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JP4537780B2 - チルト補正装置及び方法、情報記録装置、並びに情報記録再生装置 - Google Patents

チルト補正装置及び方法、情報記録装置、並びに情報記録再生装置 Download PDF

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JP4537780B2 JP2004193423A JP2004193423A JP4537780B2 JP 4537780 B2 JP4537780 B2 JP 4537780B2 JP 2004193423 A JP2004193423 A JP 2004193423A JP 2004193423 A JP2004193423 A JP 2004193423A JP 4537780 B2 JP4537780 B2 JP 4537780B2
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Description

本発明は、例えば書込可能なDVD+R、DVD+RW等の光ディスクにおけるディスクチルト量(以下適宜、単に“チルト量”という)を検出し、これに基づいてチルト補正を行うチルト補正装置及び方法、並びに、このようなチルト補正装置を含む、DVDレコーダ等の情報記録装置及び情報記録再生装置の技術分野に関する。
DVDプレーヤ等の情報再生装置では、セットされたDVD等の光ディスクに対して、記録面に垂直な方向から読取用のレーザ光を照射することが、光学的に情報を正確に読み取る上で非常に重要である。これは、DVD等の光ディスクでは、レーザ光に対してその情報記録面が傾くと、即ち“チルト”すると、その傾きの度合或いはチルトの角度であるチルト量(又はチルト角)に応じて、再生信号が劣化してしまうからである。このため従来から、DVD−ROM等の読取専用の光ディスクについては、記録情報(即ち、記録ピット)の存在に応じて検出されるRF(Radio Frequency)信号の振幅を用いて、情報記録面のチルト量を検出している。そして、実際の記録情報の再生時には、レーザ光の照射角度を情報記録面に対して、チルト量を相殺するように微調整すること(本願では適宜“チルト補正”という)によって、即ち、RF信号の振幅が大きくなるように情報記録面に対するレーザ照射角度を設定することによって、再生信号におけるチルトによる劣化を抑制している。
他方、DVDレコーダ等の情報記録装置或いは情報記録再生装置でも、その記録時には、情報記録面に垂直な方向から書込用のレーザ光を照射することが、光学的に情報を書き込む上で非常に重要である。これは、チルトがあると、チルト量に応じて、情報記録面に形成される光スポットが広がってしまい、書込信号が劣化してしまうからである。ここで、DVD+RW等の書込可能ディスクについて、未記録状態であると、上述したDVD−ROM等の如くに記録情報に応じたRF信号の検出ができない。このため、例えばRF信号に代えて、ランドグルーブトラックを利用したトラッキングエラー信号の振幅を用いて、チルト量を検出している。例えば、ウォブル・ランドプリピット方式の光ディスクを再生する際に、RF差信号(即ち、トラッキングエラー信号)の信号振幅やランドプリピット信号の振幅を用いて、チルト量を検出することが可能であるとされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−288859号公報
しかしながら、RF信号にピークを与えるレーザ光の照射角度と、トラッキングエラー信号にピークを与えるレーザ光の照射角度とでは、一般に一致しない。即ち、トラッキングエラー信号を利用してチルト量を検出するのでは、精度の高いチルト補正は本質的に困難或いは不可能であるという技術的問題点がある。更に、トラッキングエラー信号を用いてチルト量を検出するためには、一つの記録用地点のチルト量の検出のためにトラッキングサーボをオープンにし、続いてトラッキングエラー信号の測定を行い、続いてトラッキングサーボをクローズして、次の検出を行う必要がある。このような検出には、例えばコンマ数秒程度かかるので、ディスク全体におけるチルト量の分布を求めようとすれば、複数の記録用地点について同様の検出を行うので、数秒程度かかってしまう。即ち、迅速なるチルト量の検出は本質的に困難であるという技術的問題点もある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、RF信号が得られない状態にある書込可能な情報記録媒体についても、チルト補正を高精度で或いは比較的迅速に行うことが可能なチルト補正装置及び方法、並びに情報記録装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載のチルト補正装置は上記課題を解決するために、情報記録面にウォブルを有するトラックが形成された情報記録媒体に対してレーザ光を照射して記録情報を記録可能な情報記録装置又は情報記録再生装置においてチルト補正を行うためのチルト補正装置であって、前記レーザ光の前記情報記録媒体に対する照射角度を変更可能な補正手段と、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御する制御手段と、前記照射角度が前記複数の所定角度の夫々とされた状態で、前記レーザ光に起因した前記トラックからの光の受光信号から、前記ウォブルに対応するウォブル信号を検出するウォブル検出手段と、前記受光信号から前記記録情報に対応するRF信号を検出するRF検出手段と、前記検出されたウォブル信号、及び前記検出されたウォブル信号の振幅が最大となるときのチルト量と、前記検出されたRF信号の振幅が最大となるときのチルト量との間のズレであるオフセットに基づいて、前記レーザ光に対する前記情報記録面のチルト量を決定するチルト決定手段とを備え、前記制御手段は、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録する際に、前記オフセットを加味した上で、前記決定されたチルト量に応じて前記照射角度を補正するように、前記補正手段を制御する。
請求項に記載のチルト補正方法は上記課題を解決するために、情報記録面にウォブルを有するトラックが形成された情報記録媒体に対してレーザ光を照射して記録情報を記録可能な情報記録装置又は情報記録再生装置においてチルト補正を行うと共に前記レーザ光の前記情報記録媒体に対する照射角度を変更可能な補正手段を備えたチルト補正装置におけるチルト補正方法であって、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御する第1制御工程と、前記照射角度が前記複数の所定角度の夫々とされた状態で、前記レーザ光に起因した前記トラックからの光の受光信号から、前記ウォブルに対応するウォブル信号を検出するウォブル検出工程と、前記受光信号から前記記録情報に対応するRF信号を検出するRF検出工程と、前記検出されたウォブル信号、及び前記検出されたウォブル信号の振幅が最大となるときのチルト量と、前記検出されたRF信号の振幅が最大となるときのチルト量との間のズレであるオフセットに基づいて、前記レーザ光に対する前記情報記録面のチルト量を決定するチルト決定工程と、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録する際に、前記オフセットを加味した上で、前記決定されたチルト量に応じて前記照射角度を補正するように、前記補正手段を制御する第2制御工程とを備える。
請求項に記載の情報記録装置は上記課題を解決するために、請求項1からのいずれか一項に記載のチルト補正装置と、前記レーザ光を照射する照射手段を有すると共に前記レーザ光により前記情報記録媒体に前記記録情報を書き込む光学書込手段とを備える。
請求項10に記載の情報記録再生装置は上記課題を解決するために、請求項1からのいずれか一項に記載のチルト補正装置と、前記レーザ光を照射する照射手段を有すると共に前記レーザ光により前記情報記録媒体に選択的に前記記録情報を選択的に書き込む又は読み取る光学書込読取手段とを備えており、前記チルト決定手段は、前記光学書込読取手段によって読み取られる前記トラックからの光の受光信号からRF信号が検出される場合には、前記検出されたウォブル信号に代えて、前記検出されたRF信号に基づいて前記チルト量を決定する。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(チルト補正装置)
本発明のチルト補正装置に係る実施形態は、情報記録面にウォブルを有するトラックが形成された情報記録媒体に対してレーザ光を照射して記録情報を記録可能な情報記録装置又は情報記録再生装置においてチルト補正を行うためのチルト補正装置であって、前記レーザ光の前記情報記録媒体に対する照射角度を変更可能な補正手段と、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御する制御手段と、前記照射角度が前記複数の所定角度の夫々とされた状態で、前記レーザ光に起因した前記トラックからの光の受光信号から、前記ウォブルに対応するウォブル信号を検出するウォブル検出手段と、前記受光信号から前記記録情報に対応するRF信号を検出するRF検出手段と、前記検出されたウォブル信号、及び前記検出されたウォブル信号の振幅が最大となるときのチルト量と、前記検出されたRF信号の振幅が最大となるときのチルト量との間のズレであるオフセットに基づいて、前記レーザ光に対する前記情報記録面のチルト量を決定するチルト決定手段とを備え、前記制御手段は、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録する際に、前記オフセットを加味した上で、前記決定されたチルト量に応じて前記照射角度を補正するように、前記補正手段を制御する。
チルト補正装置に係る実施形態によれば、先ず、例えばDVDレコーダ等の情報記録装置又は情報記録再生装置において、情報記録媒体に記録情報を記録するのに先立って、例えばCPU等の制御手段による制御下で、例えば液晶補正素子等の補正手段によって、レーザ光の照射角度が複数の所定角度の夫々とされる。ここで「情報記録媒体」は、例えば書込可能型や非可逆変化記録型であり、且つウォブルを有するグルーブトラックやランドトラックなどのトラックが情報記録面に形成された情報記録媒体である。また、「レーザ光」は、例えば半導体レーザ光源から出射されて、ビームスプリッタ、対物レンズ等の光学系を介して、情報記録面に照射される。そして、補正手段によって、照射角度が複数の所定角度の夫々とされる。
このように照射角度が複数の所定角度の夫々とされた状態で、例えばトラックで反射された反射光(或いは、トラックで、透過、回折、屈折、散乱等した光)が光ピックアップの受光素子により受光されることで、レーザ光に起因したトラックからの光の受光信号が生成出力される。この受光信号から、ウォブル検出手段によって、ウォブルに対応するウォブル信号が検出される。ここにウォブル検出手段は、例えばウォブル信号の振幅を検出することが可能な検出装置等を含んでなり、ウォブル信号のボトムホールド及びピークホールドを行うことでウォブル信号の振幅が検出される。
続いて、チルト決定手段によって、このように検出されたウォブル信号(例えば、ウォブル信号の振幅)に基づいて、レーザ光に対する情報記録面のチルト量が決定される。この際、本発明における「チルト量」とは、「ディスクチルト量」或いは「チルト角」ともいい、レーザ光の照射方向(即ち、レーザ光の情報記録面への入射方向)と、情報記録面の法線方向とが、なす角度を意味する。或いは、レーザ光の照射方向と、情報記録面からRF信号が検出されると仮定した場合における該RF信号を最大とする理想的なレーザ光の照射方向とが、なす角度を意味する。通常は、これらチルト量の基準となる、該理想的なレーザ光の照射方向と情報記録面の法線方向とは、相互に一致するが、微妙にずれていてもよく、いずれの方向を基準としてチルト量を規定するかは、設計事項の一つである。
その後、実際に記録情報を記録する際には、制御手段による制御下で、補正手段によって、上述の如く決定されたチルト量に応じて照射角度が補正され、即ちチルト補正が行われ、その状態で記録情報の記録が行われる。例えば、記録時におけるチルト量が0度に近付く或いは0度となるように、レーザ光の照射角度が、±コンマ数度程度の範囲で、微調整される。
以上の結果、情報記録媒体が未記録であるが故に、記録情報に応じたRF信号が検出できない場合であっても、チルト量の決定を行うことができ、これに基づいて、チルト補正を行える。特に、前述した従来技術の如く、トラッキングエラー信号を用いる場合と比較して、チルト量を決定或いは検出する際に、トラッキングサーボをオープンし更にクローズする必要も無いので、相対的に短時間で行うことが可能である。しかも、ウォブル信号を用いる場合の方が、チルト角が0度になる付近における信号の敏感度を高めることができ、言い換えれば、チルト角に対する信号の特性曲線における、チルト角が0度になる付近で極大値を含む部分における傾きを急峻とすることができる。このように実質的に測定感度を高められるので、より高精度でチルト角の決定或いは検出が可能となり、よって、より高精度でチルト補正を行える。
尚、本実施形態において「ウォブル検出手段」は、チルト量又はチルト補正量の検出用以外に、情報記録用のために、例えば記録用クロック生成に用いられてもよいし、「補正手段」は、チルト補正用以外に、収差を補正するなどの光学補正に用いられてもよい。
本発明のチルト補正装置に係る実施形態の一態様では、前記補正手段は、前記レーザ光の光路に配置された液晶補正素子を含んでなる。
この態様によれば、レーザ光の光路に配置された液晶補正素子によって、レーザ光におけるコマ収差を打ち消すことなどにより、レーザ光の光源やその光路に配置された対物レンズ等の他の光学要素を傾けることなく、レーザ光の照射角度をチルト量に応じて補正することが可能となる。
本発明のチルト補正装置に係る実施形態の他の態様では、前記補正手段は、前記制御手段による制御下で、前記決定されたチルト量に応じて、前記レーザ光の照射方向と、前記情報記録面の法線方向とを、相互に近付けるように前記照射角度を補正する。
この態様によれば、レーザ光の照射方向を、情報記録面の法線方向に近付けることで、迅速且つ高精度にチルト補正を行える。このようなチルト補正は、情報記録面の法線方向を基準としてチルト量を定義すれば、係るチルト量を0度に近付けることで実施できる。
或いは本発明のチルト補正装置に係る実施形態の他の態様では、前記補正手段は、前記制御手段による制御下で、前記決定されたチルト量に応じて、前記レーザ光の照射方向と、前記情報記録面からRF信号が検出されると仮定した場合における該RF信号を最大とする理想的なレーザ光の照射方向とを、相互に近付けるように前記照射角度を補正する。
この態様によれば、レーザ光の照射方向を、理想的なレーザ光の照射方向に近付けることで、迅速且つ高精度にチルト補正を行える。このようなチルト補正は、理想的なレーザ光の照射方向を基準としてチルト量を定義すれば、係るチルト量を0度に近付けることで実施できる。
本発明のチルト補正装置に係る実施形態の他の態様では、前記制御手段は、前記記複数の所定角度として3つの所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御し、前記チルト決定手段は、前記3つの所定角度に対応する3つの前記ウォブル信号から、前記照射角度に対する前記ウォブル信号の振幅の特性曲線を求め、該求められた特性曲線において極大値を与える際の照射角度の値から、前記チルト量を決定する。
この態様によれば、3つのウォブル信号から、その振幅の特性曲線が求められる。そして、この特性曲線において極大値を与える際の照射角度の値から、チルト量を決定するので、比較的簡単にチルト量を決定できる。例えば、第1の所定角度は、補正手段によるチルト補正を何ら行わない場合における、情報記録面に対する照射角度である。更に、この第1の所定角度からコンマ数度傾いたものを第2の所定角度、この第1の照射角度から逆側にコンマ数度傾いた第3の所定角度などとする。
本発明のチルト補正装置に係る実施形態の他の態様では、前記制御手段は、前記情報記録面における相異なる複数の記録用地点の夫々において、前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、前記複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御し、前記チルト決定手段は、前記チルト量を、前記複数の記録用地点の夫々について決定する。
この態様によれば、情報記録面上で径方向位置の異なる複数の記録用地点で、チルト量の決定を行うことができる。従って、一般に情報記録面の面内で一定或いは均一でないチルト量の面内分布、即ち“ディスクプロファイル”或いは単に“プロファイル”が得られる。尚、このようにチルト量の面内分布を求めることを、“ディスクプロファイル測定”或いは単に“プロファイル測定”と呼ぶ。このように情報記録面の全域について一律ではなく、記録用地点毎に適切な分だけチルト量の決定を行うことで、ディスクプロファイル測定が可能となる。また、本発明において“径方向位置”とは、例えばディスク状など平面形状が円形である情報記録媒体において、中心からの径或いは半径が等しい位置を示し、言い換えれば、情報記録媒体の表面における同心円状上の位置を意味する。
本発明のチルト補正装置に係る実施形態の他の態様では、前記RF検出手段により前記RF信号が検出されているか否かを判定する判定手段を更に備えており、前記チルト決定手段は、前記RF信号が検出されていないと判定された場合に、前記検出されたウォブル信号に基づいて前記チルト量を決定し、前記RF信号が検出されていると判定された場合に、前記検出されたウォブル信号に代えて前記検出されたRF信号に基づいて前記チルト量を決定する。
この態様によれば、例えば、チルト量の決定が行なわるウォブル信号の検出位置において、情報記録媒体が記録済みである場合には、判定手段により、記録情報に応じてRF信号が検出されていると判断される。すると、チルト決定手段によって、ウォブル信号ではなく、RF検出手段によって検出されたRF信号に基づいて、チルト量が決定される。即ち、RF信号が利用可能であれば、これを利用することによって、ウォブル信号を利用する場合よりも高精度でチルト量を決定できる。
逆に、例えば、チルト量の決定が行なわるウォブル信号の検出位置において、情報記録媒体が未記録である場合には、判定手段により、記録情報に応じてRF信号が検出されていないと判断される。すると、チルト決定手段によって、ウォブル信号に基づいて、チルト量が決定される。即ち、RF信号が利用可能でなければ、ウォブル信号を利用することによって、チルト量を決定できる。
(チルト補正方法)
本発明のチルト補正方法に係る実施形態は、情報記録面にウォブルを有するトラックが形成された情報記録媒体に対してレーザ光を照射して記録情報を記録可能な情報記録装置又は情報記録再生装置においてチルト補正を行うと共に前記レーザ光の前記情報記録媒体に対する照射角度を変更可能な補正手段を備えたチルト補正装置におけるチルト補正方法であって、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御する第1制御工程と、前記照射角度が前記複数の所定角度の夫々とされた状態で、前記レーザ光に起因した前記トラックからの光の受光信号から、前記ウォブルに対応するウォブル信号を検出するウォブル検出工程と、前記受光信号から前記記録情報に対応するRF信号を検出するRF検出工程と、前記検出されたウォブル信号、及び前記検出されたウォブル信号の振幅が最大となるときのチルト量と、前記検出されたRF信号の振幅が最大となるときのチルト量との間のズレであるオフセットに基づいて、前記レーザ光に対する前記情報記録面のチルト量を決定するチルト決定工程と、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録する際に、前記オフセットを加味した上で、前記決定されたチルト量に応じて前記照射角度を補正するように、前記補正手段を制御する第2制御工程とを備える。
チルト補正方法に係る実施形態によれば、上述したチルト補正装置に係る実施形態の場合と同様に、記録情報に応じたRF信号が検出できない場合であっても、チルト量の検出やチルト補正を迅速或いは高精度で行うことができる。
尚、上述した本発明のチルト補正装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のチルト補正方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
(情報記録装置)
本発明の情報記録装置に係る実施形態は、上述した本発明のチルト補正装置に係る実施形態(但し、その各種態様を含む)と、前記レーザ光を照射する照射手段を有すると共に前記レーザ光により前記情報記録媒体に前記記録情報を書き込む光学書込手段とを備える。
情報記録装置に係る実施形態によれば、本発明の情報記録装置に係る実施形態を備えるので、チルト量を検出するための記録用地点において未記録状態にある情報記録媒体については、ウォブル信号を用いて迅速且つ高精度でチルト補正を行いつつ、例えば光ピックアップを含んでなる光学書込手段によって、記録情報の書き込みを行える。
(情報記録再生装置)
本発明の情報記録再生装置に係る実施形態は、上述した本発明に係るチルト補正装置(但し、その各種態様を含む)と、前記レーザ光を照射する照射手段を有すると共に前記レーザ光により前記情報記録媒体に選択的に前記記録情報を選択的に書き込む又は読み取る光学書込読取手段とを備えており、前記チルト決定手段は、前記光学書込読取手段によって読み取られる前記トラックからの光の受光信号からRF信号が検出される場合には、前記検出されたウォブル信号に代えて、前記検出されたRF信号に基づいて前記チルト量を決定する。
情報記録再生装置に係る実施形態によれば、本発明のチルト補正装置に係る実施形態を備えるので、チルト量を検出するための記録用地点において未記録状態にある情報記録媒体については、ウォブル信号を用いて迅速且つ高精度でチルト補正を行いつつ、例えば光ピックアップを含んでなる光学書込読取手段によって、記録情報の書き込みを行える。更に、チルト量を検出するための記録用地点において記録済み状態にある情報記録媒体については、RF信号を用いてより高精度でチルト補正を行いつつ、例えば光ピックアップを含んでなる光学書込読取手段によって、記録情報の書き込みを行える。更にまた、記録済み状態にある情報記録媒体については、RF信号を用いてより高精度でチルト補正を行いつつ、例えば光ピックアップを含んでなる光学書込読取手段によって、記録情報の読み取りを行える。
以上詳細に説明したようにチルト補正装置に係る実施形態によれば、補正手段、制御手段、ウォブル検出手段及びチルト決定手段を備えるので、また、チルト補正方法に係る実施形態によれば、第1及び第2制御手段、ウォブル検出工程、並びにチルト決定工程を備えるので、記録情報に応じたRF信号が検出できない場合であっても、チルト量の検出やチルト補正を迅速或いは高精度で行うことができる。更に、情報記録装置又は情報記録再生装置の実施形態によれば、本発明の実施形態に係るチルト補正装置を備えるので、ウォブル信号を用いて迅速且つ高精度でチルト補正を行いつつ、記録情報の書き込みを行える。
本実施形態の作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
先ず図1及び図2を参照して、本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の全体ブロックを示す。図2は、この情報記録再生装置が備えた光ピックアップに関する詳細構成を示す。本実施例では、情報記録再生装置は、本発明に係るチルト検出装置を含んでなるチルト補正装置を備えており、DVDレコーダ、パソコン用のDVDドライブ等として構築される。
図1において、情報記録再生装置100は、スピンドルモータ101、光ピックアップ102及びストラテジ生成部104を備え、更にチルト検出装置105を含むチルト補正装置100を備える。情報記録再生装置100は、光ディスク200に記録情報を光学的に記録可能に且つ光ディスク200から記録情報を光学的に再生可能に構成されている。
光ディスク200は、例えば相変化や光磁気を利用してのDVD+RW等の書込可能型、又はレーザ加熱を利用してのDVD+R等の非可逆変化記録型であり、且つウォブルを有するグルーブトラックやランドトラックなどのトラックが情報記録面に形成された情報記録媒体である。更に、記録層が一層である単層ディスクに限らず、記録層が二層である二層ディスクや、記録層が多層である多層ディスクであってもよい。
スピンドルモータ101は、情報記録再生装置100にローディングされた光ディスク200を、CLV(Constant Linier Velocity)方式、CAV(Constant・Angular・Velocity)方式、ZCAV(Zone−CAV)方式等で回転させる。その回転数制御は、例えば、再生データに含まれるウォブル信号やクロック信号に基づいて、マイコン140等の制御下で行われる。
光ピックアップ102は、記録時に、レーザ光LBを、回転中の光ディスク200に対して照射して、ストラテジ生成部104を介して入力される記録データを光学的に光ディスク200に記録する。他方、再生時に、レーザ光LBを、回転中の光ディスク200に対して照射して、再生データを光学的に光ディスク200から再生するように構成されている。
図2に例示すように、より詳細には、光ピックアップ102は、半導体レーザ10、集光レンズ11、ビームスプリッタ12、対物レンズ13、集光レンズ14及び受光素子15を備える。
記録時には、半導体レーザ10は、ストラテジ生成部104(図1参照)によって生成され記録用パワーに設定された、レーザ光LBを照射する。即ち、レーザ光LBは、記録用パワーにおいて記録データに応じて変調される。このレーザ光LBは、レンズ11、ビームスプリッタ12及び対物レンズ13を介して光ディスク200に対して照射される。光ピックアップ102は、このようなレーザ光LBの照射によって記録データが光ディスク200に記録されるように、構成されている。
他方、再生時には、半導体レーザ10は、相対的に低い再生用パワーに設定されたレーザ光LBを照射する。このレーザ光LBは、レンズ11、ビームスプリッタ12及び対物レンズ13を介して光ディスク200に対して照射され、更に、その反射光は、対物レンズ13、ビームスプリッタ12及び集光レンズ14を介して受光素子15で受光され、受光信号Sdが生成される。光ピックアップ102は、このようなレーザ光LBの照射によって受光信号Sdに基づいて記録データが光ディスク200から再生されるように、構成されている。
このような記録又は再生時に、光ピックアップ102に設けられた、例えばフォーカスアクチュエータ等からなるフォーカス駆動装置106により、マイコン140(又は、フォーカスサーボ装置)からのフォーカス制御信号Sfに応じて、矢印Dfの如き方向にフォーカス駆動が実行される。例えば対物レンズ13が、フォーカスエラー信号が小さくなるように、レーザ光LBの光軸方向に移動される、フォーカスサーボが実施される。他方、光ピックアップ102に設けられた、例えばトラッキングアクチュエータ等からなるトラッキング駆動装置108により、マイコン140(又は。トラッキングサーボ装置)からのトラッキング制御信号Stに応じて、矢印Dtの如き方向にトラッキング駆動が実行される。例えば対物レンズ13や光ピックアップ102の光学系の一部又は全体が、トラッキングエラー信号が小さくなるように、光ディスク200の径方向に移動される、トラッキングサーボが実施される。更に、例えばスライダー等から構成された径方向駆動装置150により、マイコン140からの移動制御信号Ssに応じて、矢印Drの如き方向に径方向移動が実行される。例えば、記録又は再生時における通常移動や、トラックジャンプが実施される。
本実施例では特に、光ピックアップ102は、レーザ光LBの光ディスク200に対する照射角度を変更可能とする、即ち、チルト補正を実行可能なチルト補正部111を備える。チルト補正部111は、例えば液晶補正素子からなり、マイコン140からのチルト制御信号Scに応じて、例えばその液晶に電圧が印加されることでレーザ光LBにおけるコマ収差を打ち消すことにより、レーザ光LBの照射方向を、例えばコンマ数度や数度といった微妙な角度範囲内で変更する。或いは、チルト補正部111は、レーザ光LBの照射軸を変化させる、電気的、電磁気的、機械的、電気機械的な可動手段から、構成されてもよい。例えば、各種アクチュエータによって光ピックアップ102を傾斜させる装置や、対物レンズ13を傾斜させる装置から構成してもよい。更に、チルト補正部111を、トラッキング駆動装置108と少なくとも部分的に共用することも可能である。
このようなチルト補正を行う際には、後で詳述するように予め決定された光ディスク200の各径方向位置におけるチルト量に応じて補正することで、即ち、予め求められた光ディスク200のディスクプロファイルに応じて補正することで、光ディスク200のいずれの径方向位置においても、チルト補正を適確に行うことが可能とされる。尚、チルト補正部111は、実際の記録データの記録時や再生データの再生時におけるチルト補正用のみならず、これらに先立って行われる、後に詳述するチルト量を決定する際にも、レーザ光LBの照射角度を微妙に変更する目的で用いられる。この意味では、チルト補正部111(及び後述のチルト補正用ドライバ116)は、チルト検出装置105の一部としても機能する。
再び図1において、ストラテジ生成部104は、記録データに対して、ストラテジを施して記録信号Srを生成する。具体的には、再生時におけるジッタ、信号強度、シンメトリ等が最適となるように記録データに応じた記録信号Srを生成して、光ピックアップ102に供給するように構成されている。
チルト補正装置110は、チルト検出装置105と、チルト補正用ドライバ116と、前述した光ピックアップ102に組み込まれたチルト補正部111(図2参照)とを備える。
チルト検出装置105は、光ピックアップ102で生成される受光信号から、LPP(ランドピリピット)信号を生成するLPP信号生成部112、該受光信号からウォブル信号を生成するウォブル信号生成部122、及び該受光信号からRF(Radio Frequency)信号を生成するRF信号生成部132を備える。チルト検出装置105は更に、ボトムホールド回路113、123及び133と、ピークホールド回路124及び134とを備える。
ボトムホールド回路113は、LPP信号生成部112により生成されたLPP信号のボトムレベルの信号電圧を保持する。ボトムホールド回路123は、ウォブル信号生成部122により生成されたウォブル信号のボトムレベルの信号電圧を保持する。ボトムホールド回路133は、RF信号生成部132により生成されたRF信号のボトムレベルの信号電圧を保持する。ピークホールド回路124は、ウォブル信号生成部122により生成されたウォブル信号のピークレベルの信号電圧を保持する。ピークホールド回路134は、RF信号生成部132により生成されたRF信号のピークレベルの信号電圧を保持する。
マイコン140は、本発明に係る「制御手段」の一例を構成しており、以下に詳述するように、マイコン140の制御下で、(i)チルト検出装置105は、情報記録再生装置100が記録データを記録するのに先立って、チルト量の決定或いはディスクプロファイル測定を行い、更に、(ii)チルト補正装置110は、情報記録再生装置100が記録データを記録する際にチルト補正を行うように、構成されている。
ここで図3を参照して、チルト量について説明する。図3は、光ディスク200に係る、その中心軸に平行な面で切断した場合の部分的な断面を示す。
図3において、光ディスク200は、センターホール201を中心として、内周側から外周側に円盤状に延びているが、外周側に向かう程に、そのディスクチルト(傾き)が大きくなっている。即ち、内周寄りの第1のチルト測定点P1では、その法線方向とレーザ光LB(但し、この場合、チルトがない理想的な光ディスク200の表面に対して、その法線方向に照射方向が一致するように角度設定されたレーザ光LB)の照射方向とは、殆ど一致しており、それらのなす角度であるチルト量θ1は、非常に小さい。次に内周寄りの第2のチルト測定点P2では、チルト量θ2は、チルト量θ1より大きい。更に外周寄りの第3のチルト測定点P3では、チルト量θ3は、かなり大きくなっている。次の第4のチルト測定点P4では、チルト量θ4は、チルト量θ3よりも更に大きくなっている。このように光ディスク200の表面の各径方向位置におけるチルト量θは半径rの関数となり、即ち、チルト量θ(r)として表される。チルト量θ(r)は、光ディスク200の外周寄り程、急激に大きくなる傾向がある。例えば、光ディスク200の最外周位置や第4のチルト測定点P4では、コンマ数度或いは数度程度の大きさになり得る。尚、図3では、光ディスク200の表面の法線方向を基準として、光ディスク200の表面の傾きであるチルト量θを定義しているが、レーザ光LBの照射方向と、光ディスク200の表面からRF信号が検出されると仮定した場合における該RF信号を最大とする理想的なレーザ光LBの照射方向とが、なす角度として、チルト量θを定義してもよい。但し、一般には、該理想的なレーザ光LBの照射方向と光ディスク200の表面の法線方向とは一致し、いずれを基準としてもチルト量θ(r)は同じ値となる。
再び図1において、マイコン140は、補正値格納用メモリ141内に、後述の如く決定されるチルト量(例えば、θ1〜θ4)又はディスクプロファイル(例えばθ(r)、但し、r:半径)を格納する。このチルト量は、レーザ光LBを光ディスク200の法線方向に一致させるために必要な、チルト補正部111により傾けるべき補正値と同じである。或いは、マイコン140は、チルト量に応じて定まる、レーザ光LBの照射方向を、RF信号を最大とする方向に一致させるためのチルト補正部111による補正値を格納する(但し、この補正値は、図3から明らかなように、光ディスク200の法線方向と、RF信号を最大とする照射方向とが一致していれば、チルト量と同じとなる)。
加えて、マイコン140は、情報記録再生装置100が記録データを記録する際に、補正値格納用メモリ141に格納されたチルト量又は補正値を参照することで、後に詳述する如く予め決定されたチルト量に応じて、レーザ光LBの照射角度を補正するように、チルト補正用ドライバ116を介して、チルト補正部111を制御する。より具体的には、レーザ光LBの照射方向を、光ディスク200の法線方向に近付ける又は好ましくは一致させるように、チルト補正用ドライバ116は、決定されたチルト量に応じたチルトチルト制御信号Scを生成する。或いは、レーザ光LBの照射方向を、光ディスク200からRF信号が検出されると仮定した場合における該RF信号を最大とする理想的なレーザ光LBの照射方向に近付ける又は好ましくは一致させるように、チルト補正用ドライバ116は、決定されたチルト量に応じたチルトチルト制御信号Scを生成する。そして、このように生成したチルト制御信号Scがチルト補正部111に供給されることで、迅速且つ高精度にチルト補正が行われる。
次に、図4から図6を参照して、チルト検出装置105により、ウォブル信号の振幅を用いてチルト量を決定する方法について詳細に説明する。ここに図4は、光ディスク200の記録面の拡大平面における、ウォブルが形成されたグルーブトラックGとランドトラックLとを図式的に示している。図5は、チルトがある場合とない場合における、時間軸上でのウォブル信号の信号波形を示す。図6は、レーザ光LBの照射方向の傾き量に対する信号振幅の変化を、RF信号、ウォブル信号及びトラッキングエラー(TF)信号の夫々について夫々、特性曲線として示したものである。
図4に示すように、図1及び図2に示した光ピックアップ102から照射されたレーザ光LBによって、光スポット202は、ウォブルが形成されたグルーブトラックG上に形成される。そして、光スポット202は、光ディスク200の回転に伴って、グルーブトラックGに沿って、図中矢印で示したように相対移動する。
すると図5の各段に示すように、ウォブル信号が、光ピックアップ102の受光素子15により生成される受光信号中に得られる。ここで、図5の中段に示したウォブル信号は、レーザ光LBの照射方向を、光ディスク200の表面の法線方向に一致させた、即ち理想的な場合に得られるウォブル信号を示している。これに対して、図5の上段及び下段に夫々示したウォブル信号は、レーザ光LBの照射方向を、光ディスク200の表面の法線方向から例えばコンマ数度程度傾けた場合に得られるウォブル信号を示している。図5から分かるように、レーザ光LBを傾けると、ウォブル信号の振幅は小さくなる。従って、逆に、ウォブル信号の振幅が最も大きいときには、レーザ光LBの照射方向と、その際にレーザ光LBによる光スポット202(図4参照)におけるディスク表面の法線方向とが一致していると言える。
そこで、本実施例では、ボトムホールド回路123及びピークホールド回路124(図1参照)により夫々ホールドされたウォブル信号のボトムレベル及びピークレベルの信号電圧から、ウォブル信号の振幅を求め、これを用いてチルト量を求めることにする。
図6に示すように、このように得られるウォブル信号の振幅は、レーザ光LBの照射方向の、ディスク表面の法線方向からの傾き量に対して、傾きがない場合を頂点として下側に開いた2次関数的な或いは放物線状の特性曲線C1となる。
このためチルト検出の際には、先ず、マイコン140の制御下で、径方向位置が固定された一つのチルト測定点(例えば、図3に示した第1から第4のチルト測定点P1からP4のうちのいずれか1点)にレーザスポット202を停止させる(この際、光ディスク200は、回転しているので、ウォブル信号が得られる)。チルト補正部111において、その液晶への印加電圧を0にした基準状態でレーザ光LBを照射する場合の第1照射方向(光ディスク200の表面の法線方向に対する傾きを傾き量φ1とする)となるようにチルト補正部111を制御し、この状態でウォブル信号の振幅を測定する。続いてレーザスポット202を同一径方向位置に停止させたまま、従前の状態から一方側に例えばコンマ数度など傾けた状態で照射する場合の第2照射方向(光ディスク200の表面に対する傾きを傾き量φ2とする)になるようにチルト補正部111を制御し、この状態でウォブル信号の振幅を測定する。続いて、レーザスポット202を同一径方向位置に停止させたまま、従前の状態から第2照射方向とは逆側に例えばコンマ数度など傾けた状態で照射する場合の第3照射方向(光ディスク200の表面に対する傾きを傾き量φ3とする)になるようにチルト補正部111を制御し、この状態でウォブル信号の振幅を測定する。
これらによって、(傾き量φ1、ウォブル信号振幅A1)、(傾き量φ2、ウォブル信号振幅A2)、及び(傾き量φ2、ウォブル信号振幅A2)なる3点が、図6に示したグラフ上に位置する筈の3点の座標として得られる。そこで、図6に示した如き特性曲線C1となるようにこれらの3点を補間するか、又はこれらの3点から図6に示した如き特性曲線C1を近似により求める。このように求めた特性曲線C1において、頂点(即ち、極大値又は最大値)を与える傾き量φを、そのチルト測定点におけるチルト量θとして決定する。
尚、以上説明した例では、径方向位置が固定された一つのチルト測定点における、レーザ光LBの照射方向或いは傾き量を、3回変えてウォブル信号の振幅を検出している。即ち、図6に示した特性曲線C1を、3点による近似により求める等としているが、4回変えてウォブル信号の振幅を検出し、即ち、図6に示した特性曲線C1を、4点以上による近似により求める等としてもよい。更に、一つのチルト測定点において、多数のウォブル信号を検出して、それらのうち最も振幅の大きいウォブル信号に対応する傾き量をチルト量であると擬制することも可能である。
加えて、光ピックアップ102内の光学系の設定にもよるが、液晶補正素子等のチルト補正部111により補正量=0とした場合には、レーザ光LBの照射角度は、特性曲線C0〜C1の頂点の付近における傾き量となる場合が多い。従って、チルト補正部111により補正量=0として、チルト量の測定を行い、これから両側に例えばコンマ数度程度変化させることで、特性図上における上述の如き3点を得るようにすれば、特性曲線C0〜C1を比較的迅速且つ容易に近似できるので実践上便利である。仮に、チルト補正部111により補正量=0とした場合に、レーザ光LBの照射角度は、特性曲線C0〜C1の頂点の付近における傾き量とならない、即ち、遠く離れてしまうような場合には、これから大きく傾きを変化させることで、特性図上における上述の如き3点を得るようにすれば、特性曲線C0〜C1を近似できる。
以上のように図3に例示した第1のチルト測定点P1で、上述の如き3つの照射角度によるウォブル信号の振幅測定が行われ、第1のチルト測定点P1におけるチルト量θ1が求められる。同様に、第2のチルト測定点P2で、上述の如き3つの照射角度でのウォブル信号の振幅測定が行われ、そのチルト量θ2が求められる。同様に、第3及び第4のチルト測定点P3及びP4で夫々、上述の如き3つの照射角度でのウォブル信号の振幅測定が行われ、それらのチルト量θ3及びθ4が夫々求められる。これら4つのチルト測定点P1〜P4におけるチルト量θ1〜θ4によって、光ディスク200の全径方向位置におけるチルト量の分布が近似又は補間により求められる。即ち、ディスクプロファイル測定が可能とされる。
但し、チルト測定点についても、精度が低くて許容される場合には、3つ又は2つでもよいし、より高精度が要求される場合には、5つ以上であってもよい。
以上のように決定されるチルト量(例えば図3に示した、θ1〜θ4)又はディスクプロファイル(例えばθ(r)、但し、r:半径)は、図1に示した如き、マイコン140が内蔵する補正値格納用メモリ141内に格納されることになる。そして、情報記録再生装置100が記録データを記録する際に、マイコン140は、補正値格納用メモリ141に格納されたチルト量又は補正値を参照することで、予め決定されたチルト量(例えば図3に示した、θ1〜θ4)に応じて、レーザ光LBの照射角度を補正するように、チルト補正用ドライバ116を介して、チルト補正部111を制御するのである。
以上詳細に説明したように、チルト検出時には、記録可能な光ディスク200について、ウォブル信号さへ検出可能であれば、RF信号やトラッキングエラー信号が検出されずとも、高精度でチルト検出が可能となる。更に、その後における、記録データの記録時には、迅速且つ高精度でチルト補正が可能となる。
特に、図6に示したように、ウォブル信号の振幅に係る特性曲線C1は、トラッキングエラー(TE)信号の振幅に係る特性曲線C2と比較すると、測定感度が本質的に顕著に良いと言える。即ち、図6では、各特性曲線C0〜C1は、その信号振幅については、頂点における振幅を1.00として正規化しているので、頂点を中心により急峻な特性曲線C1を有するウォブル信号の振幅を利用した方が、頂点を与える傾き量をより高い精度で求めることができるのである。
更に、図6から分かるように、RF信号の振幅に係る特性曲線C0において頂点を与える傾き量と、ウォブル信号の振幅に係る特性曲線C1において頂点を与える傾き量とは、相対的に極めて近い値となっている。これに対して、RF信号の振幅に係る特性曲線C0において頂点を与える傾き量と、トラッキングエラー信号の振幅に係る特性曲線C2において頂点を与える傾き量とは、相対的に余り近くない値となっている。これらのことと、RF信号が最も大きくなるときのレーザ光LBの照射角度が理想の照射角度、或いはチルト補正をする際の目標角度となることとから、チルト検出用に、トラッキングエラー信号を用いるよりも、ウォブル信号を用いる方が、チルト検出及びチルト補正をより高精度で行う上で有利であると言える。
次に、図7を参照して、チルト補正装置110により、各測定位置(例えば、図3に示した第1から第4のチルト測定点P1からP4のいずれか)においてチルト量を測定する動作について説明する。ここに図7は、チルト補正装置110により光ディスク200のチルト量を測定する動作を示すフローチャートである。
図7において、先ず、測定位置(例えば、図3における第1のチルト測定点P1)に光ピックアップ102を移動して、レーザ光LBに基づく受光信号から、RF信号生成部132(図1参照)によってRF信号を生成し得るか否かが、マイコン140によって判定される(ステップS11)。即ち、記録可能な光ディスク200における測定位置に、記録データが既に記録されているか否かが判定される。
ここで測定位置からRF信号が検出されなければ(ステップS11:No)、更に、レーザ光LBに基づく受光信号から、LPP信号生成部112(図1参照)によってLPP信号を生成し得るか否かが、マイコン140によって判定される(ステップS12)。即ち、記録可能な光ディスク200における測定位置に、LPPが予め記録されているか否かが判定される。
ここで測定位置からLPP信号が検出されなければ(ステップS12:No)、測定信号として、ウォブル信号の振幅が使用されることとなり(ステップS13)、図3から図6を参照して説明した如くに、ウォブル信号の振幅の測定が開始される(ステップS14)。例えば、光ディスク200が5回転する間、ボトムホールド回路123及びピークホールド回路124(図1参照)によって、ウォブル信号のピーク値とボトム値との検出が行われ、それらの値の差として、ウォブル信号の振幅が測定される。更に、レーザ光LBの照射角度がチルト補正部111により変えられつつ、ウォブル信号の振幅の測定が、当該測定位置において続けられる(ステップS15)。
他方、ステップS12の判定において、測定位置からLPP信号が検出されれば(ステップS12:Yes)、測定信号として、LPP信号の振幅が使用されることとなり(ステップS16)、LPP信号の振幅の測定が開始される(ステップS14)。更に、レーザ光LBの照射角度がチルト補正部111により変えられつつ、LPP信号の振幅の測定が続けられる(ステップS15)。
他方、ステップS11の判定において測定位置からRF信号が検出されれば(ステップS11:Yes)、測定信号として、RF信号の振幅が使用されることとなり(ステップS17)、RF信号の振幅の測定が開始される(ステップS14)。例えば、光ディスク200が5回転する間、ボトムホールド回路133及びピークホールド回路134(図1参照)によって、RF信号のピーク値とボトム値との検出が行われ、それらの値の差として、RF信号の振幅が測定される。更に、レーザ光LBの照射角度がチルト補正部111により変えられつつ、RF信号の振幅の測定が続けられる(ステップS15)。
以上により、一つの測定位置についてのチルト測定が完了する。本実施例においては特に、記録可能であると共に未記録状態にあり且つLPPが予め形成されていないな光ディスク200の場合にも、ステップS13からS15において、ウォブル信号の振幅を測定し、これに基づき上述の如きチルト量の決定を行えるので(図6等参照)、大変便利である。しかも、記録済状態にあり且つRF信号を利用可能であれば、該RF信号の振幅を測定し、これに基づきチルト量の決定を行えるので、一層便利である。即ち、RF信号が利用可能であれば、これを利用して、より高精度でチルト検出を行うことができる。尚、この場合、図6に示した特性曲線C0を求めることで、チルト量の決定を、ウォブル信号を用いた場合と同様の手法で行える。更にまた、未記録状態又は記録済状態にあり且つRF信号を利用可能でないと共にLPP信号を利用可能であれば、該LPP信号を測定して、チルト検出を行うようにしたので、一層便利である。
但し、上述の第1実施例において、LPP信号の存在に限らず、RF信号又はウォブル信号を測定してもよい。即ち、図7においてステップS12及びS16を削除することも可能である。更に、RF信号やLPP信号の存在に限らず、常にウォブル信号を測定してもよい。
いずれにせよ、ステップS13からS15におけるウォブル信号の測定では、例えばトラッキングエラー信号を用いる場合と比較して、トラッキングサーボをオープンしクローズする必要なしで測定できる。例えば、一つの測定位置において、トラッキングサーボを、オープン及びクローズのために、500ミリ秒程度かかる。そして、最終的に、図3に示した如きディスクプロファイル測定を行うためには、トラッキングエラーを用いると、4×500ミリ秒程度=2秒程度かかる。これに対して、本実施例では、トラッキングサーボをオープン及びクローズする必要がないので、この時間は不要である。このようにウォブル信号を用いる本実施例は、トラッキングエラー信号を用いる場合と比較して、極めて迅速に、チルト検出を実行可能であると言える。
(第2実施例)
次に図8から図11を参照して、本発明の第2実施例に係る情報記録再生装置について説明する。ここに、図8から図10は、各種光ピックアップを用いた場合に、ウォブル信号によるチルト量検出と、RF信号によるチルト量検出との間で生じる「オフセット」を夫々示す特性図である。また図11は、本実施例において、このようなオフセットを測定する際のフローチャートである。
第2実施例の構成及び動作は、上述した第1実施例の場合とほぼ同様であり、第2実施例では、予め情報記録再生装置100を構成する光学系におけるオフセットを測定し且つこれを加味した上で、チルト量の決定又はチルト補正を行うように構成されている。以下では、第1実施例と異なる、これらの点について説明する。ここに「オフセット」とは、ウォブル信号を用いた場合に特性曲線C1(図6参照)の頂点として決定されるチルト量と、RF信号を用いた場合に特性曲線C0(図6参照)の頂点として決定されるチルト量との間のズレ(図8から図10中で夫々、矢印で示したズレ)を意味する。このようなオフセットは、例えば対物レンズ13、ビームスプリッタ12、液晶補正素子等のチルト補正部111などの光ピックアップ102を構成する光学系に特有のものと考えられる。即ち、記録や再生時にローディングする個々の光ディスク200によらずに、情報記録再生装置100に固有の値として予め設定可能である。
図8から図10に示したように、光ピックアップ102は、製造ばらつき、調整ばらつき等の影響で、個々の光ピックアップ102に固有のオフセットを有する。そこで、本実施例では、次のようにオフセットを予め測定する。
図11において、初期状態として、RF信号を利用可能な記録済みディスク、或いは検査専用の記録済みディスクを、情報記録再生装置100にローディングする。この状態で、レーザ光LBの照射位置を、RF信号が得られる記録済みの径方向位置に移動させる(ステップS21)。続いて、径方向位置を固定したまま、RF信号の振幅を測定する。この際、チルト補正部11により照射角度を3つに変えて、夫々の場合について測定する。そして、RF信号の振幅が最大となるチルト量を特性曲線C0から決定し、この値を補正量格納用メモリ141に格納する(ステップS22)。
次に、レーザ光LBの照射位置を、近傍におけるRF信号が得られない未記録の径方向位置に移動させる(ステップS23)。続いて、径方向位置を固定したまま、ウォブル信号の振幅を測定する。この際、チルト補正部11により照射角度を3つに変えて、夫々の場合について測定する。そして、ウォブル信号の振幅が最大となるチルト量を特性曲線C1から決定し、この値を補正量格納用メモリ141に格納する(ステップS24)。
以上により、オフセット測定を完了する。補正量格納用メモリ141内に、これら(i)RF信号の振幅が最大となるチルト量と(ii)ウォブル信号の振幅が最大となるチルト量とが格納されていれば、それらの差として、オフセットは迅速且つ容易に算出できるので、オフセットの値自体を格納しておく必要はない。但し、これらの値に代えて又は加えて、オフセットの値自体を、補正量格納用メモリ141内に格納しておいてもよい。更に、オフセットは、径方向位置によらない光ピックアップ102に固有の値(即ち、径方向位置によらない単一の値)として扱ってもよいし、径方向位置により大なり小なり変化する光ピックアップ102に固有の値(即ち、径方向位置に応じた複数の値)として扱ってもよい。
第2実施例によれば、このようにオフセットを予め測定しておくので、その後の、チルト検出装置105によるチルト量の決定の際に、補正量格納用メモリ141を参照することで、予め測定されたオフセットを加味した上で、チルト量を決定する。或いは、このようにオフセットを予め測定しておくので、その後の、チルト補正装置110によるチルト補正の際に、補正量格納用メモリ141を参照することで、予め測定されたオフセットを加味した上で、チルト補正を行う。これらにより、第2実施例によれば、オフセットが顕著に存在するような場合であっても、高精度のチルト検出やチルト補正が可能となる。
(第3実施例)
次に図12を参照して、本発明の第3実施例に係る情報記録再生装置について説明する。ここに、図12は、本実施例において、記録データを記録又は再生する際のフローチャートである。
第3実施例の構成及び動作は、上述した第1実施例の場合とほぼ同様であり、更に、第3実施例は、第2実施例と同様にオフセット測定を予め実行している。第3実施例では特に、光ディスク200を記録するか又は再生するかを判定し、その判定結果に応じて、RF信号を用いてチルト検出及びチルト補正を行うか、又はウォブル信号等を用いてチルト検出及びチルト補正を行うように構成されている。以下では、第1又は第2実施例と異なる、これらの点について説明する。
図12において、先ず、情報記録再生装置100に、ローディングされた光ディスク200を記録するのか再生するのかについて、判定される(ステップS31)。ここで、記録する場合には(ステップS31:記録)、補正量格納用メモリ141から、第2実施例の場合と同様に測定されたオフセットの値が、読み出される。又は、(i)RF信号の振幅が最大となるチルト量と(ii)ウォブル信号の振幅が最大となるチルト量との諭して、オフセットが取得される(ステップS42)。その後、図7に示したステップS11からS15と同様の測定が複数のチルト測定点について行われる。これにより、チルト量の決定やディスクプロファイル測定が行われる(ステップS43)。
その後、決定されたチルト量又はディスクプロファイルに応じたチルト補正が施されつつ、記録データの記録が行われる。従って、ここでは、RF信号がなければ、ウォブル信号を用いたチルト量とオフセットとに基づいて、高精度でチルト補正が実行されつつ記録が行われる。或いは、RF信号があれば、RF信号に基づいて、高精度でチルト補正が実行されつつ記録が行われる(ステップS44)。その後、終了すべき旨の命令が入力されているか否かが判定され(ステップS45)、終了すべき場合には(ステップS45:Yes)、一連の処理を終了する。
他方、ステップS31の判定において再生する場合には(ステップS31:再生)、補正量格納用メモリ141から、第2実施例の場合と同様に測定されたオフセットの値が、読み出される。又は、(i)RF信号の振幅が最大となるチルト量と(ii)ウォブル信号の振幅が最大となるチルト量との諭して、オフセットが取得される(ステップS32)。その後、この場合には、記録済みの光ディスク200におけるRF信号があるので、図7に示したステップS17、S14及びS15と同様の、RF信号の振幅の測定が複数のチルト測定点について行われる。これにより、チルト量の決定やディスクプロファイル測定が行われる(ステップS33)。
その後、決定されたチルト量又はディスクプロファイルに応じたチルト補正が施されつつ、記録データの再生が行われる。従って、ここでは、再生の際には、RF信号が利用可能であるので、RF信号に基づいて、高精度でチルト補正が実行されつつ再生が行われる(ステップS34)。その後、終了すべき旨の命令が入力されているか否かが判定され(ステップS35)、終了すべき場合には(ステップS35:Yes)、一連の処理を終了する。
他方、ステップS35又はS45にて終了すべでない場合には(ステップS35:No又はS45:No)、ステップS31に戻る。
以上のように第3実施例によれば、チルト補正装置110を備えるので、チルト測定点において未記録状態にある光ディスク200については、ウォブル信号を用いて迅速且つ高精度でチルト補正を行いつつ、光ピックアップ102によって、記録データの書き込みを行える。更に、チルト測定点において記録済み状態にある光ディスク200については、RF信号を用いてより高精度でチルト補正を行いつつ、光ピックアップ102によって、記録データの書き込みを行える。更にまた、記録済み状態にある光ディスク200については、RF信号を用いてより高精度でチルト補正を行いつつ、光ピックアップ102によって、記録情報の読み取りを行える。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うチルト検出装置及び方法、チルト補正装置及び方法、情報記録装置及び方法、情報記録再生装置及び方法等もまた本発明の技術思想に含まれる。
本発明の第1実施例に係る情報記録再生装置の全体を示すブロック図である。 第1実施例の情報記録再生装置が備えた光ピックアップに関する詳細構成を示すブロック図である。 第1実施例の光ディスクに係る、その中心軸に平行な面で切断した場合の部分的な断面図である。 第1実施例の光ディスクの拡大平面図である。 第1実施例において、チルトがある場合とない場合における、時間軸上でのウォブル信号の信号波形を示す波形図である 第1実施例において、レーザ光の照射方向の傾き量に対する信号振幅の変化を、RF信号、ウォブル信号及びトラッキングエラー(TF)信号の夫々について夫々、特性曲線として示した特性図である。 第1実施例のチルト補正装置により光ディスクのチルト量を測定する動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例における、各種光ピックアップを用いた場合に生じる「オフセット」を示す一の特性図である。 第2実施例における、各種光ピックアップを用いた場合に生じる「オフセット」を示す他の特性図である。 第2実施例における、各種光ピックアップを用いた場合に生じる「オフセット」を示す他の特性図である。 第2実施例において、このようなオフセットを測定する際のフローチャートである。 本発明の第3実施例において、記録データを記録又は再生する際のフローチャートである。
符号の説明
100…情報記録再生装置
102…光ピックアップ
105…チルト検出装置
110…チルト補正装置
111…チルト補正部
116…チルト補正用ドライバ
122…ウォブル信号生成部
123…ボトムホールド回路
124…ピークホールド回路
140…マイコン
200…光ディスク

Claims (10)

  1. 情報記録面にウォブルを有するトラックが形成された情報記録媒体に対してレーザ光を照射して記録情報を記録可能な情報記録装置又は情報記録再生装置においてチルト補正を行うためのチルト補正装置であって、
    前記レーザ光の前記情報記録媒体に対する照射角度を変更可能な補正手段と、
    前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御する制御手段と、
    前記照射角度が前記複数の所定角度の夫々とされた状態で、前記レーザ光に起因した前記トラックからの光の受光信号から、前記ウォブルに対応するウォブル信号を検出するウォブル検出手段と、
    前記受光信号から前記記録情報に対応するRF信号を検出するRF検出手段と、
    前記検出されたウォブル信号、及び前記検出されたウォブル信号の振幅が最大となるときのチルト量と、前記検出されたRF信号の振幅が最大となるときのチルト量との間のズレであるオフセットに基づいて、前記レーザ光に対する前記情報記録面のチルト量を決定するチルト決定手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録する際に、前記オフセットを加味した上で、前記決定されたチルト量に応じて前記照射角度を補正するように、前記補正手段を制御することを特徴とするチルト補正装置。
  2. 前記補正手段は、前記レーザ光の光路に配置された液晶補正素子を含んでなることを特徴とする請求項1に記載のチルト補正装置。
  3. 前記補正手段は、前記制御手段による制御下で、前記決定されたチルト量に応じて、前記レーザ光の照射方向と、前記情報記録面の法線方向とを、相互に近付けるように前記照射角度を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のチルト補正装置。
  4. 前記補正手段は、前記制御手段による制御下で、前記決定されたチルト量に応じて、前記レーザ光の照射方向と、前記情報記録面からRF信号が検出されると仮定した場合における該RF信号を最大とする理想的なレーザ光の照射方向とを、相互に近付けるように前記照射角度を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のチルト補正装置。
  5. 前記制御手段は、前記複数の所定角度として3つの所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御し、
    前記チルト決定手段は、前記3つの所定角度に対応する3つの前記ウォブル信号から、前記照射角度に対する前記ウォブル信号の振幅の特性曲線を求め、該求められた特性曲線において極大値を与える際の照射角度の値から、前記チルト量を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のチルト補正装置。
  6. 前記制御手段は、前記情報記録面における相異なる複数の記録用地点の夫々において、前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、前記複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御し、
    前記チルト決定手段は、前記チルト量を、前記複数の記録用地点の夫々について決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のチルト補正装置。
  7. 前記RF検出手段により前記RF信号が検出されているか否かを判定する判定手段を更に備えており、
    前記チルト決定手段は、前記RF信号が検出されていないと判定された場合に、前記検出されたウォブル信号に基づいて前記チルト量を決定し、前記RF信号が検出されていると判定された場合に、前記検出されたウォブル信号に代えて前記検出されたRF信号に基づいて前記チルト量を決定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のチルト補正装置。
  8. 情報記録面にウォブルを有するトラックが形成された情報記録媒体に対してレーザ光を照射して記録情報を記録可能な情報記録装置又は情報記録再生装置においてチルト補正を行うと共に前記レーザ光の前記情報記録媒体に対する照射角度を変更可能な補正手段を備えたチルト補正装置におけるチルト補正方法であって、
    前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録するのに先立って、前記照射角度が、複数の所定角度の夫々となるように前記補正手段を制御する第1制御工程と、
    前記照射角度が前記複数の所定角度の夫々とされた状態で、前記レーザ光に起因した前記トラックからの光の受光信号から、前記ウォブルに対応するウォブル信号を検出するウォブル検出工程と、
    前記受光信号から前記記録情報に対応するRF信号を検出するRF検出工程と、
    前記検出されたウォブル信号、及び前記検出されたウォブル信号の振幅が最大となるときのチルト量と、前記検出されたRF信号の振幅が最大となるときのチルト量との間のズレであるオフセットに基づいて、前記レーザ光に対する前記情報記録面のチルト量を決定するチルト決定工程と、
    前記情報記録装置又は情報記録再生装置が前記記録情報を記録する際に、前記オフセットを加味した上で、前記決定されたチルト量に応じて前記照射角度を補正するように、前記補正手段を制御する第2制御工程と
    を備えたことを特徴とするチルト補正方法。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載のチルト補正装置と、
    前記レーザ光を照射する照射手段を有すると共に前記レーザ光により前記情報記録媒体に前記記録情報を書き込む光学書込手段と
    を備えたことを特徴とする情報記録装置。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載のチルト補正装置と、
    前記レーザ光を照射する照射手段を有すると共に前記レーザ光により前記情報記録媒体に選択的に前記記録情報を選択的に書き込む又は読み取る光学書込読取手段と
    を備えており、
    前記チルト決定手段は、前記光学書込読取手段によって読み取られる前記トラックからの光の受光信号からRF信号が検出される場合には、前記検出されたウォブル信号に代えて、前記検出されたRF信号に基づいて前記チルト量を決定することを特徴とする情報記録再生装置。
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