JP4593786B2 - N→o末端基を含むポリマーの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、N→O末端基を含むポリマーの製造方法及び同方法によって得られるポリマーを含む組成物に関する。
【0002】
本発明は、低い多分散度範囲、好ましくは3未満の多分散度範囲及び高められたモノマーからポリマーへの転換効率を特徴とするポリマーの製造に関する。特に、本発明は、低い多分散度範囲及び所定の分子量を有するホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、マルチブロックコポリマー、グラフトコポリマーなどを製造する、ATRP(原子移動ラジカル重合)法による安定なラジカル開始重合法に関する。
【0003】
従来のラジカル重合反応によって製造されるポリマー又はコポリマーは本来、広い分子量分布及び一般には3を超える多分散度範囲を有する。これは、大部分のラジカル開始剤の半減期が比較的長く、数分から何時間にも及ぶという事実によって説明される。ポリマー連鎖反応は異なる時点で開始し、それが、開始剤が重合過程の任意の時点で異なる長さの成長する連鎖を生成することを可能にする。そのうえ、成長する鎖は、化合及び不均化として知られるラジカル副反応で互いに反応することがある。いずれも不可逆性の連鎖停止反応工程である。異なる長さの鎖の形成は反応中の異なる時点で停止し、非常に異なる鎖長、すなわち非常に小さいものからきわめて長い鎖長及び広い多分散度範囲のポリマーを生じさせる。ラジカル重合法で均質な分子量分布が望まれるとき、ポリマー鎖の成長は、異なる時点での停止を避けるため、同時に開始させなければならない。
【0004】
したがって、従来のラジカル重合法は、有意な欠点、たとえば、得られるポリマーの分子量分布及び多分散度範囲を予測又は制御する難しさを特徴とする。さらには、ラジカル重合法は制御し難い。大部分の重合反応は発熱性が強く、高度に粘ちょうなポリマー反応混合物から熱を効率的に除去することをほとんど不可能にする。前記タイプの従来のラジカル重合反応の問題はまた、結果的に、広い分子量分布のゲルタイプポリマーの望ましくない形成をもたらす。そのようなポリマーは、後続の処理工程、たとえば分別、精製、ろ過及び乾燥で扱いにくい。
【0005】
これらの欠点を解消するのに有用であり、ラジカル開始重合の効率的な制御を提供する適当な薬剤の必要性が切迫している。これは、結果的に、所定の化学的及び物理的性質、たとえば粘度、硬度、ゲル含量、明澄度、高い光沢、耐久性などのポリマーを製造することに至る。
【0006】
したがって、ラジカル重合法における反応パラメータの効率的な制御はきわめて望ましい。提案されている種々の方法のうち、いくつかは、リビング重合と定義することができる。この方法は、連鎖停止副反応の効率的な軽減により、所定の連鎖成長をねらう。このような重合は、分子量制御及び狭い分子量分布(MWD)を考慮するであろう。
【0007】
US4,581,429は、ポリマー鎖の制御された成長又はリビング成長を制御して、低重合ホモポリマーならびにブロック及びグラフトコポリマーを含むコポリマーを製造するラジカル重合法を開示している。方法実施態様は、部分式R′R″N−O−Xの開始剤の使用である。重合法では、ラジカル種R′R″N−O・及び・Xが生成される。・Xは、エチレン基を含むモノマー単位を重合させることができるラジカル基、たとえばtert-ブチル又はシアノイソプロピル基である。モノマー単位Aは、開始剤フラグメントR′R″N−O・及び・Xによって置換され、重合してタイプR′R″N−O−An−Xの構造になる。前記具体的なR′R″N−O−X開始剤は、環式構造、たとえば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン又は開鎖分子、たとえばジ−tert−ブチルアミンから誘導される。
【0008】
WO96/30421は、ATRP法を使用することによる、エチレン性不飽和ポリマー、たとえばスチレン又は(メタ)アクリレートの制御された重合法又はリビング重合法を開示している。この方法によると、異なる酸化状態の遷移金属、たとえばCu(I)及びCu(II)の酸化還元系の存在で、ラジカル原子、たとえば・Clを生成する開始剤を使用して、リビングラジカル重合又は制御されたラジカル重合を提供する。
【0009】
この従来技術方法の一般的な欠点は、ATRPによって製造されるポリマー鎖が、重合開始剤から移動した末端フラグメントしてハロゲンを含むという事実に見られる。ポリマーでは、ハロゲンの含有は一般に望ましくない。ハロゲン、特に塩素及び臭素は、特に150℃を超える温度に依存して、ハロゲン化水素として脱離する。このようにして形成された二重結合が大気中の酸素と反応し、それがポリマーの抗酸化性を低下させる。そのうえ、ポリマーから解放されたハロゲン化水素は、ポリマー中に存在する他の官能基、たとえばアクリレート中に存在するエステル基と反応する。ポリマーのタイプに依存して、塩素もまた、ポリマー構造中で望ましくない連鎖反応を開始させるおそれのあるラジカルの形態で脱離する。
【0010】
ポリマー構造、特にポリマー鎖の末端位置からのハロゲンの脱離は、本発明が特に関連する問題である。ハロゲンを適当な置換で置換することが望ましい。
【0011】
M. Sawamoto及びM. Kamigaito、J. Macromol. Sci. (J. M. S.)-Pure Appl. Chem. A 34(10, pp. 1803-1814(1997)は、開始剤ジクロロアセトフェノンと、RuCl2(PPh3)3及び共触媒Al(O−iPr)3からなる触媒系とを用いるメチルアクリレートのATRPを開示している。両氏は、多量のTEMPO(=2,2,6,6−テトラメチルピペリジル−1−オキシド)又はガルビノキシルの添加によって重合反応を停止させることを報告している。生成物が単離されたとは報告されておらず、性質も開示されていない。
【0012】
驚くことに、特にATRPによって製造された重合物における末端ハロゲンが、開鎖構造であっても環式構造であってもよいラジカル種R′R″N−O・によって効果的に置換されることが見いだされた。
【0013】
本発明は、式(I)
【0014】
【化12】
【0015】
(式中、
Inは、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができる重合開始剤の重合開始剤フラグメントを表し、
pは、0よりも大きい数字を表し、開始剤フラグメントの数を定義し、
Aは、エチレン基を含む重合性モノマー又はオリゴポリマーの繰り返し単位からなるオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
xは、1よりも大きい数字を表し、Aにおける繰り返し単位の数を定義し、
Bは、Aとで共重合したモノマー、オリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
yは、0又は0よりも大きい数字を表し、Bにおけるモノマー、オリゴポリマー又はポリマー繰り返し単位の数を定義し、
qは、0よりも大きい数字を表し、
R1及びR2の一方がC1〜C7アルキルを表し、他方がC1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシカルボニルもしくはC1〜C4アルコキシによって置換されているC1〜C4アルキルを表すか、
R1とR2とが、隣接する炭素原子を介していっしょになって、C3〜C7シクロアルキルを表し、
R3及びR4は、R1及びR2で定義したとおりであり、
Raは、C1〜C4アルキル、シアノ、C1〜C4アルコキシカルボニル、C1〜C4アルカノイルオキシ、C1〜C4アルカノイルオキシ−C1〜C4アルキル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−C1〜C4アルキルカルバモイル、モノ−もしくはジ−2−ヒドロキシエチルカルバモイル、アミジノ、2−イミダゾリル、1−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−プロピルカルバモイル又は1,1−ジヒドロキシメチル−2−ヒドロキシカルバモイルを表し、
Rbは、Raで定義したとおりであるか、
RaとRbとがいっしょになって、二価の基を表し、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含むことができる5、6、7又は8員の脂肪族又は芳香族複素環式基を形成する。
ただし、R1、R2、R3及びR4がメチルを表し、Ra及びRbが1,3−プロピレンを表す式Iの化合物は除く)
のポリマーの製造方法であって、
原子移動ラジカル重合(ATRP)により、式(II)
【0016】
【化13】
【0017】
(式中、p及びqは、前記で定義したとおりであり、Inは、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができるラジカル的に移動可能な原子又は基を表し、−Xは、離脱基を表す)
の重合開始剤の存在で、エチレン基を含む脂肪族モノマー又はオリゴマーを重合させることと、式(III)
【0018】
【化14】
【0019】
(式中、In、X、A、B、x、yならびにp及びqは、前記で定義したとおりである)
の重合体中の−Xを、触媒有効量の酸化性遷移金属錯体触媒の存在で、式(IV)
【0020】
【化15】
【0021】
(式中、R1〜R4ならびにRa及びRbは、前記で定義したとおりである)
のN→O化合物で置換することとを含む方法に関する。
【0022】
本発明のポリマーは、多様な具体的な技術的用途を含む多くの用途、たとえばポリマーブレンドの相溶化剤として使用されるブロックコポリマー又は塗料系の分散剤として有用である。ポリマー又はコポリマーは、均質な分子量分布及び低いハロゲン含量を特徴とする。これらは、被覆技術におけるオリゴマー又はポリマーとして、熱可塑性フィルム、トナー樹脂及び液浸漬現像インク樹脂の製造のために、又は電子写真画像法のためのインク添加物として特に有用である。
【0023】
ポリマー(I)において、Inは、フラグメントA及びBの重合を開始させることができ、その後、ATRPとして知られる反応機構によって進行させる重合開始剤(II)の重合開始剤フラグメントを表す。適当な重合開始剤は、ラジカル的に移動可能な原子又は基・Xを含み、WO96/30421及びWO98/01480に記載されている。好ましいラジカル的に移動可能な原子又は基・Xは、ラジカルとして開始剤分子から開裂されたのち、重合後、脱離基としてN→O化合物(IV)で置換される・Cl又は・Brである。重合開始剤(II)中に1個の基・Xが存在する(q=1)ならば、指数pは1である。重合開始剤は、2個以上の基・Xを含むこともできる。その場合、qは2又は3であることができる。
【0024】
本発明の好ましい実施態様は、pが数字1を表し、qが1〜3の数字を表し、In、A、B、x、y及びR1〜R10が前記で定義したとおりであるポリマーに関する。
【0025】
好ましい重合開始剤(II)は、C1〜C8アルキルハライド、C6〜C15アラルキルハライド、C2〜C8ハロアルキルエステル、アレーンスルホニルクロリド、ハロアルカンニトリル、α−ハロアクリレート及びハロラクトンからなる群より選択される。
【0026】
具体的な開始剤は、α,α′−ジクロロもしくはα,α′−ジブロモキシレン、p−トルエンスルホニルクロリド(PTS)、ヘキサキス(α−クロロ−もしくはα−ブロモメチル)ベンゼン、2−クロロもしくは2−ブロモプロピオン酸、2−クロロ−もしくは2−ブロモイソ酪酸、1−フェネチルクロリドもしくはブロミド、メチルもしくはエチル2−クロロ−もしくは2−ブロモプロピオネート、エチル−2−ブロモ−もしくはエチル−2−クロロイソブチレート、クロロ−もしくはブロモアセトニトリル、2−クロロ−もしくは2−ブロモプロピオニトリル、α−ブロモ−ベンズアセトニトリル及びα−ブロモ−γ−ブチロラクトン(=2−ブロモ−ジヒドロ−2(3H)−フラノン)からなる群より選択される。
【0027】
「ポリマー」とは、オリゴポリマー、コオリゴポリマー、ポリマー又はコポリマー、たとえばブロック、マルチブロック、星形、勾配、ランダム、くし形、超分岐及び樹枝状コポリマーならびにグラフト又はコポリマーを含む。オリゴポリマーAは、エチレン基を含む重合性脂肪族モノマーの繰り返し単位を少なくとも2個含む。
【0028】
脂肪族モノマー又はオリゴマーは、水溶性であっても水不溶性であってもよく、1個以上のオレフィン二重結合を含むことができる。モノマーは、低分子量(モノマー)であっても高分子量(オリゴマー)であってもよい。1個のオレフィン二重結合を含むモノマーの例は、フェニル基を、ヒドロキシ、C1〜C4アルコキシ、ハロゲン、たとえばクロロ及びC1〜C4アルキル、たとえばメチル、アクロレイン、アクリロニトリル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−(C1〜C4アルキル)4アンモニウム塩、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−(C1〜C4アルキル)3NH塩、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−C1〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸ヒドロキシ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−ジ−C1〜C4アルキルアミノ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリルアミド、N,N−ジ−C1〜C4アルキル置換アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリルアミド及びアクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸無水物からなる群より選択されるさらなる置換基によって置換されていてもよいスチレンである。
【0029】
そのようなモノマーの具体例は、スチレン、4−ヒドロキシスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、4−クロロスチレン、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル、イソボルニル、グリシジル、2−ヒドロキシエチルもしくは2−ジメチルアミノエチルアクリレート又は対応するメタクリレート、アクリルもしくはメタクリル酸アミド又はアクリルもしくはメタクリル酸−N,N−ジメチルもしくは−ジエチルアミドである。シリコーンアクリレートもまた有利である。
【0030】
xは、1よりも大きい数字を表し、Aにおける繰り返し単位の数を定義する。最低数は2である。xの好ましい範囲は2〜1000である。
【0031】
前記脂肪族モノマーは、コモノマーBとして、すなわち、Aとで共重合したオリゴポリマー又はポリマーフラグメントBとして、ポリマー中に存在することもできる。
【0032】
yは、0又は0よりも大きい数字を表し、Bにおけるモノマー、オリゴポリマー又はポリマー繰り返し単位の数を定義する。yの好ましい範囲は0〜1000である。
【0033】
脂肪族モノマーの好ましい群は、スチレン、アクロレイン、アクリロニトリル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−C1〜C18アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸ヒドロキシ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−ジ−C1〜C4アルキルアミノ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリルアミド及びアクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸無水物からなる群より選択される。
【0034】
脂肪族モノマーの特に好ましい群は、スチレン、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−C1〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸ヒドロキシ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−ジ−C1〜C4アルキルアミノ−C2〜C4アルキルエステル及びアクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリルアミドからなる群より選択され、たとえば、スチレン、メチル、エチル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル、イソボルニル、グリシジル、2−ヒドロキシエチルもしくは2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸アミドである。
【0035】
2個以上の二重結合を含むモノマーの例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコールもしくはビスフェノールAのジアクリレート、4,4′−ビス(2−アクリロイルオキシエトキシ)−ジフェニルプロパン、トリメチロールプロパントリアクリレートもしくはテトラアクリレート又はビニルアセテートである。
【0036】
エチレン基を含む重合性脂肪族モノマーは、約500〜3000の比較的高い分子量を特徴とする。適当な例は、アクリル化エポキシ樹脂又はアクリル化ポリエステルである。この種の不飽和オリゴマーは、プレポリマーと呼ぶこともできる。
【0037】
ポリマー(I)において、R1及びR2の一方がC1〜C7アルキルを表し、他方がC1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシカルボニルもしくはC1〜C4アルコキシによって置換されているC1〜C4アルキルを表すか、
R1とR2とが、隣接する炭素原子を介していっしょになって、C3〜C7シクロアルキルを表し、
R3及びR4は、R1及びR2として定義したとおりであり、
Raは、C1〜C4アルキル、シアノ、C1〜C4アルコキシカルボニル、C1〜C4アルカノイルオキシ、C1〜C4アルカノイルオキシ−C1〜C4アルキル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−C1〜C4アルキルカルバモイル、モノ−もしくはジ−2−ヒドロキシエチルカルバモイル、アミジノ、2−イミダゾリル、1−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−プロピルカルバモイル又は1,1−ジヒドロキシメチル−2−ヒドロキシカルバモイルを表し、
Rbは、Raとして定義したとおりであるか、
RaとRbとがいっしょになって、二価の基を表し、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含むことができる5、6、7又は8員の脂肪族又は芳香族複素環式基、たとえばピペリジン、ピペラジン、モルホリン又はイミダゾリジン基を形成する。複素環式基は、フェニル基とで縮合していてもよい。RaとRbとがいっしょになって二価の基を表すならば、R1及びR2ならびにR3及びR4がいっしょになって酸素(エキソ置換)を表すことができるか、R5及びR6又はR7及びR8がいっしょになって、又はR5及びR6ならびにR7及びR8がいっしょになって酸素を表すことができる。
【0038】
ポリマー(I)において、部分式
【0039】
【化16】
【0040】
の基のR1、R2及びRaならびにR3、R4及びRbは、窒素原子上の隣接する炭素原子といっしょになって、好ましくは、以下の部分式の基を表す。
【0041】
【化17】
【0042】
本発明の好ましい実施態様は、R1及びR2の一方がメチルを表し、他方がメチル又はエチルを表し、R3及びR4の一方がメチルを表し、他方がメチル又はエチルを表し、RaとRbとがいっしょになって、式(A0)
【0043】
【化18】
【0044】
(式中、
R5、R6、R7及びR8は、互いに独立して、水素、メチル又はエチルを表し、
R9及びR10の一方が、他方から独立して、水素又は置換基を表すか、R9及びR10がいずれも置換基を表す)
の基を表す、ポリマー(I)の製造に関する。
【0045】
本発明の特に好ましい実施態様は、式(IA)
【0046】
【化19】
【0047】
(式中、
Inは、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができる重合開始剤(II)の重合開始剤フラグメントを表し、
pは、0よりも大きい数字を表し、開始剤フラグメントの数を定義し、
Aは、エチレン基を含む重合性モノマー又はオリゴポリマーの繰り返し単位からなるオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
xは、1よりも大きい数字を表し、Aにおける繰り返し単位の数を定義し、
Bは、Aとで共重合したモノマー、オリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
yは、0又は0よりも大きい数字を表し、Bにおけるモノマー、オリゴポリマー又はポリマー繰り返し単位の数を定義し、
qは、0よりも大きい数字を表し、
R1、R2、R3及びR4は、C1〜C4アルキルを表し、
R5、R6、R7及びR8は、水素を表し、
R9及びR10の一方が、他方から独立して、水素又は置換基を表すか、R9及びR10がいずれも置換基を表す)
のポリマーの製造方法であって、
原子移動ラジカル重合(ATRP)により、エチレン基を含むモノマー又はオリゴマーの重合を開始させることができるラジカル的に移動可能な原子又は基を有する重合開始剤(II)の存在で、エチレン基を含む脂肪族モノマー又はオリゴマーを重合させることと、重合体(III)の脱離基−Xを、触媒有効量の酸化性遷移金属錯体触媒の存在で、式(IVA)
【0048】
【化20】
【0049】
(式中、R1〜R10は、前記で定義したとおりである)
のN→O化合物で置換することとを含む方法に関する。
【0050】
本発明のもう一つの好ましい実施態様は、式(IB)
【0051】
【化21】
【0052】
(式中、In、A、B、x、y及びR1〜R10は、前記で定義したとおりである)
のポリマーの製造に関する。
【0053】
ポリマー(IA)及び(IB)において、環式N→O含有末端基は、部分式(B0)
【0054】
【化22】
【0055】
(式中、R1〜R8は、前記で定義したとおりであり、4位置は、1又は2個の置換基によって置換されている)
の基を表す。4位置に置換基を含む好ましい基B0は、以下の部分式によって示される。
【0056】
【化23】
【0057】
式中、
R1〜R6は、前記で定義したとおりであり、
mは、1〜4の数字を表し、
nは、1、2又は3を表し、
mが1を表すならば、
Raは、水素、中断されていないか、1個以上の酸素原子によって中断されているC1〜C18アルキル、2−シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル又は炭素原子2〜18個を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、炭素原子7〜15個を有する脂環式カルボン酸の一価の基、炭素原子3〜5を個を有するa,b不飽和カルボン酸の一価の基もしくは炭素原子7〜15個を有する芳香族カルボン酸の一価の基(各カルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族部分を1〜3個の−COOZ基(式中、Zは、H、C1〜C20アルキル、C3〜C12アルケニル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル又はベンジルを表す)によって置換されていてもよい)を表すか、カルバミド酸もしくはリン含有酸の一価の基又は一価のシリル基を表し、あるいは、
mが2を表すならば、
Raは、C2〜C12アルキレン、C4〜C12アルキレン、キシリレン又は炭素原子2〜36個を有する脂肪族ジカルボン酸の二価の基、炭素原子8〜14個を有する脂環式又は芳香族ジカルボン酸の二価の基もしくは炭素原子8〜14個を有する脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルバミド酸の二価の基(各ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族部分を1又は2個の−COOZ基によって置換されていてもよい)を表すか、Raは、リン含有酸の二価の基又は二価のシリル基を表し、あるいは、
mが3を表すならば、
Raは、脂肪族、脂環式又は芳香族トリカルボン酸(脂肪族、脂環式又は芳香族部分を−COOZ基によって置換されていてもよい)の三価の基、芳香族トリカルバミド酸の三価の基又はリン含有酸の三価の基を表すか、三価のシリル基であり、あるいは、
mが4を表すならば、
Raは、脂肪族、脂環式又は芳香族テトラカルボン酸の四価の基を表し、
nが1を表すならば、
Rbは、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイル又はベンゾイルを表し、
Rcは、C1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、非置換であるか、シアノ、カルボニル又はカルバミド基によって置換されているC2〜C8アルケニル、グリシジル又は式−CH2CH(OH)−Z、−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは、水素、メチル又はフェニルを表す)の基を表すか、RbとRcとがいっしょになって、脂肪族又は芳香族1,2−又は1,3−ジカルボン酸の環式アシル基を表し、あるいは、
nが2を表すならば、
Rbは、前記で定義したとおりであり、
Rcは、C2〜C12アルキレン、C6〜C12アリーレン、キシリレン、−CH2CH(OH)CH2−O−B−O−CH2CH(OH)CH2−基(式中、Bは、C2〜C10アルキレン、C6〜C15アリーレン又はC6〜C12シクロアルキレンを表す)又は、Rbがアルカノイル、アルケノイル又はベンゾイルではないならば、脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルボン酸又はジカルバミド酸の二価のアシル基を表すか、基−CO−を表すか、部分式(C0)
【0058】
【化24】
【0059】
(式中、T1及びT2は、互いに独立して、水素、C1〜C18アルキルを表すか、いっしょになって、C4〜C6アルキレン又は3−オキサペンタメチレンを表す)の基を表し、あるいは、
nが3を表すならば、
Rcは、2,4,6−トリアジニルを表す。
【0060】
4位置に置換基を含むきわめて好ましい基B0は、
mが1を表し、
Raが、水素、中断されていないか、1個以上の酸素原子によって中断されているC1〜C18アルキル、2−シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル又は炭素原子2〜12個を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、炭素原子7〜15個を有する脂環式カルボン酸の一価の基、炭素原子3〜5を個を有するa,b不飽和カルボン酸の一価の基もしくは炭素原子7〜15個を有する芳香族カルボン酸の一価の基を表し、
mが2を表し、
Raが、炭素原子2〜36個を有する脂肪族ジカルボン酸の二価の基を表し、
nが1を表し、
Rbが、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイル又はベンゾイルを表し、
Rcが、C1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、非置換であるか、シアノ、カルボニル又はカルバミド基によって置換されているC2〜C8アルケニル、グリシジル又は式−CH2CH(OH)−Z、−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは、水素、メチル又はフェニルを表す)の基を表す部分式B1及びB2からなる群より選択される。
【0061】
4位置に置換基を含むもう一つのきわめて好ましい基B0は、
mが1を表し、
Raが、水素、C1〜C18アルキル、2−シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル又は炭素原子2〜12個を有する脂肪族カルボン酸の一価の基を表し、
mが2を表し、
Raが、炭素原子2〜36個を有する脂肪族ジカルボン酸の二価の基を表し、
nが1を表し、
Rbが、C1〜C12アルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイル又はベンゾイルを表し、
Rcが、C1〜C18アルキル、グリシジル、式−CH2CH(OH)−Z又は−CO−Z(式中、Zは、水素、メチル又はフェニルを表す)の基を表す部分式B1及びB2からなる群より選択される。
【0062】
もう一つの特に好ましい実施態様は、R9及びR10の一方が水素を表し、他方がC1〜C4アルカノイルアミノを表す基B0に関する。
【0063】
本発明の特に好ましい実施態様は、
Inが、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができる重合開始剤の重合開始剤フラグメントを表し、該重合開始剤は、C1〜C8アルキルハライド、C6〜C15アラルキルハライド、C2〜C8ハロアルキルエステル、アリーレンスルホニルクロリド、ハロアルカンニトリル、α−ハロアクリレート及びハロラクトンからなる群より選択されるものであり、
pが1を表し、
qが1〜3の数字を表し、
A及びBが、スチレン、アクロレイン、アクリロニトリル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−C1〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸ヒドロキシ−C2〜C4アルキルエステル、アクリル酸もしくはC1〜C4アルキルアクリル酸ジ−C1〜C4アルキルアミノ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリルアミド及びアクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸無水物からなる群より選択される重合性モノマーの繰り返し単位を含むオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
x及びyが、1よりも大きい数字を表し、
R1、R2、R3及びR4がメチルを表し、
R5、R6、R7及びR8が水素を表し、
式IAの環式N→Oフラグメントが、
mが1を表し、
Raが、水素、中断されていないか、1個以上の酸素原子によって中断されているC1〜C18アルキル、2−シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル又は炭素原子2〜18個を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、炭素原子7〜15個を有する脂環式カルボン酸の一価の基もしくは炭素原子3〜5を個を有するa,b不飽和カルボン酸の一価の基もしくは炭素原子7〜15個を有する芳香族カルボン酸の一価の基を表し、
mが2を表し、
Raが、炭素原子2〜36個を有する脂肪族ジカルボン酸の二価の基を表し、
nが1を表し、
Rbが、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイル又はベンゾイルを表し、
Rcが、C1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、非置換であるか、シアノ、カルボニル又はカルバミド基によって置換されているC2〜C8アルケニル、グリシジル又は式−CH2CH(OH)−Z、−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは、水素、メチル又はフェニルを表す)の基を表す部分式B1及びB2からなる群より選択される構造態様を表す、ポリマー(IA)の製造方法に関する。
【0064】
本発明のもっとも好ましい実施態様は、
Inが、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができる重合開始剤の重合開始剤フラグメントを表し、該重合開始剤は、C1〜C8アルキルハライド、C6〜C15アラルキルハライド、C2〜C8ハロアルキルエステル、アレーンスルホニルクロリド、ハロアルカンニトリル、α−ハロアクリレート及びハロラクトンからなる群より選択されるものであり、
p及びqが1を表し、
A及びBが、スチレン、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−C1〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸ヒドロキシ−C2〜C4アルキルエステル、アクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリル酸−ジ−C1〜C4アルキルアミノ−C2〜C4アルキルエステル及びアクリルもしくはC1〜C4アルキルアクリルアミドからなる群より選択される重合性モノマーの繰り返し単位を含むオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
x及びyが、1よりも大きい数字を表し、
R1、R2、R3及びR4がメチルを表し、
R5、R6、R7及びR8が水素を表し、
式IAの環式N→Oフラグメントが、
mが1を表し、
Raが、水素、C1〜C18アルキル、2−シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル、炭素原子2〜12個を有する脂肪族カルボン酸の一価の基を表し、
mが2を表し、
Raが、炭素原子2〜36個を有する脂肪族ジカルボン酸の二価の基を表し、
nが1を表し、
Rbが、C1〜C12アルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイル又はベンゾイルを表し、
Rcが、C1〜C18アルキル、グリシジル又は式−CH2CH(OH)−Zもしくは−CO−Z(式中、Zは、水素、メチル又はフェニルを表す)の基を表す部分式B1及びB2からなる群より選択される構造態様を表す、ポリマー(IA)の製造方法に関する。
【0065】
本発明の方法によって得られる(コ)ポリマー(I)は通常、低い多分散度を有する。多分散度は、好ましくは1.01〜2.2であり、より好ましくは1.01〜1.9であり、もっとも好ましくは1.01〜1.5である。
【0066】
本発明の明細書に関連して、「アルキル」は、メチル、エチルならびにプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルの異性体を含む。アリール置換アルキルの例はベンジルである。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシならびにプロポキシ及びブトキシの異性体である。アルケニルの例は、ビニル及びアリルである。アルキレンの例は、エチレン、n−プロピレン又は1,2−プロピレンである。
【0067】
シクロアルキルのいくつかの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル及びメチルシクロヘキシルである。置換シクロアルキルの例は、メチル、ジメチル、トリメチル、メトキシ、ジメトキシ、トリメトキシ、トリフルオロメチル、ビス−トリフルオロメチル及びトリス−トリフルオロメチルで置換されたシクロペンチル及びシクロヘキシルである。
【0068】
アリールの例は、フェニル及びナフチルである。アリールオキシの例は、フェノキシ及びナフチルオキシである。置換アリールの例は、メチル、ジメチル、トリメチル、メトキシ、ジメトキシ、トリメトキシ、トリフルオロメチル、ビス−トリフルオロメチル又はトリス−トリフルオロメチルで置換されたフェニルである。アラルキルの例はベンジルである。置換アラルキルの例は、メチル、ジメチル、トリメチル、メトキシ、ジメトキシ、トリメトキシ、トリフルオロメチル、ビス−トリフルオロメチル又はトリス−トリフルオロメチルで置換されたベンジルである。
【0069】
脂肪族カルボン酸のいくつかの例は、酢酸、プロピオン酸及び酪酸である。脂環式カルボン酸の例はシクロヘキサン酸である。芳香族カルボン酸の例は安息香酸である。リン含有酸の例はメチルホスホン酸である。脂肪族ジカルボン酸の例は、マロニル、マレオイル又はスクシニルである。芳香族ジカルボン酸の例はフタロイルである。
【0070】
「ヘテロシクロアルキル」は1又は2個のヘテロ原子を含み、「ヘテロアリール」は1〜4個のヘテロ原子を含む。ヘテロ原子は、窒素、硫黄及び酸素からなる群より選択される。ヘテロシクロアルキルのいくつかの例は、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペラジニル及びテトラヒドロチエニルである。ヘテロアリールのいくつかの例は、フリル、チエニル、ピロリル、ピリジル及びピリミジニルである。
【0071】
一価のシリル基の例はトリメチルシリルである。
【0072】
本方法は、水もしくは有機溶媒又はそれらの混合物の存在で実施することができる。さらなる共溶媒又は界面活性剤、たとえば脂肪酸のグリコール又はアンモニウム塩を反応混合物に加えてもよい。溶媒の量は、可能な限り少なく維持すべきである。反応混合物は、前記モノマー又はオリゴマーを、重合体中に存在するモノマーに基づいて1.0〜99.9重量%、好ましくは5.0〜99.9重量%、特に好ましくは50.0〜99.9重量%の量で含むことができる。
【0073】
有機溶媒を使用するならば、適当な溶媒又は溶媒の混合物は通常、純粋なアルカン(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素(クロロベンゼン)、アルカノール(メタノール、エタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル)、エステル(酢酸エチル、プロピル、ブチル又はヘキシル)及びエーテル(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン)又はそれらの混合物である。
【0074】
水を溶媒として使用するならば、反応混合物を水混和性又は親水性の共溶媒で補足してもよい。その場合、反応混合物は、モノマー転換の間、均質な単一相にとどまる。水性溶媒媒体が、重合が完了するまで反応体又はポリマー生成物の沈澱又は相分離を防ぐ溶媒系を提供するのに有効である限り、いかなる水溶性又は水混和性共溶媒を使用してもよい。本方法で有用である共溶媒の例は、脂肪族アルコール、グリコール、エーテル、グリコールエーテル、ピロリジン、N−アルキルピロリジノン、N−アルキルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アミド、カルボン酸及びその塩、エステル、オルガノスルフィド、スルホキシド、スルホン、アルコール誘導体、ヒドロキシエーテル誘導体、たとえばブチルカルビトールもしくはセロソルブ、アミノアルコール、ケトンなどならびにそれらの誘導体及び混合物からなる群より選択することができる。具体例は、メタノール、エタノール、プロパノール、ジオキサン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、ジプロピレングリコール、テトラヒドロフラン及び他の水溶性もしくは水混和性物質ならびにそれらの混合物を含む。水と水溶性又は水混和性有機溶媒との混合物を方法に選択する場合、水と共溶媒との重量比は通常、約100:0〜約10:90の範囲である。
【0075】
モノマー混合物又はモノマー/オリゴマー混合物を使用する場合、モル%の計算は、混合物の平均分子量に基づく。
【0076】
本発明の親水性モノマー、ポリマー及びコポリマーは、たとえば蒸留、沈澱、抽出、反応媒体のpH変化又は他の周知の従来の分別技術によって互い又は重合反応混合物から分別することができる。
【0077】
重合温度は、約50℃〜約180℃、好ましくは約80℃〜約150℃の範囲であることができる。約180℃を超える温度では、モノマーからポリマーへの制御された転換が低下するおそれがあり、熱的に開始されたポリマーのような望ましくない副生成物が形成したり、成分の分解が起こるおそれがある。
【0078】
本発明の方法に使用される酸化性遷移金属錯体触媒塩の遷移金属は、酸化還元系の低酸化状態で酸化性錯体イオンとして存在する。そのような酸化還元系の好ましい例は、族V(B)、VI(B)、VII(B)、VIII、IB及びIIB元素からなる群より選択され、たとえばCu+/Cu2+、Cu0/Cu+、Fe0/Fe2+、Fe2+/Fe3+、Cr2+/Cr3+、Co+/Co2+、Co2+/Co3+、Ni0/Ni+、Ni+/Ni2+、Ni2+/Ni3+、Mn0/Mn2+、Mn2+/Mn3+、Mn3+/Mn4+又はZn+/Zn2+である。
【0079】
イオン電荷は、遷移金属の錯体化学で一般に知られるアニオン配位子、たとえば水素化物イオン(H-)又は無機もしくは有機酸から誘導されるアニオン、たとえばハロゲン化物、たとえばF-、Cl-、Br-もしくはI-、タイプBF4 -、PF6 -、SbF6 -もしくはAsF6 -のフルオロ錯体、酸素酸、アルコラートもしくはアセチリドのアニオン又はシクロペンタジエンのアニオンによって相殺される。
【0080】
酸素酸のアニオンは、たとえば、スルフェート、ホスフェート、ペルクロレート、ペルブロメート、ペルヨーデート、アンチモネート、アーセネート、ニトレート、カーボネート、C1〜C8カルボン酸のアニオン、たとえばホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ベンゾエート、フェニルアセテート、モノ−、ジ−もしくはトリ−クロロもしくはフルオロアセテート、スルホネート、たとえばメチルスルホネート、エチルスルホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネート、トリフルオロメチルスルホネート(トリフレート)、非置換又はC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシもしくはハロ、特にフルオロ、クロロもしくはブロモ置換フェニルスルホネートもしくはベンジルスルホネート、たとえばトシレート、メシレート、ブロシレート、p−メトキシもしくはp−エトキシフェニルスルホネート、ペンタフルオロフェニルスルホネートもしくは2,4,6−トリイソプロピルスルホネート、ホスホネート、たとえばメチルホスホネート、エチルホスホネート、プロピルホスホネート、ブチルホスホネート、フェニルホスホネート、p−メチルフェニルホスホネートもしくはベンジルホスホネート、C1〜C8カルボン酸から誘導されるカルボキシレート、たとえばホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ベンゾエート、フェニルアセテート、モノ、ジもしくはトリクロロもしくはフルオロアセテートならびにC1〜C12アルコレート、たとえば直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C12アルコレート、たとえばメタノレートもしくはエタノレートである。
【0081】
アニオン配位子及び中性配位子は、錯体カチオンの好ましい配位数まで、特に4、5又は6個で存在することができる。さらなる負の電荷は、カチオン、特に一価のカチオン、たとえばNa+、K+、NH4 +又は(C1〜C4アルキル)4N+によって相殺される。
【0082】
適当な中性配位子は、遷移金属の錯体化学で一般に知られる無機又は有機の中性配位子である。これらは、σ、π、μ、ηタイプ結合又はその組み合わせを介して、錯体カチオンの好ましい配位数まで金属イオンに配位する。適当な無機配位子は、アクオ(H2O)、アミノ、窒素、一酸化炭素及びニトロシルからなる群より選択される。適当な有機配位子は、ホスフィン、たとえば(C6H5)3P、(i−C3H7)3P、(C5H9)3P又は(C6H11)3P、ジ−、トリ−、テトラ−及びヒドロキシアミン、たとえばエチレンジアミン、エチレンジアミノテトラアセテート(EDTA)、N,N−ジメチル−N′,N′−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−エチレンジアミン(Me6TREN)、カテコール、N,N′−ジメチル−1,2−ベンゼンジアミン、2−(メチルアミノ)フェノール、3−(メチルアミノ)−2−ブタノール又はN,N′−ビス(1,1−ジメチルエチル)−1,2−エタンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチルトリアミン(PMDETA)、C1〜C8グリコール又はグリセリド、たとえばエチレンもしくはプロピレングリコール又はそれらの誘導体、たとえばジ−、トリ−もしくはテトラグリムならびに一座又は二座複素環式e-供与体配位子からなる群より選択される。
【0083】
複素環式e-供与体配位子は、たとえば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ビス−ピリジン、ピコリルイミン、γ−ピラン、γ−チオピラン、フェナントロリン、ピリミジン、ビス−ピリミジン、ピラジン、インドール、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ビス−チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、キノリン、ビス−キノリン、イソキノリン、ビス−イソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアントレン、プリン、ビス−イミダゾール及びビス−オキサゾールからなる群からの非置換又は置換ヘテロアレーンから誘導される。
【0084】
酸化性遷移金属錯体触媒は、別個の予備反応工程でその配位子から形成することもできるし、好ましくは、その遷移金属塩、たとえばCu(I)Clからその場で形成され、錯体触媒中に存在する配位子に対応する化合物の添加、たとえばエチレンジアミン、EDTA、Me6TREN又はPMDETAの添加によって錯体化合物に転換される。
【0085】
重合工程が完了したのち、得られたポリマーを単離するか、N→O化合物(IV)をその場で加える。本方法の単離工程は、公知の手法によって、たとえば未反応モノマーを蒸留及びろ別することによって実施することができる。N→O化合物(IV)での重合体の置換を完了したのち、触媒塩をろ別し、続いて溶媒を蒸発させるか、N→Oポリマー(I)を適当な液相中に沈澱させ、沈澱したポリマーをろ過し、洗浄し、乾燥させる。
【0086】
離脱基−Xの脱離及びN→O(IV)による重合体の置換は、有利には、重合体が溶媒に溶解され、N→O化合物(IV)が加えられるような方法で実施する。反応は、室温から反応混合物の沸騰温度、好ましくは室温から100℃の温度範囲で実施する。酸化性遷移金属錯体触媒塩の遷移金属は、前記酸化還元系でその低酸化状態からその高酸化状態に転換される。本方法の好ましい実施態様では、Cu(I)錯体触媒塩を、対応するCu(II)酸化状態に転換する。
【0087】
ATRPによるN→O化合物(IV)を用いる本重合及び誘導体化はリビング重合であるため、実際には意のままに開始させ、停止することができる。フレキシブルな重合反応を許すこのタイプの方法の種々の利点は、K. MatyjaszewskiによってACS Symp. Ser. Vol. 685(1998), pg. 2-30に記載されている。したがって、本発明の一つの実施態様では、ひとたび第一のモノマーが初期重合工程で消費されたならば、第二の重合工程で第二のモノマーを加えて成長するポリマー鎖上に第二のブロックを形成することができる。したがって、同じ又は異なるモノマーとでさらなる重合を実施してマルチブロックコポリマーを製造することが可能である。さらには、これはラジカル重合であるため、ブロックは、本質的にいかなる順序ででも製造することができる。イオン重合の場合に当てはまるように、連続する重合工程がもっとも不安定なポリマー中間体からもっとも安定したポリマー中間体に流れなければならないやり方でブロックコポリマーを製造することに必ずしも制限されない。したがって、ポリアクリロニトリル又はポリ(メタ)アクリレートブロックをまず製造し、次にスチレンブロックをそれに付けるなどのやり方でマルチブロックコポリマーを製造することが可能である。
【0088】
さらには、本ブロックコポリマーの異なるブロックどうしを連結するための連結基は不要である。順次にモノマーを加えるだけで連続ブロックを形成することができる。
【0089】
ポリマー又はコポリマーは、大部分の場合、さらなる精製工程なしでさらに処理し、使用することができる。工業的規模拡大を意図する場合、これは重要な利点である。
【0090】
本発明のもう一つの実施態様は、前記方法によって得ることができるポリマー、コポリマー又はオリゴマーである。
【0091】
本発明のもう一つの実施態様は、
a)前記方法によって得ることができるポリマー、コポリマー又はオリゴマーと、
b)式Ax−By(V)
(式中、
Aは、エチレン基を含む重合性モノマー又はオリゴポリマーの繰り返し単位からなるオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
xは、1よりも大きい数字を表し、Aにおける繰り返し単位の数を定義し、
Bは、Aとで共重合したモノマー、オリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
yは、0又は0よりも大きい数字を表し、Bにおけるモノマー、オリゴポリマー又はポリマー繰り返し単位の数を定義する)
のポリマー又はオリゴマーとを含むポリマー組成物である。
【0092】
本発明の方法によって得られるポリマー及び前記組成物は、前記成分に加えて、従来の添加物、たとえば酸化防止剤を含むことができ、光安定剤、たとえばUV吸収剤、たとえばヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシフェニル−ベンゾフェノン、オキサルアミド又はヒドロキシフェニル−s−トリアジンタイプのものを少量で加えてもよい。これらの化合物は、立体障害アミン(HALS)を使用するかしないかにかかわらず、個々に加えることもできるし、混合物として加えることもできる。
【0093】
組成物は、前記ポリマー又はオリゴマー成分を、組成物中に存在するモノマーに基づいて0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜95重量%、特に好ましくは1〜90重量%、特に好ましくは5〜80重量%の量で含むことができる。
【0094】
本発明の方法によって得られるポリマー及び前記組成物は、接着剤、洗剤、分散剤、乳化剤、界面活性剤、消泡剤、定着剤、腐食防止剤、粘度改善剤、潤滑剤、レオロジー改質剤、増粘剤、架橋剤、紙処理組成物、水処理組成物、電子材料、塗料、コーティング、インク材料、画像材料、超吸収剤、化粧品、毛髪用製品、防腐剤、殺生物剤材料又はアスファルト、皮革、織物、セラミックス及び木の改質剤として有用である。
【0095】
式IVのN→O化合物は公知である。これらは、市販されているか、米国特許明細書第5,204,473号又は第4,581,429号ならびにその中で引用されている参考文献に記載されている方法にしたがって製造することができる。
【0096】
以下の例が本発明を説明する。
例1
a)高分子量ポリ−n−ブチルアクリレート(1)の末端臭素を末端N→Oで置換する。
【0097】
【化25】
【0098】
「1」は、メチル−2−ブロモプロピオネート(開始剤)、n−ブチルアクリレート(モノマー)及びCu(I)Br/N,N,N′,N″,N″−ペンタメチル−ジエチレン−トリアミン(PMDETA=触媒及び配位子)からATRP法によって製造されるポリマーである。その製造は、例1のc)で記載する。
【0099】
「1」10.0g(末端臭素を有するポリマー1.48mmol)、「2」0.315g(1.48mmol)、CuBr0.212g(1.48mmol)及び酢酸エチル溶媒10mlを、磁気攪拌器を備えた100ml丸フラスコに加えた。次に、フラスコをゴムシールした。攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。PMDETA0.256g(310μ、1.48mmol)を、注射器を使ってゴムシールに通して加えた。次に、溶液を油槽中80℃で2時間加熱した。反応混合物の色はオレンジから褐色、次いで緑に変化した。室温まで冷ましたのち、不溶性の緑色Cu錯体触媒粒子をろ別した。中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)3gを加え、ろ過することにより、錯体触媒を完全に除去した。回転エバポレータ中60℃で乾燥させ、次いで真空ポンプ中で乾燥させたのち、無色のポリマーをほぼ定量収率で得た。
【0100】
元素分析:Br<0.3%、N0.36%(ハロゲン100%置換の場合の計算値0.41%)、GPC(THF):Mn5980、Mw7010、PDI:1.17
【0101】
b)a)と同様な反応で、溶媒ジオキサンを使用した。処理を100℃で3時間実施した。乾燥を100℃で実施した。
【0102】
元素分析:Br<0.3%、N0.39%(ハロゲン100%置換の場合の計算値0.41%)、GPC(THF):Mn5950、Mw6990、PDI:1.17
【0103】
両方の反応a)及びb)は、末端ハロゲンの75%超が末端N→Oで置換されていることを実証した。元素分析からの窒素のデータは、置換度が実際には88%よりも高いことを明らかにした。
【0104】
c)溶媒を添加しないATRP法により、末端Br基を有するポリ−n−ブチルアクリレート(1)を製造する(〔M〕:〔I〕:〔CuBr〕:〔L〕=50:1:0.2:0.2)
【0105】
n−ブチルアクリレート(Fluka、purum)89.8g(100l、0.7mol)及びCuBr(Fluka、酢酸を用いる処理によって精製)0.40g(2.8mmol)を、磁気攪拌器を備えた500ml丸フラスコに加えた。攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。PMDETA0.485g(0.58ml、2.8mmol)を、注射器を使ってゴムシールに通して加えた。メチル−2−ブロモ−プロピオネート(開始剤)2.34g(1.56ml、14mmol)を加え、油槽中80℃まで加熱したのち、発熱性の重合反応が開始した。温度は30分以内に91℃まで上昇した。製造された量を、CDCl3(56%、30分;80%、1時間;90%、2時間)中で1H−NMR分析によって測定した。室温まで冷ましたのち、酢酸エチル150ml及び中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)30gを加えた。室温で1時間攪拌し、ろ過し、回転エバポレータ中80℃で乾燥させ、真空ポンプ中で乾燥させたのち、ポリマーを得た。
【0106】
収量:84g(93%)、元素分析:Br<1.18%、Cu<10ppm(X線蛍光)、GPC(THF):Mn5640(計算値5920)、Mw6790、PDI:1.20
【0107】
例2
a)低分子量ポリ−n−ブチルアクリレート(1)の末端臭素を末端N→Oで置換する。この置換は、例1のa)と同様な方法で実施した。
【0108】
【表1】
【0109】
b)溶媒を添加するATRPにより、末端Br基を有する低分子量ポリ−n−ブチルアクリレート(1)を製造する(〔M〕:〔I〕:〔CuBr〕:〔L〕=10:1:0.2:0.2)
【0110】
n−ブチルアクリレート(Fluka、purum)160.2g(1.25mol)、CuBr(Fluka、酢酸を用いる処理によって精製)3.58g(25mmol)及びジオキサン(Fluka、puriss.)152mlを、磁気攪拌器を備えた500ml丸フラスコに加えた。攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。PMDETA4.33g(25mmol)を、注射器を使ってゴムシールに通して加えた。メチル−2−ブロモ−プロピオネート(開始剤)20.87g(0.125mol)を加え、油槽中70℃まで加熱したのち、発熱性の重合反応が開始した。温度はゆっくりと90〜100℃に上昇した。反応混合物を氷槽中で手早く冷却して温度を90〜95℃に維持した。反応は約30分後に停止し、それをCDCl3(>98℃)中で1H−NMR分析によって測定した。室温まで冷ましたのち、ジオキサン100ml及び中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)150gを加えた。室温で30分間攪拌し、ろ過し、回転エバポレータ中60℃で乾燥させ、真空ポンプ中で乾燥させたのち、ポリマーを無色の粘ちょうな液体として得た。
【0111】
収量:143g(79%)、元素分析:Br4.85%、GPC(THF):Mn1280(計算値1282)、Mw1540、PDI:1.20
【0112】
例3
低分子量ポリ−n−ブチルアクリレート(1)の2個の末端臭素原子を2個の相互に結合した末端N→Oで置換する。
【0113】
【化26】
【0114】
この置換は、例1のa)と同様な方法で実施した。低分子量ポリ−n−ブチルアクリレート(1)の製造は、例2のb)と同様に実施した。
【0115】
【表2】
【0116】
例4
a)低分子量ポリ−n−ブチルアクリレート(4)の末端塩素を末端N→Oで置換する。
【0117】
【化27】
【0118】
「4」5.0g(末端Cl 3.55mmol)、「5」0.982g(3.55mmol)及びCuCl 0.351g(3.55mmol)を、窒素下、ジオキサン5.0mlとともに、磁気攪拌器を備えた三口丸フラスコで混合した。攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。混合物を油槽中50℃に加熱した。PMDETA0.615g(3.55mmol)を加えると、反応混合物の色はオレンジから緑に変化した。室温まで冷ましたのち、反応混合物をろ別し、ジオキサン10ml及び中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)2×5gを加えた。ろ過後、回転エバポレータ中60℃で1.5時間乾燥させたのち、ポリマー6を得た。
【0119】
収量5.41g(92%)
【0120】
【表3】
【0121】
Cl分析から、>84%の置換度を計算した。GPC(THF、PS標準):Mn1700(計算値17330)、PDI:1.83
【0122】
b)溶媒を添加して、末端Cl基を有するポリ−n−ブチルアクリレート(1)を製造する(〔M〕:〔I〕:〔CuBr〕:〔L〕=10:1:0.2:0.2)
n−ブチルアクリレート(Fluka、purum)160.2g(1.25mmol)及びCuCl(Fluka、酢酸を用いる処理によって精製)2.47g(25mmol)を、磁気攪拌器を備えた750ml丸フラスコに加えた。ジオキサン152mlを加え、攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。PMDETA4.33g(25mmol)を、注射器を使ってゴムシールに通して加えた。メチル−2−クロロプロピオネート(開始剤)15.32g(125mmol)を加え、油槽中80℃まで加熱したのち、発熱性の重合反応が開始した。温度は何分かで100℃に上昇した。30分後、製造された量をCDCl3(100%)中で1H−NMR分析によって測定した。ジオキサン100ml及び中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)150gを加えた。室温で30分間攪拌し、ろ過し、回転エバポレータ中80℃で乾燥させ、真空ポンプ中で乾燥させたのち、ポリマーを得た。
【0123】
収量:155.6g(89%)、元素分析:Cl<1.92%、N:0%、GPC(THF):Mn1490(計算値1400)、Mw1490、PDI:1.87
【0124】
例5
【0125】
【化28】
【0126】
a)「4」5.0g(末端Cl 2.7mmol)、「7」0.54g(2.7mmol)及びCuCl 0.267g(2.7mmol)を、窒素下、ジオキサン5.0mlとともに、磁気攪拌器を備えた三口丸フラスコで混合した。攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。次に、フラスコをゴムシールし、PMDETA0.467g(2.7mmol)を、注射器を使ってゴムシールに通して加えた。混合物を油槽中で90℃に加熱すると、反応混合物の色はオレンジから褐色を経て緑に変化した。室温まで冷ましたのち、不溶性の緑色銅錯体をろ別した。ジオキサン10ml及び中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)5gを加え、もう一度ろ過したのち、触媒残渣を除去した。回転エバポレータ中60℃で乾燥させたのち、無色のポリマー8を得た。
【0127】
収量4.27g(81%)
【0128】
【表4】
【0129】
Cl分析から、>90%の置換度を計算した。GPC(THF、PS標準):Mn1760(計算値1700)、PDI:1.72、Mw3030
【0130】
b)例5のa)と同様にして、ポリマーを得た。ただし、N→O化合物に代えて以下を使用した。
【0131】
【化29】
【0132】
収量4.27g(81%)
【0133】
【表5】
【0134】
Cl分析から、>80%の置換度を計算した。GPC(THF、PS標準):Mn1760(計算値1630)、PDI:1.72、Mw3040
【0135】
例6
【0136】
【化30】
【0137】
a)「1」5.0g(末端臭素を有するポリマー3.3mmol)、「10」0.75g(3.3mmol)及びCuBr0.47g(3.3mmol)及び酢酸エチル溶媒5mlを、磁気攪拌器を備えた50mlフラスコに加えた。次に、フラスコをゴムシールした。攪拌及び真空排気し、窒素で3回すすぐことにより、フラスコから空気を除いた。PMDETA0.55g(3.3mmol)を、注射器を使ってゴムシールに通して加えた。次に、溶液を油槽中90℃で3時間加熱した。反応混合物の色はオレンジから褐色、次いで緑に変化した。室温まで冷ましたのち、不溶性の緑色Cu錯体触媒粒子をろ別した。ジオキサン10ml、中性酸化アルミニウム(クロマトグラフィー用ALOX、Merck)3gを加え、ろ過することにより、錯体触媒を完全に除去した。回転エバポレータ中60℃で乾燥させ、次いで真空ポンプ中で乾燥させたのち、無色のポリマーを得た。ハロゲン置換率は93%を超えた。
【0138】
元素分析:Br1.34%(計算値0%)、N:1.60%(ハロゲン100%置換の場合の計算値1.72%)、GPC(THF):Mn1410(計算値1390)、Mw1690、PDI:1.20
【0139】
b)例5のa)と同様にして、ポリマーを得た。ただし、N→O化合物に代えて以下を使用した。
【0140】
【化31】
【0141】
収量4.83g(84%)
【0142】
【表6】
【0143】
N分析から、>94%の置換度を計算した。GPC(THF、PS標準):Mn1360(計算値1380)、PDI:1.19、Mw1620
Claims (5)
- 式(I)
Inは、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができる重合開始剤の重合開始剤フラグメントを表し、
pは、0よりも大きい数字を表し、開始剤フラグメントの数を定義し、
Aは、エチレン基を含む重合性モノマー又はオリゴポリマーの繰り返し単位からなるオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
xは、1よりも大きい数字を表し、Aにおける繰り返し単位の数を定義し、
Bは、Aと共重合したモノマー、オリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
yは、0又は0よりも大きい数字を表し、Bにおけるモノマー、オリゴポリマー又はポリマー繰り返し単位の数を定義し、
qは、0よりも大きい数字を表し、
R1及びR2の一方がC1〜C7アルキルを表し、他方がC1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシカルボニルもしくはC1〜C4アルコキシによって置換されているC1〜C4アルキルを表すか、
R1とR2とが、隣接する炭素原子を介していっしょになって、C3〜C7シクロアルキルを表し、
R3及びR4は、R1及びR2として定義したとおりであり、
Raは、C1〜C4アルキル、シアノ、C1〜C4アルコキシカルボニル、C1〜C4アルカノイルオキシ、C1〜C4アルカノイルオキシ−C1〜C4アルキル、カルバモイル、モノ−もしくはジ−C1〜C4アルキルカルバモイル、モノ−もしくはジ−2−ヒドロキシエチルカルバモイル、アミジノ、2−イミダゾリル、1−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−2−プロピルカルバモイル又は1,1−ジヒドロキシメチル−2−ヒドロキシカルバモイルを表し、
Rbは、Raとして定義したとおりであるか、
RaとRbとがいっしょになって、二価の基を表し、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される1〜3個のさらなるヘテロ原子を含むことができる5、6、7又は8員の脂肪族又は芳香族複素環式基を形成する。
ただし、R1、R2、R3及びR4がメチルを表し、Ra及びRbが1,3−プロピレンを表す式Iの化合物は除く)
のポリマーの製造方法であって、
原子移動ラジカル重合(ATRP)により、式(II)
の重合開始剤の存在で、エチレン基を含む脂肪族モノマー又はオリゴマーを重合させることと、式(III)
の重合体の−Xを、触媒有効量の酸化性遷移金属錯体触媒の存在下で、式(IV)
のN→O化合物で置換することとを含む方法。 - 式(IA)
Inは、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができる重合開始剤(II)の重合開始剤フラグメントを表し、
pは、0よりも大きい数字を表し、開始剤フラグメントの数を定義し、
Aは、エチレン基を含む重合性モノマー又はオリゴポリマーの繰り返し単位からなるオリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
xは、1よりも大きい数字を表し、Aにおける繰り返し単位の数を定義し、
Bは、Aと共重合したモノマー、オリゴポリマー又はポリマーフラグメントを表し、
yは、0又は0よりも大きい数字を表し、Bにおけるモノマー、オリゴポリマー又はポリマー繰り返し単位の数を定義し、
qは、0よりも大きい数字を表し、
R1、R2、R3及びR4は、C1〜C4アルキルを表し、
R5、R6、R7及びR8は、水素を表し、
R9及びR10の一方が、他方から独立して、水素又は置換基を表すか、R9及びR10がいずれも置換基を表す)
のポリマーを製造するための、
原子移動ラジカル重合(ATRP)により、エチレン基を含むモノマー又はオリゴポリマーの重合を開始させることができるラジカル的に移動可能な原子又は基を有する重合開始剤(II)の存在下で、エチレン基を含む脂肪族モノマー又はオリゴマーを重合させることと、重合体(III)の脱離基−Xを、触媒有効量の酸化性遷移金属錯体触媒の存在下で、式(IVA)
R 1 、R 2 、R 3 及びR 4 は、C 1 〜C 4 アルキルを表し、
R 5 、R 6 、R 7 及びR 8 は、水素を表し、
R 9 及びR 10 の一方が、他方から独立して、水素又は置換基を表すか、R 9 及びR 10 がいずれも置換基を表す)
のN→O化合物で置換することとを含む、請求項1記載の方法。 - 部分式基B0が、部分式(B1)、(B2)及び(B3)
R1〜R6は、請求項1で定義したとおりであり、
mは、1〜4の数字を表し、
nは、1、2又は3を表し、
mが1を表すならば、
Raは、水素、中断されていないか、1個以上の酸素原子によって中断されているC1〜C18アルキル、2−シアノエチル、ベンゾイル、グリシジル又は炭素原子2〜18個を有する脂肪族カルボン酸の一価の基、炭素原子7〜15個を有する脂環式カルボン酸の一価の基、炭素原子3〜5を個を有するa,b不飽和カルボン酸の一価の基もしくは炭素原子7〜15個を有する芳香族カルボン酸の一価の基(各カルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族部分を1〜3個の−COOZ基(式中、Zは、H、C1〜C20アルキル、C3〜C12アルケニル、C5〜C7シクロアルキル、フェニル又はベンジルを表す)によって置換されていてもよい)を表すか、カルバミド酸もしくはリン含有酸の一価の基又は一価のシリル基を表し、あるいは、
mが2を表すならば、
Raは、C2〜C12アルキレン、C4〜C12アルキレン、キシリレン又は炭素原子2〜36個を有する脂肪族ジカルボン酸の二価の基、炭素原子8〜14個を有する脂環式又は芳香族ジカルボン酸の二価の基もしくは炭素原子8〜14個を有する脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルバミド酸の二価の基(各ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式又は芳香族部分を1又は2個の−COOZ基によって置換されていてもよい)を表すか、リン含有酸の二価の基又は二価のシリル基を表し、あるいは、
mが3を表すならば、
Raは、脂肪族、脂環式又は芳香族トリカルボン酸(これらは脂肪族、脂環式又は芳香族部分を−COOZ基によって置換されていてもよい)の三価の基、芳香族トリカルバミド酸の三価の基又はリン含有酸の三価の基を表すか、三価のシリル基であり、あるいは、
mが4を表すならば、
Raは、脂肪族、脂環式又は芳香族テトラカルボン酸の四価の基を表し、
nが1を表すならば、
Rbは、C1〜C12アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C8アラルキル、C2〜C18アルカノイル、C3〜C5アルケノイル又はベンゾイルを表し、
Rcは、C1〜C18アルキル、C5〜C7シクロアルキル、非置換であるか、シアノ、カルボニル又はカルバミド基によって置換されているC2〜C8アルケニル、グリシジル又は式−CH2CH(OH)−Z、−CO−Zもしくは−CONH−Z(式中、Zは、水素、メチル又はフェニルを表す)の基を表すか、RbとRcとがいっしょになって、脂肪族又は芳香族1,2−又は1,3−ジカルボン酸の環式アシル基を表し、あるいは、
nが2を表すならば、
Rbは、前記で定義したとおりであり、
Rcは、C2〜C12アルキレン、C6〜C12アリーレン、キシリレン、−CH2CH(OH)CH2−O−B−O−CH2CH(OH)CH2−基(式中、Bは、C2〜C10アルキレン、C6〜C15アリーレン又はC6〜C12シクロアルキレンを表す)又は、Rbがアルカノイル、アルケノイル又はベンゾイルではないならば、脂肪族、脂環式又は芳香族ジカルボン酸又はジカルバミド酸の二価のアシル基を表すか、基−CO−を表すか、部分式(C0)
の基を表し、あるいは、
nが3を表すならば、
Rcは、2,4,6−トリアジニルを表す)
からなる群より選択される構造態様を表す、ポリマーを製造するための、請求項4記載の方法。
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