[go: up one dir, main page]

JP4562897B2 - ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器 - Google Patents

ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP4562897B2
JP4562897B2 JP2000353132A JP2000353132A JP4562897B2 JP 4562897 B2 JP4562897 B2 JP 4562897B2 JP 2000353132 A JP2000353132 A JP 2000353132A JP 2000353132 A JP2000353132 A JP 2000353132A JP 4562897 B2 JP4562897 B2 JP 4562897B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
fin material
fin
underlayer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000353132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002162186A (ja
Inventor
浩一 大冨
堅 勝又
二三男 見原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Aluminum Co Ltd filed Critical Mitsubishi Aluminum Co Ltd
Priority to JP2000353132A priority Critical patent/JP4562897B2/ja
Publication of JP2002162186A publication Critical patent/JP2002162186A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4562897B2 publication Critical patent/JP4562897B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密着性の良好な親水性皮膜を備え、耐食性に優れた熱交換器用フィン材とそれを備えた熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアコンディショナに内蔵されている熱交換器は、従来、軽量で優れた熱交換特性を要求されることから、アルミニウム又はアルミニウム合金製のものが広く用いられている。これらの熱交換器において、例えば、冷房運転等を行っている際に熱交換器の周囲の空気中の水分は熱交換器のフィンの表面に凝集水として付着する。
【0003】
この凝集水の付着を防止する手法の1つとして、フィンの表面に撥水性の樹脂膜を被覆してフィンの表面を撥水性にすることが考えられる。ところが、フィンの表面を撥水性にすると、フィンの表面に付着した水分が半球状の水滴になってフィンとフィンの間に付着し、フィンの周囲の通風性を損ない、フィンにおける熱交換効率を低下させるおそれがある。
また、アルミニウム又はアルミニウム合金は一般的には耐食性に優れた素材として利用されているが、フィンの表面に常時凝集水が付着している使用状態においては、フィンの表面において一種の濃淡電池が形成され易く、フィンの腐食を予想以上に早めてしまうという問題が生じる。以上のような背景から本願発明者は、熱交換器のフィンの表面に親水性の皮膜を形成し、更にフィン自体の耐食性を高めることが必要と考えている。
【0004】
この種熱交換器の表面に形成される親水性の皮膜として従来から広く研究されているのは、クロメート皮膜である。ところが、このクロメート皮膜はCrを主体とする組成であるので、毒性の面で問題視されている6価クロムを使用しなくてはならない可能性を有している。この6価クロムを用いた皮膜であると、環境問題となるおそれが高く、仮にこの6価クロムを安全性の面で高いとされている3価クロムに置き換えた皮膜を用いたとしても、酸化等により経時的に3価クロムが6価クロムに変化するおそれを有するとともに、3価クロムにしたとしても廃液処理の必要性を有しており、環境クロム汚染の問題を引き起こす可能性を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本願発明者は、このような環境面で問題を発生するおそれを有するクロムを用いることなく、ノンクロメート型の処理により熱交換器用のフィンに適用することが可能な技術の研究開発を行い、本願発明に到達した。
【0006】
本願発明は前記の背景に基づき、表面部分に親水性皮膜を有し、優れた親水性を有し、凝集水の付着に伴う熱交換効率の低下を生じさせるおそれが少なく、凝集水が常時付着するような環境で使用しても耐食性の面で問題を生じない熱交換器用フィン材を提供することを目的とする。また、これら各種の特性を有する上に、親水性皮膜の密着性にも優れさせた熱交換器用フィン材を提供することを目的とする。
更に本願発明は、これらの優れた特性を有するフィン材を備えた熱交換器の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属基材と、該金属基材上に形成された反応型下地処理法によるノンクロメート型の下地層と、該下地層上に形成された親水性皮膜とを具備してなり、前記下地層が、Zrを必須成分として含み、金属基材上に加熱した処理液を塗布し、該処理液層の一部を前記金属基材と反応させる反応型下地処理法により形成されたものであることを特徴とする。
Zrを必須成分として含む処理液層と金属基材との反応による下地層を有し、その上に親水性皮膜を有するので、Zrを含み、Crを含んでいないノンクロメート型の下地層を利用することができ、環境汚染の問題を生じないフィン材を提供できる。また、下地層の上に設けられている親水性皮膜がフィン材に親水性を付与し、半球状の凝集水の付着を阻止する。
【0008】
本発明において、前記下地層に必須成分としてZrが1mg/m以上、100mg/m以下含有されてなることが好ましい。必須成分としてのZrが1mg/m以上含有され、100mg/m以下含有されることで、下地層として良好な密着性を確保することができ、優れた耐食性を確保でき、フィン材に必要な親水性が確保される。
本発明において、前記反応型下地処理法による下地層が、AlF とAl とAlOFを含有する基層と、AlO (OH) ・nH OとAlF とAlOFを含有する層と、ZrO ・nH 2 Oを有する層と、Zr (PO ・nH 2 Oを含有する層の積層構造であることを特等とする。
本発明において、前記処理液がフルオロジルコニウム酸またはそのアンモニウム塩に弗化水素酸を添加してなるものを主成分とした処理液であることを特徴とする。
【0009】
本発明において、前記下地層に必須成分としてのZrに加え、Ti、Si、C、V、P、Oのうち、少なくとも1種又は2種以上が含有されてなるものとすることができる。
本発明において、前記下地層に、TiとSiとVとPのうち、少なくとも1種または2種以上の元素の酸化物が含有されてなることを特徴とするものでも良い。
【0010】
本発明において、前記下地層に、5mg/m以上、50mg/m以下のZrが含有されてなることを特徴とするものでも良い。このような範囲で必須成分としてのZrが含有されていると、下地層として、より良好な密着性の確保ができ、優れた耐食性とフィン材に必要な親水性が確保される。
【0011】
本発明は、先のいずれかに記載のフィン材を備えたことを特徴とする熱交換器であっても良い。
前記フィン材が設けられた熱交換器であるならば、フィン材の表面に親水性を有するので熱交換器の冷房運転などの際に凝集水が付着してもフィン材周囲において通気性を損なうおそれが少ない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明に係る熱交換器用フィン材の第1実施形態を示すもので、この第1実施形態のフィン材Aは、アルミニウムあるいはアルミニウム合金からなる板状の金属基材1と、この金属基材1の表面部分に形成されたノンクロメート反応型の下地層2と、この下地層2の上に被覆された親水性皮膜3とを具備して薄板状に形成されている。
【0013】
前記金属基材1は、アルミニウムあるいはアルミニウム合金からなり、JIS1050、JIS1100、JIS1200などのJIS1000系合金あるいはJIS7000系合金などからなるが、金属基材1の構成材料はこれらの系のものに限るものではなく、熱交換器用フィン材の構成材料として用いられている種々の純アルミニウム系あるいはアルミニウム合金系のものを適用できるのは勿論である。
【0014】
前記下地層2は、金属基材1に対して後に説明する反応型ノンクロメート処理法を実施して形成されたものである。この下地層2は、TiとZrの少なくとも一方を必須成分として含み、更にSiとCとVとPとOのうち、1種又は2種以上を添加成分として含むものである。これら元素の中でO(酸素)は、必須成分(Ti又はZr)の酸化物の形態、あるいは他の添加成分元素(Si、C、V、P)の酸化物の形態で含まれるものである。
【0015】
この下地層2において、必須成分としてTi又はZrを1〜100mg/m2の範囲で含有することが好ましい。また、前記下地層2の必須成分としてTi又はZnを5〜50mg/m2の範囲で含有することがより好ましい。これらの必須成分は、下地層2の全量の10〜90重量%となることが好ましい。
更に前記下地層2において、必須元素としてのZr又はTiの他に、添加成分として、Siを1〜20重量%、Cを10〜50%重量、Vを5〜30重量%、Pを5〜30重量%、Oを5〜50重量%のうち、これらを単独または2種以上まとめてこれらの範囲内で含有していることが好ましい。
【0016】
前記下地層2においてZrとTiは必須成分であり、これらを含有していないと金属基材1への密着性が得られなくなり、金属基材1の耐食性も低下する。下地層2においてSi、C、V、P、Oは必要に応じて添加することができる成分である。
前述の下地層2を構成する元素はZr及びTiを化合物状態で含むものであるが、詳細構造については後述する。
【0017】
前記親水性皮膜3は、フィン材の表面に位置して親水性を確保するためのもので、親水性皮膜3としては、水ガラス系親水性皮膜、有機系親水性皮膜、複合系親水性皮膜のいずれを用いても良い。
【0018】
前記水ガラス系親水性皮膜としては、主として、主成分のアルカリ珪酸塩とバインダーとしての水性樹脂からなる。これらの中でも例えば、アルカリ珪酸と、カルボニル基を有する低分子有機化合物とを主成分とするものを用いることができる。そしてこれらの主成分に対して水溶性有機高分子化合物を添加してなる組成とすることもできる。前記アルカリ珪酸塩は、皮膜に親水性を与えるための主成分を構成するものであり、SiO2/M2O(式中Mはリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属を示す。)で表される比が1以上、例えば、2〜5のものが好ましい。前記低分子有機化合物は、例えば分子内にカルボニル基を有する低分子有機化合物であって、前記アルカリ珪酸塩による皮膜を安定化させて、親水性を向上させ、かつ皮膜に柔軟性を与えるものである。このような低分子有機化合物として具体的には、アルデヒド型、エステル類、アミド類などを例示することができる。前記水溶性有機高分子化合物は、アルカリ珪酸塩とカルボニル基を有する低分子有機化合物から形成された皮膜の親水性をさらに向上させるとともに、柔軟性を向上させるために添加される。このような水溶性有機高分子化合物として具体的には、多糖類系天然高分子、水溶性蛋白系天然高分子、アニオン、非イオン、あるいはカチオン性付加重合系水溶合成高分子、重縮合系水溶性高分子などを例示することができる。
【0019】
前記有機系親水性皮膜としては、ポリビニルアルコール系、セルロース系、アクリル系等の親水性樹脂を主成分とするものからなる。これらの中でも例えば、ニトリル基を有する共役系単量体(a)、ヒドロキシ基を有する共役系及び又は非共役系単量体(b)、カルボニル基を有する共役系単量体(c)、炭素数1〜6の飽和直鎖及び/又は脂環式アルキル基を有する共役系単量体(d)、及びリン酸塩化合物(f)を用いて構成された共重合体(A)の酸基が、塩基性化合物で部分中和又は中和することにより構成された親水性の樹脂(イ)の皮膜であっても良い。また、ポリエチレングリコールと有機二塩基性酸素酸(h)からなるジエステル二塩基酸(B)の酸基を、有機アミン系化合物(γ)で中和することにより構成された耐アルカリ性付与剤(ロ)とポリグリシジルエーテル(C)の群から選択される少なくとも1つの硬化剤(ハ)を先に説明した成分の樹脂に対し、添加した塗料を塗布形成して得られる有機系親水性皮膜であっても良い。
【0020】
前記組成物において、単量体(a)としてアクリロニトリルやメタクリロニトリルなどを例示することができ、共役系及び又は非共役系単量体(b)として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、あるいは、2−ヒドロキシプロピルエチルビニルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル等を例示することができる。また、共役系単量体(c)としてアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等を例示することができ、共役系単量体(d)としてメチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート等を例示することができる。
【0021】
前記複合系親水性皮膜としては、親水性樹脂とコロイダルシリカからなるものが広く知られている。例えば、アルミナゾルと、水溶性アクリル樹脂とポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの変成物、エチレンオキサイドとプロピレンとの共重合体、およびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体およびその変成物からなる1種を含有するものを例示することができる。
前記複合系親水性皮膜を構成する組成物において、アルミナゾルとはアルミナ水和物の粒子が水に分散されてなる水分媒体を例示できるものであり、水溶性アクリル樹脂とは、スルホン酸基、一価の塩、水酸基、カルボキシル基等の極性基を有するアクリル系共重合体などを例示することができる。
【0022】
以上説明した各種の水ガラス系親水性皮膜、有機系親水性皮膜、複合系親水性皮膜のいずれかを単独であるいは必要に応じて混合するか多層として親水性皮膜3として用いることができる。
【0023】
次に前述の下地層2を形成するための反応型下地処理法によってノンクロメート反応型の下地層2を製造する方法について説明する。
反応型下地処理法とは基本的に、金属基材1の上に必要な組成の処理液をスプレー塗布法などの手法にて塗布し、必要に応じて加熱処理を行い、金属基材1の表面部分において処理液の成分と金属基材1とを反応させて反応生成層を生成させ、この反応生成層以外の部分を洗浄して除去し、下地層2を形成する方法である。前述の処理液を金属基材1上に塗布する方法はスプレー塗布、浸漬法、ハケ塗り法などのいずれの方法であっても良い。
【0024】
ここで塗布する処理液とは、Zr又はTiの化合物をベースとするもので、Zr系の処理液としては、フルオロジルコニウム酸(H2ZrF6)またはそのアンモニウム塩に弗化水素酸を添加したものを主成分としたもの、あるいは、それらに更にリン酸を添加したものなどを用いることができる。なお、前述のフルオロジルコニウム酸(H2ZrF6)またはそのアンモニウム塩に弗化水素酸を添加したものを主成分とし、更に、タンニンやリン酸エステル及びシリカ、あるいは、水溶性ポリマー等を添加したものなどを用いても良い。
次に、前述のフルオロジルコン酸/リン酸系処理液でのAl金属基材1との反応は簡単には以下のように表すことができる。
2Al+H2ZrF4+2H2O → ZrO2+2AlF3+3H2
3H2ZrF6+4H3PO4 → Zr3(PO44+18HF
【0025】
この反応式から明らかなように下地層2は酸化ジルコニウムとリン酸ジルコニウムを主体としてなり、AlF3を含んでいる。よってこの組成の下地層2にあっては、Zrを必須成分とした上に、Pを含む組成となる。
上記の式ではHFが生成するが、HFはAlと反応して消費される。なお、前記基本組成の他に、Tiを含む組成の場合は、H2TiF6を含むものを用いることが好ましく、Siを含む組成の場合は、H2SiF6を含むものを用いることが好ましい。更に、界面活性剤や樹脂を添加したものはCが含まれ、酸化バナジウム(V25)やバナジウム酸アンモニウム(NH4VO3)を添加したものについてはVが含まれる。
前記基本組成系の処理液を用いて得られる下地層2の構造としては、金属基材1の上面側に、AlF3、Al23、AlOFを含有する基層が存在し、その上にAlOx(OH)y・nH2O、AlF3、AlOFを含有する層と、ZrO2・nH2Oを有する層と、Zr3(PO44・nH2Oを含有する層とが順次積層された層構造を例示することができる。
【0026】
より具体的に下地層2を形成するには、一例として以下の工程を採用することができる。
まず、厚さ100μm程度の圧延Alの薄板を用意し、これをアルカリ系脱脂処理して表面洗浄し、続いて水洗してアルカリ溶液を除去する。ここで例えば、アルカリ脱脂処理として50〜70℃の温度で数秒間、Alの薄板をアルカリ溶液に浸漬してから引き出すことで行う。
【0027】
次にこのAlの薄板にスプレー装置でノンクロメート処理液を常温より高い温度、例えば、50℃〜80℃程度にして吹きかけ(スプレーし)て塗布層を形成し、続いて水洗して反応液を除去し、その後120℃〜200℃の範囲に加熱して乾燥、焼き付ける処理を数秒〜30秒程度行い、反応型ノンクロメート処理を施す。
以上のノンクロメート処理において、ノンクロメート処理液をAlの薄板に50〜80℃で吹き付けた段階でAlの薄板の表面においてはAlとノンクロメート処理液との反応が進行し、Alの薄板の表面部分に反応層が生成する。また、ノンクロメート処理液を吹きかけた後に行う乾燥処理と焼付け処理においても反応は進行し、所望の厚さの下地層がAlの薄板上に生成する。
【0028】
以上のノンクロメート処理法により形成された下地層2は、Ti又はZrを必須成分として含有し、それらの必須成分に加えてSi、C、V、P、Oのいずれか1種または2種以上の元素を含むものであるので、下地層2の金属基材1に対する密着性を良好とすることができ、金属基材1の耐食性も良好とすることができる。
また、前記下地層2の上に形成される親水性皮膜3が良好な親水性を発揮するので、親水性に優れ、親水性皮膜3上に半球状の水滴が付着することもなく、フィン材周囲の通気性を損なうおそれもない。
【0029】
次に、前述の構造のフィン材を備えた熱交換器Bの一形態を図2に示す。
図2は本発明に係るフィン材Aを用いて得られたフィンを備えたエアコン用の熱交換器の一例を示すもので、この例の熱交換器Bは、フィン材Aが多数、微細な間隔(1mm〜数mm程度の間隔)をあけて積層された構成のフィン14を貫通するように蛇行状態のチューブ13を配して構成されている。
この構造の熱交換器Bはフィン14が先に説明したフィン材Aを塑性加工してなるものから構成されている。
【0030】
このように熱交換器Bのフィン14をフィン材Aから構成すると、フィン14の全表面に親水性皮膜2を均一に設けているので、熱交換器Bのフィン14の全表面で均一な親水性を発揮させることができ、仮に熱交換器Bがエアコンディショナに備えられて冷房運転がなされた状態でフィン材Aの表面部分に凝集水を生じるおそれがあっても、フィン材14の全表面において凝集水が液滴状に付着することがなく、凝集水は薄い膜状にフィン材Aの表面に生成するので、フィン材Aが多数積層された構造であっても、フィン材A、A間の間隙を凝集水が閉塞したり、狭めたりするおそれを解消することができる。
【0031】
よって前述のフィン材Aを備えた熱交換器Bであるならば、冷房運転時に凝集水が生じた場合であっても良好な熱交換特性を維持することができる。また、フィン材Aにおいては下地層2を有しているので、密着性に優れ、耐食性にも優れた特徴を有する。
【0032】
【実施例】
JIS規定純アルミニウム系合金(JIS1050)からなる厚さ100μmのアルミニウム製の金属基板を複数用意した。
これらの金属基板をアルカリ脱脂(日本ペイント製サーフクリーナ330の3%溶液、50℃に数秒浸漬)した後、常温にて水洗した。次に、これら金属基材にスプレー塗布装置によって50℃のZr化合物系処理液を種々の量吹きかけたものと50℃のTi系化合物処理液を同様に種々の量吹きかけたもの、ZrとTiを混合添加した処理液を同様に種々の量吹きかけたものを3種類用意した。
【0033】
ここで用いた処理液は、Zr又はTiの化合物をベースとするもので、Zr系の処理液としては、弗化ジルコニウム塩(NH42ZrF6とリン酸H3PO4とフッ酸HFを以下の組成で含むものを用いた。「(NH42ZrF6:100ppm、H3PO4:100ppm、フッ酸HF50ppm。」次に、Ti系の処理液としては、「弗化チタニウム塩H2TiF6とリン酸とフッ酸」の混合物を用いた。また、これらに加え、Siを含む組成の場合は、H2SiF6が添加されたものを用い、Cが含まれたものには界面活性剤や樹脂が含まれたものを用い、Vが含まれたものについては酸化バナジウム(V25)あるいはバナジウム酸アンモニウム(NH4VO3)を添加したものを用いた。
【0034】
前記処理液を吹きかけた金属基板を10秒程放置した後、水洗し、120℃に加熱することで乾燥、焼き付けして金属基板上に処理液との反応により生成した下地層を形成した。
次に、この下地層の上に親水性樹脂を塗布した。この親水性樹脂は、無機系のもので、無機系親水性皮膜としては、水ガラス系の塗料(日本ペイント(株)製商品名:サーフアルコート131)を塗布量がSiO2量で200mg/m2となるように塗布し、オーブンで260℃×30秒焼き付けた。
【0035】
得られた各試料の下地層に含まれる必須成分としてのTiまたはZrの各含有量を測定し、それら試料の親水性と密着性(親水性皮膜の密着性)と耐食性(金属基材の耐食性)について試験した結果を以下の表1に示す。
【0036】
表1において皮膜中重量とは、乾燥後の下地層の皮膜中に含まれる必須成分としてのTiあるいはZrの重量%を示す。
なお、皮膜中にはZrとTiの他に、C、O、Si、V、Pなどの添加元素が含まれている。
表1において表記したのは必須成分のZrとTiのみであるが、例えば、Zrを23重量%含む下地層においては、Oが33重量%、Siが2重量%、Cが35重量%、Vが6重量%、残部不可避不純物であり、Zrが28重量%の下地層においては、Oが27重量%、Siが2重量%、Cが36重量%、Vが7重量%であった。
また、ZrとTiを混合添加した試料にあっては、Oが24重量%、Siが2重量%、Cが54重量%、Vが4重量%を示した。
【0037】
表1において親水性Aとは、試料を揮発性プレス油に60秒浸漬後、150℃で3分間熱処理し、水滴の接触角を測定した結果を示し、親水性Bとは、水道水に8時間浸漬後、80℃のオーブンで16時間乾燥、以上のサイクルを14サイクル繰り返した後の水滴の接触角の測定結果を示す。
これらの親水性の判断基準としては、◎印が20°未満、〇印が30゜未満、△印が40°未満、×印が40°以上を示す。
表1において密着性とは、親水性皮膜の上に乾燥した「(株)クレシア製商品名:キムタオル」を載置し、500gの荷重をかけたままタイルを50回擦る試験を行い、全く損傷しないものを◎、ごく一部損傷が見られたものを〇、2〜3箇所の部分で損傷が見られたものを△、それ以上の損傷箇所が見られたものを×としたものである。
表1において耐食性Aとは、JISZ2371に規定された塩水噴霧試験(SST:240時間)であり、耐食性BとはJISH4001に規定の耐湿性試験(240時間)である。×印のものは多数箇所に腐食痕を確認できたもの、△印は複数箇所に腐食痕を確認できたもの、〇印は1〜2箇所に腐食痕を確認できたもの、◎印は腐食痕を全く確認できなかったものを示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004562897
【0039】
表1に示す結果から、必須成分としてのZr又はTiを乾燥後の下地層中に1.0〜100mg/m2の範囲でこれらの元素を含む試料は親水性に優れ、密着性が良好で、かつ、耐食性にも優れていることが判明した。また、この範囲内でも特に5〜50mg/m2の範囲が特に好ましいことも判明した。
【0040】
次に、先の試験で用いた無機系の親水性皮膜に代えて以下の組成の有機系親水性皮膜を用いた同等の試験結果を以下の表2に示す。
有機系の親水性皮膜とは、ここでは、特開平08−081650号明細書に記載の実施例1の親水性皮膜を用いた。
即ち、親水性皮膜の形成のために、まず、〔共重合体A−1〕を製造し、この〔共重合体A−1〕に後述する処理を施した後、後述する耐アルカリ性付与硬化剤を添加し、次いで硬化剤とイオン交換水を後述する重量部混合して有機系の親水性皮膜を得た。
【0041】
〔共重合体A−1〕の製造
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス導入管を付した1Lの四つ口フラスコに、イオン交換水400g、次亜リン酸ソーダ8.1g、過硫酸カリウム5.0g、ライトアクリレートCN(共栄社化字株式会杜製、2−シアノエチルアクリレート)80g、ライトエステルHO(共栄社化学株式会社製、2−ヒドロキシエチルメタクリレート)28g、クロトン酸20g、マレイン酸100g、メタクリル酸72g、メチルメタクリレート8g、ライトアクリレートCH(共栄社化学株式会社製、シクロヘキシルアクリレート)4g、AS(日生化学工業所製、アリールスルホン酸ソーダ)40g、及びATBS−K(東亜合成化学工業株式会社製、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−1−スルホン酸カリウム)48gを仕込み、窒素ガス気流下、重合温度47〜50℃で16時間レドックス重合反応を行わせた結果、平均分子量12000で、濃度が51.1%の共重合体A−1を得た。
【0042】
〔親水性の樹脂イ−1〕の製造
この共重合体A−1にトリエチルアミン及びアンモニア水を加え、40〜45℃で1時間撹拌し、25%アンモニア水でpH調整後、イオン交換水を加えて濃度調節を行い、更に1時間撹拌混合して液状の樹脂を得た。
【0043】
〔耐アルカリ性付与剤ロ−1〕の製造
これには、攪拌機、温度計、窒素導入管及び還流冷却器を付した500mLの四ツ口フラスコにPEG♯600(ライオン株式会社製、ポリエチレングリコール分子量600)200g、及びリカシッドSA(新日本理化株式会社製、無水コハク酸)87gを仕込み、80℃で2時間、100℃で1時間、110℃で2時間反応させ、無色の液状のジエステル二塩基性酸素酸を得た。これに、トリエチルアミン44g及び25%アンモニア水43.5gを加えて1時間40〜45℃で攪拌混合し、この後イオン交換水を加えて濃度40%に調整し、耐アルカリ性付与剤ロ−1を得た。
【0044】
〔硬化剤ハ−3〕
これは、ユーキコートE−394(共栄社化学株式会社製、ポリエチレングリコール(エチレングリコール鎖n=14)ジグリシジルエーテル、粘度160cps、淡黄色透明の液体)である。
これらを用意し、〔親水性の樹脂イ−1〕100重量部と〔耐アルカリ性付与剤ロ−1〕60重量部と〔硬化剤ハ−3〕25重量部とイオン交換水160重量部とを混合し、本発明に用いる有機系親水性皮膜を得た。
この有機系親水性皮膜を先の無機系親水性皮膜の代りに利用して表1に示したものと同等の試験に供した。
【0045】
【表2】
Figure 0004562897
【0046】
表2に示すように有機系の親水性皮膜を備えたフィン材であっても、無機系の親水性皮膜を備えたフィン材と同等の結果が得られた。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、Zrを必須成分として含む処理液層と金属基材との反応型下地処理法による下地層を有し、その上に親水性皮膜を有するので、Zrを含み、Crを含んでいないノンクロメート型の下地層を利用することができ、環境汚染の問題を生じないフィン材を提供できる。また、下地層の上に設けられている親水性皮膜がフィン材に親水性を付与し、半球状の凝集水の付着を阻止する。
次に本発明において、前記下地層に含まれる必須成分としてのZrが1mg/m以上、100mg/m以下含有されてなると、下地層として良好な密着性を確保することができ、優れた耐食性を確保でき、フィン材に必要な親水性が確保される。
本発明において、下地層として具体的に、AlF とAl とAlOFを含有する基層と、AlO (OH) ・nH OとAlF とAlOFを含有する層と、ZrO ・nH 2 Oを有する層と、Zr (PO ・nH 2 Oを含有する層の積層構造を採用することができる。
本発明において、前記処理液がフルオロジルコニウム酸またはそのアンモニウム塩に弗化水素酸を添加してなるものを主成分とした処理液を適用できる。
本発明において、前記下地層に、5mg/m以上、50mg/m以下のZrが含有されてなると、下地層としてのより良好な密着性の確保ができ、優れた耐食性とフィン材に必要な親水性が確保される。
【0048】
次に本発明は、先のいずれかに記載のフィン材を備えたことを特徴とする熱交換器であっても良い。
前記フィン材が設けられた熱交換器であるならば、フィン材の表面に親水性を有するので熱交換器の冷房運転などの際に凝集水が付着してもフィン材周囲において通気性を損なうおそれが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフィン材の第1実施形態の構造を示す断面図。
【図2】 本発明に係るフィン材から構成されたフィンを備えた熱交換器の一例を示す正面図。
【符号の説明】
A・・・フィン材、1・・・基材、2・・・下地層、3・・・親水性皮膜、B・・・熱交換器、13…チューブ、14・・・フィン。

Claims (8)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属基材と、該金属基材上に形成された反応型下地処理法によるノンクロメート反応型の下地層と、該下地層上に形成された親水性皮膜とを具備してなり、前記下地層が、Zrを必須成分として含み、金属基材上に加熱した処理液を塗布し、該処理液層の一部を前記金属基材と反応させる反応型下地処理法によるZrの酸化物を有するように形成されたものであることを特徴とする熱交換器用フィン材。
  2. 前記下地層に必須成分としてZrが1mg/m以上、100mg/m以下含有されてなることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用フィン材。
  3. 前記反応型下地処理法による下地層が、AlF とAl とAlOFを含有する基層と、AlO (OH) ・nH OとAlF とAlOFを含有する層と、ZrO ・nH 2 Oを有する層と、Zr (PO ・nH 2 Oを含有する層の積層構造であることを特等とする請求項1または2に記載の熱交換器用フィン材。
  4. 前記処理液がフルオロジルコニウム酸またはそのアンモニウム塩に弗化水素酸を添加してなるものを主成分とした処理液であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱交換器用フィン材。
  5. 前記下地層に必須成分としてのZrに加え、Ti、Si、C、V、P、Oのうち、少なくとも1種又は2種以上が含有されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換器用フィン材。
  6. 前記下地層に、TiとSiとVとPのうち、少なくとも1種または2種以上の元素の酸化物が含有されてなることを特徴とする請求項記載の熱交換器用フィン材。
  7. 前記下地層に、5mg/m以上、50mg/m以下のZrが含有されてなることを特徴とする請求項2〜のいずれかに記載の熱交換器用フィン材。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載のフィン材を備えたことを特徴とする熱交換器。
JP2000353132A 2000-11-20 2000-11-20 ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器 Expired - Fee Related JP4562897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000353132A JP4562897B2 (ja) 2000-11-20 2000-11-20 ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000353132A JP4562897B2 (ja) 2000-11-20 2000-11-20 ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002162186A JP2002162186A (ja) 2002-06-07
JP4562897B2 true JP4562897B2 (ja) 2010-10-13

Family

ID=18825933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000353132A Expired - Fee Related JP4562897B2 (ja) 2000-11-20 2000-11-20 ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4562897B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006111901A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Furukawa Sky Kk プレコートフィン用アルミニウム下地処理材
JP5252925B2 (ja) * 2005-11-22 2013-07-31 日本パーカライジング株式会社 表面化成処理液および化成処理金属板の製造方法
JP2009243873A (ja) * 2008-03-12 2009-10-22 Fujifilm Corp フィン材、熱交換器用フィン材、エアコン
JP5392371B2 (ja) * 2011-05-31 2014-01-22 ダイキン工業株式会社 熱交換器のフィン、熱交換器および空気調和装置
CN105115349B (zh) * 2015-07-23 2017-11-07 洛阳三信石化设备有限公司 一种防腐防垢涂层换热器及其制作工艺

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0739428B1 (en) * 1993-11-29 1999-10-13 Henkel Corporation Composition and process for treating metal
JP3623015B2 (ja) * 1995-06-30 2005-02-23 日本パーカライジング株式会社 アルミニウム含有金属材料用表面処理液および表面処理方法
JPH11131254A (ja) * 1997-10-24 1999-05-18 Nippon Parkerizing Co Ltd アルミニウム含有金属材料の表面処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002162186A (ja) 2002-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101285420B1 (ko) 금속재료용 표면처리제, 및 그것을 사용한 금속재료의 표면처리방법, 표면처리 금속재료
EP0911427B1 (en) Process for surface-treating an aluminium-containing metal
JP4008620B2 (ja) アルミニウム合金製熱交換器
JP3802559B2 (ja) アルミニウム表面の非磨耗性で、耐食性の親水性被覆、その被覆方法並びに被覆物
CA1132887A (en) Composition and method for coating metal surfaces
JP6184051B2 (ja) アルミニウム製熱交換器の表面処理方法
CN102892927B (zh) 铝材制热交换器的耐腐蚀处理方法
EP1624274B1 (en) Surface treatment method for flux-brazed aluminum-made heat exchanger
CN100465338C (zh) 防锈处理剂及防锈处理方法
JPS5880355A (ja) 親水性皮膜形成用組成物
WO2000022188A1 (fr) Agent d'hydrophilisation pour materiau metallique, fluide d'hydrophilisation, procede d'hydrophilisation, materiau metallique, et echangeur de chaleur
JPS62272099A (ja) アルミニウム製熱交換器及びその製造方法
JPH09241576A (ja) 金属材料用表面処理剤組成物および処理方法
JPH01299877A (ja) 熱交換器アルミフィン用の表面処理剤および処理方法
JP4562897B2 (ja) ノンクロメート反応型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器
JP2011214106A (ja) アルミニウム基材用耐食処理剤、及びそれを用いたアルミニウム基材の耐食処理方法
JP2780250B2 (ja) 親水性表面処理剤、親水性表面処理浴及びアルミニウム材の表面処理方法
JPH05125555A (ja) プレス成形性に優れたプレコートフイン材
JP2002161377A (ja) ノンクロメート塗布型下地層を有する熱交換器用フィン材およびそれを備えた熱交換器
JPH1183384A (ja) 熱交換器用プレコートフィン材
CN116710596A (zh) 钢板的表面处理用组合物及利用该组合物的钢板
JP5000802B2 (ja) 無機膜形成用塗布剤、その無機膜形成方法、そのものを用いて得られる無機膜被覆アルミニウム材及び無機膜被覆鋼材
JPH02103133A (ja) 熱交換器用アルミニウムフイン材
JP2002105358A (ja) 無機膜形成用塗布剤、その無機膜形成方法、そのものを用いて得られる無機膜被覆アルミニウム材及び無機膜被覆鋼材
JP4467264B2 (ja) フィン用塗料組成物およびフィン材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100720

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100728

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees