JP4524970B2 - エンジンの排気系構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの排気系構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にエンジンの排気管には排気ガスを浄化するための触媒コンバータが結合されている。この触媒コンバータの触媒を有効に利用するためには、排気ガスがコンバータ上流端の全面にわたって均等に流入することが望まれる。この点に関し、特開平8−21231号公報には、排気マニホールドの集合部に触媒コンバータを直結したとき、集合部に近接した気筒から排出される排気ガスが触媒コンバータの一部の領域に高温のまま直線状に流入する問題について記載されている。その解決手段は、排気マニホールドの集合部に上記高温の排気ガスの流れを偏向させる堰を設ける、というものである。すなわち、高温の排気ガスを偏向させることにより、排気流を拡散させて排気ガスを触媒コンバータ全体にできるだけ均等に流入させる、というものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
排気ガス浄化用触媒の早期活性を図るには上述の如く触媒コンバータを排気マニホールドの集合部に直結し、触媒コンバータに高温の排気ガスが流入するようにすればよい。
【0004】
しかし、図1に示すように、触媒コンバータ1よりも上流側にターボ過給機2を設ける場合、自動車エンジンルーム内の各種機器のレイアウトの関係で、ターボ過給機2から直線状に延びる排気管を途中で曲げてその下流側に触媒コンバータ1を結合しなければならないことがある。図1において、3はエンジン、4はターボ過給機2に集合部が連結された排気マニホールドである。5は排気通路であり、ターボ過給機2から直線状に延びる直線部6、該直線部6の下流端に続く曲がり部7、並びに曲がり部7から通路径が拡大して触媒9の上流端面に至る拡径部8とを備えている。
【0005】
このような構成であれば、排気ガスは、ターボ過給機2のタービン2aの回転の影響により、直線部6においては排気ガスが通路内面に沿って旋回しながら進む螺旋流となるが、触媒9に流入する排気ガスの流速は触媒各部で大きく異なるものになる。これは、直線部6で螺旋流となっている排気ガスが曲がり部7に至ったとき、排気ガス全体の進行方向は変わるものの、旋回方向は変わらず、螺旋流であった排気ガス流が曲がり部7を通過するときに直線流に変わり、曲がり部7の内周側の壁面に沿って巻き込まれるように流れるためである。
【0006】
つまり、排気ガスの流れを矢符で示すように、直線部6を通路内面に沿って旋回しながら進んでいた排気ガスは、曲がり部7に至ると、旋回を継続させるための管壁が言わばなくなった状態になっているから、旋回の勢いで直線流に変わり曲がり部を一気に抜けるものである。
【0007】
このような螺旋流から直線流への急激な変化は、直線部6の中心軸と触媒9の中心軸とが直角又は鋭角に交わり、且つ曲がり部7の内周側の曲率半径が小さい場合に顕著になる。すなわち、曲がり部7が80度〜120度程度の円弧状に形成され、曲がり部7の最内周側の曲率半径が管内径の1/10〜1/3程度である場合である。
【0008】
図2はシミュレーションによって得た排気ガスの代表的な流線を示す。直線部6を螺旋流で進んできた排気ガスは曲がり部7で直線流に近い状態に変わり、曲がり部7の内周側の壁面に沿うように流れて触媒9へ向かっている。図3にそのときの触媒9の上流端面の排気ガス流速の分布を示すように(同図の閉曲線は排気ガスの等流速線であり、多重になった等流速線は内側になるほど流速が高い。)、曲がり部7の内周側に対応する部位に流速の高い排気ガスが強く集中している。つまり、流速の偏りが強くなっている。従って、触媒9はその触媒全体が排気ガスの浄化に有効に利用されず、また、局部的に劣化し易くなる。
【0009】
本発明は、このような排気ガスが螺旋流となって流れる直線部に続けて曲がり部を設けた場合に、触媒に流入する排気ガスの流速が触媒各部で大きく異なるものになる、という問題を解決するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジンの排気通路に排気ガスを浄化する触媒が設けられているエンジンの排気系構造であって、
上記排気通路は、エンジンの排気ガスが通路内面に沿って旋回しながら進む螺旋流となって流れる直線部と、
上記直線部の下流端に続いて該直線部と直交する軸回りに曲がった曲がり部と、
上記曲がり部から通路径が拡大して上記触媒の上流端面に至る拡径部とを備え、
上記曲がり部に上記排気ガスの流れを分ける分流部が設けられており、
上記分流部は、板面が上記直線部と直交する上記軸に垂直になった平板によって形成され、排気ガスを上記軸の方向の両側に分けることを特徴とする。
【0011】
従って、直線部を螺旋流となって流れてくる排気ガスは曲がり部に入ると流れが分流部によって分断されるから、流速の高い排気ガスが触媒の上流端面の1箇所に強く集中することが避けられる。しかも、螺旋流が分流部に至った場合、この分流部がいわゆる邪魔板となって螺旋流の旋回力が弱められる(旋回運動エネルギーが圧力エネルギーに変換される)から、螺旋流が当該旋回力によって直線流に変わっても、曲がり部の内周面に沿って強く巻き込まれることがなくなる。よって、排気ガスが触媒の上流端面において分散され易くなり、流速の高い排気ガスが局部的に強く集中することが避けられる。このため、触媒全体を排気ガスの浄化に有効に利用する上で有利になり、また、触媒が局部的に早期に劣化することを避ける上で有利になる。
【0012】
特に、上記分流部は、板面が上記直線部と直交する上記軸に垂直になった平板によって形成されているから、排気ガス流は、その平板によって、上記直線部と直交する上記軸方向の両側に分かれ、この2つの排気ガス流の流速は略等しくなり、流速の高い排気ガスが触媒上流端面の1箇所に強く集中することが避けられる。
【0013】
しかも、分断された一方の排気ガス流は平板に沿った流れとなるように整流されるから、触媒の上流端面の中心に指向し易くなる。また、分断された他方の排気ガス流は曲がり部の管壁に沿って流れるため、旋回力が少し残り、分流部を通り抜けたときに上記一方の排気ガス流と合流して触媒上流端面の中心を指向するようになる。
【0014】
上記平板状の分流部は、上記曲がり部の外周側の壁面より内周側に突設し、且つ該分流部と内周側の壁面との間に隙間を形成するようにしてもよい。これにより、排気ガスの分流効果は低くなるが、分流部が排気ガスの流れに抵抗する度合が低くなり、エンジンに対する背圧が高くなることを避ける上で有利になる。
【0015】
上記分流部は、上記曲がり部の上流端から下流端に至るまで延ばすことが好ましい。これにより、分流効果を高めることができ、特に、曲がり部の上流端において螺旋流を分断することができるから、その旋回力を弱め、曲がり部を通過する直線流の流速を落とす上で有利になる。
【0016】
上記曲がり部の下流端の中心軸と上記触媒の中心軸とは、略一致させるようにしても、互いにずれたオフセット状態にしてもよい。
【0017】
本発明は、上記曲がり部が80度〜120度程度の円弧状に形成され、該曲がり部の管内の最内周側の曲率半径が管内径の1/10〜1/3程度である場合に特に有効である。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、エンジンの排気ガスが螺旋流となって流れる直線部と、該直線部に続いて該直線部と直交する軸回りに曲がった曲がり部と、該曲がり部から触媒の上流端面に至る拡径部とを備えたエンジンの排気系構造において、曲がり部に上記排気ガスの流れを分ける分流部が設けられており、該分流部は、板面が上記直線部と直交する上記軸に垂直になった平板によって形成され、排気ガスを上記軸の方向の両側に分けるから、流速の高い排気ガスが触媒上流端面の1箇所に強く集中することが避けられ、しかも流速の増大が抑えられた排気ガスが触媒の上流端面の中心に指向し易くなり、触媒全体を排気ガスの浄化に有効に利用するとともに、触媒の局部的な早期劣化を避ける上で有利になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態及び参考形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
<参考形態1>
本参考形態に係るエンジンの排気系の基本構成は図1に示す通りであり、図4及び図5に要部を示している。図4に示す直線部6は円筒状のものであって、図1に示すターボ過給機2のタービン室より自動車の車幅方向に直線状に延びている。直線部6の下流端に続く曲がり部7も直線部6と同径の円筒状のものであって、直線部6に直交する軸回りに滑らかに曲がっている。曲がり部7の下流端に接続された触媒コンバータ1は、図1に示すように触媒容器に排気ガスを浄化するための触媒9を収容してなるものである。
【0021】
触媒容器は中央部に上記直線部6よりも大径に形成された円筒状の触媒収容部を有し、この触媒収容部の上流側は上記曲がり部7から通路径が拡大して触媒9の上流端面に至る拡径部8に形成されている。触媒収容部の下流側は径が漸次小さくなったコーン状(縮径部)に形成されている。曲がり部7の下流端の中心軸と触媒コンバータ1の触媒収容部の中心軸、すなわち、触媒9の中心軸C1とは一致している。また、触媒9の中心軸C1と直線部6の中心軸C2とは鋭角に交わっている。このため、本例の曲がり部7は110度程度の円弧状に形成されている。曲がり部7の最内周側の曲率半径は管内径の1/7程度である。
【0022】
そうして、上記曲がり部7には、板面が上記直線部6に直交する軸回りに曲がり部7と同心状に曲がった分流板11が設けられている。すなわち、この分流板11は、上記直線部6と直交する上記軸の方向を幅方向としていて、曲がり部7の通路中心を該曲がり部7の上流端から下流端に至るまで延びている。換言すれば、分流板11は、曲がり部7の通路中心を上記直線部6と直交する上記軸の方向に横切っている。
【0023】
従って、ターボ過給機2のタービンの回転により直線部6を螺旋状に進んでくる排気ガス流は、曲がり部7に入ると、図4及び図5に矢符付き流線で示すように、分流板11によって内周側と外周側とに分かれる。その際、分流板11が邪魔板となって螺旋流の旋回力が弱められるから、曲がり部7の内周側を通過する排気ガスは曲がり部7の内周面に沿って巻き込まれることが少なくなる。つまり、排気ガス流が図5に示すように触媒9の上流端面の全体に分散され易くなる。また、曲がり部7の外周側を通過する排気ガス流も旋回力による巻き込みはないから、同様に分散され易くなる。
【0024】
また、曲がり部7の外周側を通過する排気ガスは内周側を通過する排気ガスよりも流速が遅くなる。そうして、この流速が異なる排気ガス同士が曲がり部7を通過して合流するときに、排気ガスの流れに乱れを生じ、排気ガスが触媒9の上流端面全体に分散され易くなる。
【0025】
よって、図5の触媒9の上流端面に排気ガス流速の分布を示すように、流速の高い排気ガスが触媒上流端面の1箇所に強く集中することが避けられる。
【0026】
<実施形態1>
本実施形態に係るエンジンの排気系の基本構成は図1に示す通りであり、図6及び図7に要部を示している。本実施形態は、分流板11の構成が参考形態1とは異なり、他は同じである。
【0027】
本実施形態の分流板11は、板面が直線部6と直交する上記軸に垂直になった平板によって形成されている。すなわち、分流板11は、曲がり部7の内周側を中心に曲がり部7の上流端から下流端にわたって開いた扇形であり、曲がり部7の通路中心を横切っている。
【0028】
従って、ターボ過給機2のタービンの回転により直線部6を螺旋状に進んでくる排気ガス流は、曲がり部7に入ると、図6及び図7に矢符付き流線で示すように、分流板11によって上記直線部6と直交する上記軸方向の両側に分かれ、この2つの排気ガス流の流速は略等しくなる。分断された一方の排気ガス流は分流板11に沿った流れとなるから、触媒9の上流端面の中心に指向し易くなる。また、分断された他方の排気ガス流は曲がり部7の壁面に沿って流れるため、旋回力が少し残り、曲がり部7を通り抜けたときに上記一方の排気ガス流と合流して触媒9の上流端面の中心を指向するようになる。
【0029】
また、分流板11が邪魔板となって螺旋流の旋回力が弱められるから、分流板11の両側を通過する排気ガスは曲がり部7の内周面に沿って巻き込まれることが少なくなる。
【0030】
<参考形態2>
本参考形態に係るエンジンの排気系の基本構成は図1に示す通りであり、図8に要部を示している。本参考形態は、直線部6及び滑らかな曲がり部7については参考形態1と同じであるが、曲がり部7の下流端の中心軸C3に対して触媒9の中心軸C1が直線部6の長手方向の上流側にずれている点、並びに分流板が設けられていない点で相違する。
【0031】
従って、本参考形態の場合、分流板が設けられていないため、直線部6を螺旋状に進んでくる排気ガス流は曲がり部7に入ると、旋回力によって直線流に変わり、曲がり部7の内周側の壁面に沿うようにして触媒9へ向かう。しかし、触媒9の中心軸C1が曲がり部7の下流端の中心軸C3に対して直線部6の長手方向の上流側にずれているから、排気ガスは触媒9の上流端面の中央(上記直線部の長手方向で考えたときの中央)を指向するようになる。しかも、上記中心軸のずれにより、曲がり部7の内周側の壁面に続く拡径部8の壁面の逃げ角(該内周側の壁面に対する逃げ角)が大きくなっているから、曲がり部7の内周側の壁面に沿って流れる排気ガスが拡径部8に至ったときに壁面から離れ易くなる。このため、排気ガスは触媒9の上流端面の中央へ向かい易くなる。
【0032】
<参考形態3>
本参考形態に係るエンジンの排気系の基本構成は図1に示す通りであり、図9及び図10に要部を示している。
【0033】
すなわち、触媒9の中心軸C1と直線部6の中心軸C2とは鋭角に交わり、触媒9の中心軸C1と曲がり部7の下流端の中心軸C3とは一致している。直線部6から拡径部8に至る間の曲がり部7は、直線部6に対して鈍角で折れ曲がった直線状の第1折れ部7aと、該第1折れ部7aに対して鈍角で折れ曲がった直線状の第2折れ部7bとによって構成されている。各々の折れ角は130度である。但し、折れ角は120度〜150度とすることができ、また、折れ部の数は3又は4にすることができる。
【0034】
従って、排気ガスの螺旋流が直線部6から曲がり部7に至っても、この曲がり部7は直線状の折れ部7a,7bが鈍角で連なってなるものであるから、各折れ部7a,7bの直線状に延びる壁面が排気ガスの旋回を維持させながら、その進行方向を少しずつ(本参考形態では50度ずつ)変更させる働きをする。このため、螺旋流が曲がり部7を抜けるときも保存され易くなり、排気ガスが触媒9の上流端面全体に分散して流入するようになる。
【0035】
<参考形態4>
本参考形態に係るエンジンの排気系の基本構成は図1に示す通りであり、図11に要部を示し、図12に触媒9の上流端面における排気ガスの流速分布を示している。
【0036】
すなわち、本参考形態は、直線部6及び折れ曲がった曲がり部7については参考形態3と同じであるが、触媒9の中心軸C1が曲がり部7の下流端の中心軸C3に対して直線部6の長手方向の上流側にずれている点、並びに曲がり部7の下流端近くから拡径部8にわたって分流・整流板12を設けている点で相違する。
【0037】
すなわち、分流・整流板12は、直線部6と直交する上記軸の方向を幅方向とする板状に形成されていて、曲がり部7の第2折れ部7bの途中から下流端まで延び排気ガスの流れを分ける分流部12aと、この分流部12aに続いて拡径部8を曲がり部7の下流端から触媒9の中心に向かって延びた整流部12aとを備えてなる。分流部12aは曲がり部7の通路中心を横切っている。
【0038】
本参考形態のように曲がり部7が鈍角で折れ曲がり且つ触媒9の中心軸C1が曲がり部7の下流端の中心軸C3に対してずれている場合、上記分流・整流板12がないときは、図13に示すような排気ガス流となる。すなわち、螺旋流が曲がり部8を抜けても保存される結果、排気ガスが触媒9の上流端面の中心から直線部6の長手方向の下流側にずれた位置を指向する。また、螺旋流から直線流に変化した排気ガス流は曲がり部7の第1折れ部7aの内周側壁面を伝って外周側へ向かう。図14はそのときの触媒9の上流端面における排気ガスの流速分布を示すものであり、曲がり部7の外周側に対応する部位に流速の高い排気ガスが集中している。
【0039】
これに対して、本参考形態の場合は、直線部6から曲がり部7に流入した排気ガスの流れは、分流・整流板12の分流部12aによって曲がり部7の内周側と外周側とに分かれる。そして、内周側の排気ガス流は分流部12aに続く整流部12bによって触媒9の中心側(直線部6の長手方向の上流側)に向かうように変向される。曲がり部7の内周側は螺旋流から直線流に変化した流速の高い排気ガス流になっているが、この排気ガス流が触媒9の中心側へ向かうことにより、図12に示すように触媒9の上流端面においては、その中心部に流速の高い排気ガスが集まり易くなり、また、流速の高い排気ガス流の分散度も高くなる。
【0040】
上記分流部12aは、矢符Aのように曲がり部7の第1折れ部7aを流れる排気ガス流の入射角が40〜50度になるように設けられ、整流部12bは、矢符Bのように第2折れ部7bを流れる排気ガス流の入射角が40〜50度になるように設けられている。
【0041】
<実施形態2>
本実施形態は図15に示し、実施形態1の変形例である。すなわち、分流板11は実施形態1と同じく板面が直線部6と直交する軸に垂直になった平板によって形成されているが、この分流板11は曲がり部7の外周側の壁面より内周側に向かって突設され、その突出端縁と内周側壁面との間に隙間13が形成されている。
【0042】
従って、隙間13がある分、排気ガスの分流効果は低くなるが、分流板11が排気ガスの流れに抵抗する度合が低くなり、エンジンに対する背圧が大きくなることを避ける上で有利になる。
【0043】
なお、先に説明した他の参考形態においても、その分流板又は分流・整流板は、その両側縁のうちの一方を排気通路の壁面から離して隙間を設けるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンの排気系構造の基本構成を示す概略図。
【図2】 本発明の課題とする排気ガス流の偏在を示す排気系の断面図。
【図3】 本発明の課題とする排気ガス流の偏在を示す触媒上流端面の流速分布図。
【図4】 本発明の参考形態1に係る排気系及び代表的な排気ガス流を示す断面図。
【図5】 同参考形態の代表的な排気ガス流及び流速分布を図4のa矢視で示す図。
【図6】 本発明の実施形態1に係る排気系及び代表的な排気ガス流を示す断面図。
【図7】 同実施形態の代表的な排気ガス流及び流速分布を図6のb矢視で示す図。
【図8】 本発明の参考形態2に係る排気系及び代表的な排気ガス流を示す断面図。
【図9】 本発明の参考形態3に係る排気系の側面図。
【図10】 同参考形態の排気系及び代表的な排気ガス流を示す断面図。
【図11】 本発明の参考形態4に係る排気系及び代表的な排気ガス流を示す断面図。
【図12】 同参考形態の触媒上流端面の排気ガス流速の分布図。
【図13】 同参考形態の比較例の排気系及び代表的な排気ガス流を示す図。
【図14】 同比較例の触媒上流端面の排気ガス流速の分布図。
【図15】 本発明の実施形態2に係る排気系の断面図。
【符号の説明】
1 触媒コンバータ
2 ターボ過給機
3 エンジン
4 排気マニホールド
5 排気通路
6 直線部
7 曲がり部
7a 第1折れ部
7b 第2折れ部
8 拡径部
9 触媒
11 分流板
12 分流・整流板
12a 分流部
12b 整流部
13 隙間
Claims (4)
- エンジンの排気通路に排気ガスを浄化する触媒が設けられているエンジンの排気系構造であって、
上記排気通路は、エンジンの排気ガスが通路内面に沿って旋回しながら進む螺旋流となって流れる直線部と、
上記直線部の下流端に続いて該直線部と直交する軸回りに曲がった曲がり部と、
上記曲がり部から通路径が拡大して上記触媒の上流端面に至る拡径部とを備え、
上記曲がり部に上記排気ガスの流れを分ける分流部が設けられており、
上記分流部は、板面が上記直線部と直交する上記軸に垂直になった平板によって形成され、排気ガスを上記軸の方向の両側に分けることを特徴とするエンジンの排気系構造。 - 請求項1に記載されているエンジンの排気系構造において、
上記分流部は、上記曲がり部の外周側の壁面より内周側に突設され、且つ該分流部と内周側の壁面との間に隙間が形成されていることを特徴とするエンジンの排気系構造。 - 請求項1又は請求項2に記載されているエンジンの排気系構造において、
上記分流部は、上記曲がり部の上流端から下流端に至るまで延びていることを特徴とするエンジンの排気系構造。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載されているエンジンの排気系構造において、
上記曲がり部の下流端の中心軸と上記触媒の中心軸とが略一致していることを特徴とするエンジンの排気系構造。
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