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JP4595653B2 - 映像・音声処理装置 - Google Patents

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JP4595653B2 JP2005128902A JP2005128902A JP4595653B2 JP 4595653 B2 JP4595653 B2 JP 4595653B2 JP 2005128902 A JP2005128902 A JP 2005128902A JP 2005128902 A JP2005128902 A JP 2005128902A JP 4595653 B2 JP4595653 B2 JP 4595653B2
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Description

本発明は映像・音声処理装置に係り、特に映像信号と音声信号とが同期して多重化されたテレビジョン信号から、映像信号と音声信号とを別々に信号処理して同期出力する映像・音声処理装置に関する。
近年、映像機器においては「大画面」、「高画質化」が進んでおり、これに応じる技術開発が盛んに行われてきている。また、インフラも整いつつある。しかし、これらの望ましい進歩とは裏腹に、テレビジョン放送受信装置のように、映像信号と音声信号とが同期して多重化されたテレビジョン信号から、映像信号と音声信号とを別々に信号処理して出力すると、以下の原因により出力される音声よりも表示される映像(画像)が遅れる「ズレ」を生じ、視聴者側での問題が生じている。また、音声と映像の同期が取れていない音声処理搭載テレビ受像機でも同様の問題が生じている。
上記の原因としては、第一に、高画質化処理装置を搭載した音声処理搭載テレビ受像機では、入力されたテレビジョン信号中から映像信号と音声信号とを分離して別々に信号処理する際に、映像信号に対しては高画質化処理のためのディジタル信号処理を行うことにより、演算のために「入力信号に対し、出力信号が遅れる」という現象が起きるのに対し、音声信号については復調しても信号遅れは問題にならない。
このため、例えば、入力されたテレビジョン信号中の映像信号の元の画像が図8(A)に示すように所定時間単位で推移する場合、元の画像に対して、同図(C)に示すように高画質化処理に要した演算時間だけ遅れた画像が出力され、同図(B)に示す元の音声に対して遅れて表示されることとなる。
上記の原因の第二としては、高画質化処理だけでなく、表示装置そのもの(液晶パネルディスプレイやプラズマディスプレイ)自体に入力された映像信号を出画するまでに時間がかかることである。すなわち、図9(A)に示すタイミングでA/Vデコーダから出力された表示されるべき元の映像信号(原映像)と同図(C)に示す原音の音声信号のうち、音声信号は殆ど時間遅れなく表示装置で発音されるのに対し、原映像は同図(B)に示すように、表示装置内で時間Δt遅れて表示されるため、音声に対してΔt遅れることになる。
上記の原因の第三としては、放送局(特に欧州)においては、送信するテレビジョン信号自体が映像と音声が同期していないものがあることである。この場合も表示される画像と発音される音声とがずれることとなる。
上記の原因により生ずる出力音声よりも表示映像(画像)が遅れる「ズレ」は、以下の2つの事項より、「違和感」や「視聴疲れ」の原因となる。
a:人間は、同時に起こった映像に対し音声を遅く知覚しても、さほど違和感を感じない。これは、音声の速度が光のそれに比べて非常に遅いことに起因しており、我々の生活の中で常に接している現象だからである。具体的には、3.4m先の出来事を見た時に映像に対して音声は、約10ミリ秒遅れて知覚しているのである(音速を340m/秒とする)。逆に、上記の「ズレ」により音声に対し映像を遅く知覚することは、非常に違和感を感じる。
b:マガーク効果。これは、音声の認識は音だけではなく視覚にも頼って(統合して)認識しているという現象として知られている。マガーク効果の一つに「映像と音声との時間差」がある。これは、映像と音声を時間差を持って視聴した場合、少ない時間差では(脳が)両者を統合し認識しようとするが、「ある時間差」では両者を統合しきれず違和感を感じるというものである。さらに時間差を広げると脳は統合しようとする動きを止めて映像と音声を個別に認識する、というものである。「ある時間差」は、50〜100ミリ秒で最も違和感を感じると云われる。
そこで、上記の出力音声よりも表示映像(画像)が遅れる「ズレ」を除去する映像・音声処理装置が従来知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載の従来の映像・音声処理装置では、MPEG(Moving Picture Experts Group)ストリームから分離したMPEGオーディオストリームをデコードするMPEGオーディオデコーダのデコード処理時間とSCR(System Clock Reference)及びオーディオのタイムスタンプとに基づいてオーディオ出力の再生タイミングを計算し、その再生タイミングに従ってオーディオ出力を生成すると共に、MPEGストリームから分離したMPEGビデオストリームをデコードするMPEGビデオデコーダのデコード処理時間とSCR及びビデオのタイムスタンプとに基づいてビデオ出力の再生タイミングを計算し、その再生タイミングに従ってビデオ出力を生成することにより、各出力の同期をとる構成が開示されている。
特開平8−212701号公報
しかしながら、上記の従来の映像・音声処理装置では、ビデオ出力の再生タイミングとオーディオ出力の再生タイミングとのずれを無くすように出力しているが、それらの出力が入力されるモニタ装置が映像信号(ビデオ信号)に対して高画質処理のためのディジタル信号処理を行う構成では、やはり出力音声よりも表示映像が遅れる「ズレ」が発生し、「違和感」や「視聴疲れ」が生じる場合がある。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、音声の遅延処理や音声処理による効果を付加することにより、出力音声よりも表示映像が遅れる「ズレ」を大幅に抑圧し得る映像・音声処理装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、映像信号と圧縮された音声信号とが多重された多重化信号が入力され、多重化信号から映像信号と圧縮された音声信号とを分離する分離手段と、分離した映像信号に対して予め定めた高画質化処理を行って出力する高画質化処理手段とを備えた映像・音声処理装置であって、多重化信号から分離した前記圧縮された音声信号を一時記憶する記憶手段と、記憶手段から読み出された前記圧縮された音声信号に対して伸張処理を行って出力する伸張処理手段と、伸張処理された音声信号に対して、音場拡大効果又は話速変換処理を施して出力する音声処理手段と、音声処理手段がオンの時には、記憶手段に記憶された圧縮された音声信号を遅らせずに出力し、音声処理手段がオフの時には、音声処理手段による音声処理に替えて、少なくとも映像信号に高画質化処理を施すことにより発生する映像信号の時間遅れに相当する時間、記憶手段に記憶された圧縮された音声信号の読み出しタイミングを書き込み時より遅らせて読み出す読み出し手段とを有することを特徴とする。
この発明では、音声処理設定オン時には、音場拡大効果又は話速変換処理を施すようにしたため、映像信号に高画質化処理を施すことにより映像信号に発生する時間遅れよりも早く音声が出力されても、音場効果又は話速変換処理により視聴上の違和感を実質上軽減できる。また、音声処理手段がオフの時には、映像信号に高画質化処理を施すことにより発生する映像信号の時間遅れに相当する時間、記憶手段に記憶された圧縮された音声信号の読み出しタイミングを書き込み時より遅らせて読み出すようにしたため、高画質化処理された映像信号と伸張処理された音声信号とを同期させて出力することができる。
本発明によれば、音声処理設定オン時には、音場拡大効果又は話速変換処理を施すことにより、映像信号に高画質化処理を施すことにより映像信号に発生する時間遅れよりも早く音声が出力されても、音場効果又は話速変換処理により視聴上の違和感を軽減できる。
また、本発明によれば、映像信号に高画質化処理を施すことにより発生する映像信号の時間遅れに相当する時間、記憶手段に記憶された圧縮された音声信号の読み出しタイミングを書き込み時より遅らせて読み出すことにより、高画質化処理された映像信号と伸張処理された音声信号とを同期させて出力するようにしたため、高画質化処理が施された映像と音声との間の時間ズレ(時間差)を略なくすことができ、これにより違和感が無く、また視聴疲れのない視聴ができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる映像・音声処理装置の一実施の形態のブロック図、図2は図1中の要部の一実施の形態のブロック図を示す。図1において、映像・音声処理装置10は、ユーザー入力端子11に接続されたマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記す)15、テレビジョン放送信号入力端子12に接続された復調回路16、圧縮信号用外部入力端子13及び復調回路16の出力端子に接続されたA/Vデコーダ17、映像信号用外部入力端子14a及びA/Vデコーダ17の映像信号出力端子に接続された高画質化処理回路19、及び音声信号用外部入力端子14bとA/Vデコーダ17の音声信号出力端子に接続された音声処理回路20を有している。
A/Vデコーダ17はメモリ18を有しており、音声処理回路20もメモリ21を有している。マイコン15は、図示しないリモートコントローラ(リモコン)や装置本体のキーなどによりユーザーが所望の動作制御情報を入力端子11を介して入力し、それに基づきA/Vデコーダ17、高画質化処理回路19及び音声処理回路20の各動作を互いに独立して制御する。復調回路16は、受信されたテレビジョン放送信号がテレビジョン放送信号入力端子12を介して入力され、その搬送波の分離や各種ディジタル信号伝送用変調波を復調して所望の放送局の映像信号及び圧縮音声信号の多重化信号を出力する。
A/Vデコーダ17は、復調回路16から出力された映像信号及び圧縮音声信号の多重化信号、あるいは外部入力端子13を介して入力された圧縮信号を入力信号として受け、それらの一方を選択する切替え装置を有しており、選択された信号から映像信号と圧縮音声信号とを分離し、映像信号は高画質化処理回路19へ供給し、圧縮音声信号はマイコン15の制御の下でメモリ18に一時記憶した後読み出す。
高画質化処理回路19は、入力映像信号に対して高画質化のための公知の各種処理(ゴースト除去、輪郭補正、鮮明感向上、色彩感向上など)をディジタル信号の演算処理により行い、処理後の映像信号を画像表示回路へ出力する。
音声処理回路20は、A/Vデコーダ17内のメモリ18から出力された音声信号と、外部入力端子14bを介して入力された外部音声信号とのうち一方を選択する切替え装置を有しており、選択された一方の音声信号に対して、マイコン15の制御の下でメモリ21を用いた公知のディジタル信号処理により音声信号処理を行い、得られた音声信号を音声出力回路へ出力する。
次に、上記のA/Vデコーダ17及び音声処理回路20の構成について更に詳細に図2のブロック図と共に説明する。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付してある。図2において、A/Vデコーダ17は、入力信号からディジタル処理により映像信号と圧縮音声信号を分離して、映像信号は図1に示した高画質化処理回路19へ出力し、圧縮音声信号はメモリ18に供給して必要に応じて遅延させて出力させた後、伸張回路172により伸張動作させてディジタル音声信号にさせる。
ここで、上記のメモリ18は圧縮音声用メモリであり、元々データ量削減のために放送局等から圧縮されて送信された圧縮音声信号(AAC(Advanced Audio Coding)、Dolby DIGITAL、dts等)を遅延するメモリであるが、本実施の形態では、これを後述するように高画質化処理による映像信号の遅延時間と、液晶表示パネルなどの表示デバイス駆動による映像信号の出画タイミングの遅延時間との総合遅延時間Δtをも含めて遅延するために用いる。なお、上記の総合遅延時間Δtはメモリ21を用いて遅延することも可能である。
A/Vデコーダ17内のD/A変換器173は、伸張回路172から出力されたディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換してスイッチ回路(SW)23へ出力する。また、伸張回路172は、ディジタル音声信号を直接スイッチ回路(SW)24へも出力する。SW23はA/Vデコーダ17から出力されたアナログ音声信号と外部入力アナログ音声信号の一方を選択する。SW24はA/Vデコーダ17から出力されたディジタル音声信号と外部入力ディジタル音声信号の一方を選択する。
音声処理回路20は、SW23により選択されたアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換するA/D変換器201と、ディジタル信号処理を行うディジタルシグナルプロセッサ(DSP)202と、DSP202からディジタル信号処理されて出力されたディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換器203と、DSP202のディジタル信号処理の際に用いられるメモリ21とからなる。
DSP202及びメモリ21は、マイコン15の制御の下に後述する音場生成、補正等の所定の処理(例えば、音場効果、話速変換)を音声信号に対して付与する。また、メモリ21は同期を目的とした音声遅延回路としても用い得る。なお、メモリ18、21は、少なくとも1フィールドに相当する遅延量から、映像の遅延に対応して音声を最大に遅らせる遅延量までの容量を持つ。
次に、図1及び図2に示した構成の本発明の第1の実施の形態の動作について、図3のフローチャート等と共に説明する。図3は本発明になる映像・音声処理装置の第1の実施の形態の動作説明用フローチャートを示す。まず、図1のマイコン15はユーザーにより音声処理がオンされているかどうか判定する(図3のステップS1)。音声処理がオンの場合は、装置10が映像信号に対して高画質処理を行うか否かに関係なく、音声処理を設定する(図3のステップS2)。
このステップS2の音声処理設定では、予めマイコン15に対して行われた設定に従い、音場効果処理又は話速変換処理を行う。この音場効果処理は、マイコン15によりDSP202の動作を制御して行う、「ホールシミュレーション」などと呼ばれ、一般には、図4(A)に示すように、映像信号が高画質化処理による遅延時間及び表示デバイス駆動による映像信号の出画タイミングの遅延時間からなる遅延時間Δtだけ原映像信号に対して遅れた場合、図4(B)に示すように、その映像信号の遅延時間Δtだけ音声出力タイミングを遅らせて音声を出力させると共に、更に部屋の反射音や残響音を付加する公知のサラウンド処理である。
しかし、本実施の形態では、ステップS2の音声処理設定による音場効果処理では、図4(C)に示すように、原音に直接に初期反射音と後部残響音を付加するサラウンド処理による音声拡大効果処理を行う。これにより、本実施の形態では、高画質化処理された場合の映像信号の表示タイミングに対して、Δtだけ早く原音が発音されるが、原音に対し時間的に遅れて初期反射音や後部残響音が発音されるため、音声が後方(時間的遅れ方向)へ引き込まれ、聴感上、上記のΔtのずれによる違和感を感じなくできる。なお、サラウンド処理自体は公知であり、またその処理動作自体は本発明とは直接の関係はないので、その詳細な説明は省略する。
また、ステップS2の音声処理設定により話速変換処理を行うことも可能である。この話速変換処理は、マイコン15によりDSP202の動作を制御して行う、音声を実際の速さよりもゆっくり再生する処理であり、一般には、図5(A)に示すように、映像信号と同期した音声が、高画質化処理による遅延時間及び表示デバイス駆動による映像信号の出画タイミングの遅延時間からなる遅延時間Δtだけ原映像信号に対して遅れた場合、図5(B)に示すように、その映像信号の遅延時間Δtだけ音声出力タイミングをずらして音声を出力させると共に、その音声の速さあるいはピッチ(話速)を実際の速さよりもゆっくり再生する。
しかし、本実施の形態では、ステップS2の音声処理設定による話速変換処理では、図5(C)に示すように、原音に直接に話速変換処理を行う。これにより、本実施の形態では、高画質化処理された場合の映像信号の表示タイミングに対して、Δtだけ早く原音が発音され始めるが、直ちに映像より遅れた音声となり、全体としては、聴感上、上記の図5(B)の場合よりも違和感を感じなくできる。なお、話速変換処理自体は公知であり、またその処理動作自体は本発明とは直接の関係はないので、その詳細な説明は省略する。
上記のステップS2の音声処理の設定により、音場効果処理又は話速変換処理を行うことにより、メモリ21の容量として根本的(理論的)に必要な容量を確保する図4(B)、図5(B)の場合よりも、メモリ21の容量を削減できる。具体的には、映像4フィールド分67msecの遅れ/音声44.1kHzサンプリング、量子化ビット数16ビット、ステレオに対し、約94kビットのメモリ容量を削減できる。
一方、マイコン15は図3のステップS1において、ユーザーにより音声処理がオフされていると判定した場合は、高画質処理がオンされているかどうか判定する(図3のステップS3)。高画質処理がオフの場合は、高画質処理による映像信号の時間遅れは発生しないので、音声と映像とのズレは殆どないので、音声信号に対して何の処理もしないが、高画質処理がオンの場合は、遅延時間Δtを設定する(図3のステップS4)。
この遅延時間Δtは、前述したように、高画質化処理による映像信号の遅延時間と、液晶表示パネルなどの表示デバイス駆動による映像信号の出画タイミングの遅延時間との総合遅延時間である。
上記の高画質化処理による映像信号の遅延時間は、ディジタル化された映像信号に対して、図1の高画質化処理回路19において、鮮明感や色彩感、コントラストを向上させるなど高画質化処理を行うことにより、高画質化処理回路19から映像信号の入力に対して遅れて出力される時間である。これは、高画質化処理のための演算に要した時間であり、演算時間が短いものでは1フィールド、演算時間が長い場合は6フィールドになるものもある(1フィールド≒1/60秒、NTSCの場合)。
また、上記の表示デバイス駆動による映像信号の出画タイミングの遅延時間は、液晶パネルなど、表示デバイス駆動のために遅れる場合のある、1〜2フィールドの遅延時間である。これらの遅延時間により、A/Vデコーダ17から出力される映像信号と音声信号との間に時間ずれがなくても、表示デバイスから発せられる時には、映像と音声との間に1〜8フィールド(17〜133ミリ秒、NTSCの場合)もの「ズレ」が生じる(多くの場合が、3、4フィールド(50〜67ミリ秒)である)。
そこで、本実施の形態では、図3のステップS3では、上記の遅延時間Δtを予め測定しておき、マイコン15によりA/Vデコーダ17内のメモリ18の読出しタイミングを書き込みタイミングに対して上記の遅延時間Δtだけ遅らせる設定処理を行う。これにより、映像の表示タイミングと音声の発音開始タイミングとが一致することなり、出力音声よりも表示映像が遅れる「ズレ」による聴感上の違和感や視聴疲れの発生を防止できる。
このように、本実施の形態では、出力音声よりも表示映像が遅れる「ズレ」補正用の遅延回路を単純に追加するのではなく、簡単な演算能力を持つDSP202等を追加することで、付加価値を上げることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6及び図7はそれぞれ本発明の第2の実施の形態の動作説明用フローチャートを示す。本実施の形態のブロック構成は図1及び図2と同様であるが、本実施の形態は、受信放送局(チャンネル)と同期した音声遅延設定(記憶)をする点に特徴がある。
諸外国、特に欧州では、映像と音声の同期がとれていないテレビジョン放送信号を送信する放送局が多々ある。更に、映像と音声とのズレ度合い(ズレ時間td)も放送局でマチマチである。そこで、本実施の形態では、これを解決するために、ユーザーが自身で任意にズレ時間tdを設定し、一度設定すれば放送局毎にズレ時間tdに関連した音声遅延時間を記録している手段を、例えば図1のマイコン15により設けたものである。
本実施の形態の動作について説明するに、まず、図1に示したマイコン15は、ユーザーにより遅延設定オンの指示入力がされているかどうか判定する(図6のステップS11)。マイコン15は、遅延設定オンの指示入力が無ければ、処理を終了するが、遅延設定の指示入力があると判定したときは、ユーザーから入力される映像と音声とのズレ時間tdを設定する(図6のステップS12)。このズレ時間tdの設定はユーザーが希望する放送局について完了するまで行われる(図6のステップS13)。
すなわち、上記のステップS12及びS13では、ユーザーは放送局毎に実際にテレビジョン受像機等のモニタ装置に放送信号を受信しながら、視聴している映像と音声との間のズレ時間が最小となるように、上記のズレ時間tdを任意に設定することを、ユーザーが希望する放送局のすべてについて行う。これにより、設定されたズレ時間tdは、マイコン15のメモリに記憶される(図6のステップS14)。
その後、ユーザーがテレビジョン放送受信を行い、チャンネル切り換え入力を行ったことをマイコン15が判定すると(図7のステップS21)、マイコン15により切り換え入力されたチャンネルのテレビジョン放送信号を選局受信すると共に、マイコン15は前記ステップS14でメモリに記憶されている該当チャンネルのズレ時間tdを読み込み(図7のステップS22)、続いてユーザーにより高画質処理がオン設定されているかどうか判定する(図7のステップS23)。
高画質処理がオフの場合は、受信した映像信号に対して高画質化処理回路19による高画質処理による映像信号の時間遅れは発生しないので、マイコン15は、音声遅延時間として上記の受信チャンネルのズレ時間tdを設定する(図7のステップS24)。一方、高画質処理がオンの場合は、上記の受信チャンネルのズレ時間tdに、高画質化処理回路19による高画質処理による映像信号の遅延時間Δtを加算した値を音声遅延時間として設定する(図7のステップS25)。そして、マイコン15は、内部のメモリに上記のステップ24又はS25で得た音声遅延時間を記憶する(図7のステップS26)。なお、上記の遅延時間Δtには、遅延時間としては小さいが表示デバイスの駆動による遅延時間を含めてもよい。
その後、マイコン15の制御の下にA/Vデコーダ17内のメモリ18から圧縮音声信号が読み出される時、又は音声処理回路20内のメモリ21から音声信号を読み出す時に、上記のステップS26でマイコン15内のメモリに記憶された音声遅延時間分、映像信号の出力タイミングより遅らせる。
これにより、本実施の形態によれば、映像と音声の同期がとれていないテレビジョン放送信号を受信した場合、その受信映像と受信音声とを同期してモニタ装置から出力することができ、更に、高画質処理を行っているときでも受信映像と受信音声とを同期してモニタ装置から出力することができる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、図3、図6、図7のフローチャートに従った処理をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムも本発明に包含されるものである。また、図3の遅延時間Δtには、表示デバイスの駆動による遅延時間は小さいので、含めなくてもよい。
本発明の映像・音声処理装置の一実施の形態のブロック図である。 図1中のAVデコーダ及び音声処理回路の一実施の形態のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態の動作用フローチャートである。 図3中の音声処理の設定ステップで設定される音場効果の説明用タイミングチャートである。 図3中の音声処理の設定ステップで設定される話速変換の説明用タイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態の動作用フローチャート(その1)である。 本発明の第2の実施の形態の動作用フローチャート(その2)である。 高画質化処理による画像と音声とのズレの一例を説明する図である。 高画質化処理による画像と音声とのズレの一例を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
10 映像・音声処理装置
15 マイクロコンピュータ(マイコン)
16 復調回路
17 A/Vデコーダ
18、21 メモリ
19 高画質化処理回路
20 音声処理回路
171 AV分離回路
172 伸張回路
173、203 D/A変換器
201 A/D変換器
202 ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)

Claims (1)

  1. 映像信号と圧縮された音声信号とが多重された多重化信号が入力され、前記多重化信号から前記映像信号と前記圧縮された音声信号とを分離する分離手段と、分離した前記映像信号に対して予め定めた高画質化処理を行って出力する高画質化処理手段とを備えた映像・音声処理装置であって、
    前記多重化信号から分離した前記圧縮された音声信号を一時記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から読み出された前記圧縮された音声信号に対して伸張処理を行って出力する伸張処理手段と、
    前記伸張処理された音声信号に対して、音場拡大効果又は話速変換処理を施して出力する音声処理手段と、
    前記音声処理手段がオンの時には、前記記憶手段に記憶された前記圧縮された音声信号を遅らせずに出力し、前記音声処理手段がオフの時には、前記音声処理手段による音声処理に替えて、少なくとも前記映像信号に前記高画質化処理を施すことにより発生する前記映像信号の時間遅れに相当する時間、前記記憶手段に記憶された前記圧縮された音声信号の読み出しタイミングを書き込み時より遅らせて読み出す読み出し手段と
    を有することを特徴とする映像・音声処理装置。
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