図1は、本発明に係るサービス提供システム11の一実施の形態の構成を示すブロック図である。ユーザ1に所有されるハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、インターネット3に接続され、インターネット3を介して、ユーザ4に所有されるパーソナルコンピュータ5と接続する。インターネット3は、無線または有線(光ファイバを含む)によるネットワークの一例であり、ローカルエリアネットワーク、または専用回線などを含む。
ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、インスタントメッセージングシステムにより、パーソナルコンピュータ5とメッセージを交換する。
インスタントメッセージングシステムは、インスタントメッセージングサービスサーバとしてのサーバ6により構成される。このシステムには、インターネット3を介して、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2、パーソナルコンピュータ5などのクライアントが所定のタイミングで接続される。インスタントメッセージング機能を提供するプロトコルとしては、Jabber Protocol(商標)が挙げられる。サーバ6は、インスタントメッセージングシステムへのユーザの登録、クライアントのログイン、他のクライアントの状態を示す情報の提供、またはメッセージの転送などのサービスをクライアントに提供する。すなわち、サーバ6は、いわゆる、メッセージングサービス機能を有する。
インスタントメッセージングシステムのサービスの提供を受ける場合、ユーザ1は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2を操作して、インスタントメッセージングシステムにおいて、ユーザ1を特定するインスタントメッセージングIDの取得とパスワードの登録を、サーバ6に要求する。インスタントメッセージングIDを取得し、パスワードが登録された場合、ユーザ1は、インスタントメッセージングIDおよびパスワードをサーバ6に提示することにより、サーバ6に対して、本人であることを証明して、インスタントメッセージングシステムにログインする(そのサービスの提供を受ける)ことができる。
同様に、ユーザ4は、インスタントメッセージングシステムのサービスの提供を受ける場合、パーソナルコンピュータ5を操作して、インスタントメッセージングシステムにおいて、ユーザ4を特定するインスタントメッセージングIDの取得とパスワードの登録を、サーバ6に要求する。インスタントメッセージングIDを取得し、パスワードが登録された場合、ユーザ4は、インスタントメッセージングIDおよびパスワードをサーバ6に提示することにより、サーバ6に対して、本人であることを証明して、インスタントメッセージングシステムにログインすることができる。
このように、インスタントメッセージングシステムにログインする場合、ユーザ1またはユーザ4は、インスタントメッセージングIDおよびパスワードによって、認証される。
インスタントメッセージングシステムにおいて、サーバ6と、クライアントであるハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2とは、SSL(Secure Sockets Layer)などにより、暗号化されたメッセージを交換することにより、セキュアにメッセージを交換する。同様に、サーバ6と、クライアントであるパーソナルコンピュータ5とは、SSLなどにより、暗号化されたメッセージを交換することにより、セキュアにメッセージを交換する。
また、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2からパーソナルコンピュータ5にメッセージを直接送る場合も、メッセージが暗号化されて、インターネット3を介して送られる。逆に、パーソナルコンピュータ5からハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にメッセージを直接送る場合も、暗号化されたメッセージが、インターネット3介して送られる。
すなわち、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2およびパーソナルコンピュータ5は、インターネット3およびサーバ6を介して、セキュアにメッセージを交換することができる。従って、第三者は、インターネット3を伝送されるメッセージを取得しても、復号ができないので、その内容を知ることは出来ない。
ユーザ1またはユーザ4が、インスタントメッセージングIDおよびパスワードをサーバ6に提示してログインすることは、より具体的には、ユーザ1またはユーザ4によって操作されるハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2またはパーソナルコンピュータ5が、インスタントメッセージングIDおよびパスワードをサーバ6に送信することである。
ユーザ1またはユーザ4は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2またはパーソナルコンピュータ5を介して、インスタントメッセージングIDおよびパスワードをサーバ6に送信して、インスタントメッセージングシステムにログインし、サーバ6に、メッセージを交換する相手のインスタントメッセージングIDからなるリストを作成させることができる。例えば、Jabberにおいて、メッセージを交換する相手のインスタントメッセージングIDからなるリストは、Rosterと称される。以下、メッセージを交換する相手のインスタントメッセージングIDからなるリストを、ユーザ登録リストと称する。
各ユーザは、自分自身のユーザ登録リストに、このインスタントメッセージングシステムに参加しているユーザのうちの、任意のものを指定して登録させることができる。例えば、ユーザ1は自分自身のユーザ登録リストに、ユーザ4を登録させることができる。サーバ6は、ユーザ1からそのユーザ登録リストにユーザ4を加えることが指示されたとき、そのユーザ登録リストに、ユーザ4のインスタントメッセージングIDを登録する。同様に、ユーザ4が自分自身のユーザ登録リストにユーザ1の登録を指示すると、サーバ6は、ユーザ4のユーザ登録リストに、ユーザ1のインスタントメッセージングIDを登録する。
サーバ6にJabberを利用した場合、サーバ6はユーザ登録リストに登録された相手とのメッセージのみを中継する。従って、各ユーザは、自分自身が許可した特定のユーザとだけ安全に通信することができる。
必要に応じて自分自身のユーザ登録リストから他のユーザの登録の抹消を指示することができ、この指示を受けたとき、サーバ6は、そのユーザのユーザ登録リストから指定されたユーザのインスタントメッセージングIDを削除する。
ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、サーバ6から通知されたユーザ4のインターネット3上のアドレスによって、パーソナルコンピュータ5にアクセスし、パーソナルコンピュータ5は、サーバ6から通知されたユーザ1のインターネット3上のアドレスによって、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にアクセスする。これにより、両者は、以後、直接(P2P(Peer to Peer)で)、メッセージをやりとりすることができる。
インスタントメッセージングIDおよびパスワードによって本人であることが証明できれば、各ユーザは、サーバ6に作成させた、ユーザ登録リストにアクセスすることができる(リストに記述されているインスタントメッセージングIDを利用することができる)。例えば、ユーザ4は、パーソナルコンピュータ5を操作することにより、自己のインスタントメッセージングIDおよびパスワードによって、インスタントメッセージングシステムにログインし、パーソナルコンピュータ5にユーザ登録リストにアクセスさせることができる。また、例えば、ユーザ4は、自分が所有するPDA7を操作することにより、自己のインスタントメッセージングIDおよびパスワードによって、パーソナルコンピュータ5を介してインスタントメッセージングシステムにログインし、PDA7に、サーバ6に作成させたユーザ登録リストにアクセスさせることができる。
本発明のサービス提供システムにおいては、セキュアなインスタントメッセージングシステムを利用して、インターネット3に接続されている機器に認証に必要な情報を交換させ、機能を他の機器に提供する場合に、セキュアなインスタントメッセージングシステムによって交換された情報を基に、相手を認証する。
以下、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2によるサービスを、パーソナルコンピュータ5に提供する場合を例に説明する。
ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、インターネット3を介して、サーバ6から、自分自身のユーザ登録リストを取得する。このユーザ登録リストには、ユーザ4が登録されていれば、そのインスタントメッセージングIDが記録されている。そして、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、ユーザ1からの指示に基づいて、ユーザ4のインスタントメッセージングIDに関係付けてアクセス権限を設定する。アクセス権限は、相手からの要求を受け付けるか否かを示す情報である。
インターネット3を介して、パーソナルコンピュータ5から認証リクエストとしての、セキュアなインスタントメッセージングシステムのメッセージが送信されてきたとき、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、メッセージを受信し、メッセージに含まれているインスタントメッセージングIDに対応するインスタントメッセージングIDがアクセス権設定リストに記録されているか否かを判定する。メッセージに含まれているインスタントメッセージングIDに対応するインスタントメッセージングIDがアクセス権設定リストに記録されていると判定された場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、さらに、そのインスタントメッセージングIDで特定される相手がアクセス権限を有するユーザとして登録されているか否かを判定する。
相手がアクセス権限を有すると判定された場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、パーソナルコンピュータ5の所有者であるユーザ4に対する鍵を生成(発行)するとともに、生成した鍵をユーザ4のインスタントメッセージングIDに対応させて鍵リストに記録する。ここで、鍵は、その都度生成される所定のビット数の乱数とすることができる。鍵は、例えば、64ビット乃至256ビットで表される乱数とすることができる。
そして、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、パーソナルコンピュータ5からの認証リクエストに対するレスポンスとしての、セキュアなインスタントメッセージングシステムのメッセージを、インターネット3を介して、パーソナルコンピュータ5に送信する。パーソナルコンピュータ5に送信されるメッセージには、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレス(例えば、URL(Uniform Resource Locator)方式で記述されているアドレス)およびユーザ4のために生成した鍵が含まれている。
パーソナルコンピュータ5は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2からのメッセージを受信することにより、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよびユーザ4に対する鍵を取得する。
パーソナルコンピュータ5が、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に対して、例えば、番組の予約録画や既に記録されている番組の映像データの提供などの処理(サービス)を要求する場合、パーソナルコンピュータ5は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび受信した鍵と共に、所望の処理の要求を含む操作リクエストを、インターネット3を介して送信する。この操作リクエストの送信は、インスタントメッセージングシステムを介さないで行われる。すなわち、操作リクエストは、パーソナルコンピュータ5からインターネット3を介して、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に直接送信される。
ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた操作リクエスト、インスタントメッセージングID、および鍵を受信し、インスタントメッセージングIDおよび鍵を基に、操作リクエストを送信してきた相手が正規の相手(自分自身が鍵を送った相手)であるか否かを判定する。
この場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、受信されたインスタントメッセージングIDに対応するインスタントメッセージングIDがアクセス権設定リストに記録されており、かつ、受信された鍵に対応する鍵(例えば、同じ鍵)が鍵リストに記録されている場合、操作リクエストを送信してきた相手である、パーソナルコンピュータ5が正規の相手であると判定する。
パーソナルコンピュータ5が正規の相手であると判定された場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、相手がアクセス権限を有するか否かを判定する。相手がアクセス権限を有する場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、操作リクエストを受け付けて、それに対応する処理を実行する。
このようにすることで、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、パーソナルコンピュータ5に対して、アカウントまたはパスワードなどの入力を要求する必要がなく、かつ、パーソナルコンピュータ5が正規の相手であるか否かを、簡単かつ確実に判定することができるようになる。
パーソナルコンピュータ5は、例えば、図2で示されるように構成される。CPU(Central Processing Unit)21は、ROM(Read Only Memory)22、または記録部28に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)23には、CPU21が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU21、ROM22、およびRAM23は、バス24により相互に接続されている。
CPU21にはまた、バス24を介して入出力インタフェース25が接続されている。入出力インタフェース25には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部26、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部27が接続されている。CPU21は、入力部26から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU21は、処理の結果得られた画像や音声等を出力部27に出力する。また、CPU21は、後述するプログラムを実行し、通信部29に、各種のデータ(インスタントメッセージングIDおよびパスワードなど)を送信させるか、または、インターネット3を介して送信されてきたデータ(アドレスおよび鍵など)を受信させる。CPU21は、通信部29を介して受信したデータを取得する。
入出力インタフェース25に接続されている記録部28は、例えばハードディスクなどで構成され、CPU21が実行するプログラムや各種のデータを記録する。通信部29は、インターネット3、その他のネットワークを介して、サーバ6またはハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2などの外部の装置と通信する。
また、通信部29を介してプログラムを取得し、記録部28に記録してもよい。
入出力インタフェース25には、必要に応じてドライブ30が接続される。ドライブ30は、磁気ディスク51、光ディスク52、光磁気ディスク53、或いは半導体メモリ54などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部28に転送され、記録される。
図3は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2の構成例を示すブロック図である。ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、パーソナルコンピュータ5と同様の構成にチューナおよび表示部を追加した構成とすることができる。
すなわち、CPU71は、ROM72、または記録部78に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM73には、CPU71が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU71、ROM72、およびRAM73は、バス74により相互に接続されている。
CPU71にはまた、バス74を介して入出力インタフェース75が接続されている。入出力インタフェース75には、各種のスイッチまたはリモートコントローラの指令を受信する受信部などよりなる入力部76、LED(Light Emitting Diode)または液晶表示装置などよりなる出力部77が接続されている。CPU71は、入力部76から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。CPU71は、後述するプログラムを実行し、通信部79に、各種のデータ(アドレスおよび鍵など)を送信させるか、または、インターネット3を介して送信されてきたデータ(ユーザ登録リストなど)を受信させる。CPU71は、通信部79を介して受信したデータを取得する。
入出力インタフェース75に接続されている記録部78は、例えばハードディスクなどで構成され、CPU71が実行するプログラム、または番組の映像データなどの各種のデータを記録する。通信部79は、インターネット3、その他のネットワークを介して、サーバ6またはパーソナルコンピュータ5などの外部の装置と通信する。
また、通信部79を介してプログラムを取得し、記録部78に記録してもよい。
チューナ80は、放送局からの放送を受信し、受信した放送の映像信号などを復調し、表示部81に供給すると共に、映像データを入出力インタフェース75を介して、記録部78に記録させる。表示部81は、プラズマ表示装置または液晶表示装置およびスピーカなどからなり、チューナ80から供給された映像信号を基に、画像を表示し、音声を出力する。また、表示部81は、記録部78に記録されている映像データを基に、画像を表示し、音声を出力する。
なお、通信部79は、記録部78に記録されている映像データを、インターネット3、その他のネットワークを介して、パーソナルコンピュータ5などの外部の装置に送信することができる。
入出力インタフェース75には、必要に応じてドライブ82が接続される。ドライブ82は、磁気ディスク91、光ディスク92、光磁気ディスク93、或いは半導体メモリ94などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部78に転送され、記録される。
図4は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2が有するプログラムを示す図である。ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、サービス提供プログラム101およびインスタントメッセンジャプログラム102を有する。
サービス提供プログラム101は、インターネット3を介して、パーソナルコンピュータ5など外部の機器からの要求に応じて、外部の機器にサービスを提供するプログラムである。サービスの提供とは、機能の提供を意味する。サービスは、例えば、予約録画、既に記録されている映像データの提供、またはスケジュール情報の公開などである。
インスタントメッセンジャプログラム102は、インスタントメッセージングシステムのクライアントプログラムであり、インターネット3を介して、サーバ6に、ログインを要求するか、他のクライアントの状態を示す情報を要求するか、またはパーソナルコンピュータ5などの他のクライアント宛のメッセージを送信する。また、インスタントメッセンジャプログラム102は、インターネット3を介して、サーバ6から送信されてきた、パーソナルコンピュータ5などの他のクライアントからのメッセージを受信する。
さらに、インスタントメッセンジャプログラム102は、サーバ6から、ユーザ4のインスタントメッセージングIDを含むユーザ登録リストを取得する。
インスタントメッセンジャプログラム102は、サービス提供プログラム101の要求に応じて、パーソナルコンピュータ5などの他のクライアント宛てのメッセージを送信するか、または受信したメッセージをサービス提供プログラム101に供給する。また、インスタントメッセンジャプログラム102は、サーバ6から取得したユーザ登録リストをサービス提供プログラム101に供給する。
サービス提供プログラム101は、アクセス権設定プログラム121、認証プログラム122、操作要求受付プログラム123、アクセス権設定リスト124、鍵リスト125、および受信制御プログラム126を含む。
アクセス権設定プログラム121は、インスタントメッセンジャプログラム102に、ユーザ登録リストの取得を要求し、サーバ6から、インスタントメッセンジャプログラム102によって取得されたユーザ登録リストを基に、アクセス権設定リスト124を生成する。
認証プログラム122は、インスタントメッセンジャプログラム102が、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた認証リクエストとしてのメッセージを受信したとき、アクセス権設定リスト124を基に、ユーザ4からの要求に対してサービスを提供するか否かを判定し、ユーザ4からの要求に対してサービスを提供すると判定した場合、ユーザ4に対する鍵を生成し、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび生成した鍵を含む、認証レスポンスとしてのメッセージを、インスタントメッセンジャプログラム102に送信させる。また、生成された鍵は、鍵リスト125に格納される。
操作要求受付プログラム123は、外部の機器へのサービスの提供の処理を実行するプログラムである。例えば、受信制御プログラム126により、パーソナルコンピュータ5から送信された、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵が付加された操作リクエストが受信された場合、操作要求受付プログラム123は、インスタントメッセージングIDおよび鍵を基に、パーソナルコンピュータ5が正規の相手(鍵を送信した相手)であるか否かを判定し、パーソナルコンピュータ5が正規の相手であると判定された場合、パーソナルコンピュータ5からの操作リクエストに応じた処理を実行する。
また、例えば、操作要求受付プログラム123は、パーソナルコンピュータ5が正規の相手であると判定された場合、さらに、アクセス権リスト125に基づいて、パーソナルコンピュータ5からの要求を受け付けるか否かを判定し、パーソナルコンピュータ5からの要求を受け付けると判定された場合、パーソナルコンピュータ5からの操作リクエストに応じた処理を実行する。
受信制御プログラム126は、パーソナルコンピュータ5から送信された、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵が付加された操作リクエストを受信し、受信したユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵が付加された操作リクエストを操作要求受付プログラム123に供給する。
図5は、パーソナルコンピュータ5が有するプログラムを示す図である。パーソナルコンピュータ5は、サービス要求プログラム151およびインスタントメッセンジャプログラム152を有する。
サービス要求プログラム151は、インターネット3を介して、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2など外部の機器に、サービスの提供を要求するプログラムである。
インスタントメッセンジャプログラム152は、インスタントメッセージングシステムのクライアントプログラムであり、インターネット3を介して、サーバ6に、ログインを要求するか、他のクライアントの状態を示す情報を要求するか、またはハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2等の他のクライアント宛のメッセージを送信する。また、インスタントメッセンジャプログラム152は、インターネット3を介して、サーバ6から送信されてきた、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2などの他のクライアントからのメッセージを受信する。
インスタントメッセンジャプログラム152は、サービス要求プログラム151の要求に応じて、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2等の他のクライアント宛てのメッセージを送信するか、または受信したメッセージをサービス要求プログラム151に供給する。
また、インスタントメッセンジャプログラム152は、ユーザ4のインスタントメッセージングIDをサーバ6から取得し、記録している。
サービス要求プログラム151は、認証プログラム171、操作要求プログラム172、およびアドレス/鍵リスト173を含む。
認証プログラム171は、インスタントメッセンジャプログラム152に、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2等の他のクライアント宛ての、認証リクエストとしてのメッセージを送信させる。ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2において、認証された場合、すなわち、ユーザ4からの要求に対してサービスを提供すると判定された場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2から、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスとユーザ4に対する鍵とが含まれた認証レスポンスとしてのメッセージが送信されてくるので、認証プログラム171は、インスタントメッセンジャプログラム152に、認証レスポンスとしてのメッセージを受信させ、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよびユーザ4に対する鍵を取得する。
認証プログラム171は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよびユーザ4に対する鍵を、相互に関係づけて、アドレス/鍵リスト173に格納する。これにより、アドレス/鍵リスト173には、サービスを受けることができる機器のアドレスと、これに対する鍵が格納されることになる。
操作要求プログラム172は、サービスを提供する機器にサービスを要求するプログラムである。例えば、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にサービスを要求する場合、操作要求プログラム172は、アドレス/鍵リスト173から、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレス、およびユーザ4に対する鍵を読み出す。そして、操作要求プログラム172は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを基に、インターネット3を介して、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵を付加した操作リクエストをハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信する。
なお、操作リクエストは、インスタントメッセージングシステムとしてのサーバ6を介さずに、直接送信される。
操作リクエストに付加されたインスタントメッセージングIDおよび鍵が正当なものであれば、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、操作要求プログラム172からの要求に応じて、パーソナルコンピュータ5にサービスを提供する。
図6は、サービス提供プログラム101およびインスタントメッセンジャプログラム102を実行するハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアクセス権の設定の処理を説明するフローチャートである。
なお、この処理が行われる前に、ユーザ1はインスタントメッセージングシステムの会員となり、パスワードとインスタントメッセージングIDの割り当てを受けておく。そして、ユーザ1はそのパスワードとインスタントメッセージングIDを利用して、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2からインターネット3を介して、サーバ6にアクセスし、インスタントメッセージングシステムを介して通信したい相手を、ユーザ登録リストに登録しておく。
各ユーザがサーバ6にアクセスしたとき、そのパスワードとインスタントメッセージングIDを利用して、そのユーザが会員であるか否かの認証処理が行われ、認証が得られない場合、そのユーザはアクセスが拒絶され、認証が得られたユーザのみがアクセスが許容され、その後の処理が実行可能となる。
最初の認証が得られた後、ステップS11において、サービス提供プログラム101のアクセス権設定プログラム121は、インスタントメッセンジャプログラム102に、サーバ6から、ユーザ1のユーザ登録リストを取得させる。ユーザ登録リストは、サービス提供プログラム101のアクセス権設定プログラム121に供給される。
図7は、このようにして取得されたユーザ登録リストの例を示す図である。図7で示されるように、ユーザ登録リストには、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のユーザ1が、メッセージを交換する相手のインスタントメッセージングIDが含まれている。前述したように、例えば、ユーザ1から、ユーザ4などの他のユーザの登録を指示されると、サーバ6は、指示された他のユーザのインスタントメッセージングIDをユーザ登録リストに格納する。ユーザ1が、インスタントメッセージングシステムにログインした後、ユーザ1からユーザ登録リストが要求されると、サーバ6は、その要求に従って、ユーザ1のユーザ登録リストをユーザ1(ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2)に提供する。
図7で示されるユーザ登録リストの例には、ユーザBのインスタントメッセージングID、ユーザXのインスタントメッセージングID、ユーザYのインスタントメッセージングID、およびユーザZのインスタントメッセージングIDが含まれている。例えば、図7におけるユーザBはユーザ4に対応し、そのインスタントメッセージングIDは、ユーザ4のインスタントメッセージングIDである。
ステップS12において、アクセス権設定プログラム121は、既に記録されているアクセス権設定リスト124を読み出して、アクセス権設定リスト124に未登録のインスタントメッセージングIDが、ユーザ登録リストに含まれているか否か(アクセス権設定リスト124に記録されていないインスタントメッセージングIDが、ユーザ登録リストに含まれているか否か)を判定する。ステップS12において、アクセス権設定リスト124に未登録のインスタントメッセージングIDが、ユーザ登録リストに含まれていると判定された場合、ステップS13に進み、アクセス権設定プログラム121は、未登録のインスタントメッセージングIDを、アクセス権設定リスト124に追加して(アクセス権設定リスト124に記録して)、ステップS14に進む。
なお、アクセス権設定リスト124がまだ記録されていない場合、すなわち、初めてアクセス権の設定の処理を実行する場合、ステップS13において、アクセス権設定プログラム121は、アクセス権設定リスト124を生成し、ユーザ登録リストに含まれている全てのインスタントメッセージングIDをアクセス権設定リスト124に格納する。
ステップS14において、アクセス権設定プログラム121は、新たに追加したインスタントメッセージングIDに対応するアクセス権限に「権限なし」をデフォルトとして設定して、処理は終了する。より詳細には、ステップS14において、アクセス権設定プログラム121は、ステップS13の処理でアクセス権設定リスト124に記録されたインスタントメッセージングIDに関係するアクセス権限として「権限なし」をアクセス権設定リスト124に記録する。
なお、ステップS14において、アクセス権設定プログラム121は、ユーザ1にアクセス権限の入力を促し、ユーザ1の操作に対応した入力部76からの信号を基に、アクセス権限に「権限なし」および「権限あり」のいずれか一方を記録するようにしてもよい。
図8は、このようにしてアクセス権限が付加されたアクセス権設定リスト124の例を示す図である。アクセス権設定リスト124には、インスタントメッセージングIDと、インスタントメッセージングIDに関係するアクセス権限が記述されている。受付判定情報の一例であるアクセス権限は、例えば、「権限あり」または「権限なし」とすることができる。「権限あり」は、インスタントメッセージングIDで特定される相手からの要求を受け付けることを示し、「権限なし」は、インスタントメッセージングIDで特定される相手からの要求を受け付けないことを示す。
図8で示される例においては、ユーザBのインスタントメッセージングIDに関係して「権限あり」のアクセス権限が記録され、ユーザXのインスタントメッセージングIDに関係して「権限なし」のアクセス権限が記録され、ユーザYのインスタントメッセージングIDに関係して「権限あり」のアクセス権限が記録され、ユーザZのインスタントメッセージングIDに関係して「権限なし」のアクセス権限が記録されている。
例えば、ステップS13の処理で、アクセス権設定リスト124に、ユーザZのインスタントメッセージングIDが記録された場合、ステップS14において、アクセス権設定リスト124に、ユーザZのインスタントメッセージングIDに関係するアクセス権限として「権限なし」が、記録される。
このように、新たにインスタントメッセージングIDが取得された場合、取得されたインスタントメッセージングIDに対して、デフォルトで、アクセス権限として「権限なし」が設定される。
ステップS12において、アクセス権設定リスト124に未登録のインスタントメッセージングIDが、ユーザ登録リストに含まれていないと判定された場合、新たなインスタントメッセージングIDを登録する必要はないので、ステップS13およびステップS14の処理はスキップされ、処理は終了する。
ユーザ1による操作に対応するか、またはリモートコントローラからの指令に対応する入力部76からの信号に基づいて、アクセス権設定プログラム121は、アクセス権設定リスト124を編集して、所望のインスタントメッセージングIDに関係するアクセス権限を「権限あり」に設定したり、逆に、アクセス権限を「権限なし」に設定したりすることができる。
次に、図9乃至図11のフローチャートを参照して、サービス提供プログラム101およびインスタントメッセンジャプログラム102を実行するハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2、サーバ6、並びにサービス要求プログラム151およびインスタントメッセンジャプログラム152を実行するパーソナルコンピュータ5によりログインしたとき最初に実行される認証の処理を説明する。
ユーザ4からのアクセスの指令があったとき、ステップS1001において、インスタントメッセンジャプログラム152は、サービス要求プログラム151の認証プログラム171からの要求に基づいて、通信部29に、インターネット3を介して、サーバ6にインスタントメッセージングIDおよびパスワードを送信させる。なお、インスタントメッセージングIDおよびパスワードは、例えば、ユーザ1による入力部26への操作により、パーソナルコンピュータ5に入力される。
ステップS2001において、サーバ6は、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた、インスタントメッセージングIDおよびパスワードを受信する。インスタントメッセージングIDおよびパスワードが対応して登録されているものである場合、パーソナルコンピュータ5のユーザが正規のユーザなので、ステップS2002において、サーバ6は、パーソナルコンピュータ5のユーザのログインの処理を実行すると共に、インターネット3を介して、ユーザ4のユーザ登録リストに登録されている他のユーザの装置(例えば、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2)のインスタントメッセージングシステムへの参加の状態(例えば、インスタントメッセージングシステムにログインしている、ログインしていない、あるいは、ログインしているが、離席しているといったような状態)を示す情報をパーソナルコンピュータ5に送信する。
また、ステップS2003において、サーバ6は、パーソナルコンピュータ5のユーザ4のユーザ登録リストに登録されているユーザのうち、そのユーザのユーザ登録リストにユーザ4を登録しているユーザであって、いまログインしているユーザを検索し、その検索したユーザの装置(例えば、ユーザ1のハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2)に、ユーザ4がログインしてきたことを通知する。
ステップS3001において、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のインスタントメッセンジャプログラム102は、この通知を受信する。そして、そのことが、受信制御プログラム126により、表示部81に表示される。
インスタントメッセージングIDおよびパスワードが対応付けて登録されていない場合、パーソナルコンピュータ5のユーザは正規のユーザではないので、パーソナルコンピュータ5のユーザのログインの処理およびステップS2002以降の処理は実行されず、処理は終了する。
ステップS1002において、インスタントメッセンジャプログラム152は、サーバ6から送信されてきた、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2を含む他の機器のインスタントメッセージングシステムへの参加の状態を示す情報を受信する。他の機器のインスタントメッセージングシステムへの参加の状態を示す情報は、サービス要求プログラム151の認証プログラム171に供給される。
パーソナルコンピュータ5が、ピアツーピアでハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にメッセージを送信するために、ステップS1003において、インスタントメッセンジャプログラム152は、インターネット3を介して、サーバ6にハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のインターネット3上のアドレスを要求する。すなわち、インスタントメッセンジャプログラム152は、通信部29に、インターネット3を介して、サーバ6宛てに、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスの要求を送信させる。ステップS2004において、サーバ6は、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスの要求を受信する。
ステップS2005において、サーバ6は、インターネット3を介して、パーソナルコンピュータ5にハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを送信する。このアドレスは、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2がログインしてきたときサーバ6により検知されている。ステップS1004において、インスタントメッセンジャプログラム152は、通信部29に、サーバ6から送信されてきた、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを受信させ、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを取得する。
パーソナルコンピュータ5は、ステップS1004の処理でハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを取得することにより、インターネット3を介して、ピアツーピアで、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にメッセージを送信することができるようになる。
一方、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2が、ピアツーピアでパーソナルコンピュータ5にメッセージを送信するために、ステップS3002において、インスタントメッセンジャプログラム102は、通信部79に、インターネット3を介して、サーバ6宛てに、パーソナルコンピュータ5のアドレスの要求を送信させる。ステップS2006において、サーバ6は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2から送信されてきた、パーソナルコンピュータ5のアドレスの要求を受信する。
ステップS2007において、サーバ6は、インターネット3を介して、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にパーソナルコンピュータ5のアドレスを送信する。ステップS3003において、インスタントメッセンジャプログラム102は、通信部79に、サーバ6から送信されてきた、パーソナルコンピュータ5のアドレスを受信させる。
ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、ステップS3003の処理でパーソナルコンピュータ5のアドレスを取得することにより、インターネット3を介して、ピアツーピアで、パーソナルコンピュータ5にメッセージを送信することができるようになる。
ステップS1005において、サービス要求プログラム151の認証プログラム171は、インスタントメッセンジャプログラム152に、インターネット3を介して、相手の機器であるハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを要求するメッセージを認証リクエストとして送信させる。すなわち、インスタントメッセンジャプログラム152は、ステップS1004の処理で取得したアドレスを基に、通信部29に、インターネット3を介してピアツーピアで(サーバ6を介さずに)、認証リクエストとしての、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2宛のメッセージを、パーソナルコンピュータ5のインスタントメッセージングIDを含めて送信させる。インスタントメッセンジャプログラム152が送信するメッセージは、SSLなどの方式により、暗号化されている。
ステップS3004において、インスタントメッセンジャプログラム102は、通信部79に、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた、認証リクエストとしての、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスを要求するメッセージを受信させる。受信したメッセージは、サービス提供プログラム101の認証プログラム122に供給される。受信されたメッセージには、パーソナルコンピュータ5のインスタントメッセージングIDが付されている。
ステップS3005において、認証プログラム122は、アクセス権設定リスト124に登録されているユーザからの認証リクエストであるか否か、すなわち、認証リクエストに付されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDがアクセス権設定リスト124に記録されているか否かを判定し、アクセス権設定リスト124に記録されている、すなわち、アクセス権設定リスト124に登録された正規のユーザからの認証リクエストであると判定された場合、ステップS3006に進む。
ステップS3006において、認証プログラム122は、認証リクエストを送信したユーザのアクセス権が、「権限あり」に設定されているか否か、すなわち、認証リクエストに付されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDに関係付けられた、相手からの要求を受け付けることを示す「権限あり」であるアクセス権限がアクセス権設定リスト124に記録されているか否かを判定する。換言すれば、ステップS3006においては、受付判定情報の一例であるアクセス権限を基に、相手からの要求を受け付けるか否かが判定される。
ステップS3006において、認証リクエストを送信してきたユーザのアクセス権が、「権限あり」に設定されている、すなわち、「権限あり」であるアクセス権限がアクセス権設定リスト124に記録されていると判定された場合、相手からの要求を受け付けると判定されたので、ステップS3007に進み、認証プログラム122は、認証リクエストを送信してきたユーザ4のための鍵を生成する。鍵は、例えば、その都度生成、変更される、64ビット乃至256ビットの乱数とされる。
次に、ステップS3008において、認証プログラム122は、鍵リスト125に、認証リクエストを送信してきたユーザ4のインスタントメッセージングIDに対応させて(関係付けて)、ステップS3007の処理で生成した鍵を記録する。
図12は、鍵リスト125の例を示す図である。図12で示される鍵リスト125において、ユーザBのインスタントメッセージングIDに関係付けてユーザBであるユーザ4のための鍵Bが記録され、ユーザXのインスタントメッセージングIDに関係付けてユーザXのための鍵Xが記録されている。
例えば、ユーザ4であるユーザBからの認証リクエストを受信した場合、ユーザ4であるユーザBのための鍵Bが生成されるので、鍵リスト125において、ユーザBのインスタントメッセージングIDに関係付けて鍵Bが記録されることになる。
次に、ステップS3009において、認証プログラム122は、インスタントメッセンジャプログラム102に、認証レスポンスとしてのメッセージをパーソナルコンピュータ5に返信させる。すなわち、認証プログラム122がインスタントメッセンジャプログラム102に、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよびステップS3007で生成した鍵を供給するので、インスタントメッセンジャプログラム102は、パーソナルコンピュータ5宛ての、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび認証リクエストを送信してきた相手のための鍵を含む、認証レスポンスとしてのメッセージを生成して、通信部79に、生成したメッセージを送信させる。認証レスポンスとしてのメッセージは、SSLなどの方式により、暗号化されている。
ステップS1006において、インスタントメッセンジャプログラム152は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2から送信されてきた、認証レスポンスとしての、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよびユーザ4のための鍵を含むメッセージを通信部29に受信させて、処理は終了する。受信されたメッセージは、サービス要求プログラム151の認証プログラム171に供給される。認証プログラム171は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび鍵をアドレス/鍵リスト173に記録する。アドレスと鍵は暗号化されているので、認証プログラム171により復号されて記録される。
インターネット3で伝送中に、メッセージが第三者に取得されても、メッセージは暗号化されているので、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび鍵が第三者に知られることはない。
一方、ステップS3005において、認証リクエストに付されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDがアクセス権設定リスト124に記録されていない、すなわち、アクセス権設定リスト124に登録されたユーザからの認証リクエストでないと判定された場合、メッセージを交換していない相手からの認証リクエストなので(正規の相手ではないので)、認証の要求を受け付けすることはできないから、ステップS3010に進み、認証プログラム122は、エラー処理を実行して、処理は終了する。
ステップS3006において、認証リクエストを送信したユーザのアクセス権が、「権限なし」に設定されていると判定された場合、すなわち、メッセージを交換する相手ではあっても、その相手からの要求を受け付けないと判定された場合、メッセージを交換する相手ではあっても、その要求を受け付けないと設定している相手からの要求なので、ステップS3010に進み、認証プログラム122は、エラー処理を実行して、処理は終了する。
例えば、ステップS3010において、認証プログラム122は、認証を受け付けられないことを示すメッセージをパーソナルコンピュータ5に送信する。認証を受け付けられないことを示すメッセージには、アドレスまたは鍵が付加されていない。
このように、登録されていないユーザからのリクエストである場合、または相手からの要求を受け付けない旨がアクセス権限に設定されている場合、相手は、アドレスおよび鍵を取得することができない。その結果、後述のサービス提供の処理において、サービスを要求することができない。
言い換えれば、登録されている正規のユーザからのリクエストであり、かつ、相手からの要求を受け付ける旨がアクセス権限に設定されている場合にのみ、認証を要求した相手は、サービスを要求するために必要なアドレスおよび鍵を取得することができる。従って、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび鍵が正規のユーザ以外の者に取得されることによる、正規のユーザ以外の者の成りすましを防止することができる。
なお、パーソナルコンピュータ5がハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信するメッセージ、またはハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2がパーソナルコンピュータ5に送信するメッセージは、サーバ6を介して、伝送するようにしてもよい。但し、P2Pで伝送するようにした方が、サーバ6の負荷を軽くすることができる。
以上のようにして、アドレスと鍵を取得したパーソナルコンピュータ5は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2を利用するとき、図13のフローチャートに示される処理を実行する。
ステップS1021において、サービス要求プログラム151の操作要求プログラム172は、アドレス/鍵リスト173から、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2から受信して記録されている、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび鍵を読み出す。また、操作要求プログラム172は、インスタントメッセンジャプログラム152から、ユーザ4のインスタントメッセージングIDを取得する。そして、操作要求プログラム172は、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび読み出された鍵を付加した操作リクエストを生成し、やはり読み出されたハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレス宛てに、通信部29から、インターネット3を介して送信させる。
ステップS3021において、サービス提供プログラム101の受信制御プログラム126は、通信部79に、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよびユーザ1が付与した鍵が付加された操作リクエストを受信させる。この操作リクエストは、操作要求受付プログラム123に供給される。
ステップS3022において、操作要求受付プログラム123は、アクセス権設定リスト124に登録されたユーザからのリクエストであるか否か、すなわち、受信された操作リクエストに付加されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDがアクセス権設定リスト124に記録されているか否かを判定し、アクセス権設定リスト124に登録されたユーザからのリクエストであると判定された場合、すなわち、インスタントメッセージングIDがアクセス権設定リスト124に記録されている場合、ステップS3023に進む。
ステップS3023において、操作要求受付プログラム123は、鍵リスト125に、このユーザに対する鍵が記録されているか否かを判定する。より具体的には、操作要求受付プログラム123は、受信された操作リクエストに付加されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDに関係する鍵が鍵リスト125に記録されているか否かを判定することにより、このユーザに対する鍵が記録されているか否かを判定する。
ステップS3023において、このユーザに対する鍵が記録されていると判定された場合、ステップS3024に進み、操作要求受付プログラム123は、操作リクエストに付加されている鍵と、鍵リスト125に記録されている鍵が一致するか否かを判定する。より具体的には、操作要求受付プログラム123は、操作リクエストに付加されている鍵と、操作リクエストに付加されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDに関係付けられて鍵リスト125に記録されている鍵とが一致するか否かを判定する。
ステップS3024において、操作リクエストに付加されている鍵と、鍵リスト125に記録されている鍵が一致すると判定された場合、ステップS3025に進み、操作要求受付プログラム123は、このユーザに権限が与えられているか否か、すなわち、アクセス権設定リスト124において、操作リクエストに付加されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDに関係して、「権限あり」のアクセス権限が記録されているか否かを判定する。
ステップS3025において、このユーザに権限が与えられていると判定された場合、すなわち、アクセス権設定リスト124において、操作リクエストに付加されているインスタントメッセージングIDと同じインスタントメッセージングIDに関係して、「権限あり」のアクセス権限が記録されていると判定された場合、ステップS3026に進み、操作要求受付プログラム123は、パーソナルコンピュータ5のユーザ4が正規のユーザであり、パーソナルコンピュータ5からの要求を受け付ける旨が設定されているので、パーソナルコンピュータ5からの操作リクエストを受け付けて、要求された処理、例えば、予約録画の処理または記録されている映像データの送信などの処理を実行して、サービス提供の処理は終了する。
ステップS3022において、アクセス権設定リスト124に登録されたユーザからのリクエストでないと判定された場合、すなわち、インスタントメッセージングIDがアクセス権設定リスト124に記録されていない場合、パーソナルコンピュータ5のユーザ4は正規のユーザではないので、ステップS3027に進み、操作要求受付プログラム123は、エラー処理を実行して処理は終了する。ステップS3027におけるエラー処理は、具体的には、例えば、パーソナルコンピュータ5に、操作リクエストを受け付けられない旨を示すメッセージを送信する処理である。
また、同様に、ステップS3023において、このユーザに対する鍵が記録されていないと判定された場合、並びに、ステップS3024において、操作リクエストに付加されている鍵と、鍵リスト125に記録されている鍵が一致しないと判定された場合、パーソナルコンピュータ5のユーザ4は正規のユーザではないので、ステップS3027に進み、操作要求受付プログラム123は、エラー処理を実行して処理は終了する。
さらに、ステップS3025において、このユーザに権限が与えられていないと判定された場合、パーソナルコンピュータ5からの要求は受け付けられないので、ステップS3027に進み、操作要求受付プログラム123は、エラー処理を実行して処理は終了する。
なお、ステップS3025の処理を省略して、ステップS3024において、操作リクエストに付加されている鍵と、鍵リスト125に記録されている鍵が一致すると判定された場合、操作要求受付プログラム123は、操作リクエストを受け付けて、要求された処理を実行するようにしてもよい。
すなわち、この場合、ステップS3022乃至ステップS3024の処理において、パーソナルコンピュータ5のユーザ4が正規のユーザであるか否かが判定され、パーソナルコンピュータ5のユーザ4が正規のユーザであると判定された場合、パーソナルコンピュータ5からの操作リクエストが受け付けられて、パーソナルコンピュータ5にサービスが提供される。
ただし、図13に示されるように、パーソナルコンピュータ5のユーザ4が正規のユーザである場合、ステップS3025の処理において、さらに、インスタントメッセージングIDに関係して記録されている受付判定情報であるアクセス権限を基に、パーソナルコンピュータ5のユーザ4からの要求が受け付けられるか否かを判定するようにした方が、ユーザ登録リストに登録されているユーザの中で、さらに細かく使用の可否を設定することができるようになる。
また、このようにすることで、例えば、一旦、ユーザ4からの要求を受け付けると設定し、認証の処理を行った後でも、鍵が不正に利用された場合に、ユーザ1は、ユーザ4からの要求を拒否することができるように、権限を変更することができる。
以上のように、サービスを提供するユーザが、インスタントメッセージングシステムのインスタントメッセージングIDを、他のユーザがそのサービスを利用する場合のユーザアカウントとしてそのまま利用することで、機器毎にユーザアカウントを作成する必要がなくなる。
インスタントメッセージングシステムからユーザ登録リストを取得し、ユーザ登録リストからインスタントメッセージングIDを取得するので、サービスを提供する機器のユーザは、相手のインスタントメッセージングIDをいちいち入力する必要がない。
また、ユーザは、相手のインスタントメッセージングIDを直接知る必要もないので、受信したIDを記録はしても表示はさせないようにすることもできる。これにより、IDの不正な利用を防止することができる。
さらに例えば、アクセス権限などの受付判定情報を設定することにより、相手のユーザ毎に、サービスの利用の可否や利用可能の操作の範囲などを提供側で決定することができる。
成りすましや改竄のできないインスタントメッセージングシステム経由で認証リクエストを伝送するので、パスワードなどを入力することなくユーザ認証することができる。
利用権限のあるユーザからの認証リクエストに対して、ランダムに生成した鍵をセキュアなインスタントメッセージングシステム経由で返信するので、鍵が第三者に盗まれる危険性がほとんど無くなり、サービス提供の処理において、インスタントメッセージングシステム経由でサービスを要求する必要がなく、サービスの提供側は、鍵が付加されたアクセスであれば、相手が認証済みのユーザであることを確認できる。
サービスを要求する側においては、受けるサービス毎に、アカウントおよびパスワードを覚えておく必要がなく、また、サービスを要求するときに、いちいちアカウントおよびパスワードを入力する必要がない。その結果、サービスを要求する側は、迅速に、サービスを要求することができるようになる。
なお、セキュアな環境がそれ程必要ないのであれば、暗号化は省略することができる。それでも、その点に基づく安全性が若干損なわれるだけで、その他の効果は同様に奏することができる。
また、上述した処理により、パーソナルコンピュータ5に限らず、ユーザ4は、PDA7を操作して、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に機能の提供を要求することができる。
さらに、パーソナルコンピュータ5がサービス提供プログラムを実行し、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2がサービス要求プログラムを実行するようにすれば、パーソナルコンピュータ5が、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に機能を提供することができる。この場合、パーソナルコンピュータ5およびハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、相互に、機能を提供しあうことができる。
このように、パーソナルコンピュータ5からの操作リクエストに対応して処理を実行するようにした場合には、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、パーソナルコンピュータ5にサービスを提供することができるようになる。
また、ネットワークを介して、相手から送信されてきた、インスタントメッセージングシステムのユーザを特定する特定情報としてのインスタントメッセージングIDおよび鍵の受信を制御し、特定情報および鍵を基に、相手が正規の相手であるか否かを判定するようにした場合には、パーソナルコンピュータ5において、アカウントまたはパスワードなどの入力を要求する必要がなく、かつ、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2において、相手が正規の相手であるか否かを判定することができるようになる。
なお、アクセス権限は、「権限あり」または「権限なし」に限らず、権限の種類をより多くすることができる。例えば、アクセス権限は、「一部使用可」、「全部使用可」、または「使用不可」などとしてもよい。また、例えば、アクセス権限を、「映像データの読み出しのみ」、「新規の映像データの記録」、「映像データの書き換え」などとすることができる。例えば、アクセス権限が「映像データの読み出しのみ」である場合、映像データの記録または書き換えの要求は受け付けられず、映像データの読み出しの要求は受け付けられる。また、例えば、アクセス権限が「新規の映像データの記録」である場合、映像データの読み出しの要求、新規の映像データの記録の要求、および映像データの書き換えの要求が受け付けられる。
さらに、アクセス権限は、全ユーザを一括して設定するようにすることができる。例えば、ユーザ1の指令に対応する入力部76からの信号に基づいて、アクセス権設定プログラム121は、アクセス権設定リスト124の全ユーザに対するアクセス権限を、全て「権限あり」に設定したり、逆に、全て「権限なし」に設定したりすることができる。
また、アクセス権リスト124は、図14および図15で示されるように、ユーザのインスタントメッセージングIDに関係させて、グループ名を記録することができる。また、アクセス権限は、グループ毎に設定することができる。図14で示される例において、ユーザBのインスタントメッセージングID、ユーザXのインスタントメッセージングID、およびユーザZのインスタントメッセージングIDは、グループαであるグループ名に関係付けられ、ユーザYのインスタントメッセージングIDは、グループβであるグループ名に関係付けられている。
図15で示される例において、グループαであるグループ名に関係付けられるアクセス権限として「権限あり」が設定され、グループβであるグループ名に関係付けられるアクセス権限として「権限なし」が設定されている。
この場合、ステップS3006において、ユーザ4であるユーザBからの認証リクエストであるとき、認証プログラム122は、アクセス権リスト124において、ユーザBのインスタントメッセージングIDに関係付けられているグループ名であるグループαを読み出し、さらに、グループαであるグループ名に関係付けられるアクセス権限である「権限あり」を読み出して、読み出したアクセス権限を基に、相手からの要求を受け付けるか否かを判定し、相手からの要求を受け付けると判定する。一方、ユーザYからの認証リクエストであるとき、認証プログラム122は、アクセス権リスト124において、ユーザYのインスタントメッセージングIDに関係付けられているグループ名であるグループβを読み出し、さらに、グループβであるグループ名に関係付けられるアクセス権限である「権限なし」を読み出して、読み出したアクセス権限を基に、相手からの要求を受け付けるか否かを判定し、相手からの要求を受け付けないと判定する。
多数のユーザのアクセス権限をより少ない操作で設定することができるようになる。
また、受付判定情報の一例であるアクセス権限は、図16で示されるように、サービス毎に設定するようにしてもよい。例えば、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2が、記録のサービス(例えば、予約録画)と再生のサービス(例えば、記録されている映像データの提供)とを提供する場合、アクセス権設定リスト124には、ユーザのインスタントメッセージングIDに関係付けて、提供するサービスおよびアクセス権限が記録されるようにしてもよい。
例えば、ユーザBのインスタントメッセージングIDに関係付けて、記録であるサービスおよび「権限あり」であるアクセス権限が記録されているので、ユーザBから、記録の処理が要求された場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、記録のサービスを提供する。また、ユーザYのインスタントメッセージングIDに関係付けて、再生であるサービスおよび「権限あり」であるアクセス権限が記録されているので、ユーザYから、再生の処理が要求された場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、再生のサービスを提供する。
例えば、ユーザBから、再生の処理が要求された場合、ユーザBのインスタントメッセージングIDに関係付けて、再生であるサービスおよび「権限あり」であるアクセス権限が記録されていないので、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、再生のサービスを提供しない。また、ユーザYから、記録の処理が要求された場合、ユーザYのインスタントメッセージングIDに関係付けて、記録であるサービスおよび「権限あり」であるアクセス権限が記録されていないので、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、記録のサービスを提供しない。
なお、サービス毎に、アクセス権設定リスト124を設けるようにしてもよい。例えば、再生であるサービスに対して1つのアクセス権設定リスト124を設け、記録であるサービスに対して他の1つのアクセス権設定リスト124を設けるようにしてもよい。
さらにまた、相手の機器毎に鍵を生成するようにしてもよい。例えば、ユーザ4がパーソナルコンピュータ5以外の機器であるPDA7から、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2にサービスを要求できるように、パーソナルコンピュータ5およびPDA7のそれぞれに、異なる鍵を生成し、割り当てるようにしてもよい。
また、鍵には、有効期限を設けるようにしてもよい。これにより提供するサービスの管理が容易となる。
図17は、有効期限が設けられた機器毎の鍵を記録する鍵リスト125の例を示す図である。この場合、例えば、ステップS1005の処理において、パーソナルコンピュータ5は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2宛てに、自分自身の機器IDであるzzzを付した、認証リクエストとしてのメッセージを送信する。ステップS3008において、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、インスタントメッセージングIDに関係付けて、zzzである機器IDおよび鍵B1を記録する。また、PDA7が自分自身の機器IDであるyyyを付した、認証リクエストとしてのメッセージを送信してきた場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、インスタントメッセージングIDに関係付けて、yyyである機器IDおよび鍵B2を記録する。
サービス提供の処理においては、ステップS1021で、パーソナルコンピュータ5は、zzzである機器ID、インスタントメッセージングID、鍵B1を付加した操作リクエストをハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信する。ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、zzzである機器IDである機器IDが鍵リスト125に記録されているか否かをさらに判定し、zzzである機器IDである機器IDが鍵リスト125に記録されていると判定された場合、操作リクエストを受け付けて処理を実行し、zzzである機器IDである機器IDが鍵リスト125に記録されていないと判定された場合、操作リクエストを受け付けない。
なお、機器IDに代えて、機器名を使用するようにしてもよい。
また、ステップS3023において、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、機器IDに対する鍵が記録されているか否かを判定するようにしてもよい。
鍵リスト125の鍵に対して有効期限が設定されている場合、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、図示せぬリアルタイムクロックから日付および時刻を取得して、鍵リスト125から、有効期限を過ぎた鍵(および鍵に関係するインスタントメッセージングIDなどのデータ)を削除する(消去する)。有効期限を適切に設定することで、インターネット3を介して送信されるインスタントメッセージングIDおよび鍵を取得した者からの不正な操作リクエストの受付を防止することができる。
鍵リスト125の鍵に対する有効期限までの期間をより短くする(例えば、30分)ことで、鍵をいわゆるセッションキーとすることができる。鍵をセッションキーとすれば、セッションキーである鍵を他人に取得されても、成りすましによる、サービスの不正な利用を許す可能性を低くすることができるので、サービス提供の処理において、鍵を平文のまま送信することができる。
認証の処理の後、1つのサービスを提供したとき、鍵が消去されるようにしてもよい。
さらに、図9乃至図11を参照して説明した認証の処理において、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、サーバ6から送信された認証リクエストを受信する場合、同時に、サーバ6から、メッセージの送信を特定するセッションIDを取得し、アクセス権設定リスト124に、インスタントメッセージングIDに関係付けてセッションIDを記録するようにしてもよい。この場合、セッションIDは、認証レスポンスに付されて相手に送信される。
そして、サービス提供の処理において、セッションIDを付した操作リクエストを要求し、操作リクエストに付されたセッションIDと、アクセス権設定リスト124に記録されているセッションIDとが一致する場合にのみ、サービスを提供するようにすることができる。
パーソナルコンピュータ5が、暗号化した操作リクエストをハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信するようにしてもよい。図18は、操作リクエストを暗号化する場合のサービス提供の処理を説明するフローチャートである。
ステップS1041において、サービス要求プログラム151の操作要求プログラム172は、アドレス/鍵リスト173から、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2から受信して記録されている、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスおよび鍵を読み出す。また、操作要求プログラム172は、インスタントメッセンジャプログラム152から、ユーザ4のインスタントメッセージングIDを取得する。そして、操作要求プログラム172は、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵を付加した操作リクエストを生成する。
ステップS1042において、操作要求プログラム172は、生成された操作リクエストを鍵で暗号化する。この場合、暗号化方法は、DES(Data Encryption Standard)またはIDEA(International Data Encription Algorithm)などの共通鍵暗号方式とすることができる。
ステップS1043において、操作要求プログラム172は、通信部29に、インターネット3を介して、暗号化された操作リクエストを、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスに宛てて送信させる。
ステップS3041において、サービス提供プログラム101の受信制御プログラム126は、通信部79に、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた、暗号化されている操作リクエストを受信させる。暗号化されている操作リクエストは、操作要求受付プログラム123に供給される。
ステップS3042において、操作要求受付プログラム123は、鍵リスト125に記録されている鍵で、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵が付加された操作リクエストを復号する。
ステップS3043乃至ステップS3048の処理のそれぞれは、図13のステップS3022乃至ステップS3027の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
このように、操作リクエストを暗号化することで、インターネット3を介して、送信される操作リクエストが第三者に取得され、その第三者にインスタントメッセージングIDおよび鍵が不正に利用されることを防止することができる。
なお、インスタントメッセージングIDおよび鍵を暗号化したり、インスタントメッセージングIDおよび鍵のいずれか一方を暗号化したりしてもよい。
さらに、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2とパーソナルコンピュータ5とで共有している鍵を使用して、ダイジェストを発行して交換するなど、認証を行うようにしてもよい。
例えば、操作要求プログラム172および受信制御プログラム126には、共通のハッシュ関数が予め格納される。操作要求プログラム172は、インスタントメッセージングIDおよび鍵を送信する前に、乱数を生成し、乱数にハッシュ関数を適用することによりハッシュ値(ダイジェスト)を求めて、乱数およびハッシュ値をハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信する。受信制御プログラム126は、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた乱数およびハッシュ値を受信し、受信した乱数にハッシュ関数を適用してハッシュ値を求めて、受信したハッシュ値と求めたハッシュ値とが一致するか否かを判定する。受信制御プログラム126は、受信したハッシュ値と求めたハッシュ値とが一致すると判定された場合、パーソナルコンピュータ5を認証する。
認証の方式は、ダイジェストを使用する方法に限らない。
図19は、チャレンジアンドレスポンス方式の認証を行う場合のサービス提供の処理を説明するフローチャートである。ステップS1061において、サービス要求プログラム151の操作要求プログラム172は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に認証を要求する。この場合、インスタントメッセージングIDがパーソナルコンピュータ5からハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信される。
パーソナルコンピュータ5から認証が要求されると、ステップS3061において、サービス提供プログラム101の受信制御プログラム126は、チャレンジアンドレスポンス方式の認証処理を実行する。そして、ステップS1062において、操作要求プログラム172は、チャレンジアンドレスポンス方式の認証処理を実行する。
より具体的には、受信制御プログラム126は、パーソナルコンピュータ5から送信されてきたインスタントメッセージングIDに関係付けられて記録されている鍵を鍵リスト125から読み出す。受信制御プログラム126は、乱数を生成し、生成した乱数をチャレンジコードとして、パーソナルコンピュータ5に送信する。
操作要求プログラム172は、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2から、チャレンジコードが送信されてくると、チャレンジコードを受信して、受信したチャレンジコードをアドレス/鍵リスト173に記録されている鍵で暗号化して、レスポンスを生成する。操作要求プログラム172は、生成したレスポンスをハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2に送信する。
受信制御プログラム126は、パーソナルコンピュータ5からレスポンスが送信されてくると、レスポンスを受信し、受信したレスポンスと、生成した乱数を鍵で暗号化した値とを比較し、受信したレスポンスと生成した乱数を鍵で暗号化した値とが一致した場合、パーソナルコンピュータ5を適正な相手として認証する。受信制御プログラム126は、受信したレスポンスと生成した乱数を鍵で暗号化した値とが一致しない場合、パーソナルコンピュータ5を適正な相手として認証しない(不適正な相手であると認証する)。
ステップS1063において、操作要求プログラム172は、通信部29に、インターネット3を介して、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵を付加した操作リクエストを、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2のアドレスに宛てて送信させる。
パーソナルコンピュータ5が認証された場合、ステップS3062において、受信制御プログラム126は、通信部79に、パーソナルコンピュータ5から送信されてきた、ユーザ4のインスタントメッセージングIDおよび鍵が付加された操作リクエストを受信させ、ステップS3063に進む。
パーソナルコンピュータ5が認証されない場合、ステップS3062において、受信制御プログラム126は、受信した操作リクエストを破棄し、以下の処理はスキップされ、操作リクエストに対する処理は実行されない。
ステップS3063乃至ステップS3068の処理のそれぞれは、図13のステップS3022乃至ステップS3027の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
このように、ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置2は、認証された相手からの操作リクエストのみを受け付けるようにすることができる。なお、レスポンスをセッションキーとして、セッションキーで操作リクエストを暗号化するようにしてもよい。
このようにすることで、成りすましをより強力に排除することができるようになる。
ネットワークを介して、相手から送信されてきた、インスタントメッセージングシステムのユーザを特定する特定情報を基に、相手が正規の相手であるか否かを判定するようにした場合、成りすましを防止することができる。
また、ネットワークを介して、相手から送信されてきた、インスタントメッセージングシステムのユーザを特定する特定情報および鍵の受信を制御し、特定情報および鍵を基に、相手が正規の相手であるか否かを判定するようにした場合には、アカウントまたはパスワードなどの入力を要求する必要がなく、かつ、相手が正規の相手であるか否かを、簡単かつ確実に判定することができ、もって、特定の相手に対してのみサービスを提供したり、特定の相手のみがサービスを利用できるようになる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図2または図3に示されるように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク51若しくは磁気ディスク91(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク52若しくは光ディスク92(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク53若しくは光磁気ディスク93(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、または半導体メモリ54若しくは半導体メモリ94などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM22またはROM72や、記録部28または記録部78に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、上述した一連の処理を実行させるプログラムは、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされるようにしてもよい。
また、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
2 ハードディスクレコーダ付きテレビジョン受像装置, 3 インターネット, 5 パーソナルコンピュータ, 6 サーバ, 7 PDA, 21 CPU, 22 ROM, 23 RAM, 28 記録部, 29 通信部, 51 磁気ディスク, 52 光ディスク, 53 光磁気ディスク, 54 半導体メモリ, 71 CPU, 72 ROM, 73 RAM, 78 記録部, 79 通信部, 91 磁気ディスク, 92 光ディスク, 93 光磁気ディスク, 94 半導体メモリ, 101 サービス提供プログラム, 102 インスタントメッセンジャプログラム, 121 アクセス権設定プログラム, 122 認証プログラム, 123 操作要求受付プログラム, 124 アクセス権設定リスト, 125 鍵リスト, 126 受信制御プログラム, 151 サービス要求プログラム, 152 インスタントメッセンジャプログラム, 171 認証プログラム, 172 操作要求プログラム, 173 アドレス/鍵リスト