JP4610805B2 - ポリアセタール共重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリオキサンとコモノマーとを重合触媒にヘテロポリ酸を用いて共重合した後、共重合反応生成物に固体塩基性化合物を添加して重合触媒を失活させるポリアセタール共重合体の製造方法に関する。本発明によれば、製造工程が簡略化され、且つ、熱安定性、低ホルムアルデヒド放出量等の品質に優れたポリアセタール共重合体が得られる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリアセタール共重合体の製造法としては、トリオキサンを主モノマーとし、少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル及び/又は環状ホルマールをコモノマーとするカチオン共重合が知られている。
これら共重合に用いるカチオン活性触媒としては、ルイス酸、殊にホウ素、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物、例えば三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩化リン、五フッ化リン、五フッ化ヒ素及び五フッ化アンチモン、及びその錯化合物又は塩の如き化合物;プロトン酸、例えばパークロル酸;プロトン酸のエステル、殊にパークロル酸と低級脂肪族アルコールとのエステル、例えばパークロル酸−3級ブチルエステル;プロトン酸の無水物、特にパークロル酸と低級脂肪族カルボン酸との混合無水物、例えばアセチルパークロラート、或いは又トリメチルオキソニウムヘキサフルオルホスファート、トリフェニル−メチルヘキサフルオルアルゼナート、アセチルテトラフルオルボラート、アセチルヘキサフルオルホスファート及びアセチルヘキサフルオルアルゼナート等が提案されている。中でも三フッ化ホウ素、或いは三フッ化ホウ素と有機化合物、例えばエーテル類との配位化合物は、トリオキサンを主モノマーとする重合触媒として最も一般的であり、工業的にも広く用いられている。
【0003】
しかるに三フッ化ホウ素系化合物の如き一般に使用される重合触媒では比較的多量(例えば全モノマーに対し40ppm又はそれ以上)を必要とし、重合後、触媒の失活処理が十分行い難いことや、失活処理を行っても触媒に由来する物質の残留により、分解が促進され、重合収率や重合度等に限界があり、また、かなりの量の不安定末端部が存在して煩雑な安定化工程を必要とする等の問題点があった。
即ち、上記の如き触媒による共重合法では重合後の触媒の失活化が重要であり、失活が不十分であると、生成共重合体の分解を促進し、その後の生成共重合体の安定性を阻害する大きな原因となる。そこで、触媒の失活処理を十分に行うためには、重合後の生成物に多量の失活剤溶液を加え、十分洗浄して残留モノマーや触媒に由来する残留物を除去し、その後、共重合体を処理液と分離し、乾燥し、或は洗浄液からモノマーを回収するなど、極めて煩雑な工程を必要とし、経済的にも好ましくない。
【0004】
かかる触媒の失活処理に伴う煩雑さを省くため、生成共重合体に三価のリン化合物を添加する方法(特公昭55−42085号公報など)やヒンダードアミン化合物を添加する方法(特開昭62−257922号公報など)の提案もなされているが、これらの方法はいずれも三フッ化ホウ素系触媒の如き従来一般に知られている重合触媒を対象とするもので、本発明者の検討によれば十分な失活を行うことが出来ず、熱安定性の良好な共重合体を得ることは至難である。特に重合時の重合収率を高くすると、生成ポリマーは一層不安定なものとなり、後工程で煩雑な安定化処理が必要となり、結局工程の簡略化にはならず、又、その安定性にも限界があって品質上望ましくない。
【0005】
特開平1−170610号公報には、ヘテロポリ酸を触媒に使用した製造方法が開示され、重合を終了した反応系は、好ましくはアンモニア、あるいはトリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ヒンダードアミン等のアミン類、あるいはアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、有機酸塩(例えば脂肪酸塩)その他公知の触媒失活剤を添加混合するか、これらの失活剤を含む溶液を添加、処理することによって重合触媒を中和失活させることが開示されている。しかし、この方法では、トリブチルアミン0.1%を含む水のような失活剤の溶液を添加して反応を停止し、同時に200メッシュ以下に粉砕し、アセトン洗浄及び乾燥を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、触媒の失活を簡単に行うことが出来、また洗浄工程も不要なシンプルなプロセスで、重合収率も高く、不安定末端部が極めて少なく、熱的にも極めて安定で、ホルムアルデヒド放出量の極めて少ないポリアセタール共重合体を製造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成すべく触媒の種類とこれに対応した失活法に関し鋭意検討の結果、触媒として特にヘテロポリ酸を用いることにより、その触媒の特徴として、重合活性が高いにもかかわらず、その反応生成物(粗共重合体ともいう。)に塩基性化合物を、溶液状態でなく、固体状態で添加して溶融混練処理するだけで、極めて簡単に、しかも確実に触媒の失活を行うことが出来、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、トリオキサンを主モノマー(a)とし、少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル及び/又は環状ホルマールをコモノマー(b)として、ポリアセタール共重合体を製造するにあたり、重合触媒(c)に下記一般式(1)で示されるヘテロポリ酸を使用して共重合を行い、反応生成物にアミノ基または置換アミノ基を有するトリアジン環含有化合物及びポリアミドから選ばれた少なくとも一種である固体塩基性化合物(d)を添加し、溶融混練処理して、重合触媒(c)を失活させることを特徴とするポリアセタール共重合体の製造方法を提供する。
Hm[M1 x・M2 yOz]・nH2O (1)
〔但し、M1はPおよびSiより選ばれた一種または二種の元素から成る中心元素を示す。M2はW、MoおよびVより選ばれた一種以上の配位元素を示す。x:1〜10、y:6〜40、z:10〜100、m:1以上の整数、n:0〜50〕
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明につき詳しく説明する。
へテロポリ酸は、異種の酸素酸が脱水縮合して生成するポリ酸の総称であり、中心に特定の異種元素が存在し、酸素原子を共有して縮合酸基が縮合してできる単核又は複核の錯イオンを有している。このような異核縮合酸は一般には前記一般式(1)で表すことができる。
本発明における重合触媒(c)として特に有効なヘテロポリ酸は、上記の組成式中の中心元素(M1)が、PおよびSiより選ばれた一種又は二種の元素から構成され、配位元素(M2)が、W、MoおよびVより選ばれた一種以上の元素(特に好ましくはWおよびMo)から構成される場合である。これらへテロポリ酸の具体例としては、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタングステン酸、ケイモリブドタングステントバナジン酸などである。中でも好ましいのは、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステン酸である。
【0010】
上記へテロポリ酸の使用量は、その種類によっても異なり、又、適当に変えて重合反応を調節することができるが、一般には重合されるべきモノマーの総量に対し0.05〜100ppm(以下重量/重量ppmを示す。)の範囲であり、好ましくは0.1〜50ppmである。又、リンモリブデン酸、リンタングステン酸等の如き非常に強く作用するヘテロポリ酸は、0.1〜10ppmの使用量で十分である。この様な少量の触媒でも共重合が可能なことは、触媒による重合体の主鎖分解、解重合等の好ましくない反応を僅少に留め、不安定なホルメート末端基(-O-CH=O)、ヘミアセタール末端基(-O-CH2-OH)等の生成を抑制するのに効果的であり、又、経済的にも有利である。
【0011】
反応を均一に行うために、重合触媒(c)は、重合に悪影響のない不活性な溶剤で希釈して、主モノマー(a)及び/又はコモノマー(b)に添加して使用することが望ましい。上記不活性な溶媒としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の炭素数1〜10の低分子量カルボン酸と、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−へキサノール等の炭素数1〜10の低分子量のアルコールが縮合して得られるエステル;アセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−へキサノン、メチルイソブチルケトン、メチル−t−ブチルケトン等の炭素数1〜10の低分子量のケトン類が好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。工業的な入手しやすさなども勘案すると、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン等が最も好適である。
重合触媒(c)は、上記不活性溶媒に、好適には濃度1〜30重量/重量%で溶解されるが、これに限定されるものではない。
後述の主モノマー(a)やコモノマー(b)や分子量調節剤等の一部又は全部に、上記重合触媒(c)の所定量を予め溶解した溶液を、重合系に添加する方法も好ましい。
【0012】
本発明では主モノマー(a)として、ホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキサンを使用する。
【0013】
又、本発明ではコモノマー(b)として、少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル及び/又は環状ホルマールが使用され、従来のトリオキサンとの共重合に用いられる公知のコモノマーが何れも使用可能である。かかる環状エーテルおよび環状ホルマールの代表的な例としては、例えば、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,3−ジオキサン、エチレンオキサイド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン等が挙げられる。中でも、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,3−ジオキサン、エチレンオキシド等が好ましい。
更に、環状エステル、例えばβ−プロピオラクトン、及びビニル化合物、例えばスチロール等も使用される。また、共重合体が分岐状、又は架橋分子構造を形成するためのコモノマーとしてアルキレン−ジグリシジルエーテル又はジホルマールの如き2個以上の重合性環状エーテル基又は環状ホルマール基を有する化合物を用いることも出来る。例えば、ブタンジオールジメチリデングリセリルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0014】
本発明に用いるコモノマー(b)の量はトリオキサンに対して、0.1〜20モル%であり、好ましくは0.2〜10モル%である。0.1モル%未満では不安定末端部が増加して安定性が悪くなり、また過大になると生成共重合体が軟質となり融点の低下を生じて好ましくない。
【0015】
尚、本発明の重合法においては、更に目的に応じ重合度を調節するため公知の連鎖移動剤、例えばメチラールの如き低分子量の線状アセタール等を添加することも可能である。又、重合反応系は活性水素を有する不純物、例えば水、メタノール、ギ酸等が実質的に存在しない状態、例えばこれらが夫々10ppm以下であることが望ましい。
【0016】
本発明の重合法は、従来公知のトリオキサンの共重合と同様の設備と方法で行なうことができる。即ち、バッチ式、連続式、半連続式の何れも可能であり、液体モノマーを用い、重合の進行とともに固体粉塊状のポリマーを得る方法が一般的である。
本発明に用いられる重合装置としては、バッチ式では一般に用いられる撹拌機付きの反応槽が使用でき、又、連続式としては、コニーダー、2軸スクリュー式連続押出混合機、2軸パドルタイプの連続混合機、その他、これまでに提案されているトリオキサン等の連続重合装置が使用可能であり、また2種以上のタイプの重合機を組み合わせて使用することもできる。
【0017】
重合方法は特に限定されるものではないが、先に本発明者らが提案(特開平11-302349号公報)しているように、トリオキサン、コモノマーおよび重合触媒としてのヘテロポリ酸を、あらかじめ液相状態を保ちつつ十分に混合し、得られた反応原料混合液を重合装置に供給して共重合反応を行えば、必要触媒量の低減が可能となり、結果としてホルムアルデヒド放出量のより少ないポリアセタール共重合体を得るのに有利であり、より好適な重合方法である。
重合温度は、60〜120℃の温度範囲で行なわれる。
【0018】
本発明においては、重合後、触媒の失活処理を行うにあたり、未反応モノマーが少ない程好ましく、未反応モノマー(主モノマー(a)とコモノマー(b)との合計を示す)は粗共重合体中に10重量%以下、更に5重量%以下、特に好ましくは3重量%以下である。これは本発明が粗共重合体の洗浄を行なわないことを主目的とするものであるため、残留モノマーの多いことは好ましくない。未反応モノマーを低減するには、一般には重合率を一定以上に上げればよく、これは本発明の場合、使用する触媒の量と重合時間(連続式においては滞留時間)を適宜調節することにより容易に達成され、活性が高いヘテロポリ酸触媒を使用するので少量の触媒でも比較的短時間に達成することが出来る。又、共重合反応後、一部の残存モノマーを蒸発、気化させて除去し、所定の残存モノマー量になるようにしてもよい。
なお、共重合中または共重合後、気体として回収された未反応トリオキサンおよびコモノマーは液化したりして、そのまま原料モノマーの一部として再使用することも可能であり、この場合はより経済的である。
【0019】
次に、共重合反応を終えて得られた粗共重合体は、洗浄等を行うことなくそのまま失活剤としての固体塩基性化合物(d)を添加され、通常、溶融混練処理されて、重合触媒(c)の失活が完了する。固体塩基性化合物(d)の添加量は、触媒を中和失活させるに十分な量であれば特に制限はないが、通常、粗共重合体に対して10〜10,000ppm、好ましくは100〜2,000ppmである。固体塩基性化合物(d)としては、塩基性を有する固体状の化合物が効果を発揮し使用可能であるが、好ましくは、アミノ基または置換アミノ基を有するトリアジン環含有化合物及びポリアミドより選ばれた少なくとも一種である。
【0020】
上記アミノ基または置換アミノ基を有するトリアジン環含有化合物としては、好ましくはメラミン、メラミン樹脂、CTUグアナミン(3,9−ビス[2−(3,5−ジアミノ−2,4,6−卜リアザフェニル)エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)、CMTUグアナミン(3,9−ビス[1−(3,5−ジアミノ−2,4,6−卜リアザフェニル)メチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)などが挙げられる。これらは、2種類以上を併用しても差し支えない。
【0021】
ポリアミドとしては、例えばナイロン6、ナイロン12、ナイロン4/6、ナイロン6/6、ナイロン6/10、ナイロン6/12などが挙げられる。これらは、2種類以上を併用しても差し支えない。
【0022】
又、固体塩基性化合物(d)を添加する場合に、粗共重合体が細かな粉粒体であることが好ましく、このためには反応機が塊状重合物を十分粉砕する機能を有するものが好ましいが、重合後の反応物を別に粉砕機を用いて粉砕してもよい。失活処理における粗共重合体の粒度は、少なくとも90重量%以上が10mm以下、好ましくは4mm以下、更に好ましくは2mm以下である。
【0023】
溶融混練処理装置については特に限定されないが、溶融した共重合体を混練する機能を有し、好ましくはベント機能を有するものであり、例えば、少なくとも1つのベント孔を有する単軸又は多軸の連続押出し混練機、コニーダー等が挙げられる。本発明はこの溶融混練処理において、重合触媒の完全な失活が行なわれる。溶融混練処理は、共重合体の融点以上260℃までの温度範囲が好ましい。260℃より高いと重合体の分解劣化が生じ好ましくない。
【0024】
溶融混練処理は酸化防止剤の存在下で行うことが好ましい。酸化防止剤としては、従来のポリアセタール樹脂の安定剤として公知の物質、例えば各種のヒンダードフェノール系酸化防止剤等が用いられる。例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−へキサンジオール−ビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシナマミド)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、3,9−ビス〔2−{(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1’−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン等が例示される。尚、これらのヒンダードフェノール系酸化防止剤は、その一部又は全部を重合前の主モノマー(a)またはコモノマー(b)中に予め添加して重合させてもよく、これらのヒンダードフェノール系酸化防止剤は添加量が特に過大でない限り重合触媒(c)の活性に悪影響はなく、好ましい実施態様の一つである。
【0025】
更に、この段階で必要に応じ、各種のポリアセタール樹脂の安定剤として公知の物質を添加しても何ら差し支えない。更に、例えばガラス繊維の如き充填剤、結晶化促進剤(核剤)、離型剤等を添加してもよい。
【0026】
上記のように、粗共重合体に固体塩基性化合物(d)を添加し、溶融混練処理した後、通常、ペレット等に成形されて樹脂加工用の製品となる。ペレットは必要に応じて乾燥される。乾燥する場合、例えば、140℃、3時間程度乾燥させる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例及び比較例中の用語及び測定法は次の通りである。
%又はppm:すべて重量で表す。
メルトインデックス(MI):190℃で測定したメルトインデックス(g/10min)を示す。これは、分子量に対応する特性値として評価した。即ちMIが低い程分子量が高い。
アルカリ分解率(不安定部分の存在量):共重合体ペレットを粉砕し、その1gを0.5%の水酸化アンモニウムを含む50%メタノール水溶液100mlに入れ、密閉容器中で180℃、45分間加熱した後、液中に分解溶出したホルムアルデヒドの量を定量分析して、重合物に対する%で示す。
加熱重量減少率:共重合体ペレット5gを、空気中で230℃、45分間加熱した場合の重量減少率を示す。(表1では重量減少率と略す。)
ホルムアルデヒド放出量:試料を200℃に保ったシリンダーに充填して、5分間で溶融後、溶融物をシリンダーから密閉容器内に押出した。この密閉容器に窒素ガスを流し、出てきた窒素ガスに含まれるホルムアルデヒドを水に溶かして捕集し、水中のホルムアルデヒド濃度を測定することにより、溶融物から放出されたホルムアルデヒドの重量を求めた。このホルムアルデヒド重量を溶融物の重量で除してホルムアルデヒド放出量(単位ppm)とした。
【0028】
[実施例1〜10および比較例1〜2]
重合反応装置として、二つの円が一部重なった断面を有し、外側に熱(冷)媒を通すジャケット付きのバレルとその内部に撹拌、推進用の多数のバドルを付した、2本の回転軸を長手方向に設けた連続式混合反応機を用いた。反応機のジャケットに80℃の温水を通し、2本の回転軸を一定の速度で回転させ、その一端に、表1に示すコモノマーを3.5%及び連鎖移動剤としてのメチラールを700ppm含有するトリオキサンの混合液を連続的に供給し、同時に同じところへ、表1に示すヘテロポリ酸触媒5%の蟻酸メチル溶液を全モノマーに対して表1に示した量で連続添加して共重合を行なった。但し、表1で、重合触媒の添加量は全モノマーの合計に対する重量比率(ppm)であり、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラートの場合には三フッ化ホウ素(BF3)としての値である。
次いで、この反応機吐出口より排出された反応生成物に、触媒失活剤として表1に示した固体塩基性化合物を添加した。次いで酸化防止剤としてとしてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェール)プロピオネート〕0.3%を添加し、ベント付き2軸押出機を用いて温度220℃、ベント部の真空度5mmHgで溶融混練して押し出し、ペレットを作成した。但し、表1で、失活剤の添加量は粗共重合体に対する重量比率(ppm)である。
このペレットを140℃、3時間、乾燥した後、MI測定、加熱分解率測定、加熱重量減少率測定、およびホルムアルデヒド放出量測定を行なった。結果を表1に示す。
又、比較のため、触媒として三フッ化ホウ素ブチルエーテラート0.5%のシクロヘキサン溶液を使用し、失活剤として、公知のトリフェニルホスフインおよびヒンダードアミンとしてのビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートを使用した場合についても同様に行なった。
【0029】
[実施例11〜12]
蟻酸メチルに表1に示す所定量のヘテロポリ酸を溶かして重合触媒溶液を調製し、主モノマーであるトリオキサンに表1に示すコモノマーを3.5%及び連鎖移動剤としてメチラールを700ppm添加したモノマー混合液を調製した。この重合触媒溶液およびモノマー混合液を送液するそれぞれの配管を合流させ、スタティックミキサーに通して混合した後、直ちに反応機に供給して、実施例1と同様に重合させ、ペレットを得た。
【0030】
[比較例3]
触媒として三フッ化ホウ素ブチルエーテラート0.5%のシクロヘキサン溶液を用い、実施例1と同様に重合を行い、吐出口より排出された反応生成物を、トリエチルアミン0.1%水溶液中に20重量%スラリーになるように調製し、80℃、1時間、失活処理し、処理フレークをろ過後、100℃で1時間乾燥した。次いで酸化防止剤としてとしてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−1−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕0.3%を添加し、実施例1と同様の押出および評価を行った。
【0031】
[比較例4]
触媒として表1に示すヘテロポリ酸を使用して、実施例11と同様にして重合を行った後、比較例3と同様にしてウェット式方法による後処理、酸化防止剤添加、押出及び評価を行った。上記の各結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表1におけるコモノマーの略号は次のものを示す。
DOXO:1,3−ジオキソラン
BDFM:1,4−ブタンジオールホルマール
DEGFM:ジエチレングリコールホルマール
DXN:1,3−ジオキサン
EO:エチレンオキサイド
【0034】
失活剤として次の化合物もしくは方法を用いた。
A:CTUグアナミン
B:CMTUグアナミン
D:メラミン
E:メラミン樹脂
F:トリフェニルフォスフィン
G:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート
H:トリエチルアミン0.1%水溶液中に粗共重合体フレークが20%スラリーとなるウェットクエンチ
I:ナイロン6
J:ナイロン12
【0035】
本発明の特徴は、重合触媒(c)として重合活性が極めて高いヘテロポリ酸を用いることにより、極めて少量で高重合収率が得られ、しかも重合後、粗共重合体に固体塩基性化合物を添加し、溶融混練するだけで簡単に、極めて高品質のポリアセタール共重合体を製品として得ることにある。これは従来の三フッ化ホウ素系の触媒等の場合、その失活が不十分となり、又その失活処理後も触媒に由来する物質による分解等の有害な作用を避け難いのに対し、格別の効果を有するものである。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のウェット式方法と比較して、ドライ式方法により失活工程の簡略化と洗浄工程が省略された極めて合理化された工程で、重合触媒の完全な失活を行なうことが出来る。その結果、触媒に由来する分解、変質等の支障がなく、しかも不安定部分の少なく、熱的に安定でホルムアデヒド放出量の極めて少ない優れた品質のポリアセタール共重合体を経済的に製造することが出来る。
Claims (7)
- トリオキサンを主モノマー(a)とし、少なくとも一つの炭素−炭素結合を有する環状エーテル及び/又は環状ホルマールをコモノマー(b)として、ポリアセタール共重合体を製造するにあたり、重合触媒(c)に下記一般式(1)で示されるヘテロポリ酸を使用して共重合を行い、反応生成物にアミノ基または置換アミノ基を有するトリアジン環含有化合物及びポリアミドから選ばれた少なくとも一種である固体塩基性化合物(d)を添加し、溶融混練処理して、重合触媒(c)を失活させることを特徴とするポリアセタール共重合体の製造方法。
Hm[M1 x・M2 yOz]・nH2O (1)
〔但し、M1はPおよびSiより選ばれた一種または二種の元素から成る中心元素を示す。M2はW、MoおよびVより選ばれた一種以上の配位元素を示す。x:1〜10、y:6〜40、z:10〜100、m:1以上の整数、n:0〜50〕 - コモノマー(b)が、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,3−ジオキサン、及びエチレンオキサイドから選ばれた少なくとも一種である請求項1記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
- 一般式(1)で示されるヘテロポリ酸が、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタングステン酸、及びケイモリブドタングストバナジン酸から選ばれた少なくとも一種である請求項1又は2記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
- アミノ基または置換アミノ基を有するトリアジン環含有化合物がメラミン、メラミン樹脂、CTUグアナミン、及びCMTUグアナミンから選ばれた少なくとも一種である請求項1〜3の何れか1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
- ポリアミドがナイロン6、ナイロン12、ナイロン4/6、ナイロン6/6、ナイロン6/10、ナイロン6/12から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜3の何れか1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
- 主モノマー(a)、コモノマー(b)、及び重合触媒(c)の溶液を、あらかじめ液相状態で混合させた後、重合装置に供給する請求項1〜5の何れか1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
- 溶融混練処理による重合触媒(c)の失活を酸化防止剤の存在下で行なう請求項1〜6の何れか1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
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