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JP4538636B2 - 電界効果トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

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JP4538636B2 JP2005502944A JP2005502944A JP4538636B2 JP 4538636 B2 JP4538636 B2 JP 4538636B2 JP 2005502944 A JP2005502944 A JP 2005502944A JP 2005502944 A JP2005502944 A JP 2005502944A JP 4538636 B2 JP4538636 B2 JP 4538636B2
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Description

本発明は、シリコン(以下「Si」と表記することもある。)、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、歪シリコン、シリコンカーバイド、ダイヤモンド等の半導体基板、特にシリコン基板上に高誘電率ゲート絶縁膜と金属ゲート電極を堆積した微細なトランジスタに関する。
現代の高度情報化社会において様々な超大規模集積回路(以下「ULSI」と表記する。)の中核を担う金属/酸化物/半導体電界効果トランジスタ(以下「MOSFET」と表記する。)は、その高集積化、高速化のためにスケーリング則に従って素子寸法の縮小化と共にゲート絶縁酸化膜の薄膜化、ゲート電極の低抵抗化が図られてきた。
しかしながら、シリコン系材料においては、次世代の0.1ミクロン世代以降に物理的な限界に迫っており、これ以上の特性向上が困難になると予想されている。すなわち、ゲート絶縁シリコン酸化膜を2ナノメートル以下に薄膜化した場合、トンネルリーク電流が急激に増大すると共に、ポリシリコンゲート電極の空乏化と低抵抗化限界が素子特性をむしろ劣化させる要因になると予想されている。そのため、更なるトランジスタの性能向上を実現させるために、シリコン酸化膜より大きな比誘電率を持つ新規材料をゲート絶縁膜とすると共に、ポリシリコンよりも低抵抗の新規金属ゲート電極材料を導入したMOSFETを開発することが必須となってきている。
このようなシリコン酸化膜より大きな比誘電率を持つゲート絶縁膜として、超高真空中の蒸着法により作製したランタン(以下「La」と表記する。)酸化物を用いると、高い誘電率と低いリーク電流、優れた界面特性が得られることがチン(Chin)らによって報告されている(Y.H.Wu,M.Y.Yang,A.Chin,IEEE Electron Device Lett.21(2000)341.)。彼らは、超高真空中の蒸着法により作製したLa酸化物にアルミニウム(以下「Al」と表記する。)をゲート電極として用いることによって、Nチャンネルの優れたMOSFET特性を示している。
また、オーステン(Osten)らは、超高真空中の蒸着法により作製したプラセオジウム(以下「Pr」と表記する。)酸化物を用い、金(以下「Au」と表記する。)をゲート電極として用いると、高い誘電率と低いリーク電流が得られることを報告している(H.J.Osten,E.Bugiel,J.Dabrowski,A.Fissel,T.Guminskaya,J.P.Liu,H.J.Mussig,P.Zaumseil,Extended Abstract of IWGI2001,p.100(2001))。
また、大見(Ohmi)らは、超高真空中の蒸着法により、LaやPr以外の様々な希土類酸化物を堆積して、金属/酸化物/半導体(MOS)ダイオードを作製し、他の酸化物もLaやPrと良く似た性質を示し、高い誘電率と優れた絶縁特性を示すことを報告している(S.Ohmi,S.Akama,A.Kikuchi,I.Kashiwagi,C.Ohshima,J.Taguchi,H.Yamamoto,C.Kobayashi,K.Sato,M.Takeda,K.Oshima,H.Ishiwara,H.Iwai,Extended Abstract of IWGI2001,p.200(2001))。
このように、ゲート絶縁膜として希土類酸化物を用い、ポリシリコンの代りに金属を用いることによって、従来のシリコン系材料では実現できないシリコン酸化膜厚換算で1ナノメートル以下のゲート絶縁膜を有するMOSFETも作製可能であることが示されている。
しかしながら、超高真空中の蒸着法により作製された希土類酸化物及びゲート電極として用いられたAlやAuの双方とも、実際に高集積化、高速化された0.1ミクロン以下の素子寸法を持つトランジスタを作製するためには以下のように重大な欠陥を有している。
すなわち、現状の半導体リソグラフィー技術によって0.1ミクロン以下の素子寸法を持つトランジスタを作製するには、MOSFETのソース及びドレイン領域をゲート領域と自己整合的に作製する以外になく、高誘電率酸化物をゲート絶縁膜として用い、ポリシリコンの代りに金属を用いたトランジスタに対しても、自己整合的にソース・ドレイン・ゲートを形成することが要求される。この場合、高誘電率ゲート絶縁膜がシリコン酸化膜と比較して高温アニールプロセスに対する熱的耐性が劣っていることから、高誘電率酸化物を用いたMOSFETの作製プロセスとして、図1のようなプロセスが提案されている(K.Matsuo,T.Saito,A.Yagishita,T.Iinuma,A.Murakoshi,K.Nakajima,S.Omoto,K.Suguro,Symp.On VLSI Tech.pp.70−71,2000.)。
すなわち、あらかじめダミーとなるゲートをダミーゲート絶縁膜上に領域を形成した後に、自己整合的にソース・ドレインを形成し(図1(a)の1〜3)、その後、素子上全面にシリコン酸化膜層間絶縁膜を堆積し、ソース・ドレイン領域を保護した後、CMPによってダミーゲート上部だけ露出させ(図1(b)の4)、ダミーゲートとダミーゲート絶縁膜をエッチング技術によって取り除く(図1(b)の5)。そして、取り除いたゲート領域に改めてゲート絶縁膜である高誘電率酸化物薄膜を堆積し、その上に更に金属ゲート電極を埋め込んた後(図1(b)の6)、ゲート領域を独立させる(図1(b)の7)という方法である。
この場合、ダミーのゲートを取り除いた後に高誘電率ゲート絶縁膜と金属ゲート電極を凹部に均一に埋め込む技術が必須となるが、蒸着法(MBE法を含む)やスパッタリング法などの指向性の強い物理的薄膜成長方法においては、凹部に均一に堆積することは一般的に困難であることが知られている。
従って、超高真空中の蒸着法により作製したLa酸化物を用いて、高集積化、高速化された0.1ミクロン以下の素子寸法を持つトランジスタを作製することは構造的にきわめて困難である。
また、ダミーゲートを用いない既存のMOSFET作製プロセスにおいても、段差被服率が優れていることや量産性に優れていること等から、蒸着法やスパッタリング法等の物理的堆積法ではなく、MOCVD法やMOD法によって堆積された希土類酸化物高誘電率ゲート絶縁膜を用いたトランジスタの作製が強く望まれている。
一方、Alは、段差被服率の優れた化学的気相成長法(CVD法)を用いることによって凹部に均一に埋め込むことは可能である。しかし、Alは、以下の物理的・化学的理由によってゲート電極として用いることは困難である。
まずAlの融点は、660℃程度であり、ゲート電極としてAlを採用した場合、この温度を超える熱処理は、不可能ということになる。またAlの仕事関数が4.13eV程度であることから、Alのフェルミ準位とSiの伝導帯の下端エネルギー位置(4.05eV)とは極めて近く、AlがNMOSFET用のゲート電極として用いられているN+ポリシリコンと極めて似たフェルミ準位を持っている(「02最新半導体プロセス技術」,プレスジャーナル,2002年,p.20.)。一方、Siの価電子帯の位置とは1.0eV以上離れている。従ってAlだけをゲート電極に用いた場合、NMOSFET特性とPMOSFET特性とで制御電流に著しく相違が生じてしまい、CMOSFETを作製するには必然的にAl以外のもう一種類の金属電極、すなわち仕事関数が大きくフェルミ順位の位置が価電子帯端に近い金属を用いたもう一種類のゲート電極が必要となる。
その結果、PMOSFET用の金属ゲート電極の開発が新たに必要となるばかりか、もしも新規PMOSFET用金属ゲートが見つけられたとしても、LSI作製時にPMOSFET用ゲート電極の作製工程が新たに増加し複雑化するため、技術的にもコスト的にも実現が難しい技術になると予想される。
また、化学的にも、Alは極めて反応性の高い金属である。そのため、400℃程度のアニール処理により極めて容易に雰囲気ガス中に微量に含まれる酸素や水によって酸化され、構造的・電気的に劣化してしまうほか、下地ゲート絶縁膜であるLa酸化物と接触すると比較的低温において界面反応が起こってしまうことが報告されている。
このようにAlをゲート電極として用いることは、構造的には容易であるものの、物理的・化学的には極めて困難である。
一方、AuはAlよりも高い融点を示し化学的にも安定であるが、半導体プロセスに適した実用的なエッチング技術が開発されておらず、Auをゲート電極として用いることは事実上困難である。
このように超高真空中の蒸着法により作製された希土類酸化物においては高集積化、高速化された0.1ミクロン以下の素子寸法を持つトランジスタを作製するのは構造的に困難であり、またゲート電極として用いられたAlは、物理的・化学的理由によって実際の0.1ミクロン以下の素子寸法を持つトランジスタ用のゲート電極として用いることは困難である。また、Auをゲート電極として用いることは、技術上困難である。
従って、凹部に均一に堆積できる薄膜作製技術によって堆積された希土類酸化物と、物理的・化学的、技術的ににAlやAuより優れた特性を示すゲート電極金属によって形成されたトランジスタを示さない限り、高誘電率希土類酸化物をゲート絶縁膜として用い、シリコン系材料における物理的な限界を克服した0.1ミクロン以下の素子寸法を持つ次世代トランジスタが実現可能であるかを判定することはできない。
また、高誘電率ゲート絶縁膜を用いて作製したトランジスタには一般に固定電荷の蓄積によるフラットバンド電位のシフトが観測され、PMOSFETとNMOSFETがともに閾値電圧を±0.5V以下にとどめることが極めて難しい。閾値電圧を0.5V以下に抑制しない場合、十分なON電流を得るために必要な駆動電圧が高くなり、消費電力が増大するという問題点がある。あるいは、閾値電圧を0.5V以下に抑制しない場合、大きなOff電流が流れてしまうため、その抑制のために消費電力が増大してしまうという問題点がある。
そこで、本願発明においては、凹部に均一に堆積することが可能な薄膜作製技術であるMOCVD法及びMOD法によって希土類酸化物を堆積し、またAlに代わるゲート電極金属としてルテニウム(以下、「Ru」と表記する。)を用い、現状の半導体リソグラフィー技術によって主として用いられているRIEにより加工することによって、閾値電圧がPチャンネルMOSFETでは−0.5Vから0Vまでの範囲にあり、NチャンネルMOSFETでは0Vから+0.5Vの範囲にある、On電流とOff電流の電流比が10^4以上である高誘電率希土類酸化物ゲート絶縁膜MOSFETを世界で初めて作製した。
ここでRuは、融点が2450℃程度の白金系金属であり、ゲート電極としてRuを採用した場合、現状の半導体プロセスにおいて用いられている温度での熱処理は、ほぼ全て実行可能である。従って、ゲート絶縁膜であるLa酸化物に問題ない限り、Ru電極堆積後にいかなる温度でも熱処理を行うことができる。またRuは、仕事関数が4.68eV程度と報告されており、従って、Ruのフェルミ準位はSiのエネルギーギャップのほぼ中心位置(4.61eV)に位置している。このことは、Ruを用いるとNMOSFETとPMOSFETの双方に対して1種類の金属ゲート電極で制御することが可能であることを示している。結果として、LSI作製時にNMOSFET用とPMOSFET用とに区別してゲート電極を作製する必要がなく、作製工程が少なく簡易化することができる。
また化学的にも、Ruは極めて特異で優れた金属であることが報告されている。すなわち、Ruは、貴金属と非常に酷似した性質を持ち、基本的には反応しにくく酸化しにくい。電気伝導率もAlよりはやや小さいものの、他の貴金属であるPtよりも大きい。また、たとえ酸化されたとしても、Alの酸化生成物であるAlが絶縁体であるのと異なり、生成酸化物であるRuOは、電気的に導電性を持ち、金属として機能することが知られている。また極めて活性な酸化ガスを用いてさらに強力に酸化してRuOを生成すると、その蒸気圧が非常に大きいことから容易に反応性ドライエッチング加工が可能であることが知られている。そのため、Ru電極は、すでにDRAM用のキャパシター電極として有望視され、その加工技術や堆積技術には多くの報告例がある(「2002半導体テクノロジー大全」,電子ジャーナル,2002年,p.274.)。またRu、は段差被服率の優れたCVD法による堆積技術がすでに確立されており、凹部に均一に埋め込むことが可能である。
また、前記RuOは仕事関数が5.04eV程度、RuとTaの合金はTa濃度を調整することによって4.2〜4.3eV程度にすることができることが報告されている(H.Zhong,G.Heuss,Y.S.Suh,V.Misra,S.−N.Hong,J.Electron.Mater.30(2001)1493)。従って、RuOはP+ポリシリコンに近い仕事関数をもつことからPMOSFET用のゲート電極として、Ru合金はN+ポリシリコンに近いことからNMOSFET用のゲート電極として用いることができ、閾値電圧をPチャンネルMOSFETでは−0.5Vから0Vまでの範囲、NチャンネルMOSFETでは0Vから+0.5Vの範囲にすることができる。
RuOやRu合金をゲート電極として用いたMOSFETは、Zr酸化物やHf酸化物やそれらのシリケート(珪酸塩)に対して提案されているが、希土類酸化物への適用に関しては報告されておらず、また前記酸化物及びシリケートに対してもトランジスタ特性の実施例はまだ報告されていない。従って、Ruを含むゲート電極を用いた次世代MOSFETが実現可能であるかを判定することはこれまでできなかった。本発明はRuを含む金属ゲート電極がトランジスタ特性を示した最初の例である。
第1図は、従来の高誘電率酸化物ゲート絶縁膜を用いたMOSFETの作製工程図
第2図は、本発明で実施した希土類酸化物ゲート絶縁膜、Ruを含む金属ゲート電極を用いたMOSFETの作製工程図
第3図は、作製したLa酸化物ゲート絶縁膜のX線光電子分光スペクトル図
第4図は、作製したLaシリサイド(珪化物)薄膜のX線光電子分光スペクトル図
第5図は、作製したRu金属ゲート電極/MOCVD法で作製したSiO換算膜厚1.7nmのLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコンNMOSFETのドレイン電流−ドレイン電圧特性図
第6図は、作製したRu金属ゲート電極/MOCVD法で作製したSiO換算膜厚1.7nmのLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコンNMOSFETのドレイン電流−ゲート電圧特性図(ドレイン電圧は1.5ボルト)
第7図は、Ru金属電極を用いた場合とAl金属電極を用いた場合のMOSダイオードの静電容量特性図
第8図は、作製したRu金属ゲート電極/MOCVD法で作製したSiO換算膜厚1.7nmのLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコンPMOSFETのドレイン電流−ドレイン電圧特性図
第9図は、作製したRu金属ゲート電極/MOCVD法で作製したSiO換算膜厚1.7nmのLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコンPMOSFETのドレイン電流−ゲート電圧特性図(ドレイン電圧は1.5ボルト)
第10図は、作製したRu金属ゲート電極/MOD法で作製した20nm物理膜厚のLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコンPMOSFETのドレイン電流−ドレイン電圧特性図
第11図は、作製したRu金属ゲート電極/MOD法で作製した20nm物理膜厚のLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコンPMOSFETのドレイン電流−ゲート電圧特性図
第12図は、作製したLaAlSi酸化物ゲート絶縁膜のX線光電子分光スペクトル図
第13図は、作製したRu酸化物金属ゲート電極のX線光電子スペクトル図
図2は、本願発明の実施例に係る、Ruを含むゲート電極に、希土類元素を含む酸化物をゲート絶縁膜として用いたMOSFETのプロセスフローである。なお同業者には明らかであるが、図2に示したプロセスフロー図の(e)工程以降を図1(b)の6に示した工程以降へ適用することによって、容易に本願発明を自己整合的なプロセスに適用することができる。
N型及びP型シリコン基板を洗浄後、ソース・ドレイン領域確保のためのフィールドとしてシリコン酸化膜を200nm形成させ、光露光を行い、レジストパターンを作製した。さらにソース・ドレイン領域のみシリコン酸化膜をエッチングし、不純物としてN型シリコンではボロンを拡散させてPチャンネルMOSFET用の基板とし、P型シリコンではリンを拡散させてNチャンネルMOSFET用の基板とした。なお、ソース・ドレイン領域にボロン又はリンが拡散されていることをシート抵抗により確認した。
ゲート領域のフィールド酸化膜を取り除き、ゲート絶縁膜である希土類元素を含む酸化物の堆積を行った。希土類元素を含む酸化物の堆積法として、段差被服率の優れた有機金属化学気相成長法(MOCVD法)及び簡便に高誘電率希土類酸化物を作製できる有機金属を用いた有機金属塗布分解法(MOD法)を用いた。
(実施例1)ルテニウム/MOCVDにより堆積したLa酸化物/Si−NチャンネルMOSFET
有機金属原料としてエチルシクロペンタジエニルランタン(La(EtCp))を用い、圧力2〜4×10−1Torr、基板温度650℃で、希土類元素としてランタンを含むゲート絶縁酸化膜をMOCVD法により作製した。MOCVDを行う際に、薄膜の堆積を終えるまでのすべての工程において、純度99.9999%以上の水素ガスを導入した。4〜5nm堆積した後、99.9995%以上の高純度酸素を導入して酸素中において冷却した。
図3は、同一条件により作製した薄膜のX線光電子分光スペクトルである。なお大気に暴露したことによる表面汚染の影響を避けるため、図3のスペクトルは光電子分光装置内でアルゴンイオンにより極わずか表面層をエッチングしてから測定したものである。ランタン、酸素のピークがはっきり観測されているのに対し、炭素が測定限界であることがわかる。水素を導入せずに、熱分解あるいは酸素による酸化によって薄膜を作製した際には、炭素ピークを測定限界以下にすることはできなかった。すなわち、本発明における、MOCVD法により高誘電率ゲート絶縁膜を形成する際に、新たに高純度の水素ガスを導入することによって、ゲート絶縁膜中の炭素不純物濃度をXPSの測定限界以下にまで低減することが可能となった。
なお同業者には明らかであるが、同様の方法を原子層堆積法(ALCVD法)に適用することができる。すなわち有機金属を原子層堆積した後、水素を導入して金属希土類薄膜とし、その後酸化剤である水または酸素を導入して希土類酸化物となるように逐次に原料を供給してそれを複数回繰り返すことによって、ゲート絶縁膜中の炭素不純物濃度を飛躍的に低減することができる。
また同様な方法はMOCVD法やALCVD法でハフニウムを含む高誘電率ゲート絶縁膜やジルコニウムを含む高誘電率ゲート絶縁膜を作製する際にも適用が可能であり、MOCVD法やALCVD法を行う際に高純度の水素を導入することによって、ゲート絶縁膜中の炭素を飛躍的に低減することができる。
また同様にMOCVDまたはALCVD法の際に酸素を導入することなしに高純度の水素を導入することによって、シリサイドを形成することもできる。図4は同様の方法で作製した薄膜をアルゴンイオンによりエッチングして測定したXPSスペクトルであるが、酸素のピークが観測されないにもかかわらず、Laとシリコンのピークがはっきり観測されて、シリサイドが形成されていることがわかる。このようにあらかじめシリサイドを作製した後にシリサイドを酸化することによって、ランタンシリケートを作製することもできる。
La酸化物の堆積後、ルテニウムを含むゲート電極層として金属RuをEB蒸着により200nm堆積した。この金属Ruは、La(EtCp)と同様のシクロペンタジエン誘導体有機金属であるエチルシクロペンタジエニルルテニウム(Ru(EtCp))を用いて、MOCVD法により堆積することもできる。またその際に高純度の水素を導入して、ゲート電極中の炭素不純物濃度を飛躍的に低減することができる。その後更にゲート作製のために施すRIE用のハードマスクとして、シリコン酸化膜をスパッタリング法により200nm堆積した。レジストゲートパターンとしてS1813ポジレジスト(SHIPLEY社製)を用い、フォトリソグラフィーを行った。
レジストパターンに沿って、ゲート電極用シリコン酸化膜ハードマスクを、CHFをエッチングガスとして用い、流量80SCCM、Rfパワー150W、圧力2.5Paの条件により260秒間RIEを行って形成した。その後、RuのエッチングガスとしてO100SCCM,CHF30SCCMの混合ガスを用い、Rfパワー150W、圧力2.5Paの条件により600秒間RIEを行い、更にRfパワー150W、圧力2.5Pa、100SCCMのOガスによりアッシング処理を行ってゲート電極を作製した。開発したエッチング条件においてはOとCHFを用いているため、シリコン基板が最終のエッチングストッパーになり、ゲートパターンがシリコンに対して垂直に近いことを確認することができる。
さらに素子保護膜としてのシリコン酸化膜をスパッタリング法により堆積した後、リソグラフィー技術を用いて電極パッド及び配線を形成した。作製例は、チャンネル長4〜5μm、ゲート幅15〜50μmとやや大きめの素子寸法であるが、100nm以下の素子寸法も同様の手法によって作製可能であることを電子顕微鏡像によって確認した。
以上のように、本発明のRuゲート電極/La酸化物ゲート絶縁膜/シリコン半導体MOSFET構造がプロセス的に作製可能であることを確認した。なお、本実施例においては、MOCVD法によってLa酸化物をSi基板上に堆積した後に熱処理を行っていないが、より低基板温度でMOCVD法によりLa酸化物をSi基板上に堆積した後に、高純度窒素雰囲気、高純度窒素水素混合ガス雰囲気あるいは高純度窒素酸素雰囲気等により600℃以上の温度において急速熱処理を行うことによって、電気特性の更なる性能向上を行うことができる。
ポストメタリゼーションアニール処理を行ってオーミック特性を向上させた後、半導体パラメータアナライザーによって評価した素子特性を図に示す。図5及び図6は、ルテニウム/MOCVDにより堆積したLa酸化物/Si−NチャンネルMOSFETのI−V特性及びI−V特性である。反転容量から求めた静電容量換算SiO膜厚は、1.7nmであった。I−V特性においては、ドレイン電流の飽和特性、ゲート電圧の増加に対応したIの増大が見られ、良好なトランジスタ特性が得られていることがわかる。I−V特性においては、5桁以上のオン・オフ比があり、オフ時の最小電流も18pA/μmオーダーで十分低い値であることがわかる。また、ゲートリーク電流は同一換算膜厚のSiOゲート絶縁膜と比較して十分低い値であった。サブスレショルド領域の傾きSの値が64mV/decadeと非常に急峻であり、本発明のNチャンネルMOSFETは、換算膜厚2nm以下の極めて優れた特性を示すNチャンネルMOSFETであることが実証された。線形外挿法、飽和外挿法、電流閾値法の3種類の方法により閾値電圧を求めた結果、全ての方法において+0.49Vという値が得られた。この値はチャンネル領域のドーピング濃度、ゲート絶縁酸化膜の静電容量、Ruの仕事関数(〜4.7eVを用いた)を用いた場合の理想値+0.5Vに極めて近い値であり、低消費電力デバイスとして実用化する際に要求されるNMOSFETの閾値電圧0〜+0.5Vの範囲に入るものである。このように、本発明によって初めて閾値電圧がNチャンネルMOSFETにより0Vから+0.5Vの範囲にある、On電流とOff電流の電流比が10以上であることを特徴とする、ルテニウム元素を含む金属ゲート電極を用い、ゲート絶縁膜として希土類元素を含む酸化物であることを特徴とする電界効果トランジスタが実現された。なお、閾値電圧がいくつもの異なる方法により一致する値が得られたように、本発明のMOSFET特性は、短チャンネル効果のない長チャンネル条件での特性であるが、同業者であれば明らかなように、本発明を用いて短チャンネル条件においても閾値電圧0〜+0.5Vの範囲に入る極微細MOSFETを作製することができる。
なお、同一条件により作製したアルミニウム電極を用いた場合とルテニウム電極を用いた場合の金属(RuまたはAl)/MOCVDにより作製したLa酸化物/Si−MOSキャパシターの静電容量特性(図7参照)によれば、ポストメタリゼーションアニール後のフラットバンド電位がRuの場合には理想に近い位置にあるのに対し、アルミニウム電極ではマイナス側に大きくシフトしていることが明らかとなった。
この界面を断面TEMにより観察すると、Al電極の場合、La酸化物ゲート絶縁膜と電極との界面に界面反応層が明瞭に観察されるのに対し、Ru電極の場合、そのような界面層は観察されないことが判明した。従って、本発明におけるRuを含む電極の化学的な安定性が希土類元素を含むゲート絶縁酸化膜との界面反応を抑制した結果、望ましくないフランとバンド電位のシフトが抑制されて、望ましい閾値電圧が実現できたものと考えられる。
(実施例2)ルテニウム/MOCVDにより堆積したLa酸化物/Si−PチャンネルMOSFET
実施例1と同様の方法によりP−チャンネルMOSFET用基板に有機金属原料としてLa(EtCp)を用い、圧力2−4×10−1Torr、基板温度650℃で、希土類元素としてランタンを含むゲート絶縁酸化膜をMOCVD法により作製した。MOCVDを行う際に、薄膜の堆積を終えるまでのすべての工程において、純度99.9999%以上の水素ガスを導入した。4〜5nm堆積した後、99.9995%以上の高純度酸素を導入して酸素中において冷却した。
La酸化物の堆積後、ルテニウムを含む金属ゲート電極層として金属RuをEB蒸着により200nm堆積した。その後更にゲート作製のために施すRIE用のハードマスクとして、シリコン酸化膜をスパッタリング法により200nm堆積した。レジストゲートパターンとしてS1813ポジレジスト(SHIPLEY社製)を用い、フォトリソグラフィーを行って作製した。
レジストパターンに沿って、ゲート電極用シリコン酸化膜ハードマスクを、CHFをエッチングガスとして用い、流量80SCCM、Rfパワー150W、圧力2.5Paの条件により260秒間RIEを行って形成した。その後、RuのエッチングガスとしてO100SCCM,CHF30SCCMの混合ガスを用い、Rfパワー150W、圧力2.5Paの条件において600秒間RIEを行い、更にRfパワー150W、圧力2.5Pa、100SCCMのOガスによりアッシング処理を行ってゲート電極を作製した。
さらに素子保護膜としてのシリコン酸化膜をスパッタリング法により堆積した後、リソグラフィー技術を用いて電極パッド及び配線を形成した。チャンネル長は4〜5μm、ゲート幅は15〜50μmである。
以上のように、本発明によってRuゲート電極/La酸化物ゲート絶縁膜/シリコン半導体MOSFET構造がプロセス的に作製可能であることが実証された。
ポストメタリゼーションアニール処理を行ってオーミック特性を向上させた後、半導体パラメータアナライザーによって評価した素子特性を図に示す。図8、図9は作製したRu/MOCVDにより堆積したLa酸化物/Si−PチャンネルMOSFETのI−V特性およびI−V特性である。反転容量から求めた静電容量換算SiO膜厚は、1.7nmであった。I−V特性ではドレイン電流の飽和特性、ゲート電圧の増加に対応したIの増大が見られ、良好なトランジスタ特性が得られていることがわかる。I−V特性では4桁以上のオン・オフ比があり、オフ時の最小電流も−120pA/μmオーダーで十分低い値であることがわかる。また、ゲートリーク電流は同一換算膜厚のSiOゲート絶縁膜と比較して十分低い値であった。サブスレショルド領域の傾きSの値は87mV/decadeであり、本発明のPチャンネルMOSFETが、換算膜厚2nm以下の極めて優れた特性を示すPチャンネルMOSFETであることが実証された。線形外挿法、飽和外挿法、電流閾値法の3種類の方法により閾値電圧を求めた結果、それぞれ、−0.10、−0.15,−0.125eVという値が得られた。このように、本発明によって初めて閾値電圧がPチャンネルMOSFETで−0.5Vから0Vの範囲にある、On電流とOff電流の電流比が10以上であることを特徴とする、ルテニウムを含む金属ゲート電極を用い、ゲート絶縁膜として希土類元素を含む酸化物であることを特徴とする電界効果トランジスタが実現された。なお、閾値電圧がいくつもの異なる方法によりほぼ一致する値が得られたように、本発明のMOSFET特性は短チャンネル効果のない長チャンネル条件においての特性であるが、同業者であれば明らかなように、本発明を用いて短チャンネル条件においても閾値電圧−0.5〜0Vの範囲に入る極微細MOSFETを作製することができる。また界面において仕事関数5.04eVのルテニウム酸化物が形成されている可能性もあるが、Ru電極の堆積条件を最適化することによって、金属Ruを堆積するかRu酸化物を堆積するかを制御することが可能である。
(実施例3)ルテニウム/MODにより堆積したLa酸化物/Si−PチャンネルMOSFET
高純度化学研究所の試薬La−03をスピンコート法により塗布し、600℃で大気中において1時間アニールし、屈折率1.88程度、膜厚18〜20nm程度の薄膜を作製した。
La酸化物の堆積後、ゲート電極層としてRuをEB蒸着で200nm堆積した。その後更にゲート作製のために施すRIE用のハードマスクとして、シリコン酸化膜をスパッタリング法で200nm堆積した。レジストゲートパターンとしてS1813ポジレジスト(SHIPLEY社製)を用い、フォトリソグラフィーを行って作製した。
レジストパターンに沿って、ゲート電極用シリコン酸化膜ハードマスクを、CHFをエッチングガスとして用い、流量80SCCM、Rfパワー150W、圧力2.5Paの条件で260秒RIEを行って形成した。その後、RuのエッチングガスとしてO100SCCM,CHF30SCCMの混合ガスを用い、Rfパワー150W、圧力2.5Paの条件で600秒RIEを行い、更にRfパワー150W、圧力2.5Pa、100SCCMのOガスでアッシング処理を行ってゲート電極を作製した。
さらに素子保護膜としてのシリコン酸化膜をスパッタリング法で堆積した後、リソグラフィー技術を用いて電極パッド及び配線を形成し、チャンネル長4〜5μm、ゲート幅15〜50μmの素子を作製した。
以上のように、本発明のRuゲート電極/MOD法で作製したLa酸化物ゲート絶縁膜/シリコン半導体MOSFET構造がプロセス的に作製可能であることが実証された。
ポストメタリゼーションアニール処理を行ってオーミック特性を向上させた後、半導体パラメータアナライザーによって評価した素子特性を図10,11に示す。I−V特性では、ドレイン電流の飽和特性、ゲート電圧の増加に対応したIの増大が見られる。I−V特性では7桁以上のオン・オフ比があり、典型的なPチャンネルMOSFET特性を示している。オフ時の最小電流も10−12Aオーダーで十分低い値である。ゲート電流は10−14A台でほとんどリーク電流が観測されず、La酸化物が絶縁性を保ちゲート絶縁膜として十分機能していることがわかる。以上のことから、良好なトランジスタ特性が得られていることがわかる。
(実施例4)ルテニウム/MODにより堆積したLaAlSi酸化物/Si−NチャンネルMOSFET
シンメトリックス社の試薬SYM−LA01、SYM−Si05、SYM−Al04をスピンコート法により塗布し、600℃で大気中において1時間アニールし、屈折率1.6程度、膜厚12nm程度の薄膜を作製した。図12は作製したゲート絶縁酸化膜のX線光電子分光スペクトルである。LaとAlとSiのピークが観測されている。原料としてSiの有機原料を用いれば、ゲート絶縁酸化膜中に均一にSi元素を含ませることができ、絶縁膜中のSiの化学ポテンシャルを高くすることによってSi元素のSi基板からの拡散を抑制することができ、Si基板との界面の反応を抑制することができる。また発明者の一人は、以前、希土類にアルミを混ぜた酸化物に耐水性があり、結晶化も抑制できることを示したが、本発明においても、希土類のみの酸化物に比べて耐水性が向上していることをXPSにより確認した。またアルミネート(アルミン酸塩)やシリケート(珪酸塩)とすることによって、希土類のみの酸化物に比べて結晶化温度を高くすることができる。
ゲート電極としてRuを150nm堆積した後、RIEによってゲート電極とゲート絶縁膜を一括して加工した。SiO保護膜の堆積とRIE加工によってソース、ドレイン、ゲートをそれぞれ作製し、Al配線を行ってMOSFETを作製した。
ポストメタリゼーションアニール処理を行ってオーミック特性を向上させた後、半導体パラメータアナライザーによって素子特性を評価し、作製したRuゲート電極/LaAlSi酸化物ゲート絶縁膜/シリコン半導体MOSFETが典型的なNチャンネルMOSFET特性を示すことをI−V特性及びI−V特性により確認した。La元素をLa(EtCp)、Al元素を例えばトリメチルアルミニウム、Si元素を例えばテトラエトキシランといった有機金属原料を用いれば、MOCVD法を用いてより薄いゲート絶縁酸化膜を堆積することができる。
(実施例5) RuO/MODにより堆積したPr酸化物/Si−PチャンネルMOSFET
高純度化学研究所の試薬Pr−03をスピンコート法により塗布し、600℃で大気中において1時間アニールし、屈折率2.0程度、膜厚18nm程度の薄膜を作製した。その後、高純度化学研究所の試薬Ru−03−Pをスピンコート法により塗布し、600℃で大気中において1時間アニールし、RuOの薄膜を作製した。図13は作製したRuOの薄膜のX線光電子分光スペクトルである。金属Ruとは異なる酸化状態のRuピークが観測され、Ru酸化物であることを確認した。
ポストメタリゼーションアニール処理を行ってオーミック特性を向上させた後、半導体パラメータアナライザーによって素子特性を評価した。作製したRuOゲート電極/Pr酸化物ゲート絶縁膜/シリコン半導体MOSFETのドレイン電流がゲート電圧に依存して増大することを確認した。Pr元素をシクロペンタジエニルプラセオジウム(Pr(EtCp))を用いれば、MOCVD法を用いてより薄いゲート絶縁酸化膜を堆積することができる。またRuOもRu(EtCp)を用いてLa酸化物と同様の堆積を行うことにより作製することができる。また堆積時に水素を導入することによって炭素不純物を飛躍的に低減することができる。
本発明により、シリコン系材料における物理的な限界を克服した0.1ミクロン以下の素子寸法を持つ次世代CMOSトランジスタが実現可能である。

Claims (3)

  1. 電界効果トランジスタにおいて、
    ゲート電極は、ルテニウム金属ゲート電極であり、
    ゲート絶縁膜は、ランタン酸化物であり、
    前記ゲート絶縁膜に含まれる炭素の量はX線光電子分光において測定限界以下の量であり、
    前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極は、断面TEM観察で界面反応層が観察されない界面を備え、
    前記ゲート絶縁膜の静電容量換算SiO膜厚が2nm以下であり、
    NMOSFETの閾値電圧が0Vから+0.5Vまでの範囲であり、
    PMOSFETの閾値電圧が−0.5Vから0Vまでの範囲であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 請求項1記載の電界効果トランジスタを製造する製造方法であって、
    ソースとドレインを形成する工程の後に、前記ゲート電極及び前記ゲート絶縁膜を堆積する工程を備え、
    前記ゲート絶縁膜である薄膜の堆積方法がシクロペンタジエンの誘導体を用いた有機希土類金属を用いた気相成長法であることを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  3. 請求項1記載の電界効果トランジスタを製造する製造方法であって、
    前記ゲート絶縁膜である薄膜の堆積方法がシクロペンタジエンの誘導体を用いた有機希土類金属を用いた気相成長法であり、該ゲート絶縁膜である薄膜を堆積する際に水素を導入することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
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