JP4516632B2 - アクリル系感圧性接着剤組成物とその接着シ―ト類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品などの固定用途に有用なアクリル系感圧性接着剤組成物とこれを用いたシ―ト状やテ―プ状などの接着シ―ト類に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品などの固定用途に、種々の接合材料が使用されている。
この種の用途では、強接着性とともに、電子部品を基板に実装するときのハンダリフロ―に耐えうる高耐熱性が必要である。また、電子部品の高信頼性に伴い、含有不純物や揮発成分などによる電子部品の誤作動や腐食の問題があり、使用される接合材料としても、高純度のものが求められている。
【0003】
このような電子部品などの固定用途に好適な接合材料として、本発明者らは、先に、常温で粘着性がなく、加熱により接着性を示す熱接着性組成物を提案した(特願平10−268854号)。この熱接着性組成物によれば、低圧、短時間の加熱により強接着性、高耐熱性を発揮させることができるが、常温での粘着性(感圧接着性やタツクともいう)がないため、接着使用に際して、粘着性が必要とされる用途には使用することができなかつた。
【0004】
常温で粘着性を示す感圧性接着剤には種々のものが知られ、電子部品などの接着用途にも、種々のアクリル系感圧性接着剤が用いられている。アクリル系感圧性接着剤は、通常、アルキル基の炭素数が平均2〜14個のアルキル(メタ)アクリレ―トを主成分とし、これに凝集力の向上のためにアクリル酸などを加えた単量体混合物の粘着性共重合物を主剤成分としたものである。
【0005】
しかしながら、このようなアクリル系感圧性接着剤では、接着性や凝集力(耐熱性)を満足させることができたとしても、アクリル酸などの酸成分が電子部品を腐食させるという問題があつた。また、アクリル酸などの酸成分を使用しないで、水酸基やアミド基などを有する単量体を凝集力向上成分として用いた粘着性共重合物を主剤成分としたものも提案されているが、これでは接着性が不足し、また凝集力や耐熱性なども不十分であるという問題があつた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の事情に照らし、電子部品などの固定用途に有用な常温で粘着性を有する接合材料として、接着性にすぐれ、実装時のハンダリフロ―に耐えうる耐熱性を有し、しかも電子部品を腐食させることのないアクリル系感圧性接着剤組成物とその接着シ―ト類を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的に対する鋭意検討の過程において、まず、アクリル系共重合体の合成に際し、アルキル基の炭素数が平均2〜14個のアルキル(メタ)アクリレ―トを主成分とする限り、これに凝集力向上成分としてカルボキシル基を含有しない単量体を加えて共重合させるようにしても、凝集力不足となつて耐熱性に乏しいものとなり、また接着性も低下し、電子部品などの固定用途に適した接合材料を得ることが難しいことがわかつた。
【0008】
本発明者らは、この知見を踏まえて、さらに検討を続けた結果、アルキル基の炭素数が平均2〜14個のアルキル(メタ)アクリレ―トを主成分とする代わりに、ホモポリマ―自体が大きな凝集力を発揮する特定の分子構造を持つアクリル系単量体を主成分とし、これにさらに粘着性を発現させるための特定の単量体成分を加えて共重合させることにより、常温で粘着性を示す接合材料として、可撓性、柔軟性、凝集性に富み、電子部品に用いられる各種被着体に対して強固な接着性を示すとともに、耐熱性にもすぐれており、しかも電子部品の腐食を発生させることのないアクリル系感圧性接着剤組成物とその接着シ―ト類が得られることを見い出し、本発明を完成するに至つた。
【0009】
すなわち、本発明は、つぎの式(1);
【化2】
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 はメチレン基、エチレン基またはプロピレン基、nは1〜3の整数、φはフェニル基、モノアルキル置換フェニル基、ジアルキル置換フェニル基である)
で表される(メタ)アクリル酸エステル50〜80重量%と、これと共重合可能でかつ分子内にカルボキシル基を含有しないモノエチレン性不飽和単量体50〜20重量%とからなり、かつ上記のモノエチレン性不飽和単量体がホモポリマーのガラス転移温度が−30℃以下となるアルキル(メタ)アクリレートを必須成分として含む単量体混合物の粘着性共重合物を含有することを特徴とするアクリル系感圧性接着剤組成物(請求項1)、とくに上記の粘着性共重合物が紫外線などの放射線の照射による共重合物である上記構成のアクリル系感圧性接着剤組成物(請求項2)に係るものである。
また、本発明は、基材の片面または両面に上記構成のアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を有することを特徴とする接着シート類(請求項3)、とくにアルミニウム板に対する180°剥離接着強度が1,100g/20mm幅以上である上記構成の接着シート類(請求項4)、また電子部品の固定用途に用いられる上記構成の接着シート類(請求項5)に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルは、ホモポリマ―が高いガラス転移点(Tg)を示すものであつて、代表的なものとして、フエノキシエチル(メタ)アクリレ―ト、フエノキシプロピル(メタ)アクリレ―ト、ノニルフエノキシエチル(メタ)アクリレ―ト、ノニルフエノキシプロピル(メタ)アクリレ―トなどが挙げられる。また、フエノ―ル、クレゾ―ル、ノニルフエノ―ルなどのエチレンオキシド付加物、プロピレンオキシド付加物(付加モル数は3まで)とアクリル酸またはメタクリル酸とのエステルも好ましく用いられる。これらは、その1種または2種以上が用いられる。
【0011】
本発明において、上記の(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能でかつ分子内にカルボキシル基を含有しないモノエチレン性不飽和単量体としては、エチル(メタ)アクリレ―ト、ブチル(メタ)アクリレ―ト、イソアミル(メタ)アクリレ―ト、n−ヘキシル(メタ)アクリレ―ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ―ト、イソオクチル(メタ)アクリレ―ト、イソノニル(メタ)アクリレ―ト、デシル(メタ)アクリレ―ト、ドデシル(メタ)アクリレ―トなどのアルキル(メタ)アクリレ―トが挙げられる。その他、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ―ト、シアノアルキル(メタ)アクリレ―ト、(メタ)アクリルアミド、置換(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、(メタ)アクリロニトリル、2−メトキシエチル(メタ)アクリレ―ト、(メタ)アクリル酸グリシジル、酢酸ビニルなどを使用することもできる。
【0012】
このようなモノエチレン性不飽和単量体の中でも、共重合物のガラス転移温度を低下させて、粘着性を発現させるという観点から、ブチル(メタ)アクリレ―ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ―ト、イソオクチル(メタ)アクリレ―ト、イソノニル(メタ)アクリレ―トなどのホモポリマ―のガラス転移温度が−30℃以下となるアルキル(メタ)アクリレ―トがとくに好ましい。これらのモノエチレン性不飽和単量体は、その1種または2種以上が用いられる。なお、このような分子内にカルボキシル基を含有しないモノエチレン性不飽和単量体に代え、分子内にカルボキシル基を含有するモノエチレン性不飽和単量体として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸などを用いると、電子部品の腐食などの問題が起こるため、本発明には使用できない。
【0013】
本発明においては、上記の式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルとこれと共重合可能でかつ分子内にカルボキシル基を含有しないモノエチレン性不飽和単量体とからなる単量体混合物を使用するが、両成分の使用割合としては、主成分である前者の(メタ)アクリル酸エステルが50〜80重量%、好ましくは60〜75重量%で、後者のモノエチレン性不飽和単量体が50〜20重量%、好ましくは40〜25重量%であるのがよい。主成分である前者の(メタ)アクリル酸エステルが50重量%未満となり、後者のモノエチレン性不飽和単量体が50重量%を超えると、電子部品実装時のハンダリフロ―などにおける耐熱性を保持することができなくなる。また、後者のモノエチレン性不飽和単量体が20重量%未満となり、前者の(メタ)アクリル酸エステルが80重量%を超えると、常温での粘着性を発現できなくなる。
【0014】
本発明においては、上記の単量体混合物を共重合させて、粘着性共重合物とする。共重合は、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、これらの併用法などの適宜の重合方式を採用できる。共重合には、重合触媒として、熱重合開始剤や光重合開始剤が用いられ、また過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などや、これらと還元剤とからなるレドツクス系開始剤などが用いられる。
【0015】
なお、上記の重合法の中でも、紫外線や電子線などの放射線の照射による塊状重合法が最も好ましい。これによれば、有機溶剤の残存による電子部品の腐食、高温での気化膨張による膨れ、剥がれ、ずれ、乳化剤のブリ―ドによる汚染、接着不良、耐湿性低下などの心配がなく、また比較的弱い強度の紫外線などを照射することで共重合物の分子量を高くでき、高い架橋度と大きな凝集力を有する耐熱性のとくにすぐれた粘着性共重合物とすることができる。
【0016】
本発明のアクリル系感圧性接着剤組成物は、上記のようにして得られる粘着性共重合物を必須成分とし、これに任意成分として、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料、老化防止剤などの従来公知の各種添加剤を含有させることができる。また、接着剤の保持特性を向上させるために、交叉結合剤として、イソシアネ―ト系化合物、エポキシ系化合物などの公知の架橋剤や、光重合を行う場合などには、トリメチロ―ルプロパントリ(メタ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ルテトラ(メタ)アクリレ―ト、1,2−エチレングリコ―ルジ(メタ)アクリレ―ト、1,6−ヘキサンジオ―ルジ(メタ)アクリレ―トなどの多官能(メタ)アクリレ―トを含有させるようにしてもよい。
【0017】
上記の架橋剤や多官能(メタ)アクリレ―トからなる交叉結合剤の使用量は、前記の単量体混合物100重量部に対し、通常0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部の範囲とするのがよい。多官能(メタ)アクリレ―トでは、上記範囲内で、2官能の場合は多く、3官能それ以上の多官能の場合は少なくするのがよい。上記使用量が0.05重量部未満では、共重合後の架橋度を十分に高くできず、保持特性の低下を招きやすく、逆に5重量部を超えると、弾性率が極端に高くなり、接着不良などの接着性の低下を引き起こしやすい。
【0018】
本発明の接着シ―ト層は、基材の片面または両面に、上記の粘着性共重合物を含有するアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を設けて、シ―ト状やテ―プ状などの形態としたものである。上記の層は、あらかじめ適宜の重合法で粘着性共重合物を得、これに架橋剤などを加えてアクリル系感圧性接着剤組成物を調製し、この組成物を基材上に塗工し、必要に応じて加熱などにより架橋処理する方式により、形成できる。また、より好ましくは、重合前の単量体混合物またはその部分重合物に多官能(メタ)アクリレ―トなどを加えた放射線重合性組成物を調製し、これを基材上に塗工し、紫外線などの放射線を照射して共重合させる方式、つまり粘着性共重合物の合成と同時に層形成する方式を採用するのがよく、これによれば接着剤の耐熱性により好結果が得られる。
【0019】
基材には、ポリエステルフイルムなどの合成樹脂フイルムや繊維基材などの非剥離性基材のほか、剥離紙などの剥離性基材を使用できる。剥離性基材の場合、この上に形成したアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を最終的に非剥離性基材の上に転写してもよい。本発明の接着シ―ト類には、基材としてこのような非剥離基材を用いたものと剥離性基材を用いたものとの両方が含まれる。
【0020】
本発明のアクリル系感圧性接着剤組成物とその接着シ―ト類は、常温で粘着性を示す接合材料として、可撓性、柔軟性、凝集性に富み、各種被着体に対して強固な接着性を示すとともに、実装時のハンダリフロ―に耐えうる耐熱性を有し、しかもアクリル酸などの腐食成分を含まないため、電子部品などの固定用途に使用でき、その他、上記特徴を生かした各種用途に使用できる。
【0021】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。
【0022】
実施例1
冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル210部を溶媒として、フエノキシエチルアクリレ―ト70部、ブチルアクリレ―ト20部、ヒドロキシエチルアクリレ―ト3部、過酸化ベンゾイル0.3部を入れ、窒素気流中で重合処理して、固形分が約30重量%である粘着性共重合物の溶液を得た。この溶液に、その固形分100部あたり、多官能イソシアネ―ト系架橋剤3部を均一に混合して、アクリル系感圧性接着剤組成物の溶液を調製した。つぎに、この溶液をセパレ―タ上に塗布し、130℃で5分間乾燥処理して、厚さが50μmの接着剤層を形成し、接着シ―トを作製した。
【0023】
実施例2
四つ口フラスコに、フエノキシエチルアクリレ―ト70部、ブチルアクリレ―ト20部、アクリロイルモルフオリン10部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノン0.05部を投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して部分的に光重合させ、粘度が約30ポイズのシロツプを得た。この部分重合したシロツプ100部に、交叉結合剤として1,6−ヘキサンジオ―ルジアクリレ―ト0.3部を均一に混合して、光重合性組成物を調製した。つぎに、この光重合性組成物をセパレ―タ上に塗布し、900mj/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0024】
実施例3
フエノキシエチルアクリレ―ト70部の代わりに、クレゾ―ルのエチレンオキシド付加物(付加モル数1)とアクリル酸とのエステル70部を用いた以外は、実施例2と同様にして、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0025】
実施例4
四つ口フラスコに、フエノキシエチルアクリレ―ト80部、イソノニルアクリレ―ト20部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノン0.05部を投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して部分的に光重合させ、粘度が約30ポイズのシロツプを得た。この部分重合したシロツプ100部に、交叉結合剤としてトリメチロ―ルプロパントリアクリレ―ト0.2部を均一に混合し、光重合性組成物を調製した。つぎに、この光重合性組成物をセパレ―タ上に塗布し、900mj/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0026】
比較例1
冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌機を備えた反応容器に、酢酸エチル210部を溶媒として、ブチルアクリレ―ト60部、アクリロニトリル30部、ヒドロキシエチルアクリレ―ト10部、過酸化ベンゾイル0.3部を入れ、窒素気流中で重合処理して、固形分が約30重量%のアクリル系共重合体の溶液を得た。この溶液に、その固形分100部あたり、多官能イソシアネ―ト系架橋剤3部を均一に混合して、アクリル系感圧性接着剤組成物の溶液を調製した。つぎに、この溶液をセパレ―タ上に塗布し、130℃で5分間乾燥処理して、厚さが50μmの接着剤層を形成し、接着シ―トを作製した。
【0027】
比較例2
四つ口フラスコに、イソオクチルアクリレ―ト60部、アクリロイルモルフオリン40部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノン0.05部を投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して部分的に光重合させ、粘度が約30ポイズのシロツプを得た。この部分重合したシロツプ100部に、交叉結合剤として1,6−ヘキサンジオ―ルジアクリレ―ト0.3部を均一に混合し、光重合性組成物を調製した。つぎに、この光重合性組成物をセパレ―タ上に塗布し、900mj/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0028】
比較例3
四つ口フラスコに、エチルアクリレ―ト80部、アクリロイルモルフオリン20部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノン0.05部を投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して部分的に光重合させ、粘度が約30ポイズのシロツプを得た。この部分重合したシロツプ100部に、交叉結合剤として1,6−ヘキサンジオ―ルジアクリレ―ト0.3部を均一に混合し、光重合性組成物を調製した。つぎに、この光重合性組成物を、セパレ―タ上に塗布し、900mj/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0029】
比較例4
四つ口フラスコに、フエノキシエチルアクリレ―ト40部、ブチルアクリレ―ト50部、アクリロイルモルフオリン10部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノン0.05部を投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して部分的に光重合させ、粘度が約30ポイズのシロツプを得た。この部分重合したシロツプ100部に、交叉結合剤として1,6−ヘキサンジオ―ルジアクリレ―ト0.3部を均一に混合し、光重合性組成物を調製した。つぎに、この光重合性組成物をセパレ―タ上に塗布し、900mj/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0030】
比較例5
四つ口フラスコに、フエノキシエチルアクリレ―ト90部、ブチルアクリレ―ト10部、2,2−ジメトキシ−2−フエニルアセトフエノン0.05部を投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露して部分的に光重合させ、粘度が約30ポイズのシロツプを得た。この部分重合したシロツプ100部に、交叉結合剤として1,6‐ヘキサンジオ―ルジアクリレ―ト0.3部を均一に混合し、光重合性組成物を調製した。つぎに、この光重合性組成物をセパレ―タ上に塗布し、900mj/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さが50μmのアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を形成して、接着シ―トを作製した。
【0031】
上記の実施例1〜4および比較例1〜5の各接着シ―トについて、下記の方法により、180°剥離接着強度、保持力およびハンダ耐熱性を調べた。これらの結果は、表1に示されるとおりであつた。
【0032】
<180°剥離接着強度>
幅20mm、長さ50mmの接着シ―トを、厚さが25μmのポリエチレンテレフタレ―トフイルム(以下、PETフイルムという)にハンドロ―ラにて貼り合わせ、これを各被着体に2kgロ―ラ1往復で貼り合わせた。このサンプルを、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気下で、30分放置後、引張り速度300mm/分で180°方向に引張り、その中心値を180°剥離接着強度とした。
【0033】
<保持力>
15mm角に切断した接着シ―トを、アルミニウム/アルミニウム(25mm×50mm)の両端部間に5kgロ―ラ1往復で貼り合わせて、試験片を作製し、これを80℃雰囲気中に30分放置した。その後、この試験片を垂下して、一方のアルミニウムの下端部に80℃雰囲気中で1kgの荷重をかけ、2時間後のずれ距離を測定した。なお、落下したものはその時間を測定した。
【0034】
<ハンダ耐熱性>
接着シ―トを、厚さが75μmのポリイミドフイルムに、ラミネ―タ(温度:100℃、圧力:5kg/cm、速度:2m/分)で貼り合わせ、これを、50mm角に切断し、セパレ―タを剥がし、260℃に溶融したハンダ浴に接着剤層面が上になるように浮かせた状態で60秒間処理した。処理後の接着剤層面の状態を、目視にて観察し、接着剤層の発泡および流動の有無を判別し、〇:変化・異常なし、×:変化・異常あり、と評価した。
【0035】
【0036】
上記の表1の結果から、本発明の実施例1〜4の各接着シ―トは、接着強度、保持力(凝集力)およびハンダ耐熱性のいずれにもすぐれていることがわかる。これに対し、比較例1〜3の各接着シ―ト〔アクリル系共重合体の合成に際し、アルキル(メタ)アクリレ―トを主成分として使用〕は、電子部品用途での過酷な条件に用いるには、耐熱性および接着性ともに満足させることができない。また、比較例4の接着シ―ト(フエノキシエチルアクリレ―トの使用量が少なすぎる)は、電子部品用途での過酷な条件に用いるには、耐熱性を満足させることができない。さらに、比較例5の接着シ―ト(フエノキシエチルアクリレ―トの使用量が多すぎる)は、常温で粘着性を発現させることができない。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、ホモポリマ―自体が大きな凝集力を発揮する特定の分子構造を持つアクリル系単量体と粘着性を発現させるための特定の単量体成分とからなる単量体混合物の粘着性共重合物を主剤成分として用いたことにより、常温で粘着性を示す接合材料として、電子部品に用いられる各種被着体に対して強固な接着性を示すとともに、実装時のハンダリフロ―に耐えうるすぐれた耐熱性を有し、しかも電子部品の腐食を発生させることのないアクリル系感圧性接着剤組成物とその接着シ―ト類を提供することができる。
Claims (5)
- 粘着性共重合物が紫外線などの放射線の照射による共重合物である請求項1に記載のアクリル系感圧性接着剤組成物。
- 基材の片面または両面に請求項1または2に記載のアクリル系感圧性接着剤組成物からなる層を有することを特徴とする接着シート類。
- アルミニウム板に対する180°剥離接着強度が1,100g/20mm幅以上である請求項3に記載の接着シート類。
- 電子部品の固定用途に用いられる請求項3または4に記載の接着シート類。
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