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JP2005109908A - 画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置および画像処理プログラム Download PDF

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JP2005109908A JP2003341014A JP2003341014A JP2005109908A JP 2005109908 A JP2005109908 A JP 2005109908A JP 2003341014 A JP2003341014 A JP 2003341014A JP 2003341014 A JP2003341014 A JP 2003341014A JP 2005109908 A JP2005109908 A JP 2005109908A
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樹里 白濱
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Abstract

【課題】放射線画像のデータを生成する際に生じる当該放射線画像の画質に影響を与える因子に関わらず、最適な画像処理条件を求め、煩雑な操作なしに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を施す画像処理装置2に、放射線撮影装置による放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段24fを設ける。
【選択図】図7

Description

本発明は放射線画像のデータに画像処理を施す画像処理装置および画像処理プログラムに関し、さらに詳しくは、放射線画像のデータに最適な画像処理を施すことができる画像処理装置および画像処理プログラムに関する。
近年、放射線画像を直接デジタル画像として撮影できる装置が開発されている。たとえば、被写体放射線を照射し、被写体を透過した放射線量を輝尽性蛍光体を用いたディテクタで検出し、その検出量に対応して形成される放射線画像を電気信号として得る放射線撮影装置が知られている(例えば、「特許文献1、2」参照)。
また、被写体を透過した放射線の強度に応じた電荷を光導電層に生成し、生成された電荷を二次元的に配列された複数のコンデンサに蓄積し、それら蓄積された電荷を取り出すことにより放射線画像を電気信号として得る放射線撮影装置が提案されている。このような放射線撮影装置では、放射線量に相当する蛍光強度をフォトダイオードや、CCD、C−MOSセンサで検知するフラットパネルディテクタ(FPD)と呼ばれるディテクタを使用されている(例えば、「特許文献3、4」参照)。
また、放射線撮影装置は、被写体の放射線画像を撮影する際の被写体とディテクタとの配置により、立位装置、臥位装置、カセッテ装置等に分類することができる。立位装置は、例えば、患者等の被写体を立位姿勢で撮影するようにした装置であり、臥位装置は被写体を臥位姿勢で撮影するようにした装置であり、カセッテ装置は、ディテクタの配置を被写体に対して自由に変更可能なカセッテを使用して放射線画像を撮影するようにした装置である。
これらの放射線撮影装置で得られた被写体の放射線画像のデータに対して、画像処理装置により医師が注目する部分すなわち関心領域(ROI:Region Of Interest)が診断に適した階調となるような階調変換処理を施すことが一般に行われている。
ところで、人体構造は脂肪や筋肉などの軟部組織と骨部組織とに分けることができるが、診断部位に応じて、主たる診断対象が軟部組織になる場合と、骨部組織になる場合とがある。また、軟部組織と骨部組織の割合は、患者の体型、骨の太さ、骨密度、臓器の大きさ等により被写体である患者毎に異なっている。そこで、放射線画像のデータに階調変換処理等の画像処理を施す際に、放射線画像のデータを解析し、主たる診断対象となる人体構造と、従たる診断対象となる人体構造とをそれぞれ画像処理を施す際の関心領域として設定し、各関心領域毎に画像処理条件因子を生成し、これらの複数の画像処理条件因子に基づいて画像処理条件を決定して画像処理を施すことにより、被写体の骨部と軟部との割合に関わらず自動的に最適な画像処理条件を求めるようにした技術が知られている(例えば、「特許文献5」参照)。
特開昭55−12429号公報 特開昭63−189853号公報 特開平9−90048号公報 特開平6−342098号公報 特開2001−212118号公報
しかしながら、立位装置と臥位装置で、それぞれ同一患者の腹部正面を撮影した場合、図2(a)に示すように、立位装置の場合、患者の腹部における軟部組織は胸部、下腹部側(図中に示す領域A)に偏りやすい。一方、図3(a)に示すように、臥位装置の場合では患者の腹部における軟部組織は側腹部側(図中に示す領域B)に偏りやすい。このため、立位装置で撮影した場合と、臥位装置で撮影した場合と比較すると、患者の腹部正面における軟部組織の厚みに差違が生じ、それにより軟部組織を透過する放射線量が異なり、ディテクタに検知される放射線量に差違が生じる。
また、放射線撮影装置によっては、被写体とディテクタとの間にフォトタイマー、患者の身体的負荷を軽減するためのマットなどの放射線を散乱する散乱体が設けられる場合がある。また、この様な散乱線を除去するための散乱線除去用グリッドを使用して被写体の放射線画像の撮影が行われる場合がある。したがって、立位装置により同一患者の同一部位を撮影した場合であっても、散乱体の有無や散乱線除去用グリッドのグリッド比などが異なると、ディテクタに検知される放射線量に差違が生じる。
この様に、撮影に使用した放射線撮影装置によって放射線画像の画質に影響を与える因子が異なると、同一の患者の同一の部位を撮影した場合であっても、得られる放射線画像のデータの信号値とその頻度分布であるヒストグラムに差違が生じ、その結果、放射線画像の濃度や鮮鋭性、コントラストなどの画質にバラツキが生じる場合があった。
しかしながら、従来の画像処理方法(例えば、特許文献5)では、上記の様に放射線撮影装置により異なる因子を考慮せず、処理対象の画像データのみから得られる情報(例えば、撮影部位等)に基づき、画像処理条件を決定していたため、これらの複数の放射線撮影装置により取得した放射線画像には画質のバラツキが生じ、比較読影画像とするには不向きであった。
ここで記述する画質のバラツキとは以下のようなものを指す。
階調変換後の階調曲線の傾きやスライド量の違いによって変化する画像のコントラストや濃度の違い、周波数強調処理による鮮鋭性の違いなどが挙げられる。
例えば腹部正面画像を撮影した場合、立位装置で撮影された画像と臥位装置で撮影された画像の両方において、腹部中央軟部の濃度と側腹線の濃度、または体内に含まれるガスの濃度が重要となるため、立位装置で撮影された画像のそれらの濃度と臥位装置で撮影された画像のそれらの濃度に大きな差があると比較読影において診断が行いにくいという問題が発生する。
本発明の課題は、放射線画像のデータを生成する際に生じる当該放射線画像の画質に影響を与える因子に関わらず、最適な画像処理条件を求め、煩雑な操作なしに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能な画像処理装置および画像処理プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を施す画像処理装置において、前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を施す画像処理装置において、前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理アルゴリズムを決定する画像処理アルゴリズム決定手段を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記画像処理アルゴリズムに基づいて、前記放射線画像のデータにおいて前記因子による影響が現れにくい領域を関心領域として決定する関心領域決定手段と、前記関心領域決定手段により決定された関心領域に含まれる前記放射線画像のデータに基づいて画像処理条件因子を生成する画像処理条件因子生成手段と、前記画像処理条件因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記因子に、被写体と、前記放射撮影装置に設けられ、前記被写体を透過した放射線量を検知するディテクタとの配置関係を含むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との相対的な配置関係による被写体の軟部組織の移動特性を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との相対的な距離を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との間に介在する散乱体の有無を含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記因子に、前記放射線画像のデータ生成時に用いた散乱線除去のためのグリッドのグリッド比を含むことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記画像処理は、前記因子により生じる前記放射線画像間の画質のバラツキを補正するために行われることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1、3〜9のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記画像処理条件決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理条件を決定することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項2または3に記載の画像処理装置において、前記画像処理アルゴリズム決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理アルゴリズムを決定することを特徴とする。
請求項12に記載の発明の画像処理プログラムは、異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を実行するためのコンピュータに、前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定機能を実現させることを特徴とする。
請求項13に記載の発明の画像処理プログラムは、異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を実行するためのコンピュータに、前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理アルゴリズムを決定する画像処理アルゴリズム決定機能を実現させることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の画像処理プログラムにおいて、前記コンピュータに実現させるための前記画像処理アルゴリズムに基づいて、前記放射線画像のデータにおいて前記因子による影響が現れにくい領域を関心領域として決定する関心領域決定機能と、前記関心領域決定手段により決定された関心領域に含まれる前記放射線画像のデータに基づいて画像処理条件因子を生成する画像処理条件因子生成機能と、前記画像処理条件因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定機能と、を備えたことを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項12〜14のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記因子に、被写体と、前記放射撮影装置に設けられ、前記被写体を透過した放射線量を検知するディテクタとの配置関係を含むことを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との配置関係による被写体の軟部組織の移動特性を含むことを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との距離を含むことを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との間に介在する散乱体の有無を含むことを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項12〜18のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記因子に、前記放射線画像のデータ生成時に用いた散乱線除去のためのグリッドのグリッド比を含むことを特徴とする。
請求項20に記載の発明は、請求項12〜18のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記画像処理は、前記因子により、複数の放射線画像のデータ間に生じる画質のバラツキを補正するために行われることを特徴とする。
請求項21に記載の発明は、請求項12、14〜20のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記画像処理条件決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理条件を決定することを特徴とする。
請求項22に記載の発明は、請求項13または14に記載の画像処理プログラムにおいて、前記画像処理アルゴリズム決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理アルゴリズムを決定することを特徴とする。
請求項1、12に記載の発明によれば、画像処理装置は画像処理条件決定手段を備え、放射線画像のデータ生成時における画質に影響を与える因子に基づいて決定された画像処理条件に従って放射線画像のデータに画像処理を施すので、上記因子により生じる信号値分布の差等の影響を除いた最適な画像処理条件を求めることができ、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項2、13に記載の発明によれば、画像処理装置は画像処理アルゴリズム決定手段を備え、放射線画像のデータ生成時における画質に影響を与える因子に基づいて決定された画像処理アルゴリズムに従って放射線画像のデータに画像処理を施すので、上記因子により生じる信号値分布の差等の影響を除いた最適な画像処理アルゴリズムを求めることができ、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項3、14に記載の発明によれば、放射線画像のデータにおいて、上記因子の影響が現れにくい領域を関心領域として設定し、この関心領域に含まれる放射線画像のデータに基づき画像処理条件因子を生成するので、異なる構成の放射線撮影装置を使用することにより生じる放射線画像の画質の影響を除いた最適な画像処理条件を求めることができ、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項4、15に記載の発明によれば、被写体とディテクタとの配置関係を考慮した上で最適な画像処理条件を求めることができ、異なる構成の放射線撮影装置を用いて複数の放射線画像のデータを生成した場合でも、上記被写体とディテクタとの配置関係の違いに起因する各放射線画像データ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正し、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項5、16に記載の発明によれば、被写体とディテクタとの配置関係に起因する被写体の軟部組織の移動特性を考慮した上で最適な画像処理条件を求めることができ、異なる構成の放射線撮影装置を用いて複数の放射線画像のデータを生成した場合でも、上記被写体の軟部組織の移動特性の違いに起因する各放射線画像データ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正し、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項6、17に記載の発明によれば、被写体とディテクタとの距離を考慮した上で最適な画像処理条件を求めることができ、異なる構成の放射線撮影装置を用いて複数の放射線画像のデータを生成した場合でも、上記被写体とディテクタとの距離の違いに起因する各放射線画像データ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正し、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項7、18に記載の発明によれば、被写体とディテクタとの間に介在する散乱体の有無を考慮した上で最適な画像処理条件を求めることができ、異なる構成の放射線撮影装置を用いて複数の放射線画像のデータを生成した場合でも、上記散乱体の有無に起因する各放射線画像データ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正し、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項8、19に記載の発明によれば、データ生成時に使用したグリッドのグリッド比を考慮した上で最適な画像処理条件を求めることができ、異なる構成の放射線撮影装置を用いて複数の放射線画像のデータを生成した場合でも、上記グリッド比の差に起因する各放射線画像データ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正し、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
請求項9、20に記載の発明によれば、異なる構成の放射線撮影装置を用いることにより上記因子に起因して生じる各放射線画像のデータ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正することができる。
請求項10、21に記載の発明によれば、何れか一の放射線画像を基準として画像処理条件を決定することにより、異なる構成の放射線撮影装置を用いることにより生じる各放射線画像のデータ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正することができる。例えば、診断に最適な画像となるような放射線画像のデータを基準とすることにより、他の放射線画像も診断に最適な画像とすることができる。
請求項11、22に記載の発明によれば、何れか一の放射線画像を基準として画像処理条件を決定することにより、異なる構成の放射線撮影装置を用いることにより生じる各放射線画像のデータ間の信号値分布の差等により生じる画質のバラツキを補正することができる。例えば、診断に最適な画像となるような放射線画像のデータを基準とすることにより、他の放射線画像も診断に最適な画像とすることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態の画像処理装置について説明する。
本発明に係る画像処理装置は異なる構成の複数の放射線撮影装置1により生成された放射線画像のデータに画像処理を施すものであり、図1に示す画像処理システム100に適用されている。図1に示す画像処理システムは、上記複数の放射線撮影装置1と、本発明に係る画像処理装置2と、放射線画像を表示する複数の放射線画像表示装置3とがネットワークNを介して接続されている。
放射線撮影装置1は、被写体を透過した放射線を受光して、受光した放射線量の対数に比例した信号値を有する放射線画像を生成する装置であり、具体的には、前述したFPDやCCDなどのセンサ類を使用した装置や、輝尽性蛍光体プレートを備えるカセッテを使用し、この輝尽性蛍光体プレートを読み取って放射線画像を生成する装置等、各種の構成の異なる放射線画像生成装置を用いることができる。また、これらの装置は、被写体とディテクタとの配置関係(被写体のポジショニング)によって立位状態の患者(被写体)に放射線を照射して、放射線画像を生成する立位装置と、臥位状態の患者に放射線を照射して放射線画像を生成する臥位装置とがある。また、カセッテを使用するカセッテ撮影装置の場合、被写体とディテクタとの配置は固定されておらず、ディテクタを被写体に対して自由に配置することができる。なお、放射線撮影装置1の種類やネットワークNに接続される数等は、特に限定されるものではない。
いずれの装置においても、ディテクタに照射された被写体を透過した放射線量の対数に比例した信号値が得られ、照射量が多いほど、信号値が高くなる。
例えば、撮影部位が患者の腹部正面である場合、図2(a)に示すように、立位装置で撮影される場合では、患者の筋肉や脂肪などの軟部組織は脚部の方向(矢印P方向)に移動しやすく、胸部や下腹部(領域A)に偏りやすい。一方、同一部位である腹部正面について臥位装置で同一患者の放射線画像を撮影すると、図3(a)に示すように、患者の軟部組織は側腹部側(矢印Q方向)に移動しやすく、側腹部(領域B)に軟部組織が偏りやすい。
したがって、立位装置で撮影された場合と、臥位装置で撮影された場合とを比較すると、立位装置においては軟部組織の厚みが大きくなり、臥位装置においては軟部組織の厚みが薄くなる。この様に、被写体のポジショニングにより被写体の軟部組織の移動特性が変化し、これにより軟部組織の厚みが異なり、同一患者の同一部位であっても、撮影に使用した上記放射線撮影装置1によって、得られる放射線画像のデータの信号値とその頻度分布であるヒストグラム等に差違が生じる。
本発明に係る画像処理装置2は、上述の様に、異なる構成を有する放射線撮影装置1により生成された複数の放射線画像において、それぞれのデータ生成時における当該放射線画像の画質に影響を与える因子(以下、「画質影響因子」という)に基づいて、各放射線画像のデータに施す際の画像処理条件を決定するもので、図4に示す様に、制御部21、記憶部22、I/F部23、画像処理部24を有し、これら各部はバス25を介して互いに接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、CPUにおいて、RAMの所定領域を作業領域としてROMまたは記憶部22に記憶されている各種プログラムに従い、コンピュータ制御により上記各部に制御信号を送って画像処理装置2の動作全般を集中制御し、後述する画像処理アルゴリズム決定処理、関心領域決定処理、画像処理条件決定処理、画像処理等の各種処理を実行する。
記憶部22は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、光ディスク等の磁気的あるいは光学的記憶媒体や半導体メモリ等の図示しない記憶媒体を固定的又は着脱自在に備え、画像処理アルゴリズム決定プログラム、関心領域決定プログラム、画像処理条件決定プログラム、画像処理プログラム等の画像処理装置2に係る各種プログラムの他、これらの処理プログラム実行時に使用される各種データを格納している。
I/F部23は、ネットワークNを通じて、放射線撮影装置1や放射線画像表示装置3と通信接続するためのネットワークインターフェイスであり、これら各装置間で放射線画像のデータ等各種データの授受を行う。
画像処理部24は、上記画質影響因子に基づいて、当該放射線画像のデータに施す際の画像処理アルゴリズム又は/及び画像処理条件を決定し、決定された画像処理アルゴリズム又は/及び画像処理条件に従って放射線画像のデータに画像処理を施すもので、放射線画像データ解析手段24a、画像処理アルゴリズム決定手段24b、関心領域決定手段24c、基準信号決定手段24d、画像処理条件決定手段24e、画像処理条件因子生成手段24f、画像処理手段gを有している。
ここで、上記画質影響因子として、具体的には、被写体に対するディテクタの向き、被写体とディテクタとの距離、上記被写体のポジショニング、被写体とディテクタとの間に介在する散乱体の有無等の被写体とディテクタとの配置関係に関する因子や、各放射線撮影装置において使用される散乱線除去用グリッドのグリッド比等が挙げられる。
例えば、放射線画像のデータ生成時における被写体に対するディテクタの向きが異なる場合、被写体の向きに対して画像読取方向が異なることになり、これによりグリッドの配置方向、ディジタルフィルタをかける方向が異なると、放射線画像の画質に影響を与える。
また、被写体とディテクタとの距離が大きくなると、撮影された放射線画像が拡大され、ディテクタに照射される放射線の散乱度合いが増加する。また、散乱度合いが増加すると、放射線画像の鮮鋭性が低下するなど画質に影響が現れる。また、カセッテ撮影装置では、被写体に対するディテクタの配置を自由に変更することができることから、被写体とディテクタとの距離にバラツキが生じる。このように、被写体とディテクタとの距離が異なると、放射線画像の画質に影響が現れる。
被写体のポジショニングによって、被写体の軟部組織の移動特性が変化し、このため生成される放射線画像の画質に影響が現れるのは既に述べた通りである。
被写体とディテクタとの間に介在する散乱体として、例えば、フォトタイマー、患者の身体的負荷を軽減するためのマット等が挙げられる。これらの散乱体により被写体を透過した放射線が散乱した散乱線がディテクタに検知されると、生成される放射線画像の鮮鋭性が低下する。
散乱線除去用グリッドは、各放射線撮影装置が設置される放射線撮影室毎に固定されており、各放射線画像撮影室によってそのグリッド比が異なる場合がある。グリッド比とは、縦横に配置されるグリッドの本数によって決まる。グリッド比が高い程、除去される散乱線が多くなる。したがって、グリッド比の大小によっても、放射線画像の画質に影響が現れることになる。
画像処理部24においては、これらの画質影響因子に基づき、画像処理アルゴリズムや画像処理条件を決定することで、これらの画質影響因子により各放射線画像の画質に与える影響を取り除き、画質の安定を図るようにしたものである。
なお、画像処理アルゴリズムには、後述する関心領域の設定の仕方や画像処理条件因子を生成するために必要な基準信号値を決定するための方法等、画像処理を行う上で必要となる情報の決定の仕方が含まれる。
また、画像処理条件には、階調処理を施す際に使用する階調変換曲線(線分)(LUT:Look Up Table)、周波数処理を施す際に使用する強調関数、ダイナミックレンジ圧縮処理の際に使用する補正関数等、放射線画像のデータに施す各種の画像処理に係る条件を含む。
なお、本発明においては、放射線画像のデータ生成時における上記画質影響因子に基づいて、画像処理アルゴリズムおよび画像処理条件の双方を決定する構成としてもよいし、画像処理アルゴリズム又は画像処理条件の何れかを予め与えておく構成としてもよい。
以下、画像処理部24における各手段について説明する。
放射線画像データ解析手段24aは、画像処理対象の放射線画像のデータを解析し、上記各種画質影響因子に関する情報や当該放射線画像が現す被写体の撮影部位等に関する情報を取得する。
なお、放射線画像のデータを解析する際に、上記画質影響因子に関する情報や当該放射線画像が現す被写体の撮影部位に関する情報が付帯情報として放射線画像のデータに付帯している場合はそれを利用することができる。
また、記憶部22等に予め各放射線撮影装置1の特徴量と各放射線撮影装置1とを対応付けて記憶させておき、放射線画像のデータを解析することにより当該データを生成した放射線撮影装置1を特定し、これに対応付けられた上記各種画像影響因子に関する情報を記憶部22から読み出すようにしてもよい。
なお、放射線画像データ解析手段24aにおいて、放射線画像のデータを解析する際に、必要に応じて放射線画像のデータにおける照射野内領域と照射野外領域を判別するための照射野認識処理を行ってもよい。
この照射野認識としては、例えば特開昭63−259538号公報で示される方法が用いられて、撮像面上の所定の位置から撮像面の端部側に向かう線分上の画像データを用いて例えば微分処理が行われる。この微分処理によって得られた微分信号は、照射野エッジ部で信号レベルが大きくなるため、微分信号の信号レベルを判別して1つの照射野エッジ候補点が求められる。この照射野エッジ候補点を求める処理を、撮像面上の所定の位置を中心として放射状に行うことにより複数の照射野エッジ候補点が求められる。このようにして得られた複数の照射野エッジ候補点を直線あるいは曲線で結ぶことにより照射野エッジ部が求められる。
また、特開平5−7579号公報で示される方法を用いることもできる。この方法では、撮像面を複数の小領域に分割したとき、照射野絞りによって放射線の照射が遮られた照射野外の小領域では、略一様に放射線の放射線量が小さくなり画像データの分散値が小さくなる。また、照射野内の小領域では、被写体によって放射線量が変調されることから照射野外に比べて分散値が高くなる。さらに、照射野エッジ部を含む小領域では最も放射線量が小さい部分と被写体によって変調された放射線量の部分が混在することから分散値は最も高くなる。このことから、分散値によって照射野エッジ部を含む小領域が判別される。
また、特開平7−181609号公報で示される方法を用いることもできる。この方法では、画像データを所定の回転中心に関して回転移動させて、平行状態検出手段によって照射野の境界線が画像上に設定された直交座標の座標軸と平行となるまで回転を行うものとし、平行状態が検出されると、直線方程式算出手段によって回転角度と回転中心から境界線までの距離によって回転前の境界の直線方程式が算出される。その後、複数の境界線に囲まれる領域を直線方程式から決定することで、照射野の領域を判別することができる。また照射野エッジ部が曲線である場合には、境界点抽出手段で画像データに基づき例えば1つの境界点を抽出し、この境界点の周辺の境界候補点群から次の境界点を抽出する。以下同様に、境界点の周辺の境界候補点群から境界点を順次抽出することにより、照射野エッジ部が曲線であっても判別することができる。
照射野認識処理を行い、被写体領域内の放射線画像のデータや照射野内領域の放射線画像のデータを用いて画像処理を施すようにすることにより、レベルの変換処理やその後の階調処理等の画像処理において、被写体領域外や照射野外の放射線画像のデータが用いられることがないので、診断に必要とされる部分の画像処理を適正に行うことができる。
なお、放射線画像のデータに照射野内領域と照射野外領域とが生じるのは以下の理由による。放射線画像の撮影に際しては、例えば診断に必要とされない部分に放射線が照射されないようにするため、あるいは診断に必要とされない部分に放射線が照射されて、この部分で散乱された放射線が診断に必要とされる部分に入射されて分解能が低下することを防止するため、被写体の一部や放射線発生器に鉛板等の放射線非透過物質を設置して、被写体に対する放射線の照射野を制限する照射野絞りが行われるためである。
画像処理アルゴリズム決定手段24bは、放射線画像データ解析手段24aにより解析された上記画質影響因子に基づき、次に説明する関心領域ROIを決定するために使用するアルゴリズムを決定する。なお、本画像処理アルゴリズム決定手段24bは、設定する関心領域を決定するために使用するアルゴリズムに限らず、後述する基準信号範囲又は基準信号を決定するために使用するアルゴリズムを決定する構成としてもよい。
例えば、腹部正面画像を立位装置と臥位装置とでそれぞれ撮影した場合、立位装置で撮影された画像であるか臥位装置で撮影された画像であるかを認識し、それによって予め用意しておいた別々の画像処理アルゴリズムを使用するようにすることができる。
このとき、放射線画像のデータに上記付帯情報として装置情報が添付されている場合にはそれを読み取って装置がいずれであるかを認識することもできるし、画像処理パラメータによって情報を入力しておくことで当該装置を認識することもできる。なお、画像処理アルゴリズムには、放射線画像のデータに画像処理を施す際に使用する各種の処理アルゴリズムを含む。
また、複数の処理アルゴリズムを用意した場合、どのアルゴリズムで処理を行うかの判断はこの場合のように撮影に使用した装置ごとに分ける方法でも良いし、被写体とディテクタとの配置関係などの撮影条件によって分ける方法でも良いし、その他の画像処理条件決定因子によってわける方法などでも良い。
また、処理アルゴリズムはそれぞれ全く異なるものを用意する必要は無く、上記のような因子によって変動する部分を含むものであれば良い。要は、使用するアルゴリズムを放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて決定すればよい。
例えば腹部正面処理の場合、放射線画像のデータに画像処理を施す際に関心領域を設定する際に、関心領域決定手段24c(後述)において、閾値となる所定量a、dを後述のように設定するような処理アルゴリズムを用意し、放射線画像の撮影に使用した装置によってそれぞれに適した処理アルゴリズムを使用することが考えられる。
例えば立位装置で撮影された腹部正面画像の場合では、臥位装置で撮影された画像と比べて軟部組織の偏りが大きいためにそれぞれの領域で作成したプロファイル値の差分が少なくなるため、臥位装置で撮影された画像と比べると閾値となるa、dを見つけることが難しくなる。
このため、立位装置で撮影された場合では、上記閾値となる所定量a、dを臥位装置で撮影された場合より小さく設定することにより、臥位と同様に関心領域の決定が行われる。
例えば、臥位装置で撮影された場合の上記所定量a、dがそれぞれ50、120であったら、立位装置で撮影された場合では、上記所定量a、dをそれぞれ40、110と設定すると良い。
関心領域決定手段24cでは、画像処理アルゴリズム決定手段24bにより決定されたアルゴリズムに従って、設定する関心領域をどの領域にするかを決定する関心領域決定処理を行う。
関心領域決定処理においては、まず、放射線画像のデータの解析結果により解析された被写体の撮影部位に応じて診断上注目される領域が設定される。この診断上注目される領域を設定する方法としては、例えば、人体の特定の解剖学的構造を基準に認識する方法が用いられる。
例えば、図2(a)に示す立位装置により撮影された腹部正面画像と、図3(a)に示す臥位装置により撮影された腹部正面画像では、骨盤、椎骨、側腹線等を基準として診断上注目される領域Cが設定される。
次に、診断上注目される領域C内であって、放射線画像のデータに上記因子による影響が現れにくい領域が関心領域ROIとして決定される。
例えば、立位装置と臥位装置で同一患者の腹部正面の放射線画像が撮影された場合、設定される関心領域ROIは、被写体とディテクタとの配置関係(被写体のポジショニング)による被写体の軟部組織の移動特性による影響が現れにくい領域、すなわち、第3腰椎から第4腰椎脇の軟部組織周辺を含み、脂肪や筋肉などの軟部組織の移動による影響が大きいと思われる側腹線における軟部組織を含まない領域に決定される。
より具体的には、例えば、図2(b)、図3(b)に示すように、例えば腹部正面画において矩形の関心領域ROIを設定する場合、関心領域をROI下端、ROI上端、ROI左端、ROI右端で表現すると、立位装置で撮影された放射線画像(図2(b))についても、臥位装置で撮影された放射線画像(図3(b))についても、ROI下端は腸骨上端を基準とし、ROI上端は腸骨上端より椎骨4個分の高さの位置を基準とし、ROI左端、ROI右端はそれぞれ側腹線を含まない側腹部を基準とする領域Dが設定すべき関心領域ROIとして決定される。
ここで、図5、図6、図7を参照して、ROI下端、上端、左端、右端のそれぞれの具体的な設定の仕方について順に述べる。
ROI下端を設定する際の腸骨上端の検出には、以下のような方法が考えられる。
まず、腹部正面画像の中で腸骨が含まれると思われる領域を指定する。この指定方法は、例えば腹部正面画像の場合、腸骨の上端はきわめて高い確率で照射野縦幅の下半分であって照射野横幅において3等分したときの3つの領域のうち左側領域、右側領域に当てはまる領域に位置することが多いため、この領域を腸骨上端検出領域Eとする(図5(A))。
次に、図5(B)に示すように、この腸骨上端検出領域で垂直プロファイルを作成して、一定方向に向かってプロファイル値の変化量を確認する。この中で、所定量として設定されている閾値aを初めて越えた地点(図5(C)参照)を腸骨の上端と認識し、ROI下端と定める(図5(D)参照)。ここで、閾値aは画像処理パラメータで固定の値を定めても良いし、最初の検出時のみ画像処理パラメータで定めた値を閾値aとして検出し、閾値aほどの変化量が見られなかった場合は適宜自動的に変化するような閾値a'を定めても良いし、閾値aを定めることなく検出範囲で最も大きくプロファイル値が変化した位置に腸骨上端を定めても良い。
次に、ROI上端を決定する際の腸骨上端より椎骨4個分の高さの位置の検出には、以下のような方法が考えられる。
まず、照射野領域内で水平方向のプロファイルを計算して最小値bとそれを与えるカラムcを概脊椎線とする。プロファイル作成範囲Fは、横は照射野右端から左端まで、縦は照射野上寄り三分の一から照射野中央までの範囲とする(図6(A))。カラムcの左右でプロファイル値がbより所定量d(図6(C)参照)以上大きくなるカラムeとfをそれぞれ求め(図6(B)参照)、eとfの距離を椎骨一個の幅gとみなす。そしてこの椎骨一個の横幅gの0.6倍を椎骨一個の縦幅h(図示略)とする。次に、上記で先に求めたROI下端の位置より、椎骨4個分の高さ、すなわち椎骨一個の縦幅hの4倍の大きさだけ上に位置する場所をROI上端とする(図6(D)参照)。所定量dは、画像処理パラメータで設定することもできるし、照射野内全体の画素値の平均などの画像の持つ特徴を考慮して各画像によって変えることもできる。
次に、ROI左右端を決定する際の側腹線を含まない側腹部の位置の検出には、以下のような方法が考えられる。
上記先に決定しているROI上端と下端の間の領域Gで(図7(A))、水平方向にプロファイルを作成し、最大プロファイル値iと最小プロファイル値jを決定する(図7(B)参照)。次に、iとjの差分の所定の割合kの信号値にあたるlを与えるカラムmとm'を照射野の左右の領域でそれぞれ求め、その位置をROI左端、ROI右端と定める(図7(c))。
所定の割合kは、画像処理パラメータで設定することもできるし、照射野内全体の画素値の平均などの画像の持つ特徴を考慮して各画像によって変えることもできる。
この様に、放射線画像のデータ生成時における当該放射線画像の画質に影響を与える因子によって、取得される放射線画像のデータの信号値分布等に差違が生じるような場合に、放射線画像のデータにおいてこの様な因子による影響を受けない領域を関心領域として設定することにより、関心領域内に含まれる放射線画像のデータからは同様の信号値分布が得られる様になり、撮影に使用した放射線撮影装置の構成が異なることによって、同一患者の同一部位についても現れる画質のバラツキを抑えることができる。
次に、基準信号決定手段24dにおけるヒストグラムの正規化及び基準信号値決定方法を説明する。
まず始めに、関心領域決定手段24cにより設定された関心領域ROI内に含まれる放射線画像のデータを統計的に解析することにより求められる累積ヒストグラムから代表値となる2つの基準信号値D1、基準信号値D2を設定する。ここで、基準信号値D1,D2は、例えば、累積ヒストグラムが所定の割合となる画像データ(画素)のレベル(信号値)として設定することができる。
次に、画像処理条件決定手段24eについて説明する。
画像処理条件決定手段24eでは、上記基準信号決定手段24dにより設定された基準信号値D1、D2に基づいた階調変換曲線を得る。例えば特公平5−26138号で示されているように、予め複数の基本階調変換曲線を記憶しておくものとし、何れかの基本階調変換曲線を読み出して回転及び平行移動することにより所望の階調変換曲線を容易に得ることができる。
例えば、使用する放射線撮影装置として立位装置と臥位装置を用いた場合において、立位装置により生成された放射線画像を基準として臥位装置で撮影された画像のそれぞれに対して適した階調曲線を決定する場合、以下のような方法が考えられる。
立位装置で撮影された画像と臥位装置で撮影された画像では、上述したような被写体の軟部組織の偏り方の違いがあるため(図2、図3参照)、軟部組織の厚みが比較的均一な臥位装置で撮影された画像に対し立位装置で撮影された画像では各部分でのディテクタに到達する放射線量に偏りが生じ、結果として低濃度部と高濃度部の濃度差が大きくなり、生成される放射線画像はコントラストの高い画像となる傾向がある。
この低濃度部と高濃度部の濃度は、基準信号値D1、D2の出力濃度を設定する濃度DL、DHとして画像処理パラメータで設定することができる。
例えば、臥位装置で撮影された画像では、濃度DL、DHの差を、立位装置で撮影された画像のDLとDHの差より0.1大きくする設定すると良い。
次に、画像処理条件因子生成手段24fについて説明する。ここでは、被写体とディテクタの配置や距離、グリッド比の違いなどに起因する画質のバラツキを補正するための周波数強調処理及びダイナミックレンジ圧縮処理で使用するパラメータの設定が行われる。
周波数強調処理では、例えば(1)式に示す非鮮鋭マスク処理によって鮮鋭度を制御するために、関数Fが特公昭62−62373号や特公昭62−62376号で示される方法によって定められる。
Soua=Sorg+F(Sorg−Sus) (1)
なお、式(1)において、Souaは処理後のデータ、Sorgは周波数強調処理前の放射線画像のデータであり、Susは周波数強調処理前の放射線画像のデータを平均化処理等によって求められた非鮮鋭データである。
この周波数強調処理では、例えばF(Sorg−Sus)がβ×(Sorg−Sus)とされて、β(強調係数が)図8に実線で示されるように基準値T1,T2間でほぼ線形に変化される。また、図9の実線で示すように、値A,Bを設定して、低輝度を強調する場合には基準値T1〜値Aまでのβが最大とされて、値B〜基準値T2まで最小とされる。
また、値A〜値Bまでは、βがほぼ線形に変化される。高輝度を強調する場合には、破線で示すように、基準値T1〜値Aまでのβが最小とされて、値B〜基準値T2まで最大とされる。また、値A〜値Bまでは、βがほぼ線形に変化される。なお、図示していないが、中輝度を強調する場合には、値A〜値Bのβが最大とされる。このように、周波数強調処理では、関数Fによって任意の輝度部分の鮮鋭度を制御することができる。
また、周波数強調処理の方法は、上記非鮮鋭マスク処理に限られるものではなく、特開平9−44645号で示される多重解像度法等の手法を用いてもよい。なお、周波数強調処理では、強調する周波数帯域や強調の程度は、階調処理での基本階調曲線の選択等と同様に、撮影部位や撮影体位、撮影条件、撮影方法等に基づいて設定される。
周波数強調処理の強調係数を処理パラメータで適切な値に設定することで、請求項6,7,8,17,18,19に挙げたような問題を解決することもできる。
以下に具体例を示す。
請求項6,17のように、被写体とディテクタの距離が離れている場合では、被写体とディテクタの距離が近い場合と比べると散乱線の量が多くなるためコントラストが低下する傾向を持つ。
これより、このように被写体とディテクタの距離が離れている場合では、例えば画像処理パラメータに含まれる周波数強調処理の強調係数βを大きくし、画像の見た目のコントラストを上げる方法が考えられる。
逆に、被写体とディテクタの距離が密接しているような場合では、被写体とディテクタの距離が離れている場合と比べて散乱線の量が少ないためコントラストは低下しない傾向を持つ。
したがって、被写体とディテクタの距離が密接しているような場合では、強調係数βを小さくすることでコントラストが高くなりすぎるのを防ぐ方法などが考えられる。
例えば被写体とディテクタの距離が2〜10cm離れていることが考えられる場合、当該距離が2cmの場合の強調係数βが低周波側(β1)・高周波側(β2)の両方で0.3に設定されていたとすると、当該距離が増加するのにあわせてβも増大させ、低周波側の強調係数(β1)、高周波側の強調係数(β2)をそれぞれ0.32〜0.40程度に設定すると良い。
請求項7,18のように、被写体とディテクタの間に散乱体が介在する場合では、被写体とディテクタの間に散乱体が含まれない場合と比べると散乱線の量が多くなるためコントラストが低下する傾向を持つ。
これより、このように被写体とディテクタの間に散乱体が介在する場合では、例えば画像処理パラメータに含まれる周波数強調処理の強調係数βを大きくし、画像の見た目のコントラストを上げる方法が考えられる。
逆に、被写体とディテクタの間に散乱体が含まれない場合では、被写体とディテクタの間に散乱体が介在する場合と比べて散乱線の量が少ないためコントラストは低下しない傾向を持つ。
したがって、被写体とディテクタの間に散乱体が含まれない場合では、強調係数βを小さくすることでコントラストが高くなりすぎるのを防ぐ方法などが考えられる。
例えば被写体とディテクタの間にフォトタイマーが介在する場合、フォトタイマーが介在しない場合の強調係数βが低周波側(β1)・高周波側(β2)の両方で0.3に設定されていたとすると、低周波側の強調係数(β1)、高周波側の強調係数(β2)をそれぞれ0.35程度に設定すると良い。
請求項8,19のように、使用されるグリッド比が小さい場合では、グリッド比が大きい場合と比べると散乱線の量が多くなるためコントラストが低下する傾向を持つ。
これより、使用されるグリッド比が小さい場合では、例えば画像処理パラメータに含まれる周波数強調処理の強調係数βを大きくし、画像の見た目のコントラストを上げる方法が考えられる。
逆に、使用されるグリッド比が大きい場合では、使用されるグリッド比が小さい場合と比べて散乱線の量が少ないためコントラストは低下しない傾向を持つ。
したがって、使用されるグリッド比が大きい場合では、強調係数βを小さくすることでコントラストが高くなりすぎるのを防ぐ方法などが考えられる。
例えば、グリッド比が1:8のグリッドとグリッド比が1:12グリッドを使用して撮影を行った場合、グリッド比が1:8のグリッドを使用して撮影された画像の方が1:12のグリッドを使用して撮影された画像に比べて散乱線の量が多い。
このため、例えばどちらのグリッドを用いた場合にも元の強調係数βが低周波側(β1)・高周波側(β2)の両方で0.3に設定されていたとすると、1:8のグリッドを使用して撮影した場合には低周波側の強調係数(β1)、高周波側の強調係数(β2)をそれぞれ0.35程度に設定し、1:12のグリッドを使用して撮影した場合には低周波側の強調係数(β1)、高周波側の強調係数(β2)をそれぞれ0.3程度に設定すると良い。
次にダイナミックレンジ圧縮処理について説明する。
ダイナミックレンジ圧縮処理では、(2)式に示す圧縮処理によって見やすい濃度範囲に収める制御を行なうため、関数Gが特許公報第266318号で示される方法によって定められる。
Stb=Sorg+G(Sus) (2)
なお、式(2)において、Stbは処理後の画像データ、Sorgはダイナミックレンジ圧縮処理前の放射線画像のデータ、Susはダイナミックレンジ圧縮処理前の放射sん画像のデータを平均化処理等によって求められた非鮮鋭データである。
ここで、G(Sus)は、図10の(A)に示すように、非鮮鋭データSusがレベルLaよりも小さくなるとG(Sus)が増加するような特性を有する場合、低濃度領域の濃度が高いものとされて、図10の(B)に示す画像データSorgは図10の(C)に示すように低濃度側のダイナミックレンジが圧縮された画像データStbとされる。
また、G(Sus)は、図10(D)に示すように、非鮮鋭データSusがレベルLbよりも小さくなると、G(Sus)が減少するような特性を有する場合には、高濃度領域の濃度が高いものとされて、図10(B)に示す画像データSorgは図10(E)に示すように高濃度側のダイナミックレンジが圧縮される。なお、ダイナミックレンジ圧縮処理も、撮影部位や撮影体位、撮影条件、撮影方法等に基づいて補正周波数帯域や補正の程度が設定される。
ここで、前述した周波数強調処理やダイナミックレンジ圧縮処理での処理条件である基準値T1,T2及び値A,B或いはレベルLa,Lbは代表値D1,D2の決定方法と同様な方法で求められる。
これらの場合において、入力又は認識された遮蔽領域を表示する遮蔽領域表示手段を有するようにすることができる。これによれば、実質的に放射線が照射されなかった遮蔽領域を表示することで、オペレータはその位置を確認しながら処理を行なうことが可能となる。
画像処理手段24gは、画像処理条件決定手段24eにより決定された画像処理条件及び画像処理条件生成手段24fで生成した画像処理パラメータに基づいて、画像処理条件因子生成手段24fにより生成された画像処理条件因子(画像処理パラメータ)に従って、放射線撮影装置1から送信された原画像である放射線画像のデータに撮影装置の差異やディテクタと被写体間の距離の差異や撮影に使用するグリッド比の差異による画質のバラツキを補正する画像処理を施し最終的な出力画像を得る。
ここで、画質のバラツキを補正するとは、上記した画質のバラツキとしてのコントラスト、濃度、鮮鋭性の違いを、前記周波数強調処理の強調係数βなどを含む画像処理パラメータの変更により抑制することである。
なお、以上説明した画像処理部24において、比較読影するための複数の放射線画像を得るために、複数の放射線画像のデータに画像処理を施す場合、何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として、上記因子による影響を反映した画像処理アルゴリズムや画像処理条件を各放射線画像のデータ毎に決定すると好ましい。
また、上記画像処理装置2に画像圧縮手段を設け、I/F部23を介して取得した放射線画像のデータから画素数を間引きした圧縮画像を生成し、この圧縮画像を用いて画像処理部24において画像処理条件を決定するまでの上記一連の処理を行うようにしてもよい。圧縮画像を用いると、データ量が少なくなるので、画像処理条件を決定する際等の処理速度を向上させられることができ、メモリ容量の低減を図ることができる。
放射線画像表示装置3は、例えば、診察室等に設置される端末装置等であり、CRT(Cathode Lay Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を備える。読影医は放射線画像表示装置3を利用して、画像処理装置2により画像処理が施された放射線画像のデータを可視像化した放射線画像として読影し、患者の診察等を行う。
放射線画像表示装置3において、画像処理を施された放射線画像のデータを表示するに際して、放射線画像もしくは処理画像の表示と共に、関心領域に関する情報、または前記画像処理条件因子に関する情報、または前記画像処理条件に関する情報を表示するようにしてもよい。
このような表示を行った結果、画像処理に重要な影響を及ぼす関心領域や画像処理条件因子や画像処理条件を表示することで、正確で最適な画像処理を施した画像を得ると共に、読影医に対して診断に役立つ情報を提供することに寄与できる。
なお、ネットワークNに接続される放射線画像表示装置3の数が限定されるものではないことは勿論である。
以上、本発明を実施するための最良の形態において、画像処理装置2は、画像処理アルゴリズム決定手段24b及び画像処理条件決定手段24eを備え、放射線画像のデータ生成時における画質に影響を与える因子に基づいて、画像処理アルゴリズムおよび画像処理条件を決定し、これらに従って、放射線画像のデータに画像処理を施すので、上記因子の影響を除いた最適な画像処理条件を求めることができ、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
また、上記最良の形態において、関心領域決定手段24cは、上記因子の影響が現れにくい領域を関心領域として設定し、この関心領域に含まれる放射線画像のデータに基づき画像処理条件因子を生成するので、異なる構成の放射線撮影装置を使用することにより生じる放射線画像の画質の影響を除いた最適な画像処理条件を求めることができ、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
また、上記最良の形態では、被写体とディテクタとの配置関係、これに起因する被写体の軟部組織の移動特性、被写体とディテクタとの距離、被写体に対するディテクタの向き、被写体とディテクタとの間に介在する散乱体の有無、放射線画像のデータ生成時に使用したグリッドのグリッド比等の各種放射線画像のデータ生成時における当該放射線画像の画質に影響を与える因子を考慮した上で、最適な画像処理条件を求めることができ、異なる構成の放射線撮影装置を用いて複数の放射線画像のデータを生成した場合でも、これらの因子によって生じる各放射線画像の画質のバラツキを補正し、煩雑な操作無しに診断に最適な画像を自動的に得ることが可能となる。
したがって、同一の被写体の同一部位を撮影した場合であっても、異なる構成の放射線撮影装置を用いることにより生じる各放射線画像のデータ間に生じる画質のバラツキを補正することができる。さらに、このとき、何れか一の放射線画像、例えば、診断に最適な画像となるような放射線画像のデータを基準として画像処理アルゴリズムや画像処理条件等を決定することにより、他の構成の放射線撮影装置1を用いて撮影された放射線画像についても診断に最適な画像とすることができ、比較読影が容易になる。
なお、本発明は、上記最良の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であるのは勿論である。例えば、本発明に係る画像処理装置2を画像処理システム100に具現化したがこれに限定されるものではない。画像処理装置2は各放射線撮影装置1と直接接続されていてもよいし、各種記録媒体に記録された放射線画像のデータを読み取って、当該放射線画像のデータについて画像処理を施す構成としてもよい。
本発明の一例の画像処理装置を含む画像処理システムの構成を示す図である。 立位装置で撮影される場合の被写体の軟部組織の移動特性を示す図(a)及び、設定される関心領域を示す図(b)である。 臥位装置で撮影される場合の被写体の軟部組織の移動特性を示す図(a)及び、設定される関心領域を示す図(b)である。 本発明の一例の画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 腹部正面処理の具体的なROI下端設定方法を示す図である。 腹部正面処理の具体的なROI上端設定方法を示す図である。 腹部正面処理の具体的なROI左右端設定方法を示す図である。 本発明を実施するための最良の形態における強調係数と放射線画像データとを示す説明図である。 本発明を実施するための最良の形態における強調係数と放射線画像データとを示す説明図である。 本発明を実施するための最良の形態におけるダイナミックレンジ圧縮を示す説明図である。
符号の説明
1 放射線撮影装置
2 画像処理装置
24 画像処理部
24a 放射線画像データ解析手段
24b 画像処理アルゴリズム決定手段
24c 関心領域決定手段
24d 基準信号決定手段
24e 画像処理条件決定手段
24f 画像処理条件因子生成手段
24g 画像処理手段
100 画像処理システム
ROI 関心領域

Claims (22)

  1. 異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を施す画像処理装置において、
    前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を施す画像処理装置において、
    前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理アルゴリズムを決定する画像処理アルゴリズム決定手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理アルゴリズムに基づいて、前記放射線画像のデータにおいて前記因子による影響が現れにくい領域を関心領域として決定する関心領域決定手段と、
    前記関心領域決定手段により決定された関心領域に含まれる前記放射線画像のデータに基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記因子に、被写体と、前記放射撮影装置に設けられ、前記被写体を透過した放射線量を検知するディテクタとの配置関係を含むことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との配置関係による被写体の軟部組織の移動特性を含むことを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との距離を含むことを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との間に介在する散乱体の有無を含むことを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記因子に、前記放射線画像のデータ生成時に用いた散乱線除去のためのグリッドのグリッド比を含むことを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理は、前記因子により、複数の放射線画像のデータ間に生じる画質のバラツキを補正するために行われることを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項1、3〜9のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理条件決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理条件を決定することを特徴とする画像処理装置。
  11. 請求項2または3に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理アルゴリズム決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理アルゴリズムを決定することを特徴とする画像処理装置。
  12. 異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を実行するためのコンピュータに、
    前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定機能を実現させるための画像処理プログラム。
  13. 異なる構成の放射線撮影装置により生成された複数の放射線画像のデータに画像処理を実行するためのコンピュータに、
    前記放射線撮影装置による前記放射線画像のデータ生成時に当該放射線画像の画質に影響を与える因子に基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理アルゴリズムを決定する画像処理アルゴリズム決定機能を実現させるための画像処理プログラム。
  14. 請求項13に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記コンピュータに実現させるための
    前記画像処理アルゴリズムに基づいて、前記放射線画像のデータにおいて前記因子による影響が現れにくい領域を関心領域として決定する関心領域決定機能と、
    前記関心領域決定手段により決定された関心領域に含まれる前記放射線画像のデータに基づいて、前記画像処理を施す際の画像処理条件を決定する画像処理条件決定機能と、
    を備えたことを特徴とする画像処理プログラム。
  15. 請求項12〜14のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記因子に、被写体と、前記放射撮影装置に設けられ、前記被写体を透過した放射線量を検知するディテクタとの配置関係を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  16. 請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との配置関係による被写体の軟部組織の移動特性を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  17. 請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との距離を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  18. 請求項15に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記因子に、前記ディテクタと前記被写体との間に介在する散乱体の有無を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  19. 請求項12〜18のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記因子に、前記放射線画像のデータ生成時に用いた散乱線除去のためのグリッドのグリッド比を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  20. 請求項12〜18のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記画像処理は、前記因子により、複数の放射線画像のデータ間に生じる画質のバラツキを補正するために行われることを特徴とする画像処理プログラム。
  21. 請求項12、14〜20のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記画像処理条件決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理条件を決定することを特徴とする画像処理プログラム。
  22. 請求項13または14に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記画像処理アルゴリズム決定手段は、前記異なる構成の放射線撮影装置の中の何れか一の放射線撮影装置により生成された放射線画像のデータを基準として前記画像処理アルゴリズムを決定することを特徴とする画像処理プログラム。
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