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JP4540292B2 - ラジアスエンドミル - Google Patents

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JP4540292B2
JP4540292B2 JP2002306853A JP2002306853A JP4540292B2 JP 4540292 B2 JP4540292 B2 JP 4540292B2 JP 2002306853 A JP2002306853 A JP 2002306853A JP 2002306853 A JP2002306853 A JP 2002306853A JP 4540292 B2 JP4540292 B2 JP 4540292B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジアスエンドミルに関し、特に、刃先強度およびチップルームを確保して、高寿命化を図ることができるラジアスエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金型等の3次元形状の加工には、底刃と外周刃とをコーナR刃で接続したラジアスエンドミルが多用されている。従来、このラジアスエンドミルでは、切削性の改善を図るべく、コーナR刃のすくい角が正角で構成されるのが一般的であった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭60−142012号公報(第4列第36〜39行目)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、金型加工においては、切削作業の時間短縮が望まれており、高速切削の要求が強い。その結果、回転数が数万回転/分、送り速度が数〜十数メートル/分という性能を有する高速型工作機械が普及し始めている。この高速型工作機械を使用して、軽切り込み深さ、高送り速度で金型加工を行うことができれば、切削作業を効率化して、作業時間の短縮を図ることができる。よって、このような切削条件の下、この高速型工作機械の性能を十分に活用可能なラジアスエンドミルの実現が望まれている。
【0005】
しかしながら、上述したような加工条件では、従来のラジアスエンドミルは、特に、コーナR刃のチッピングや摩耗が早期に発生し、満足できる工具寿命を得ることができないという問題点があった。また、従来のラジアスエンドミルは、大量の切りくずの発生を前提としていないため、チップルームの容量が十分に確保されておらず、切りくずが詰まり易いという問題点があった。
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、刃先強度およびチップルームを確保して、軽切り込み深さ・高送り速度での切削条件においても、高寿命化を図ることができるラジアスエンドミルを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1記載のラジアスエンドミルは、超硬材料から構成される工具本体と、その工具本体の先端側に設けられる底刃と、その底刃に連接して設けられるコーナR刃とを備えたものであり、前記工具本体には、前記底刃とコーナR刃とのすくい面を形成するギャッシュが外周側から回転軸線に向かって切りくず排出溝に凹設されており、前記工具本体の先端側であって前記回転軸線に対して対称に配設され回転軸線を超えて延設される一対の底刃の間の軸心部分に心残しが形成され、前記ギャッシュは、ギャッシュ角が55°以上かつ60°以下の範囲に構成されると共に、前記工具本体の軸方向先端視において、前記コーナR刃が0°を超えて20°以下の範囲で切削方向と反対側の曲線状に後退するように構成され、前記ギャッシュの溝底の勾配に直角な面における断面形状が、前記底刃とコーナR刃とのすくい面により構成される一側のギャッシュ面と、その一側のギャッシュ面に連接され溝底を形成するギャッシュ面と、その溝底を形成するギャッシュ面に連接され前記一側のギャッシュ面との対向間隔が前記溝底へ向かって漸次小さくなる他側のギャッシュ面との3面によって、断面視略楔状に構成されると共に、前記ギャッシュの開き角が55°以上かつ70°以下とされている。
【0008】
請求項2記載のラジアスエンドミルは、請求項1記載のラジアスエンドミルにおいて、前記ギャッシュは、前記コーナR刃のすくい角が−10°以上かつ0°以下の負角になるように構成されている。
【0009】
請求項3記載のラジアスエンドミルは、請求項1又は2に記載のラジアスエンドミルにおいて、前記コーナR刃のコーナ半径は、刃径の1/6以上かつ1/4以下の範囲とされている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例であるラジアスエンドミル1の正面図であり、図中では、ラジアスエンドミル1の一端側(シャンク側)の図示を省略している。まず、図1を参照してラジアスエンドミル1の全体構成について説明する。
【0011】
ラジアスエンドミル1は、超硬合金からなる工具本体2を有するソリッドタイプのエンドミルであり、その工具本体2の一端(図2の右側)を保持するホルダー(図示せず)を介してマシニングセンター等の加工機械の回転力が伝達され、主に、金型等の3次元加工を行う用途に用いられる工具である。本実施例のラジアスエンドミル1は、特に、軽切り込み深さ・高送り速度における高硬度材料の切削加工に適した工具として構成されている。
【0012】
工具本体2は、タングステンカーバイト(WC)等を加圧焼結した超硬合金により構成されており、その一端側(図1の左側)にはシャンク(図示せず)が円柱状に形成されている。このシャンクがホルダーに保持されることによって、ラジアスエンドミル1が加工機械に取り付けられる。
【0013】
一方、工具本体2の他端側(図1の右側)には、図1に示すように、刃部3が形成されている。刃部3は、主に、切りくず排出溝4a〜4d、外周刃5a〜5d、底刃7a〜7d、コーナR刃8a〜8d、ギャッシュ9a〜9d等を備えており、この刃部3によって金型等の自由曲面加工が行われる。
【0014】
切りくず排出溝4a〜4dは、切削加工中の切りくずの生成、収容及び排出を行うためのものであり、ねじれを伴う4本の切りくず排出溝4a〜4dが工具本体2の回転軸線Oに対して対称に配設されている。外周刃5a〜5dは、工具本体2の外周側に形成される切れ刃であり、上述した切りくず排出溝4a〜4dと堤状の幅を有して形成されるランド6a〜6cとが交差する各稜線部分に4枚がそれぞれ形成されている。
【0015】
底刃7a〜7dは、工具本体2の端面(図1右側端面)に形成される切れ刃であり、コーナR刃8a〜8dは、底刃7a〜7dと外周刃5a〜5dとを連結し、その連結部分に丸コーナを形成するための切れ刃である。なお、底刃7a〜7dは、中心凹角εを有して形成されており、本実施例では、この中心凹角εが略5°とされている。
【0016】
ここで、コーナR刃8a〜8dのコーナ半径Rは、刃部3の刃径(刃部3の最大直径)Dに対して、略D/6以上かつ略D/4以下の範囲とすることが好ましい。コーナ半径Rが略D/6より小さくなるとコーナ部の剛性低下を招く一方、コーナ半径Rが略D/4を超えると、平面を必要とする端面削りで半径方向の切り込みが小さくなり、加工能率が下がるためである。本実施例では、刃部3の刃径D=10mmに対して、コーナR刃8a〜8dのコーナ半径Rが2mm(R=D/5)とされている。
【0017】
ギャッシュ9a〜9dは、底刃7a〜7d及びコーナR刃8a〜8dにおける切りくずの排出性を高めるための溝であり、切りくず排出溝4a〜4dにそれぞれ1本ずつ合計4本が凹設されている。このギャッシュ9a〜9dは、その一側のギャッシュ面が底刃7a〜7dとコーナR刃8a〜8dとの両すくい面により構成されており(図2及び図3参照)、その結果、このギャッシュ9a〜9dがランド6a〜6dと交差する各稜線部分に4枚の底刃7a〜7d及びコーナR刃8a〜8dがそれぞれ形成されている。
【0018】
ここで、ギャッシュ9a〜9dのギャッシュ角ρは、略45°以上かつ略60°以下の範囲の角度とすることが好ましい。ギャッシュ角ρが略45より小さくなると、十分な容量のチップポケットを確保できず、切りくず詰まりを招く一方、ギャッシュ角ρが略60°を超えると心厚が薄くなり剛性が低下するからである。本実施例では、このギャッシュ角ρが略55°とされている。
【0019】
図2は、図1の矢印II方向から見たラジアスエンドミル1の側面図である。ギャッシュ9a〜9dは、図2に示すように、外周側から回転軸線Oに向かって切りくず排出溝4a〜4dに凹設されている。上述したように、これら各ギャッシュ9a〜9dは、底刃7a〜7d及びコーナR刃8a〜8dの両すくい面を形成する部位であり、ギャッシュ9b,9dは、ランド6a,6cから底刃7a,7cを切削方向(図2反時計回り)前方側に超えて凹設される一方、ギャッシュ9a,9cは、それぞれランド6b,6dの中途まで凹設されている。その結果、ラジアスエンドミル1の先端側(図2紙面手前側)には、心残しが形成され、底刃7b,7dがそれぞれ回転軸線Oを超えて延設されている。
【0020】
また、各ギャッシュ9a〜9dは、図2に示すように、底刃7a〜7dの側方においては直線状に延在すると共に、コーナR刃8a〜8dの側方においては切削方向(図2反時計回り)後方側に向かって曲線状に後退しつつ延在して形成されている。その結果、コーナR刃8a〜8dは、所定のねじれ角(以下、「後退角」と称す。)αで切削方向後方側に向かって後退し、切削方向に凸型の曲線形状に形成されている。
【0021】
なお、コーナR刃8a〜8dの後退角αは、略0°を超えて略20°以下とすることが好ましい。従来のラジアスエンドミルでは、コーナR刃を略30°程度のねじれ角(本実施例での後退角αに相当する)で切削方向と反対側に後退させて構成することが一般的であったが、後退角αを略20°以下の角度に弱めることにより、コーナR刃8a〜8dにおける切削中の摩耗を抑制することができるからである。本実施例では、この後退角αが略15°とされている。
【0022】
但し、後退角αは、略0°としても良い。即ち、コーナR刃8a〜8dを切削方向(図2反時計回り)後方側へ後退させることなく、ラジアスエンドミル1先端視において、底刃7a〜7dと略平行な直線状に形成しても良い。また、コーナR刃8a〜8dは、図2に示すように、その全域において曲線状に形成する必要はなく、そのコーナR刃8a〜8dの一部又は全部の領域を直線状に形成して切削方向後方側へ後退させても良い。
【0023】
図3は、図2のIII−III線におけるラジアスエンドミル1の断面図であり、ギャッシュ9bの溝底の勾配(ギャッシュ角ρ)に直角な面における断面形状を示している。但し、すくい角γは、軸線方向のすくい角を意味する。なお、各ギャッシュ9a〜9dの構成は同様であるので、ギャッシュ9bを代表例として説明する。
【0024】
ギャッシュ9bは、図3に示すように、切りくず排出溝4bに断面視略楔状に凹設され、その開き角βが溝底に向かって漸次小さくなるように構成されている。なお、ギャッシュ9bの開き角βは、略55°以上かつ略70°以下とすることが好ましい。開き角βが略55°より小さくなると、切りくずの排出性が低下して、切りくず詰まりを招く一方、開き角βが70°を超えると、刃形の断面積が減少して、その剛性が低下するからである。本実施例では、この開き角βが60°とされている。
【0025】
ここで、コーナR刃8bのすくい面は、上述したように、ギャッシュ9bの一側(図3左側)のギャッシュ面により形成されているが、そのすくい角γが略−10°以上かつ略0°以下の負角となるようにギャッシュ9bの凹設角度を設定することが好ましい。コーナR刃8bの刃先強度を確保しつつ、良好な切削性を得るためである。本実施例では、このすくい角γが−5°の負角とされている。なお、コーナR刃8bの2番角は10°とされている。
【0026】
次に、上述のように構成されたラジアスエンドミル1を用いて行った2種類の切削試験(以下、それぞれ「領域試験」及び「耐久試験」と称す。)の試験結果について説明する。なお、以下の説明では、上述したラジアスエンドミル1と同一の記号(例えば、コーナ半径に「R」等)を用いて説明するが、その寸法値自体は、上述した実施例におけるラジアスエンドミル1とは無関係である。
【0027】
図4は、領域試験および耐久試験に使用される被削材20の斜視図であり、被削材20の奥行き方向(図4左上方)及び幅方向(図4右上方)の図示が省略されている。
【0028】
領域試験および耐久試験では、ラジアスエンドミル1(図示せず)を被削材20に設けられる被切削面20aと略垂直に直立させ、そのラジアスエンドミル1を軸心回りに回転駆動させつつ、図4に示すように、所定の切削条件(軸方向切り込み深さaa、径方向切り込み深さar)で軸心と略直交する方向へ移動させることにより、被切削面20aの切削加工を行った。
【0029】
まず、領域試験について説明する。領域試験は、コーナR刃8a〜8dの形状やギャッシュ9a〜9dのギャッシュ角ρ等が切削性能に及ぼす影響を調べるための試験である。この領域試験では、軽切り込み深さ・高送り速度の切削条件下で高硬度材料(焼き入れ鋼)の切削加工を所定長さ(例えば、350mm)だけ行い、切削の可否を確認する。
【0030】
領域試験の詳細諸元は、被削材20:JIS−SKD61(40HRC)、切削方法:ダウンカット(往路)及びアップカット(復路)、切削油材:不使用(エアブローによる乾式切削)、使用機械:横型マシニングセンタ、主軸回転速度:9550回転/min、テーブル送り速度:15.3m/min、工具突き出し量:40mm、軸方向切り込み深さaa:0.25mm,0.5mm,0.75mm,1.0mmの4種類、径方向切り込み深さar:5mmである。
【0031】
図5は、領域試験の結果を示した図である。領域試験は、上述した実施例におけるラジアスエンドミル1(以下、「本発明品」と称す。)と、その本発明品と主要緒元は同一であるが、ギャッシュが底刃部のみに形成されており、本発明品のようにコーナR刃まで延在されていないラジアスエンドミル(以下、「従来品」と称す。)とを用いて行った。
【0032】
本発明品は、図5のA1欄からA3欄に示す16種類であり、コーナ半径Rやギャッシュ角ρ等の値が種々に変更されている。具体的には、コーナR刃8a〜8dのコーナ半径R、すくい角γ、後退角α、及び、ギャッシュ9a〜9dのギャッシュ角ρは、それぞれ図5のA1欄からA3欄に示す通りである。また、他の仕様はいずれも共通であり、刃数:4枚刃、呼び(刃径D):φ10mm、刃長:16mm、切りくず排出溝4a〜4dのねじれ角:30°、コーナR刃8a〜8dの2番角:10°、ギャッシュ9a〜9dの開き角β:60°、底刃7a〜7dの中心凹角ε:5°である。
【0033】
一方、従来品は、図5のA4欄に示す1種類であり、そのコーナR刃のコーナ半径R、すくい角γ、後退角α、及び、ギャッシュのギャッシュ角ρは、それぞれ図5のA4欄に示す通りである。なお、従来品は、上述したように、ギャッシュが底刃部のみに設けられているので、図5のA4欄における後退角α(=30°)とは、コーナR刃のねじれ角を意味する。
【0034】
また、従来品の他の仕様は、上述した本発明品と同様であるので省略する。なお、従来品および本発明品は、いずれも同一の工具材料(超硬合金)から構成されている。
【0035】
領域試験の結果は、図5に示す通りである。なお、図5中において、記号「○」「△」「×」は、それぞれ切削結果が「良好」、「やや問題あり」、「不良」であることを意味している。また、記号「−」は、かかる条件での切削試験が未実施であることを意味している。
【0036】
まず、図5のA1欄の結果について説明する。コーナR刃8a〜8dのコーナ半径Rを1.5mmに設定し、すくい角γを変化させて比較した結果、本発明品は、図5のA1欄に示すように、すくい角γが−10°の場合に、A1欄の条件中で最も良好な切削性能が得られることが判明した。
【0037】
具体的には、すくい角γを10°の正角とした場合には(A1欄の第1行目)、図5のA1欄に示すように、軸方向切り込み深さaaの値が0.25mm及び0.5mmの時点でいずれもコーナR刃8a〜8dにチッピングが発生した。すくい角γを10°の正角としたために、刃先角が小さく、十分な刃先強度を確保することができなかったことに起因するものと思われる。
【0038】
また、すくい角γを0°とした場合でも(A1欄の第2行目)、図5のA1欄に示すように、軸方向切り込み深さaaの値が1.0mmに達すると、コーナR刃8a〜8dにチッピングが発生した。コーナ半径R(1.5mm)が刃径D(φ10mm)に対して小さく(R=略D/6.67)、コーナ部の剛性を十分に確保することができなかったことに起因するものと思われる。
【0039】
図5のA2欄の結果について説明する。コーナR刃8a〜8dのコーナ半径Rを2mmに設定し、ギャッシュ9a〜9dのギャッシュ角ρを40°と55°とに変化させて比較した結果、本発明品は、図5のA2欄に示すように、ギャッシュ角ρを55°とした場合の方が、良好な切削性能を得られることが判明した。
【0040】
具体的には、すくい角γ及び後退角αを共に0°とした場合であって、ギャッシュ角ρを40°に設定した場合には(A2欄の第2行目)、軸方向切り込み深さaaの値が0.5mmまでは、上述したA1欄の場合と同様に、良好な切削性能を示したが、この軸方向切り込み深さaaの値が0.75mmに達すると、切りくず詰まりが発生し、これに起因するコーナR刃8a〜8dのチッピングの発生が確認された。
【0041】
一方、すくい角γ及び後退角αを共に0°とした場合であって、ギャッシュ角ρを55°に設定した場合には(A2欄の第4行目)、軸方向切り込み深さaaの値が1.0mmに達しても、切りくず詰まりの発生は確認されず、良好な切削性能が得られた。これにより、ギャッシュ角ρが40°程度では、軸方向切り込み深さaaの値が0.75mmに達すると、それに見合ったチップポケットの容量を確保することができず、切りくずの排出能力が不足するということが判明した。
【0042】
なお、上述したA1欄においては、すくい角γが0°の場合には、軸方向切り込み深さaaの値が1.0mmに達すると、コーナR刃8a〜8dにチッピングが発生した(A1欄の第2行目)。これに対して、A2欄においては、その第4行目に示すように、チッピングが発生することもなく良好な切削性能を発揮した。これは、コーナ半径R(2mm)が刃径D(φ10mm)に対して適正に設定されており(R=D/5)、コーナ部の剛性が十分に確保されていたことに起因するものと思われる。
【0043】
また、ギャッシュ角ρを55°に固定し、後退角αを0°から30°の範囲で変化させて比較した結果、後退角αを0°又は15°に設定した場合の方が、30°の場合よりも良好な切削性能を得られることが判明した。即ち、後退角αを30°とした場合には、軸方向切り込み深さaaの値が1.0mmに達した時点で、切削音が大きくなり、びびり振動が発生した。
【0044】
図5のA3欄の結果について説明する。コーナR刃8a〜8dのコーナ半径Rを2.5mmに、ギャッシュ9a〜9dのギャッシュ角ρを55°にそれぞれ設定し、すくい角Rを0°と−5°と−10°とに、後退角αを0°と15°とにそれぞれ変化させて比較した結果、本発明品は、図5のA3欄に示すように、いずれの場合も、良好な切削性能を得られることが判明した。
【0045】
図5のA4欄の結果について説明する。従来品は、図5のA4欄に示すように、軸方向切り込み深さaaの値が0.5mmまでは、良好な切削性能を示したが、この軸方向切り込み深さaaの値が0.75mmに達すると、コーナR刃8a〜8dのチッピングの発生が確認された。
【0046】
次いで、耐久試験について説明する。耐久試験は、軽切り込み深さ・高送り速度の切削条件下で高硬度材料(焼き入れ鋼)の切削加工を行い、コーナR刃8a〜8dに所定の逃げ面最大摩耗幅VBが生じるまでの切削距離を測定するための試験である。
【0047】
なお、以下においては、上述した領域試験で説明した試験諸元およびラジアスエンドミルの仕様と異なる点のみを説明し、同一の試験緒元およびラジアスエンドミルの仕様については、その説明を省略する。
【0048】
耐久試験の詳細諸元は、被削材20:JIS−SKD61(50HRC)、軸方向切り込み深さaa:0.3mm、試験打ち切り逃げ面最大摩耗幅VB:0.1mmである。
【0049】
図6は、耐久試験の結果を示した図であり、図6の右端に位置する備考欄の内容は、耐久試験終了時における状態を示している。耐久試験は、上述した領域試験と同様に、本発明品(B1欄からB3欄)と従来品(B4欄)とを用いて行った。なお、本発明品には、上述した領域試験に使用した16種類の内から9種類を選択して使用した。
【0050】
耐久試験の結果は、図6に示す通りである。まず、従来品は、図6のB4欄に示すように、切削距離が15mの時点で、コーナR刃の逃げ面最大摩耗幅が試験打ち切り逃げ面最大摩耗幅VB(=0.1mm)に達した。また、この時点において、コーナR刃の一部にチッピングの発生が認められた。
【0051】
また、B1欄に示す本発明品は、切削距離が150mの時点で、コーナR刃8a〜8dの逃げ面最大摩耗幅が試験打ち切り逃げ面最大摩耗幅VB(=0.1mm)に達し、また、その逃げ面摩耗の長さも後述する他の本発明品よりも成長していた。これは、上述したように、コーナ半径R(=1.5mm)が刃径D(=φ10mm)に対して小さいことに起因するものと思われる(R=略D/6.67)。
【0052】
B2欄の第3行目に示す本発明品は、切削距離が80mの時点で、コーナR刃8a〜8dの逃げ面最大摩耗幅が試験打ち切り逃げ面最大摩耗幅VB(=0.1mm)に達し、また、その逃げ面摩耗の長さも後述する他の本発明品よりも成長していた。これは、後退角α(=30°)が強すぎることに起因するものと思われる。
【0053】
B3欄の第1行目に示す本発明品は、切削距離が56mの時点で、切削加工中に工具本体2の折損が発生した。これは、上述したように、すくい角γを正角としたために、十分な刃先強度を確保することができず、その結果、コーナR刃8a〜8dに大きな損傷が発生し、この損傷に起因して工具本体2の折損に至ったものと思われる。
【0054】
一方、他の本発明品においては(B2欄の第1及び第2行目、B3欄の第2行目から第5行目)、図6のB2欄及びB3欄に示すように、切削距離がそれぞれ190mから252mの時点で、コーナR刃8a〜8dの逃げ面最大摩耗幅が試験打ち切り逃げ面最大摩耗幅VB(=0.1mm)に達した。また、この時点においてもコーナR刃8a〜8dに欠損が発生することなく、正常摩耗で摩耗が進行しており、以降も十分に切削に耐えるものであった。
【0055】
以上説明したように、ラジアスエンドミル1は、ギャッシュ9a〜9dが底刃7a〜7d及びコーナR刃8a〜8dに沿って延在するように設けられており、十分な容量のチップポケットが確保されている。よって、切りくずの収容及び排出がスムーズに行うことができるので、切りくず詰まりに起因するコーナR刃8a〜8dのチッピングや摩耗を抑制することができる。
【0056】
また、コーナR刃8a〜8dのコーナ半径Rやすくい角γ等が適正に設定されているので、摩耗を抑制することができると共に、その刃先強度を確保して、切削中のチッピングを抑制することができるので、ラジアスエンドミル1の高寿命化を図ることができる。その結果、高速型工作機械を使用して、軽切り込み深さ、高送り速度で高硬度材料の切削加工を行うことができるので、その分、切削作業を効率化して、作業時間の短縮を図ることができるのである。
【0057】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定される物ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0058】
例えば、本実施例では、ラジアスエンドミル1が4枚の切れ刃を備える4枚刃として構成されたが、必ずしもこれに限られるものではなく、ラジアスエンドミル1を、例えば、2枚刃、或いは、3枚刃として構成しても良い。この場合にも、上述した実施例と同様に、チップルームの容量を十分に確保して、切りくず詰まりを抑制することができる。
【0059】
但し、5枚以上の切れ刃から構成することは好ましくない。チップルームの容量が不足するばかりでなく、刃厚が薄くなり、剛性の低下を招くからである。
【0060】
また、本実施例では、ラジアスエンドミル1の表面処理については特に説明しなかったが、ラジアスエンドミル1は、例えば、炭化チタニウム、窒化チタニウム、炭窒化チタニウム、酸化アルミニウムチタン等の高硬質物質を単独で、或いは、これらを組み合わせて、多層コーティングされたものであっても良い。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載のラジアスエンドミルによれば、工具本体には、底刃とコーナR刃とのすくい面を形成するギャッシュが設けられ、工具本体の先端側であって回転軸線に対して対称に配設され回転軸線を超えて延設される一対の底刃の間の軸心部分に心残しが形成されることにより、そのギャッシュ角が55°以上とされている。よって、コーナR刃におけるチップポケットを十分に大きくすることができるので、大量の切りくずが発生する場合でも、その切りくずの収容量を確保して、切削中の切りくず詰まりを確実に防止することができるという効果がある。加えて、コーナR刃が曲線状に後退するように構成、即ちエンドミルの遠心力を利用しやすい形状に構成されているので、ギャッシュポケットに収容された大量の切りくずを曲線状のコーナR刃に沿ってスムーズに外部へ排出できる。よって、切りくず詰まりを確実に防止できるという効果がある。その結果、切りくず詰まりに起因するコーナR刃のチッピングや摩耗を抑制することができる。また、そのギャッシュ角は、60°以下とされているので、工具本体が削られすぎることにより心厚が薄くなりラジアスエンドミル全体としての剛性が低下することを防止することができるという効果がある。
【0062】
更に、工具本体に設けられるギャッシュは、工具本体の軸方向先端視において、コーナR刃が0°を超えて20°以下の範囲内で後退するように構成されている。従来のラジアスエンドミルでは、コーナR刃を略30°程度のねじれ角で切削方向と反対側に後退させて構成することが一般的であったが、このように、コーナR刃の切削方向と反対側への後退量を弱めることにより、かかるコーナR刃における摩耗を抑制することができるという効果がある。
【0063】
請求項2記載のラジアスエンドミルによれば、請求項1記載のラジアスエンドミルの奏する効果に加え、ギャッシュは、コーナR刃のすくい角が−10°以上かつ0°以下の負角になるように構成されている。よって、コーナR刃の刃先強度を確保して、切削中のチッピングを抑制することができるので、ラジアスエンドミルの高寿命化を図ることができるという効果がある。
【0064】
請求項3記載のラジアスエンドミルによれば、請求項1又は2に記載のラジアスエンドミルの奏する効果に加え、コーナR刃のコーナ半径が刃径の1/6以上とされているので、コーナ部の剛性を確保して、コーナR刃の切削中のチッピング等を抑制することができるという効果があり、その結果、ラジアスエンドミルの高寿命化を図ることができる。また、このコーナ半径は、刃径の1/4以下とされているので、平面(フラット面)を必要とする端面削りで、半径方向の切り込みが大きくなり、加工能率の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるラジアスエンドミルの正面図である。
【図2】 図1の矢印II方向から見たラジアスエンドミルの側面図である。
【図3】 図2のIII−III線におけるラジアスエンドミルの断面図である。
【図4】 領域試験および耐久試験に使用される被削材の斜視図である。
【図5】 領域試験の結果を示した図である。
【図6】 耐久試験の結果を示した図である。
【符号の説明】
1 ラジアスエンドミル
2 工具本体
8a〜8d コーナR刃
7a〜7d 底刃
9a〜9d ギャッシュ
R コーナR刃のコーナ半径
γ コーナR刃のすくい角
α コーナR刃の後退角
ρ ギャッシュ角

Claims (3)

  1. 超硬材料から構成される工具本体と、その工具本体の先端側に設けられる底刃と、その底刃に連接して設けられるコーナR刃とを備えたラジアスエンドミルにおいて、
    前記工具本体には、前記底刃とコーナR刃とのすくい面を形成するギャッシュが外周側から回転軸線に向かって切りくず排出溝に凹設されており、
    前記工具本体の先端側であって前記回転軸線に対して対称に配設され回転軸線を超えて延設される一対の底刃の間の軸心部分に心残しが形成され、
    前記ギャッシュは、ギャッシュ角が55°以上かつ60°以下の範囲に構成されると共に、前記工具本体の軸方向先端視において、前記コーナR刃が0°を超えて20°以下の範囲で切削方向と反対側の曲線状に後退するように構成され、
    前記ギャッシュの溝底の勾配に直角な面における断面形状が、前記底刃とコーナR刃とのすくい面により構成される一側のギャッシュ面と、その一側のギャッシュ面に連接され溝底を形成するギャッシュ面と、その溝底を形成するギャッシュ面に連接され前記一側のギャッシュ面との対向間隔が前記溝底へ向かって漸次小さくなる他側のギャッシュ面との3面によって、断面視略楔状に構成されると共に、前記ギャッシュの開き角が55°以上かつ70°以下とされていることを特徴とするラジアスエンドミル。
  2. 前記ギャッシュは、前記コーナR刃のすくい角が−10°以上かつ0°以下の負角になるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のラジアスエンドミル。
  3. 前記コーナR刃のコーナ半径は、刃径の1/6以上かつ1/4以下の範囲とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアスエンドミル。
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