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JP4573751B2 - 走行式作業機械の冷却ファン駆動装置 - Google Patents

走行式作業機械の冷却ファン駆動装置 Download PDF

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JP4573751B2 JP2005320131A JP2005320131A JP4573751B2 JP 4573751 B2 JP4573751 B2 JP 4573751B2 JP 2005320131 A JP2005320131 A JP 2005320131A JP 2005320131 A JP2005320131 A JP 2005320131A JP 4573751 B2 JP4573751 B2 JP 4573751B2
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Description

本発明は、ホイールローダ、テレハンドラー等の積み込み作業車両や、ホイール式油圧ショベル、クローラ式油圧ショベル等の建設機械などの走行式作業機械の冷却ファン駆動装置に関する。
積み込み作業車両の代表例であるホイールローダ等の走行式作業機械では、エンジンによって油圧ポンプ及びトルクコンバータを駆動し、それぞれ作業機及び走行装置を駆動している。
エンジンは、エンジン本体にクーラント(エンジン冷却水)を循環させることで冷却される。エンジン内で加熱されたクーラントはラジエータを通して冷却され、エンジン内に戻される。また、油圧ポンプ及びトルクコンバータはそれぞれ作動油を必要とする。これら作動油の冷却は、作動油をそれぞれのオイルクーラに導くことによって行われる。
ラジエータ、オイルクーラは、冷却ファンの発生する風によって冷却される。冷却ファンはエンジン駆動軸に取り付けられ、エンジンで直接回転させるのが一般的である。また、レイアウト上の問題や、騒音の問題から、冷却ファンをエンジンから切り離して駆動する方式も採用されている。
例えば、特開2000−30387号公報では、油圧モータにより冷却ファンを駆動している。この場合、油圧モータは油圧ポンプの吐出油により駆動され、油圧ポンプはエンジンにより駆動される。また、特開2000−30387号公報では、クーラント温度や作動油温度を検出し、これらの温度に応じて最適な冷却ファン回転数に制御することで、最適なエネルギー効率で駆動し、かつ騒音を最小に制御している。油圧ポンプは可変容量型であり、油圧ポンプの傾転角を制御して油圧ポンプの押しのけ容積(容量)を変えることで油圧ポンプの吐出流量を変化させ、油圧モータ及び冷却ファンの回転数を制御している。
特開2000−303837号公報
しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。
上記従来技術では、作動油及びクーラントの温度が高いとき、冷却ファンの目標回転数は高く設定され、この目標回転数に応じて油圧ポンプの傾転角或いは押しのけ容積(容量)は大きめに制御されている。このため作動油及びクーラントの温度が高い状態からアクセルペダルを踏み込んで走行加速をしようとする場合、油圧ポンプの傾転角或いは押しのけ容積(容量)が大きく、エンジン回転数の上昇による油圧ポンプの吐出流量の増加割合が大きいため、冷却ファンに連結された油圧モータの駆動圧力(油圧ポンプの吐出圧)が大きく上昇し、これによりエンジン回転数上昇時のエンジン負荷が増大し、エンジン噴けあがり(エンジン回転上昇速度)が悪くなる。これは、走行加速性能低下や作業機速度低下に繋がる。また、排気ガスが悪化し、環境を汚染するという問題もある。
本発明の目的は、エンジン冷却水の温度上昇に応じて冷却ファンの回転数を最適な回転数に制御するとともに、走行加速時のエンジン回転数の上昇時はエンジン回転数をスムーズに上昇させることができる走行式作業機械の冷却ファン駆動装置を提供することである。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、エンジンと、前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、前記エンジンの冷却水を冷却する冷却ファンと、前記エンジンによって駆動される作業用油圧ポンプ及び冷却ファン用油圧ポンプと、前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、前記エンジン冷却水の温度を検出する温度検出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記温度検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数と、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなる前記ファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの回転数に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記アクセルペダルが非操作状態のときの前記低速のアイドル回転数のときには、前記エンジンの冷却水の温度に関係なく、前記ファン目標回転数を最低回転数に設定するものとする。
このように構成した本発明においては、エンジンが比較的高速で回転する定常走行中などの定常運転時にエンジン冷却水の温度が上昇した場合、冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度上昇に応じて冷却ファンの回転数を最適な回転数に制御するため、冷却ファンが発生する冷却風の増加によりエンジン冷却水が適切に冷却され、エンジン冷却水の温度上昇を抑制することができる。また、本発明では、アクセルペダルが非操作状態のときの低速のアイドル回転数のときには、エンジンの冷却水の温度に関係なく、ファン目標回転数を最低回転数に設定されるため、アクセルペダルを踏み込んで行う走行加速時の初期のポンプ負荷(エンジン負荷)は極めて小さく、エンジンは速やかに上昇し始める。そして、走行加速時等のエンジン回転数の上昇時は、冷却ファン制御手段は、エンジンの回転数に応じたファン目標回転数に冷却ファンの回転数を制限するように油圧モータの回転数を制御するため、エンジン回転数がある程度上昇するまでは、冷却ファンの回転上昇による油圧モータの駆動圧力(油圧ポンプの吐出圧)の上昇が抑制され、これによりエンジン回転数上昇時のエンジン負荷が軽減され、エンジン回転数をスムーズに上昇させることができる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないように前記ファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう前記油圧モータの回転数を制御する。
これにより冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、走行加速時等のエンジン回転数の上昇時にファン目標回転数の制限値が小さくなるため、エンジンの回転数に応じたファン目標回転数に冷却ファンの回転数を制限するように油圧モータの回転数を制御することができる
(3)また、上記目的を達成するために、本発明は、エンジンと、前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、前記エンジンの冷却水を冷却する冷却ファンと、前記エンジンによって駆動される作業用油圧ポンプ及び冷却ファン用油圧ポンプと、前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、前記エンジン冷却水の温度を検出する温度検出手段と、前記エンジンの目標回転数を検出する第1回転数検出手段と、前記エンジンの実回転数を検出する第2回転数検出手段と、前記温度検出手段及び前記第1及び第2回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数と、前記エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差が増大するに従って低くなるファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、前記エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差が増大するに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないように前記ファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう前記油圧モータの回転数を制御するものとする。
このように構成した本発明においても、エンジンが比較的高速で回転する定常走行中などの定常運転時にエンジン冷却水の温度が上昇した場合、冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度上昇に応じて冷却ファンの回転数を最適な回転数に制御するため、冷却ファンが発生する冷却風の増加によりエンジン冷却水が適切に冷却され、エンジン冷却水の温度上昇を抑制することができるとともに、走行加速時等のエンジン回転数の上昇時は、冷却ファン制御手段は、エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差に応じたファン目標回転数に冷却ファンの回転数を制限するように油圧モータの回転数を制御するため、油圧モータの駆動圧力(油圧ポンプの吐出圧)の上昇が抑制され、これによりエンジン回転数上昇時のエンジン負荷が軽減され、エンジン回転数をスムーズに上昇させることができる。
また、冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、走行加速時等のエンジン回転数の上昇時にエンジンの回転数偏差が増大すると、ファン目標回転数の制限値が小さくなるため、エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差に応じたファン目標回転数に冷却ファンの回転数を制限するように油圧モータの回転数を制御することができる。
)また、上記(1)又は(3)において、好ましくは、前記油圧ポンプは可変容量型の油圧ポンプであり、前記冷却ファン制御手段は、前記油圧ポンプの容量を制御することにより前記油圧モータの回転数を制御する。
)上記(1)又は(3)において、前記油圧モータは可変容量型の油圧モータであり、前記冷却ファン制御手段は、前記油圧モータの容量を制御することにより前記油圧モータの回転数を制御してもよい。
)また、上記(1)又は(3)において、前記油圧ポンプの吐出油を前記油圧モータに供給する圧油供給油路から分岐し、前記圧油供給油路をタンクにつなげるバイパ回路を更に備え、前記冷却ファン制御手段は、前記バイパス回路を流れるバイパス流量を制御することにより前記油圧モータの回転数を制御してもよい。
)また、上記目的を達成するために、本発明は、エンジンと、前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、前記エンジンによって駆動される作業用油圧系の油圧ポンプとを有する走行式作業機械に備えられ、前記エンジンの冷却水と前記作業用油圧系の作動油とを冷却する冷却ファンと、前記エンジンによって駆動される冷却ファン用油圧ポンプと、前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、前記エンジン冷却水の温度を検出する第1温度検出手段と、前記作業用油圧系の作動油の温度を検出する第2温度検出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記第1及び第2温度検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数及び前記作業用油圧系の作動油の温度が上昇するにしたがって上昇するファン目標回転数と、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなる前記ファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度及び前記作業用油圧系の作動油のいずれかが上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの回転数に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記アクセルペダルが非操作状態のときの前記低速のアイドル回転数のときには、前記エンジンの冷却水の温度及び前記作業用油圧系の作動油の温度に関係なく、前記ファン目標回転数を最低回転数に設定するものとする。
)更に、上記目的を達成するために、本発明は、エンジンと、前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、前記エンジンによって駆動される作業用油圧系の油圧ポンプと有する走行式作業機械に備えられ、前記エンジンの冷却水と前記作業用油圧系の作動油と前記トルクコンバータの作動油とを冷却する冷却ファンと、前記エンジンによって駆動される冷却ファン用油圧ポンプと、前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、前記エンジン冷却水の温度を検出する第1温度検出手段と、前記作業用油圧系の作動油の温度を検出する第2温度検出手段と、前記トルクコンバータの作動油の温度を検出する第3温度検出手段と、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記第1、第2及び第3温度検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数、前記作業用油圧系の作動油の温度が上昇するにしたがって上昇するファン目標回転数及び前記トルクコンバータの作動油の温度が上昇するにしたがって上昇するファン目標回転数と、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなる前記ファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度、前記作業用油圧系の作動油及び前記トルクコンバータの作動油のいずれかが上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの回転数に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記アクセルペダルが非操作状態のときの前記低速のアイドル回転数のときには、前記エンジンの冷却水の温度、前記作業用油圧系の作動油の温度及び前記トルクコンバータの作動油の温度に関係なく、前記ファン目標回転数を最低回転数に設定するものとする。
本発明によれば、エンジン冷却水の温度上昇に応じて冷却ファンの回転数を最適な回転数に制御するとともに、走行加速時のエンジン回転数の上昇時はエンジン回転数をスムーズに上昇させることができる。その結果、作業効率を向上させることができるとともに、排気ガスの悪化は少ないため、環境汚染の心配も少ない。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置を周囲の構成と共に示す図である。
図1において、本実施の形態に係わる走行式作業機械は、原動機であるディーゼルエンジン(以下単にエンジンという)1と、このエンジン1により駆動されるトルクコンバータ2及び油圧ポンプ3とを備えている。トルクコンバータ2は走行装置5に連結され、エンジン1の動力はトルクコンバータ2を介して走行装置5に伝えられる。走行装置5は図示しないトランスミッション、ディファレンシャルギヤ、車軸、前輪及び後輪等を備え、トルクコンバータ2を介して伝えられるエンジン1の動力により前輪及び後輪を駆動し、走行力を発生する。油圧ポンプ3はエンジン1により駆動されて回転し、圧油を吐出する。この圧油は、図示しない制御弁を介して作業用の油圧アクチュエータに供給され、作業機(後述)を駆動する。
エンジン1は、エンジン本体にエンジン冷却水(クーラント)を循環させることで冷却される。エンジン1内で熱くなったエンジン冷却水はラジエータ6を通して冷却され、エンジン1内に戻される。また、油圧ポンプ3及びトルクコンバータ2はそれぞれ作動油を必要とする。これらの作動油の冷却は、作動油をそれぞれのオイルクーラ7,8に導くことによって行われる。ラジエータ6とオイルクーラ7,8は冷却ファン9が発生する風によって冷却される。
エンジン1は電子ガバナ(燃料噴射装置)11を備え、電子ガバナ11はアクセルペダル12の操作量(アクセル量)に応じて燃料噴射量が調整され、エンジン1の回転数を調整する。アクセルペダル12はオペレータにより操作され、その踏み込み量(アクセル量)に応じて目標とするエンジン回転数(以下、目標回転数という)を指令する。
以上のような走行式作業機械に本実施の形態の冷却ファン駆動装置21が備えられている。この冷却ファン駆動装置21は、エンジン1によって駆動される油圧ポンプ22と、この油圧ポンプ22の吐出油によって作動し冷却ファン9を回転させる油圧モータ23とを備えている。油圧ポンプ22は可変容量型の油圧ポンプであり、油圧モータ23は固定容量型の油圧モータである。油圧ポンプ22の押しのけ容積(容量)はレギュレータ24により油圧ポンプ22の斜板傾転角(以下単に傾転角又は傾転という)を変えることにより制御される。レギュレータ24は電磁制御弁25と傾転アクチュエータ26とを有している。
電磁制御弁25は、ソレノイド25aに与えられる制御電流が0のときは図示の第1位置Aにあり、制御電流が増大するに従って第1位置Aから第2位置Bへとストロークし、制御電流が最大になると第2位置Bに切り換えられる。電磁制御弁25が図示左側の第1位置Aにあるときは、油圧ポンプ22と傾転アクチュエータ26とを接続する第1油路25bの開口面積を最大とし、傾転アクチュエータ26とタンクとを接続する第2油路25cを閉じ、傾転アクチュエータ26の駆動圧力を最大圧力(油圧ポンプ22の吐出圧)とする。これにより傾転アクチュエータ26は油圧ポンプ22の押しのけ容積(容量)が最小となるよう油圧ポンプ22の傾転角を制御し、油圧ポンプ22の吐出流量を最少とする。電磁制御弁25が図示右側の第2位置Bに切り換えられると、第1油路25bを閉じ、第2油路25cの開口面積を最大とし、傾転アクチュエータ26の駆動圧力を最低圧力(タンク圧)とする。これにより傾転アクチュエータ26は油圧ポンプ22の押しのけ容積(容量)が最大となるよう油圧ポンプ22の傾転角を制御し、油圧ポンプ22の吐出流量を最大とする。電磁制御弁25が図示左側の第1位置Aから図示右側の第2位置Bへとストロークするに従って第1油路25bの開口面積を減少させ、第2油路25cの開口面積を増大させ、傾転アクチュエータ26の駆動圧力を電磁制御弁25のストローク位置(ソレノイド25aに与えられる制御電流)に応じた圧力とする。これにより傾転アクチュエータ26は油圧ポンプ22の押しのけ容積(容量)が電磁制御弁25のストローク位置(ソレノイド25aに与えられる制御電流の大きさ)に応じて増大するよう油圧ポンプ22の傾転角を制御し、それに応じて油圧ポンプ22の吐出流量を制御する。
ラジエータ6にはエンジン冷却水(クーラント)の温度を検出する温度センサ31が設けられ、オイルクーラ7には油圧ポンプ3を含む作業用油圧系で用いる作動油(以下適宜、油圧系作動油という)の温度を検出する温度センサ32が設けられ、オイルクーラ8にはトルクコンバータ2の作動油(以下適宜、トルコン作動油という)の温度を検出する温度センサ33が設けられ、エンジン1にはエンジン回転数を検出する回転数センサ34が設けられている。これらセンサ31〜34の検出信号はコントローラ35に入力され、コントローラ35は、これらの入力信号に基づいて所定の演算処理を行い、電磁制御弁26のソレノイドに制御電流を出力する。コントローラ35はエンジンコントローラも兼ねており、アクセルペダル12の指令信号を入力し、所定の演算処理を行い、電子ガバナ11に制御信号を出力する。
図2は図1に示した冷却ファン駆動装置21が搭載される走行作業車両の一例であるホイールローダの外観を示す図である。
図2において、100はホイールローダであり、ホイールローダ100は、車体前部101と車体後部102とで車体を構成し、車体前部101と車体後部102は、ステアリングシリンダ103により車体後部102に対して車体前部101の向きが変わるように相対回動白在に連結されている。車体前部101には作業機104と前輪105が設けられ、車体後部102には運転席106と後輪107が設けられている。作業機104はバケット111とリフトアーム112からなり、バケット111はバケットシリンダ113の伸縮によりチルト・ダンプ動作し、リフトアーム112はアームシリンダ114の伸縮により上下に動作する。
ステアリングシリンダ103、バケットシリンダ113、アームシリンダ114は図1に示した油圧ポンプ3からの吐出油により駆動される。前輪105及び後輪107は図1に示した走行装置5の一部を構成し、トルクコンバータ2を経由したエンジン1の動力により駆動される。アクセルペダル12や図示しない操作レバー装置が運転席106のフロアに設けられ、エンジン1,油圧ポンプ3,22,コントローラ35等の主要機器は車体後部102に搭載されている。
図3はコントローラ35の冷却ファン駆動装置に係わる処理機能を示す機能ブロック図である。
図3において、コントローラ35は、第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35e、最小値選択部35f、ポンプ傾転角演算部35g、制御電流演算部35hの各機能を有している。
第1ファン目標回転数演算部35aは、温度センサ31により検出したエンジン冷却水(クーラント)の温度(冷却水温という)を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの冷却水温に応じたファン目標回転数を算出する。メモリのテーブルには、冷却水温が上昇するに従ってファン目標回転数が上昇する冷却水温とファン目標回転数との関係が設定されている。
第2ファン目標回転数演算部35bは、温度センサ32により検出した油圧ポンプ3等で用いる作動油の温度(作動油温という)を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの作動油温に応じたファン目標回転数を算出する。メモリのテーブルには、作動油温が上昇するに従ってファン目標回転数が上昇する作動油温とファン目標回転数との関係が設定されている。
第3ファン目標回転数演算部35cは、温度センサ33により検出したトルクコンバータ2で用いる作動油の温度(トルコン油温という)を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときのトルコン油温に応じたファン目標回転数を算出する。メモリのテーブルには、トルコン油温が上昇するに従ってファン目標回転数が上昇するトルコン油温とファン目標回転数との関係が設定されている。
最大値選択部35dは、第1ファン目標回転数演算部35aで計算したファン目標回転数と、第2ファン目標回転数演算部35bで計算したファン目標回転数と、第3ファン目標回転数演算部35cで計算されたファン目標回転数のうちの最も高い回転数を選択する。
第4ファン目標回転数演算部35eは、回転数センサ34により検出したエンジン1の回転数(エンジン回転数という)を入力し、これをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときのエンジン回転数に応じたファン目標回転数を算出する。メモリのテーブルには、エンジン回転数が上昇するに従ってファン目標回転数が上昇するエンジン回転数とファン目標回転数との関係が設定されている。
最小値選択部35fは、最大値選択部35で選択したファン目標回転数とファン目標回転数演算部35eで計算したファン目標回転数の小さい方の回転数を選択する。
ここで、最小値選択部35fで最大値選択部35で選択したファン目標回転数とファン目標回転数演算部35eで計算したファン目標回転数の小さい方の回転数を選択することは、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数がファン目標回転数演算部35eで計算したファン目標回転数より小さいときは、後者のファン目標回転数を選択し、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数がファン目標回転数演算部35eで計算したファン目標回転数より大きいときは、前者のファン目標回転数を選択することを意味する。その結果、最小値選択部35fでは、第4ファン目標回転数演算部35eで計算したファン目標回転数を制限値として、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数がその制限値を超えないようにファン目標回転数が補正される。また、第4ファン目標回転数演算部35eでは、エンジン回転数が低くなるに従って低くなるファン目標回転数の制限値が計算される。
ポンプ傾転角演算部35gは、回転数センサ34により検出したエンジン1の回転数と最小値選択部35fで選択したファン目標回転数とからそのファン目標回転数を得るための油圧ポンプ22の目標傾転角を演算する。
ここで、ファン9の回転数は油圧モータ23の回転数に等しく、油圧モータ23の回転数は油圧モータ23を流れる圧油の流量により決まる。油圧モータ23を流れる圧油の流量は油圧ポンプ22の吐出流量に等しく、油圧ポンプ22の吐出流量は油圧ポンプ22の傾転角と回転数により決まる。油圧ポンプ22の回転数はエンジン1の回転数により決まる。したがって、エンジン1の回転数が分かれば、ファン目標回転数を得るための油圧ポンプ22の目標傾転角を計算することができる。
制御電流演算部35hは、ポンプ傾転角演算部35gで計算された目標傾転角を得るための電磁制御弁25のソレノイド25aの目標制御電流を演算する。
コントローラ35は、このようにして求めた目標制御電流に応じた制御電流を生成し、この制御電流を電磁制御弁25のソレノイド25aに出力する。
以上において、油圧ポンプ22のレギュレータ24と、コントローラ35の第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35e、最小値選択部35f、ポンプ傾転角演算部35g、制御電流演算部35hの各機能は、温度センサ31〜33(温度検出手段)及び回転数センサ34(回転数検出手段)の検出値に基づいて、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って冷却ファン9の回転数を上昇させるとともに、エンジン1の回転数に応じたファン目標回転数に冷却ファン9の回転数を制限するように油圧モータ23の回転数を制御する冷却ファン制御手段を構成する。
また、その冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、エンジン回転数が低くなるに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないようにファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう油圧モータ23の回転数を制御する。
次に、以上のように構成した冷却ファン駆動装置の動作を説明する。
<定常運転時>
まず、アクセルペダル12がフルに踏み込まれ、エンジン1が高速で回転している定常運転時について説明する。定常運転時としては、ホイールローダを別の場所に移動させる際の走行中や、走行牽引力でバケットを地山に押し込む掘削、掘削後の走行移動、放土等の作業時がある。
このような定常運転時においては、エンジン冷却水の温度(冷却水温)が上昇すると、コントローラ35の第1ファン目標回転数演算部35aでは、その冷却水温に応じて高めのファン目標回転数が演算され、最大値選択部35dではそのファン目標回転数が選択される。一方、アクセルペダル12はフルに踏み込まれ、エンジン1は高速(例えば最高回転数)で回転しているので、第4ファン目標回転数演算部35eでは、そのエンジン回転数に応じて高めのファン目標回転数(例えば最高ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、最大値選択部35dで選択した高めのファン目標回転数が選択される。ポンプ傾転角演算部35gではその高めのファン目標回転数に応じて油圧ポンプ22に対して大きめの目標傾転角(例えば最大傾転角)が演算され、制御電流演算部35hではその目標傾転角を得るための目標制御電流が演算され、この目標制御電流に応じた制御電流が電磁制御弁25のソレノイド25aに出力される。これによりレギュレータ24においては、油圧ポンプ22の傾転角(従って油圧ポンプ22の容量)が大きくなるように制御され、ポンプ吐出流量が増大し、油圧モータ23及び冷却ファン9の回転数が第1ファン目標回転数演算部35aで演算された高めのファン目標回転数となるよう制御される。これにより冷却ファン9が発生する風量は増加し、ラジエータ6はその風によって適切に冷却され、ラジエータ6を通過するエンジン冷却水が冷却され。
定常運転時に油圧ポンプ3等で用いる油圧系作動油の温度(作動油温)が上昇した場合、トルクコンバータ2で用いるトルコン作動油の温度(トルコン油温)が上昇した場合も同様に動作し、これら作動油も同様に冷却される。
<非操作時>
ホイールローダが走行も作業もしていない非操作時は、アクセルペダル12は踏み込まれていないので、エンジン1は低速のアイドル回転状態にあり、コントローラ35の第4ファン目標回転数演算部35eでは、低速のエンジン回転数に応じて低めのファン目標回転数(例えば最低ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、この第4ファン目標回転数演算部35eで演算された低めのファン目標回転数が選択される。その結果、ポンプ傾転角演算部35gではその低めのファン目標回転数に応じて油圧ポンプ22に対して小さめの目標傾転角(例えば最小傾転角)が演算され、油圧ポンプ22の傾転角(従って油圧ポンプ22の容量)が小さくなるように制御され、油圧ポンプ22の吐出流量は少なめとなっており、油圧モータ23及び冷却ファン9は比較的低速で回転する。この場合、仮にエンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかの温度が高温であっても、このときは非操作時であり、それ以上の温度は発生しないので、自然冷却に任せておけば問題ない。
<走行加速時>
このような非操作状態からアクセルペダル12を踏み込み、エンジン回転数を上させる走行加速時について説明する。
従来技術では、本実施の形態の図3に示す第4ファン目標回転数演算部35e及び最小値選択部35fに相当する手段を備えていないため、非操作時は、エンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかが高温である場合は、ファン目標回転数が高く設定され、油圧ポンプ22の傾転角(従って油圧ポンプ22の容量)が大きくなるように制御して油圧ポンプ22の吐出流量を増やし、冷却ファン9を高速で回転させる。このような状態からアクセルペダル12を踏み込んでエンジン回転数を上昇させようとすると、油圧ポンプ22が大容量にあってポンプ吐出流量が多いため、エンジン回転数の上昇と同時に冷却ファン9を回転させる油圧モータ23の駆動圧力(油圧ポンプ22の吐出圧力)が大きく上昇し、これによりエンジン回転上昇時のエンジン負荷が大きく増大し、エンジン1の噴けあがり(エンジン回転上昇速度)が悪くなる。これは、走行加速性能低下や作業機速度低下に繋がる。また、排気ガスが悪化し、環境を汚染するという問題もある。
このような従来技術に対して、本実施の形態では、図3に示す第4ファン目標回転数演算部35e及び最小値選択部35fを備えているため、非操作時は、上記のように温度に関係なくファン目標回転数は低回転数(例えば最低回転数)に設定され、油圧ポンプ22の傾転角(従って油圧ポンプ22の容量)は小さめ(例えば最小)に制御され、油圧ポンプ22の吐出流量は少なめとなっている。このため走行加速時にアクセルペダル12を踏み込んでエンジン回転数を上昇させようとするとき、エンジン回転数がある程度上昇するまでは、冷却ファン9の回転上昇による油圧モータ23の駆動圧力(油圧ポンプ22の吐出圧力)の増加が抑えられ、エンジン1に対する負荷を軽減することができる。したがって、エンジン回転数がスムーズに上昇し、作業効率を向上することができる。また、エンジン回転数がスムーズに上昇するので、排気ガスの悪化は少なく、環境汚染の心配も少ない。
以上のように本実施の形態によれば、エンジン冷却水の温度上昇に応じて冷却ファン9の回転数を最適な回転数に制御するとともに、走行加速時のエンジン回転数の上昇時はエンジン回転数をスムーズに上昇させることができる。その結果、作業効率が向上すると共に、排気ガスの悪化は少ないため、環境汚染の心配は少ない。
本発明の第2の実施の形態を図4を用いて説明する。図中、図3に示す部分と同等のものには同じ符号を付している。第1の実施の形態では、エンジン回転数(エンジン実回転数)からファン目標回転数の制限値を求めたが、本実施の形態は、エンジン目標回転数とエンジン回転数(エンジン実回転数)との偏差からファン目標回転数の制限値を求めるものである。
図4において、本実施の形態に係わる冷却ファン駆動装置に備えられるコントローラ35Aは、第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35i、最小値選択部35f、ポンプ傾転角演算部35g、制御電流演算部35hの各機能を有している。
第4ファン目標回転数演算部35i以外の処理部の機能は図3に示した第1の実施の形態のものと実質的に同じである。
第4ファン目標回転数演算部35iは、回転数センサ34により検出したエンジン回転数(エンジン実回転数)とアクセルペダル12の指令信号(エンジン目標回転数)を入力し、エンジン目標回転数とエンジン回転数(実回転数)との偏差である回転数偏差ΔNを求め、この回転数偏差ΔNをメモリに記憶してあるテーブルに参照させ、そのときの回転数偏差ΔNに応じたファン目標回転数を算出する。メモリのテーブルには、回転数偏差ΔNがが上昇するに従ってファン目標回転数が低下する回転数偏差ΔNとファン目標回転数との関係が設定されている。
最小値選択部35fでは、第4ファン目標回転数演算部35iで計算したファン目標回転数を制限値として、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数がその制限値を超えないようにファン目標回転数を補正する。
以上において、油圧ポンプ22のレギュレータ24(図1参照)と、コントローラ35Aの第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35i、最小値選択部35f、ポンプ傾転角演算部35g、制御電流演算部35hの各機能は、温度センサ31〜33(温度検出手段)、アクセルペダル12の指令信号の入力(第1回転数検出手段)及び回転数センサ34(第2回転数検出手段)の検出値に基づいて、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って冷却ファン9の回転数を上昇させるとともに、エンジン1の目標回転数と実回転数との回転数偏差に応じたファン目標回転数に冷却ファン9の回転数を制限するように油圧モータ23の回転数を制御する冷却ファン制御手段を構成する。
また、その冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、エンジン1の目標回転数と実回転数との回転数偏差が増大するに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないようにファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう油圧モータ23の回転数を制御する。
以上のように構成した本実施の形態では、定常運転時は、エンジン1の回転数(エンジン実回転数)はコントローラ35の公知のエンジン制御機能によりエンジン目標回転数に近い値に制御されるため、回転数偏差ΔNは比較的小さく、第4ファン目標回転数演算部35iでは、その回転数偏差ΔNに応じて高めのファン目標回転数(例えば最高ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数が選択される。このため定常運転時にエンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかの温度が上昇した場合は、第1の実施の形態と同様に高めのファン目標回転数が設定され、油圧モータ23及び冷却ファン9が高速回転し温度上昇が抑制される。
ホイールローダの非操作時は、アクセルペダル12は踏み込まれていないので、エンジン1の回転数(エンジン実回転数)はエンジン目標回転数(アイドル回転数)に近い値に制御されるため、定常運転時と同様に回転数偏差ΔNは比較的小さく、第4ファン目標回転数演算部35iでは、その回転数偏差ΔNに応じて高めのファン目標回転数(例えば最高ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数が選択される。このためエンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかが高温である場合は、それに応じた高めのファン目標回転数が設定され、油圧モータ23及び冷却ファン9が高速回転し、エンジン冷却水等の適切な冷却が行われる。
このような非操作状態からアクセルペダル12を踏み込み、エンジン回転数を上昇させる走行加速時は、エンジン目標回転数とエンジン実回転数との偏差である回転数偏差ΔNが増大し、第4ファン目標回転数演算部35iでは、その回転数偏差ΔNに応じて低めのファン目標回転数(例えば最低ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、そのファン目標回転数が選択される。その結果、油圧ポンプ22の傾転角(従って油圧ポンプ22の容量)が小さくなるように制御され、エンジン1の回転数がある程度上昇するまでは、冷却ファン9の回転上昇による油圧モータ23の駆動圧力(油圧ポンプ22の吐出圧力)の増加が抑えられ、エンジン1に対する負荷を軽減することができる。したがって、エンジン回転数がスムーズに上昇し、作業効率を向上することができる。また、エンジン回転数がスムーズに上昇するので、排気ガスの悪化は少なく、環境汚染の心配も少ない。
以上のように本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、本実施の形態によれば、エンジン目標回転数とエンジン実回転数との偏差からファン目標回転数の制限値を求めるため、非操作時にエンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかが高温である場合も、高めのファン目標回転数が設定されて冷却ファン9が高速回転するため、エンジン冷却水等を冷却することができる。
本発明の第3の実施の形態を図5及び図6を用いて説明する。図5中、図1に示す部分と同等のものには同じ符号を付し、図6中、図3に示す部分と同等のものには同じ符号を付している。第1及び第2の実施の形態では、油圧ポンプの容量を制御することにより油圧モータ(冷却ファン)の回転数を制御したが、本実施の形態は冷却ファンに連結される油圧モータの容量を制御することにより油圧モータ(冷却ファン)の回転数を制御するものである。
図5において、本実施の形態の冷却ファン駆動装置21Aは、エンジン1によって駆動される油圧ポンプ22Aと、この油圧ポンプ22Aの吐出油によって作動し冷却ファン9を回転させる油圧モータ23Aとを備えている。油圧ポンプ22Aは固定容量型の油圧ポンプであり、油圧モータ23Aは可変容量型の油圧モータである。油圧モータ23Aの押しのけ容積(容量)はレギュレータ44により油圧モータ23Aの斜板傾転角(以下単に傾転角又は傾転という)を変えることにより制御される。レギュレータ44は電磁制御弁45と傾転アクチュエータ46とを有している。
電磁制御弁45は、ソレノイド45aに与えられる制御電流が0のときは図示の第1位置Cにあり、制御電流が増大するに従って第1位置Cから第2位置Dへとストロークし、制御電流が最大になると第2位置Dに切り換えられる。電磁制御弁45が図示左側の第1位置Cにあるときは、油圧モータ23Aと傾転アクチュエータ46とを接続する第1油路45bの開口面積を最大とし、傾転アクチュエータ46とタンクとを接続する第2油路45cを閉じ、傾転アクチュエータ46の駆動圧力を最大圧力(油圧ポンプ22Aの吐出圧)とする。これにより傾転アクチュエータ46は油圧モータ23Aの押しのけ容積(容量)が最大となるよう油圧モータ23Aの傾転角を制御し、油圧モータ23Aの回転数が最小となるように制御する。電磁制御弁45が図示右側の第2位置Dに切り換えられると、第1油路45bを閉じ、第2油路45cの開口面積を最大とし、傾転アクチュエータ46の駆動圧力を最低圧力(タンク圧)とする。これにより傾転アクチュエータ46は油圧モータ23Aの押しのけ容積(容量)が最小となるよう油圧モータ23Aの傾転角を制御し、油圧モータ23Aの回転数が最大となるよう制御する。電磁制御弁45が図示左側の第1位置Cから図示右側の第2位置Dへとストロークするに従って第1油路45bの開口面積を減少させ、第2油路45cの開口面積を増大させ、傾転アクチュエータ46の駆動圧力を電磁制御弁45のストローク位置(ソレノイド45aに与えられる制御電流の大きさ)に応じた圧力とする。これにより傾転アクチュエータ46は油圧モータ23Aの押しのけ容積(容量)が電磁制御弁45のストローク位置(ソレノイド45aに与えられる制御電流の大きさ)に応じて増大するよう油圧モータ23Aの傾転角を制御し、それに応じて油圧モータ23Aの回転数を制御する。
図6において、コントローラ35Bは、第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35e、最小値選択部35f、モータ傾転角演算部35j、制御電流演算部35hの各機能を有している。
モータ傾転角演算部35j以外の処理部の機能は図3に示した第1の実施の形態のものと実質的に同じである。
モータ傾転角演算部35jは、回転数センサ34により検出したエンジン1の回転数と最小値選択部35fで選択したファン目標回転数とからそのファン目標回転数を得るための油圧モータ23Aの目標傾転角を演算する。
ここで、ファン9の回転数は油圧モータ23Aの回転数に等しく、油圧モータ23Aの回転数は油圧モータ23Aを流れる圧油の流量と油圧モータ23Aの傾転角により決まる。油圧モータ23Aを流れる圧油の流量は油圧ポンプ22Aの吐出流量に等しく、油圧ポンプ22Aの吐出流量は油圧ポンプ22の押しのけ容積(容量)と回転数により決まる。油圧ポンプ22Aは固定容量型であるので、その押しのけ容積(容量)は既知であり、油圧ポンプ22Aの回転数はエンジン1の回転数により決まる。したがって、エンジン1の回転数が分かれば、ファン目標回転数を得るための油圧モータ23Aの目標傾転角を計算することができる。
制御電流演算部35hは、モータ傾転角演算部35jで計算された目標傾転角を得るための電磁制御弁45のソレノイド45aの目標制御電流を演算する。
コントローラ35Bは、このようにして求めた目標制御電流に応じた制御電流を生成し、この制御電流を電磁制御弁45のソレノイド45aに出力する。
以上において、油圧モータ23Aのレギュレータ44と、コントローラ35Bの第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35e、最小値選択部35f、モータ傾転角演算部35j、制御電流演算部35hの各機能は、温度センサ31〜33(温度検出手段)及び回転数センサ34(回転数検出手段)の検出値に基づいて、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って冷却ファン9の回転数を上昇させるとともに、エンジン1の回転数に応じたファン目標回転数に冷却ファン9の回転数を制限するように油圧モータ23Aの回転数を制御する冷却ファン制御手段を構成する。
また、その冷却ファン制御手段は、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、エンジン回転数が低くなるに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないようにファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう油圧モータ23Aの回転数を制御する。
以上のように構成した本実施の形態では、定常運転時は、エンジン1は高速で回転しているため、第4ファン目標回転数演算部35eでは、そのエンジン回転数に応じて高めのファン目標回転数(例えば最高ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数が選択される。このため定常運転時にエンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかの温度が上昇した場合は、第1の実施の形態と同様に高めのファン目標回転数が設定され、ポンプ傾転角演算部35jではその高めのファン目標回転数に応じて油圧モータ23Aに対して小さめの目標傾転角が演算され、制御電流演算部35hではその目標傾転角を得るための目標制御電流が演算され、この目標制御電流に応じた制御電流が電磁制御弁45のソレノイド45aに出力される。これによりレギュレータ44においては、油圧モータ23Aの傾転角(従って油圧モータ23Aの容量)が小さくなるように制御され、油圧モータ23A及び冷却ファン9の回転数が第1ファン目標回転数演算部35aで演算された高めのファン目標回転数となるよう制御される。これにより冷却ファン9が発生する風量は増加し、ラジエータ6はその風によって適切に冷却され、ラジエータ6を通過するエンジン冷却水が冷却され。
ホイールローダの非操作時は、アクセルペダル12は踏み込まれていないので、第4ファン目標回転数演算部35eでは、低速のエンジン回転数に応じて低めのファン目標回転数(例えば最低ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、この第4ファン目標回転数演算部35eで演算されたファン目標回転数が選択される。その結果、ポンプ傾転角演算部35jではその低めのファン目標回転数に応じて油圧モータ23Aに対して大きめの目標傾転角が演算され、油圧モータ23Aの傾転角(従って油圧モータ23Aの容量)は大きくなるよう制御され、油圧モータ23A及び冷却ファン9は低速で回転する。
このような非操作状態からアクセルペダル12を踏み込み、エンジン回転数を上昇させる走行加速時は、アクセルペダル12の踏み込みによりをエンジン目標回転数が増大するが、アクセルペダル踏み込み直前の非操作時は、上記のように温度に関係なくファン目標回転数は低回転数に設定され、油圧モータ23Aの傾転角(従って油圧モータ23Aの容量)は大きくなるよう制御され、油圧モータ23A及び冷却ファン9の回転数は低めとなっている。このためアクセルペダル12を踏み込んでエンジン回転数を上昇させようとするとき、エンジン回転数がある程度上昇するまでは、冷却ファン9の回転上昇による油圧モータ23の駆動圧力(油圧ポンプ22の吐出圧力)の増加が抑えられ、エンジン1に対する負荷を軽減することができる。したがって、エンジン回転数がスムーズに上昇し、作業効率を向上することができる。また、エンジン回転数がスムーズに上昇するので、排気ガスの悪化は少なく、環境汚染の心配も少ない。
以上のように本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
本発明の第4の実施の形態を図7及び図8を用いて説明する。図7中、図1及び図5に示す部分と同等のものには同じ符号を付し、図8中、図3に示す部分と同等のものには同じ符号を付している。第1〜第3の実施の形態では、油圧ポンプ又は油圧モータの容量を制御することにより油圧モータ(冷却ファン)の回転数を制御したが、本実施の形態は、油圧ポンプの圧油供給油路に対するバイパス回路を流れるバイパス流量を制御することにより油圧モータ(冷却ファン)の回転数を制御するものである。
図7において、本実施の形態の冷却ファン駆動装置21Bは、エンジン1によって駆動される油圧ポンプ22Aと、この油圧ポンプ22Aの吐出油によって作動し冷却ファン9を回転させる油圧モータ23とを備えている。油圧ポンプ22Aは固定容量型の油圧ポンプであり、油圧モータ23も固定容量型の油圧モータである。油圧ポンプ22Aと油圧モータ23とを連絡する圧油供給油路51には、この圧油供給油路51をタンクにつなげるバイパス回路54が設けられている。このバイパス回路54は、圧油供給油路51から分岐したバイパス油路52と、バイパス油路52に設けられた電磁制御弁55と、電磁制御弁55をタンクに接続するタンク油路56とを有している。
電磁制御弁55は、ソレノイド55aに与えられる制御電流が0のときは図示の第1位置Eにあり、制御電流が増大するに従って第1位置Eから第2位置Fへとストロークし、制御電流が最大になると第2位置Fに切り換えられる。電磁制御弁45が図示左側の第1位置Eにあるときは、バイパス油路52とタンク油路56とを接続する油路55bの開口面積を最大とし、バイパス油路52からタンクに戻るバイパス流量を最大にする。これにより油圧ポンプ22Aから油圧モータ23へ供給される圧油の流量が最少となり、油圧モータ23の回転数は最小となる。電磁制御弁55が図示右側の第2位置Fに切り換えられると、油路55bを閉じ、バイパス油路52からタンクに戻るバイパス流量を0にする。これにより油圧ポンプ22Aの吐出流量の全量が油圧モータ23に供給され、油圧ポンプ22Aから油圧モータ23へ供給される圧油の流量が最大となり、油圧ポンプ23の回転数も最大となる。電磁制御弁55が図示左側の第1位置Eから図示右側の第2位置Fへとストロークするに従って油路55bの開口面積を減少させ、その開口面積に応じてバイパス油路52からタンクに戻るバイパス流量を減少させる。これにより油圧ポンプ22Aから油圧モータ23へ供給される圧油の流量が電磁制御弁55のストローク位置(ソレノイド55aに与えられる制御電流の大きさ)に応じて増大するよう制御され、これに応じて油圧モータ23の回転数も制御される。
図8において、コントローラ35Cは、第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35e、最小値選択部35f、バイパス流量演算部35k、制御電流演算部35hの各機能を有している。
バイパス流量演算部35k以外の処理部の機能は図3に示した第1の実施の形態のものと実質的に同じである。
バイパス流量演算部35kは、回転数センサ34により検出したエンジン1の回転数と最小値選択部35fで選択したファン目標回転数とからそのファン目標回転数を得るための目標バイパス流量を演算する。
ここで、ファン9の回転数は油圧モータ23の回転数に等しく、油圧モータ23の回転数は油圧モータ23を流れる圧油の流量により決まる。油圧モータ23を流れる圧油の流量は油圧ポンプ22の吐出流量から、バイパス油路52及び電磁制御弁55を介してタンクに戻されるバイパス流量を差し引いた流量に等しく、油圧ポンプ22の吐出流量は油圧ポンプ22の押しのけ容積(容量)と回転数により決まる。油圧ポンプ22Aは固定容量型であるので、その押しのけ容積(容量)は既知であり、油圧ポンプ22Aの回転数はエンジン1の回転数により決まる。したがって、エンジン1の回転数が分かれば、ファン目標回転数を得るためのバイパス流量を計算することができる。
制御電流演算部35hは、バイパス流量演算部35kで計算された目標バイパス流量を得るための電磁制御弁55のソレノイド55aの目標制御電流を演算する。
コントローラ35Cは、このようにして求めた目標制御電流に応じた制御電流を生成し、この制御電流を電磁制御弁55のソレノイド55aに出力する。
以上において、バイパス回路54、コントローラ35Cの第1ファン目標回転数演算部35a、第2ファン目標回転数演算部35b、第3ファン目標回転数演算部35c、最大値選択部35d、第4ファン目標回転数演算部35e、最小値選択部35f、バイパス流量演算部35k、制御電流演算部35hの各機能は、温度センサ31〜33(温度検出手段)及び回転数センサ34(回転数検出手段)の検出値に基づいて、エンジン冷却水の温度が上昇するに従って冷却ファン9の回転数を上昇させるとともに、エンジン1の回転数に応じたファン目標回転数に冷却ファン9の回転数を制限するように油圧モータ23の回転数を制御する冷却ファン制御手段を構成する。
以上のように構成した本実施の形態では、定常運転時は、エンジン1は高速で回転しているため、第4ファン目標回転数演算部35eでは、そのエンジン回転数に応じて高めのファン目標回転数(例えば最高ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、最大値選択部35dで選択したファン目標回転数が選択される。このため定常運転時にエンジン冷却水、油圧系作動油、トルコン作動油のいずれかの温度が上昇した場合は、第1の実施の形態と同様に高めのファン目標回転数が設定され、バイパス流量演算部35kではその高めのファン目標回転数に応じて小さめの目標バイパス流量が演算され、制御電流演算部35hではその目標バイパス流量を得るための目標制御電流が演算され、この目標制御電流に応じた制御電流が電磁制御弁55のソレノイド55aに出力される。これにより電磁制御弁55はバイパス流量が少なくなるように制御され、油圧モータ23への供給流量が増大し、油圧モータ23及び冷却ファン9の回転数が第1ファン目標回転数演算部35aで演算された高めファン目標回転数となるよう制御される。これにより冷却ファン9が発生する風量は増加し、ラジエータ6はその風によって適切に冷却され、ラジエータ6を通過するエンジン冷却水が冷却され。
ホイールローダの非操作時は、アクセルペダル12は踏み込まれていないので、第4ファン目標回転数演算部35eでは、低速のエンジン回転数に応じて低めのファン目標回転数(例えば最低ファン目標回転数)が演算され、最小値選択部35fでは、この第4ファン目標回転数演算部35eで演算されたファン目標回転数が選択される。その結果、バイパス流量演算部35kではその低めのファン目標回転数に応じて大きめの目標バイパス流量が演算され、バイパス回路54を流れるバイパス流量は大流量に制御され、油圧モータ23A及び冷却ファン9は低速で回転する。
このような非操作状態からアクセルペダル12を踏み込み、エンジン回転数を上させる走行加速時は、アクセルペダル12の踏み込みによりをエンジン目標回転数が増大するが、アクセルペダル踏み込み直前の非操作時は、上記のように温度に関係なくファン目標回転数は低回転数に設定され、バイパス流量は大流量に制御され、油圧モータ23及び冷却ファン9の回転数は低めとなっている。このためアクセルペダル12を踏み込んでエンジン回転数を上昇させようとするとき、エンジン回転数がある程度上昇するまでは、冷却ファン9の回転上昇による油圧モータ23の駆動圧力(油圧ポンプ22の吐出圧力)の増加が抑えられ、エンジン1に対する負荷を軽減することができる。したがって、エンジン回転数がスムーズに上昇し、作業効率を向上することができる。また、エンジン回転数がスムーズに上昇するので、排気ガスの悪化は少なく、環境汚染の心配も少ない。
以上のように本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、以上述べた実施の形態は、本発明の精神の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、走行式作業機械としてホイールローダについて説明したが、冷却ファン駆動装置を備えるものであれば、それ以外の走行式油圧作業機に適用してもよい。本発明が適用可能なホイールローダ以外の走行式作業機械としては、例えば、テレスコピックハンドラー、クローラ式或いはホイール式の油圧ショベル等がある。
また、上記実施の形態では、エンジン冷却水を冷却するラジエータ6、油圧系作動油を冷却するオイルクーラ7、トルコン作動油を冷却するオイルクーラ8の3つの熱交換機を有する走行式作業機械に本発明を適用したが、走行式作業機械が油圧系作動油を冷却するオイルクーラ7或いはトルコン作動油を冷却するオイルクーラ8を備えていない場合は、そのような走行式作業機械に本発明を適用してもよい。
更に、上記図5、図6に示した第3の実施の形態及び図7、図8に示した第4の実施の形態では、目標ファン回転数の制限値を演算する第4ファン目標回転数演算部を、第1の実施の形態と同様にエンジン回転数から目標ファン回転数の制限値を演算するものとしたが、図4に示す第2の実施の形態のようにエンジン目標回転数とエンジン実回転数との偏差である回転数偏差ΔNから目標ファン回転数の制限値を求めるものとしてもよい。
本発明の一実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置を周囲の構成と共に示す図である。 本発明の冷却ファン駆動装置が搭載される走行作業車両の一例であるホイールローダの外観を示す図である。 コントローラの冷却ファン駆動装置に係わる処理機能を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置におけるコントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。 本発明の第3の実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置を周囲の構成と共に示す図である。 本発明の第3の実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置におけるコントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。 本発明の第4の実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置を周囲の構成と共に示す図である。 本発明の第4の実施の形態による走行式作業機械の冷却ファン駆動装置におけるコントローラの処理機能を示す機能ブロック図である。
符号の説明
1 エンジン
2 トルクコンバータ
3 油圧ポンプ
5 走行装置
6 ラジエータ
7 オイルクーラ(油圧系作動油)
8 オイルクーラ(トルコン作動油)
9 冷却ファン
11 電子ガバナ
12 アクセルペダル
21 冷却ファン駆動装置
21A 冷却ファン駆動装置
21B 冷却ファン駆動装置
22 油圧ポンプ(可変容量型)
22A 油圧ポンプ(固定容量型)
23 油圧モータ(固定容量型)
23A 油圧モータ(可変容量型)
24 レギュレータ
25 電磁制御弁
25a ソレノイド
25b 第1油路
25c 第2油路
26 傾転アクチュエータ
31,32,33 温度センサ
34 回転数センサ
35 コントローラ
35A コントローラ
35B コントローラ
35C コントローラ
35a 第1ファン目標回転数演算部
35b 第2ファン目標回転数演算部
35c 第3ファン目標回転数演算部
35d 最大値選択部
35e 第4ファン目標回転数演算部
35f 最小値選択部
35g ポンプ傾転角演算部
35h 制御電流演算部
35i 第4ファン目標回転数演算部
35j モータ傾転角演算部
35k バイパス流量演算部
44 レギュレータ
45 電磁制御弁
45a ソレノイド
46 傾転アクチュエータ
51 圧油供給油路
52 バイパス油路
54 バイパス回路
55 電磁制御弁
56 タンク油路

Claims (8)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、
    前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、
    前記エンジンの冷却水を冷却する冷却ファンと、
    前記エンジンによって駆動される作業用油圧ポンプ及び冷却ファン用油圧ポンプと、
    前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、
    前記エンジン冷却水の温度を検出する温度検出手段と、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記温度検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、
    前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数と、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなる前記ファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの回転数に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記アクセルペダルが非操作状態のときの前記低速のアイドル回転数のときには、前記エンジンの冷却水の温度に関係なく、前記ファン目標回転数を最低回転数に設定することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  2. 請求項1記載の走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないように前記ファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう前記油圧モータの回転数を制御することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  3. エンジンと、
    前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、
    前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、
    前記エンジンの冷却水を冷却する冷却ファンと、
    前記エンジンによって駆動される作業用油圧ポンプ及び冷却ファン用油圧ポンプと、
    前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、
    前記エンジン冷却水の温度を検出する温度検出手段と、
    前記エンジンの目標回転数を検出する第1回転数検出手段と、
    前記エンジンの実回転数を検出する第2回転数検出手段と、
    前記温度検出手段及び前記第1及び第2回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、
    前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数と、前記エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差が増大するに従って低くなるファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ
    前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って高くなるファン目標回転数を計算するとともに、前記エンジンの目標回転数と実回転数との回転数偏差が増大するに従って低くなるファン目標回転数の制限値を計算し、この制限値を超えないように前記ファン目標回転数を補正して、この補正したファン目標回転数が得られるよう前記油圧モータの回転数を制御することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  4. 請求項1又は3記載の走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記油圧ポンプは可変容量型の油圧ポンプであり、前記冷却ファン制御手段は、前記油圧ポンプの容量を制御することにより前記油圧モータの回転数を制御することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  5. 請求項1又は3記載の走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記油圧モータは可変容量型の油圧モータであり、前記冷却ファン制御手段は、前記油圧モータの容量を制御することにより前記油圧モータの回転数を制御することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  6. 請求項1又は3記載の走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記油圧ポンプの吐出油を前記油圧モータに供給する圧油供給油路から分岐し、前記圧油供給油路をタンクにつなげるバイパス回路を更に備え、
    前記冷却ファン制御手段は、前記バイパス回路を流れるバイパス流量を制御することにより前記油圧モータの回転数を制御することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  7. エンジンと、
    前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、
    前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、
    前記エンジンによって駆動される作業用油圧系の油圧ポンプとを有する走行式作業機械に備えられ、
    前記エンジンの冷却水と前記作業用油圧系の作動油とを冷却する冷却ファンと、
    前記エンジンによって駆動される冷却ファン用油圧ポンプと、
    前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、
    前記エンジン冷却水の温度を検出する第1温度検出手段と、
    前記作業用油圧系の作動油の温度を検出する第2温度検出手段と、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記第1及び第2温度検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、
    前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数及び前記作業用油圧系の作動油の温度が上昇するにしたがって上昇するファン目標回転数と、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなる前記ファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度及び前記作業用油圧系の作動油のいずれかが上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの回転数に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記アクセルペダルが非操作状態のときの前記低速のアイドル回転数のときには、前記エンジンの冷却水の温度及び前記作業用油圧系の作動油の温度に関係なく、前記ファン目標回転数を最低回転数に設定することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
  8. エンジンと、
    前記エンジンの目標回転数を指令するアクセルペダルと、
    前記エンジンによって駆動されるトルクコンバータに連結され、前記エンジンの動力が前記トルクコンバータを介して伝えられて駆動される走行装置と、
    前記エンジンによって駆動される作業用油圧系の油圧ポンプとを有する走行式作業機械に備えられ、
    前記エンジンの冷却水と前記作業用油圧系の作動油と前記トルクコンバータの作動油とを冷却する冷却ファンと、
    前記エンジンによって駆動される冷却ファン用油圧ポンプと、
    前記作業用油圧ポンプから吐出される圧油が供給される作業用油圧アクチュエータ及び前記冷却ファン用油圧ポンプの吐出油によって作動し前記冷却ファンを回転させる油圧モータとを備えた走行式作業機械の冷却ファン駆動装置において、
    前記アクセルペダルの非操作状態のときに前記エンジンの回転数を低速のアイドル回転数に制御し、前記アクセルペダルの操作量に応じて前記エンジン回転数を前記アイドル回転数から最高回転数まで増加するように制御するエンジン回転数制御手段と、
    前記エンジン冷却水の温度を検出する第1温度検出手段と、
    前記作業用油圧系の作動油の温度を検出する第2温度検出手段と、
    前記トルクコンバータの作動油の温度を検出する第3温度検出手段と、
    前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記第1、第2及び第3温度検出手段及び回転数検出手段の検出値に基づいて、前記油圧モータの回転数を制御する冷却ファン制御手段とを備え、
    前記冷却ファン制御手段は、前記エンジン冷却水の温度が上昇するに従って上昇するファン目標回転数、前記作業用油圧系の作動油の温度が上昇するにしたがって上昇するファン目標回転数及び前記トルクコンバータの作動油の温度が上昇するにしたがって上昇するファン目標回転数と、前記エンジン回転数が低くなるに従って低くなる前記ファン目標回転数の制限値とにより、前記エンジン冷却水の温度、前記作業用油圧系の作動油及び前記トルクコンバータの作動油のいずれかが上昇するに従って前記冷却ファンの回転数を上昇させるとともに、前記アクセルペダルを踏み込んで前記エンジンの回転数を上昇させる走行加速時に、前記エンジンの回転数に応じた前記ファン目標回転数の制限値に前記冷却ファンの回転数を制限して前記油圧モータの駆動圧力の増加を抑えるように前記油圧モータの回転数を制御し、かつ前記アクセルペダルが非操作状態のときの前記低速のアイドル回転数のときには、前記エンジンの冷却水の温度、前記作業用油圧系の作動油の温度及び前記トルクコンバータの作動油の温度に関係なく、前記ファン目標回転数を最低回転数に設定することを特徴とする冷却ファン駆動装置。
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