JP4487488B2 - 表示装置の駆動回路、携帯電話機及び携帯用電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置の駆動回路、携帯電話機及び携帯用電子機器に関し、特に多階調表示を行う表示装置の駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、薄型、軽量、低電力という特長を有することから、ノート型パーソナルコンピュータをはじめとした様々な機器の表示装置に用いられている。その中でも、アクティブマトリクス駆動方式を用いた液晶表示装置は、高速応答、高精細表示、多階調表示可能という特長を有することから需要が高まっている。
【0003】
アクティブマトリクス駆動方式を用いた液晶表示装置の表示部は、一般に、透明な画素電極及び薄膜トランジスタ(TFT)を配置した半導体基板と、面全体に1つの透明な電極を形成した対向基板とを有し、これら2枚の基板を対向させて間に液晶を封入した構造からなる。そして、スイッチング機能を持つTFTを制御することにより各画素電極に所定の電圧を印加し、各画素電極と対向基板に設けた対向電極との間の電位差により液晶の透過率を変化させて画像を表示している。半導体基板上には、各画素電極へ印加する複数のレベル電圧(階調電圧)を送るデータ線と、TFTのスイッチング制御信号を送る走査線とが配線され、各画素電極への階調電圧の印加はデータ線を介して行われる。データ線の駆動を行う方法として、これまで様々なデータ線駆動回路が用いられてきたが、その中で、データ線駆動回路の代表例について以下に説明する。
【0004】
図26は従来の第1のデータ線駆動回路の構成を示す図である。図26に示した駆動回路は、抵抗ストリング401により生成された複数の階調電圧を、それぞれの階調電圧に対して設けた演算増幅器(オペアンプ)403−1〜403−n(nは正の整数)によりインピーダンス変換し、インピーダンス変換された階調電圧の中から駆動に必要な電圧を選択回路(セレクタ)402−1〜402−m(mは正の整数)により選択してデータ線負荷に出力することによりデータ線の駆動を行う。この駆動回路は、抵抗ストリング401により生成された複数の階調電圧のそれぞれを演算増幅器403−1〜403−nによりインピーダンス変換しているためデータ線駆動能力が高く、階調電圧を生成する抵抗ストリング401の抵抗値を大きくし、抵抗ストリング401に流れる電流を小さくすることが可能であり、駆動回路の低消費電力化を図ることができる。
【0005】
一方、大型の液晶表示装置の場合には、データ線数が多く、また各データ線容量が大きくなるため、データ線駆動回路に大きな駆動能力が要求される。図26の駆動回路では、1つの階調電圧で複数のデータ線を駆動する場合があるため、大型の液晶表示装置に用いる場合には駆動能力不足となる。そこで、大型の液晶表示装置に用いても十分な駆動能力を得ることができるデータ線駆動回路として、図27に示す従来の第2のデータ線駆動回路が挙げられる。図27の駆動回路は、抵抗ストリング401により生成された複数の階調電圧の中から駆動に必要な階調電圧を選択回路(セレクタ)402−1〜402−mにより選択し、データ線毎にデータ線出力回路として設けた演算増幅器404−1〜404−mによりインピーダンス変換を行い、1データ線負荷に出力することにより各データ線に所定の階調電圧を印加する。この駆動回路は、選択回路により選択された階調電圧をデータ線毎に設けた演算増幅器によりインピーダンス変換しているため大型の液晶表示装置に用いる場合でも十分な駆動能力を有している。
【0006】
また、多階調表示を行う液晶表示装置では、隣接する階調電圧間の電位差が小さいため、演算増幅器に高い出力精度が要求される。しかし、演算増幅器は、演算増幅器を構成する能動素子の特性ばらつきによりオフセット電圧が生じるという問題がある。この問題を解決するため、図27に示した駆動回路のデータ線出力回路404−1〜404−mの各々にオフセット補正機能を付加した演算増幅器を用いる場合がある。演算増幅器に生じるオフセット電圧を補正するため、これまで様々な方法が用いられてきたが、その中で、キャパシタを用いたオフセット補正手段を有する演算増幅器の代表例として特開平9−244590号公報に記載されている出力回路が挙げられる。
【0007】
図28は特開平9−244590号公報に記載の出力回路の構成を示す図である。図28において、外部から供給される入力電圧Vinは、出力回路の入力端子501を介して演算増幅器503の正相入力端子に入力される。演算増幅器503の出力電圧Vout は出力回路の出力端子502を介して外部に出力される。演算増幅器503の正相入力端子と演算増幅器503の出力端子との間には、スイッチ506及び507が直列に接続される。スイッチ506及び507相互の接続点と演算増幅器503の逆相入力端子との間にはキャパシタ505が接続される。また、演算増幅器503の逆相入力端子と演算増幅器503の出力端子との間にはスイッチ508が接続される。キャパシタ505とスイッチ506〜508とは、オフセット補正回路504を構成する。
【0008】
次に、図28の出力回路の動作について図29に示したタイミングチャートを参照して説明する。まず、前回の状態である期間T1においては、スイッチ507のみをオン状態とし、他のスイッチ506及び508をオフ状態にしている。これにより、演算増幅器503の出力端子と逆相入力端子とがキャパシタ505を介して接続される。この状態では出力電圧Vout の電圧レベルは前回の出力電圧が継続している。
【0009】
期間T2では、スイッチ507に加えて、スイッチ508がオンとなる。入力電圧Vinの電圧レベルが変わると、それに応じて出力電圧Vout は変化し、オフセット電圧Voff を含んだVin+Voff となる。また、スイッチ507及び508をオンすることにより、キャパシタ505の両端は演算増幅器503の出力端子に接続されることにより短絡され、キャパシタ505の両端の電位は共に演算増幅器503の出力によってVout (=Vin+Voff )となる。
【0010】
期間T3において、スイッチ508をオンのままでスイッチ507をオフにし、その後スイッチ506をオンにする。これにより、キャパシタ505の一端は入力端子501に接続され、キャパシタ505の一端の電位はVout からVinに変化する。スイッチ508がオンなので、キャパシタ505の他端の電位は出力電圧Vout のままである。したがって、キャパシタ505に印加される電圧はVout −Vin=Vin+Voff −Vin=Voff となり、キャパシタ505にオフセット電圧Voff に相当する電荷が充電される。
【0011】
期間T4では、スイッチ506及び508をオフにし、その後スイッチ507をオンにする。スイッチ506及び508をオフにすることにより、キャパシタ505が演算増幅器503の逆相入力端子及び出力端子間に直接接続され、キャパシタ505にオフセット電圧Voff が保持される。スイッチ507をオンにすることにより、演算増幅器503の逆相入力端子に出力端子の電位を基準としてオフセット電圧Voff が印加される。この結果、演算増幅器503の出力電圧Vout はVout =Vin+Voff −Voff =Vinとなり、オフセット電圧は相殺され、演算増幅器503は高精度な電圧を出力することができる。
【0012】
なお、図29のタイミングチャートでは、各スイッチには遅延がなく制御手段3によるスイッチ制御が同時になされる場合について示しているが、各スイッチが遅延を有する場合には、期間T3においてスイッチ507がオフになる前にスイッチ506がオンにならないよう、また、期間T4においてスイッチ506及び508がオフになる前にスイッチ507がオンにならないように、遅延を考慮してスイッチ制御が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
近年、携帯電話や携帯情報端末などを中心とした携帯機器が急激に普及しており、携帯機器の表示装置としてモバイルディスプレイの需要は非常に高まっている。従来、モバイルディスプレイに要求される性能の中心は低消費電力であったが、携帯機器の普及と共に高精細、多階調表示能力も求められるようになっている。
【0014】
多階調表示を行う液晶表示装置では、各階調電圧間の電位差が小さくなるため、駆動回路に高い出力精度が要求される。しかし、図26に示した駆動回路では、演算増幅器403−1〜403−nの各々に、演算増幅器を構成するトランジスタの特性ばらつきに起因するオフセット電圧が生じるため、出力電圧精度にばらつきが生じ、表示品質が低下するという課題がある。図27に示した駆動回路においても図26の駆動回路と同様に、演算増幅器404−1〜404−mの各々に、演算増幅器を構成するトランジスタの特性ばらつきに起因するオフセット電圧が生じるため、出力電圧精度にばらつきが生じ、色むらが生じるといった問題がある。また、高精細表示を行う液晶表示装置では一般に階調数よりもデータ線数が多く、図27の駆動回路ではm個のデータ線に対してデータ線出力回路404−1〜404−mを設けるため回路数を多く要する。そのため、所要面積が増大し、コストが増大するという問題がある。
【0015】
また、図27に示した駆動回路の各データ線出力回路に図28に示した出力回路を用いる場合においても、データ線数の多い液晶表示装置では、m個のデータ線の各々に図28に示した出力回路を設けるため、所要面積が増大し、コストが増大する。
【0016】
さらに、図27に示した駆動回路では、各データ線出力回路に入力される入力信号の電圧レベルは1出力期間毎に異なる場合がある。入力信号の電圧レベルが変化すると、演算増幅器に発生するオフセット電圧の大きさも変動する。このオフセット電圧の変動はmV単位の変動であるが、このmV単位の変動が液晶表示装置の階調表示に影響を与えてしまう。したがって、図27に示した駆動回路の各データ線出力回路に図28に示した出力回路を用いる場合、1出力期間毎に各出力回路への入力信号の電圧レベルが変化することによって1出力期間毎に演算増幅器503に発生するオフセット電圧の大きさが異なるので、各出力回路における高精度出力を実現して液晶表示装置における高精細表示、多階調表示を実現するために各出力回路は1出力期間毎にオフセット補正動作を行う必要がある。しかし、1出力期間毎にオフセット補正動作を行うと、オフセット電圧を記憶させるキャパシタを1出力期間毎に充放電させなければならないので、消費電力が増大するという問題がある。
【0017】
また、オフセット補正動作をスイッチ制御により行うと、スイッチング時に生じる容量結合の影響により各出力回路の出力精度が低下する場合がある。これは、各スイッチに用いられるMOSトランジスタには寄生容量が存在するため、スイッチング時に寄生容量を介して電荷の移動が生じ、これにより、キャパシタに記憶、保持されたオフセット電圧に相当する電荷が影響を受けるためである。オフセット電圧を記憶させるキャパシタの容量を大きくすることにより出力精度低下を抑制することができるが、容量を大きくすると1出力期間毎に行うオフセット補正動作によるキャパシタの充放電により消費電力が増大するという問題がある。
【0018】
なお、特開2001−100704号公報には、液晶駆動電源の電圧を分割する抵抗分割回路に複数の調整用抵抗を設け、これら抵抗の大きさにより各増幅器のオフセット電圧を低減して出力精度を高めるようにした技術が記載されている。しかし、そもそも抵抗自体にばらつきがあるので、抵抗の大きさにより各増幅器のオフセット電圧を低減しようとしても十分に低減することができず、よって、十分な出力精度を得ることができない。
【0019】
本発明の目的は、低消費電力、高精度出力及び低コストを実現する表示装置の駆動回路を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明による表示装置の駆動回路は、複数の階調電圧を生成する階調電圧生成手段と、この階調電圧生成手段の複数の出力端子に対してそれぞれ設けられ、前記階調電圧生成手段の出力端子を介して入力される入力信号をインピーダンス変換する演算増幅器をそれぞれ有する複数の階調出力回路と、これら複数の階調出力回路の出力信号の中から表示装置の駆動に必要な信号を選択する選択手段とを含む表示装置の駆動回路であって、前記複数の階調出力回路の各々は、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記演算増幅器に発生するオフセット電圧の各々を記憶する複数のキャパシタを有し、前記複数のキャパシタに記憶された前記オフセット電圧を用いて前記演算増幅器の出力を補正すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御する制御手段を含み、前記制御手段は、第1の期間に、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記複数のキャパシタの中から一のキャパシタを選択しこの選択されるキャパシタに前記演算増幅器のオフセット電圧を記憶させるべく前記複数の階調出力回路の各々を制御し、前記第1の期間より後の第2の期間に、前記選択されるキャパシタに記憶された前記オフセット電圧を用いて前記演算増幅器の出力を補正すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする。
【0022】
また、前記駆動回路において、前記第1及び第2の期間が1出力期間に設定され、前記制御手段は、前記1出力期間の前記第1の期間に、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記複数のキャパシタの中から一のキャパシタを選択しこの選択されるキャパシタに前記演算増幅器のオフセット電圧を記憶させるべく前記複数の階調出力回路の各々を制御し、前記1出力期間の前記第2の期間に、前記選択されるキャパシタに記憶された前記オフセット電圧を用いて前記演算増幅器の出力を補正すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする。
【0027】
本発明の作用は次の通りである。各階調出力回路の記憶手段に、階調電圧生成手段からの入力信号の階調電圧レベルに応じて演算増幅器に発生するオフセット電圧の各々を予め記憶させておくことにより、入力信号の階調電圧レベルが変化する度に、既に記憶されていたオフセット電圧を消去して新たなオフセット電圧を記憶するようにしていた従来の技術と比較して、消費電力を低減することができる。
【0028】
また、各階調出力回路において、記憶手段として複数のキャパシタを用い、入力信号の階調電圧レベルに応じて選択される一のキャパシタに、オフセット電圧を記憶、保持させ、この保持されたオフセット電圧を用いて演算増幅器の出力が補正される。そのため、演算増幅器の出力の補正を高精度に行うことができ、高精度出力が可能となる。また、一度オフセット電圧が記憶、保持されると、次に同じ階調電圧レベルを有する入力信号が階調出力回路に供給されたときに、同じキャパシタが選択されこのキャパシタに保持されているオフセット電圧を用いて演算増幅器の出力が補正されるので、キャパシタの充放電による電力消費がほとんどなく、電力消費を最小限に抑えることが可能となる。
【0029】
また、階調出力回路は階調電圧生成手段の複数の出力端子に対してそれぞれ設けられている、すなわち、階調毎に階調出力回路が設けられているので、階調数がデータ線数よりも少ない場合、データ線毎に出力回路を設ける構成よりも出力回路数を削減することができる。よって、回路の省面積化を行うことができ、低コスト化を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図である。図1に示した駆動回路は、2つの極性を有する表示装置の駆動回路に適用することが可能であり、具体的には、正極性及び負極性の2つの極性を有する液晶表示装置の駆動回路に適用可能である。
【0031】
図1において、本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の駆動回路は、正極性の複数の階調電圧VP1,VP2,・・・,VPn(nは正の整数)、あるいは負極性の複数の階調電圧VN1,VN2,・・・,VNnを出力する階調電圧生成手段1と、階調電圧生成手段1からの階調電圧VP1〜VPnあるいはVN1〜VNnを増幅する階調出力回路100−1〜100−nと、選択回路(セレクタ)2−1〜2−m(mは正の整数)と、階調電圧生成手段1及び各階調出力回路を制御する制御手段3とから構成されている。
【0032】
選択回路2−1〜2−mの各々は、階調出力回路100−1〜100−nにより増幅された階調電圧の中から映像データ信号にしたがって表示装置の駆動に必要な電圧を選択し、データ線に出力する。階調出力回路100−1〜100−nは、階調電圧生成手段1のn個の出力端子に対してそれぞれ設けられている。すなわち、階調毎に階調出力回路が設けられる。階調電圧生成手段1は、例えば、抵抗素子を直列接続した抵抗ストリングから構成され、抵抗ストリング内の接続端子から階調出力回路100−1〜100−nに正極性あるいは負極性の階調電圧をそれぞれ出力する。
【0033】
なお、液晶表示装置に用いられる液晶には劣化を防ぐために交流電圧を印加する必要があり、液晶を交流駆動する方法としてコモン電圧(対向電圧)を固定して交流駆動を行う方式と、コモン電圧を極性に応じて変化させることにより交流駆動を行う方式が知られている。前者の駆動方式はコモンDC駆動方式と呼ばれ、コモン電圧を一定とし、コモン電圧を基準として液晶に印加する電圧を交互に正、負に反転させる方式である。後者の駆動方式はコモン反転駆動方式と呼ばれ、極性に応じてコモン電圧を変化させ、コモン電圧を基準として液晶に印加する電圧を交互に正、負に反転させる方式である。
【0034】
図2は1画素のコモン電圧の波形及び液晶に印加される信号電圧のうち最大振幅の信号電圧の波形を示す図であり、図2(a)はコモンDC駆動方式による各波形を示す図であり、図2(b)はコモン反転駆動方式による各波形を示す図である。なお、図2(a)及び(b)では、1フレーム毎に極性反転が行われており、液晶の最大印加電圧は5Vとされている。図2(a)を参照すると、コモンDC駆動方式では、コモン電圧が5V一定であるため、コモン電圧を基準として液晶に最大印加電圧である5Vを印加するためには、信号電圧の範囲は0〜10Vとなる。一方、図2(b)を参照すると、コモン反転駆動方式では、コモン電圧はあるフレームでは0V、次のフレームでは5Vに変化しており、コモン電圧を基準として液晶に最大印加電圧である5Vを印加するために、コモン電圧が0Vであるときの信号電圧は5V、コモン電圧が5Vであるときの信号電圧は0Vとなり、信号電圧の範囲は0〜5Vとなる。
【0035】
本発明の第1の実施形態による表示装置の駆動回路では、コモンDC駆動方式及びコモン反転駆動方式が使用可能である。図3は図1に示した駆動回路の階調電圧生成手段1の構成例を示す図であり、図3(a)はコモンDC駆動方式を使用する場合の階調電圧生成手段1の構成例を示す図であり、図3(b)はコモン反転駆動方式を使用する場合の階調電圧生成手段1の構成例を示す図である。
【0036】
図3(a)を参照すると、コモンDC駆動方式では、抵抗ストリングの一端に高位電源電圧V1が印加され、抵抗ストリングの他端に低位電源電圧V2が印加されており、抵抗ストリングの各接続端子から正極性の階調電圧VP1〜VPn及び負極性の階調電圧VN1〜VNnが生成される。コモンDC駆動方式において正極性の場合には、スイッチ11−1〜11−nがオンされ、スイッチ12−1〜12−nがオフされることにより、正極性の階調電圧VP1〜VPnが選択され出力される。また、負極性の場合には、スイッチ11−1〜11−nがオフされ、スイッチ12−1〜12−nがオンされることにより、負極性の階調電圧VN1〜VNnが選択され出力される。
【0037】
一方、図3(b)を参照すると、コモン反転駆動方式において正極性の場合には、スイッチ13−1及び14−2がオンされ、スイッチ13−2及び14−1がオフされることにより、抵抗ストリングの一端に高位電源電圧V3が印加され、抵抗ストリングの他端に低位電源電圧V4が印加され、抵抗ストリングの各接続端子から正極性の階調電圧VP1〜VPnが生成され出力される。また、負極性の場合には、スイッチ13−1及び14−2がオフされ、スイッチ13−2及び14−1がオンされることにより、抵抗ストリングの一端に低位電源電圧V4が印加され、抵抗ストリングの他端に高位電源電圧V3が印加され、抵抗ストリングの各接続端子から負極性の階調電圧VN1〜VNnが生成され出力される。以上のように、コモン反転駆動方式では、極性に応じて抵抗ストリングの両端に印加する電圧を反転させることにより、コモン電圧と各抵抗ストリング端子の電位差を正極性及び負極性において等しくすることができる。
【0038】
図1に戻り、階調出力回路100−1〜100−nの各々は、回路入力端子101と、回路出力端子102と、演算増幅器103と、オフセット補正回路104とから構成されている。入力端子101には、階調電圧生成手段1から出力される正極性あるいは負極性の階調電圧が入力される。ボルテージフォロワの演算増幅器103は、階調電圧生成手段1から出力される正極性あるいは負極性の階調電圧と等しい電圧を出力端子102に出力する。
【0039】
オフセット補正回路104は、スイッチ111〜113と、2個のキャパシタ121,122と、スイッチ131,132及びスイッチ141,142からなるキャパシタ選択手段とから構成されている。スイッチ111は演算増幅器103の逆相入力端子と出力端子102との間に接続され、スイッチ112及び113は入力端子101と出力端子102との間に直列に接続されている。また、2個のキャパシタ121,122のそれぞれの一端はスイッチ131,132を介してスイッチ112と113の接続点に共通に接続され、キャパシタ121,122のそれぞれの他端はスイッチ141,142を介して演算増幅器103の逆相入力端子に接続されている。
【0040】
図4は図1に示した制御手段3の動作を説明するための図である。図4において、制御手段3は外部信号及び極性信号に基づいて、階調電圧生成手段1と各階調出力回路の制御を行う。
【0041】
まず、制御手段3の階調電圧生成手段1に対する制御動作について図4及び図1、図3を参照して説明する。
【0042】
図4において、制御手段3は、制御手段3に入力される外部信号及び極性信号に従って、図3(a),(b)のような階調電圧生成手段1のスイッチのオン、オフの制御を行う。なお、上記の外部信号とは、図1の駆動回路の外部から供給される信号を意味し、各スイッチの制御信号の元となる信号である。通常、液晶表示装置の場合には、極性信号、外部信号はコントローラ(図示せず)から供給される。
【0043】
図1及び図3(a)を参照すると、コモンDC駆動方式の階調電圧生成手段1は、外部より制御手段3に供給される外部信号及び極性信号に従って、極性信号が正極性の場合には、スイッチ11−1〜11−nをオン、スイッチ12−1〜12−nをオフさせることにより、正極性の階調電圧(VP1〜VPn)を生成し、各階調出力回路へと出力する。極性信号が負極性の場合には、階調電圧生成手段1は、スイッチ11−1〜11−nをオフ、スイッチ12−1〜12−nをオンさせることにより、負極性の階調電圧(VN1〜VNn)を階調出力回路へと出力する。
【0044】
また、図1及び図3(b)を参照すると、コモン反転駆動方式の階調電圧生成手段1は、外部より制御手段3に供給される外部信号及び極性信号に従って、極性信号が正極性の場合にはスイッチ13−1及び14−2をオン、スイッチ13−2及び14−1をオフさせることにより、正極性の階調電圧(VP1〜VPn)を生成し、各階調出力回路へと出力する。極性信号が負極性の場合には、階調電圧生成手段1は、スイッチ13−1及び14−2をオフ、スイッチ13−2及び14−1をオンさせることにより、負極性の階調電圧(VN1〜VNn)を階調出力回路へと出力する。
【0045】
次に、制御手段3の階調出力回路100−1〜100−nに対する制御動作について説明する。図4及び図1において、制御手段3は、制御手段3に入力される外部信号及び極性信号に従って、各階調出力回路のスイッチのオン、オフの制御を行う。各階調出力回路において、外部より制御手段3に供給される極性信号に従って、キャパシタ121,122からいずれか1つのキャパシタを選択するようにスイッチ131,132及び141,142からなるキャパシタ選択手段の動作が行われる。すなわち、制御手段3は、各階調出力回路の入力信号の階調電圧レベルに応じてキャパシタ121,122の中から1つのキャパシタを選択するよう、各階調出力回路のスイッチ131,132,141,142を制御する。例えば、制御手段3は、極性信号が正極性を示すとき、すなわち、各階調出力回路の入力信号の階調電圧レベルが正極性の階調電圧であるとき、各階調出力回路のキャパシタ121を選択すべく制御をなし、極性信号が負極性を示すとき、すなわち、各階調出力回路の入力信号の階調電圧レベルが負極性の階調電圧であるとき、各階調出力回路のキャパシタ122を選択すべく制御をなす。また、制御手段3は、各階調出力回路のスイッチ111〜113を制御することにより各階調出力回路の動作の制御を行う。
【0046】
図1に戻り、選択回路2−1〜2−mの各々は、映像データ信号に従って階調出力回路100−1〜100−nの演算増幅器103により電流増幅された階調電圧から駆動に必要な電圧を選択しデータ線に出力する。
【0047】
次に、本発明の第1の実施形態による表示装置の駆動回路の動作について説明する。図5は図1に示した駆動回路の各階調出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。図5では、図1の階調電圧生成手段1のn個の出力端子の各々から正極性及び負極性の階調電圧が周期的に交互に出力される場合において、正極性の階調電圧が出力される出力期間である第1出力期間及び負極性の階調電圧が出力される出力期間である第2出力期間の2つの出力期間における各階調出力回路のスイッチの状態が示されている。なお、各1出力期間は、演算増幅器103のオフセット補正動作(オフセット電圧記憶動作)を行う第1の期間T01と、補正出力動作を行う第2の期間T02との2つの期間から構成されており、各階調出力回路のスイッチ111〜113及びスイッチ131,132,141,142は制御手段3により制御される。
【0048】
図5及び図1を参照すると、まず、正極性の出力期間である第1出力期間では、スイッチ131,141がオンされ、スイッチ132,142がオフされることにより、キャパシタ121が選択される。また、第1出力期間の第1の期間T01において、スイッチ111,112がオンされ、スイッチ113がオフされると、演算増幅器103の出力電圧Vout は入力電圧Vinにオフセット電圧Voff を含んだVin+Voff となる。このとき、キャパシタ121の一方の端子の電位は入力電圧Vinに、他方の端子はVout となるので、キャパシタ121には入力電圧である正極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧Voff に相当する電荷が充電される。
【0049】
第1出力期間の第2の期間T02では、スイッチ111,112がオフされ、スイッチ113がオンされる。スイッチ111,112がオフされることにより、キャパシタ121は演算増幅器103の逆相入力端子及び出力端子102間に直接接続され、キャパシタ121にはオフセット電圧Voff が保持される。スイッチ113をオンすることにより、演算増幅器103の逆相入力端子に出力端子102の電位を基準としてオフセット電圧Voff が印加される。この結果、階調出力回路100−1〜100−nの各々において、出力電圧Vout は、Vout =Vin+Voff −Voff =Vinとなり、オフセット電圧は相殺され、入力電圧Vinと等しい出力電圧を得ることができる。
【0050】
次に、負極性の出力期間である第2出力期間では、スイッチ131,141がオフされ、スイッチ132,142がオンされることにより、キャパシタ122が選択される。第2出力期間の第1の期間T01及び第2の期間T02は、第1出力期間の第1の期間T01及び第2の期間T02と同様にスイッチ111〜113が制御される。これにより、階調出力回路100−1〜100−nの各々において、入力電圧である負極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧がキャパシタ122に充電され、第1出力期間と同様にオフセット電圧が相殺される。
【0051】
第2出力期間経過後の図示せぬ各出力期間においても、上記のように極性に従って各スイッチを制御することによりオフセット電圧が補正され、入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。階調出力回路100−1〜100−nにより電流増幅された階調電圧の中から選択回路2−1〜2−mにより駆動に必要な電圧が選択され、データ線に出力される。
【0052】
なお、図5のタイミングチャートでは、各スイッチには遅延がなく制御手段3によるスイッチ制御が同時になされる場合について示しているが、各スイッチが遅延を有する場合には、第1の期間T01においてスイッチ113がオフになる前にスイッチ111及び112がオンにならないよう、また、第2の期間T02においてスイッチ111及び112がオフになる前にスイッチ113がオンにならないように、遅延を考慮してスイッチ制御が行われる。
【0053】
演算増幅器103に生じるオフセット電圧の大きさは入力電圧の大きさにより異なるが、本実施形態では、各階調出力回路に入力される入力電圧である正極性及び負極性の2つの階調電圧にそれぞれ対応付けられた2つのキャパシタを設けているため、正極性の階調電圧が入力される場合に演算増幅器103に生じるオフセット電圧をキャパシタ121に記憶、保持させ、負極性の階調電圧が入力される場合に演算増幅器103に生じるオフセット電圧をキャパシタ122に記憶、保持させることができる。一度、これら2つのキャパシタにそれぞれオフセット電圧を記憶、保持させると、次に同じ極性の階調電圧が入力される出力期間において、キャパシタを充放電させる必要がなく、スイッチング時に生じる容量結合の影響により変動した電荷を補充するだけでよい。そのため、キャパシタには電荷の充放電による電力消費がほとんどない。
【0054】
また、各キャパシタに1度オフセット電圧を記憶させると充放電による電力消費がほとんどないので、スイッチング時に生じる容量結合の影響を抑えるために各キャパシタの容量を大きくしても消費電力を増大させずに出力精度を高めることができる。
【0055】
以上のことから、本発明の第1の実施形態に従えば、低消費電力、且つ高精度なオフセット補正機能を有する階調出力回路を用いることにより、低消費電力、且つ高精度出力可能な表示装置の駆動回路を実現することができる。
【0056】
また、現在の携帯電話機に用いられる液晶表示装置では一般に、データ線数(m)より階調数(n)が少ないため、図27に示したようにm本のデータ線にそれぞれ出力回路を設ける構成と比較して、図1に示した駆動回路では回路数を削減することができ、よって、低コスト化を実現することができる。例えば、現在の携帯電話機に用いられる4096色、画素数が120×160の液晶表示装置では、階調数が16、データ線数が360(120×RGB)であり、階調数はデータ線数より大幅に少ない。
【0057】
さらに、複数のデータ線が同じ階調電圧により駆動される場合、図1に示した駆動回路では、当該複数のデータ線は共通の階調出力回路により増幅された階調電圧により駆動されるため、データ線毎に出力電圧にばらつきが生じることがない。
【0058】
なお、図1に示した駆動回路では、階調電圧生成手段1により生成された階調電圧を階調出力回路により増幅し、増幅された電圧を選択回路により選択して選択された電圧をデータ線負荷に出力する。そのため、選択回路における選択結果によっては、全てのデータ線を1つの階調出力回路により駆動する場合がある。しかし、モバイルディスプレイのような精細度の低い小型のディスプレイは、データ線容量が十分に小さいため、この場合にも十分に駆動することができる。
【0059】
また、図1に示した駆動回路の各階調出力回路に用いる演算増幅器は、どのような形態のものでも構わない。
【0060】
図6は図1に示した駆動回路の各階調出力回路の別の動作例を示すタイミングチャートである。図5では、各出力期間にオフセット補正動作(オフセット電圧記憶動作)を必ず行っていたが、図6では、所定のM個の出力期間(Mは4以上の正の偶数)内の最初の第1、第2出力期間にのみオフセット補正動作を行うという点が異なる。所定のM個の出力期間は、階調出力回路の出力精度がリークのために低下しない期間に設定する必要がある。
【0061】
なお、図6のタイミングチャートに従った各階調出力回路の動作は、制御手段3により制御される。図7は、図1の各階調出力回路を図6のタイミングチャートに従って動作させる場合の制御手段3の制御内容を示すための図である。図7において、制御手段3は、外部より制御手段3に供給される外部信号、極性信号及びオフセット補正動作信号に従って、階調電圧生成手段1及び各階調出力回路の制御を行う。同図において、階調電圧生成手段1及び各階調出力回路のスイッチ131,132,141,142は外部より制御手段3に供給される極性信号に従って図4と同様に制御される。各階調出力回路のスイッチ111〜113は、オフセット補正動作信号がH(High)レベルの場合に図6のオフセット補正動作を行う第1、第2出力期間の動作が行われ、オフセット補正動作信号がL(Low) レベルの場合に補正電圧出力のみ行う第3〜第M出力期間の動作が行われる。
【0062】
図6及び図1を参照すると、第1、第2出力期間では、図5の第1、第2出力期間におけるスイッチ制御と同様の制御が行われる。したがって、第1出力期間では、各階調出力回路に入力される正極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧がキャパシタ121に充電、保持され、キャパシタ121に記憶されたオフセット電圧を用いて演算増幅器103の出力が補正されることにより、各階調出力回路において入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0063】
同様に、第2出力期間では、各階調出力回路に入力される負極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧がキャパシタ122に充電、保持され、キャパシタ122に記憶されたオフセット電圧を用いて演算増幅器103の出力が補正されることにより、各階調出力回路において入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0064】
次に、第3〜第M出力期間の内、正極性の階調電圧が各階調出力回路に入力される出力期間(正極性の出力期間)では、第1出力期間において正極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ121に記憶、保持されているため、期間T01に行うオフセット補正動作を行うことなく演算増幅器103の出力を補正することができる。
【0065】
同様に、第3〜第M出力期間の内、負極性の階調電圧が各階調出力回路に入力される出力期間(負極性の出力期間)では、第2出力期間において負極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ122に記憶、保持されているため、期間T01に行うオフセット補正動作を行うことなく演算増幅器103の出力を補正することができる。
【0066】
図6の動作例に従って制御手段3により図1に示した駆動回路を動作させることにより、第1〜第M出力期間において、最初の第1、第2出力期間のみオフセット補正動作を行い、それ以降の第3〜第M出力期間においてオフセット補正動作を行うことなく補正電圧出力が可能である。したがって、第1〜第M出力期間における消費電力を図5のタイミングチャートに従った動作よりも抑えることがきる。
【0067】
このように、図6のタイミングチャートに従った動作を行うことにより、図5に従った動作と同様に高精度なオフセット補正を行うことが可能であり、また、図5に従って図1に示した駆動回路を動作させる場合より低消費電力化を実現することができる。
【0068】
なお、制御手段3は、外部信号により、図1に示した駆動回路を用いた表示装置の電源投入時、あるいは、駆動回路が停止状態から再動作する場合に必ずオフセット補正動作を行うように制御してもよい。
【0069】
本発明の第2の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を図8に示す。図8において、図1と同等部分は同一符号にて示している。図8を参照すると、階調出力回路100−1〜100−nの各々において、出力端子102にスイッチ151,152を介してキャパシタ123、124がそれぞれ接続されており、キャパシタ123,124の他端はそれぞれ高位電源電圧VDD、低位電源電圧VSSに接続されている。その他の構成は図1の構成と同様である。
【0070】
次に、本発明の第2の実施形態による表示装置の駆動回路の動作について図面を参照して説明する。図9は図8に示した駆動回路の各階調出力回路の動作を示すタイミングチャートである。なお、各階調出力回路のスイッチ111〜113及びスイッチ131,132,141,142,151,152は、制御手段3に入力される外部信号、極性信号及びオフセット補正動作信号に従って制御手段3により制御される。
【0071】
図9及び8を参照すると、まず、正極性の第1出力期間では、スイッチ131,141がオンされ、スイッチ132,142がオフされることにより、キャパシタ121が選択される。第1出力期間の第1の期間T01において、出力端子102に接続されているスイッチ151,152は共にオフされる。また、第1出力期間の第1の期間T01において、スイッチ111,112がオンされ、スイッチ113がオフされるので、出力電圧Vout は入力電圧Vinにオフセット電圧Voff を含んだ電圧となる。このとき、キャパシタ121の一方の端子の電位は入力電圧Vinに、他方の端子の電位はVout となり、キャパシタ121には入力電圧である正極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧Voff に相当する電荷が充電される。
【0072】
次に、第1出力期間の第2の期間T02では、スイッチ111,112がオフされ、スイッチ113がオンされる。このとき、キャパシタ121は演算増幅器103の逆相入力端子及び出力端子102間に直接接続され、キャパシタ121にはオフセット電圧Voff が保持される。スイッチ113がオンされることにより、演算増幅器103の逆相入力端子に出力端子102の電位を基準としてオフセット電圧Voff が印加される。この結果、出力電圧Vout は、Vout =Vin+Voff −Voff =Vinとなり、オフセット電圧は相殺され、入力電圧Vinと等しい出力電圧を得ることができる。また、第1出力期間の第2の期間T02にスイッチ151がオンされるため、キャパシタ123には正極性時の補正された出力電圧が充電される。
【0073】
次に、負極性の第2出力期間では、スイッチ131,141がオフされ、スイッチ132,142がオンされることにより、キャパシタ122が選択される。スイッチ111〜113は、第2出力期間においても、第1出力期間の第1の期間T01及び第2の期間T02と同様に制御される。また、出力端子102に接続されたスイッチ151,152は共に、第2出力期間の第1の期間T01ではオフされる。そして、第2出力期間の第2の期間T02において、スイッチ151がオフされ、スイッチ152がオンされる。
【0074】
上記のようにスイッチを制御することにより、第2出力期間においても、入力電圧である負極性の階調電圧に応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧がキャパシタ122に充電され、第1出力期間と同様にオフセット電圧が相殺される。また、キャパシタ124には負極性時の補正された出力電圧が充電される。
【0075】
次に、正極性である第3出力期間では、キャパシタ121には第1出力期間において演算増幅器103に生じたオフセット電圧に相当する電荷が記憶、保持されている。そのため、第3出力期間では、第1出力期間の期間T01に行われたオフセット補正動作(オフセット電圧記憶動作)を行う必要がなく、第1出力期間の期間T02と同様の動作のみを行うことにより、演算増幅器103の出力を補正することができる。
【0076】
また、キャパシタ123には第1出力期間において充電された正極性時の出力電圧が保持されているため、スイッチ151がオンされることにより、第3出力期間の初期段階ではキャパシタ123から電荷がデータ線容量へと供給される。したがって、データ線の電圧変化が速められる。
【0077】
次に、負極性である第4出力期間では、キャパシタ122には第2出力期間において演算増幅器103に生じたオフセット電圧に相当する電荷が記憶、保持されている。そのため、第4出力期間では、第2出力期間の期間T01に行われたオフセット補正動作を行う必要がなく、第2出力期間の期間T02と同様の動作のみを行うことにより、演算増幅器103の出力を補正することができる。
【0078】
また、キャパシタ124には第2出力期間において充電された負極性時の出力電圧が保持されているため、スイッチ152がオンされることにより、第4出力期間の初期段階ではキャパシタ124から電荷がデータ線容量へと供給される。したがって、データ線の電圧変化が速められる。
【0079】
第4出力期間以降の図示せぬ出力期間では、正極性及び負極性の出力期間が交互に繰り返されるため、極性に応じて第3出力期間及び第4出力期間における動作を交互に行うことにより、演算増幅器103の出力を補正することができる。また、各出力期間の初期段階にはキャパシタ123あるいは124に保持された電荷がデータ線容量へと供給されるため、データ線の電圧変化が速くなる。
【0080】
このように、図8に示した駆動回路では、各階調出力回路の出力端子102にスイッチ151,152を介してキャパシタ123,124を接続することにより、一度キャパシタ123,124が補正された出力電圧を保持すると、それ以降の出力期間においてキャパシタ123あるいは124から電荷がデータ線へと供給されるため出力電圧の変化が速くなる。そのため、演算増幅器103の駆動電流を小さくして駆動能力を抑えることができる、よって、図1に示した駆動回路よりも低消費電力化することができる。
【0081】
図10は図8に示した駆動回路の各階調出力回路の出力電圧波形及び図1に示した駆動回路の各階調出力回路の出力電圧波形を示す図である。なお、図10に示された出力電圧波形は、補正電圧出力を行う期間T02における波形である。図10に示されているように、期間T02の初期段階において、図8の各階調出力回路の出力電圧は、キャパシタ123あるいは124から電荷がデータ線へと供給されるため、図1の各階調出力回路の出力電圧よりも高速に変化する。
【0082】
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に従えば、本発明の第1の実施形態と同様に、低消費電力、且つ高精度なオフセット補正機能を有する階調出力回路を用いることにより、低消費電力、且つ高精度出力可能な表示装置の駆動回路を実現することができる。また、各階調出力回路の出力端子102にスイッチ151,152を介してキャパシタ123,124を接続することにより、一度キャパシタ123,124が補正された出力電圧を保持すると、それ以降の出力期間においてキャパシタ123あるいは124から電荷がデータ線へと供給されるため出力電圧の変化は第1の実施形態よりも高速となる。そのため、演算増幅器103の駆動電流を小さくして演算増幅器103の駆動能力を抑えることができ、よって、第1の実施形態よりも低消費電力化することができる。
【0083】
さらに、階調毎に階調出力回路を設ける構成であるため、階調数が出力数よりも少ない液晶表示装置の駆動回路に本発明の第2の実施形態による駆動回路を適用すれば、データ線毎に出力回路を設ける図27に示した構成よりも出力回路数を削減することができる。よって、回路の省面積化を行うことができ、低コスト化を実現することができる。
【0084】
図11は本発明の第3の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図であり、図1と同等部分は同一符号にて示している。図11に示した駆動回路では、コモンDC駆動方式を採用している。図3(a)に示した階調電圧生成手段1はスイッチ11−1〜11−n及びスイッチ12−1〜12−nを有しており、これらスイッチが制御されることにより正極性の階調電圧VP1〜VPnあるいは負極性の階調電圧VN1〜VNnが図1に示した階調出力回路100−1〜100−nに出力されていた。しかし、図11に示した階調電圧生成手段1は、スイッチを有していないので、正極性の階調電圧VP1〜VPn及び負極性の階調電圧VN1〜VNnを出力する。
【0085】
したがって、図11に示した駆動回路では、2n個の階調出力回路100−1〜100−2nが正極性及び負極性の階調電圧に対してそれぞれ設けられている。また、階調出力回路100−1〜100−2nの各々において、図11に示した階調電圧生成手段1から入力される入力信号の階調電圧レベルは一定であるので、図11に示した各階調出力回路には、演算増幅器103に生じるオフセット電圧を記憶させるためのキャパシタとして、キャパシタ121を1つ設ければよい。図11に示した選択回路2−1〜2−mの各々は、階調出力回路100−1〜100−2nより出力された出力信号の中から駆動に必要な信号を選択し、データ線に出力する。なお、各階調出力回路のスイッチ111〜113は制御手段3により制御される。
【0086】
次に、本発明の第3の実施形態による表示装置の駆動回路の動作について図面を参照して説明する。図12は図11に示した駆動回路の各階調出力回路の動作を示すタイミングチャートである。図12及び11を参照すると、まず、第1出力期間の第1の期間T01において、スイッチ111,112がオンされ、スイッチ113がオフされ、演算増幅器103の出力電圧Vout は入力電圧Vinにオフセット電圧Voff を含んだVin+Voff となる。このとき、キャパシタ121の一方の端子の電位は入力電圧Vinに、他方の端子の電位はVout となり、キャパシタ121には入力電圧Vinに応じて演算増幅器103に生じるオフセット電圧Voff に相当する電荷が充電される。
【0087】
第1出力期間の第2の期間T02では、スイッチ111,112がオフされ、スイッチ113がオンされる。このとき、キャパシタ121は演算増幅器103の逆相入力端子及び出力端子102間に直接接続され、キャパシタ121にはオフセット電圧Voff が保持される。スイッチ113がオンされることにより、演算増幅器103の逆相入力端子に出力端子102の電位を基準としてオフセット電圧Voff が印加される。この結果、出力電圧Vout は、Vout =Vin+Voff −Voff =Vinとなり、オフセット電圧は相殺され、入力電圧Vinと等しい出力電圧を得ることができる。
【0088】
各階調出力回路において、第1出力期間に入力される階調電圧と第2〜第M出力期間の各々に入力される階調電圧とは同じであり、また、第2〜第M出力期間の各々では、第1出力期間に記憶されたオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ121に保持されている。したがって、第2〜第M出力期間の各々では、期間T01の動作を行うことなく、期間T02の動作を行うことにより演算増幅器103の出力を補正することができる。
【0089】
本発明の第3の実施形態では、各階調出力回路に入力される階調電圧が一定であるため、一度キャパシタにオフセット電圧を記憶、保持させると、それ以降の出力期間において、キャパシタを充放電させる必要がなく、スイッチング時に生じる容量結合の影響により変動した電荷を補充するだけでよい。そのため、キャパシタには電荷の充放電による電力消費がほとんどない。また、キャパシタに1度オフセット電圧を記憶させると充放電による電力消費がほとんどないため、スイッチング時に生じる容量結合の影響を抑えるためにキャパシタの容量を大きくしても消費電力を増大させずに出力精度を高めることができる。
【0090】
図13はアクティブマトリクス型有機EL表示装置の最も単純な画素構成を示す図である。図13に示した画素構成を有するアクティブマトリクス型有機EL表示装置にも、図11に示した駆動回路と同様の構成の駆動回路を適用することができる。図13において、データ線からトランジスタ11を介してトランジスタ12のゲートに階調電圧を印加して保持することにより、階調電圧により変調された電流が、トランジスタ12を介して画素を構成する有機発光ダイオードOLEDに流れて、階調電圧に対応する光量で発光する(電流変調方式)。各画素のトランジスタ12のゲートに階調電圧を供給する駆動回路として、図11に示した駆動回路と同様の構成の駆動回路が適用できる。
【0091】
有機ELディスプレイでは、液晶表示装置のような極性反転は必要ない。その結果、各階調出力回路において、階調電圧生成手段から入力される入力信号の階調電圧レベルは、本発明の第3の実施形態と同様に一定となる。したがって、各階調出力回路には、本発明の第3の実施形態と同様に、演算増幅器に生じるオフセット電圧を記憶させるキャパシタを1つ設ければよい。
【0092】
なお、アクティブマトリクス型有機ELディスプレイの基本構成はSID98DIGEST 第11から14頁、R.M.A.Dawson他の「4.2 Design of an Improved Pixel for a Polysilicon Active-Matrix Organic LED Display 」に記載されているので、その詳細な説明は省略する。
【0093】
以上説明したように、本発明の第3の実施形態に従えば、低消費電力、且つ高精度なオフセット補正機能を有する階調出力回路を用いることにより、低消費電力、且つ高精度出力可能な表示装置の駆動回路を実現することができる。また、本発明の第3の実施形態では、階調毎に階調出力回路を設ける構成であるため、階調数が出力数よりも少ない液晶表示装置の駆動回路に本発明の第3の実施形態による駆動回路を適用すれば、データ線毎に出力回路を設ける図27に示した構成よりも出力回路数を削減することができる。よって、回路の省面積化を行うことができ、低コスト化を実現することができる。
【0094】
上記の本発明の実施形態についてさらに詳細に説明するため、代表的な演算増幅器を用いて各階調出力回路を構成した表示装置の駆動回路について、図面を参照して説明する。
【0095】
図14は図1に示した駆動回路の各階調出力回路の演算増幅器103の構成を示す図である。図14の各階調出力回路を構成する演算増幅器103は、ソースが共通接続され、ゲートが正相入力端子、逆相入力端子にそれぞれ接続され、差動対をなすPMOSトランジスタ301及び302と、トランジスタ301及び302の共通接続されたソースと高位側電源VDDとの間に接続された定電流源311と、ソースが低位側電源VSSに接続され、ゲートがNMOSトランジスタ304のゲートに接続され、ドレインがトランジスタ301のドレインに接続されたNMOSトランジスタ303と、ソースが低位側電源VSSに接続され、ドレインとゲートが接続されてトランジスタ302のドレインに接続されたNMOSトランジスタ304と、高位側電源VDDと演算増幅器の出力端子との間に接続された定電流源312と、差動対の出力をゲートに入力し、ソースが低位側電源VSSに接続され、ドレインが出力端子と定電流源312との接続点に接続されているNMOSトランジスタ305と、出力端子とトランジスタ305のゲート端子との間に接続される位相補償容量321とを備えている。
【0096】
図14に示した構成の演算増幅器103自体は、これを構成する能動素子の特性ばらつきによりオフセット電圧が生じる場合があり、入力電圧と等しい出力電圧を出力することができない。
【0097】
しかし、図14に示した増幅回路では、制御手段3が極性に応じて各階調出力回路のスイッチ131,132,141,142及びスイッチ111〜113を制御することにより、入力電圧と1対1に対応するキャパシタに入力電圧レベルに応じたオフセット電圧を記憶、保持させ、オフセット電圧の補正がなされる。そのため、高精度出力が可能となり、また、オフセット補正動作による電力消費がほとんどないので、オフセット補正動作による消費電力を最小限に抑えることができる。
【0098】
また、キャパシタに一度オフセット電圧を記憶させると充放電による電力消費がほとんどないため、スイッチング時に生じる容量結合の影響を抑えるためにキャパシタの容量を大きくしても消費電力を増大させずに出力精度を高めることができる。
【0099】
図15は図1に示した駆動回路の各階調出力回路の演算増幅器103の別の構成例を示す図である。図15の各階調出力回路を構成する演算増幅器103は、NMOSトランジスタ201及び202からなる差動対と、PMOSトランジスタ205及び206からなる差動対とが、NMOSトランジスタ201及び202の能動負荷であるPMOSトランジスタ203及び204とそれぞれゲート電極を共通にしたPMOSトランジスタ209及び210を介して並列に構成されることにより、広入力レンジを可能とする入力段となっている。また、高位側電源VDDからPMOSトランジスタ213のドレイン−ソース間の電圧分だけ下がった電位から、低位側電源VSSからNMOSトランジスタ214のドレイン−ソース間の電圧分だけ上がった電位までの出力レンジを有しており、広出力レンジを可能とする出力段となっている。
【0100】
ここで、オフセット電圧は、差動対を構成するトランジスタの対称性がトランジスタのしきい値電圧、あるいはゲート幅/ゲート長(W/L)等のばらつきにより崩れた場合に生じる。図15の各階調出力回路を構成する演算増幅器103において、NMOSトランジスタ201及び202から構成される差動対の素子ばらつきは、PMOSトランジスタ203及び204とカレントミラー回路を構成するPMOSトランジスタ209及び210を介してPMOSトランジスタ205及び206から構成される差動対へと帰還されるので、2つの差動対が共に動作する入力電圧範囲内では、2つの差動対の素子ばらつきにより生じるオフセット電圧は平均化される。したがって、2つの差動対が共に動作する入力電圧範囲内では、それぞれの差動対が有する素子特性ばらつきにより生じるオフセット電圧を補正する作用が働くため、出力電圧精度が高く、オフセット電圧が小さいという特長がある。
【0101】
近年、携帯電話を中心とした携帯機器の需要が高まっており、携帯機器に要求される重要な性能として低電力化が挙げられる。図15の演算増幅器103を携帯機器に用いる場合、演算増幅器の電源電圧を下げることにより演算増幅器の低電力化を実現することができる。しかし、図15の演算増幅器103において、NMOSトランジスタ201及び202からなる差動対は、入力電圧がトランジスタ201の閾値電圧より小さい場合に動作せず、また、PMOSトランジスタ205及び206からなる差動対は、入力電圧が高位側電源VDDからトランジスタ205の閾値電圧だけ下がった電位以上の場合に動作しない。
【0102】
トランジスタの閾値電圧を下げるとオフリーク電流が増加するため、電源電圧を下げても閾値電圧を下げることができない。そのため、電源電圧が十分低い条件で図15の演算増幅器を動作させる場合には、NMOSトランジスタ201及び202からなる差動対と、PMOSトランジスタ205及び206からなる差動対とが共に動作する入力電圧範囲が電源電圧範囲に対して狭くなり、2つの差動対のどちらか一方しか動作しない入力電圧範囲が広くなる。2つの差動対の一方しか動作しない場合には、その差動対が有する能動素子の特性ばらつきの影響によりオフセット電圧が生じる。すなわち、上記のような高精度出力可能な演算増幅器でも電源電圧が十分低い条件では高精度出力が困難になる。
【0103】
一方、図15に示した駆動回路では、極性に応じて制御手段3が各階調出力回路のスイッチ131,132,141,142及びスイッチ111〜113を制御することにより、入力電圧に1対1に対応付けられたキャパシタに入力電圧レベルに応じたオフセット電圧を記憶、保持させ、オフセット電圧の補正を行う。そのため、電源電圧が十分低い場合においても、演算増幅器103の出力を高精度に補正することができるため、図15に示した各階調出力回路は高精度出力が可能である。
【0104】
また、オフセット補正動作による電荷の充放電による電力消費がほとんどなく、オフセット補正動作による消費電力を最小限に抑えることができる。したがって、図15に示した階調出力回路100−1〜100−nの各々では、高精度出力、低消費電力、広入出力レンジを実現することができる。
【0105】
また、キャパシタに一度オフセット電圧を記憶させると充放電による電力消費がほとんどないため、スイッチング時に生じる容量結合の影響を抑えるためにキャパシタの容量を大きくしても消費電力を増大させずに出力精度を高めることができる。
【0106】
さらに、階調毎に出力回路を設けるため、階調数が出力数よりも少ない液晶表示装置の駆動回路に図15に示した駆動回路を適用すれば、データ線毎に出力回路を設ける図27に示した構成よりも出力回路数を削減することができるため、回路の省面積化を行うことができ、低コスト化を実現することができる。
【0107】
なお、図14や図15に示した構成の演算増幅器103は、図1に示した駆動回路の各階調出力回路だけでなく、図8及び11に示した駆動回路の各階調出力回路の演算増幅器にも適用することができることは勿論である。また、図1,8及び11に示した駆動回路の各階調出力回路の演算増幅器は、図14や図15に示した構成の演算増幅器103に限定されるものではなく、その他の演算増幅器も用いることができることは勿論である。
【0108】
図16は本発明の第4の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図である。図16において、階調出力回路100−1〜100−nの各々は、回路入力端子101と、回路出力端子102と、1つの正相入力端子及び2つの逆相入力端子を有する演算増幅器70と、オフセット補正回路71とから構成されている。入力端子101には、階調電圧生成手段1から出力される正極性あるいは負極性の階調電圧が入力される。ボルテージフォロワの演算増幅器70は、階調電圧生成手段1から出力される正極性あるいは負極性の階調電圧と等しい電圧を出力端子102に出力する。
【0109】
オフセット補正回路71は、スイッチ161,162,112及び113と、2つのキャパシタ121及び122と、スイッチ131及び132からなるキャパシタ選択手段とから構成されている。スイッチ161及び162は演算増幅器70の2つの逆相入力端子と出力端子102との間にそれぞれ接続され、スイッチ112及び113は入力端子101と出力端子102との間に直列に接続されている。また、2つのキャパシタ121及び122のそれぞれの一端はスイッチ131及び132を介してスイッチ112とスイッチ113との接続点に共通に接続され、キャパシタ121及び122の他端はそれぞれ演算増幅器70の2つの逆相入力端子に接続されている。
【0110】
以下に、図14に示した演算増幅器103を用いて図16に示した各階調出力回路を構成した場合を例に挙げて、図16に示した表示装置の駆動回路について図面を参照して説明する。
【0111】
図17は図14に示した構成の演算増幅器を図16に示した各階調出力回路の演算増幅器70に適用した場合の表示装置の駆動回路の構成を示す図である。図17に示した構成の演算増幅器70では、ゲート電極が正相入力端子に対応するPMOSトランジスタ(正相入力トランジスタ)301に対して2つのPMOSトランジスタ(逆相入力トランジスタ)332及び333が並列に設けられている。正相入力トランジスタ301に対して並列に設けられた2つの逆相入力トランジスタ332及び333のゲート電極はそれぞれ2つの逆相入力端子に対応し、キャパシタ121及び122と直接接続されている。また、2つの逆相入力トランジスタ332及び333のドレイン電極は共通接続され、ソース電極はスイッチ81及び82を介して共通接続されている。
【0112】
次に、図17に示した表示装置の駆動回路の動作について説明する。図18は図17に示した駆動回路の各階調出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。図18では、図17の階調電圧生成手段1のn個の出力端子の各々から正極性及び負極性の階調電圧が周期的に交互に出力される場合において、正極性の階調電圧が出力される第1出力期間及び負極性の階調電圧が出力される第2出力期間の2つの出力期間における各階調出力回路のスイッチの状態が示されている。なお、各階調出力回路及び演算増幅器70のスイッチ161,162,112,113,131,132,81及び82は制御手段3により制御される。
【0113】
図18及び図17を参照すると、まず、正極性の出力期間である第1出力期間では、スイッチ131がオン、スイッチ132がオフに制御されことによりキャパシタ121が選択される。また、スイッチ81がオン、スイッチ82がオフに制御されることにより、トランジスタ301及び332が演算増幅器70の入力段の差動対として動作する。また、正極性の出力期間である第1出力期間では、スイッチ162はオフに制御される。
【0114】
第1出力期間の第1の期間T01において、スイッチ161,112がオンされ、スイッチ113がオフされると、演算増幅器70の出力電圧Vout は入力電圧Vinにオフセット電圧Voff を含んだVin+Voff となる。このとき、キャパシタ121の一端の電位は入力電圧Vinに、他端はVout となるので、キャパシタ121には入力電圧である正極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧Voff に相当する電荷が充電される。
【0115】
第1出力期間の第2の期間T02では、スイッチ161,112がオフされ、スイッチ113がオンに制御される。スイッチ161,112がオフされることにより、キャパシタ121にはオフセット電圧Voff が保持される。スイッチ113をオンすることにより、演算増幅器70の2つの逆相入力端子のうちキャパシタ121に直接接続された逆相入力端子に出力端子102の電位を基準としてオフセット電圧Voff が印加される。この結果、階調出力回路100−1〜100−nの各々において、出力電圧Vout は、Vout =Vin+Voff −Voff =Vinとなり、オフセット電圧は相殺され、入力電圧Vinと等しい出力電圧を得ることができる。
【0116】
次に、負極性の出力期間である第2出力期間では、スイッチ132がオン、スイッチ131がオフに制御されことによりキャパシタ122が選択される。また、スイッチ81がオフ、スイッチ82がオンに制御されることにより、トランジスタ301及び333が演算増幅器70の入力段の差動対として動作する。また、負極性の出力期間である第2出力期間では、スイッチ161はオフに制御される。
【0117】
第2出力期間の第1の期間T01では、スイッチ162,112はオン、スイッチ113はオフ、第2出力期間の第2の期間T02では、スイッチ162,112はオフ、スイッチ113はオンに制御される。第2出力期間においても階調出力回路100−1〜100−nの各々において、入力電圧である負極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧がキャパシタ122に充電され、第1出力期間と同様にオフセット電圧が相殺され、入力電圧Vinと等しい出力電圧を得ることができる。
【0118】
第2出力期間経過後の図示せぬ各出力期間においても、上記のように極性に従って各スイッチを制御することによりオフセット電圧が補正され、入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。階調出力回路100−1〜100−nにより電流増幅された階調電圧の中から選択回路2−1〜2−mにより駆動に必要な電圧が選択され、データ線に出力される。
【0119】
なお、図18のタイミングチャートでは、各スイッチには遅延がなく制御手段3によるスイッチ制御が同時になされる場合について示しているが、各スイッチが遅延を有する場合には、第1の期間T01においてスイッチ113がオフになる前にスイッチ161及び112がオンにならないよう、また、第2の期間T02においてスイッチ162及び112がオフになる前にスイッチ113がオンにならないように、遅延を考慮してスイッチ制御が行われる。
【0120】
このように、図17に示した駆動回路では、各階調出力回路に入力される入力電圧である正極性及び負極性の2つの階調電圧にそれぞれ対応付けられた2つのキャパシタを設けているため、正極性及び負極性の2つの階調電圧がそれぞれ入力される場合に演算増幅器70に生じるオフセット電圧をキャパシタ121及び122にそれぞれ記憶、保持させることができる。一度、これら2つのキャパシタにそれぞれオフセット電圧を記憶、保持させると、次に同じ極性の階調電圧が入力される出力期間において、キャパシタを充放電させる必要がなく、スイッチング時に生じる容量結合の影響により変動した電荷を補充するだけでよい。そのため、キャパシタには電荷の充放電による電力消費がほとんどない。
【0121】
また、各キャパシタに1度オフセット電圧を記憶させると充放電による電力消費がほとんどないので、スイッチング時に生じる容量結合の影響を抑えるために各キャパシタの容量を大きくしても消費電力を増大させずに出力精度を高めることができる。
【0122】
図19は図17に示した駆動回路の各階調出力回路の別の動作例を示すタイミングチャートである。図18では、各出力期間にオフセット補正動作(オフセット電圧記憶動作)を必ず行なっていたが、図19では、所定のM個の出力期間(Mは4以上の正の偶数)内の最初の第1、第2出力期間にのみオフセット補正動作を行なうという点が異なる。なお、各階調出力回路及び演算増幅器70のスイッチ161,162,112,113,131,132,81及び82は制御手段3により制御される。また、所定のM個の出力期間は、階調出力回路の出力精度がリークのために低下しない期間に設定する必要がある。
【0123】
図19を参照すると、最初の第1、第2出力期間では図18の第1、第2出力期間におけるスイッチ制御と同様の制御が行われる。したがって、第1出力期間では、各階調出力回路に入力される正極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧がキャパシタ121に充電、保持され、キャパシタ121に記憶されたオフセット電圧を用いて演算増幅器70の出力が補正されることにより、各階調出力回路において入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0124】
同様に、第2出力期間では、各階調出力回路に入力される負極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧がキャパシタ122に充電、保持され、キャパシタ122に記憶されたオフセット電圧を用いて演算増幅器70の出力が補正されることにより、各階調出力回路において入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0125】
次に、第3〜第M出力期間の内、正極性の階調電圧が各階調出力回路に入力される出力期間(正極性の出力期間)では、第1出力期間において正極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ121に記憶、保持されているため、期間T01に行うオフセット補正動作を行うことなく演算増幅器70の出力を補正することができる。なお、第3〜第M出力期間の内、正極性の出力期間では、スイッチ81及び131はオンされ、スイッチ82及び132はオフされる。
【0126】
同様に、第3〜第M出力期間の内、負極性の階調電圧が各階調出力回路に入力される出力期間(負極性の出力期間)では、第2出力期間において負極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ122に記憶、保持されているため、期間T01に行うオフセット補正動作を行うことなく演算増幅器70の出力を補正することができる。なお、第3〜第M出力期間の内、負極性の出力期間では、スイッチ81及び131はオフされ、スイッチ82及び132はオンされる。
【0127】
図19の動作例に従って制御手段3により図17に示した駆動回路を動作させることにより、第1〜第M出力期間において、最初の第1、第2出力期間のみオフセット補正動作を行い、それ以降の第3〜第M出力期間においてオフセット補正動作を行うことなく補正電圧出力が可能である。したがって、第1〜第M出力期間における消費電力を図18のタイミングチャートに従った動作よりも抑えることができる。
【0128】
このように、図19のタイミングチャートに従った動作を行うことにより、図18に従った動作と同様に高精度なオフセット補正を行うことが可能であり、また、図18に従って図17に示した駆動回路を動作させる場合より低消費電力化を実現することができる。なお、制御手段3は、外部信号により、図17に示した駆動回路を用いた表示装置の電源投入時、あるいは、駆動回路が停止状態から再動作する場合に必ずオフセット補正動作を行うように制御してもよい。
【0129】
以上説明したように、図17に示した駆動回路においても、図1に示した駆動回路と同様の効果を得ることが可能である。すなわち、図16に示した駆動回路において、図1に示した駆動回路と同様の効果を得ることが可能である。
【0130】
次に、図16に示した駆動回路と図1に示した駆動回路との性能の差について説明する。
【0131】
図1に示した駆動回路では、極性が反転されると、反転前の入力電圧レベルに対応するキャパシタに代えて反転後の入力電圧レベルに対応するキャパシタがスイッチ141あるいは142を介して演算増幅器103の逆相入力端子へと接続される。逆相入力端子にはゲート容量などの寄生容量が存在するが、この寄生容量は極性反転前の入力電圧レベルに応じた電圧で充電されている。図6に示した動作例における第3〜第M出力期間では、オフセット補正動作を行うことなく第1出力期間及び第2出力期間にキャパシタに保持させたオフセット電圧を用いて演算増幅器の出力の補正を行っている。この場合、極性反転後に逆相入力端子がスイッチ141あるいは142を介して異なるキャパシタへ接続されると、逆相入力端子の寄生容量が極性反転前の入力電圧レベルに応じた電圧で充電されているため、キャパシタに保持していた電荷が変動し、補正出力電圧の精度が低下する場合がある。
【0132】
一方、図16に示した駆動回路では、演算増幅器70にキャパシタ121及び122とそれぞれ直接接続された2つの逆相入力端子が設けられているため、図1に示した駆動回路において生じるキャパシタに保持していた電荷の変動はなく、図1に示した駆動回路よりも高精度な補正電圧出力が可能となる。
【0133】
なお、図16に示した演算増幅器70の構成は図17に示した構成に限られるものではない。以下に、図15に示した演算増幅器103を用いて図16に示した各階調出力回路を構成した場合を例に挙げて、図16に示した演算増幅器70の別の構成例について図面を参照して説明する。
【0134】
図20は図15に示した構成の演算増幅器を図16に示した各階調出力回路の演算増幅器70に適用した場合の表示装置の駆動回路の構成を示す図である。図20に示した構成の演算増幅器70では、ゲート電極が正相入力端子に対応するNMOSトランジスタ(正相入力トランジスタ)201に対して2つのNMOSトランジスタ(逆相入力トランジスタ)232及び233が並列に設けられ、また、ゲート電極が正相入力端子に対応するPMOSトランジスタ(正相入力トランジスタ)205に対しては2つのPMOSトランジスタ(逆相入力トランジスタ)236及び237が並列に設けられている。
【0135】
正相入力トランジスタ201に対して並列に設けられた2つの逆相入力トランジスタ232及び233のゲート電極はそれぞれ2つの逆相入力端子に対応し、キャパシタ121及び122と直接接続されている。また、2つの逆相入力トランジスタ232及び233のドレイン電極は共通接続され、ソース電極はスイッチ171及び172を介して共通接続されている。同様に、正相入力トランジスタ205に対して並列に設けられた2つの逆相入力トランジスタ236及び237のゲート電極はそれぞれ2つの逆相入力端子に対応し、キャパシタ121及び122と直接接続されている。また、2つの逆相入力トランジスタ236及び237のドレイン電極は共通接続され、ソース電極はスイッチ181及び182を介して共通接続されている。
【0136】
次に、図20に示した表示装置の駆動回路の動作について説明する。図21は図20に示した駆動回路の各階調出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。図21では、図20の階調電圧生成手段1のn個の出力端子の各々から正極性及び負極性の階調電圧が周期的に交互に出力される場合において、正極性の階調電圧が出力される第1出力期間及び負極性の階調電圧が出力される第2出力期間の2つの出力期間における各階調出力回路のスイッチの状態が示されている。なお、各階調出力回路及び演算増幅器70のスイッチ161,162,112,113,131,132,171,172,181及び182は制御手段3により制御される。
【0137】
図21を参照すると、正極性の出力期間である第1出力期間では、スイッチ171及び181がオン、スイッチ172及び182がオフに制御されることにより、トランジスタ201及び232が演算増幅器70の入力段の一方の差動対として動作し、トランジスタ205及び236が演算増幅器70の入力段の他方の差動対として動作する。また、第1出力期間において、スイッチ161,162,112,113,131及び132が図18に示した動作例と同様に制御される。したがって、第1出力期間の第1の期間T01において、キャパシタ121には入力電圧である正極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧に相当する電荷が充電され、第1出力期間の第2の期間T02では、オフセット電圧は相殺され、入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0138】
負極性の出力期間である第2出力期間では、スイッチ171及び181がオフ、スイッチ172及び182がオンに制御されることにより、トランジスタ201及び233が演算増幅器70の入力段の一方の差動対として動作し、トランジスタ205及び237が演算増幅器70の入力段の他方の差動対として動作する。また、第2出力期間において、スイッチ161,162,112,113,131及び132が図18に示した動作例と同様に制御される。したがって、第2出力期間の第1の期間T01において、キャパシタ122には入力
電圧である負極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧に相当する電荷が充電され、第2出力期間の第2の期間T02では、オフセット電圧は相殺され、入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0139】
第2出力期間経過後の図示せぬ各出力期間においても、上記のように極性に従って各スイッチを制御することによりオフセット電圧が補正され、入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。階調出力回路100−1〜100−nにより電流増幅された階調電圧の中から選択回路2−1〜2−mにより駆動に必要な電圧が選択され、データ線に出力される。
【0140】
なお、図21のタイミングチャートでは、各スイッチには遅延がなく制御手段3によるスイッチ制御が同時になされる場合について示しているが、各スイッチが遅延を有する場合には、第1の期間T01においてスイッチ113がオフになる前にスイッチ161及び112がオンにならないよう、また、第2の期間T02においてスイッチ162及び112がオフになる前にスイッチ113がオンにならないように、遅延を考慮してスイッチ制御が行われる。
【0141】
以上説明したように図20に示した駆動回路を動作させることにより、図20に示した駆動回路においても、図18の動作例に従って図17に示した駆動回路を動作させる場合と同様の効果が得られることは明らかである。
【0142】
図22は図20に示した駆動回路の各階調出力回路の別の動作例を示すタイミングチャートである。図21では、各出力期間にオフセット補正動作(オフセット電圧記憶動作)を必ず行なっていたが、図22では、所定のM個の出力期間(Mは4以上の正の偶数)内の最初の第1、第2出力期間にのみオフセット補正動作を行なうという点が異なる。なお、各階調出力回路及び演算増幅器70のスイッチ161,162,112,113,131,132,171,172,181及び182は制御手段3により制御される。また、所定のM個の出力期間は、階調出力回路の出力精度がリークのために低下しない期間に設定する必要がある。
【0143】
図22を参照すると、最初の第1、第2出力期間では図21の第1、第2出力期間におけるスイッチ制御と同様の制御が行われる。したがって、第1、第2出力期間では、図21を用いて上述したように各階調出力回路において入力電圧と等しい出力電圧を得ることができる。
【0144】
第3〜第M出力期間の内、正極性の階調電圧が各階調出力回路に入力される出力期間(正極性の出力期間)では、第1出力期間において正極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ121に記憶、保持されているため、期間T01に行うオフセット補正動作を行うことなく演算増幅器70の出力を補正することができる。なお、第3〜第M出力期間の内、正極性の出力期間では、スイッチ131,171及び181はオンされ、スイッチ132,172及び182はオフされる。
【0145】
同様に、第3〜第M出力期間の内、負極性の階調電圧が各階調出力回路に入力される出力期間(負極性の出力期間)では、第2出力期間において負極性の階調電圧に応じて演算増幅器70に生じるオフセット電圧に相当する電荷がキャパシタ122に記憶、保持されているため、期間T01に行うオフセット補正動作を行うことなく演算増幅器70の出力を補正することができる。なお、第3〜第M出力期間の内、負極性の出力期間では、スイッチ131,171及び181はオフされ、スイッチ132,172及び182はオンされる。
【0146】
なお、制御手段3は、外部信号により、図20に示した駆動回路を用いた表示装置の電源投入時、あるいは、駆動回路が停止状態から再動作する場合に必ずオフセット補正動作を行うように制御してもよい。
【0147】
以上説明したように図20に示した駆動回路を動作させることにより、図20に示した駆動回路においても、図19の動作例に従って図17に示した駆動回路を動作させる場合と同様の効果が得られることは明らかである。
【0148】
なお、図16に示した演算増幅器70の構成は図17や図20に示した構成に限られるものではなく、すなわち、図16に示した演算増幅器70に適用可能な演算増幅器は図14や図15に示した構成の演算増幅器に限られるものではなく、どのような形態の演算増幅器でも図17や図20に示したように2つの逆相入力端子を設けることにより、図16に示した演算増幅器70として用いることができる。
【0149】
ところで、図1,8,11及び16に示した駆動回路では、オフセット補正動作(オフセット電圧記憶動作)を行う期間T01は、データ線負荷とキャパシタの両方を駆動して出力電圧が安定するのに十分な期間に設定する必要がある。そこで、各階調出力回路の出力端子102にスイッチを設け、オフセット補正動作を行う期間T01においてスイッチをオフさせて各階調出力回路を負荷から切り離し、補正電圧出力を行う期間T02にスイッチをオンさせて各階調出力回路を負荷に接続するようにする。その結果、期間T01ではデータ線負荷を駆動しなくてよく、キャパシタにオフセット電圧を記憶させるだけであるため、期間T01を短縮させることができる。
【0150】
次に、本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いた液晶表示装置について図面を用いて説明する。
【0151】
図23は本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いた液晶表示装置のソースドライバの構成を示す図である。図23に示したソースドライバでは、階調に応じたデジタル信号が入力され、クロックに同期して全出力分のデジタル信号が順々にレジスタ32に格納される。その後、全データをラッチ33でラッチすると共に、本発明の上記各実施形態による駆動回路である駆動回路34を通してデジタル信号を液晶の電圧−透過率特性に対応するアナログ信号へと変換してデータ線へと出力する。本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を液晶表示装置のソースドライバに組み込むことにより、低消費電力、高精度出力可能なソースドライバを実現することができる。
【0152】
図24は本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いたソースドライバを組み込んだアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置の構成を示す図である。図24に示したアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置では、コントローラ35が、映像信号、クロック、垂直及び水平同期信号を受けて、階調電圧の信号を出力するソースドライバ36と、走査信号を出力するゲートドライバ37とを制御する。図23のソースドライバを液晶表示装置のソースドライバ36として使用することにより、低消費電力、高い表示品質を有する液晶表示装置を実現することができる。
【0153】
次に、本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いた携帯用電子機器について説明する。
【0154】
本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型表示装置の用途として、携帯用電子機器、特に、携帯電話機に代表される携帯情報端末が挙げられる。以下、本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型表示装置を組み込んだ携帯情報端末の一例として、携帯電話機について図面を用いて説明する。
【0155】
図25は本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型表示装置を組み込んだ携帯電話機を示す図である。図25において、この携帯電話機は、筐体601と、アンテナ602と、音声入力部603と、音声出力部604と、キーパッド605と、表示部606とから構成されている。本発明では、アクティブマトリクス型表示装置が用いられた表示パネルに図24の表示装置を用いることができる。図24の表示装置を携帯電話機の表示部606に用いることにより、低消費電力、高い表示品質を有する携帯電話機を実現することができる。
【0156】
【発明の効果】
本発明による効果は、低消費電力、高精度出力及び低コストを実現することができることである。その理由は、各階調出力回路の記憶手段に、階調電圧生成手段からの入力信号の階調電圧レベルに応じて演算増幅器に発生するオフセット電圧の各々を予め記憶させておくためであり、これにより、入力信号の階調電圧レベルが変化する度に、既に記憶されていたオフセット電圧を消去して新たなオフセット電圧を記憶するようにしていた従来の技術と比較して、消費電力を低減することができる。
【0157】
また、各階調出力回路において、記憶手段として複数のキャパシタを用い、入力信号の階調電圧レベルに応じて選択される一のキャパシタに、オフセット電圧を記憶、保持させ、この保持されたオフセット電圧を用いて演算増幅器の出力が補正される。そのため、演算増幅器の出力の補正を高精度に行うことができ、高精度出力が可能となる。また、一度オフセット電圧が記憶、保持されると、次に同じ階調電圧レベルを有する入力信号が階調出力回路に供給されたときに、同じキャパシタが選択されこのキャパシタに保持されているオフセット電圧を用いて演算増幅器の出力が補正されるので、キャパシタの充放電による電力消費がほとんどなく、電力消費を最小限に抑えることが可能となる。
【0158】
また、階調出力回路は階調電圧生成手段の複数の出力端子に対してそれぞれ設けられている、すなわち、階調毎に階調出力回路が設けられているので、階調数が駆動回路の出力数よりも少ない場合、データ線毎に出力回路を設ける構成よりも出力回路数を削減することができる。よって、回路の省面積化を行うことができ、低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図2】1画素のコモン電圧の波形及び液晶に印加される信号電圧のうち最大振幅の信号電圧の波形を示す図であり、図2(a)はコモンDC駆動方式による各波形を示す図であり、図2 (b)はコモン反転駆動方式による各波形を示す図である。
【図3】図1の駆動回路の階調電圧生成手段1の構成例を示す図であり、図3(a)はコモンDC駆動方式を使用する場合の階調電圧生成手段1の構成例を示す図であり、図3(b)はコモン反転駆動方式を使用する場合の階調電圧生成手段1の構成例を示す図である。
【図4】図1の制御手段3の動作を説明するための図である。
【図5】図1の駆動回路の各階調出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。
【図6】図1の駆動回路の各階調出力回路の別の動作例を示すタイミングチャートである。
【図7】図1の各階調出力回路を図6のタイミングチャートに従って動作させる場合の制御手段3の制御内容を示すための図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図9】図8の駆動回路の各階調出力回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】図8の駆動回路の各階調出力回路の出力電圧波形及び図1の駆動回路の各階調出力回路の出力電圧波形を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図12】図11の駆動回路の各階調出力回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】アクティブマトリクス型有機EL表示装置の最も単純な画素構成を示す図である。
【図14】図1の駆動回路の各階調出力回路の演算増幅器103の構成を示す図である。
【図15】図1の駆動回路の各階調出力回路の演算増幅器103の別の構成を示す図である。
【図16】本発明の第4の実施形態による表示装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図17】図14に示した構成の演算増幅器を図16の各階調出力回路の演算増幅器70に適用した場合の表示装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図18】図17の駆動回路の各階調出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。
【図19】図17の駆動回路の各階調出力回路の別の動作例を示すタイミングチャートである。
【図20】図15に示した構成の演算増幅器を図16の各階調出力回路の演算増幅器70に適用した場合の表示装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図21】図20の駆動回路の各階調出力回路の動作例を示すタイミングチャートである。
【図22】図20の駆動回路の各階調出力回路の別の動作例を示すタイミングチャートである。
【図23】本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いた液晶表示装置のソースドライバの構成を示す図である。
【図24】本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いたソースドライバを組み込んだアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置の構成を示す図である。
【図25】本発明の上記各実施形態による表示装置の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型表示装置を組み込んだ携帯電話機を示す図である。
【図26】従来の第1のデータ線駆動回路の構成を示す図である。
【図27】従来の第2のデータ線駆動回路の構成を示す図である。
【図28】従来の出力回路の構成を示す図である。
【図29】図28の出力回路の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 階調電圧生成手段
2−1〜2−m 選択回路
3 制御手段
100−1〜100−n〜100−2n 階調出力回路
101 回路入力端子
102 回路出力端子
70,103 演算増幅器
71,104 オフセット補正回路
111,112,113,131,132,141,
142,151,152,161,162 スイッチ
121,122,123,124 キャパシタ
Claims (13)
- 複数の階調電圧を生成する階調電圧生成手段と、この階調電圧生成手段の複数の出力端子に対してそれぞれ設けられ、前記階調電圧生成手段の出力端子を介して入力される入力信号をインピーダンス変換する演算増幅器をそれぞれ有する複数の階調出力回路と、これら複数の階調出力回路の出力信号の中から表示装置の駆動に必要な信号を選択する選択手段とを含む表示装置の駆動回路であって、
前記複数の階調出力回路の各々は、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記演算増幅器に発生するオフセット電圧の各々を記憶する複数のキャパシタを有し、
前記複数のキャパシタに記憶された前記オフセット電圧を用いて前記演算増幅器の出力を補正すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御する制御手段を含み、
前記制御手段は、第1の期間に、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記複数のキャパシタの中から一のキャパシタを選択しこの選択されるキャパシタに前記演算増幅器のオフセット電圧を記憶させるべく前記複数の階調出力回路の各々を制御し、前記第1の期間より後の第2の期間に、前記選択されるキャパシタに記憶された前記オフセット電圧を用いて前記演算増幅器の出力を補正すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする表示装置の駆動回路。 - 前記第1及び第2の期間が1出力期間に設定され、前記制御手段は、前記1出力期間の前記第1の期間に、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記複数のキャパシタの中から一のキャパシタを選択しこの選択されるキャパシタに前記演算増幅器のオフセット電圧を記憶させるべく前記複数の階調出力回路の各々を制御し、前記1出力期間の前記第2の期間に、前記選択されるキャパシタに記憶された前記オフセット電圧を用いて前記演算増幅器の出力を補正すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする請求項1記載の表示装置の駆動回路。
- 前記複数の階調出力回路の各々において、前記入力信号が供給される回路入力端子と前記演算増幅器の一対の入力端子の一方とが接続されており、
前記制御手段は、前記第1の期間に、前記選択されるキャパシタの一端を前記回路入力端子に接続すると共にその他端を前記一対の入力端子の他方及び前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御し、前記第2の期間に、前記一端を前記回路入力端子から切り離し前記他端を前記演算増幅器の出力端子から切り離すと共に、前記一端を前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置の駆動回路。 - 前記制御手段は、前記1出力期間より後の出力期間における前記入力信号の階調電圧レベルが前記1出力期間における前記入力信号の階調電圧レベルと同一である場合、当該後の出力期間を通じて前記第2の期間における制御のみを前記複数の階調出力回路の各々に対して行うことを特徴とする請求項2記載の表示装置の駆動回路。
- 前記制御手段は、前記1出力期間より後の出力期間における前記入力信号の階調電圧レベルが前記1出力期間における前記入力信号の階調電圧レベルと同一であり、かつ、当該後の出力期間が前記1出力期間が経過してから所定の期間内の出力期間である場合、当該後の出力期間を通じて前記第2の期間における制御のみを前記複数の階調出力回路の各々に対して行うことを特徴とする請求項2記載の表示装置の駆動回路。
- 前記複数の階調出力回路の各々は、前記一対の入力端子の他方と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第1のスイッチと、前記一対の入力端子の一方と前記回路入力端子との接続点に一端が接続される第2のスイッチと、前記第2のスイッチの他端と前記出力端子との間に接続される第3のスイッチと、前記第2のスイッチの他端と前記複数のキャパシタの各一端との間にそれぞれ接続される複数の第1キャパシタ選択スイッチと、前記一対の入力端子の他方と前記複数のキャパシタの各他端との間にそれぞれ接続される複数の第2キャパシタ選択スイッチとを有し、
前記制御手段は、前記第1の期間に、前記選択されるキャパシタの一端を前記回路入力端子に接続すると共にその他端を前記一対の入力端子の他方及び前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々の前記スイッチを制御し、前記第2の期間に、前記一端を前記回路入力端子から切り離し前記他端を前記演算増幅器の出力端子から切り離すと共に、前記一端を前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々の前記スイッチを制御することを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動回路。 - 前記複数の階調出力回路の各々は、前記入力信号の階調電圧レベルに応じて前記演算増幅器に発生するオフセット電圧の各々を記憶する2つのキャパシタと、前記一対の入力端子の他方と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第1のスイッチと、前記一対の入力端子の一方と前記回路入力端子との接続点に一端が接続される第2のスイッチと、前記第2のスイッチの他端と前記出力端子との間に接続される第3のスイッチと、前記第2のスイッチの他端と前記2つのキャパシタの各一端との間にそれぞれ接続される2つの第1キャパシタ選択スイッチと、前記一対の入力端子の他方と前記2つのキャパシタの各他端との間にそれぞれ接続される2つの第2キャパシタ選択スイッチとを有し、
前記制御手段は、前記第1の期間に、前記入力信号の階調電圧の極性に応じて前記2つのキャパシタの中の一のキャパシタを選択し、前記選択されるキャパシタの一端を前記回路入力端子に接続すると共にその他端を前記一対の入力端子の他方及び前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々の前記スイッチを制御し、前記第2の期間に、前記一端を前記回路入力端子から切り離し前記他端を前記演算増幅器の出力端子から切り離すと共に、前記一端を前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々の前記スイッチを制御することを特徴とする請求項3記載の表示装置の駆動回路。 - 前記複数の階調出力回路の各々において、前記入力信号が供給される回路入力端子と前記演算増幅器の一対の入力端子の一方とが接続され、前記演算増幅器は、前記複数のキャパシタの一端にそれぞれ接続され各々前記一対の入力端子の他方として機能しうる複数の端子を有し、
前記制御手段は、前記第1の期間に、前記複数の端子のうち前記選択されるキャパシタに接続された端子を前記一対の入力端子の他方として機能せしめ、前記選択されるキャパシタの他端を前記回路入力端子に接続すると共にその一端を前記演算増幅器の出力端子に接続すべく、前記複数の階調出力回路の各々を制御し、前記第2の期間に、前記選択されるキャパシタの他端を前記回路入力端子から切り離しその一端を前記演算増幅器の出力端子から切り離すと共に、その他端を前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の表示装置の駆動回路。 - 前記演算増幅器は、前記一対の入力端子の一方に制御電極が接続され前記演算増幅器の入力段の差動トランジスタ対を構成する第1のトランジスタと、前記複数の端子に制御電極がそれぞれ接続され、各々前記第1のトランジスタと共に前記差動トランジスタ対を構成しうる複数のトランジスタとを有し、
前記制御手段は、前記第1の期間に、前記複数のトランジスタのうち前記選択されるキャパシタに前記複数の端子の一つを介して接続された制御電極を有するトランジスタと前記第1のトランジスタとにより前記差動トランジスタ対を構成せしめることにより、前記複数の端子のうち前記選択されるキャパシタに接続された端子を前記一対の入力端子の他方として機能せしめることを特徴とする請求項8記載の表示装置の駆動回路。 - 前記複数の階調出力回路の各々は、前記一対の入力端子の一方と前記回路入力端子との接続点に一端が接続される第1のスイッチと、前記第1のスイッチの他端と前記演算増幅器の出力端子との間に接続される第2のスイッチと、前記第1のスイッチの他端と前記複数のキャパシタの各他端との間にそれぞれ接続される複数のキャパシタ選択スイッチと、前記複数の端子と前記演算増幅器の出力端子との間にそれぞれ接続される複数のスイッチとを有し、
前記制御手段は、前記第1の期間に、前記複数の端子のうち前記選択されるキャパシタに接続された端子を前記一対の入力端子の他方として機能せしめるべく前記複数の階調出力回路の各々の前記スイッチを制御し、前記第2の期間に、前記選択されるキャパシタの他端を前記回路入力端子から切り離しその一端を前記演算増幅器の出力端子から切り離すと共に、その他端を前記演算増幅器の出力端子に接続すべく前記複数の階調出力回路の各々の前記スイッチを制御することを特徴とする請求項8記載の表示装置の駆動回路。 - 前記複数の階調出力回路の各々は、補正後の前記演算増幅器の出力信号の階調電圧をそれぞれ保持する複数の補正出力電圧保持キャパシタを更に有し、
前記制御手段は、前記複数の階調出力回路の各々の前記演算増幅器の出力を補正する際、前記入力信号の階調電圧レベルに応じた一の前記補正出力電圧保持キャパシタが保持する電圧を前記演算増幅器の出力端子に印加すべく前記複数の階調出力回路の各々を制御することを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の表示装置の駆動回路。 - 請求項1〜11いずれか記載の表示装置の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型表示装置を表示部として備えることを特徴とする携帯電話機。
- 請求項1〜11いずれか記載の表示装置の駆動回路を用いたアクティブマトリクス型表示装置を表示部として備えることを特徴とする携帯用電子機器。
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