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JP4495834B2 - アクリルアミド系重合体組成物およびその製造方法 - Google Patents

アクリルアミド系重合体組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は残留単量体が僅かであり、かつ、水溶液の状態であっても経時的粘度低下の少ないアクリルアミド系重合体組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリルアミド系重合体は高分子凝集剤、製紙用薬剤、土壌改良剤、石油回収用薬剤、掘削泥水用増粘剤、高分子吸収体等多くの分野において使用されている。特に高分子凝集剤として使用される場合には、充分な凝集作用を発現させるために高分子量で、且つ、重合体を水に溶解した場合には水不溶物が少ないことが求められる。
【0003】
一方、これらのアクリルアミド系重合体を、通常工業的に採用されている方法で製造すると、アクリルアミド単量体が残留し、環境負荷、取扱い性の点で不都合となる場合があり、できるだけ残留単量体濃度を低減させることが好ましい。例えば高分子凝集剤用途として用いられる水溶性アクリルアミド系重合体の場合、業界における残留アクリルアミド単量体濃度の水準は、一般廃水処理用途の場合0.2質量%以下、水道におけるスラッジ処理の場合は0.05質量%以下とされているが、近年さらに低減することが目標とされてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来から提案されているアクリルアミド系重合体中の残留単量体を低減する方法として、レドックス開始剤、アゾ開始剤等の開始剤増量や重合時間の延長による重合過程での低減法があるが、この方法を採用すると、アクリルアミド系重合体の分子量の低下、すなわち性能の低下や、生産性が低下する等の不具合が発生する場合があった。
【0005】
このため、残留単量体を含む重合体を得た後に、後処理により残留単量体を低減する方法が使用されている。この様な方法として、(1)メタノールなどの抽出溶媒を用いて残留単量体を抽出する方法、(2)水酸化ナトリウムなどのアルカリを重合終了後含水重合体に添加する方法、(3)亜硫酸ナトリウムなど単量体とマイケル付加しやすい化合物を添加する方法(USP2,960,486、USP3,755,280、特開昭56−103207号公報、特公昭61−23926号公報)等が提案されているが、いずれも以下の様な問題が生じる場合があった。
【0006】
即ち、(1)の方法は可燃性の溶剤の使用と回収を必要とし、安全性、経済性の観点から、不都合が危惧される。(2)の方法はアルカリ添加によるアクリルアミド等の変成に長時間を要するため、生産性が不十分となる恐れがある。(3)の方法、中でも亜硫酸塩を添加する方法は、取扱い性や生産性の良い方法であり、残留単量体の低減効果の高い方法であるが、アクリルアミド系重合体の粘度が低下し、更には、水道水や工業用水で調製した重合体水溶液の粘度が経時的に低下する場合があった。
【0007】
亜硫酸塩を添加することによる重合体の粘度低下を抑制する方法として、亜硫酸塩と共に、アルカリ剤を添加する方法(特開平9−302022号公報)が提案されているが、この場合、確かにアクリルアミド系重合体の製造工程における分子量低下は抑制するが、使用場面おける重合体水溶液の経時的な粘度低下を抑制する効果は認められない場合があった。
【0008】
水溶液の状態でも物性の低下が抑制されたアクリルアミド系重合体組成物として、亜硫酸塩と共にアミノフェノールを含有する事を特徴とする重合体組成物(特開平11−343379号公報)が報告されているが、更に粘度低下抑制効果の高い方法が要望されている。
【0009】
以上の様な状況に鑑み、残留するアクリルアミド単量体の含有量が低く、アクリルアミド系重合体水溶液の経時による粘度低下が小さいアクリルアミド系重合体組成物およびその製造方法を提供することを、本発明の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明によれば、アクリルアミド系重合体と、マンガン塩類と、亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれる1種以上の亜硫酸塩とを含有するアクリルアミド系重合体組成物であって、アクリルアミド系重合体はアクリルアミド単位を30モル%以上含有する単量体混合物から得られ、水溶性であり、マンガン塩類の含有量が、マンガン量で、アクリルアミド系重合体の15質量ppm以上1000質量ppm以下であり、亜硫酸塩の含有量が、アクリルアミド系重合体の0.1質量%以上15質量%以下であることを特徴とするアクリルアミド系重合体組成物が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0012】
本発明のアクリルアミド系重合体組成物は、マンガン塩類および亜硫酸塩を含有している。このため、残留するアクリルアミド単量体の含有量は低減され、アクリルアミド系重合体水溶液の経時による粘度低下が抑制される。
【0013】
従来の残存単量体低減のための亜硫酸塩を用いる技術では、亜硫酸塩を多量に含有させると、物性の低下、例えばアクリルアミド系重合体の粘度低下、重合体水溶液の経時的な粘度低下等が発生する場合があった。経時的な物性低下は、一般の水道水や工業用水を使用した場合に特に著しく、重合体中に含有された亜硫酸塩と、用いられる水中の微量成分、例えば塩素、金属等との相乗効果により、アクリルアミド系重合体の主鎖の切断が急速に進行するためだと考えられる。
【0014】
これに対し本発明においては、亜硫酸塩の作用により、アクリルアミド単量体がマイケル付加物等の低毒性化合物に誘導されるのと同時に、アクリルアミド系重合体の主鎖が切断されることが、マンガン塩類の存在により抑制されると推察される。
【0015】
本発明で使用されるアクリルアミド系重合体は、アクリルアミド単量体を30モル%以上含有する単量体混合物から得られる重合体であって、水溶性である
【0016】
単量体混合物に添加することができるアクリルアミド単量体と共重合可能な単量体としては、メタクリルアミド;N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及びこれらの塩;N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの4級アンモニウム塩;N−イソプロピルアクリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミド等のN,N−ジアルキル置換(メタ)アクリルアミド;N−ビニルピロリドン;N−ビニル(−N−アルキル)ホルムアミド;N−ビニル(−N−アルキル)アセトアミド;ビニルピリジン、アリルアミン及びこれらの塩;ビニルスルホン酸及びその塩;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドアルキルスルホン酸及びこれらの塩;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリル酸およびその塩;(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル等を例示することができる。
【0017】
なお、アクリルアミド系重合体として、重合の際または重合後に、部分加水分解、メチロール化、マンニッヒ反応等により変性されたもの;水溶性重合体との混合物等を使用することもできる。
【0018】
また、N,N’−メチレンビスアクリルアミド等のエチレン性不飽和結合を2個以上有する多官能性単量体が共重合された、架橋性のアクリルアミド系重合体を使用することもできる。
【0019】
本発明で用いられるアクリルアミド系重合体の製造法は特に限定されないが、通常のラジカル重合開始剤を用いた水溶液重合を例示できる。
【0020】
具体的には、先ず、好ましくは5質量%以上、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下の単量体混合物を含む水溶液を調製する。
【0021】
次に、無機過酸化物(過硫酸塩、過酸化水素等)および/または有機過酸化物(ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド等)に、3級アミン、亜硫酸塩または第一鉄塩等の還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤;及び/又は、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、4,4’−アゾビス−(4−シアノ吉草酸)等のアゾ系開始剤を、単量体混合物の0.0001質量%以上0.4質量%以下の範囲で、単量体混合物の水溶液に添加する。
【0022】
その後、−10℃以上100℃以下で重合することにより、アクリルアミド系重合体を得ることができる。なお一般に、アクリルアミド系重合体の重量平均分子量は、1000以上5000万以下である。高分子凝集剤用途においては、100万以上3000万以下のものが主に用いられる。
【0023】
また、開始剤として、光で開始ラジカルを生成する光開始剤を用いた光重合により、アクリルアミド系重合体を製造することもできる。
【0024】
更に、水溶液重合以外の製造方法として、例えば、乳化重合、分散重合により、アクリルアミド系重合体を製造することもできる。
【0025】
本発明で用いられる残存単量体低減のための亜硫酸のアルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩を例示することができ、単量体低減の効果の観点から、ナトリウム塩が好ましい。
【0026】
残存単量体低減のための亜硫酸塩は、水溶液として混合またはスプレーする方法、亜硫酸塩の水溶液を重合体粉末に含浸する方法、亜硫酸塩の粉末を重合体水溶液に投入する等の方法により、アクリルアミド系重合体の重合終了後の任意の工程で添加される。
【0027】
例えば、重合終了後で乾燥前または乾燥中の含水重合体、乾燥後の粒状あるいは粉状の重合体に添加することができる。また、重合終了後の重合体水溶液を含むゲル状物、スラリー化物、乳化液または分散液等に添加することもできる。
【0028】
その添加量は、添加時に存在する単量体濃度から目標とする単量体濃度とするために適した量とすればよいが、通常行われる重合で得られるアクリルアミド系重合体に含まれる残留単量体の量を勘案して、アクリルアミド系重合体の0.1質量%以上、15質量%以下とする。亜硫酸塩の含有量はアクリルアミド系重合体の0.5質量%以上が好ましく、10質量%以下が好ましい。亜硫酸塩の含有量が以上の範囲内であれば、アクリルアミド系重合体の特性を損なうことなく、アクリルアミド単量体を十分低減することができる。
【0029】
本発明で使用されるマンガン塩類としては、塩化マンガン、弗化マンガン、臭化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸マンガン、ぎ酸マンガン、酢酸マンガン、蓚酸マンガン、安息香酸マンガン、アクリル酸マンガン等を例示することができる。
【0030】
マンガン塩類の含有量は、アクリルアミド系重合体の重合度低下を十分抑制するために、マンガン量で、アクリルアミド系重合体の15質量ppm以上、1000質量ppm以下とする。マンガン塩類の含有量は、マンガン量でアクリルアミド系重合体の30質量ppm以上が好ましく、アクリルアミド系重合体の他の特性が低下することを抑制するために、500質量ppm以下が好ましく、300質量ppm以下が更に好ましい。
【0031】
マンガン塩類の添加方法としては、水溶液として混合またはスプレーする方法、マンガン塩類の水溶液を重合体粉末に含浸する方法、マンガン塩類の粉末を重合体水溶液に投入する方法等を例示することができ、アクリルアミド系重合体の重合終了後の任意の工程で添加することができる。
【0032】
例えば、重合終了後で乾燥前または乾燥中の含水重合体、乾燥後の粒状あるいは粉状の重合体に添加することができる。また、重合終了後の重合体水溶液を含むゲル状物、スラリー化物、乳化液または分散液等に添加することもできる。
【0033】
特に、アクリルアミド系重合体組成物の粉体を製造する方法としては、
アクリルアミド単量体および重合開始剤を含む水溶液からアクリルアミド系重合体を含むゲル状水溶液を作製する重合工程と、
得られたゲル状水溶液に、亜硫酸塩およびマンガン塩類を添加し、含塩ゲル状水溶液を調製する工程と、
得られた含塩ゲル状水溶液を乾燥する工程と、
を含む方法を例示することができる。
【0034】
なお一般に、乾燥条件は、40℃以上150℃以下で、0.5時間以上30時間以下とされる。
【0035】
上記の方法等で製造されるアクリルアミド系重合体組成物は亜硫酸塩を含有しているため、残留するアクリルアミド単量体の含有量を、アクリルアミド系重合体の10質量ppm以下、更には5質量ppm以下とすることができる。
【0036】
また、上記の方法等で製造されるアクリルアミド系重合体組成物はマンガン塩類を含有しているため、乾燥工程等において、アクリルアミド系重合体の重合度が低下することが抑制される。このため、アクリルアミド系重合体の含有量が1質量%の4質量%食塩水の粘度を2000mPa・s以上とすることができる。また、操作性の観点から、水溶液の粘度が10000mPa・s以下となるようアクリルアミド系重合体の重合度を調製することが好ましい。
【0037】
なお、重合体水溶液の粘度は、B型粘度計(ローター回転数6rpm、ローターNo.2)を使用し、ブルックフィールド粘度として測定することができる。
【0038】
更に、アクリルアミド系重合体組成物の粉体をアクリルアミド系重合体の含有量が0.5質量%となるよう、0.7質量ppm塩素水に溶解した場合、マンガン塩類の作用により、経時的に水溶液の粘度を実質的に低下させないようにすることができる。なお、水溶液粘度が実質的に低下しないとは、重合体水溶液を45℃で16時間静置した前後で、以下の式で定義される粘度保持率が、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上であることを意味する;
粘度保持率(%)=100×(静置後の粘度)/(静置前の粘度)。
【0039】
以上で説明してきた本発明のアクリルアミド系重合体組成物においては、残留するアクリルアミド単量体の含有量が低減されており、アクリルアミド系重合体水溶液の経時による粘度低下が抑制されている。このため、本発明のアクリルアミド系重合体組成物は、高分子凝集剤、製紙用薬剤、土壌改良剤、石油回収用薬剤、掘削泥水用増粘剤、高分子吸収体等の分野において、好適に使用することができる。
【0040】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。なお、以下特に明記しない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味しており、試薬等は市販の高純度品を用いた。
【0041】
(評価方法)
得られたアクリルアミド系重合体組成物の特性を以下の方法で評価した。
【0042】
(ア)残留単量体濃度(ppm)
アクリルアミド系重合体組成物の粉末3gをメタノール及び水の混合液(容量比でメタノール/水=80/20)30mLに加え、30℃で16時間振盪し、アクリルアミド系重合体組成物中に残留するアクリルアミド単量体を抽出した。その後、抽出液を高速液体クロマトグラフィーで分析し、アクリルアミド系重合体組成物の残留アクリルアミド単量体含有量を定量した。
【0043】
(イ)アクリルアミド系重合体水溶液の粘度(mPa・s)
重合体を1%、食塩を4%含有する水溶液を作成し、この水溶液のブルックフィールド粘度を、B型粘度計(ローター回転数6rpm、ローターNo.2)を用いて測定した。
【0044】
(ウ)粘度保持率(%)
アクリルアミド系重合体組成物の粉末を重合体有効分で0.5%となるよう、塩素を0.7質量ppm含む水(モデル水道水)に溶解し、その直後に重合体水溶液の粘度を上記に従って測定した。その後、重合体水溶液を45℃で16時間静置し、再び粘度を測定した。
【0045】
得られた結果を基に、重合体水溶液の粘度の経時変化の指標として、次式に従い、重合体水溶液の粘度保持率(%)を計算した;
粘度保持率(%)=100×(静置後の粘度)/(静置前の粘度)。
【0046】
(実施例1及び2)アクリルアミド系重合体組成物1及び2
アクリルアミド単量体21部およびアクリル酸ソーダ4部を純水75部に溶解した単量体水溶液をデュワー瓶に入れ、系内を窒素で置換後、pH6、10℃で、レドックス系開始剤としてターシャリーブチルハイドロパーオキサイドを0.0003部と亜ニチオン酸ナトリウムを0.0004部、アゾ系開始剤として2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)2塩酸塩を0.04部とを添加し、重合により温度が上昇し最高到達温度に達してから30分放置した後、得られた含水重合体ゲルをデュワー瓶より抜き出し、アクリルアミド系重合体を含むゲル状物を得た。得られたゲル状物に、マンガン量がアクリルアミド系重合体の0.005%(組成物1)又は0.01%(組成物2)となるよう硫酸マンガン水溶液を添加し、混合した。得られた硫酸マンガンを含有するゲル状物に、アクリルアミド系重合体の5%となるよう亜硫酸ナトリウム水溶液を添加、混合した。その後、ゲル状物を60℃で16時間乾燥し、アクリルアミド系重合体組成物1又は2の粉末を得た。
【0047】
得られた粉末の特性を評価し、結果を表1に示した。これより、残留単量体の含有量は低く、水溶液粘度の経時による低下も小さいことが分かった。
【0048】
(実施例3)アクリルアミド系重合体組成物3
亜硫酸ナトリウムを亜硫酸水素ナトリウムとした以外は、アクリルアミド系重合体組成物2の場合と同様にして、アクリルアミド系重合体組成物3の粉末を作製した。
【0049】
得られた粉末の特性を評価し、結果を表1に示した。これより、残留単量体の含有量は低く、水溶液粘度の経時による低下も小さいことが分かった。
【0050】
(比較例1)アクリルアミド系重合体組成物4
硫酸マンガンおよび亜硫酸ナトリウムを添加することなく、アクリルアミド系重合体組成物1の場合と同様にして、アクリルアミド系重合体組成物4の粉末を作製した。
【0051】
得られた粉末の特性を評価し、結果を表1に示した。これより、水溶液粘度の経時による低下は小さいものの、残留単量体の含有量が高いことが分かった。
【0052】
(比較例2及び3)アクリルアミド系重合体組成物5及び6
亜硫酸ナトリウムのみ(組成物5)又は亜硫酸水素ナトリウムのみ(組成物6)を、アクリルアミド系重合体の5%となるよう添加した以外は、アクリルアミド系重合体組成物1の場合と同様にして、アクリルアミド系重合体組成物5又は6の粉末を作製した。
【0053】
得られた粉末の特性を評価し、結果を表1に示した。これより、残留単量体の含有量は低いものの、初期重合体水溶液粘度の低下及び、水溶液粘度の経時による低下が大きいことが分かった。
【0054】
(比較例4)アクリルアミド系重合体組成物7
硫酸マンガンを添加せずに、亜硫酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムを、アクリルアミド系重合体の5%及び0.5%となるよう、それぞれ添加した以外は、アクリルアミド系重合体組成物1の場合と同様にして、アクリルアミド系重合体組成物7の粉末を作製した。
【0055】
得られた粉末の特性を評価し、結果を表1に示した。これより、残留単量体の含有量は低いものの、水溶液粘度の経時による低下が大きいことが分かった。
【0056】
【表1】
Figure 0004495834
【0057】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、アクリルアミド系重合体にマンガン塩類および亜硫酸塩を含有させることにより、残留するアクリルアミド単量体の含有量を低減し、アクリルアミド系重合体水溶液の経時による粘度低下を抑制することができる。

Claims (4)

  1. アクリルアミド系重合体と、マンガン塩類と、亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸水素アルカリ金属塩およびピロ亜硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれる1種以上の亜硫酸塩とを含有するアクリルアミド系重合体組成物であって、アクリルアミド系重合体はアクリルアミドを30モル%以上含有する単量体混合物から得られ、水溶性であり、マンガン塩類の含有量が、マンガン量で、アクリルアミド系重合体の15質量ppm以上1000質量ppm以下であり、亜硫酸塩の含有量が、アクリルアミド系重合体の0.1質量%以上15質量%以下であることを特徴とするアクリルアミド系重合体組成物。
  2. 残留するアクリルアミド単量体の含有量は、アクリルアミド系重合体の10質量ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載のアクリルアミド系重合体組成物。
  3. アクリルアミド系重合体の含有量が1質量%の4質量%食塩水の粘度が2000mPa・s以上10000mPa・s以下であり、経時により該粘度は実質的に低下しないことを特徴とする請求項1又は2に記載のアクリルアミド系重合体組成物。
  4. アクリルアミド単量体を30モル%以上含有するアクリル系単量体および重合開始剤を含む水溶液からアクリルアミド系重合体を含むゲル状水溶液を作製する重合工程と、該ゲル状水溶液に、亜硫酸塩をアクリルアミド系重合体の0.1質量%以上15質量%以下の範囲でおよびマンガン塩類をマンガン量がアクリルアミド系重合体の15質量ppm以上1000質量ppm以下となる範囲で添加し、含塩ゲル状水溶液を調製する工程と、該含塩ゲル状水溶液を乾燥する工程と、を含むことを特徴とする、粉末状のアクリルアミド系重合体組成物の製造方法。
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