JP4608927B2 - 画像処理方法及び画像処理装置並びに画像処理プログラム - Google Patents
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Description
これらの放射線画像検出装置では、取得した画像に対して、診断に適した画像となるよう、階調変換処理やエッジ強調処理などの画像処理を行うのが一般的である。
例えば、上記ですでに触れたように、画像コントラストを調整する機能として階調処理によるLUTの平均的な傾きを表すγ値を変更する方法がある。一方、画像の鮮鋭度を調整する機能として周波数強調処理が考えられるが周波数強調処理は画像のコントラストへの影響を与える。とくに低周波成分からの強調を行った場合は画像の大きな成分のレスポンスを操作することになり、画像コントラストへの影響は少なくない。したがってオペレータが画像のコントラストをγ値で調整した後に鮮鋭度の調整として、周波数強調処理を操作した場合、画像コントラストにまで影響を及ぼすことになり、所望の画像処理パラメータを得るまでに幾度も両方の処理を調整しなければならないという問題が生じる。
(1)請求項1記載の発明は、被写体を透過した放射線の照射線量に応じた信号を有する放射線画像の画像データに対し、画像処理パラメータによって画像処理を行う画像処理方法であって、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められ、前記放射線画像の撮影後に調整可能な、画像中央の重要度、画像内特定領域の重要度、画像内高周波成分の重要度、画像粒状抑制重要度、画像濃度と指定濃度との差の重要度のうち少なくとも一つを含む1または複数の入力パラメータの入力を受け付けるパラメータ入力ステップと、前記パラメータ入力ステップで入力された入力パラメータを予め定められた関係に基づいて画像処理に使用する1または複数の画像処理パラメータに変換するパラメータ変換ステップと、前記パラメータ変換ステップで変換された1または複数の画像処理パラメータを用いて画像処理を実行する画像処理ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法である。
(1)この発明では、被写体を透過した放射線の照射線量に応じた信号を有する放射線画像の画像データに対し、画像処理パラメータによって画像処理を行う際に、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められ、前記放射線画像の撮影後に調整可能な1または複数の入力パラメータの入力を受け付け、前記パラメータ入力ステップで入力された入力パラメータを予め定められた関係に基づいて画像処理に使用する1または複数の画像処理パラメータに変換し、前記パラメータ変換ステップで変換された1または複数の画像処理パラメータを用いて画像処理を実行する。
本発明の実施をするための最良の形態の画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムの好適な実施の形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
このため、画像処理方法の各ステップ,画像処理装置の各手段,画像処理プログラムの各ルーチンの処理手順に沿った機能ブロック図としての図1を示す。
(ア)全体構成:
放射線発生装置30、放射線画像読取器40、画像処理装置100が、図1に示されるように構成されている。
・制御部101は、放射線画像撮影・読み取り、重み付け、重み付け統合、入力パラメータの受け付け、入力パラメータから画像処理パラメータへのパラメータ変換、および、画像処理パラメータに基づく画像処理、に伴う各種処理についての制御を行う。
・操作部102を介してオペレータによる各種操作、各種設定を制御部101が受け付ける。この段階では、撮影(放射線発生)に関する各種操作、各種設定を受け付ける。
・放射線発生装置30からの放射線は被写体5を透過し、この被写体5を透過した放射線は放射線画像読取器40により読み取られる。放射線発生装置30での放射線発生および放射線画像読取器40における読み取りの際は、制御部101からの制御に基づいて実行される。
・放射線画像読取器40により読み取られた信号は、画像データ生成部110で画像データに変換される(図2S1)。
・重み付け部120は、放射線画像データの所定の取り決めに基づいて画素毎に重みを付与する(図2S2)。なお、付与する重みが単独であれば(図2S2でY)、1種類の重みを生成して付与する(図2S3)。
・重み付け統合部130は、付与される重みが複数であれば(図2S2でN)、複数の重みについて、所定の取り決めに従い統合する(図2S5)。
・操作入力部102を介して、画像処理に直接的に用いられる画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められた1または複数の入力パラメータの入力を、制御部101が受け付ける(図2S6)。
・パラメータ変換部140は、重み付け部120からの重みを参照し、操作入力部102を介して入力されている1または複数の入力パラメータを、予め定められた関係に基づいて、画像処理に使用する1または複数の画像処理パラメータに変換する(図2S7)。
・画像処理部160は、画像データ生成部110からの画像データについて、パラメータ変換部140で変換された画像処理パラメータに従って、画像処理を実行する(図2S8)。
・画像表示する必要があれば(図2S9でY)、与えられた重みと、変換された画像処理パラメータを、画像処理済みの放射線画像に重畳して表示する(図2S10)。また、必要があれば、画像処理パラメータを生成する元となる入力パラメータを、画像処理済みの放射線画像に重畳して表示する。
・以上の各処理が完了した後、制御部101の制御に基づいて、処理済み画像データを外部に出力する(図2S11)。
(1)各部の動作・制御:
制御部101では、まず、撮影部位、撮影体位または撮影方向等の情報をユーザインターフェースである操作入力部102などから取得する。これらの情報は、ユーザが撮影部位や撮影体位等を特定することで行う。例えば、表示部170とタッチパネルなどの操作入力部102とを兼ね備えた当該画像処理装置のユーザインタフェースから、撮影部位や撮影体位が表示されたボタンを押すこと等により入力される。そのほか、磁気カード、バーコード、HIS(病院内情報システム:ネットワークによる情報管理)等を利用しても行われる。
放射線発生器30は制御部101によって制御されており、放射線発生器30から放射された放射線は、被写体5を通して放射線画像読取器40の前面に装着されている撮像パネルに照射される。そして、放射線画像読取器40では、被写体5を透過した放射線を検知して、画像信号として取得する。
ところで、放射線画像の撮影に際しては、例えば診断に必要とされない部分に放射線が照射されないようにするため、あるいは診断に必要とされない部分に放射線が照射されて、この部分で散乱された放射線が診断に必要とされる部分に入射されて分解能が低下することを防止するため、被写体5の一部や放射線発生器30に鉛板等の放射線非透過物質を設置して、被写体5に対する放射線の照射野を制限する照射野絞りが行われる。
なお、この実施の形態では、照射野認識、関心領域設定は必ずしも必要としない。この場合、以下で行われる重み候補の算出に加えて、一定領域内の画素値の分散値が低い部分に低い重みを与えることで、素抜け部や照射野外の領域を低く、人体領域を高く重み付けした重み候補を考える方法を用いてもよい。なお、この場合分散値を求める一定領域としては画像の1/40〜1/20程度の領域を、照射野外領域あるいは素抜け領域にとることが望ましい。
(4)重み付与:
ここで重み付け部120は、放射線画像の所定の取り決めに基づいて画素毎あるいは画像内の所定の大きさに区切られた各領域に対して重みを付与する。
画像データの重み付けとしては、例えば、画像の所定の位置に関して重みを予め付与する方法が考えられる。これは撮影部位や撮影体位毎にテンプレートのようなものを用意し、診断の重要度に従い画像内の所定位置に所定の重みを付与するものである。例えば胸部正面画像においては図4で示されるAの領域に重要度1をそれ以外の領域には1より小さい重要度を与える方法が考えられる。
また、ラプラシアンフィルタや微分フィルタを用いて画像のエッジ抽出を行い、エッジのコントラストを用いることで診断上重要となる被写体構造を構成する部分のエッジに高い重みを与えることができる。このエッジの検出には上記のフィルタの他にウェーブレットやガウス-ラプラシアンフィルタのような多重解像度を利用することもできる。この部分に関しては、「ウェーブレット解析の基礎理論」、新井康平著、森北出版株式会社、p80、2000年出版を参照することができる。
診断上重要な部分は画像中央に設定されることが多いので、図7に示すように画像中央ほど高い重みを与える方法も有効である。また、逆に端部に行くにしたがって高い重みを与えることもできる。このようにすることで画像端部に被写体が位置することが多い撮影で適した重みを与えることができる。このような部位としては例えば、マンモグラフィーやパントモグラフィーが考えられる。
他にも画像の濃度が著しく高いあるいは低い場合は低い重みを、また、近傍エッジとの連結度を調べ、連結度に従って重みを与えることもできる。具体的にはラプラシアンフィルタなどの閾値以上の値をエッジとして得られたエッジ検出画像に対しハフ変換を用いてパラメータ空間に変換し、このパラメータ空間での投票数が1以上の直線あるいは円形を逆ハフ変換により導き、この直線あるいは円形の上にのる画素の重みを投票数に従い図8(a)のようなグラフにより重みを算出する。このようにすることで照射野エッジなどの不要な点の重みを低くし、それ以外の領域に高い重みを与えることができる。ここで図8(a)のαの値は検出したいエッジの長さにより異なり、撮影部位や撮影体位により変更することが望ましいが、経験的には画像の縦幅あるいは横幅の1/3程度の大きさが望ましい。ここで、ハフ変換については、「画像認識の基礎[II]-特徴抽出、エッジ検出、テクスチャー解析」,森俊二・板倉栂子著、オーム社、1990年出版などを参照することができる。
さらに原画像(図9(a))から判別分析法を利用して2値化処理を行い画像内の素抜け領域や照射野外領域を認識し(図9(b))、これらの領域の平均分散値を調べ、平均分散値に従って重み付けを行うこともできる。この場合重みを図10のようなグラフによる算出される係数を画像全体の重みにかけることで、粒状度の良い画像ほど重い全体の重みを高くすることができる。また、ここでは分散値を用いたがこれ以外の統計量を使用することも可能である。この場合、例えば画素値に関するヒストグラムを作成し、この度数分布に従って重みを与える方法がある。このようにすることで、出現頻度の高い画素値に高い重みを与えることが可能である。
ここで重み付け統合部130では、重み付け部120で算出された複数の重みのなかで、より診断に重要な組み合わせが重要視されるように統合される。これにより、診断に必要な領域を重視されるように統合される。これにより、診断に必要な領域を重視した処理が可能となる。
このファジィ積分には例えば、次のようにショケ積分を利用することができる。この手法を用いるにはファジィ積分に必要となるファジィ測度を与える必要がある。ファジィ測度とはルベーグ積分で要求される測度の条件から完全加法性の条件を緩めた測度空間(X、F、μ)のことであり、具体的には以下の条件が通常要求される。
1.μ(φ)=0、
2.μ(X)=1、
3.A∈2Xのとき,0≦μ(A)<∞、
4.A,B∈2XとするときA⊆B⊆Xならばμ(A)≦μ(B)、
これはたとえば、重み付け候補が「エッジ強度」、「画像中央度」、「画像濃度」からなる場合、これらの集合をX={エッジ強度,画像中央度,画像濃度}と表せばベキ集合2Xに対して、主観的尺度を考慮した測度を以下のように与えることを意味する。
{エッジ強度}=0.6、
{画像中央度}=0.3、
{エッジ強度、画像中央度}=0.8、
{画像濃度}=0.3、
{画像濃度、エッジ強度}=0.7、
{画像濃度、画像中央度}=0.9、
{画像濃度、画像中央度、画像エッジ強度}=1.0、
このようにして決定した測度に対してショケ積分は次のように定義される。
(C)∫hdμ=Σ(x_{I}-x_{i-1})μ(A_{I})(a_{0}=0)、
で計算することである。
1.0*0.5+0.8*(0.6-0.5)+0.5*(0.7-0.6)=0.63、
となることを意味し、図11の面積を求めたことになる。このようにファジィ積分は主観的尺度を用いた尺度によるその重みにしたがって重ねたものの面積に相当し、主観的な尺度が反映された重みの統合を可能とする。この点に関しては、「ファジィ理論の基礎」、井上洋・天笠美知夫著、朝倉書店、P.89-104,1997年出版を参照することができる。
ここで、入力パラメータは、画像処理に用いられる画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて、操作入力部102を介して入力されるように予め定められた1または複数のパラメータである。
入力パラメータを、「1.円形」、「2.四角形」、「3.六角形」、「4.その他の多角形」、などと照射野形状について、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「0」〜「9」などと正規化された数値で、照射野広さについて、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「0」〜「9」などと正規化された数値で、画像中央重要度について、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「1.画像右端側」、「2.画像左端側」、「3.画像上端側」、「4.画像下端側」、「5.その他の領域」、などとして、画像特定領域重要度について、入力値に応じて画像の指定方向側の重要度を高くするように、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「0」〜「9」などと正規化された数値で、この数値が大きいほど周波数処理の周波数特性を高周波を重視するように、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「0」〜「9」などと正規化された数値で、この数値が大きいほど周波数処理の強調度を低くするように、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「0」〜「9」などと正規化された数値で、この数値が大きいほど領域内の画像ヒストグラム出現頻度が最大になる信号値の出力濃度と理想出力濃度の差の制限を狭くするように、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。
入力パラメータを、「0」〜「9」などと正規化された数値で、この数値が大きいほど、部位の大きさが大きい状態になるように、あらかじめ、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められたパラメータとして設定しておく。具体的には指などでは上記のパラメータを0〜3程度、腹部などでは8〜9程度に設定すればよい。
ここで、画像処理パラメータは、画像処理部160で画像処理に使用されるパラメータであり、本実施形態では、操作入力部102から入力される入力パラメータとは別のパラメータであり、入力パラメータから画像処理パラメータが変換されるように予め定められたものである。
パラメータ変換部140での、入力パラメータから画像処理パラメータへのパラメータ変換では、意思決定理論に基づいて変換が実行されることが望ましい。ここでは、パラメータ変換部140に意思決定理論に基づいた変換手段を備えることで、複数の入力パラメータから変換、あるいは、複数の画像処理パラメータへの変換の際の組み合わせを考慮した変換が可能になる。
パラメータ変換の具体例:
なお、このパラメータ変換部140での入力パラメータから画像処理パラメータへのパラメータ変換として、以下のような具体例が考えられる。
・照射野形状→エッジ抽出の際の処理パラメータ、
・照射野広さ→エッジ抽出の際の処理パラメータ、
・画像中央重要度→画像中央に重み付けする際の分散値を求める処理パラメータ、
・画像特定領域重要度→特定領域に重み付けする際の分散値を求める処理パラメータ、
・画像高周波成分重要度→階調処理パラメータ、
・画像粒状抑制重要度→周波数強調処理パラメータ、
・画像濃度と指定濃度と差の重要度→濃度差が大きくならないようにするコントラスト調整パラメータ、
・部位情報(大〜小)→画像領域(画像全体〜画像中央部)への重みパラメータ、
入力パラメータとして照射野形状(「1.円形」、「2.四角形」、「3.六角形」、「4.その他の多角形」、など)が入力された場合、設定された値をに応じてハフ変換により検出する図形の形状を変更する。具体的にはハフ変換による図形の抽出には、例えば直線抽出においては(はじめての画像処理技術、岡崎 彰夫著、工業調査会、P.100)直線の方程式は曲座標表示の場合、(x,y)を通る直線群はρ=xcosθ+ysinθで表すことができ、このρおよびθを1つ固定すると画像上の直線を1つ決定したことになる。したがって、上記のエッジ抽出などにより抽出されたエッジ点を通る直線群を(ρ,θ)空間にプロットした場合、同一直線上に複数のエッジ点が位置するようであれば、(ρ,θ)空間における複数の曲線が1点で交わることになる(図13参照)。
入力パラメータとして照射野広さ(「0.極めて狭い」〜「9.極めて広い」など)が入力された場合、入力値が大きいほど前述のハフ変換における投票数の閾値を大きくしすることで、より正確に照射野のエッジを抽出することができる。この場合も操作者は装置内部の画像処理動作や画像処理アルゴリズムなどを意識することはなく、照射野の広さという直感的な値(入力パラメータ)を入力すればよい。
入力パラメータとして画像中央重要度(「0」〜「9」などと正規化された数値で、画像中央についての重要度)が入力された場合、小さいほど画像全体で均一な重み付け、入力値が大きいほど中央に大きく重み付けする際の計算式の分散値を求める。このようにすることで、小さい値を入れるほど画像全体を重要に考え、大きい値を入れるほど画像中央を重要に考えるように、パラメータが変換されるようになる。
入力パラメータとして特定領域重要度(「1.画像右端側」、「2.画像左端側」、「3.画像上端側」、「4.画像下端側」、「5.その他の領域」、など)が入力された場合、入力パラメータに応じた位置で大きく重み付けする際の計算式の分散値を求めるように、パラメータが変換される。
入力パラメータとして高周波成分の重要度(「0」〜「9」などと正規化された数値で、この数値が大きいほど周波数処理の周波数特性を高周波を重視するパラメータ)が入力された場合、この数値が大きいほど周波数処理の周波数特性を高周波を重視するように、周波数強調処理や階調処理のパラメータに変換される。
入力パラメータとして画像粒状抑制重要度(「0」〜「9」などと正規化された数値)が入力された場合、この数値が大きいほど周波数処理の強調度を低くして粒状を抑制するような周波数処理の画像処理パラメータに変換される。
入力パラメータとして画像濃度と指定濃度との差の重要度(「0」〜「9」などと正規化された数値)が入力された場合、この数値が大きいほど領域内の画像ヒストグラム出現頻度が最大になる信号値の出力濃度と理想出力濃度の差の制限を狭くするように、濃度差が大きくならないようにするコントラスト調整パラメータに変換される。
入力パラメータとして部位情報(「1.指などの最も小さい部位」、「3.掌などの小さい部位」、「9.腹部などの最も大きい部位」などのように、「0」〜「9」などと正規化された数値)が入力された場合、入力された部位に対応する大きさにより、重要度の重みを変更するようなパラメータに変換する。たとえば、指のような小さな部位であれば画像中央度を中央程高い重みが置かれるように設定し、腹部のように大きな部位で画像全体にほぼ均一な重みがかかるようにする。
また、以上の複数の画像処理パラメータが互いに独立ではなく、お互いを適切な値に調整することで最適なパラメータが得られる場合には、従来であると画像処理内容を熟知していないと適切値を得ることはほとんど不可能であった。しかし、この実施形態では、そのような問題をも解消することができる。
これらの値は正規化された入力パラメータとして、0〜9(大きいほど、鮮鋭度、コントラストが高い)のランクで与えるようにしておく。このとき、例えば周波数強調処理の強調度βと階調処理のγを次の式で決定する。
β=R1*0.3*F、
γ=R2*0.5−β*0.8、
ここで、R1は画像先鋭度の入力パラメータ、R2は画像コントラストの入力パラメータである。また、Fは補正パラメータであって強調する周波数帯域により決定され、強調する周波数帯域が低周波であるほど小さな値を取るように決定される。
F=1.1−M/3*0.1、
で与えることができる。
このため、複数の画像処理パラメータが互いに独立ではない場合に、画像処理内容を熟知していなくとも、内部での関係するパラメータの変換により、所望の入力パラメータの調整だけで最終的な適切値を得ることが可能になる。
ここで、画像処理部160における画像処理パラメータを用いた放射線画像に対する画像処理は、階調処理、イコライゼーション処理、周波数強調処理、コントラスト調整処理、などが該当する。
画像データ生成部110からの画像データに対し、パラメータ変換部140で変換された画像処理パラメータや重み付け統合部130で統合された重みにより、画像処理部160では、画像処理の一つとして階調処理が実行される。
具体的には、f(x)は、たとえば、
f(x)=x−1、但しx≧1の場合。
f(x)=−(1/x−1)、但し1>x>−1の場合。
f(x)=−C、但しx=0の場合。
である。
イコライゼーション処理とは、画像のダイナミックレンジを圧縮することで画像内のすべての領域を可視範囲に収めることを可能とする処理であるが、その一方で強くこの処理をかけると画像全体のコントラストが失われる傾向があるため、適切な圧縮を行うことが望ましい。
まず、重み付きヒストグラムH(x)を生成する。ここで、xは画像のダイナミックレンジの範囲を値にとる変数であり、12ビット画像であれば、4095≧x≧0となる。このH(x)は、
ここで、D(x)は重み付きヒストグラム補正関数であり、たとえば、図14のようにすることで、全体的にイコライゼーション処理としては高信号値の重みを高くするなどの調整ができ、たとえば、皮膚などの描写を重視する際に有効である。
次に、このH(x)を評価する。評価はこのH(x)の値が所定のしきい値よりも大きな値をとる画素は重要な情報を多く含む画素値であるとして、この値をとる画素値に対してのみ行われる。
周波数強調処理は画像の高周波成分を強調することにより行われ、画像の鮮鋭度を向上させることが可能となる。しかし、一方で必要以上に処理を施した場合、画像の粒状を悪化させる問題があった。この周波数強調処理を重み付き画像により次のように処理する。すなわち、図15のグラフから算出される強調補正係数を、周波数処理の強調度を表す係数にかける。
画像コントラストの調整として、たとえば画像中央度を参照し、この重要度小さな場合は周波数強調度を上げて階調処理のコントラストを下げるなどの方法がある。このときの強調度とγの関係は強調する周波数帯域などに依存しているのですべての場合に適用できるわけではないが、γを0.1下げるのに対して周波数処理の強調度(高周波成分の加算度)を0.1上げるのが良好である。
処理済みの画像データについて画像表示部160に画像表示する必要があれば(図2S9でY)、画像処理済みの放射線画像を表示する際に、与えられた重み、入力された入力パラメータ、パラメータ変換により変換された画像処理パラメータ、のいずれかを放射線画像上に重畳した状態で表示する(図2S10)。ここでは、放射線画像の表示に対して、少なくとも、画像処理パラメータを重畳させて画像表示することが望ましい。
以上のように、画像処理パラメータを直接入力するのではなく、画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められた1または複数の入力パラメータの入力を受け付け、入力パラメータから画像処理パラメータに変換するようにしていることで、画像処理内容の詳細を知らない場合であっても、簡易な操作で適切な処理パラメータによって画像処理することが可能になる。
30 放射線発生装置
40 放射線画像読取器
100 画像処理装置
101 制御部
102 操作部
110 画像データ生成部
120 重み付け部
130 重み付け統合部
140 パラメータ変換部
160 画像処理部
170 画像表示部
Claims (6)
- 被写体を透過した放射線の照射線量に応じた信号を有する放射線画像の画像データに対し、画像処理パラメータによって画像処理を行う画像処理方法であって、
画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められ、前記放射線画像の撮影後に調整可能な、画像中央の重要度、画像内特定領域の重要度、画像内高周波成分の重要度、画像粒状抑制重要度、画像濃度と指定濃度との差の重要度のうち少なくとも一つを含む1または複数の入力パラメータの入力を受け付けるパラメータ入力ステップと、
前記パラメータ入力ステップで入力された入力パラメータを予め定められた関係に基づいて画像処理に使用する1または複数の画像処理パラメータに変換するパラメータ変換ステップと、
前記パラメータ変換ステップで変換された1または複数の画像処理パラメータを用いて画像処理を実行する画像処理ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - 前記入力パラメータは、所定範囲の数値に正規化されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。 - 被写体を透過した放射線の照射線量に応じた信号を有する放射線画像の画像データに対し、画像処理パラメータによって画像処理を行う画像処理装置であって、
画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められ、前記放射線画像の撮影後に調整可能な、画像中央の重要度、画像内特定領域の重要度、画像内高周波成分の重要度、画像粒状抑制重要度、画像濃度と指定濃度との差の重要度のうち少なくとも一つを含む1または複数の入力パラメータの入力を受け付けるパラメータ入力手段と、
前記パラメータ入力手段で入力された入力パラメータを予め定められた関係に基づいて画像処理に使用する1または複数の画像処理パラメータに変換するパラメータ変換手段と、
前記パラメータ変換手段で変換された1または複数の画像処理パラメータを用いて画像処理を実行する画像処理手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記パラメータ変換手段で変換される前記入力パラメータは、所定範囲の数値に正規化されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 被写体を透過した放射線の照射線量に応じた信号を有する放射線画像の画像データに対し、画像処理パラメータによって画像処理を行う画像処理プログラムであって、
画像処理パラメータとは異なる尺度に基づいて予め定められ、前記放射線画像の撮影後に調整可能な、画像中央の重要度、画像内特定領域の重要度、画像内高周波成分の重要度、画像粒状抑制重要度、画像濃度と指定濃度との差の重要度のうち少なくとも一つを含む1または複数の入力パラメータの入力を受け付けるパラメータ入力ルーチンと、
前記パラメータ入力ルーチンで入力された入力パラメータを予め定められた関係に基づいて画像処理に使用する1または複数の画像処理パラメータに変換するパラメータ変換ルーチンと、
前記パラメータ変換ルーチンで変換された1または複数の画像処理パラメータを用いて画像処理を実行する画像処理ルーチンと、
を有することを特徴とする画像処理プログラム。 - 前記入力パラメータは、所定範囲の数値に正規化されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理プログラム。
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