[go: up one dir, main page]

JP4501420B2 - 化粧シート及びその製造方法及び床材 - Google Patents

化粧シート及びその製造方法及び床材 Download PDF

Info

Publication number
JP4501420B2
JP4501420B2 JP2003401183A JP2003401183A JP4501420B2 JP 4501420 B2 JP4501420 B2 JP 4501420B2 JP 2003401183 A JP2003401183 A JP 2003401183A JP 2003401183 A JP2003401183 A JP 2003401183A JP 4501420 B2 JP4501420 B2 JP 4501420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
groove
grooves
colorant
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003401183A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005163314A (ja
Inventor
洋 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2003401183A priority Critical patent/JP4501420B2/ja
Publication of JP2005163314A publication Critical patent/JP2005163314A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4501420B2 publication Critical patent/JP4501420B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Description

本発明は、住宅等の建築物における内装床材の表面化粧用として好適な化粧シートとその製造方法並びに当該化粧シートを用いた床材に関する。
従来、住宅等の建築物における内装用の床材としては、合板等の下地基材の表面に突板を貼着し、その表面に木工機械により縦横に目地状の溝加工を施して、溝部を着色塗料により着色した後、全面に紫外線硬化型塗料等による表面保護層を形成してなる、いわゆる木質系フローリング材が最も一般的である。しかし、この床材は、突板が天然素材である為、1枚1枚の色のばらつきが大きく、壁や天井、家具等との色調の調和も困難であることなどの問題があった。
所望の色調の床材を安定した品質で大量生産可能な方法として、予め合成樹脂フィルムに印刷等による絵柄を施してなる化粧シートを用意しておき、これを合板等の下地基材の表面に貼着する方法も提案されている(特許文献1)。化粧シートの貼着後、前記木質系フローリング材の目地を模した溝加工を施し、その溝に着色塗料による着色を施せば、木質系フローリング材に近似した意匠感を有する床材が得られる。但し、この方法では製造工程が煩雑で生産性も低い上、溝加工により形成した目地部に合板等の下地基材が露出するため、目地部の耐水性が劣る欠点がある。そこで、予め表面にエンボス加工やワイピング処理を施した化粧シート(特許文献2)を用意しておく方法も考えられ、この方法によれば、該化粧シートを下地基材の表面に貼着するだけで、木質系フローリング材に匹敵する優れた意匠を有し、目地部の耐水性にも優れた床材が、簡便に得られる利点がある。
しかし、木質系フローリング材の目地は、長方形の床材の長手方向のみならず、長手方向と直交方向にも形成されるのが一般的であるが、これを模したエンボス・ワイピング化粧シートを作製しようとすると、ワイピング処理工程において、ワイピング処理方向(化粧シートの長手方向)と直交方向の目地状溝には、着色剤を良好な状態で充填することが難しく、目地部の意匠感が不十分となり易いという問題点があった。
以下に先行技術文献情報を開示する。
実用新案登録第3051531号公報 特開平8−230113号公報
本発明は、従来の技術における上記の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、従来の木質系フローリング材に匹敵する十分な目地状溝の意匠感を確保しつつ安定的に製造可能な化粧シートとその製造方法並びに該化粧シートを用いた床材を提供しようとするものである。
本発明の化粧シートは、長尺シート状基材と、該基材の絵柄を印刷した面を覆う樹脂層を有し、該樹脂層の上面に、長手方向と直交方向の目地状溝と、該目地状溝で区画された凸部面内に木材切断面の導管パターンを模した多数の導管溝とから成るパターン状溝が形成されており、該パターン状溝には着色剤が充填され、前記樹脂層と前記着色剤の上を覆う表面保護層を有する化粧シートであって、前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが50〜80μm、開口幅が0.7〜1.2mmであり、前記パターン状溝には着色剤がワイピング加工により十分に充填されていることを特徴とするものである。
本発明の化粧シートの製造方法は、長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を少なくとも含むパターン状溝を形成した後、該パターン状溝にワイピング法により着色剤を充填する化粧シートの製造方法であって、1)樹脂フィルムの表面に絵柄を印刷する工程、2)前記樹脂フィルムの前記絵柄を印刷した表面に樹脂層を溶融押出しラミネートし、前記溶融押出成形時に、溶融状態の前記樹脂層の上面に冷却エンボスロールを押し当てることによりパターン状溝のエンボスを形成する工程、3)前記樹脂層の上面に、着色剤をブレードを使用してワイピング処理することにより前記着色剤を前記パターン状溝のエンボスに充填する工程、4)前記樹脂層の上面と前記パターン状溝のエンボスに充填された前記着色剤の上に樹脂を塗布することで表面保護層を形成する工程、を少なくとも具備し、前記パターン状溝は、長手方向及びそれと直交方向の目地状溝と、該目地状溝で区画された凸部面内に木材切断面の導管パターンを模した多数の導管溝を形成して構成されており、前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが50〜80μm、開口幅が0.7〜1.2mmであり、前記パターン状溝には着色剤がワイピング加工により十分に充填されることを特徴とするものである。
本発明の床材は、上記化粧シートの前記基材の前記絵柄を印刷した面と対向する面を接着剤により下地基材に貼り合わせてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、長手方向と直交方向の目地状溝の深さを50〜80μm、開口幅を0.7〜1.2mmとしたことにより、該目地状溝を含むパターン状溝にワイピング法により着色剤を充填する際に、該長手方向と直交方向の目地状溝内に塗布された着色剤が、ドクター又はワイパー等により掻き出され過ぎて充填不足となることなく、該長手方向と直交方向の目地状溝内を十分に着色可能であり、しかも目地状溝として認識されるに十分な開口幅を有しているので、従来の木質系フローリング材に匹敵する目地状溝の意匠感を有する化粧シートや床材を簡便且つ安定的に製造することができる。
本発明を図面に従い説明すれば、本発明の化粧シート1における長尺シート状基材11は、表面にパターン状溝12の形成が可能な長尺シート体であれば、任意の素材からなるものが使用可能である。例えば、紙、合成樹脂フィルム、金属箔等、或いはそれらの積層体等である。パターン状溝12の形成は、通例、エンボス加工法によって行われるので、長尺シート状基材11の少なくとも表面部は、エンボス加工適性に優れた熱可塑性樹脂層からなっていることが好ましい。
長尺シート状基材11の表面には、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aを少なくとも含むパターン状溝12が形成される。但し、ここで言う長手方向と直交方向Bとは、長尺シート状基材11の長手方向Aに対して正確に90度の方向である必要は必ずしもなく、見た目が大体直交方向と感じられる角度であれば意匠上は許容され、数度程度の誤差があっても良い。また、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aは、長尺シート状基材11の全幅に及ぶ長さのものであっても良いが、図1に示す様に、全幅の一部分に相当する長さのものであっても良く、両者が混在していても良い。
パターン状溝12としては、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aのほか、長手方向Aの目地状溝12bを設けることもできる。一般的には、従来の木質系フローリング材の意匠を模して、図1に示す様に、長手方向Aに連続した目地状溝12bが所定間隔で複数条設けられ、その相互間に、隣接する長手方向Aの目地状溝12bを結ぶ長手方向と直交方向Bの目地状溝12aが、互い違いの位置関係で多数設けられる場合が多い。これらの目地状溝12a、12bの断面形状は、例えばV字状、U字状、R面状等、任意である。
また、長手方向Aの目地状溝12b及び長手方向と直交方向Bの目地状溝12aによって区画された長方形状の凸部(非目地部)の表面には、該目地状溝12a、12bよりも微細な溝を形成することもできる。例えば、木目意匠の化粧シート1であれば、該長方形状の凸部には、木材切断面の導管パターンを模した多数の導管溝12cが設けられるのが一般的である。この導管溝12cは、その長手方向が長尺シート状基材11の長手方向とほぼ一致する様に設けられるのが一般的である。
これらのパターン状溝12の内部には、着色剤13が充填されて着色される。この着色剤13の充填方法としては、凸条ロールを用いたロール塗装法やインクジェット法なども考えられるが、任意のパターン状溝12に対応可能で作業も簡便な方法として、長尺シート状基材の表面全面に着色剤13を塗布した後、パターン状溝12以外の凸部表面上の着色剤13をブレードで掻き取って除去する、いわゆるワイピング法によることが好ましい。
このワイピング法において問題となるのが、長尺シート状基材11の長手方向と直交方向Bの目地状溝12aである。すなわち、ワイピング法における過剰な着色剤13の除去のためのブレードは、長尺シート状基材11に対して相対的にその長手方向Aに走行するので、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aがあると、ブレードがこの目地状溝12aの内部に侵入し、そこに塗布された着色剤13を掻き出してしまうため、目地状溝12aの内部に十分に着色剤13を充填することができない場合がある。目地状溝12aの幅を極く狭くすれば、ブレードの侵入は防止できるが、目地としての意匠感が出なくなってしまう。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aの深さを50〜80μmとし、且つ開口幅を0.7〜1.2mmとすることによって、目地として認識されるに十分な幅を確保しながら、ブレードの侵入による着色剤13の掻き出し量を抑え、十分な濃度の着色を確保して、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aにも目地としての十分な意匠感を備えた化粧シートの提供が可能となることを見出して、本発明を完成したものである。
長手方向と直交方向Bの目地状溝12aの深さが50μmに満たない場合や、開口幅が1.2mmを超える場合には、ワイピング加工時にブレードが侵入して着色剤13が掻き出され、着色剤13を十分に充填することができない。開口幅が0.7mmに満たない場合には、目地としては幅が狭すぎて意匠感が不足となる。深さが80μmを超える場合は、意匠上は特に問題ないが、化粧シート1を厚手にせざるを得なくなるため、不経済であるほか、下地基材2へのラミネート等の後加工適性も低下するからである。
長尺シート状基材11の表面部を構成する熱可塑性樹脂層は、少なくとも上記パターン状溝12の深さ(最大深さ)よりも厚く設けることが好ましい。そうでないと、パターン状溝12のエンボス加工による凹凸が裏抜けして、長尺シート状基材11の裏面に凹凸が発生する結果、ワイピング加工時の掻き取りムラや掻き残し等の原因となる場合があるからである。
上記熱可塑性樹脂層にパターン状溝12を形成する方法としては、既にフィルムないしシート状に成形され冷却固化された熱可塑性樹脂層に対して熱圧エンボス加工を施す方法もある。しかし、この方法によると、エンボス版の凸部が樹脂層中に押し込まれた際に、該凸部の両側に樹脂が押しやられることにより、パターン状溝12の輪郭部に盛り上がり部が発生し易く、この盛り上がり部が後述するワイピング加工の際に着色剤13の掻き残しの原因となり易い。
特に、パターン状溝12が長尺シート状基材11の長手方向と直交方向Bの目地状溝12aを含む場合には、目地状溝12aの下流側輪郭部の盛り上がり部によってブレードが跳ね上がり、該盛り上がり部の下流側にパターン状溝12と平行な線状に掻き残しが発生する場合が多い。この掻き残しを解消するために、ブレードの押圧力を増すと、目地状溝12aの内部へのブレードの侵入量が増して、着色剤13の充填不足を招く結果となり易い。
この問題を解決するためには、既にフィルムないしシート状に成形された熱可塑性樹脂層を使用する代わりに、該熱可塑性樹脂層の溶融押出成形時に、溶融状態の熱可塑性樹脂層の片面に冷却エンボスロールを押し当てることによりエンボス加工を行う、溶融押出同時エンボス加工法によることが最も好ましい。この方法によれば、いわば樹脂を溶融状態で型に流し込むのと同様の成形方法であるから、その表面形状はエンボス版の表面形状が忠実に再現されたものとなり、パターン状溝12の輪郭部に盛り上がり部が形成されることがないので、上記した様な掻き残し問題を発生することがない。
また、上記溶融押出同時エンボス加工法によれば、エンボス加工による凹凸形状が熱可塑性樹脂層の裏面に現れる裏抜け現象も殆ど発生せず、裏面の平滑な長尺シート状基材11が得られるので、長尺シート状基材11の裏面の凹凸に起因するワイピング加工時の掻き取りムラや掻き残し等の防止にも有効である。
図2に示した例では、長尺シート状基材11は、表面側から順に、透明熱可塑性樹脂層11a、接着性樹脂層12b、アンカー剤層11c、絵柄層11d、着色熱可塑性樹脂層11e、易接着層11fから構成されている。この長尺シート状基材11は、着色熱可塑性樹脂層11eの表面に絵柄層11dを印刷し、さらにアンカー剤層11cを塗布し、該アンカー剤層11c面に、接着性樹脂層12b及び透明熱可塑性樹脂層11aを溶融押出積層し、該透明熱可塑性樹脂層11aの表面にパターン状溝12のエンボス加工を施して得ることができる。このパターン状溝12に着色剤13が充填され、さらに全面に表面保護層14が形成されて、化粧シート1が構成されている。
透明熱可塑性樹脂層11a及び着色熱可塑性樹脂層11eに使用する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂等や、これらの混合物、共重合体、積層体等を任意に使用することができる。さらに必要に応じて、着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤等の各種の添加剤が添加されていてもよい。着色熱可塑性樹脂層11eの厚みは50〜150μm程度、透明熱可塑性樹脂層11aの厚み(但し、接着性樹脂層12bを共押出する場合はその厚みとの合計厚みとして)は80〜120μm程度とすることが好ましい。
絵柄層11dは、有機又は無機の着色顔料を樹脂バインダー中に分散してなる公知の印刷インキを使用して、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等の公知の印刷方法で形成すればよい。絵柄の種類にも制限はなく、例えば木目柄、石目柄、抽象柄等、所望により任意である。
アンカー剤層11cは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等のポリオール系樹脂と、イソシアネート系硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン系樹脂等を主成分とするアンカー剤を、乾燥後の厚み1〜5μm程度に塗布して形成することができる。
接着性樹脂層11bは、透明熱可塑性樹脂層11aを溶融押出積層法により着色熱可塑性樹脂層11e上に積層する際に、層間密着強度を向上させるために、透明熱可塑性樹脂層11aとの共押出により積層を行うものであり、マレイン酸等の不飽和カルボン酸をグラフト共重合したポリエチレン又はポリプロピレン等の酸変性ポリオレフィン系樹脂等を好ましく使用することができる。厚みは通例、10〜50μm程度である。
易接着層11fは、後述する下地基材2との貼り合わせの際に、貼り合わせ用の汎用接着剤3との接着性を向上させるためのもので、例えばウレタン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等を主成分とし、必要に応じてブロッキング防止のためのシリカ粉末等の添加剤が添加されたプライマー剤を使用することができる。厚みは通例、0.5〜5μm程度である。
パターン状溝12に充填する着色剤13は、絵柄層11dに使用する印刷インキと同様、有機又は無機の着色顔料を樹脂バインダー中に分散してなる塗料を使用することができるが、耐久性の面からは硬化型樹脂系のものを使用することが好ましく、例えば1液硬化型又は2液硬化型のウレタン系樹脂をバインダーとする塗料等を使用することが好ましい。
表面保護層14は、化粧シート1の表面に耐摩耗性、耐傷性、耐溶剤性、耐候性等の表面物性を付与するためのものであるから、硬化型樹脂を使用することが好ましく、例えば2液硬化型ウレタン系樹脂や、自己架橋型アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノアルキド系樹脂等の熱硬化型樹脂や、(メタ)アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の紫外線又は電子線の照射により硬化する電離放射線硬化型樹脂等を使用することが好ましい。
表面保護層14には、例えば着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、減摩剤、滑剤、抗菌剤、帯電防止剤、防滑用骨材等の添加剤を任意に添加してもよい。表面保護層14の厚みは、通例、1〜50μm程度であり、特に、床材の表面材としての耐傷性及び下地基材2へのラミネート等の後加工性を考慮すれば、6〜15μm程度とすることが最も好ましい。
以上に説明した本発明の化粧シートを、適宜の下地基材2の表面に貼り合わせることにより、本発明の床材4が得られる。下地基材2は、従来の床材におけるそれと同様のものを使用することができ、例えば日本農林規格に規定される普通合板や、木質繊維板、木質合成樹脂板(木粉等の木質系充填剤を合成樹脂に配合して板状に成形したもの)等を使用することができる。厚みは通例、3〜30mm程度である。
下地基材2と化粧シート1の貼り合わせに使用する接着剤3は汎用のもので良く、例えば1液酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤や、2液ウレタン変性ビニル樹脂水性接着剤等を使用することができる。このほか、2液ウレタン系溶剤型接着剤や、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤等の使用も可能である。塗布量は通例、30〜100g/m(wet)程度である。
紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、無機顔料及び有機顔料からなる不透明顔料を添加した厚み70μmのホモポリプロピレン樹脂フィルムの表面に、公知の不透明な無機顔料及び有機顔料を含む2液ウレタン樹脂系グラビアインキで木目柄を印刷し、2液ウレタン系樹脂を乾燥後の厚み1μmに塗工してアンカー剤層を形成し、該アンカー剤層面に、マレイン酸変性ポリプロピレン系接着性樹脂と、紫外線吸収剤、光安定剤及び熱安定剤を添加した透明なホモポリプロピレン−ランダムポリプロピレン混合樹脂とを、厚みがそれぞれ15μm及び85μmとなる様に溶融押出し、その接着性樹脂面にオゾンガスを吹き付けながらラミネートすると同時に、冷却エンボスロールを使用してパターン状溝のエンボスを施した。なお、このパターン状溝は、長手方向及びそれと直交方向の目地状溝と、該目地状溝で区画された凸部面内の導管溝とから構成されており、目地状溝の深さは70μm、開口幅は0.8mm、導管溝の深さは36μm、開口幅は0.2mmである。
続いて、不透明な無機顔料及び有機顔料を含む2液ウレタン系着色塗料を全面に塗布し、合成樹脂製ブレードを使用して常法にてワイピング処理を施して、パターン状溝に着色塗料を充填した。しかる後、紫外線吸収剤、光安定剤、滑り止めのためのガラスビーズ等が添加された2液ウレタン系樹脂を、乾燥後の塗布量10g/mに塗布して表面保護層を形成し、裏面にはシリカ粉末を添加した2液ウレタン系樹脂を乾燥後の塗布量約1.5g/mに塗布して易接着層を形成して、本発明の化粧シートを作製した。
また、上記化粧シートを、厚さ15mmのラワン系積層合板の表面に、ウレタン変性ビニル樹脂水性接着剤(コニシ株式会社製、CVC555:架橋剤v=100:5、塗布量60g/m(wet))にて貼り合わせて、本発明の床材を作製した。
上記実施例1において、目地状溝の開口幅を1.2mmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
比較例1
上記実施例1において、目地状溝の開口幅を1.5mmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
比較例2
上記実施例1において、目地状溝の深さを40μmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
比較例3
上記実施例1において、目地状溝の深さを40μm、開口幅を1.2mmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
比較例4
上記実施例1において、目地状溝の深さを40μm、開口幅を1.5mmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
比較例5
上記実施例1において、目地状溝の開口幅を0.6mmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
比較例6
上記実施例1において、目地状溝の深さを40μm、開口幅を0.6mmに変更し、その他は上記実施例1と同一条件で化粧シート及び床材を作製した。
評価
上記実施例1〜2及び比較例1〜6で得た化粧シート及び床材について外観意匠性を評価したところ、実施例1〜2は、長手方向と直交方向の目地状溝にも十分に着色塗料が充填され、意匠性も良好であったのに対し、比較例1〜4は、長手方向と直交方向の目地状溝には着色塗料が僅かしか充填されておらず、着色塗料が十分に充填された長手方向の目地状溝との不均衡が目立ち、意匠性の劣るものであり、比較例5〜6は、目地状溝への着色塗料の充填は十分であったが、目地状溝の幅が狭すぎるために目地感が弱く(目地と言うよりは恰も引掻き傷の様に見える)、意匠性の劣るものであった。
本発明の化粧シートの実施の形態を示す斜視図。 本発明の化粧シート及び床材の実施の形態を示す側断面図。
符号の説明
1 化粧シート
11 長尺シート状基材
11a 透明熱可塑性樹脂層
11b 接着性樹脂層
11c アンカー剤層
11d 絵柄層
11e 着色熱可塑性樹脂層
11f 易接着層
12 パターン状溝
12a 長手方向と直交方向の目地状溝
12b 長手方向の目地状溝
12c 導管溝
13 着色剤
14 表面保護層
2 下地基材
3 接着剤層
4 床材
A 長手方向
B 長手方向と直交方向

Claims (3)

  1. 長尺シート状基材と、該基材の絵柄を印刷した面を覆う樹脂層を有し、該樹脂層の上面に、長手方向と直交方向の目地状溝と、該目地状溝で区画された凸部面内に木材切断面の導管パターンを模した多数の導管溝とから成るパターン状溝が形成されており、該パターン状溝には着色剤が充填され、前記樹脂層と前記着色剤の上を覆う表面保護層を有する化粧シートであって、前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが50〜80μm、開口幅が0.7〜1.2mmであり、前記パターン状溝には着色剤がワイピング加工により十分に充填されていることを特徴とする化粧シート。
  2. 長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を少なくとも含むパターン状溝を形成した後、該パターン状溝にワイピング法により着色剤を充填する化粧シートの製造方法であって、
    1)樹脂フィルムの表面に絵柄を印刷する工程、
    2)前記樹脂フィルムの前記絵柄を印刷した表面に樹脂層を溶融押出しラミネートし、前記溶融押出成形時に、溶融状態の前記樹脂層の上面に冷却エンボスロールを押し当てることによりパターン状溝のエンボスを形成する工程、
    3)前記樹脂層の上面に、着色剤をブレードを使用してワイピング処理することにより前記着色剤を前記パターン状溝のエンボスに充填する工程、
    4)前記樹脂層の上面と前記パターン状溝のエンボスに充填された前記着色剤の上に樹脂を塗布することで表面保護層を形成する工程、
    を少なくとも具備し、
    前記パターン状溝は、長手方向及びそれと直交方向の目地状溝と、該目地状溝で区画された凸部面内に木材切断面の導管パターンを模した多数の導管溝を形成して構成されており、前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが50〜80μm、開口幅が0.7〜1.2mmであり、前記パターン状溝には着色剤がワイピング加工により十分に充填されることを特徴とする化粧シートの製造方法。
  3. 請求項1に記載の化粧シートの前記基材の前記絵柄を印刷した面と対向する面を接着剤により下地基材に貼り合わせてなることを特徴とする床材。
JP2003401183A 2003-12-01 2003-12-01 化粧シート及びその製造方法及び床材 Expired - Fee Related JP4501420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003401183A JP4501420B2 (ja) 2003-12-01 2003-12-01 化粧シート及びその製造方法及び床材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003401183A JP4501420B2 (ja) 2003-12-01 2003-12-01 化粧シート及びその製造方法及び床材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005163314A JP2005163314A (ja) 2005-06-23
JP4501420B2 true JP4501420B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=34725191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003401183A Expired - Fee Related JP4501420B2 (ja) 2003-12-01 2003-12-01 化粧シート及びその製造方法及び床材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4501420B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6421308B2 (ja) * 2014-05-15 2018-11-14 株式会社河合楽器製作所 加飾部品
DE202014010984U1 (de) 2014-08-25 2017-03-02 Profol Kunststoffe Gmbh Geprägte und schmelzekaschierte Mehrschichtverbundfolie
JP2016121510A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 朝日ウッドテック株式会社 床材およびその製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56119A (en) * 1979-06-15 1981-01-06 Daiken Trade & Ind Co Ltd Manufacture of embossed decorative laminated sheet
JPS6218260A (ja) * 1985-07-17 1987-01-27 ヤマハ株式会社 木質化粧材の加飾法
JPS6340055A (ja) * 1986-08-04 1988-02-20 アキレス株式会社 タイル型帯電防止性床材
JPH03153350A (ja) * 1989-11-13 1991-07-01 Dainippon Printing Co Ltd 床材の製造方法及び製造装置
JPH08230113A (ja) * 1995-02-28 1996-09-10 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及びその製造方法
JPH0996085A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Sekisui Chem Co Ltd 床化粧材
JP2003056168A (ja) * 2001-08-21 2003-02-26 Toppan Printing Co Ltd 床材及びその製造方法
JP2005076425A (ja) * 2003-09-04 2005-03-24 Tostem Corp 建材

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56119A (en) * 1979-06-15 1981-01-06 Daiken Trade & Ind Co Ltd Manufacture of embossed decorative laminated sheet
JPS6218260A (ja) * 1985-07-17 1987-01-27 ヤマハ株式会社 木質化粧材の加飾法
JPS6340055A (ja) * 1986-08-04 1988-02-20 アキレス株式会社 タイル型帯電防止性床材
JPH03153350A (ja) * 1989-11-13 1991-07-01 Dainippon Printing Co Ltd 床材の製造方法及び製造装置
JPH08230113A (ja) * 1995-02-28 1996-09-10 Toppan Printing Co Ltd 化粧シート及びその製造方法
JPH0996085A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Sekisui Chem Co Ltd 床化粧材
JP2003056168A (ja) * 2001-08-21 2003-02-26 Toppan Printing Co Ltd 床材及びその製造方法
JP2005076425A (ja) * 2003-09-04 2005-03-24 Tostem Corp 建材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005163314A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4259388B2 (ja) 化粧シート及びその製造方法及び床材
US11654712B2 (en) Coated panel and method for manufacturing such panel
US12251960B2 (en) Coated panel and method for manufacturing such panel
JP6005155B2 (ja) 装飾された壁、天井または床板の製造方法
EP3842207B1 (de) Verfahren zur herstellung einer extrudierten platte
KR101679171B1 (ko) 코팅 패널 및 이러한 패널의 제조 방법
JP4501420B2 (ja) 化粧シート及びその製造方法及び床材
JP2004156277A (ja) 床材
EP4058289B1 (de) Verfahren zur herstellung einer polyvinylchlorid-freien deckschicht, polyvinylchlorid-freie deckschicht sowie belagselement
JP6761626B2 (ja) 木質系化粧材
JP2004143700A (ja) 化粧床材
KR20140091277A (ko) 마루 바닥재 및 이의 제조방법
JP2001113638A (ja) 化粧紙
JP2008290349A (ja) 象嵌柄化粧シート
LU101631B1 (en) Method for the manufacture of a floor plank with a wooden based substrate
DE102018117102A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Fußbodenpaneelen
JPH07186355A (ja) 建材用化粧板
JP4505306B2 (ja) 美観に優れた溝付き化粧板およびその製造方法
JPH06255031A (ja) 立体化粧板及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees