象となる空間に面する天井面又は壁面もしくは床面から突出させて配設され、前記空気調和対象空間への空気調和用気体の吹出方向を変化させ、前記気体を空気調和対象空間内の所定箇所に適切に到達させられる吹出口装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和設備において、ダクトを通じて送られる調和空気を室内空間に吹出す吹出口装置のうち、調和空気を天井又は壁から室内空間下方の任意箇所に到達させられる吹出方向可変型のものとしては、従来、フレキシブルダクトを流用したノズル型の吹出口装置が用いられていた。このような従来の吹出口装置を図8に示す。この図8は従来の吹出口装置の概略構成図である。
【0003】
前記図8において従来の吹出口装置100は、所定長さの変形可能なフレキシブルダクトで形成され、天井(又は壁)50に一端部を取付けられ、天井50の内側のダクト51と接続されて調和空気を供給される吹出口本体101と、天井50の内側に配設される風量調整用のダンパー102とを備える構成である。
上記した構成の従来の吹出口装置100においては、気流を吹出口本体101の他端側開口からそのまま真っ直ぐ室内に吹出しており、風向調整は、使用者が吹出口本体101他端部を直接手で掴んで動かし、吹出させたい方向へ吹出口本体101他端を向けることで行っていた。また、吹出す気流の風量調整を行う場合は、風量調整用のダンパー102を直接、又は遠隔で調整していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の吹出口装置は以上のように構成されていたことから、フレキシブルダクトである吹出口本体101は弾性を有し、他端部を手で動かして向きを変えても元の位置寄りに若干戻ってしまい、正確に所望の向きに合わせることが難しいという課題を有していた。また、風向調整では吹出口本体101をなすフレキシブルダクト全体を変形させるため、吹出口本体101自体の強度、及び、力が加わる天井50の強度を十分に確保する必要があり、コスト高になりやすい上、吹出口本体101外周側への植毛や断熱材配設などの保温加工が行えず、冷房時には表面への結露が発生しやすいという課題を有していた。
【0005】
一方、風量調整については、天井50内のダンパー102で行うが、調整や保守等でダンパー102に対し直接作業を行うために、作業者が天井50内のダンパー102に近付くことを可能とする点検口がいずれかの場所に必要となり、この点検口設置のための加工にも手間とコストが別途かかってしまうという課題を有していた。
【0006】
さらに、ダクト51に複数の吹出口装置100を接続している場合に、各吹出口装置100毎にダンパー102で風量調整を行うと、室内空間に対する各吹出口装置100毎の風量バランスが崩れて、あらかじめ設定された室内空間全体の熱負荷処理が困難になるという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、気流吹出方向を確実に変化させて所定箇所へ向けての吹出が容易且つ効率よく行えると共に、方向調整可能な吹出気流に対する風量調整を行っても吹出口への供給風量を一様に保って他の吹出口への悪影響を防げる吹出口装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る吹出口装置は、両端開放状態の略筒状体で形成され、当該略筒状体の一端側を支持されて空気調和の対象空間内に突設され、前記一端側の開口部から空気調和用の気体を供給される吹出口本体と、当該吹出口本体の一端側から所定寸法離れた周側面位置で吹出口本体から前記空気調和対象空間へ所定長さ突出させ且つ内部を吹出口本体内に連通させて一体に配設される略筒状体の分岐筒と、前記分岐筒と前記吹出口本体他端側開口部との中間の吹出口本体内部所定位置に配設され、吹出口本体内の開口面積を変化させる風量調整手段と、前記分岐筒内に分岐筒内開口領域を開閉可能として配設され、前記風量調整手段の全開状態で分岐筒を閉止すると共に、前記風量調整手段が吹出口本体内の開口面積を小さくすると開いて吹出口本体から分岐筒内への気流の流入及び分岐筒から前記空気調和対象空間への気流の吹出を許容する気流分岐制御手段とを備え、前記分岐筒が、前記吹出口本体内に所定長さ突出すると共に、前記気流分岐制御手段が、前記分岐筒内を閉塞可能な一又は複数の略板状体で形成され、分岐筒に所定角度範囲傾動可能に配設され、前記風量調整手段による吹出口本体内の開口面積減少で前記略板状体の吹出口本体寄り側の圧力が所定の圧力以上になると開く逆止めダンパーであるものである。
このように本発明においては、空気調和対象空間に突出する吹出口本体の所定側面位置に分岐筒を配設すると共に、分岐筒内部に気流分岐制御手段を配設し、さらに吹出口本体内に風量調整手段を配設し、吹出口本体の他端側開口部から空気調和用気体を空気調和対象空間に吹出す一方、この吹出気流の風量を風量調整手段で調整し、風量調整手段で絞られて吹出口本体他端側から吹出さない分の空気調和用気体は開いた気流分岐制御手段を越えて分岐筒先端から吹出されることにより、吹出口本体に供給された空気調和用気体が全て空気調和対象空間に吹出されることとなり、吹出口本体他端側から吹出す気流に対する風量調整が吹出口本体への空気調和用気体の供給量に影響を与えず、吹出方向と風量を適切に調整して吹出口本体突出方向へ局所的に効率よく空気調和が行えると共に、空気調和対象空間全体の風量を常時バランスのとれたものとすることができる。
【0008】
また、分岐筒を吹出口本体内に所定長さ突出させると共に、気流分岐制御手段として分岐筒内に逆止めダンパーを配設し、風量調整手段が全開状態の場合には分岐筒の吹出口本体突出部分内側の圧力を十分低くして逆止めダンパーを開放させないと共に、風量調整手段を絞った場合には吹出口本体内の圧力増加に伴って逆止めダンパーが開き、分岐筒からの気流吹出しを許容することにより、分岐筒内の開閉切替が吹出口本体内の圧力変化で制御され、風量調整手段の動作との連動が不要な簡略な分岐筒内開閉切替機構とすることができ、コストダウンが図れる上、風量調整手段の全開状態では確実に全ての空気調和用気体を吹出口本体他端から吹出せ、所望の箇所への空気調和効率を向上させられる。
【0009】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、一又は複数の略板状体又は略筒状体で形成され、前記略板状体の所定接線方向又は前記略筒状体の筒軸方向を前記吹出口本体の筒軸方向に対し所定角度範囲傾動可能且つ吹出口本体の筒軸周りに回動可能として吹出口本体の他端側開口部内に配設される気流案内手段を備えるものである。このように本発明においては、吹出口本体他端側に気流案内手段を配設し、吹出口本体に対する気流案内手段の回動位置及び傾斜角度を変化させて、吹出口本体他端から気流を所望の方向へ吹出せることにより、吹出口本体全体を動かさずに済むこととなり、天井又は壁の強度を強化する必要がなくなる上、吹出口本体外側に保温加工を施して結露防止が可能となる。
【0010】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体他端内周側に、前記吹出口本体より小さい略筒状体で形成される回動筒が吹出口本体の筒軸周りに回動自在として保持されると共に、前記気流案内手段として、前記回動筒より小さい略筒状体で形成され、回動筒内側に吹出口本体の筒軸方向と直交する軸周りに所定角度傾動自在に軸支される中ノズルを備えるものである。このように本発明においては、吹出口本体他端側に回動筒を配設すると共に、回動筒内側に気流案内手段として中ノズルを配設し、吹出口本体に対する中ノズルの回動位置及び傾斜角度を変化させて、吹出口本体他端から気流を所望の方向へ吹出せることにより、簡略な構成で吹出方向の調整が確実且つ容易に行え、気流吹出方向を所望の箇所へ向くように即座に調整でき、様々な状況に迅速に対応した空気調和が行える。
【0011】
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記風量調整手段が、前記吹出口本体内を閉塞可能な一又は複数の略板状体で形成され、吹出口本体に所定角度範囲傾動可能に配設され、吹出口本体外部から傾動角度を調整されるダンパーであるものである。このように本発明においては、吹出口本体内に風量調整手段としてダンパーが配設され、吹出口本体外側からダンパーの傾動角度を調整して風量調整を行うことにより、風量調整が空気調和対象空間で行え、点検口を別途設ける必要がなく、吹出口設置に係る手間とコストを低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る吹出口装置について、図1ないし図6に基づいて説明する。この図1は本実施の形態に係る吹出口装置の正面図、図2は本実施の形態に係る吹出口装置の側面図、図3は本実施の形態に係る吹出口装置の底面図、図4は本実施の形態に係る吹出口装置のダンパー全開状態縦断面図、図5は本実施の形態に係る吹出口装置のダンパー半開状態縦断面図、図6は本実施の形態に係る吹出口装置のダンパー全閉状態縦断面図である。
【0013】
前記各図において本実施の形態に係る吹出口装置1は、両端開放状態の略筒状体で形成され、この略筒状体の一端側を天井(又は壁)50に固定されて空気調和対象となる室内空間内に突設され、前記一端側から調和空気を供給される吹出口本体2と、この吹出口本体2の一端側から所定寸法離れた周側面位置で吹出口本体2から室内空間へ所定長さ突出させ且つ内部を吹出口本体2内に連通させて一体に配設される略筒状体の分岐筒3と、略筒状体で形成され、前記略筒状体の筒軸方向を吹出口本体2の筒軸方向に対し所定角度範囲傾動可能且つ吹出口本体2の筒軸周りに回動可能として吹出口本体2の他端側開口部内に配設される気流案内手段としての中ノズル4と、前記分岐筒3と中ノズル4との中間の前記吹出口本体2内部所定位置に配設され、吹出口本体2内の開口面積を変化させる風量調整手段としてのダンパー5と、前記分岐筒3内に分岐筒内開口領域を開閉可能として配設され、前記ダンパー5の全開状態で分岐筒3を閉止すると共に、ダンパー5が吹出口本体2内の開口面積を小さくすると開いて吹出口本体2から分岐筒3内への気流の流入及び分岐筒3から室内空間への気流の吹出を許容する気流分岐制御手段としての逆止めダンパー6とを備える構成である。
【0014】
前記吹出口本体2は、所定の略円筒体の周側面所定箇所に別の円筒体を略T字状に突出状態で一体化されたT字管として形成され、外側に断熱材2aが配設され、室内空間の天井50に一端部を固定して下方に突設されてなり、一端部が天井50内側のダクト51に接続されて調和空気を取込み、この調和空気を他端側の開口部から室内空間へ吹出す構成である。また、T字管の分岐部分の内側に内接する径の円筒体を吹出口本体2内に一部突出させて一体に配設し、T字管の分岐部分と合わせて分岐筒3としている。この分岐筒3内には、前記逆止めダンパー6を傾動自在に支持するための蝶番部3aが配設される。さらに、吹出口本体2の他端側内周には、吹出口本体2の内側に内接する径の円筒体で形成される回動筒2bが吹出口本体2の筒軸周りに回動自在として保持される構成である。
【0015】
前記中ノズル4は、前記回動筒2bより小径の円筒体で形成され、回動筒2b内側に吹出口本体2の筒軸方向と直交する軸周りに傾動自在に軸支される構成であり、回動筒2b毎吹出口本体2に対し動かして回動位置を調整可能であることと合わせて、中ノズル4の開口の向きを吹出口本体2の他端より下方の任意方向に調整自在とされる。この中ノズル4で、吹出口本体2内を通った気流を中ノズル4の筒軸方向へ案内して室内空間に吹出させる仕組みである。
【0016】
前記ダンパー5は、前記吹出口本体2内を閉塞可能な円形の板状体で形成され、吹出口本体2に所定角度範囲傾動可能に配設され、吹出口本体2外部に設けられる操作部5aを介して吹出口本体2外側から傾動角度を調整される構成である。
前記逆止めダンパー6は、分岐筒3の内周面に沿う略円形状の板状体で形成され、所定箇所を前記分岐筒3の蝶番部3aに固着されて分岐筒3の内側に所定角度範囲傾動自在に配設され、気流の分岐筒3内の通過を制御する構成である。この逆止めダンパー6は、分岐筒3先端側には開くが、吹出口本体2寄り側には開かない仕組みとなっている。逆止めダンパー6の周りの分岐筒3が吹出口本体2内に所定長さ突出していることで、ダンパー5全開時における逆止めダンパー6より上流側の分岐筒3内の圧力を逆止めダンパー6の下流側より低く抑えられると共に、吹出口本体2からの気流が分岐筒11内に流れ込んで直接逆止めダンパー6を押開けるのを防ぐことができ、ダンパー5全開時には分岐筒3を閉塞して全風量を吹出口本体2下端のみから吹出せる。逆止めダンパー6の開閉がダンパー5の風量調整に伴う吹出口本体2内の圧力変化のみで制御されるため、他の調整部分との連動がない簡略な機構となり、コストダウンが図れる。
【0017】
次に、前記構成に基づく吹出口装置における気流吹出方向及び風量調整動作について説明する。吹出方向調整は、吹出口本体2下端の中ノズル4の吹出口本体2に対する回動位置及び傾斜角度をそれぞれ調整して、中ノズル4の開口が気流を送りたい所望の箇所に向くようにすればよく、中ノズル4に案内された気流が中ノズル4の開口正面方向に吹出し、求める方向への気流が得られる状態となる。
【0018】
一方、風量調整は、吹出口本体2外側からダンパー5の傾斜角度を調整して行う。ダンパー5を吹出口本体2の筒軸方向に平行とすると、吹出口本体2内部を下方へ向う気流に抵抗を与えず、吹出口本体2下端から吹出す風量が最大となる。この風量最大状態では、ダンパー5上流側の圧力は高くならないために、分岐筒3内の逆止めダンパー6は開かず、気流はスムーズに吹出口本体2を下方のみに進んで、中ノズル4に案内されて所定方向へ吹出す(図4参照)。
【0019】
ダンパー5を吹出口本体2の筒軸方向に対し傾け、吹出口本体2内の開口領域を絞ると、吹出口本体2下端から吹出す風量が減少すると共に、ダンパー5上流側の圧力が高くなり、逆止めダンパー6がその前後の圧力差により開き、気流は吹出口本体2内を下方に進むと共に分岐筒3内へも進み、分岐筒3先端開口からも調和空気が室内空間に吹出すこととなる(図5参照)。
【0020】
さらに、ダンパー5を吹出口本体2の筒軸方向に対し直角として吹出口本体2内部を閉塞する状態では、吹出口本体2下端からの吹出しが止る一方、供給された調和空気が全て吹出口本体2から分岐筒3へ進み、分岐筒3先端開口からのみ調和空気が室内空間へ吹出す(図6参照)。いずれの状態も、ダンパー5で下方への進行を妨げられた分の気流が分岐筒3から水平に吹出すことで、特に冷気の場合、局所的な冷房の他に、室内空間全体に効率よく冷気を行渡らせることができ、冷房効果が高くなる。
【0021】
このように、本実施の形態に係る吹出口装置では、天井50から室内空間に突出する吹出口本体2側面に分岐筒3を一体に配設すると共に、分岐筒3内部には逆止めダンパー6を、吹出口本体2内には中ノズル4とダンパー5をそれぞれ配設し、中ノズル4の向きで調和空気の吹出方向を調整可能に、且つこの吹出気流の風量をダンパー5で調整可能にし、ダンパー5が全開状態の場合には逆止めダンパー6上流側の分岐筒3内の圧力を十分低く保って逆止めダンパー6を開放させない一方、ダンパー5を絞った場合には吹出口本体2内の圧力増加で逆止めダンパー6を開放させ、分岐筒3からの気流吹出を許容させることから、ダンパー5で吹出口本体2他端側からの吹出を制限された分の調和空気を分岐筒3から吹出せ、吹出口本体2に供給された調和空気を全て室内空間に吹出せることとなり、吹出口本体2他端から吹出す気流に対する風量調整が吹出口本体2への調和空気供給量に影響を与えず、吹出方向と風量を適切に調整して局所的に効率よく空気調和が行えると共に、常時室内空間全体の風量を当初の設定に基づいたバランスのとれたものとすることができる。また、吹出口本体2他端の中ノズル4の向き調整のみで所望の方向へ吹出せ、吹出方向調整で吹出口本体2全体を動かさずに済むこととなり、天井50の強度を強化する必要がなくなる上、吹出口本体2外側に断熱材2aを配設して保温でき、冷房の場合でも吹出口本体2外面に結露を生じさせない。さらに、吹出口本体2外側からダンパー5の傾動角度を調整して風量調整を室内で行え、点検口を別途設ける必要もない。
【0022】
なお、前記実施の形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体2他端の気流案内手段として円筒体の中ノズル4を配設する構成としているが、これに限らず、気流案内手段として、一又は複数の略板状体で形成され、この略板状体の所定接線方向を吹出口本体2の筒軸方向に対し所定角度範囲傾動可能且つ吹出口本体2の筒軸周りに回動可能として吹出口本体2の他端側開口部内に配設される案内羽根を用いる構成とすることもできる。また、吹出口本体2及び分岐筒3をそれぞれ円筒体とする構成としているが、方形、矩形など他の開口断面形状の筒体とする構成としてもよい。
【0023】
また、前記実施の形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体2と分岐筒3を一体の固定状態に形成する構成としているが、これに限らず、吹出口本体2の分岐筒3連結部分を別体として残りの部分に対し分岐筒3ごと吹出口本体2筒軸周りに回動自在に配設し、分岐筒3からの気流吹出し方向を水平各方向に調整可能にする構成とすることもでき、吹出口本体2の他端側からの吹出と合わせて室内空間の様々な状況により適切に対応した空気調和が行える。
【0024】
また、前記実施の形態に係る吹出口装置においては、天井50に吹出口本体2の一端側を取付けて室内空間に配設する構成としているが、これに限らず、吹出口本体2の一端側を床60に固定して上方へ突出する状態に配設する構成とすることもでき、一例として図7に示すように、吹出口本体2の他端側開口部に上下動可能な気流案内部7を配設し、この気流案内部7に間接照明器具としてランプ7a及び傘7bを取付けると共に、冷気が供給されると気流案内部7を上昇させて吹出口本体2の他端側開口部を全開状態とし、且つ暖気が供給されると気流案内部7を下げて他端側開口部を全閉状態とする温度感知機能付のアクチュエータ(図示を省略)を配設し、気流案内部7を前記風量調整手段としても用いる構成とすることもでき、床側から冷気が供給される場合は冷気が吹出口本体2内を通って他端側開口部から気流案内部7に沿って略水平に吹出し(図7(A)参照)、冷気を室内空間に広範囲に拡散させられる一方、暖気が供給される場合は、暖気が床60近くの二つの分岐筒3から吹出す(図7(B)参照)こととなり、温かい空気を室内に効率よく供給できる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、空気調和対象空間に突出する吹出口本体の所定側面位置に分岐筒を配設すると共に、分岐筒内部に気流分岐制御手段を配設し、さらに吹出口本体内に風量調整手段を配設し、吹出口本体の他端側開口部から空気調和用気体を空気調和対象空間に吹出す一方、この吹出気流の風量を風量調整手段で調整し、風量調整手段で絞られて吹出口本体他端側から吹出さない分の空気調和用気体は開いた気流分岐制御手段を越えて分岐筒先端から吹出されることにより、吹出口本体に供給された空気調和用気体が全て空気調和対象空間に吹出されることとなり、吹出口本体他端側から吹出す気流に対する風量調整が吹出口本体への空気調和用気体の供給量に影響を与えず、吹出方向と風量を適切に調整して吹出口本体突出方向へ局所的に効率よく空気調和が行えると共に、空気調和対象空間全体の風量を常時バランスのとれたものとすることができるという効果を奏する。
【0026】
また、本発明によれば、分岐筒を吹出口本体内に所定長さ突出させると共に、気流分岐制御手段として分岐筒内に逆止めダンパーを配設し、風量調整手段が全開状態の場合には分岐筒の吹出口本体突出部分内側の圧力を十分低くして逆止めダンパーを開放させないと共に、風量調整手段を絞った場合には吹出口本体内の圧力増加に伴って逆止めダンパーが開き、分岐筒からの気流吹出しを許容することにより、分岐筒内の開閉切替が吹出口本体内の圧力変化で制御され、風量調整手段の動作との連動が不要な簡略な分岐筒内開閉切替機構とすることができ、コストダウンが図れる上、風量調整手段の全開状態では確実に全ての空気調和用気体を吹出口本体他端から吹出せ、所望の箇所への空気調和効率を向上させられるという効果を有する。
【0027】
また、本発明によれば、吹出口本体他端側に気流案内手段を配設し、吹出口本体に対する気流案内手段の回動位置及び傾斜角度を変化させて、吹出口本体他端から気流を所望の方向へ吹出せることにより、吹出口本体全体を動かさずに済むこととなり、天井又は壁の強度を強化する必要がなくなる上、吹出口本体外側に保温加工を施して結露防止が可能となるという効果を有する。
【0028】
また、本発明によれば、吹出口本体他端側に回動筒を配設すると共に、回動筒内側に気流案内手段として中ノズルを配設し、吹出口本体に対する中ノズルの回動位置及び傾斜角度を変化させて、吹出口本体他端から気流を所望の方向へ吹出せることにより、簡略な構成で吹出方向の調整が確実且つ容易に行え、気流吹出方向を所望の箇所へ向くように即座に調整でき、様々な状況に迅速に対応した空気調和が行えるという効果を有する。
【0029】
また、本発明によれば、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記風量調整手段が、前記吹出口本体内を閉塞可能な一又は複数の略板状体で形成され、吹出口本体に所定角度範囲傾動可能に配設され、吹出口本体外部から傾動角度を調整されるダンパーであるものである。このように本発明においては、吹出口本体内に風量調整手段としてダンパーが配設され、吹出口本体外側からダンパーの傾動角度を調整して風量調整を行うことにより、風量調整が空気調和対象空間で行え、点検口を別途設ける必要がなく、吹出口設置に係る手間とコストを低減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置の底面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置のダンパー全開状態縦断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置のダンパー半開状態縦断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る吹出口装置のダンパー全閉状態縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る吹出口装置の吹出位置切替状態説明図である。
【図8】従来の吹出口装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1、100 吹出口装置
2、101 吹出口本体
2a 断熱材
2b 開口筒
3 分岐筒
3a 蝶番部
4 中ノズル
5、102 ダンパー
5a 操作部
6 逆止めダンパー
7 気流案内部
7a ランプ
7b 傘
50 天井
51 ダクト
60 床
Claims (5)
- 両端開放状態の略筒状体で形成され、当該略筒状体の一端側を支持されて空気調和の対象空間内に突設され、前記一端側の開口部から空気調和用の気体を供給される吹出口本体と、
当該吹出口本体の一端側から所定寸法離れた周側面位置で吹出口本体から前記空気調和対象空間へ所定長さ突出させ且つ内部を吹出口本体内に連通させて一体に配設される略筒状体の分岐筒と、
前記分岐筒と前記吹出口本体他端側開口部との中間の吹出口本体内部所定位置に配設され、吹出口本体内の開口面積を変化させる風量調整手段と、
前記分岐筒内に分岐筒内開口領域を開閉可能として配設され、前記風量調整手段の全開状態で分岐筒を閉止すると共に、前記風量調整手段が吹出口本体内の開口面積を小さくすると開いて吹出口本体から分岐筒内への気流の流入及び分岐筒から前記空気調和対象空間への気流の吹出を許容する気流分岐制御手段とを備え、
前記分岐筒が、前記吹出口本体内に所定長さ突出すると共に、
前記気流分岐制御手段が、前記分岐筒内を閉塞可能な一又は複数の略板状体で形成され、分岐筒に所定角度範囲傾動可能に配設され、前記風量調整手段による吹出口本体内の開口面積減少で前記略板状体の吹出口本体寄り側の圧力が所定の圧力以上になると開く逆止めダンパーであることを
特徴とする吹出口装置。 - 前記請求項1に記載の吹出口装置において、
一又は複数の略板状体又は略筒状体で形成され、前記略板状体の所定接線方向又は前記略筒状体の筒軸方向を前記吹出口本体の筒軸方向に対し所定角度範囲傾動可能且つ吹出口本体の筒軸周りに回動可能として吹出口本体の他端側開口部内に配設される気流案内手段を備えることを
特徴とする吹出口装置。 - 前記請求項2に記載の吹出口装置において、
前記吹出口本体他端内周側に、前記吹出口本体より小さい略筒状体で形成される回動筒が吹出口本体の筒軸周りに回動自在として保持されると共に、
前記気流案内手段として、前記回動筒より小さい略筒状体で形成され、回動筒内側に吹出口本体の筒軸方向と直交する軸周りに所定角度傾動自在に軸支される中ノズルを備えることを
特徴とする吹出口装置。 - 両端開放状態の略筒状体で形成され、当該略筒状体の一端側を支持されて空気調和の対象空間内に突設され、前記一端側の開口部から空気調和用の気体を供給される吹出口本体と、
当該吹出口本体の一端側から所定寸法離れた周側面位置で吹出口本体から前記空気調和対象空間へ所定長さ突出させ且つ内部を吹出口本体内に連通させて一体に配設される略筒状体の分岐筒と、
前記分岐筒と前記吹出口本体他端側開口部との中間の吹出口本体内部所定位置に配設され、吹出口本体内の開口面積を変化させる風量調整手段と、
前記分岐筒内に分岐筒内開口領域を開閉可能として配設され、前記風量調整手段の全開状態で分岐筒を閉止すると共に、前記風量調整手段が吹出口本体内の開口面積を小さくすると開いて吹出口本体から分岐筒内への気流の流入及び分岐筒から前記空気調和対象空間への気流の吹出を許容する気流分岐制御手段と、
一又は複数の略板状体又は略筒状体で形成され、前記略板状体の所定接線方向又は前記略筒状体の筒軸方向を前記吹出口本体の筒軸方向に対し所定角度範囲傾動可能且つ吹出口本体の筒軸周りに回動可能として吹出口本体の他端側開口部内に配設される気流案内手段とを備え、
前記吹出口本体他端内周側に、前記吹出口本体より小さい略筒状体で形成される回動筒が吹出口本体の筒軸周りに回動自在として保持されると共に、
前記気流案内手段として、前記回動筒より小さい略筒状体で形成され、回動筒内側に吹出口本体の筒軸方向と直交する軸周りに所定角度傾動自在に軸支される中ノズルを備えることを
特徴とする吹出口装置。 - 前記請求項1ないし4のいずれかに記載の吹出口装置において、
前記風量調整手段が、前記吹出口本体内を閉塞可能な一又は複数の略板状体で形成され、吹出口本体に所定角度範囲傾動可能に配設され、吹出口本体外部から傾動角度を調整されるダンパーであることを
特徴とする吹出口装置。
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