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JP4479719B2 - 光パルス時間拡散装置 - Google Patents

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JP4479719B2
JP4479719B2 JP2006339649A JP2006339649A JP4479719B2 JP 4479719 B2 JP4479719 B2 JP 4479719B2 JP 2006339649 A JP2006339649 A JP 2006339649A JP 2006339649 A JP2006339649 A JP 2006339649A JP 4479719 B2 JP4479719 B2 JP 4479719B2
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Description

本発明は、入力光パルスを、光位相符号を示す符号化パルス列に変換する、OCDM符号器又はOCDM復号器のような光パルス時間拡散装置に関するものである。
複数チャンネルの光パルスを1本の光ファイバで伝送するための光多重技術として、光符号分割多重(OCDM)が知られている。OCDMは、送信側で通信チャンネルごとに異なる符号で光パルスを符号化し、受信側で復号して元の光パルスに戻す光多重技術である(例えば、非特許文献1参照)。また、OCDMにおける符号化としては、2値位相符号を用いる位相符号方法が知られている(例えば、非特許文献2参照)。また、OCDM符号器又はOCDM復号器として、スーパーストラクチャファイバブラッググレーティング(SSFBG)等の電力を消費しない受動光素子を用いることができる。ファイバブラッググレーティング(FBG)とは、光ファイバコアに周期的な屈折率変調のブラッグ回折格子を形成したものであり、特定の波長の光を反射するフィルタである(例えば、非特許文献3参照)。OCDM符号器又はOCDM復号器では、FBGの屈折率変調に複数の位相シフト部が所望の位置に形成されており、符号長と符号パターンにより、FBG屈折率変調中にある位相シフト部の数と位置が変わる。光パルス時間拡散装置として、トランスバーサル型フィルタ構造のPLC(例えば、非特許文献3参照)やAWG(例えば、非特許文献4参照)を用いることも可能であるが、SSFBGに比べて光損失が大きく、素子全体を小型化することが難しい。
図1は、SSFBGを用いた符号器201によって入力光パルス101から2値位相符号の符号化パルス列(チップパルス111〜114の列)を生成する符号化、及びSSFBGを用いた復号器203によって符号化パルス列から光パルスを121再生する復号の原理を説明するための図である。図1は、FBG符号器201とFBG復号器203が符号長‘4’の2値位相符号を扱う場合を示しており、FBG符号器201とFBG復号器203のそれぞれは、4つの単位FBG(単位回折格子)を有する。それぞれの単位FBGは、符号に応じて、その単位FBGの相対位相がそれぞれ同じか(位相量0)、又は、相対位相が異なっている(位相量π)。図1に示されるように、光パルス101をFBG符号器201に入力すると、例えば、4つのチップパルス111〜114が時間差をもって生じる。このことを、入力光パルス101が拡散されたとも言う。ここでは、4つのチップパルス111〜114は、それぞれ相対的に〈0,0,π,0〉の光位相となる。図1において、光位相がシフトしていないチップパルス(位相0)を実線で描き、光位相が相対的にπだけシフトしたチップパルス(位相π)を破線で描く。このチップパルス111〜114が光ケーブル202を経由してFBG復号器203に入力すると、チップパルス111〜114のそれぞれに対して4個のチップパルス111a〜111d,112a〜112d,113a〜113d,114a〜114dが時間差をもって生じる(すなわち、合計16個のチップパルス111a〜111d,112a〜112d,113a〜113d,114a〜114dが生じる)。
図1に示されるFBG復号器203は、左から2番目(時間的に見れば最後から2番目)のチップパルスの光位相がπだけシフトするように構成されており、FBG復号器203で反射されたチップパルスは、それぞれ相対的に〈0,π,0,0〉又は〈π,0,π,π〉の光位相となる。FBG復号器203から出力された16個のチップパルス111a〜111d,112a〜112d,113a〜113d,114a〜114dのいくつかは重なり、重なり合ったチップパルスが同相の場合は強め合い、異相の場合は打ち消し合う。図1に示されるように、FBG符号器201とFBG復号器203の符号が同じ場合、特定の時間で同相の4個のチップパルス111d,112c,113b,114aが重なり強め合い、その他の時間においては同相と異相の光パルスが重なり打ち消し合いが生じるため、特定の時間に高い強度のピークを持つ光パルス121が生じる。また、FBG符号器とFBG復号器の符号が異なる場合は特定の時間で同相のパルスが4つ重なることがないので、特定の時間に高い強度のピークを持つ光パルスは生じない。
図2(a)及び(b)は、従来のFBG符号器(又はFBG復号器)303の光ファイバ301のコア302の周期的屈折率変調構造及び位相シフト部304を説明するための図であり、図2(c)は、同図(b)の一部拡大図である。コア302に形成された回折格子は、周期的な屈折率変調Δnからなる。回折格子周期Λは、所望の反射波長λのとき、ブラッグ反射の式
λ=2×neff×Λ (1)
に従う。ここで、neffは光ファイバコアの実効屈折率である。
図2(a)乃至(c)に示されるFBG符号器303の屈折率変調Δnには、符号に応じて位相シフト部304が複数個設けられた構造になっている。FBG符号器303は、7箇所の位相シフト部304を持つ。FBG符号器303は、2値位相符号
〈0,0,0,π,π,π,π,0,π,0,π,π,0,0,π〉
の符号化パルス列を生成する。この2値位相符号は、図3に示すように、位相シフト量が0.5である7箇所の位相シフト部を持つ。
反射率の高いFBG符号器では、FBG符号器の後段になればなるほど前段の光信号反射による損失で入力信号の減衰が大きいため、後段の単位FBGによる信号の反射量が小さい。その対策として、後段の単位FBGになるほど反射率を高くし、FBG全領域からの光信号の反射量を均一にしている(例えば、非特許文献5参照)。
また、FBG符号器では、光パルスが単位FBGで反射されるとき光パルスが広がり、隣接している単位FBGの反射光パルス同士が重なり、パルス間で干渉を起こす。これにより、符号化パルス列は、ばらつきの大きいパルス強度分布を持つようになり、〈…,0,π,0,π,…〉の位相符号反転が繰り返される場合には、その付近のパルス強度は非常に小さくなり、逆に、〈…,0,0,0,0,…〉又は〈…,π,π,π,π,…〉のように同位相符号が繰り返される場合には、その付近のパルス強度は非常に大きくなる。すなわち、符号化パルス列のパルス強度分布及びパルス強度は、符号配列に依存する。そこで、隣合う単位FBGの位相符号が〈0,0〉又は〈π,π〉と同じ場合には、隣合う単位FBGの屈折率変調は0.25*Λの位相差を持ち、かつ、隣合う単位FBGの位相符号が〈0,π〉又は〈π,0〉と異なる場合には、屈折率変調は0.75*Λ(すなわち、−0.25*Λ)の位相差を持つようにして、チップパルス間干渉を低減する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案によれば、チップパルス間の干渉は起こるが、符号配列によって、符号化パルス列の強度分布が平均化され、チップパルス強度に符号配列の依存性を小さすることができる。
外林秀之、「光符号分割多重ネットワーク」、応用物理、第71巻、第7号、2002、pp.853−859 西木玲彦ほか、「SSFBGを用いたOCDM用位相符号器の開発」、信学技法、Technical Report of IEICE. 0FT2002−66(2002−11)、pp.13−18 Naoya Wada et al., "A 10Gb/s Optical Code Division Multiplexing Using 8−Chip Optical Bipolar Code and Coherent Detection", Journal of Lightwave Technology, Vol.17, No.10, pp.1758−1765, 0ctober 1999. Jing Cao et al., "Spectral Encoding and Decoding of Monolithic InP OCDMA Encoder", Paper We3.6.6, Vol.3, ECOC 2005. Koji Matsushima et al., "Experimental Demonstration of Performance Improvement of 127−Chip SSFBG En/Decoder using Apodization Technique", IEEE Photonics Technology Letters, Vol.16, No.9, pp.2192−2194, September 2004. 特開2006−197067号公報
しかしながら、上記FBG符号器では、光パルスが単位FBGで反射されるときに光パルスが広がり、隣接する単位FBGの反射光パルス同士が重なり、光パルス間で干渉を起こし、図1の符号化と復号の原理で示したような理想的な符号化パルス列は得られない。図4(a)乃至(d)は、隣接する2つの単位FBGによる反射光パルス同士の干渉を説明するための図である。図4(a)に示されるように、2つの単位FBGを持つFBG240に光パルス131を入力したとき、単位FBG241で反射された光パルス141と隣接した単位FBG242で反射された光パルス142は時間差を持つが、図4(b)に示されるように、2つの反射光パルス141と142の一部が重なる。隣接している単位FBG241,242間のグレーティング位相差がπのとき、反射光パルス141と142は光の位相差πを持つ。この場合は、図4(c)に示されるように、反射光パルス同士の重なりは打ち消しあい、パルスは変形して強度が小さくなる。隣接している単位FBGのグレーティング位相差が無いとき、反射光パルス141と142は同位相であり、図4(d)に示されるように、反射光パルス同士が重なり、光パルスが結合される。これらの2つの干渉は、入力光のパルス幅にも依存する。入力光のパルス幅が狭いほうが干渉領域は小さくなる。結果として、従来例の屈折率変調構造を持つFBG符号器による符号化パルス列は、単位FBGの反射光パルス間の干渉が起こる。
図5(a)及び(b)は、従来の屈折率変調構造を持つ符号長‘31’のFBG符号器による符号化パルス列を示す図であり、同図(a)は、入力光パルス幅が25psの場合、同図(b)は、入力光パルス幅が6.3psの場合である。このFBG符号器は、31チップの2値位相符号
〈0,π,π,π,0,0,0,π,π,π,0,π,π,0,0,0,0,0,0,π,π,π,π,0,π,0,π,π,0,0,0〉
に対応する構造である。図5(a)の符号化パルス列及び図5(b)の符号化パルス列は、それぞれ31個の符号化パルスからなるが、隣接する光パルス同士が重なり合っている。入力光パルスのパルス幅が6.3psである場合(図5(b))の方が、光パルスのピーク強度のばらつきが小さい強度分布を示し、入力光パルスのパルス幅が25psである場合(図5(a))に比べて、理想の光パルス列に近い。しかし、入力光パルスのパルス幅が6.3psである場合(図5(b))の符号化パルスの強度は、入力光パルスのパルス幅が25psである場合(図5(a))の符号化パルスの強度に比べて小さくなっている。このことは、入力光パルスのパルス幅が6.3psである場合(図5(b))に、損失が大きいことを示している。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、低損失で、かつ、互いに隣接するチップパルス間の干渉が少ないチップパルス列を生成できる光パルス時間拡散装置を提供することにある。
本発明の光パルス時間拡散装置は、光パルスが入力される光導波路と、前記光導波路に形成され、それぞれが前記光導波路の導波方向に連続した同じ周期的屈折率変調構造によって形成された複数の単位回折格子と、前記複数の単位回折格子の間の前記光導波路に備えられ、前記チップパルスの位相をシフトさせる位相シフト部とを有し、前記光パルスを、時間軸上に順次配列されたチップパルスの列に変換する光パルス時間拡散装置であって、前記複数の単位回折格子の間に間隔を設け、前記間隔の長さを、1個の前記単位回折格子の導波方向の長さである単位回折格子長以上にしたことを特徴としている。
《1》実施の形態の構成
図6(a)及び(b)は、本発明の実施の形態の光パルス時間拡散装置であるFBG符号器(又はFBG復号器)3の光ファイバコア2の屈折率変調構造及び位相シフト部4を説明するための図であり、図6(c)は、同図(b)の一部拡大図である。実施の形態の光パルス時間拡散装置は、例えば、OCDMに用いられるSSFBG符号器又は復号器である。
図6(a)に示されるように、FBG符号器3は、光パルスが入力される光ファイバ1と、光ファイバ1のコア(光導波路)2に形成された複数の単位FBG(単位回折格子)5と、複数の単位FBGの間のコア2に形成された位相シフト部4とを有する。複数の単位FBG5は、コア2の導波方向(光ファイバ1の長手方向)に連続した周期的屈折率変調構造によって形成され、入力光パルスを反射して、時間軸上に順次配列された複数の符号化パルス(チップパルスの列)に変換する。位相シフト部4は、複数の単位FBG5の間に備えられ、チップパルスの位相をシフトさせる。位相シフト部4は、複数の単位FBG5の間の間隔の一部として、すなわち、グレーティングが形成されていない領域に存在する。実際には、複数の単位FBG5の間の間隔6が位相差を与える長さである場合には、位相シフト部4は存在し、複数の単位FBG5の間の間隔が位相差を与えない長さである場合には、位相シフト部4は存在しないことになる。
図6(b)に示されるように、本実施の形態のFBG符号器においては、複数の単位FBG(すなわち、周期的屈折率変調部)5の間には間隔(屈折率が一定の部分)6を設け、この間隔6の長さLSPを、1個の単位FBGの導波方向の長さである単位FBG長(単位回折格子長)LGR以上にしている。
また、光ファイバ1のコア2を導波方向に等しい長さに区分した区画である単位セグメントを複数個決めた場合に、複数の単位セグメントのそれぞれの中に、1個の単位FBG5と1個の間隔6とが配置され、単位FBG長LGRは、1個の単位セグメントの導波方向の長さである単位セグメント長LSEGの1/2以下としている。
図6(a)及び(b)に示されるFBG符号器3は、符号長‘15’の2値位相符号
〈0,0,0,π,π,π,π,0,π,0,π,π,0,0,π〉
によって構成されている。図6(a)及び(b)に示されるFBG符号器3は、光ファイバ1のコア2の回折格子で形成されており、単位FBG5の屈折率変調構造は、ブラッグ反射の式
λ=2neff×Λ
に従う。ここで、Λは、回折格子の屈折率変調周期であり、本実施の形態では、約540nmである。また、本実施の形態では、単位セグメント長LSEGは、約2.4mmであり、単位FBG長LGRは、約1.2mmである。
また、本実施の形態のFBG符号器3は、符号に応じて単位FBG5の間に位相シフト部4を有する構成になっている。単位FBG5の間のシフト量は、屈折率変調周期Λに対して、隣合う単位FBG5の位相符号が〈0,0〉又は〈π,π〉と同じ場合には、隣合う単位FBG5の屈折率変調は位相差0を持ち、位相シフト部4は存在しない。また、隣合う単位FBGの位相符号が〈0,π〉又は〈π,0〉と異なる場合は、屈折率変調は、図3の場合と同様に、0.5*Λの位相差を持ち、位相シフト部4は存在する。
図7(a)は、本発明の実施の形態のFBG符号器(又はFBG復号器)に入力する光パルス11の波形及び光ファイバコアの屈折率変調構造を示す図であり、図7(b)は、反射光パルス31,33の波形を示す図である。
入力光パルス11の反射は、単位FBG21,23内の各点で連続的に起こる。図7(a)及び(b)に示されるように、入力光パルス11は、単位FBG21,23の各グレーティングで連続的に反射される。光の反射は、単位FBG21の入力側21aでの反射と終端側21bでの反射の位置が異なる。よって、出力光パルス31は、入力側21aでの反射光パルス31aと終端側21bでの反射光パルス31bで時間差を生じる。ここで、出力光パルス幅Wout(単位:時間)は、入力光パルス幅Win(単位:時間)を用いて、次式(2)で求めることができる。
out=Win+(2×LGR×n/C) (2)
ここで、nはファイバコアの屈折率、Cは光速を示す。
このため、パルス幅の広がりΔWは、次式(3)で求めることができる。
ΔW=Wout−Win=2×LGR×n/C (3)
隣合うチップパルス同士の重なりを小さくするためには,隣接する単位FBGの間隔22の長さLSPの2倍(すなわち、往復の光路長)を、パルス幅の広がりΔWに相当する長さΔW×C/n以上にする必要がある。すなわち、次式(4)
2×LSP≧ΔW×C/n (4)
を満足させる必要がある。
式(4)に式(3)を代入することによって、式(4)の右辺は、
2×LGR×n/C×C/n=2×LGR
となり、次式(5)
SP≧LGR (5)
を得ることができる。式(5)は、複数の単位FBGの間に間隔の長さLSPを、1個の単位FBGの導波方向の長さである単位FBG長LGR以上にすれば、隣合うチップパルス同士の重なりを小さくすることができることを意味する。
また、単位FBGの間の間隔の長さLSPと、単位FBG長LGRと、単位セグメント長LSEGとの間には、次式(6)
SP=LSEG−LGR (6)
の関係がある。式(6)を式(5)に代入することによって、次式(7)
SEG−LGR≧LGR (7)
が得られる。式(7)から、次式(8)
SEG/2≧LGR (8)
を得られる。式(8)は、単位FBG長LGRを、1個の単位セグメントの導波方向の長さである単位セグメント長LSEGの1/2以下にすれば、隣合うチップパルス同士の重なりを小さくすることができることを意味する。
《2》実施の形態の動作
図8は、本発明の実施の形態のFBG符号器(又はFBG復号器)の機能を評価するために使用した符号化パルス列の観測システムの構成図である。
図8の光パルス発生器41から連続的に625MHzで間隔のパルス42が発生する。この光パルスのパルス幅は6.3ps又は25psである。この光パルスは光サーキュレータ43を通してFBG符号器44に入力される。FBG符号器44の反射光は光サーキュレータ43を通して出力され、オシロスコープ45により符号化パルス列が観測される。
図9(a)及び(b)は、本発明の実施の形態の屈折率変調構造を持つ符号長‘31’のFBG符号器による符号化パルス列を示す図であり、同図(a)は、入力光パルス幅が25psの場合、同図(b)は、入力光パルス幅が6.3psの場合である。
FBG符号器は、31チップの2値位相符号
〈0,π,π,π,0,0,0,π,π,π,0,π,π,0,0,0,0,0,0,π,π,π,π,0,π,0,π,π,0,0,0〉
に対応する構造である。図9(a)に示される入力光パルス幅25psの場合の符号化パルス列は、符号長‘31’の2値位相符号であるが、隣合う光パルス同士が重なり合っている。
ここで入力光パルス幅25psは、単位セグメントの往復長を光が通過する時間に相当する。図5(a)に示される従来例では、符号化パルス列はパルス間の干渉によるパルスの強度分布が大きいが、図9(a)に示される本発実施形態のFBG符号器による符号化パルス列は、パルスのピーク値のばらつきが、幾分小さい強度分布は示している。
図9(b)に本実施形態のFBG符号器による入力光パルス幅を細くした6.3psの符号化パルス列を示す。図5(b)に示される従来例では、符号化パルス列はパルス間の干渉によりパルスのピーク値のばらつきが小さい強度分布を示しているが、図9(b)に示される本実施の形態のFBG符号化による符号化パルス列は、パルスのピーク値のばらつきがより一層小さい強度分布を示している。
《3》実施の形態の効果
入力光パルスの時間軸上での半値幅を狭くしても、従来のFBG符号器においては、FBGが連続的に続いているため、生成されるチップパルス列の隣接するチップパルス間の重なりは発生する。したがって、従来のFBG符号器においては、入力光パルスの時間軸上での半値幅を調整するだけでは、生成されるチップパルス列の隣接するチップパルス間の重なりの発生を防ぐことはできない。そこで、本発明においては、FBG符号器の単位FBGの間に、上記式(5)を満足する間隔(スペース)を設けている。また、入力光パルスの時間軸上での半値幅を狭くすると、周波数軸上での半値幅が広がるため、FBG符号器の周波数軸上でのフィルタの半値幅が入力光パルスのそれより狭いと大きな損失が発生する。
図10(a)は、従来のFBG符号器のフィルタ特性を示すフィルタスペクトル(実線)と、時間軸上の半値幅が6.3psである入力光パルスのスペクトル(点線)と、時間軸上の半値幅が25psである入力光パルスのスペクトル(一点鎖線)とを示し、図10(b)は、本発明の実施の形態のFBG符号器のフィルタ特性を示すフィルタスペクトル(実線)と、時間軸上の半値幅が6.3psである入力光パルスのスペクトル(点線)と、時間軸上の半値幅が25psである入力光パルスのスペクトル(一点鎖線)とを示す。
図10(a)に示されるように、図2の従来のFBG符号器のフィルタスペクトルと入力光が時間軸上の半値幅6.3psと25psのスペクトルを示す。図10(a)に示されるように、時間軸上の半値幅25psの入力光パルスのスペクトル(点線)の半値幅は、従来のFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の半値幅とほぼ同じである。半値幅25psの入力光パルス(点線)に対するFBG符号器の出力光パルスは、半値幅25psの入力光パルス(点線)の強度とFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の乗算によって得られるので、従来のFBG符号器は、半値幅25psの入力光パルス(点線)を、効率良く、少ない損失で、出力光パルスに変換することができる。また、図10(a)に示されるように、時間軸上の半値幅6.3psの入力光パルスのスペクトル(一点鎖線)の半値幅は、従来のFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の半値幅よりも広い。半値幅6.3psの入力光パルス(一点鎖線)に対するFBG符号器の出力光パルスは、半値幅6.3psの入力光パルス(一点鎖線)の強度とFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の乗算によって得られるので、従来のFBG符号器のフィルタリングによって、半値幅6.3psの入力光パルス(一点鎖線)の中心波長以外の範囲で大きな損失を生じる。
これに対し、図10(b)に示されるように、本実施の形態のFBG符号器のフィルタスペクトルと入力光が時間軸上の半値幅6.3psと25psのスペクトルを示す。図10(b)に示されるように、時間軸上の半値幅25psの入力光パルスのスペクトル(点線)の半値幅は、本実施の形態のFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の半値幅よりも狭い。半値幅25psの入力光パルス(点線)に対するFBG符号器の出力光パルスは、半値幅25psの入力光パルス(点線)の強度とFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の乗算によって得られるので、本実施の形態のFBG符号器は、半値幅25psの入力光パルス(点線)を、効率良く、少ない損失で、出力光パルスに変換することができる。また、図10(b)に示されるように、時間軸上の半値幅6.3psの入力光パルスのスペクトル(一点鎖線)の半値幅は、本実施の形態のFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の半値幅にほぼ等しい。半値幅6.3psの入力光パルス(一点鎖線)に対するFBG符号器の出力光パルスは、半値幅6.3psの入力光パルス(一点鎖線)の強度とFBG符号器のフィルタスペクトル(実線)の乗算によって得られるので、本実施の形態のFBG符号器は、半値幅6.3psの入力光パルス(点線)を、効率良く、少ない損失で、出力光パルスに変換することができる。
《4》変形例
以上の説明においては、光ファイバコアにブラッグ回折格子を形成した場合を例示したが、屈折率変調を施すことができる光導波路であれば、ブラッグ回折格子以外の屈折率変調構造を採用してもよい。
SSFBGを用いた符号器によって入力光パルスから2値位相符号の符号化パルス列を生成する符号化、及びSSFBGを用いた復号器によって符号化パルス列から光パルスを再生する復号の原理を説明するための図である。 (a)及び(b)は、従来のFBG符号器(又はFBG復号器)の光ファイバコアの屈折率変調構造及び位相シフト部を説明するための図であり、(c)は、同図(b)の一部拡大図である。 符号長‘15’の2値位相符号と位相シフト部の位相シフト量とを示す図である。 (a)乃至(d)は、隣接する2つの単位FBGによる反射光パルス同士の干渉を説明するための図である。 (a)及び(b)は、従来の屈折率変調構造を持つ符号長‘31’のFBG符号器による符号化パルス列を示す図であり、(a)は、入力光パルス幅が25psの場合、(b)は、入力光パルス幅が6.3psの場合である。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態のFBG符号器(又はFBG復号器)の光ファイバコアの屈折率変調構造及び位相シフト部を説明するための図であり、(c)は、同図(b)の一部拡大図である。 (a)は、本発明の実施の形態のFBG符号器(又はFBG復号器)に入力する光パルスの波形及び光ファイバコアの屈折率変調構造を示す図であり、(b)は、反射光パルスの波形を示す図である。 本発明の実施の形態のFBG符号器(又はFBG復号器)の機能を評価するために使用した符号化パルス列の観測システムの構成図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態の屈折率変調構造を持つ符号長‘31’のFBG符号器による符号化パルス列を示す図であり、(a)は、入力光パルス幅が25psの場合、(b)は、入力光パルス幅が6.3psの場合である。 (a)は、従来のFBG符号器のフィルタ特性を示すフィルタスペクトル(実線)と、時間軸上の半値幅が6.3psである入力光パルスのスペクトル(点線)と、時間軸上の半値幅が25psである入力光パルスのスペクトル(一点鎖線)とを示し、(b)は、本発明の実施の形態のFBG符号器のフィルタ特性を示すフィルタスペクトル(実線)と、時間軸上の半値幅が6.3psである入力光パルスのスペクトル(点線)と、時間軸上の半値幅が25psである入力光パルスのスペクトル(一点鎖線)とを示す。
符号の説明
1 光ファイバ、 2 光ファイバのコア、 3 FBG符号器又はFBG復号器(光パルス時間拡散装置)、 4 位相シフト部、 5 単位FBG(屈折率変調構造)、 6 単位FBG間の間隔(スペース)、 11 入力光パルス、 21,23 単位FBG(単位回折格子)、 22 単位FBG間の間隔、 31,33 反射光パルス、 LSEG 単位セグメント長、 LGR 単位FBG長(単位回折格子長)、 LSP 単位FBG間の間隔の長さ。

Claims (6)

  1. 光パルスが入力される光導波路と、
    前記光導波路に形成され、それぞれが前記光導波路の導波方向に連続した同じ構造の周期的屈折率変調部によって形成され、前記光パルスを時間軸上に順次配列された複数のチップパルスに変換する複数の単位回折格子と、
    前記複数の単位回折格子の間の前記光導波路に備えられ、前記複数のチップパルスのいずれかの位相をシフトさせる位相シフト部と
    を有する光パルス時間拡散装置であって、
    前記複数の単位回折格子の間に間隔を設け、
    前記間隔の長さを、1個の前記単位回折格子の導波方向の長さである単位回折格子長以上にした
    ことを特徴とする光パルス時間拡散装置。
  2. 前記光導波路は、光ファイバのコアであることを特徴とする請求項1に記載の光パルス時間拡散装置。
  3. 前記単位回折格子は、ファイバブラッググレーティングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光パルス時間拡散装置。
  4. 前記複数の単位回折格子の間の前記間隔は、前記光導波路の周期的屈折率変調部が形成されていない部分であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光パルス時間拡散装置。
  5. 前記位相シフト部は、前記複数の単位回折格子の間の前記間隔の一部として形成され、
    隣接する前記単位回折格子の間の前記間隔が位相差を与える長さである場合には、前記位相シフト部は存在し、隣接する前記単位回折格子の間の前記間隔が位相差を与えない長さである場合には、前記位相シフト部は存在しない
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光パルス時間拡散装置。
  6. 前記光導波路を導波方向に等しい長さに区分した区画である単位セグメントを複数個決め、前記複数の単位セグメントのそれぞれの中に、1個の前記単位回折格子が配置され、
    前記単位回折格子長は、1個の前記単位セグメントの導波方向の長さである単位セグメント長の1/2以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光パルス時間拡散装置。
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