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JP4478413B2 - 被覆製剤の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、糖尿病治療薬などとして有用な、塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤の製造方法に関する。
チアゾリジンジオン化合物などのインスリン感受性増強剤とビグアナイド剤とを含む医薬組成物については、下記が報告されている。
1)インスリン感受性増強剤と、α−グルコシダーゼ阻害剤、アルドース還元酵素阻害剤、ビグアナイド剤、スタチン系化合物、スクアレン合成阻害剤、フィブラート系化合物、LDL異化促進剤およびアンジオテンシン変換酵素阻害剤の少なくとも一種とを組み合わせてなる医薬が報告されている(特許文献1参照)。
2)インスリンセンシタイザー、ビグアナイド抗過血糖薬および製薬上許容し得る担体を含む医薬組成物が報告されている(特許文献2参照)。
3)チアゾリジンジオン、塩酸メトフォルミンおよび製薬上許容し得る担体を含み、チアゾリジンジオンが塩酸メトフォルミンの表面上に製剤化(formulate)された医薬組成物が報告されている(特許文献3参照)。
4)チアゾリジンジオン、塩酸メトフォルミンおよび製薬上許容し得る担体を含み、チアゾリジンジオンと塩酸メトフォルミンとが、それ自身の製薬上許容し得る担体内にそれぞれ分散された医薬組成物が報告されている(特許文献4参照)。
5)(a)活性成分として塩酸ピオグリタゾンまたはその製薬上許容し得る塩を含む第一層と、(b)該第一層で少なくとも一部が囲まれ、活性成分としてビグアナイドを含む核とからなる核製剤(core formulation)が報告されている(特許文献5参照)。
6)ビグアナイド含有核の少なくとも一部を覆う塩酸ピオグリタゾン含有第一層を含み、該核および第一層の一方または両方が多糖類などの放出制御剤中に分散された核製剤(core formulation)が報告されている(特許文献6参照)。
欧州特許出願公開第749751号明細書 国際公開第WO98/57634号パンフレット 国際公開第WO01/35940号パンフレット 国際公開第WO01/35941号パンフレット 国際公開第WO01/82875号パンフレット 米国特許第6403121号明細書
糖尿病治療薬などとして有用であり、塩酸ピオグリタゾンの溶出性などの製剤特性において優れる、塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤の製造方法の開発が望まれている。
本発明者らは、塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤を製造するに際し、有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液を用いてコーティングを行うことにより、塩酸ピオグリタゾンの溶出性が優れた被覆製剤が得られることを見出した。本発明者らは、この知見に基づいて、さらに研究を進めた結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1)有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液でコーティングすることを特徴とする、被覆製剤の製造方法;
2)前記1)記載の製造方法により得られた被覆製剤;
3)活性成分を含有する核を、有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液でコーティングする前記1)記載の製造方法;
4)活性成分が糖尿病治療薬である前記3)記載の製造方法;
5)糖尿病治療薬がビグアナイド剤である前記4)記載の製造方法;
6)ビグアナイド剤が塩酸メトフォルミンである前記5)記載の製造方法;
7)有機溶媒がアルコール類またはケトン類である前記1)記載の製造方法;
8)有機溶媒がエタノールである前記1)記載の製造方法;
9)有機溶媒溶解性のコーティング基剤がポリビニルピロリドンである前記1)記載の製造方法;
10)塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤を製造するに際し、有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液を用いてコーティングを行うことを特徴とする、該被覆製剤からの塩酸ピオグリタゾン溶出性の改善方法;
11)試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、100rpmで回転バスケット法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、前記1)記載の製造方法により得られた被覆製剤;
12)試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、50rpmでパドル法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、前記1)記載の製造方法により得られた被覆製剤;
などに関する。
本発明の製造方法により得られる被覆製剤は、糖尿病治療薬などとして有用であり、塩酸ピオグリタゾンの溶出性などの製剤特性において優れる。
本発明において用いられる塩酸ピオグリタゾンの平均粒子径は、好ましくは0.5〜500μm、さらに好ましくは1〜150μmである。
また、本発明において用いられる有機溶媒分散液は、有機溶媒溶液および有機溶媒懸濁液のいずれであってもよい。
ここで、有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、2−メチル−1−プロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、ギ酸エチルなどのエステル類;ヘプタンなどの炭化水素類;ジクロルメタンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。これらの有機溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、有機溶媒は、水を含有していてもよく、有機溶媒が水を含有する場合の水の有機溶媒に対する割合は、例えば50%(W/W)以下であり、好ましくは30%以下(w/w)であり、さらに好ましくは20%以下(W/W)である。
有機溶媒は、好ましくはアルコール類またはケトン類であり、さらに好ましくはメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトンなどである。なかでも、エタノールが好ましい。
有機溶媒分散液における塩酸ピオグリタゾンの濃度は、例えば1〜25%(W/W)、好ましくは1〜15%(W/W)である。このような濃度を採用することが、コーティングの作業性および得られる被覆製剤における塩酸ピオグリタゾンの含量均一性などの点から好ましい。
「塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液」(以下、本発明の分散液と略記することがある)は、有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する。
ここで、有機溶媒溶解性のコーティング基剤とは、前記有機溶媒(該有機溶媒は、2種以上の混合物であってもよく、水を含有していてもよい)に溶解し得るコーティング基剤を意味する。
なお、本明細書中、「有機溶媒溶解性」とは、例えば室温(好ましくは20℃)において、有機溶媒に2(W/V)%以上溶解する性質を意味する。
「有機溶媒溶解性のコーティング基剤」としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート[AEA(商品名)、三共]、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子などが挙げられる。
上記したコーティング基剤は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
有機溶媒溶解性のコーティング基剤は、好ましくはポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなどであり、さらに好ましくはポリビニルピロリドンである。
有機溶媒溶解性のコーティング基剤は、本発明の分散液に溶解していてもよいし、懸濁していてもよいが、塩酸ピオグリタゾンの含量均一性に優れ、製剤強度の優れた被覆製剤を効率よく得るためには、該コーティング基剤は、本発明の分散液に溶解していることが好ましい。
本発明の分散液は、さらに、コーティング添加剤を含有していてもよい。該コーティング添加剤としては、例えば酸化チタン、タルク、三二酸化鉄などの遮光剤および/または着色剤;ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、ヒマシ油、ポリソルベート類などの可塑剤;クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などの有機酸;乳糖、D−マンニトール、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、クロスポビドンなどが挙げられる。
コーティング添加剤が有機溶媒溶解性でない場合には、その平均粒子径は、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは 150μm以下、特に好ましくは75μm以下である。このような平均粒子径のコーティング添加剤を用いることにより、塩酸ピオグリタゾンの含量均一性に優れ、製剤強度の優れた被覆製剤を効率よく得ることができる。
本発明の分散液における有機溶媒溶解性のコーティング基剤の濃度は、例えば1〜25%(W/W)、好ましくは2〜20%(W/W)である。このような濃度を採用することが、コーティングの作業性および得られる被覆製剤における塩酸ピオグリタゾンの含量均一性などの点から好ましい。
本発明の分散液におけるコーティング添加剤の濃度は、例えば0.2〜25%(W/W)、好ましくは0.5〜15%(W/W)である。このような濃度を採用することが、コーティングの作業性および得られる被覆製剤における塩酸ピオグリタゾンの含量均一性などの点から好ましい。
有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液でコーティングされる核(以下、本発明の核と略記することがある)としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤などの固形製剤が挙げられる。該固形製剤は、速放性製剤および放出持続型製剤(徐放性製剤)などの放出制御型製剤であってもよい。また、該固形製剤は、製剤分野において慣用の添加剤を含有していてよく、また、公知の方法にしたがって製造することができる。該添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、界面活性剤、徐放化剤、安定化剤、酸味料、香料、流動化剤などが挙げられる。これら添加剤は、製剤分野において慣用の量が用いられる。
賦形剤としては、例えばトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファ−化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類;乳糖、果糖、ブドウ糖、D−マンニトール、ソルビトール等の糖・糖アルコール類:無水リン酸カルシウム、結晶セルロース、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウムなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ等が用いられる。該崩壊剤の使用量は、固形製剤100重量部に対して、好ましくは0.5〜25重量部、さらに好ましくは1〜15重量部である。
結合剤としては、例えば結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末などが挙げられる。該結合剤の使用量は、固形製剤100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜40重量部である。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、蔗糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。
着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄などが挙げられる。
pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。
界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールなどが挙げられる。
徐放化剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208など)、セルロースアセテート(好ましくはアセチル含量が39.3〜40%のセルロースアセテート)、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。該徐放化剤は、例えばフラックス増強剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スクロース、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール(好ましくはポリエチレングリコール400など)、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマー)、可塑剤(例、トリアセチン、アセチル化モノグリセリド、ブドウ実油、オリーブ油、ゴマ油、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、グリセリンソルビトール、ジエチロキサレート、ジエチルマレート、ジエチルフマレート、ジブチルスクシネート、ジエチルマロネート、ジオクチルフタレート、ジブチルセバケート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、グリセロールトリブチレート)などを含有していてもよい。徐放化剤の好適な例としては、(1)セルロースアセテート(好ましくはアセチル含量が39.3〜40%のセルロースアセテート)、ポリエチレングリコール(好ましくはポリエチレングリコール400など)およびトリアセチンを含む半透膜コーティング;(2)ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208および微結晶セルロースを含む徐放化組成物などが挙げられる。
安定化剤としては、例えばトコフェロール、エデト酸四ナトリウム、ニコチン酸アミド、シクロデキストリン類などが挙げられる。
酸味料としては、例えばアスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。
香料としては、例えばメントール、ハッカ油、レモン油、バニリンなどが挙げられる。
流動化剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素などが挙げられる。
上記した添加剤は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
本発明の核は、活性成分を含有していることが好ましい。ここで、活性成分としては、糖尿病治療薬、糖尿病性合併症治療薬、高脂血症治療薬、降圧剤、抗肥満薬、利尿薬、抗血栓薬などが挙げられる。これらの活性成分は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、抗体であるか、あるいはワクチン等であってもよい。また、活性成分は、2種以上の成分の適宜の割合での混合物であってもよい。
このように、本発明の核として、活性成分を含有する核を用いることにより、1)塩酸ピオグリタゾンまたは活性成分の作用の増強効果(薬剤作用の相乗効果)、2)塩酸ピオグリタゾンまたは活性成分の投与量の低減効果(単独投与時と比較した場合の薬剤投与量の低減効果)、3)塩酸ピオグリタゾンまたは活性成分の二次的な作用の低減効果などの優れた効果が得られる。
ここで、糖尿病治療薬としては、例えばインスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS−1等)など)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩酸塩、ロシグリタゾンまたはそのマレイン酸塩、GI−262570、レグリキサン(Reglixane)(JTT−501)、ネトグリタゾン(Netoglitazone)(MCC−555)、YM−440、KRP−297、CS−011、FK−614、WO99/58510に記載の化合物(例えば(E)−4−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシイミノ]−4−フェニル酪酸)、ラガグリタザール(Ragaglitazar)(NN−622)、テサグリタザール(Tesaglitazar)(AZ−242)、BMS−298585、ONO−5816、LM−4156、BM−13−1258、MBX−102、GW−1536、LY−519818等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤[例、フェンフォルミン、メトフォルミン、ブフォルミンまたはそれらの塩(例、塩酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩)等]、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール等)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、GLP−1等]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、NVP−DPP−278、PT−100、NVP−DPP−728、LAF237等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552,AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140等)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤等)、SGLUT(sodium-glucose cotransporter)阻害剤(例、T−1095等)等が挙げられる。
糖尿病性合併症治療薬としては、例えばアルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、ミナルレスタット、フィダレスタット(SNK−860)、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、BDNF等)、神経栄養因子産生・分泌促進剤[例、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例えば4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メチル−1−イミダゾリル)−5−(3−(2−メチルフェノキシ)プロピル)オキサゾールなど)]、PKC阻害剤(例、LY−333531等)、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、EXO−226等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)が挙げられる。
高脂血症治療薬としては、例えばHMG−CoA還元酵素阻害薬(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、リパンチル、セリバスタチン、イタバスタチン、ZD−4522またはそれらの塩(例、ナトリウム塩、カルシウム塩等)など)、フィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、ベクロブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、クロフィブリン酸、エトフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ニコフィブラート、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シムフィブラート、テオフィブラートなど)、スクアレン合成酵素阻害剤(例、WO97/10224に記載の化合物、例えば1−[[(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチル]ピペリジン-4-酢酸など)、ACAT阻害剤(例、アバシマイブ(Avasimibe)、エフルシマイブ(Eflucimibe)など)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミンなど)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicomol)、ニセリトロール(niceritrol)など)、イコサペント酸エチル、植物ステロール(例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザノール(γ−oryzanol)など)などが挙げられる。
降圧剤としては、例えばアンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサンタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、ニカルジピン、アムロジピン、エホニジピン等)、カリウムチャンネル開口薬(例、レブクロマカリム、L-27152、AL 0671、NIP-121など)、クロニジン等が挙げられる。
抗肥満薬としては、例えば中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552,AJ−9677、BMS−196085、AZ−40140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)等が挙げられる。
利尿薬としては、例えばキサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
抗血栓薬としては、例えばヘパリン(例、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、ダルテパリンナトリウム(dalteparin sodium)など)、ワルファリン(例、ワルファリンカリウムなど)、抗トロンビン薬(例、アルガトロバン(aragatroban)など)、血栓溶解薬(例、ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase)など)、血小板凝集抑制薬(例、塩酸チクロピジン(ticlopidine hydrochloride)、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム(beraprost sodium)、塩酸サルポグレラート(sarpogrelate hydrochloride)など)などが挙げられる。
活性成分は、好ましくは糖尿病治療薬であり、さらに好ましくはビグアナイド剤であり、特に好ましくはメトフォルミンまたはその塩(好ましくは塩酸メトフォルミン)である。
本発明の核における活性成分の量は、例えば本発明の核100重量部に対して、例えば0.1〜100重量部、好ましくは1〜99重量部である。
本発明の核は、好ましくは活性成分(好ましくは糖尿病治療薬、さらに好ましくはビグアナイド剤、特に好ましくは塩酸メトフォルミン)を含有する錠剤である。該錠剤の形状は、丸形、キャプレット形、オブロング形等のいずれであってもよい。また、該錠剤は、例えば、製剤分野において慣用の方法を用い、活性成分を前記した添加剤とともに混合あるいは造粒した後混合し、ついで圧縮成形することにより、製造することができる。
ここで、混合は、例えばV型混合機、タンブラー混合機などの混合機を、造粒は、例えば、高速攪拌造粒機、流動造粒乾燥機などを用いて行われる。また、圧縮成形は、単発錠剤機、ロータリー式打錠機などを用い、通常5〜35kN/cmの圧力で打錠することにより行われる。
本発明の核に含まれる活性成分が一日1回投与薬剤でない場合(例えば一日2ないし3回投与の薬剤である場合)、該活性成分を含有する核は、放出持続型製剤であることが好ましい。
また、塩酸ピオグリタゾンと本発明の核に含まれる活性成分との配合安定性が悪い場合には、活性成分を含有する核を前記したコーティング基剤などでコーティングしてもよい。
本発明の核は、さらに好ましくはビグアナイド剤(好ましくは塩酸メトフォルミン)を含有する放出持続型製剤(好ましくは錠剤)である。このような製剤としては、例えばWO99/47125に記載の放出制御医薬錠剤、WO99/47128に記載の二層性放出制御送達システム、USP6340475に記載の放出制御型経口薬剤などが挙げられる。
ビグアナイド剤を含有する放出持続型製剤としては、
(1)セルロースアセテート(好ましくはアセチル含量が39.3〜40%のセルロースアセテート)、ポリエチレングリコール(好ましくはポリエチレングリコール400など)およびトリアセチンを含む半透膜コーティング(該半透膜コーティングは、穴または孔を有していてもよい)でコーティングされたビグアナイド剤含有錠剤;
(2)ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208および結晶セルロースを含む徐放化組成物とビグアナイド剤とを混合後、圧縮成形して得られる錠剤などが好ましい。
本発明の製造方法において、コーティングは、公知の方法にしたがって行われる。コーティングは、例えばフィルムコーティング装置を用いて行われる。
また、コーティングは、得られる被覆製剤100重量部に対して、本発明の核が通常50〜99重量部、好ましくは70〜99重量部、さらに好ましくは70〜98重量部となるように行われる。
さらに、本発明の製造方法によって得られる「塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤」(以下、本発明の被覆製剤と略記することがある)に、被覆製剤の製剤強度の向上や着色等を目的とするコーティングを行ってもよい。該コーティングは、例えば前記したコーティング基剤などを用いて公知の方法にしたがって行うことができる。
本発明の被覆製剤の剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤などが挙げられる。被覆製剤の剤形は、好ましくは錠剤である。ここで、錠剤の形状は、丸形、キャプレット形、オブロング形等のいずれであってもよい。また、錠剤には、識別性のためのマークあるいは文字を印刷してあってもよく、分割用の割線を付してあってもよい。
本発明の被覆製剤中の活性成分の量は、例えば被覆製剤100重量部に対して、通常0.01〜99重量部、好ましくは0.1〜99重量部である。とりわけ、活性成分がビグアナイド剤(好ましくは塩酸メトフォルミン)である場合、被覆製剤中のビグアナイド剤の量は、例えば被覆製剤100重量部に対して、通常5〜98重量部、好ましくは15〜96重量部である。
また、本発明の被覆製剤中の塩酸ピオグリタゾンの量は、例えば被覆製剤100重量部に対して、通常0.01〜25重量部、好ましくは0.01〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜15重量部である。
本発明の被覆製剤は、哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、サル、ヒトなど)に対して、経口的に安全に投与することができる。
本発明の被覆製剤は、塩酸ピオグリタゾンの溶出性などの製剤特性において優れ、例えば糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)、高脂血症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、低HDL血症、食後高脂血症等)、耐糖能不全[IGT(Impaired Glucose Tolerance)]、糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等]、肥満、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、炎症性疾患[例、アルツハイマー病、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外傷後の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、炎症性大腸疾患、潰瘍性大腸炎等]、内臓肥満症候群、動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)などの予防・治療剤として有用である。
本発明の被覆製剤は、上記した各種疾患の2次予防(例、心筋梗塞などの心血管イベントの2次予防)および進展抑制(例、耐糖能不全から糖尿病への進展抑制、糖尿病患者における動脈硬化進展抑制)にも有用である。
本発明の被覆製剤の投与量は、成人(体重60kg)1人あたり、塩酸ピオグリタゾンとして、7.5〜60mg/日、好ましくは15〜60mg/日、さらに好ましくは15〜45mg/日である。
また、本発明の被覆製剤が活性成分を含有する核を用いて得られる場合、該被覆製剤は、活性成分の有効量を含有していることが好ましい。例えば、活性成分がビグアナイド剤(好ましくは塩酸メトフォルミン)である場合の有効量は、成人(体重60kg)1人あたり、125〜2550mg/日、好ましくは250〜2550mg/日である。
本発明の被覆製剤は、糖尿病治療薬、糖尿病性合併症治療薬、高脂血症治療薬、降圧剤、抗肥満薬、利尿薬、抗血栓薬などから選ばれる1種以上の薬剤(以下、併用薬剤と略記することがある)と組み合わせて用いてもよい。これら併用薬剤としては、前記活性成分として例示したものが用いられる。本発明の被覆製剤および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の被覆製剤と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、被覆製剤1重量部に対し、併用薬剤を0.01ないし100重量部用いればよい。
このように、併用薬剤を用いることにより、1)本発明の被覆製剤または併用薬剤の作用の増強効果(薬剤作用の相乗効果)、2)本発明の被覆製剤または併用薬剤の投与量の低減効果(単独投与時と比較した場合の薬剤投与量の低減効果)、3)本発明の被覆製剤または併用薬剤の二次的な作用の低減効果などの優れた効果が得られる。
本発明は、さらに、「塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤を製造するに際し、有機溶媒溶解性のコーティング基剤を含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液を用いてコーティングを行うことを特徴とする、該被覆製剤からの塩酸ピオグリタゾン溶出性の改善方法」に関する。
塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤を製造するに際して、本発明の製造方法を採用することにより、塩酸ピオグリタゾン溶出性に優れた被覆製剤を得ることができる。
本発明は、さらに、「試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、100rpmで回転バスケット法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、本発明の製造方法によって得られた被覆製剤」に関する。ここで、溶出試験は、日本薬局方第14改正に記載の方法にしたがって行われる。また、試験液として用いられる「pH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液」は、公知の方法にしたがって調製することができる。なお、試験液として用いられる塩酸・塩化カリウム緩衝液の使用量は、通常900mLである。
「試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、100rpmで回転バスケット法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、本発明の製造方法によって得られた被覆製剤」は、前記した本発明の被覆製剤と同様に、哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、サル、ヒトなど)に対して、経口的に安全に投与することができ、対象疾患、投与量なども前記した本発明の被覆製剤と同様である。
本発明は、さらに、「試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、50rpmでパドル法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、本発明の製造方法によって得られた被覆製剤」に関する。ここで、溶出試験は、日本薬局方第14改正に記載の方法にしたがって行われる。また、試験液として用いられる「pH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液」は、公知の方法にしたがって調製することができる。なお、試験液として用いられる塩酸・塩化カリウム緩衝液の使用量は、通常900mLである。
「試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、50rpmでパドル法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、本発明の製造方法によって得られた被覆製剤」は、前記した本発明の被覆製剤と同様に、哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、サル、ヒトなど)に対して、経口的に安全に投与することができ、対象疾患、投与量なども前記した本発明の被覆製剤と同様である。
以下に実施例、参考例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
以下の実施例および参考例で用いられる製剤添加剤(例、D−マンニトール、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロース、ポリビニルピロリドンポリエチレングリコール6000、酸化チタン)としては、第十四改正日本薬局方適合品を用いた。
実施例1
ポリビニルピロリドン(K−30)18.9g、ポリエチレングリコール6000 3.6gおよび塩酸ピオグリタゾン(平均粒子径12μm)7.5gをエタノール170gに分散させ、コーティング液を得た。
フィルムコーティング装置(ハイコーターミニ、フロイント社製)にGlucophage XR錠(商品名)(塩酸メトフォルミンを500mg含有する徐放錠)(ブリストルマイヤーズスクイブ社製)を300g投入し、入口温度80℃で、前記コーティング液(スプレー速度:1.0g/分)を用いてコーティングを行い、塩酸メトフォルミン500mg/塩酸ピオグリタゾン16.53mgを含有する被覆製剤を得た。
実施例2
ヒドロキシプロピルセルロース(グレードL、日本曹達(株))26.4g、ポリエチレングリコール6000 1.32g、酸化チタン 2.64gおよび塩酸ピオグリタゾン 16.5gをエタノール297gに分散させ、コーティング液を得た。
フィルムコーティング装置(ハイコーターミニ、フロイント社製)に、参考例1で得られた錠剤300gを投入し、入り口温度60℃で、前記コーティング液を用いてコーティングを行い、1錠当たり260mgの被覆製剤を得た。
実施例3
ヒドロキシプロピルセルロース(グレードSSL、日本曹達(株))26.4g、ポリエチレングリコール6000 1.32g、酸化チタン 2.64gおよび塩酸ピオグリタゾン 16.5gをエタノール297gに分散させ、コーティング液を得た。
フィルムコーティング装置(ハイコーターミニ、フロイント社製)に、参考例1で得られた錠剤250gを投入し、入り口温度60℃で、前記コーティング液を用いてコーティングを行い、1錠当たり259.7mgの被覆製剤を得た。
参考例1
D−マンニトール2176gおよびトウモロコシデンプン918gを流動造粒乾燥機(FD−3S、パウレック社製)に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース102gを含む水溶液1700gを噴霧しながら造粒し、乾燥工程を経て造粒物を得た。得られた造粒末3012gに結晶セルロース160.2gおよびステアリン酸マグネシウム32gを加え、混合した。得られる混合末を打錠機(コレクト19K、菊水製作所製)(錠剤サイズ:8.5mmφ、打錠圧9KN/杵)で打錠し、1錠当たり244mgの錠剤を得た。
試験例1
前述の実施例1で得られた被覆製剤について、0.3M 塩酸・塩化カリウム緩衝液(37℃、pH2.0)900mLを用いた回転バスケット法(100rpm)により、塩酸ピオグリタゾンの溶出性を評価した。結果を表1に示す。
[表1]塩酸ピオグリタゾンの溶出率(%)

時間 15分 30分 45分 60分
実施例1 69.3 77.7 85.5 91.4
表1に示したように、本発明の製造方法により得られた被覆製剤は、優れた塩酸ピオグリタゾン溶出性を示した。
試験例2
前述の実施例2及び実施例3で得られた被覆製剤について、0.3M 塩酸・塩化カリウム緩衝液(37℃、pH2.0)900mLを用いたパドル法(50rpm)により、塩酸ピオグリタゾンの溶出性を評価した。結果を表2に示す。
[表2]塩酸ピオグリタゾンの溶出率(%)

時間 15分 30分 45分 60分
実施例2 69 93 99 101
実施例3 72 97 99 100
表2に示したように、本発明の被覆製剤は、優れた塩酸ピオグリタゾン溶出性を示した。
本発明の製造方法により得られる被覆製剤は、糖尿病治療薬などとして有用であり、塩酸ピオグリタゾンの溶出性などの製剤特性において優れる。


Claims (11)

  1. 有機溶媒溶解性のコーティング基剤としてポリビニルピロリドンを含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液でコーティングすることを特徴とする、被覆製剤の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法により得られた被覆製剤。
  3. 活性成分を含有する核を、有機溶媒溶解性のコーティング基剤としてポリビニルピロリドンを含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液でコーティングする請求項1記載の製造方法。
  4. 活性成分が糖尿病治療薬である請求項3記載の製造方法。
  5. 糖尿病治療薬がビグアナイド剤である請求項4記載の製造方法。
  6. ビグアナイド剤が塩酸メトフォルミンである請求項5記載の製造方法。
  7. 有機溶媒がアルコール類またはケトン類である請求項1記載の製造方法。
  8. 有機溶媒がエタノールである請求項1記載の製造方法。
  9. 塩酸ピオグリタゾンでコーティングされた被覆製剤を製造するに際し、有機溶媒溶解性のコーティング基剤としてポリビニルピロリドンを含有する塩酸ピオグリタゾンの有機溶媒分散液を用いてコーティングを行うことを特徴とする、該被覆製剤からの塩酸ピオグリタゾン溶出性の改善方法。
  10. 試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、100rpmで回転バスケット法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、請求項1記載の製造方法により得られた被覆製剤。
  11. 試験液としてpH2.0の塩酸・塩化カリウム緩衝液を用い、37℃、50rpmでパドル法による溶出試験を行った際に、15分後に50%以上の塩酸ピオグリタゾンを溶出する、請求項1記載の製造方法により得られた被覆製剤。
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