JP4485641B2 - 超音波流量計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
送信側としても受信側としても働く1対の超音波送受波器を、流路中の上流側と下流側に一定の距離を離して配設し、上流側の送受波器から下流側の送受波器へ超音波パルスを送信したときの超音波の順方向伝搬時間と、下流側の送受波器から上流側の送受波器へ超音波パルスを送信したときの超音波の逆方向伝搬時間とから流体の流速を計測し、更に流量を演算する、順方向と逆方向の伝搬速度の差を利用する超音波流量計が周知である。
【0003】
この種の超音波流量計では、伝搬時間(到達時間ともいう)を測定するのに、送信側の送受波器から超音波パルスを送信した時点から、受信波の送受波器で受信する受信ポイントまでの基準クロックの数を計数している。
【0004】
そして、伝搬時間の測定精度を上げるために、先ず第1の送信を行い、その受信と同時に第2の送信を行い、またその受信と同時に第3の送信を行い、これを一定の複数回連続することで、複数回の送受信を繰り返し、前記伝搬時間を複数回分まとめて測定していた。
【0005】
こうすることで、順方向と逆方向の伝搬時間をそれぞれ1回の送受信のみで測定する場合に比較して測定精度を複数倍に向上させ、実質的な伝搬時間測定の分解能を複数倍に上げていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液体用の流量計では、気体用に比較して流体中の音速が速いため超音波の伝搬時間が短くなるため、その分高分解能で伝搬時間を測定することが要求される。また、流量計を小型に構成するためには、2つの超音波送受波器間の距離を小さくする必要があり、そのために伝搬時間が短くなるので、やはり高分解能での伝搬時間測定が要求される。
【0007】
しかし、超音波の送信は瞬間的なものでも、1回の受信波は減衰するのに100μs以上かかるため、伝搬時間が100μs以下だと受信波が減衰するまでに次の超音波パルスが到達してしまって、これがノイズとなり、受信ポイントを正確に特定することができないで、上述の複数回の連続的な送受信の繰り返しによる測定精度の向上ができなく、液体用の小型の超音波流量計の実現の大きな障害となっていた。
【0008】
また、繰り返し送受信を行わず1回の伝搬時間を高分解能で測定するには、極めて高い周波数のGHzオーダーの基準クロックが必要になり、技術的にも、消費電流的にも、コスト的にも問題であった。
【0009】
そこで、本発明は、極めて高い周波数の基準クロックを用いないで、高い測定精度が得られ、液体用の小型の超音波流量計の実現を図ることができる超音波流量計を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、送信側にも受信側にも働く少なくとも1対の超音波送受波器を設け、流体の流れの中を順方向と逆方向にそれぞれ超音波の送受を行い、その各向きの到達時間から流速さらに流量を求める超音波流量計であって、
基準クロックを出力する基準クロック発振部と、
1回の測定に、一定の周期で複数回(n回)基準クロックに同期して送信側送受波器を駆動する駆動部と、
受信側の送受波器が接続され受信波の受信ポイントを検知する受信部と、
受信ポイントから直後のクロック同期ポイントまでをパルス長とする第1の時間パルスを出力するパルス出力部と、
順次複数個(n個)の第1の時間パルスが入力されると、これら複数個(n個)の第1の時間パルスのパルス長をアナログ的に加算した総和のパルス長を有する第3の時間パルスを出力するパルス加算部とを有し、
複数回行った送信駆動から受信ポイント直後のクロック同期ポイントまでを基準クロックで測定した時間の総和から、第3の時間パルスのパルス長を基準クロックで測定した値を減ずることで到達時間を得るようにしたことを特徴とする超音波流量計である。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の超音波流量計において、パルス加算部を積分回路で構成したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項3の発明は、送信側にも受信側にも働く少なくとも1対の超音波送受波器を設け、流体の流れの中を順方向と逆方向にそれぞれ超音波の送受を行い、その各向きの到達時間から流速さらに流量を求める超音波流量計であって、
基準クロックを出力する基準クロック発振部と、
1回の測定に、一定の周期で複数回(n回)基準クロックに同期して送信側送受波器を駆動する駆動部と、
受信側の送受波器が接続され受信波の受信ポイントを検知する受信部と、
受信ポイントから直後のクロック同期ポイントまでをパルス長とする第1の時間パルスを出力するパルス出力部と、
順次複数個(n個)の第1の時間パルスが入力されると、これら複数個(n個)の第1の時間パルスのパルス長をアナログ的に加算し、その和を逓倍(m倍)したパルス長を有する第4の時間パルスを出力するパルス加算逓倍部とを有し、
複数回(n回)行った送信駆動から受信ポイント直後の同期ポイントまでの基準クロックで測定した時間の和から、第4の時間パルスのパルス長を基準クロックで測定した値の1/mを減ずることで1回の到達時間を得るようにしたことを特徴とする超音波流量計である。
【0017】
請求項4の発明は、請求項3の超音波流量計において、前記パルス加算逓倍部を積分回路で構成したことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好ましい実施の形態を図面の実施例に基づいて説明する。
【0019】
〔参考例〕
図1は参考例の構成を示す。
【0020】
送受波器1,2は超音波振動子で送信側にも受信側にも使用できる。切替スイッチ3,4が図示の状態では、送受波器1は送信側、送受波器2は受信側として働く。両送受波器1,2は流体中を上流から下流及び下流から上流への超音波の送受を行う。
【0021】
受信部5は受信側の送受波器(例えば2)が接続され受信ポイントを検知すると受信波検知信号を出力する。なお、受信部5は受信波の第3波と第4波の間のゼロクロスポイントを受信ポイントとして検知する(図2参照)。
【0022】
同期部6は制御部7からのスタート信号を受けるとその後の最初の基準クロックとの同期ポイントにおいて送信指令信号を駆動部8へ出力する(図2参照)。
【0023】
駆動部8は同期部6より送信指令信号を受けると送信側の送受波器(例えば1)を駆動する。
【0024】
パルス出力部9は受信部5より入力される受信波検知信号で“High”になりその後の最初の基準クロック同期ポイントで“Low”となる第1の時間パルスを出力する(図2)。この第1の時間パルスのパルス長を図2では符号T1 で示す。
【0025】
パルス逓倍部10はパルス出力部9よりの第1の時間パルスを入力し時間パルスが“Low”となるとともに時間パルス長T1 をm倍したパルス長mT1 の第2の時間パルスを出力する(図2)。
【0026】
第1のカウンタ11は同期部6からの送信指令信号入力時からパルス出力部9からの第1の時間パルスの立下がりエッジまでの時間を基準クロック発振部12からの基準クロックの同期ポイントをカウントすることで測定する。この値は制御部7に出力される。
【0027】
この第1のカウンタ11は制御部7よりのスタート信号でリセットされるようになっている。第2のカウンタ13はパルス逓倍部10からの第2の時間パルスのパルス長を基準クロックの同期ポイントをカウントすることで測定する。その時間(カウント値)は制御部7が読み取る。
【0028】
制御部7は一定時間間隔で送受切替信号を反転させることにより2つの送受波器1,2の役割の切り替えを行う。各切り替え後、毎回、切り替えによるノイズ等がおさまる時間をおいて、スタート信号を出力する。そして、全測定を終了すると(第2の時間パルスで検知)、第1のカウンタ11、第2のカウンタ13の測定値(カウント値)を読み取り、順方向到達時間を演算、直前に行った逆向きでの測定値とを用いて、その間の流速・流量を演算する。
【0029】
この参考例では、順方向と逆方向のそれぞれ1度の送信で必要な分解能を確保しようというものである。送信を1度しか行わないので受信も1回、よって受信の減衰は関係ない(測定間隔は減衰時間より十分大きい)。
【0030】
従来技術では、基準クロックの周期が到達時間測定の分解能となる。しかし本参考例では受信ポイントから直後の基準クロック同期ポイントまでの時間T1 をアナログ的にm倍してmT1 とし、それを基準クロックで測定することで到達時間測定の分解能をm倍とすることが可能である。
【0031】
基準クロック周期をT、第2の時間パルスの測定結果をkとすると、
到達時間=T・(n′−k/m)
となる。なお、n′は図2に示すように送信駆動時点から受信波の受信ポイントの直後の基準クロック同期ポイントまでを基準クロックで測定した第1のカウンタ11のカウント値で、図2に示す第1の時間パルスの立下がりポイントにおける基準クロック同期ポイントの数に相当する。
【0032】
精度良い到達時間測定のためには、アナログ的に構成するパルス逓倍部10で決まるmの大きさを正しく設定する必要がある。基準クロックの1周期という明確な時間を逓倍しその結果を基準クロックで時間測定することにより正確なmを得ることができる。また、定期的にこの測定を行いmを修正(較正)することでパルス逓倍部10の温度変化等をある程度許容でき、よって高価な高性能の部品を使う必要がない。
【0033】
図1のパルス逓倍部10は、図3(a)のように積分回路で構成することができる。この回路は、オペアンプ14、コンパレータ15、ORゲート16、基準電圧−E,E、抵抗R1,R2、コンデンサC及び第1の時間パルスで閉じるスイッチS1等を図示のように接続して構成されている。
【0034】
図3(b)は、同図(a)の回路の動作を示す信号波形図で、第1の時間パルスでスイッチS1,S2が閉じると、オペアンプ14の出力が積分動作で上昇する。
【0035】
変換スタート信号は第1の時間パルスの立下がりエッジから短いWAITを置いて立上がる信号を作って使用している。変換スタート信号の立上がりでスイッチS2が閉じるとオペアンプ14の出力が積分動作で下降して、コンパレータ15が第2の時間パルスの終了時点を定める。第2の時間パルスの立上がり時点は前記変換スタート信号の立上がりで定まる。こうして得た第2の時間パルスのパルス長はmT1 となり、mは積分回路の回路定数R1とR2から、
m=R1/R2
として定められる。
【0036】
〔実施例1〕
上記参考例では、1回の流速・流量の測定に、順方向と逆方向のそれぞれについて、各1回の送受信を行っているが、この実施例1では、1回の流速・流量の測定をするのに、受信波が確実に減衰する時間より大きな間隔をおいて複数回(n回)の送受信を行うことで、測定の精度をn倍に上げるもので、請求項1に対応する。
【0037】
n回の送受の間隔を受信波減衰に要する時間より大きくとることにより前回の受信波の悪影響をなしにでき、また基準クロックでカウントできないクロック周期以下の部分はn回分をアナログ的に加えて測定することにより、結果的に測定の精度(実質的な分解能)がn倍に向上する。
【0038】
図4はこの実施例の作用を説明する波形図である。
【0039】
第1回目から第n回目までの第1の時間パルスのパルス長をt1,t2,…,tnとすると、第3の時間パルスのパルス長は、第1の時間パルスの各パルス長をアナログ的に加算した値の、
第3の時間パルスのパルス長=t1+t2+…+tn
となるため、このパルス長を基準パルスを使用して計数測定する。そして複数回(n回)行った送信駆動から受信ポイント直後のクロック同期ポイントまでを基準クロックで測定した値Tl1,Tl2,…,Tlnの総和、
T(l1+l2+…+ln)
から第3の時間パルスのパルス長を減じて到達時間を求める。
【0040】
即ち、第3の時間パルスのパルス長t1+t2 +…+tnを基準パルスで測定したカウント値がkであるとすると、到達時間は、到達時間=T(l1+l2+…+ln−k)/nとなり、この到達時間に基いて得られる流速・流量の測定精度(分解能)は、参考例の場合のn倍になる。
【0041】
図5はこの実施例1のブロック図で、送受波器1,2は超音波振動子で送信側にも受信側にも使用できる。両送受波器1,2は流体中を上流から下流及び下流から上流への超音波の送受を行う。
【0042】
受信部5は受信側の送受波器(例えば2)が接続され受信ポイントを検知すると受信波検知信号を出力する。
【0043】
駆動指令部6Aは制御部7Aからのスタート信号を受けるとその後の最初の基準クロックとの同期ポイントにおいて送信指令信号を出力してその後は基準クロック一定数カウントする度に送信指令信号を出力する。これは1回の測定にn回繰り返される。
【0044】
駆動部8は駆動指令部6Aより送信指令信号を受けると送信側の送受波器(例えば1)を駆動する。
【0045】
パルス出力部9は受信部5より入力される受信検知信号で“High”になりその後の最初の基準クロック同期ポイントで“Low”となる第1の時間パルスを出力する。
【0046】
パルス加算部17はパルス出力部9よりのn個の第1の時間パルスを入力し最後(n個目)の第1の時間パルスが“Low”となるとともに第1の時間パルスの総パルス長をパルス長とする第3の時間パルスを出力する。
【0047】
第1のカウンタ11Aはn回ある駆動指令部6Aからの発振指令信号入力時からパルス出力部9からの時間パルスの立下がりエッジまでの時間の総和を基準クロック発振部12からの基準クロックの同期ポイントを第1のカウンタ11Aでカウントすることで測定する。この値は制御部7Aに出力される。
【0048】
なお、第1のカウンタ11Aは制御部7Aよりのスタート信号でリセットされるようになっている。第2のカウンタ13Aはパルス加算部17からの第3の時間パルスのパルス長を基準クロックの同期ポイントをカウントすることで測定する。その時間(カウント値)は制御部7Aが読み取る。
【0049】
制御部7Aは一定時間間隔で送受切替信号を反転させることにより2つの送受波器1,2の役割の切り替えを行う。各切り替え後、毎回、切り替えによるノイズ等がおさまる時間をおいて、スタート信号を出力する。そして、全測定を終了すると(第3の時間パルスで検知)、第1のカウンタ11A、第2のカウンタ13Aの測定値(カウント値)を読み取り、到達時間を演算し、この到達時間と、その直前に行った逆方向での到達時間の測定値とを用いて、その間の流速・流量を演算する。
【0050】
なお、この実施例1で、パルス加算部17を積分回路で構成することができる(請求項2)。図6(a)はこの積分回路の回路図で、前記参考例における図3(a)の積分回路とほぼ同様の構成であるが、積分抵抗Rは1個だけである。同図(b)にその作用を示すが、第1の時間パルスが一定の時間間隔でn個入力されると、その都度スイッチS1がオンして積分回路を構成するオペアンプ14の出力が積分定数R×Cで上昇する。
【0051】
変換スタート信号はn番目の第1の時間パルスの立下がりエッジから短いWAITを置いて立上がる信用を作って使用している。オペアンプ14の出力は変換スタート信号の立上がりからスタートして積分定数R×Cで下降する。そしてコンパレータ15でゼロ点を検出して第3の時間パルスの終了時点としている。
【0052】
〔実施例2〕
この実施例2は請求項3に対応するもので、そのブロック図を図7に示す。このブロック図は、図5のブロック図と比較して、パルス加算部17の代わりにパルス加算逓倍部18を用いている点が大きな相違点である。
【0053】
送受波器1,2は超音波振動子で送信側にも受信側にも使用できる。両送受波器1,2は流体中を上流から下流及び下流から上流への超音波の送受を行う。
【0054】
受信部5は受信側の送受波器(例えば2)が接続され受信ポイントを検知すると受信波検知信号を出力する。
【0055】
駆動指令部6Aは制御部7Bからのスタート信号を受けるとその後の最初の基準クロックとの同期ポイントにおいて送信指令信号を出力してその後は基準クロック一定数カウントする度に送信指令信号を出力する。これは1回の測定にn回繰り返される。
【0056】
駆動部8は駆動指令部6Aより送信指令信号を受けると送信側の送受波器(例えば1)を駆動する。
【0057】
パルス出力部9は受信部5より入力される受信検知信号で“High”になりその後の最初の基準クロック同期ポイントで“Low”となる第1の時間パルスを出力する。
【0058】
パルス加算逓倍部18はパルス出力部9からのn個の第1の時間パルスを入力し、これらn個の第1の時間パルスのパルス長をアナログ的に加算し(こうして得た前記図4におけるパルス長がt1+t2+…+tnの第3の時間パルスと同じパルス長を得たあと)、更にその和をm倍に逓倍したパルス長を有する第4の時間パルスを出力する。この第4の時間パルスはn番目の第1の時間パルスが“Low”となるときに出力される。
【0059】
第1のカウンタ11Aはn回ある駆動指令部からの発振指令信号入力時からパルス出力部9からの時間パルスの立下がりエッジまでの時間の総和を基準クロック発振部12からの基準クロックの同期ポイントをカウントすることで測定する。この値は制御部7Bに出力される。
【0060】
なお、第1のカウンタ11Aは制御部7Bよりのスタート信号でリセットされるようになっている。第2のカウンタ13Aはパルス加算逓倍部18からの第4の時間パルスのパルス長を基準クロックの同期ポイントをカウントすることで測定する。その時間(カウント値)は制御部7Bが読み取る。
【0061】
制御部7Bは一定間隔で送受切替信号を反転させることにより2つの送受波器の役割の切り替えを行う。
【0062】
各切り替え後、毎回、切り替えによるノイズ等がおさまる時間をおいて、スタート信号を出力する。そして、全測定を終了すると(第4の時間パルスで検知)、第1のカウンタ11A、第2のカウンタ13Aの測定値(カウント値)を読み取り、到達時間を演算し、この到達時間とその直前に行った逆方向での測定値とを用いて、その間の流速・流量を演算する。
【0063】
なお、この実施例2で、パルス加算逓倍部18のmの正確な値を監視するために、通常の上記測定とは別に、定期的に基準クロックの1周期あるいはその整数倍をパルス長とするパルスを1個又は複数個パルス加算逓倍部18に入力して、その逓倍(m倍)されたパルス長を基準クロックで測定することにより逓倍値(m)を修正(較正)することができる。こうすることで、パルス加算逓倍部18の温度変化等をある程度許容でき、高価な高性能の部品を使わないでも測定精度を上げられる。
【0064】
図8は図7のパルス加算逓倍部18を積分回路で構成した回路の実施例で、同図(a)は回路図、(b)は作用を説明する波形図である。回路のハード的な構成は前記図3(a)と類似しており、その作用は図6(b)で説明したn個の第1の時間パルスのパルス長の加算動作と、図3(b)で説明したパルス長をm倍に逓倍する逓倍動作を合わせ持たせたと同じような動作をする。
【0065】
【発明の効果】
本発明の超音波流量計は上述のように構成されているので、従来技術が基準クロックで量子化した値で測定した到達時間に基いて流速・流量を求めていたために、避けることができなかった基準クロックの1周期という分解能の壁をブレークスルーして精度の高い超音波流量計を実現できる。また、基準クロックの1周期以下の測定精度が得られるため、基準クロックの周波数を高くしなくても、到達時間(伝搬時間)の小さい液体用の小型超音波流量計が実現できる。
【0067】
また、繰り返しの送受信回数を増やすことで、例えばn倍に精度が上がる。
【0068】
また、何れの発明も、基準クロックの周波数を高めることなく、高い測定精度が得られるので、逆に基準クロックの周波数を低くして、消費電流を減らし、電池駆動の超音波流量計の実現に寄与する利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例のブロック図である。
【図2】 図1の参考例の作用を説明する信号波形図である。
【図3】 図1の参考例に用いるパルス逓倍部の具体例で、同図(a)は電気回路図、同図(b)は作用を説明する信号波形図である。
【図4】 本発明の実施例1の作用を説明する信号波形図である。
【図5】 本発明の実施例1のブロック図である。
【図6】 図5の実施例に用いるパルス加算部の具体例で、同図(a)は電気回路図、同図(b)は作用を説明する信号波形図である。
【図7】 本発明の実施例2のブロック図である。
【図8】 図7の実施例に用いるパルス加算逓倍部の具体例で、同図(a)は電気回路図、同図(b)は作用を説明する信号波形図である。
【符号の説明】
1,2 超音波送受波器
3,4 切替スイッチ
5 受信部
6 同期部
6A 駆動指令部
7,7A,7B 制御部
8 駆動部
9 パルス出力部
10 パルス逓倍部
11,11A 第1のカウンタ
12 基準クロック発振部
13,13A 第2のカウンタ
14 オペアンプ
15 コンパレータ
16 ORゲート
17 パルス加算部
18 パルス加算逓倍部
Claims (4)
- 送信側にも受信側にも働く少なくとも1対の超音波送受波器を設け、流体の流れの中を順方向と逆方向にそれぞれ超音波の送受を行い、その各向きの到達時間から流速さらに流量を求める超音波流量計であって、
基準クロックを出力する基準クロック発振部と、
1回の測定に、一定の周期で複数回(n回)基準クロックに同期して送信側送受波器を駆動する駆動部と、
受信側の送受波器が接続され受信波の受信ポイントを検知する受信部と、
受信ポイントから直後のクロック同期ポイントまでをパルス長とする第1の時間パルスを出力するパルス出力部と、
順次複数個(n個)の第1の時間パルスが入力されると、これら複数個(n個)の第1の時間パルスのパルス長をアナログ的に加算した総和のパルス長を有する第3の時間パルスを出力するパルス加算部とを有し、
複数回行った送信駆動から受信ポイント直後のクロック同期ポイントまでを基準クロックで測定した時間の総和から、第3の時間パルスのパルス長を基準クロックで測定した値を減ずることで到達時間を得るようにしたことを特徴とする超音波流量計。 - パルス加算部を積分回路で構成したことを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
- 送信側にも受信側にも働く少なくとも1対の超音波送受波器を設け、流体の流れの中を順方向と逆方向にそれぞれ超音波の送受を行い、その各向きの到達時間から流速さらに流量を求める超音波流量計であって、
基準クロックを出力する基準クロック発振部と、
1回の測定に、一定の周期で複数回(n回)基準クロックに同期して送信側送受波器を駆動する駆動部と、
受信側の送受波器が接続され受信波の受信ポイントを検知する受信部と、
受信ポイントから直後のクロック同期ポイントまでをパルス長とする第1の時間パルスを出力するパルス出力部と、
順次複数個(n個)の第1の時間パルスが入力されると、これら複数個(n個)の第1の時間パルスのパルス長をアナログ的に加算し、その和を逓倍(m倍)したパルス長を有する第4の時間パルスを出力するパルス加算逓倍部とを有し、
複数回(n回)行った送信駆動から受信ポイント直後の同期ポイントまでの基準クロックで測定した時間の和から、第4の時間パルスのパルス長を基準クロックで測定した値の1/mを減ずることで1回の到達時間を得るようにしたことを特徴とする超音波流量計。 - 前記パルス加算逓倍部を積分回路で構成したことを特徴とする請求項3記載の超音波流量計。
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