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JP4554805B2 - 養毛料 - Google Patents

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JP4554805B2
JP4554805B2 JP2000369714A JP2000369714A JP4554805B2 JP 4554805 B2 JP4554805 B2 JP 4554805B2 JP 2000369714 A JP2000369714 A JP 2000369714A JP 2000369714 A JP2000369714 A JP 2000369714A JP 4554805 B2 JP4554805 B2 JP 4554805B2
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hair
acid
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isostearate
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憲一 杉本
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Kao Corp
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、養毛料に関し、詳しくは、飽和分枝脂肪酸エステル及び/又は飽和分枝脂肪族アルコールと、ゲル化剤と、末梢血流促進剤とを含有することにより、育毛効果、脱毛予防効果、フケ防止効果及び白髪防止効果に優れた養毛料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒト頭皮においては、老化によって脱毛や白髪の発生が起こる。これら脱毛や白髪の発生は、血行の不全、毛母細胞活性の低下、毛乳頭のチロシナーゼ活性低下、性ホルモンのアンバランス等、様々な要因が複雑に絡みあって生じていると考えられている。しかし、その発生機作が未だ充分に解明されていないのが現状である。それゆえに、従来、各種の毛母細胞賦活作用、血行促進作用又は新陳代謝促進作用等を有する薬剤を配合した養毛料が脱毛や白髪の予防と治療に用いられてきている。
【0003】
通常養毛料においては、末梢血流を促進させ、毛根部の毛母細胞や色素細胞への血液循環を高めて、これらの細胞を活性化させるトウガラシチンキやミノキシジル等の末梢血流促進剤を用いることが一般的である。しかしながら、従来、このような末梢血流促進剤を配合する場合には、50〜80%濃度という高濃度のアルコール溶液に配合し、さらに高い育毛効果を求めようとした場合、これらの末梢血流促進剤も高濃度配合することが要求される。そして末梢血流促進剤配合量の増加に応じて、該末梢血流促進剤を溶解させるための補助成分の配合量も増大し、使用時にベタツキが生じ、使用感が著しく悪化するという問題を生じている。また、その補助成分の種類にもよるが、一般には、補助成分の増加に応じて、末梢血流促進剤の経皮透過性も阻害されるようになる。
【0004】
末梢血流促進剤の毛根部への浸透経路としては、頭皮表皮の角質層と毛穴の2つの経路がある。頭皮は外部からの化学物質の侵入に対してバリアー機能を果たすため皮膚の角質層の浸透抵抗性が高くなっており、また、毛穴においても皮脂腺が存在し、常に皮脂が分泌され表皮同様にバリアー機能を有している。これら末梢血流促進剤は水溶性が高いために、油溶性生理活性成分に比べて、一般に皮膚の吸収速度が小さく、よって、角質層を透過させる事が重要となる。そこで、角質層の透過性を高める目的で、オレイン酸をはじめとする不飽和脂肪酸類、界面活性剤、AZONE等の経皮透過促進剤との併用が検討されている。しかし、AZONE等では養毛料に配合した場合、刺激が認められる事もあるため、安全性に問題が生じる場合がある。オレイン酸は、高い経皮吸収促進効果を有する化粧品原料であるが、不飽和結合を有するため、酸化しやすく安定性が悪く、原料臭も問題となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実情のもとでなされたものであって、その目的は、末梢血流促進剤の頭皮での貯留性、経皮透過性を高め、また、ベタツキが生じることなく使用感に優れた養毛料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、斯かる実情に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、(A)飽和分枝脂肪酸エステル及び/又は飽和分枝脂肪族アルコールと、(B)ゲル化剤と、(C)末梢血流促進剤とを含有する養毛料が、ベタツキが生じることなく優れた経皮透過性を発揮し、さらに頭皮上での優れた貯留性により、本発明の目的である優れた育毛効果、脱毛防止効果、フケ防止効果及び白髪防止効果を有することを見出し本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、(A)飽和分枝脂肪酸エステル及び/又は飽和分枝脂肪族アルコールと、(B)ゲル化剤と、(C)末梢血流促進剤とを含有することを特徴とする養毛料を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0009】
本発明に用いられる飽和分枝脂肪酸エステルは、脂肪酸部分が分枝構造を有する飽和分枝脂肪酸と脂肪族アルコールとのエステルである。
【0010】
飽和分枝脂肪酸は、平均炭素数が14〜30のものが好ましく、例えば、イソステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸等が挙げられる。
【0011】
脂肪族アルコールは平均炭素数が2〜24のものが好ましく、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ヘキシルデカノール、ノニルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルアルコール等が挙げられる。
【0012】
本発明に用いられる飽和分枝脂肪酸エステルとしては、例えば、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、2−エチルヘキサン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸エチル、2−エチルヘキサン酸アルキル(12〜16)、2−エチルヘキサン酸イソステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸2−エチルキシル、イソノナン酸セトステアリル、イソミリスチン酸イソデシル、イソミリスチン酸イソノニル、イソミリスチン酸2−エチルキシル、イソミリスチン酸セトステアリル、イソパルミチン酸オクチル等が挙げられる。
【0013】
本発明に用いられる飽和分枝脂肪酸エステルは、エステル1分子中の含有炭素数が15以上のものが好ましい。含有炭素数が15未満の場合、皮膚に対する刺激から、安全性に問題が生じる場合があり、また、においを有しているため好ましくない。特に好ましい飽和分枝脂肪酸エステルとしては、イソステアリン酸、2ーエチルヘキサン酸のエステルであって、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸エチル、2−エチルヘキサン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸ヘキシル、2−エチルヘキサン酸オクチル等である。
【0014】
また、本発明に用いられる飽和分枝脂肪族アルコールは、分枝構造を有し、平均炭素数が14〜30のものが好ましく、例えば、2−エチルヘキシルアルコール、イソノニルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデシルアルコール等が挙げられる。平均炭素数が14未満の場合、皮膚に対する刺激から、安全性に問題が生じる場合がある。また、平均炭素数が30を越えると、性状として固形化するため効果に乏しく、好ましくない。
【0015】
本発明においては、これら飽和分枝脂肪酸エステル及び飽和分枝脂肪族アルコールの中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。その配合量は、本発明の養毛料の総量を基準として、0.1〜10.0質量%(以下、%と略す)が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜5.0%である。その配合量が、0.1%未満では、抹消血流促進剤の経皮透過効果を十分に発揮することができにくく、また10.0%を超えると、油分が過剰となり、毛髪にベタツキが生じる場合があり、養毛料として好ましくない。
【0016】
本発明に用いられる(B)ゲル化剤としては、カルボキシビニルポリマー、アルキルアクリル酸−アクリル酸共重合体、ポリアクリル酸アミド等が挙げられる。カルボキシビニルポリマーとしては、カーボポール(B.F.グッドリッチケミカル社製)、ハイビスワコー(和光純薬社製)、シンタレン(3VSigma社製)の商品名で市販され、アルキルアクリル酸−アクリル酸共重合体としては、PEMULEN(B.F.グッドリッチケミカル社製)の商品名で市販され、ポリアクリル酸アミドとしては、セピゲル(セピック社製)の商品名で市販されている。
【0017】
これらの(B)ゲル化剤は、一種又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の養毛料の総量を基準として、0.1〜5.0%が好ましく、さらに好ましくは、0.2〜2.0%である。その配合量が、0.1%未満では、有効薬剤である末梢血流促進剤や飽和分枝脂肪酸エステル及び/又は飽和分枝脂肪族アルコールを安定に配合しにくく、分離や沈殿等が発生し、安定性上問題がある場合があり、また5.0%を越えると粘度が高く、かえって抹消血流促進剤の経皮吸収効果を阻害し、好ましくない場合がある。また、ゲル化剤の配合量は、養毛料の粘度特性が、ブルックフィールド型粘度計を用いて化粧品原料基準・粘度測定法第二法にて、20℃で測定した場合、100〜20,000MPa・sになるように配合することが好ましく、この粘度範囲において末梢血流促進剤の貯留性と経皮透過性が優れる。
【0018】
また、これらの(B)ゲル化剤は、中和剤とともに用いられることが通常であり、例えば、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等のアルカノールアミン、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩基性アミノ酸類(リジン、アルギニン等)、塩基性ポリペプチド等が挙げらる。中和剤の配合量は、使用したゲル化剤の種類によって変わるが、通常ゲル化剤に対して0.2〜5倍の質量比率で配合される。
【0019】
本発明に用いられる(C)末梢血流促進剤としては、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸誘導体、ニコチン酸誘導体、ミノキシジル及びその塩並びに抱合体、センブリエキス、朝鮮ニンジンエキス、セファランチン、ヒノキチオール、ビタミンE誘導体、塩化カプロニウム等が挙げられる。
【0020】
ジイソプロピルアミンジクロロアセテートは、アンズの核の水溶性成分中から発見されたPangamic acidの活性成分で、脳代謝改善治療薬として日本薬局方外医薬品規格に収載されている公知の物質であり、末梢血流促進作用を有する薬剤として現在市販されており、また公知の製造方法で製造することができる。
【0021】
γ−アミノ酪酸誘導体としては、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸であり、脳代謝関連物質として公知の物質であり、現在市販され、また、公知の製造方法で製造することができる。
【0022】
ニコチン酸誘導体としては、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸β−ブトキシエチル、ニコチン酸アミドであり、これらのニコチン酸誘導体は、現在市販されており、また、公知の製造方法で製造することができる。
【0023】
ミノキシジルは、末梢血管拡張作用を有し、難治性の高血圧症の治療に用いられてきたが、その副作用として多毛症が認められたことから、局所外用剤として利用されるに至った物質であり(米国特許第4139619号公報、同第4596812号公報)、その化学名は6−(1−ピペリジル)−2,4−ピリミジンジアミン−3−オキシドである。ミノキシジル及びその塩並びに抱合体は、現在市販されており、また、公知の製造方法により製造することができる。
【0024】
センブリエキスは、リンドウ科のセンブリ(Swertia japonica Makino)の苦味配糖体を含有するエキスで、主成分はスウェルチアマリンであり、本発明においては、このスウェルチアマリンもセンブリ抽出物に含まれるものとし、皮膚の毛細血管を拡張して血流を促進するといわれている血流促進剤である。センブリエキスは、現在市販されており[ハーベックスセンブリ抽出液(香栄興業社製)、センブリエキスA(アルプス薬品工業社製)、センブリ抽出リキッド(丸善製薬社製)等]、また、公知の方法で抽出して得ることができる。
【0025】
朝鮮ニンジンエキスは、ウコギ科の多年草のオタネニンジン(Panax ginseng C.A.Meyer)の根から抽出して得られたエキスで、皮膚の毛細血管を拡張して血流を促進するといわれている血流促進剤である。朝鮮ニンジンエキスは、現在市販されており、ニンジン抽出液(丸善製薬社製)、シンホングギニシンLV(一丸ファルコス社製)、ニンジンエキス(アルプス薬品工業社製)等が挙げられ、また、公知の方法で抽出して得ることができる。
【0026】
セファランチンは、ツヅラフジ科タマツキツヅラフジの根から抽出されるアルカロイドであり、現在市販されており、セファランチンA(丸善製薬社製)等が挙げられ、また公知の製造方法で製造することができる。
【0027】
ヒノキチオールは、ヒノキ、ヒバ、ウエスタンレッドシダー等から得られる精油中に存在するトロポノイド化合物の一種であり、現在市販されており、また、公知の製造方法で製造することができる。
【0028】
ビタミンE誘導体としては、α−トコフェロール、酢酸DL−α−トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、天然ビタミンEである。これらのビタミンE誘導体は、現在市販されており、また、公知の製造方法により製造することができる。
【0029】
塩化カルプロニウムは、昭和48年にOTC薬として承認を受けた円形脱毛症等の治療に使用されている薬剤であり、現在市販されており、また、公知の製造方法により製造することができる。
【0030】
本発明においては、これら(C)末梢血流促進剤の中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。その配合量は、0.001〜10.0%が好ましく、さらに好ましくは、0.01〜5.0%である。その配合量が、0.001%未満では、充分な効果を発揮することができない場合があり、また10.0%を超えると、皮膚刺激が生ずる等、安全性の点から問題が生じるおそれがあり好ましくない。
【0031】
尚、本発明の養毛料には、通常の皮膚外用剤(毛髪用化粧料を含む)に配合され得る一般的な基剤成分や薬効成分を、具体的な組成物の剤型や形態に応じて、その剤型や形態における所望の効果を損なわない限りにおいて配合することができる。具体的には、水、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤等の界面活性剤、高級アルコール、油分、増粘剤、ビタミン類、アミノ酸類、ホルモン剤、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、角質溶解剤、抗アンドロゲン剤、殺菌剤、清涼剤、紫外線防御剤、粉末成分、動植物抽出エキス、抗炎症剤、色剤、香料等を目的とする剤型や形態に応じて適宜選択して配合することができる。
【0032】
本発明の養毛料の形態は、液剤、乳剤、軟膏等の頭皮を含む皮膚又は毛髪に適用できる性状のものであればいずれでもよく、一般的に、ローション、クリーム、オイル、ジェル、ヘアトニック、ヘアリキッド、トリートメント、エアゾールムース、エアゾールスプレー等の形態を採ることができる。また、本発明の養毛料は、医薬品、医薬部外品又は化粧料等の多様な分野において適用可能である。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例等により、さらに具体的に説明するが、これらにより本発明の技術的範囲が限定解釈されるべきものではない。尚、実施例に先立って各実施例で採用した試験法及び評価法を説明する。
【0034】
(1)C3Hマウス発毛促進効果試験法
C3Hマウス(8週齢、オス、平均重量35g)の背部皮膚(2cm×4cm)を電気バリカン及びシェーバーで刈り、翌日より実施例及び比較例の各試料を被験部皮膚に朝夕2回、一匹当り0.2mLを二週間連用塗布した。一試料に対して動物一群10匹使用した。塗布開始14日目に各試料の被験部皮膚をビデオカメラに撮影し、画像解析装置にて毛刈り部及び発毛部の面積を測定した。発毛効果の判定は、下記に示す発毛率(%)を対照群と比較することにより行った。
発毛率(%)=(発毛部の面積/毛刈り部の面積)×100
【0035】
(2)ヒト頭皮毛成長促進効果試験法
男性型脱毛症患者である被試験者10名の頭部の耳の上5cmの位置の頭髪を左右2カ所に於いて直径1cmの円形状に剃毛した被験部位に、実施例及び比較例の各試料を左側に毎日朝夕2回、約3mL塗布し、無処置の右側と比較した。
効果の判定は、試験開始後28日目に、左右の被験部位の毛髪各々20本ずつを剃毛し、下記の式で求めた値で毛成長促進度を評価した。
毛成長促進度 = (B)/(A)
(A):右側(無処置)の毛20本の長さの平均値
(B):左側(実施例及び比較例の試料を塗布)の毛20本の長さの平均値
【0036】
(3)フケ防止試験法
男性型脱毛症患者である被試験者10名の頭部に毎日朝夕2回、4カ月間塗布した後のフケ効果を評価した。試験結果は、「ふけが少なくなった」と回答した人数で示した。
【0037】
(4)白髪の発生予防及び抑制効果
男性型脱毛症患者である被試験者10名の頭部に毎日朝夕2回、4カ月間塗布した後、塗布開始前及び塗布開始4ヵ月後における毛髪1000本あたりの白髪の本数を数えた。次に以下の判定基準を用いて評価した。
【0038】
<判定基準>
+++: 塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の白髪の本数が
(極めて有効) 70%未満の被験者が50%以上。
++: 塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の白髪の本数が
(著効) 70%以上80%未満の被験者が50%以上。
+: 塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の白髪の本数が
(有効) 80%以上90%未満の被験者が50%以上。
±: 塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の白髪の本数が
(やや有効) 90%以上100%未満の被験者が50%以上。
−: 塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の白髪の本数が
(無効) 90%以上100%未満の被験者が50%未満。
【0039】
実施例1〜6及び比較例1〜3
表1に示す組成の養毛料を常法により調製し、発毛率、毛成長促進度、フケ防止効果、白髪発生予防及び抑制効果を調べた。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004554805
【0041】
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜6の養毛料は、発毛率、毛成長促進度、フケ防止効果、白髪発生予防及び抑制効果のいずれの評価が高かった。これと比較して、本発明の必須成分のいずれかを含有しない比較例1〜3の養毛料は、いずれかの評価項目において劣っていた。すなわち、末梢血流促進剤と飽和分枝脂肪酸エステル及び/又は飽和分枝脂肪族アルコールとゲル化剤とを組み合わせて配合した本発明の養毛料においては、相乗的な育毛効果、脱毛防止効果、フケ防止効果、白髪の発生の予防及び抑制効果が顕著に認められることが明らかとなった。
【0042】
実施例7〜15及び比較例4〜6
表2に示す組成の養毛料を常法により調製し、発毛率、毛成長促進度、フケ防止効果、白髪発生予防及び抑制効果を調べた。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0004554805
【0044】
表2の結果から明らかなように、本発明の実施例7〜15の養毛料は、発毛率、毛成長促進度、フケ防止効果、白髪発生予防及び抑制効果のいずれの評価が高かった。これと比較して、本発明の必須成分のいずれかを含有しない比較例4〜6の養毛料は、いずれかの評価項目において劣っていた。すなわち、末梢血流促進剤と飽和分枝脂肪酸エステルとゲル化剤とを組み合わせて配合した本発明の養毛料においては、相乗的な育毛効果、脱毛防止効果、フケ防止効果、白髪の発生の予防及び抑制効果が顕著に認められることが明らかとなった。
【0045】
以下、本発明の養毛料のその他の処方例を実施例として挙げる。尚、これらの実施例の養毛料についても、上記の、発毛率、毛成長促進度、フケ防止効果、白髪発生予防及び抑制効果を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0046】
実施例16 ヘアトニック
(配合成分) 配合量(%)
(1) イソステアリン酸イソセチル 0.5
(2) カルボキシビニルポリマー(カーボポール941) 1.0
(3) γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸 1.0
(4) ヒノキチオール 0.1
(5) 95%エタノール 30.0
(6) トリエタノールアミン 0.7
(7) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.3
(8) 香料 0.3
(9) メチルパラベン 0.1
(10)精製水 残 量
【0047】
<製造方法>(5)に(1)、(3)〜(4)、(6)〜(9)を添加し、攪拌溶解した後、(10)に(2)を分散したものを添加し、撹拌混合しヘアトニックを得た。
【0048】
実施例17 ヘアトニック
Figure 0004554805
【0049】
<製造方法>(7)に(1)、(3)〜(6)、(8)、(9)を添加し、攪拌溶解した後、(10)に(2)を添加し、撹拌溶解したものを加えて、ヘアトニックを得た。
【0050】
実施例18 頭皮美容液
(配合成分) 配合量(%)
(1) イソステアリン酸イソプロピル 3.0
(2) カルボキシビニルポリマー(カーボポール940) 0.3
(3) カルボキシビニルポリマー(カーボポール941) 0.3
(4) ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン 0.5
(5) 酢酸DL−α−トコフェロール 0.4
(6) セファランチン 0.01
(7) ニンジンエキスK(丸善製薬社製) 1.0
(8) L−メントール 0.2
(9) イソプロピルメチルフェノール 0.1
(10)水素添加ビサボロール 0.5
(11)スクワラン 0.1
(12)ジイソプロパノールアミン 0.5
(13)ムラサキセンブリ抽出液(丸善製薬社製) 1.0
(14)レイシ抽出液(一丸ファルコス社製) 0.5
(15)ゲンチアナ抽出液(一丸ファルコス社製) 0.5
(16)シルク抽出液(カネボウシルクエレガンス社製) 0.5
(17)L−セリン 0.1
(18)L−スレオニン 0.1
(19)N−アセチル−DL−メチオニン 0.1
(20)加水分解コラーゲン液(新田ゼラチン社製) 0.5
(21)エタノール 10.0
(22)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(80E.O.) 0.5
(23)エデト酸二ナトリウム 0.1
(24)香料 微 量
(25)精製水 残 量
【0051】
<製造方法>(21)に(1)、(4)〜(12)、(22)、(24)を添加し、攪拌溶解した後、(25)に(2)〜(3)、(13)〜(20)、(23)を添加し、撹拌溶解したものを加えて、頭皮美容液を得た。
【0052】
実施例19 スカルプトリートメント
(配合成分) 配合量(%)
(1) イソステアリン酸イソプロピル 3.0
(2) カルボキシビニルポリマー(カーボポール940) 0.3
(3) ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン 1.0
(4) ニコチン酸アミド 1.0
(5) セファランチン 0.02
(6) ニンジンエキスK(丸善製薬社製) 3.0
(7) L−メントール 0.5
(8) 95%エタノール 20.0
(9) ジイソプロパノールアミン 0.2
(10)エデト酸ニナトリウム 0.3
(11)オイゲニルグルコシド 0.5
(12)精製水 30.2
(13)ジメチルエーテル/LPG(50/50) 残 量
【0053】
<製造方法>(8)に(1)、(3)〜(7)、(9)を添加し、攪拌溶解した後、(12)に(2)、(10)、(11)を添加し、撹拌溶解したものを加えて原液を調製した。缶に原液を充填し、バルブ装着後(13)を充填して、スカルプトリートメントを得た。
【0054】
実施例20 ヘアクリーム
Figure 0004554805
【0055】
<製造方法>(1)〜(9)を混合し加熱溶解してA相を調製した。別に(10)〜(17)を混合し加熱溶解してB相を調製した。その後、A相にB相を添加し、ホモミキサーで乳化して、ヘアクリームを得た。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、育毛効果、脱毛予防効果、フケ防止効果及び白髪防止効果に極めて有用であるとともに、安全性にも優れた養毛料が提供される。

Claims (1)

  1. (A)イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸エチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2−エチルヘキシル及びイソパルミチン酸オクチルから選ばれる飽和分枝脂肪酸エステルと
    (B)カルボキシビニルポリマー、アルキルアクリル酸−アクリル酸共重合体及びポリアクリル酸アミドから選ばれるゲル化剤と、
    (C)ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸β−ブトキシエチル及びニコチン酸アミドから選ばれるニコチン酸誘導体、ミノキシジル及びその塩並びに抱合体、センブリエキス、朝鮮ニンジンエキス、セファランチン、ヒノキチオール、α−トコフェロール、酢酸DL−α−トコフェロール及び天然ビタミンEから選ばれるビタミンE誘導体、ならびに塩化カプロニウムからなる群より選択される1種又は2種以上の末梢血流促進剤と
    を含有することを特徴とする養毛料。
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