[go: up one dir, main page]

JP4593573B2 - 表面プラズモン共鳴型ナノリットル浸透圧計 - Google Patents

表面プラズモン共鳴型ナノリットル浸透圧計 Download PDF

Info

Publication number
JP4593573B2
JP4593573B2 JP2006549438A JP2006549438A JP4593573B2 JP 4593573 B2 JP4593573 B2 JP 4593573B2 JP 2006549438 A JP2006549438 A JP 2006549438A JP 2006549438 A JP2006549438 A JP 2006549438A JP 4593573 B2 JP4593573 B2 JP 4593573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tear
sensing surface
plasmon resonance
photosensitive element
osmolarity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006549438A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007527278A (ja
Inventor
アンソニー, ピー. カッポ,
グレゴリー ベネット,
Original Assignee
オスモペン, リミテッド ライアビリティ カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オスモペン, リミテッド ライアビリティ カンパニー filed Critical オスモペン, リミテッド ライアビリティ カンパニー
Publication of JP2007527278A publication Critical patent/JP2007527278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4593573B2 publication Critical patent/JP4593573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • G01N21/553Attenuated total reflection and using surface plasmons
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/84Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving inorganic compounds or pH

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Description

この発明は溶液の浸透圧モル濃度を測定する装置に関するものであり、特に人間の涙を測定するのに有用である。該装置はその体積がナノリットルである未知の溶液の浸透圧モル濃度を測定するものであって、ドライアイ症状の存在と程度を検知するのに有用である。
ドライアイ症候群、または角結膜炎Sicca(KCS)は眼科学における最も頻繁に確立された診断である。現在の推計ではほぼ4〜5千万人の人々がアメリカにおいてドライアイ症状を呈している。ドライアイの発生についての正確な統計的データの欠如は多くは最新技術の診断装置の欠如によるものである。しかしより不安な傾向はドライアイの誤診断または早期発見されないことである。これは症状を呈する患者が必ずしも早期に確認されないからである。
より効果的な診断方法を追求することによりこの国において利用できる眼のケアーのパラダイムが強化されるであろう。薬学業界はこれを認識している。ドライアイを手当てする最初の処方薬剤は現在市場に現われつつあり、今後24ケ月の間にはより現われるだろう。でも診断およびモニター処置方法はまだ問題がある。
ドライアイを診断しかつその手当ての効果をモニターする「黄金律」テストはない。一般的な方法は症状の主観的な観察と客観的なテスト(Schirmerテスト、染め技術および涙分散時間など)のマトリックスであって、そのどれもがドライアイの検知またはその厳しさの測定の目的を持ったものではない。
ドライアイの手当てを目的とした最近の薬学的進歩を考慮すると、診断技術における時期を得たそして並行する進歩が望まれる。
涙の浸透圧モル濃度(その中に溶解した固体の程度)はドライアイの存在と厳しさの指標として当業者に広く受け入れられている。涙の浸透圧モル濃度の測定に最も一般的に付帯する道具は浸透圧計であるが、主たる研究環境への涙浸透圧計の使用は技術的制約から限られてきた。
浸透圧計は水中に溶解した溶質の濃度を測定する装置である。他の分野では広く使用されているが、浸透圧計は薬剤に使われ、その応用は毒物学におけるオスモルギャップや外傷ケースの判定、マンニトール手当て注入のモニター、外科的過程における洗浄液によるGlycine摂取における吸収のモニターなどである。
涙の浸透圧モル濃度の測定に対するこの技術の適合性にも拘わらず、現在の装置は制約を有しており、医療分野での広範な使用は遮られている。最も問題なのはサンプルサイズである。
全んどの市販の浸透圧計はミリリットルサイズのサンプルを測定すべく設計(そして技術的に制約)されている。患者から抽出された涙サンプルはナノリットルの体積であり複雑な問題である。ドライアイ患者は一般に涙が少なくサンプルの取扱いが難しい。唯一のナノリットルサンプルサイズの測定用の浸透圧計は市販入手できず、臨床分野における実務的使用には厄介なものである。その結果眼科医の実務は出鱈目なやり方であり、かつこの広く行き渡っている状態を正確に検知するには不適切な道具である。
ドライアイ症候群。ドライアイ症候群は複雑な病気の群であり、涙フィルムの三要素のうち1以上の要素の製造の減少を特徴としている。つまり脂質層、液層およびムチン層である。涙フィルム要素のひとつの不全は涙フィルム安定性の喪失に繋がる。通常の視力は湿った目表面に頼っており、前提として充分な品質の涙、正常な涙フィルムの組成、正常な瞬きおよび正常な瞼の閉鎖を必要としている。手当てをしないでおくと、ドライアイ症候群は結膜、角膜上皮組織における進行性の病理的変化、不快感、角膜の潰瘍および最終的には盲目にも至るものである。
標準的な手当ては涙置換治療であり、人間の涙フィルムを模造したりまたは涙フィルムのより高性能な低酸化浸透圧手法である。残念なことに、ドライアイ症候群は厳しく進行し、一般的な治療では効果が薄い。さらにそれらの手当てはドライアイの病因に的を当てたものではない。
ドライアイを引き起こす正確なメカニズムは現在のところ明らかではなく、多年に渡って種々論議されてきた。ドライアイの原因としてはいくつかの異なるメカニズムが近年提案されている。一般的な原因としては、目の表面を潤す涙フィルムの質に関する問題により起きるというのが一般的である。より最近の研究では、老化(更年期の女性により顕著である)に伴うホルモン状態の低下または目表面の免疫基体および後天的炎症状態がドライアイの原因であるとされている。
ドライアイ症候群の他の原因としてはある種の組織的な炎症(つまりリュウマチ性関節炎)を伴うある種の投薬(つまり抗ヒスタミン剤、ベータ遮断剤)、機械的原因(つまり瞼の閉鎖不全)、伝染性原因(つまりウイルス感染)およびある種の神経性原因(つまりLASIK症状)がある。最近のドライアイの発病要因についての知見に拘わらず、適切な診断上の規範についてはコンセンサス、客観的診断テストの特定の目的、結果の診断と解釈における主観的な症状の役割を欠いている。
ドライアイの症状は人により大きく変わるものである。多くの人は異物感、炎症感および目の不快感を訴えている。不快感としては痒み、乾き、痛み、埃感、疼き、炎症感などがある。角膜には知覚神経繊維が多いので、不快感はドライアイの特徴である。
高度に流行しているにも拘わらずドライアイの診断は容易ではない。全んどの患者は厳しさが軽いものから中間の症状を有している。それらの患者は本当に不快に悩まされているが、ドライアイの客観的な徴候は見過ごされ、適切な診断がなく、患者は注意を惹くことも症状を捕捉する手当ても欠いている。ドライアイの徴候と症状とは感染、アレルギー、過敏性結膜炎など他の徴候と誤診断されている。これらの診断の複雑さを考えるとドライアイの診断率は20%と推定されている。
いくつかの製薬会社と研究機関とがドライアイ症候群と戦いかつ軽減する薬剤を製造している。その多くは手当てのFDAフエーズIII試行である。この出願の時点では、ドライアイの手当てのための最初の処方製品は市販入手可能である。これに続いて2004年には他の軽減のための薬剤が販売され、2005、2006年にも2種類が販売されている。ドライアイの発生を客観的に測定する方法がないので、医師達は主観的な投薬をするか、さもなければ誤診断をしている現状である。
現在の客観的な診断方法。ドライアイの診断は一般に医療的審査から始まる。Schrimerテストが通常行われ、フィルター紙の標準片が下側瞼の中間とラテラルサード(lateral third)との間の継ぎ目に配置される。5分後に5mm未満が湿っていたら、涙不全があると考えられる。テストは迅速ではあり、安価でありかつ結果はすぐに利用できるが、その推定は粗いものであり、過度でないドライアイにおいては信頼性に欠けるものである。
ドライアイ診断の他の方法としては蛍光剤やRose Bengalなどによる染料染めがある。熟練した医師は乾きを示しているスリットランプ観察でパターンを見ることができる。他のテストとしての涙分解時間は涙フィルムの安定性の測定である。通常の涙フィルムはほぼ10秒後に分解し、ドライアイを有した患者ではより早くなる。
一般に涙浸透圧の測定に使われる浸透圧計としてはClifton Direct Reading Nanoliter Osmometer(Clifton Technical Physics、Hartford、NY)があり、1960年代に開発された。当初は涙の測定を意図したものではないが、ナノリットルの溶液体積を測定できる数少ない装置であり、眼科学にも使われるようになった。
Clifton Osmometerは多年に亘って製造量が限られてきたもので、研究機関外では一般に使われてはいない。これは凍結点降下と呼ばれる公知の測定技術に基づいたものである。Clifton Osmometerは涙の凍結点降下を測定することにより浸透圧モル濃度を測定するものである。凍結点降下測定においては、水は通常0℃で凍結するが、溶液が存在すると凍結温度の降下が起き、その数学的な関係はRaoultの法則により定義されている。
該テストは正確ではあるが、測定をするには高度の習熟者を必要とする。テストでは顕微鏡下の涙滴の一部体積を審査することにより「抑圧」をモニターする。制約と入手上の不足の故に視界中には僅かなユニットしか残らない。さらに各測定は15分も掛かる。サンプルの体積が小さいので、Clifton浸透圧計の使用には冗長でかつ不便な処理を必要とする。ユニットは使えるとしても、所要時間の長さと必要とされる技能は忙しい医師には到底受け入れられないものである。
日常の審査を行う医師に必要なのは簡単でかつ正確な装置であって、スクリーンし、追跡し、早期に手当てと投薬を取り扱うことのできるものである。
この発明の目的はドライアイ症候群の診断のための涙の浸透圧モル濃度を測定する手段を提供することにある。
この発明の目的は特に従来の浸透圧計の欠点を克服しかつナノリットルサイズのサンプルの浸透圧モル濃度を測定できる装置を提供することにある。
この発明の他の目的は使用が簡単で、医師や患者にとって費用対効果があり、正確であって、主として研究装置に限定されていた浸透圧計に伴う諸問題を克服した医療に使用できる装置を提供することにある。
この発明は人間の涙を含む溶液のナノリットル体積の浸透圧モル濃度を測定する装置に係るものである。該装置は人間の涙サンプルの浸透圧モル濃度を決定する表面プラズモン共鳴スペクトロスコープを有している。特に該装置は一般にはレーザーである光源、レンズ、ミラー、プリズム、薄膜感知面および光学的検知器を有している。また該装置はコンピュータープログラムされており、原料データを分析し、テストした溶液の浸透圧モル濃度値を出力する。
表面プラズモン共鳴(SPR)は光が金属誘電体境界面に特定の角度で入射したときに起きる現象であって、反射光は消滅させられる。入射光の特定角度において、反射光の強度は数式でよく定義される減少強度の特性曲線を呈する。反射されない光のエネルギーは金属面により吸収されて金属中におけるエレクトロンの振動性モード(共鳴)を起こす。
表面プラズモン振動の直接測定は1959年に観察されており、1970年代を通じて科学的な研究分野において深い研究がなされて来た。科学者達は測定屈折率、金属薄膜の性質などについて技術が尽くされ、1982年にSPRが化学的なセンサーとして有用であることが提案された。それ以来SPRは種々の応用において使用される万能の技術と成長した。それは吸収性の研究、生物動力学およびバイオ感知測定、大体積液体測定、ガス検知、屈折率測定および薄膜特定化などである。
1992年に分子スケール研究のための新たな測定装置が市販されるようになった。SPRシステムの主たる特徴は本来的な測定の感度であり、スペクトロスコープ測定の他の形態において補助的な欠点が見出された。
SPR測定システムの基本的な構成要素は比較的簡単である。主としてレーザー源、簡単なレンズ、薄膜感知面および検知器からなる。システムは簡単に小型にできる。感知面の一形態は50ナノメートル厚さの金の薄膜であって、蒸着薄膜技術によりガラス上に堆積される。薄い金のコーティングは実務的に難しく、その製造には深い経験を必要とするか現象が起きるのに必要な正確な厚さを達成するには繰返しを行う必要がある。しかしここに開示した薄膜コーティングの製造は強いSPR信号を生み出し、耐久性がありかつ涙の浸透圧モル濃度を測定するのに適している。
この発明の医療診断システムは表面プラズモン共鳴装置を有しており、該表面プラズモン共鳴装置は感知面と涙堆積手段とを有しており、該堆積手段は患者の目からの涙サンプルを感知面と接触上に配置する。表面プラズモン共鳴装置は感知面からの光の反射により生じる光吸収パターンから涙サンプルの浸透圧モル濃度パラメーターを決定する測定要素を有している。
一実施例においては、表面プラズモン共鳴装置は携帯プローブの形をとる。この場合、涙堆積手段はプローブの形を有し、感知面を患者の目の催涙部との接触を促進させる。加えて、表面プラズモン共鳴装置は好ましくは取外し可能な金属フィルム支持鞘を有しており、プローブの操作端上の所定の位置に配置できる。
より一般的に言うと、表面プラズモン共鳴装置はその所定の位置に配置された金属フィルムキャリアーを有している。該金属フィルムキャリアーは板の形でよく、この場合表面プラズモン共鳴装置はシリンダー状プリズムを有しており、板はその上に配置されている。
この発明の他の技術的思想では、涙堆積手段は涙抽出要素を有しており、これが患者の目から涙サンプルを抽出して感知面上に涙サンプルを堆積するのである。涙抽出要素はマイクロピペットまたは吸収性有孔材を有している。
この発明のさらなる技術的思想によれば、表面プラズモン共鳴装置は感光素子とコンピュータまたマイクロプロセッサーとを有しており、該コンピュータまたはマイクロプロセッサーは感光素子にリンクされて感光素子から感知面により吸収された光のパターンを符号化した電気信号を受け取る。コンピュータまたはマイクロプロセッサーは、感光素子からの映像を分析すべく、プログラムされている。感光素子はカメラであって電気信号はビデオ信号である。これに代えて、感光素子は多素子フォトダイオードであって、電気信号はアナログ差信号であってもよい。コンピュータまたはマイクロプロセッサーは望ましくは、吸収ライン位置を吸収ライン位置と浸透圧モル濃度とを相関付ける予記録データと比較すべく、プログラムされている。
関連する医療診断方法においては、表面プラズモン共鳴装置を用意してこれに感知面を与え、患者の目からの涙サンプルを感知面と接触上に配置し、表面プラズモン共鳴装置を駆動して涙サンプルの浸透圧モル濃度を決定させる。
表面プラズモン共鳴装置は携帯プローブの形をとる。この場合涙サンプルを配置するに際しては、プローブを操作して感知面を患者の目の催涙部と接触させる。さらに表面プラズモン共鳴装置に感知面を具えるに際しては、金属フィルム支持鞘をプローブの操作端上の所定の位置に配置する。
この発明の他の方法によれば、涙サンプルを配置するに際しては、患者の目から涙サンプルを抽出して感知面上に涙サンプルを堆積する。これにはマイクロピペットを用いいるとよい。これに代えて、吸取り紙などの吸収性有孔材を用いて涙サンプルの抽出と堆積を行うこともできる。
表面プラズモン共鳴装置が感光素子と感光素子に操作的にリンクされているコンピュータまたはマイクロプロセッサーとを有している場合には、表面プラズモン共鳴装置を操作するに際して、感光素子を操作して感知表面による光吸収のパターンを符号化した電気信号をコンピュータに伝送し、コンピュータまたはマイクロプロセッサーを操作して感光素子からの映像を分析する。
コンピュータまたはマイクロプロセッサーの操作においては、好ましくは吸収ライン位置を吸収ライン位置と浸透圧モル濃度とを相関する予記録データと比較させるようにする。
この発明の医療診断システムは表面プラズモン共鳴装置を有しており、該表面プラズモン共鳴装置が有する感知面は患者の目からの涙サンプルと接触し、表面プラズモン共鳴装置はさらに感光素子と感光素子に操作的にリンクするコンピュータまたはマイクロプロセッサーとを有しており、コンピュータまたはマイクロプロセッサーは感光素子から感知面による光吸収のパターンを符号化した電気信号を受け取る。コンピュータまたはマイクロプロセッサーは、感知面と接触している涙サンプルの浸透圧モル濃度に関連するパラメータを決定すべく感光素子からのデータを分析するように、プログラムされている。
この発明の表面プラズモン共鳴装置の感知面はクロムなどの第2の金属の第2の層の上に配置された金などの第1の金属の第1の金属層を有している。勿論金属の組合せまたは信号層も使用できる。
この発明のさらなる特徴は通常のドライアイ患者に一般的な涙のナノリットルの体積を測定する能力である。公知のように涙の浸透圧モル濃度レベルはドライアイの厳しさと相関するので、この発明の装置はドライアイ症候群の存在と程度とを判定するのに有用である。一旦サンプルが感知面上に配置されたら浸透圧モル濃度の測定は可視的にかつ即座に得られ、したがって誤差を招き易い蒸発の問題はないのである。
以下に記載の実施例はこの発明の例を示すものであり、この発明を限定するものではない。
図1に示すこの発明の好ましき実施例でSPR分光学において興味を有するのは、いかなる角度において感知面に入射する光が反射するとゼロに減少するかということである。レーザーからの光は角度付ミラー104からライン映像106に反射された後でシリンダー状レンズ102により金被覆感知面108上に集中される。
レーザービームは収束されるので110、種々の角度の光が感知面上に一度に入射する。反対角度のミラー116から反射された後で反射光112は第2のシリンダー状レンズ114により平行にされて、まず電荷結合素子(CCD)カメラ118上に入る。感知面上にはサンプルがないので、カメラにより観取される映像は単なる明視野202であって、CCD上の全てのピクセルは図2Aに示すように同じ量の光を見る。
この発明の主たる目的はナノリットルの体積である溶液の未知のサンプルの浸透圧モル濃度を決定することにある。浸透圧モル濃度は本質的には水中の塩の濃度でありミリオスモス(mOs)の単位で表わされる。いかにして装置が浸透圧モル濃度の変化を検知するかを以下に説明する。
図1の装置において、水滴が感知面108上に導入されると、表面プラズモン共鳴が起きて、収束光線110中のいずれかの角度からの光が感知面の金層中に完全に吸収される。カメラ118により観取される映像は同じ明視野202であり、図2Bに示すように映像中にダークな水平ライン204がある。
もし塩結晶(すなわち、食卓塩)が感知面上の水滴中に置かれると、塩結晶が溶解する(図2C)につれて映像206中のダークライン204が明視野202中で上方に移動して、屈折率の変化を示す。これは表面プラズモン共鳴が起きたときの光の角度(デルタ閘)の変化、つまり収束光線110中の異なる光線に対応する。
図2Bに示す映像を横切って垂直(y)方向中に強度をプロットすると、特性SPRカーブ302が得られ、図3Aに示すように数学公式で定義される。さらなる塩を加えて感知面上の水滴中の塩濃度を上げると、ダークラインはさらに垂直に移動する。
図2B、2C中でダークラインの強度をプロットすると、SPRカーブ304における横方向移動が観察され、これは現象が起きる場合の角度の変化を示しデルタθ(306)として図3Bに示すように、浸透圧モル濃度の変化に直接に関係付けられる。したがって、目盛を付けることにより未知の溶液の正確な塩濃度または浸透圧モル濃度を決定できる。
実際のシステムの考察。以下この発明についてより詳細に検討する。図4Aにおいて、SPR型ナノリットル涙浸透圧計はレ−ザーダイオードモジュール(ダイオードレーザー+平行化および円形化光学)402を波長670nmの光源として使っているが、ガス、固体状、半導体などの種々のタイプのレーザー源が使用できる。SPRが起きるには、レーザー光は感知面に平行な面内において偏光される必要があり、したがって偏光フィルター404がレーザー光に挿入されて偏光の一面を与える。SPRはいかなる光の波長でも観察できるが、試作品はその波長で機能するように設計されたので、ここでは670nm(赤)を使用することを記載する。
偏光フィルターに続いて、空間フィルター(短焦点距離レンズとピンホール)406を使ってレーザー光線からノイズを除く。フィルターされないレーザー光線は空気中の粒子やレンズ上の塵などからの空間ノイズを含んでおり、望ましくない回折パターンの光線となり、これがデータ分析中の映像処理に複雑さを加える。空間フィルター中のレンズとピンホールとは特定のレーザー波長について選択されて、濾過(つまり6mm焦点距離レンズと10μ直径ピンホール)を最適にする。
空間フィルターを出た光は発散して球面レンズ408により平行化される。平行化の後、光はシリンダー状レンズ410に入り光線はライン映像412に集中される。涙サンプルが配置される感知面414は水平である(簡単な場合)必要がある。垂直だと涙サンプルが脱落する傾向がある。したがって、焦点に達する前に傾斜ミラー416が光線を遮り、ライン映像を水平に置かれた感知面414に方向転換する。シリンダー状レンズを使用する(球面レンズの代わりに)理由は集中されたライン映像を生じるためである。このライン映像が与えられると、涙サンプルがライン上のどこにでも配置でき、SPR信号が観取される。加えてライン映像の長手方向に沿って配置することにより、多数のサンプルが一度に分析できる。
シリンダー状レンズは収束シリンダー状波面を発生し感知面に集中されたライン映像を発生する。SPRが起きるには、レーザー光は誘電体媒体(つまりガラス)中になければならず、ついで金属金感知面に入射する。これは通常等辺プリズムにより、プリズムのベースには金が堆積される。しかし、プリズムの平坦面は各入射光線の屈折を引き起こし、数学手順を簡単にし、シリンダー状プリズム417が使用される。このプリズムは光学ガラスから作られたシリンダーの半分である。これの容易な製作には、特定のガラスのロッドを芯なし研削してから外直径を研磨する。ついでロッドをシリンダーの軸に沿って半分にすって磨きシリンダー状面の平坦を磨いて「半シリンダー」を形成する。
シリンダー状プリズムを使用することにより、プリズムに入射する全ての光線は表面に垂直なので、表面は屈折を生じない。感知面はシリンダー状プリズムを単に研磨しただけの表面であり、金の薄膜をこの表面上に直接堆積することができる。しかし実務においては、シリンダー状プリズムは1mm未満の完全半シリンダーであり同じ材料でシリンダーの平坦面のように同じ寸法の平坦なガラス板1mmの厚さに作られた。
プリズムより多くの板を作る方が簡単なので、それらのガラス板は金を堆積させて感知面を構成する。シリンダー状プリズムと金を堆積したガラス板とはインデックスマッチング流体(index matching fluid)で組み合わされ、入射光に対して該組合せは一体物となる(つまり媒体に変化はなく、したがってシリンダープリズムとガラス板との間には反射はない)。
図4Bに示すのはシリンダー状プリズム430とインデックスマッチング流体によりサンプル滴433と一体にされた感知面上の金堆積感知面432である。また434においてプリズムに入射する種々の角度の光線と、436においてプリズムを出る状態と、いずれにしても屈折はない。
正確な金の厚さが強いSPR信号のために必要なので、ガラス板上への金の堆積は難しいプロセスである。複雑なのに加えて、真空蒸着の場合には金がガラスによく付着しないし、表面の清浄化により堆積した金が拭き取られてしまう。金をもっと強くすべく、公知の先行堆積クロムの技術が使われる。我々のシステムでは、2〜5ナノメートルのクロムを堆積し、ついで50ナノメートルの金を堆積する。
実際には正確に50ナノメートルの金を得ることはいささか難しく、蒸着コーティング室の調整のためにいくつかの試行が行われ、使用可能な50〜55ナノメートルの厚さの金を達成しようとした。使用するクロムの量が鍵であることが分かった。クロムが少な過ぎると金は充分に強くならず、取扱いや使用中に反ってしまい易い。クロムが多すぎるとSPR信号が低くなるかなくなってしまう。
プリズムに入射する波面は収束状であるので、ある範囲の角度で感知面に入射する訳である。与えられた溶液について1個の特定な角度だけでSPR最小が起きる。例えば、感知面を囲繞する媒体が空気だと、SPRが起きる(反射強度最小)角度は〜33度である。図4Bに示すように媒体として水が滴433の形で感知面上に導入されると、SPRは〜54度で起きる。
この発明の目的は水中に溶解した種々の濃度の塩を測定することにあり、かつドライアイの存在と程度とを決定する人間の涙の浸透圧モル濃度には範囲があるので、装置は角度の範囲(動的範囲)を有しており、それはそれらの溶液についてSPRが起きる範囲中にある。例えば、我々のシステムでは+/−5度の収束光線がある。
人間の涙の浸透圧モル濃度の範囲はほぼ300〜400mOsである。理想的なシステムでは範囲の一部、例えば1mOsを譲って極端な正確さで浸透圧モル濃度を決定できよう。しかし実際には、浸透圧モル濃度が変化するに伴う角度の変化は非常に小さく、300〜400mOsについて0.1度くらいであり、信号検知が困難である。
再び図4Aにおいて、光がライン映像に集中できた後で、金感知面から反射して分散する。サンプルが配置されると、反射された映像はダークラインを呈し図3AまたはBに示すようになる。励起された光は同様に配置されたミラー418により当初と反対の角度で反射されて、光は屈曲して当初のレーザーの光軸に至る。第2のシリンダーレンズ420がついで分散光を平行にする。
電荷結合素子(CCD)カメラ424は光線に対して垂直に配置されダークラインを具えた明視野が後の処理のためにビデオ信号として得られる。しかし角度の変化は0.1度くらいと小さいので、これは浸透圧モル濃度の極端な値から10ミクロンくらい、CCDカメラのピクセルのサイズくらいのダークラインの垂直変化となる。
映像処理技術によりピクセル未満のラインの動きを検知することは可能ではあるが、ラインの動きは光学的には増加できる。代わりに、短焦点距離レンズ422をシリンダーレンズ420の後ろで平行光線中に挿入して光線を小さな点に集中させ、爾後分散させるのである。
ついで光線が分散した後でCCDカメラ424を配置すると、光線は迅速に大きくなり、その結果図4Cに示すように明視野440に囲まれた大きなダークライン438となる(恐らくCCD442のアクティブ領域の3/4を覆う)。この場合ダークラインはその動きが行うように多くのピクセルを覆い、小さな動きがより容易に検知される。CCD上の映像はパーソナルコンピュータ426に搭載されたフレームグラッバー428により補足される。
SPR分光学を用いた涙浸透圧モル濃度の測定。システムの複雑さについて上記したが、つぎはナノリットル涙浸透圧計としての使用について記載する。
サンプルのナノリットル体積、通常患者から採取できる涙流体の最大量、の取扱いには本来的な難しさがある。患者からのサンプルの抽出は比較的簡単であるが、このサンプルを装置に挿入するには困難がある。凍結点降下技術を使用した浸透圧計ではサンプルを凍結して解凍しなければならない。完全な解凍点は浸透圧モル濃度に関係している。サンプルが小さい場合には蒸発の関与が問題となり、もし起きると浸透圧モル濃度の読取りが不正確となる。加えてナノリットル涙サンプルは一種の凍結メカニズム(つまり熱電冷却板)中に持ち込まれる必要があり、これが顕微鏡的に観察される。要するに、凍結点降下浸透圧計は信頼できるデータまたは使用が容易な装置を得るのが非常に難しい。凍結点降下型の浸透圧計は大きな寸法(ミリリットル)のサンプルを測定するのに適している。
SPRについて興味あるのは、サンプル寸法に関係なく現象が起きることである。溶液が感知面と接触して集中したレーザー光を覆っている限りでは、SPRが起きる。基本的な装置においては、集中したレーザーラインの幅はほぼ5μであり、実験によればナノリットルサンプル体積はミリリットルサイズのサンプルと同じSPR信号を発生する。
調整。涙サンプルの浸透圧モル濃度を測定するには、装置はまず既知の浸透圧モル濃度の実験室製造溶液により調整される。正確に測定された塩化ナトリウムを3倍希釈水に溶解することにより異なる浸透圧モル濃度の数種の溶液を形成した。各溶液を感知面上に堆積して同時にダークラインが映像中に作られた。映像を捕捉したCCDカメラからの信号をパーソナルコンピュータ426に装備されたフレームグラッバー428中に供給して映像をフレームグラッバーによりデジタル化し、コンピューターに記憶した(図4A)。多くの溶液についてこれを行って各溶液について映像を得た。
かくしてコンピューターはダークラインを伴った明視野の数個の映像を有している。それは溶液から溶液の垂直の動きを検知する。結果は調整カーブを作成してコンピューターに記憶する。未知の浸透圧モル濃度の溶液を感知面上に堆積すると、コンピューターがラインの垂直位置を見出し、それを調整溶液データと比較して、未知の溶液の浸透圧モル濃度をミリオスモスの単位で出力する。
フローセル(flow cell)。調節プロセス−異なる浸透圧モル濃度の多くの溶液の感知面上への堆積−を行うべく、ポンプシステムとフローセルとが作られた。このシステムは流体流入ポート、小さな保持室そして流体流出ポートとからなっている。このユニットは感知面上に載置されてシリコンのO−リングが感知面に接触している。ユニットは螺着されており、O−リングは感知面上に圧着されているので漏出防止シールが形成されている。
流入ポートには管路が付設されており、他端は小さなポンプに付設されている。ポンプの流入ポートに調整流体が引き込まれ、フローセルに流れて、保持室を通って、出口ポートから流出する。流体が感知面上に上がると、映像中の垂直高さにダークラインが現われて、コンピューターにより記録される。
他の溶液を測定すべく、ポンプの流入部に連なる管路はまず水中に差し込まれて感知面を洗浄する。ついで異なる浸透圧モル濃度の溶液によりプロセスが繰り返される。これによりコンピューターには溶液を手で滴下するのに比べて短時間で全てのデータが入力される。映像を記録し、滴を除き、水で洗浄し、次の滴を供給するなど。
涙の抽出。患者からの涙の抽出はガラスのマイクロピペットを用いて行う。スリットランプでの観察下、医師はマイクロピペット502を下瞼の近くに配置して細帯504に一寸触って、涙流体(〜200ナノリットル)キャピレート(capilate)506をマイクロピペットに入れる(図5)。
マイクロピペットの先端は3mm毛細管本体から下に約0.5mm傾斜して本体に対して角度をもって屈曲している。これは涙の抽出中にピペットの本体が顔に対して角度をもって離間して浸透圧モル濃度読取りを逸らせる過剰催涙を促さないためである。
涙サンプルがマイクロピペット先端に含まれ、涙を取り出して正確に配置するのは若干難しい。これは通常手動で行われるが、商業的な装置ではもっと便利な手法が必要である。空気圧を導入して毛細管活動を克服して、涙をマイクロピペットの外に押し出す。これには絞りバルブによるかまたは単に端部を吹いてやる。
ナノリットルサンプル体積の取扱いでの問題は体積が小さすぎてサンプルの周囲にある力はすべて(すなわち、表面張力)サンプルの重量より大きいことである。なんでも傍にあるものに引き付けられるかまたは大きな表面張力を有しているのである。弱い空気圧で涙がマイクロピペットから押し出されると、涙サンプルがマイクロピペットから出てしまい表面張力の故にピペットの側部に巻き上がってしまう。
しかしピペットから出ても端部に付いていると、涙サンプルは他の面(つまり感知面)の近傍に置かれ、感知面からの表面張力がサンプルを該面に引きつける。これは非常な技術と経験とを必要とする。
さらに複雑なことには、涙サンプルは感知面上の集中されたレーザー光線上に直接載らなければならないのである。したがって、涙サンプルをマイクロピペットから引き出して感知面上に正確に配置するシステムが考えられる。ひとつの方法としては、市販のマイクロ分配システムである。このシステムは正確な空気圧を使って注入器(この場合マイクロピペット)から正確な量の流体を押し出すものであり、これとマイクロ配置システムとを組み合わせてマイクロピペットの先端を感知面に近接させて、涙サンプルを集中したレーザーライン映像上に正確に分配配置するのである。他の方法としては電気的な力を用いて流体の小滴を分配するものがある。
感知面上への涙の配置は3軸(並進)マイクロ配置システムで簡単に行えるもので、これはマイクロピペットを垂直に保持してその先端を感知面に対面させる。制御ネジにより先端を感知面の真上に接触状にする3軸調整により手動でかつ視覚観察で行える。しかしこれは市販製品においては不便(かつ潜在的に高価)である。マイクロピペットが感知面上に設けられた取付け具中にマイクロピペットを挿入できその位置が反復できるような特定の公差のマイクロピペットの製造は感知面上に涙を正確に配置するひとつの方法である。図15に示す取付け具1502は感知面1508上の集中したレーザーライン1506上に沿って3個までのマイクロピペット先端1504を配置するものである。
涙を抽出する他の方法としては、涙の膜または帯に接触して涙サンプルを吸収する吸収性材料(つまり紙)を使うものがある。爾後この湿紙を感知面に接触させると、前と同じように映像中にダークラインが現れる。涙サンプルを吸収するための紙を使う利点は、抽出にスリットランプ顕微鏡が要らないということである。
映像特性とサンプル寸法。テストする溶液が感知面上にいかに堆積されるかにより最終的な映像の特性が定まる。しかしいずれの方法でも明視野に囲まれた垂直なダーク垂直ラインが現れる。図6Aの602に四辺形感知面の上面図を示す。図示のように、感知面上にシステム中のシリンダー状レンズがレーザー光をライン映像604に集中させる。この感知面上にライン映像を覆ってサンプル溶液606が堆積される。
対応する映像は明視野610中の水平ダークライン608であり、これが垂直に推移して浸透圧モル濃度が変化する。しかしこのラインの長さは集中されたレーザーラインを覆う溶液の量により決まってくる。図6Bに示すように溶液612が感知面616上のレーザーライン614の半分だけを覆っている場合には、映像中のダークライン618はCCDカメラの半分だけを覆い、残りは明視野620となる。
しかし、感知面704上に配置されたナノリットル体積の涙702を取り扱う際には、レーザーライン映像706の小さな部分を覆うことになる。CCD上には映像中の結果が「短い」ダークライン710を伴った明視野708になる。これを図7Aに示す。涙の浸透圧モル濃度は変化するので、この短いラインは映像中で垂直に動く。
涙の体積に比べて感知面は大きいので、1個を超える涙(つまり左右の目)が一度に感知面上に配置され、両方がすぐに読み取られることが考えられる。加えて、表面上に一度に数個の涙が配置されて多重読取りともなる。図7Bに示すのは4個の涙サンプル711、712、714、716であって、感知面718上で異なる浸透圧モル濃度を呈し、CCDカメラ上に得られる映像では4個のダークライン722、724、726、728が明視野730中で異なる垂直位置にある。ラインの異なる垂直位置は各サンプルの異なる浸透圧モル濃度を示している。
ダークラインの垂直位置を定める映像処理。前記のように、溶液が感知面上に導入されたときの、CCDカメラで看取される映像を図2A、2Bに示す。しかし実際には、この映像は1個の明視野と1個のダークラインだけを含んでいる。しかしまた、空間フィルターが使われても、多くの原因からの不要な反射および望ましくない屈折からのノイズ(明暗のパッチ)をも含んでいる。
ノイズは一般にダークラインの位置を定める際の不正確さを招く。しかし、このノイズがあっても、減少する輝度(図3参照)の特性SPR信号が看取でき、簡単な平均化で信頼できる測定ができる。しかし、浸透圧モル濃度の測定では、非常に小さなSPR角度の変化または同様に映像中のダークラインの垂直位置を表す差が1mOsのオーダーで検知される必要がある。したがってコンピュータはCCDカメラから捕捉された各映像を処理して、ノイズ成分を除く、または少なくとも低減する必要がある。
図2に示すダークラインの映像はシステムで得られた実際の映像を表しているものではない。SPR信号がある理想的なシステムでは、CCDカメラ上に入射する光の輝度がCCDのピクセルの一列に沿って垂直にプロットされると、その結果は図3に示す曲線となる。この曲線はその上にランダムノイズ成分を有している。溶液の浸透圧モル濃度を正確に決定すべく、コンピューターはこの曲線の最小を見い出して調整表と比較する必要がある。コンピューターが最小の位置を自動的に正確に決定できるほど、浸透圧モル濃度の測定は正確となる。
あまりにノイズが多く有ると、コンピュータはノイズをSPR最小と誤判断して浸透圧モル濃度の誤った値を出す。加えてノイズが有ると、浸透圧モル濃度の近い溶液が測定されると(つまり312.0mOsおよび312.5mOs)、コンピュータは垂直線の小さな変化の動きを検知できない。浸透圧モル濃度測定が医療的に有用であるために、システムは実際の値において浸透圧モル濃度を1〜2mOsの範囲内で出すのが望ましい。理論的にはシステムは0.1mOsの変化まで検知できるが、医療的見地からは重要ではない。
感知面上にサンプルがないと、「ベースライン」映像は光の明パッチからなる。この明パッチ中に(空間)ノイズが含まれる。このノイズは一般に屈折パターンおよびレンズ中の小さな割れや塵粒などにより起因する干渉からの他のパッチからなるものである。加えて、レーザー光の輝度はガウス分布である。サンプルが感知面上に配置されてSPRによりダークラインが形成されるとそれら全ての好ましくないものがベースライン映像中に存在することになる。
これらの望ましくない空間ノイズを除くべく、コンピュータは2個の映像の減算をして処理された映像からこれらの特徴を除去する。しかしベースライン映像とダークライン映像との間に振幅差が生じるので、各映像の同じ小さな部分を分析して2個の領域間の平均ピクセル値を比較することにより、スケールファクターが決められる。この結果暗視野中に光った白ラインが現れて、空間ノイズ成分が最小にされる。
減算の後でさえも信号中には他のノイズの原因が存在する。ダークラインの正確な位置(または位置の変化)決定の困難につながる電気ノイズなどの多くはランダムな変動がある。
ダークラインの最小を表す最小輝度のピクセルをモニターするのみならず、それおよびその周りのピクセルをモニターする方法がある。最小輝度の点を含むSPR曲線の下の部分は放物線で近似できる。コンピュータプログラムは放物線を最小を囲む点に適合させて、爾後放物線上のすべての点をモニターする。この方法において、放物線が1ピクセル未満変位するとコンピュータは、サブピクセル分解として知られているように、それを検知する。
図4Aに示す分散レンズを使ってラインを広げると、ダークラインはより大きく垂直運動をする。CCDの頂部から底部まで輝度をプロットすると、図3Aに見られるような曲線の切頭形態が得られる。2種の溶液がテストされてそれぞれCCD上の輝度が審査された場合、2個の広がった切頭曲線が得られる。2種のテストされた溶液の実際の曲線を図8Aに示す。これらの曲線が示すノイズを含んだサンプルを配置した感知面から反射されたレーザー光線の減少した輝度は図中では曲線中に高周波波紋で見られる。各曲線が相互に若干ずれていることは浸透圧モル濃度の変化を示している。これらの曲線間または変化の距離を測定して与えられた溶液の浸透圧モル濃度値を決定する。
図8Aに示す曲線の変化を測定するひとつの方法では曲線の各側に直線をフィットさせる。それらの線が交差する点が分かる。これを各曲線について行う。これである距離で隔てられた2個の離れた点が得られる。この距離が実際の曲線における変化であり、これを図8Bに示す。
ダークラインの垂直位置を検知する他の方法では平均位置を見出すのである。データをプロットして曲線の重み付け中心を見出す。まずデータを標準化して各溶液について決定する必要のない値を切り捨てる。図9に図心法によるデータ分析のプロセスを示す。涙サンプルを感知面上に配置するとCCD上に映像が発生され、ある垂直位置902において明視野間において水平野の部分を覆うダークラインが現れる。
ビデオの枠が得られてPCに記憶される。コンピュータプログラムを使ってユーザーは映像中の関心のある領域904を選択できる、つまりダークラインおよびマウスのクリックとドラッグによりラインの上下の明視野の部分がそれである。ボタンを押下するとソフトウェアがマウスで選択された関心領域の平均化が始める。
ソフトウェアは領域の各水平行中の全ピクセルの輝度を平均化し、各行について1個の輝度値を得る。得られたデータは初期領域と同じ高さの単一の垂直ラインに入れられる。ここでライン上の各点はその高さにおける初期領域の全ての行の平均と同じ明るさまたは暗さである。これによりダークライン906の平均垂直位置を表す単一の曲線が得られる。
異なる浸透圧モル濃度のサンプルを加えると曲線が変化し、2個の同様な形状だが横にずれたSPR曲線906、908が生じる。処理はさらに続いてカットオフレベル910が生成されて、ピークを曲線の他の部分から分離し、ピーク中の残りのデータポイントの放物線の重心または図心を算出する。最終結果において曲線近くにより多くのデータを含んでいるので、またある曲線は異常に非対称であり、不正確な頂点を与えるので、この方法は曲線の単一の頂点を選ぶよりは強力である。異なる浸透圧モル濃度の溶液から発生された曲線ピークのそれぞれは図心であり、下に目盛マーク912が引かれ、水平目盛上に値が割り当てられ、これが溶液の浸透圧モル濃度値に調整される。
フォトダイオード法とプローブ設計。SPR涙浸透圧計としてはCCDカメラを多素子フォトダイオードで入れ換えたものがある。小型化は営業的な医療器械に成功を齎すものと考えられ、オフィススペースの不足の故に、実務的な理由としては当業界で入手できる技術的な機器を使用することから医師を解放する。システムからCCDカメラを除くことは費用を省くものではないが、処理機器(フレイムグラッバー、コンピュータなど)を省くことになる。CCDカメラの使用は研究員のためにことを簡単にするだけであり、コンピュータを使用すれば改変を迅速にできることになる。コンピュータは問題があり費用が嵩むので、スタンドアローンで小型の装置を有するのが望ましい。
SPR涙浸透圧計システムが上記と全て同じ構成要素で構築されたが、CCDカメラ(図1、4)は4素子(四分円)フォトダイオード(UDT Sensors, Inc.、Segmented Quadrant Photodiode)で入れ換えられた。図10Aに示す「クワド(quad)検知器」は同じ基盤上の4フォトダイオード1002であり間に小さなデッドスペース1004がある。この場合ダークラインの垂直位置は、図10Bに示すように上下の四分円に対してダークラインの一部を上にして一部を下にすること、により決定される。右上下の四分円1006は右目からとった特定の浸透圧モル濃度値とダークライン1008の垂直位置を有したサンプルを示し、左上下の四分円1010は左目からとった対応するダークライン1012を有したものである。
光が表面に入射するとフォトダイオードは電流を発生する。上下のフォトダイオードは入射した光の量に基づいたそれぞれの電流を発生し、それはダークラインの位置により影響される。実際には電流は増幅(Burr−Brown Corp.OPA−128 電流 Op−Amp)され電圧に変換されて、これが比較されて、ダークライン(SPR最小)の相対位置が推定される。CCDから得られた映像を使って非常に同様な処理を行えるが、フォトダイオードの場合にはアナログ電圧を扱うことになる。アナログ電圧はコンピュータまたはマイクロプロセッサーを使ってデジタル化され、これらはデジタル化された電圧を操作してダークラインの位置ひいてはサンプルの浸透圧モル濃度に対応した値を得る。
検知器としてのフォトダイオードの使用、信号処理のための集積電子回路、マイクロ光学および新規なプリズムの構造はシステム全体の寸法を劇的に低減でき、高容積で比較的廉価な機器の製造を促進する。化学的・生物学的薬剤の分析に関してSPR分光学について種々の構成が提案されてきたが、涙浸透圧モル濃度、ナノリットルサンプル寸法に伴う困難性、解像度およびサンプル配置に関するものは全くなかった。
SPR分光器の光学システムの困難性のレベルは携帯プローブに簡単に小型化される。入射光の角度さえ正しければ、溶液の体積がいかなものであろうとSPRは問題を起こさない。涙帯を精査して涙流体をマイクロピペットに入れるだけである。機器の感知面は涙フィルムと接触する。これにより涙を抽出するステップをカットでき感知面上への涙配置の問題を解決する。図11に涙浸透圧計プローブのコンピュータモデルを示す。プローブのハンドピース1102はボタン1106を有しており、これが測定のために押圧される。SPRシステムの全ての必要な構成要素を含んでいるのである。
プローブの先端1104は光学ガラスであり、直径が小さくほぼ3mmであり厚さは0.5mmである。先端1104は金が光学ガラス上に堆積されるところであり、目1204(好ましくは強膜)の上のどこででも即座に涙フィルム1202と接触する(図12)。図13において涙浸透圧モル濃度を測定するのに必要な入射角は2個の小平面により維持され、該平面は第1の表面ミラー1302とハンドピース1102の芯1304の部分として機能する。芯は光学材料の固体片であり、基部は平坦で角度付ミラー1302に研磨される。感知面に当たるまでは光は密な媒体(ガラス)中にあるので、この構造ではプリズムが不要であり、システムが簡単・小型化される。
SPRに使われる金属皮膜は非常に薄いので、耐久性に乏しく繰返し拭き取りに耐えられない。また感知面は容易に汚染されSPR曲線(ノイズを加える)を劣化させる。この機器は一般の人に使われることを意図しているので、涙浸透圧モル濃度を測定するには取換え可能な感知面が望ましい。これを鞘1306で示すが、感知面ディスク1308を保持して、使用後はシステム全体(鞘とディスク)が交換できる。
システムの核心部分は取付けシェル1310に収納され、これが核心部分を保護してかつ鞘の取付けを容易にする。後部シェル1312はSPRシステムの残りの構成要素を含んでおり、測定を開始するボタン1106を収納している。電力および信号出力には後部シェル中のケーブル1314が使われ、信号はマイクロプロセッサー(またはコンピュータ)を含んだ外部処理ユニットを使って処理される。
後部シェルに収納された個々の光学的構成要素を図14に示す。レーザーダイオード1402からの光は平行レンズ1404により平行化されて偏光フィルター1406を通る。レンズ1408により光は集中されてライン1410となり、芯表面により構成される集積ミラー1414により反射されて、感知面1412上に入る。感知面から反射された光は分散して集積ミラー1416により反射されて、平行レンズ1418により平行化される。多素子フォトダイオード1420がSPR電気信号を検知して感知面により吸収された光のパターンを符号化する。コンピュータまたはマイクロプロセッサーが感光素子、つまりフォトダイオードからの映像を分析する。
この発明の浸透圧計の基本的な構成要素の模型断面図である。 図1の浸透圧計のCCDカメラで見た映像の線図であり、感知面上にはサンプルはない。 図2Aとおなじく映像の線図であるが、特定の塩濃度のサンプルが感知面上に堆積されている。 図2Aとおなじく映像の線図であるが、塩の濃度を多くしたサンプルが感知面上に堆積されている。 図1の浸透圧計の感知面上にサンプルが堆積されたときに起きる表面プラズモン共鳴が起きるときの特性輝度対角度カーブ位置を示すグラフである。 図1の浸透圧計の感知面上に配置された2種の異なるサンプルの結果およびそれによる特性カーブの変化を示すグラフである。 この発明の浸透圧計の詳細図である。 感知面、半円シリンダー状プリズム、サンプル溶液および光路の詳細図である。 より広いラインを形成すべく光線が拡散したときのCCDカメラ上の映像を示す線図である。 患者の目とマイクロピペットの模型的斜視図であって、マイクロピペットで患者から涙を抽出するプロセスを示している。 図4Aの浸透圧計の感知面の模型的上面図であって、溶液滴が全レーザーライン映像を覆っている。 CCDカメラで見た対応する映像を示す図である。 図4Aの浸透圧計の感知面の上面図であり、図6Aと同じくレーザーライン映像の半分を覆う溶液滴を示している。 CCDカメラで見た対応する映像を示す図である。 図4Aの浸透圧計の感知面の上面図であって、レーザーライン映像の小さい部分をナノリットルの滴が覆っている。 CCDカメラで見た対応する映像を示す図である。 図4Aの浸透圧計の感知面の上面図であって、図7Aと同様に、レーザーライン映像に沿って数個の点を覆う4個のナノリットル滴を示す。 CCDカメラで見た対応する映像を示す図である。 感知面上に2個の異なるサンプルを配置し結果を示すグラフである。光の輝度は減少しついで上昇して、CCD上に落ちたダークラインを示しており、2個のカーブの変化は浸透圧モル濃度の変化を示しかつ基本システム中のノイズ要素を示している。 2個のカーブ間の変化を決定する直線フィット法を示すグラフである。 図9AおよびBは図4Aの浸透圧計を用いて発生された映像を示す図であって、データ取得ステップを示している。図9Cは涙の浸透圧モル濃度を決定すべくコンピュータまたはマイクロプロセッサーにより行われるSPR信号の分析とプロセスを示すグラフである。 この発明による浸透圧計中に実用できる四分円フォトダイオード検知器の前面拡大図である。 図10Aと同じ図であるが、四分円の各半分に重複された2個のSPR信号を拡大したもの。 小型簡単化した携帯プローブ形式の携帯SPR涙浸透圧計の模型的斜視図である。 図11の携帯SPR涙浸透圧計プローブの部分側面図であって、強膜の領域において目の涙フィルムに接している。 図11と図12のSPR涙浸透圧計プローブの模型的拡大図であって、使捨て式の感知面と鞘、保護シェル、光学的コアおよび支持バックシェルを示す。 光学的コアSPR涙浸透圧計プローブに出入りする光路の模型的詳細図である。 精密マイクロピペットホルダーの模型的斜視図であって、マイクロピペットを正確にこの発明の浸透圧計の感知面上に配置するものである。
符号の説明
106:ライン映像
118:カメラ
202、424:明視野
108、412:感知面
304:SPR曲線

Claims (19)

  1. 表面プラズモン共鳴装置と涙堆積手段とを有しており、表面プラズモン共鳴装置は感知面を有しており、涙堆積手段は患者の目からの涙サンプルを感知面と接触状に配置し、表面プラズモン共鳴装置は感知面からの光の反射により生じた光吸収パターンから涙サンプルの浸透圧モル濃度パラメーターを決定する測定要素を有していることを特徴とする医療診断システム。
  2. 表面プラズモン共鳴装置が携帯プローブの形であり、涙堆積手段が感知面と患者の目の催涙部との接触を容易とするプローブの形を有していることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 表面プラズモン共鳴装置がプローブの操作端上の所定の位置に配置できる取外し可能な金属・フィルム鞘体を有していることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 表面プラズモン共鳴装置が該装置上の所定の位置に配置された金属・フィルムキャリアーを有していることを特徴とする請求項に1記載のシステム。
  5. 前記の金属・フィルムキャリアーが板であり、表面プラズモン共鳴装置がシリンダー状のプリズムを有しており、前記の板がシリンダー状プリズム上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  6. 涙堆積手段が涙抽出要素を有しており、該涙抽出要素は患者の目から涙サンプルを抽出して感知面上に涙サンプルを配置することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 涙抽出要素がマイクロピペットを有していることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  8. 涙抽出要素が吸収性有孔材を有していることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  9. 表面プラズモン共鳴装置が感光素子と感光素子に作動接続されたコンピューターまたはマイクロプロセッサーとを有しており、該コンピューターまたはマイクロプロセッサーは感知面による光吸収のパターンを符号化する電気信号を感光素子から受け取り、かつ感光素子からの映像を分析するべくプログラムされていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  10. 感光素子がカメラであり、電気信号がビデオ信号であることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  11. 感光素子が多素子フォトダイオードであり、電気信号がアナログ差信号であることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  12. コンピューターまたはマイクロプロセッサーが吸収ライン位置を吸収ライン位置と浸透圧モル濃度とを相関づける予記録データと比較するようにプログラムされていることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  13. 表面プラズモン共鳴装置が感知面と感光素子と該感光素子に作動接続されたコンピューターまたはマイクロプロセッサーを有しており、感知面は患者の目からの涙サンプルと接触するものであり、コンピューターまたはマイクロプロセッサーは感知面による光吸収パターンを符号化する電気信号を感光素子から受け取り、コンピューターまたはマイクロプロセッサーは、感光素子からのデータを分析して感知面と接触した涙サンプルの浸透圧モル濃度に関するパラメーターを定めるようにプログラムされていることを特徴とする医療診断システム。
  14. 感光素子がカメラであり、電気信号がビデオ信号であることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  15. 感光素子が多素子フォトダイオードであり、電気信号がアナログ差信号であることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  16. コンピューターまたはマイクロプロセッサーが吸収ライン位置を吸収ライン位置と浸透圧モル濃度とを相関付ける予記録データと比較する手段を有していることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  17. 表面プラズモン共鳴装置が携帯ケースと操作端とを有しており、操作端は操作端上の感知面と患者の目の催涙部との接触を容易とするものであることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  18. 感知面が第2の金属の第2の層上に配置された第1の金属の第1の層を有していることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  19. 第2の層が透明材料の基層上に配置されていることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
JP2006549438A 2004-01-08 2005-01-07 表面プラズモン共鳴型ナノリットル浸透圧計 Expired - Fee Related JP4593573B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US53505104P 2004-01-08 2004-01-08
PCT/US2005/000542 WO2005067651A2 (en) 2004-01-08 2005-01-07 Surface plasmon resonance based nanoliter tear osmometer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007527278A JP2007527278A (ja) 2007-09-27
JP4593573B2 true JP4593573B2 (ja) 2010-12-08

Family

ID=34794339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006549438A Expired - Fee Related JP4593573B2 (ja) 2004-01-08 2005-01-07 表面プラズモン共鳴型ナノリットル浸透圧計

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7395103B2 (ja)
JP (1) JP4593573B2 (ja)
WO (1) WO2005067651A2 (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7810380B2 (en) 2003-03-25 2010-10-12 Tearlab Research, Inc. Systems and methods for collecting tear film and measuring tear film osmolarity
US8249682B2 (en) * 2005-01-07 2012-08-21 Lacrisciences, Llc Device for measuring concentrations of constituents of tear sample
US7182509B2 (en) * 2005-04-27 2007-02-27 Advanced Instruments, Inc. Nanoliter osmometer and method of operation
JP4766919B2 (ja) * 2005-05-16 2011-09-07 則彦 横井 眼科測定方法および眼科測定装置
JP5011302B2 (ja) * 2006-09-19 2012-08-29 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 偏光測定装置
US7758190B2 (en) 2007-06-20 2010-07-20 Tearscience, Inc. Tear film measurement
US8192026B2 (en) 2007-06-20 2012-06-05 Tearscience, Inc. Tear film measurement
JP5285471B2 (ja) * 2009-03-11 2013-09-11 富士フイルム株式会社 全反射照明型センサチップ、その製造方法およびそれを用いたセンシング方法
US8915592B2 (en) 2009-04-01 2014-12-23 Tearscience, Inc. Apparatuses and methods of ocular surface interferometry (OSI) employing polarization and subtraction for imaging, processing, and/or displaying an ocular tear film
CA2757486C (en) 2009-04-01 2018-07-24 Tearscience, Inc. Ocular surface interferometry (osi) devices, systems, and methods for imaging, processing, and/or displaying an ocular tear film and/or measuring ocular tear film layer thickness(es)
US9642520B2 (en) 2009-04-01 2017-05-09 Tearscience, Inc. Background reduction apparatuses and methods of ocular surface interferometry (OSI) employing polarization for imaging, processing, and/or displaying an ocular tear film
US9888839B2 (en) 2009-04-01 2018-02-13 Tearscience, Inc. Methods and apparatuses for determining contact lens intolerance in contact lens wearer patients based on dry eye tear film characteristic analysis and dry eye symptoms
US8888286B2 (en) 2009-04-01 2014-11-18 Tearscience, Inc. Full-eye illumination ocular surface imaging of an ocular tear film for determining tear film thickness and/or providing ocular topography
US8885156B2 (en) * 2009-08-26 2014-11-11 Reichert, Inc. Apparatus and method for determination of tear osmolarity
US9626650B2 (en) 2011-04-14 2017-04-18 Elwha Llc Cost-effective resource apportionment technologies suitable for facilitating therapies
US10445846B2 (en) 2011-04-14 2019-10-15 Elwha Llc Cost-effective resource apportionment technologies suitable for facilitating therapies
JP2012233860A (ja) * 2011-05-09 2012-11-29 Kyoto Univ 生体試料中の分析対象物のアッセイ方法及びそれに用いたpoct装置
GB201202387D0 (en) 2012-02-13 2012-03-28 Nachum Zvi Device for in-vivo determination of eye moisture
US9339177B2 (en) 2012-12-21 2016-05-17 Tearscience, Inc. Full-eye illumination ocular surface imaging of an ocular tear film for determining tear film thickness and/or providing ocular topography
WO2014179795A2 (en) 2013-05-03 2014-11-06 Tearscience, Inc. Eyelid illumination systems and methods for imaging meibomian glands for meibomian gland analysis
US9795290B2 (en) 2013-11-15 2017-10-24 Tearscience, Inc. Ocular tear film peak detection and stabilization detection systems and methods for determining tear film layer characteristics
EP3198257B1 (en) 2014-09-23 2020-08-12 Tearlab Research, Inc. System for integration of microfluidic tear collection and lateral flow analysis of analytes of interest
US10859493B2 (en) 2015-06-12 2020-12-08 Lacrisciences, Llc Miniature, field portable, surface plasmon resonance apparatus and its applications in the detection of chemical and biological agents
WO2017053853A2 (en) 2015-09-24 2017-03-30 Lacriscience, Llc Optical sensors, systems and methods of using same
ES2773778T3 (es) 2015-11-10 2020-07-14 Lacrisciences Llc Sistemas y procedimientos para determinar la osmolaridad de una muestra
EP3803345A4 (en) 2018-05-27 2022-06-08 Biosensing Instrument Inc. Surface plasmon resonance imaging system and method for measuring molecular interactions
US10809194B2 (en) * 2018-05-27 2020-10-20 Biosensing Instrument Inc. Surface plasmon resonance imaging system and method for measuring molecular interactions
JP7443894B2 (ja) * 2020-03-31 2024-03-06 横河電機株式会社 分光分析装置、分光分析装置の動作方法、及びプログラム
US20230408506A1 (en) * 2020-10-12 2023-12-21 Lacrisciences, Llc Sensors, systems and methods for detecting analytes

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE462408B (sv) * 1988-11-10 1990-06-18 Pharmacia Ab Optiskt biosensorsystem utnyttjande ytplasmonresonans foer detektering av en specific biomolekyl, saett att kalibrera sensoranordningen samt saett att korrigera foer baslinjedrift i systemet
US4996993A (en) * 1988-12-07 1991-03-05 York Kenneth K In vivo osmometer
US4951683A (en) * 1989-01-19 1990-08-28 Davis Jeffrey P Device for detecting keratoconjunctivitis sicca
US5351127A (en) * 1992-06-17 1994-09-27 Hewlett-Packard Company Surface plasmon resonance measuring instruments
SE9201984D0 (sv) * 1992-06-29 1992-06-29 Pharmacia Biosensor Ab Improvement in optical assays
JP3537767B2 (ja) * 1998-11-13 2004-06-14 ライチャート インコーポレーティッド 結合層と検体の結合相互作用を感知するための方法と装置
US6594018B1 (en) * 2000-02-01 2003-07-15 Texas Instruments Incorporated Miniature integrated multiple channel surface plasmon resonance liquid sensor
JP3718104B2 (ja) * 2000-05-01 2005-11-16 株式会社ニデック 眼科装置
EP1527330A1 (en) * 2002-08-06 2005-05-04 The Regents of the University of California Tear film osmometry
US7129717B2 (en) * 2003-11-19 2006-10-31 Ocusense, Inc. Systems and methods for measuring tear film osmolarity

Also Published As

Publication number Publication date
US7395103B2 (en) 2008-07-01
WO2005067651A2 (en) 2005-07-28
US20050159657A1 (en) 2005-07-21
WO2005067651A3 (en) 2009-03-26
JP2007527278A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4593573B2 (ja) 表面プラズモン共鳴型ナノリットル浸透圧計
CA2728398C (en) Device for measuring concentrations of constituents of tear sample
JP7342076B2 (ja) サンプル浸透圧を決定するためのシステムおよび方法
JP6953411B2 (ja) 光センサ、システム、およびそれを使用する方法
JP2018531397A6 (ja) 光センサ、システム、およびそれを使用する方法
JP7207308B2 (ja) コンタクトレンズおよび検出方法
Thomas et al. Raman spectroscopy assisted tear analysis: A label free, optical approach for noninvasive disease diagnostics
ES2410058T3 (es) Normalización de biomarcadores
EP1793732A2 (en) Ir spectrographic apparatus and method for diagnosis of disease

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091111

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20091222

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100915

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4593573

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees