JP4472281B2 - ラン科植物の含有成分とその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラン科植物またはそのアルコール抽出物を有効成分として含む活性酸素消去または抗アレルギー用組成物に関するものである。より詳細には、本発明は、ラン科植物である手参または粗脈手参またはそのアルコール抽出物を有効成分とする活性酸素消去または抗アレルギー用組成物、ならびに該抽出物に含まれる新規化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラン科植物(Orchidaceae)である手参(Gymnadenia conopsea R. Br.)および粗脈手参(Gymnadenia crassinervis Finet)は、中国の東北、華北、西北、四川省およびチベットなどに分布している多年生草本である。その塊茎を乾燥させたものは、手掌参、仏手参などと称され、漢薬として肺虚咳喘、虚労消痩、神経衰弱、久瀉、失血、帯下、乳少、慢性肝炎などの治療に用いられている(非特許文献1)。
【0003】
その有効成分については、数種のフラボノイド配糖体およびステロイドなどが報告されているのみで、ほとんど研究が行われていない(非特許文献2および3)。
【非特許文献1】
中薬大辞典第2巻、第1185〜1186頁、小学館出版
【非特許文献2】
S. Liら、Zhongcaoyao (2001), 32(1), 18, 38
【非特許文献3】
D. Strackら、Z. Naturforsch., C: Biosci. (1986), 41(7-8), 707-11
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来、上記のような症状の治療または緩解に広く用いられてきた漢薬である手掌参または仏手参に含まれる有効成分の特定、ならびに該漢薬に含まれる成分の新規用途の開発を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ラン科植物である手参および粗脈手参ならびにそれらの塊茎の乾燥品である漢薬の手掌参もしくは仏手参に含まれる生理活性成分について鋭意研究を行った結果、いくつかの新規化合物が含まれていることを見出した。さらにこれら新規化合物を含む上記植物の抽出物が、従来知られている漢薬としての薬効とは全く異なる、活性酸素消去作用および抗アレルギー作用を有することを意外にも見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
したがって、本発明によれば、ラン科植物またはそのアルコール抽出物を有効成分として含むことを特徴とする、活性酸素消去または抗アレルギー用組成物が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、次の式:
【化6】
で表される新規化合物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の活性酸素消去または抗アレルギー用組成物は、ラン科植物またはそのアルコール抽出物あるいは該抽出物中に含まれる化合物を有効成分として含む。ラン科植物としては、具体的には、手参および粗脈手参が挙げられる。これらのラン科植物の産地は特に限定されないが、中国の東北、華北、西北、四川およびチベットなどに分布しているものが好適に用いられる。
本発明による抽出物の調製には、ラン科植物の全草または塊茎をそのまま、または細断もしくは粉砕したものを用いてもよいが、手参または粗脈手参の塊茎の乾燥品で、漢薬として用いられている手掌参、仏手参、掌参、手児参等を細断もしくは粉砕したものを用いると、抽出効率の面で好ましい。
【0009】
本発明の抽出物を得るのに用いられるアルコールとしては、炭素数1〜4の低級アルコール類が挙げられ、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノールもしくはこれらの混液またはこれらの30容量%程度までの水を含有する含水アルコール等が挙げられる。なかでも、メタノールが特に好ましい。
これらの抽出溶媒は、抽出材料に対して、1〜50倍(容量)程度、好ましくは2〜10倍程度用いられる。
【0010】
抽出温度は、室温〜溶媒の沸点の間で任意に設定できるが、例えば、50℃〜抽出溶媒の沸点の温度で、振盪下もしくは非振盪下または還流下に、上記の抽出材料を上記の抽出溶媒に浸漬することによって行うのが適当である。抽出材料を振盪下に浸漬する場合には、30分間〜10時間程度行うのが適当であり、非振盪下に浸漬する場合には、1時間〜20日間程度行うのが適当である。また、抽出溶媒の還流下に抽出するときは、30分〜数時間加熱還流するのが好ましい。なお、50℃より低い温度で浸漬して抽出することも可能であるが、その場合には、上記の時間よりも長時間浸漬するのが好ましい。抽出操作は、同一材料について1回だけ行ってもよいが、複数回、例えば、2〜5回程度繰り返すのが好ましい。
【0011】
抽出混合物から固形物を除去して得られる抽出液は、常法により濃縮して抽出エキスとしてもよい。濃縮は、低温で減圧下に行うのが好ましい。濃縮は抽出液が乾固するまで行ってもよい。
抽出エキスは、そのまま本発明の組成物を調製するのに用いてもよいが、粉末状または凍結乾燥品等として用いてもよい。これらの固形物とする方法は、当該分野で公知の方法を採用することができる。
したがって、本発明における抽出物とは、抽出液、抽出エキス、およびそれらを固形化して得られる固形物のいずれをも包含する。
【0012】
なお、抽出液は、濃縮する前後に精製処理に付してもよい。精製処理は、クロマトグラフ法、イオン交換クロマトグラフ法、溶媒による分配抽出等を単独または組み合わせて採用することができる。例えば、クロマトグラフ法としては、順相もしくは逆相担体またはイオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーまたは遠心液体クロマトグラフィー等のいずれか、またはそれらを組み合わせて行う方法が挙げられる。この際の担体、溶出溶媒等の精製条件は、各種クロマトグラフィーに対応して適宜選択することができる。
【0013】
なかでも、抽出液を濃縮して抽出エキスとし、この抽出エキスをイオン交換カラムクロマトグラフィーに付し、例えば、水、メタノール、アセトンなどで順次溶出して得られる溶出画分に対し、さらに上記の精製法を組合わせて、分離精製するのが好ましい。
また、水と非水和性有機溶媒を用いて分配抽出により精製してもよい。非水和性有機溶媒としては、n-ブタノール、酢酸エチル、ヘキサン、クロロホルムなどが挙げられる。さらに、このようにして得られた有機溶媒可溶画分を上記のような精製処理に付してもよい。
本発明の抽出物は、次に示す化合物の少なくとも1つを含有している。
【0014】
式:
【化7】
[式中、R1は水素原子、ヒドロキシ基またはメトキシ基を表し、R2 aおよびR2 bは共に水素原子を表すか、または両者が一緒になって結合手を表し、R2 aとR2 bが一緒になって結合手を表すとき、R3は水素原子または式:
【0015】
【化8】
[式中、R1は上記と同じである]
で表される基を表し、R2 aおよびR2 bが共に水素原子を表すとき、R3は水素原子または式:
【0016】
【化9】
で表される基を表す]
【0017】
より具体的には、式:
【化10】
で表される化合物群、ならびに、式:
【0018】
【化11】
で表される化合物群を含む。
【0019】
これらの化合物群のうち、化合物(1)〜(4)は、新規化合物であるが、化合物(21)、(22)および(24)は既知化合物である(高木ら、Phytochemistry, 22,(4), 1011-1015頁、1983、Phytochemistry, 28, (12), 3503-3505頁、1989およびPhytochemistry, 29, (7), 2285-2287頁、1990)。
上記の化合物(1)〜(4)、(21)、(22)および(24)は、いずれも活性酸素消去作用および抗アレルギー作用を有することも見出された。
なお、過剰の活性酸素は、生体内で過酸化脂質の増加に関与しており、心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病、癌、脳卒中、白内障、肩こり、冷え性、高血圧および老人性痴呆症等の疾患を招たり、シミ、ソバカス、しわ等を生じ得るといった問題が指摘されている。
また、近年、ハウスダスト、ダニ、各種花粉、カビ類または食物等によるアレルギー患者の増加も問題となっている。
【0020】
したがって、上記の各化合物ならびに上記の各化合物を含むラン科植物およびそのアルコール抽出物は、上記疾患の予防または治療を目的とする活性酸素消去または抗アレルギー用組成物の有効成分として用いることができる。
本発明のアルコール抽出物は、そのままの状態、または適当な媒体で希釈して、あるいは医薬品の製造分野において公知の方法により、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤または液剤等、種々の医薬品の形態で使用することができる。
上記の各化合物も、上記の抽出物と同様に製剤化して用いることができる。
【0021】
これらの医薬品形態においては、適当な媒体を添加してもよい。そのような媒体としては、医薬的に許容される賦形剤、例えば結合剤(例えばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガントまたはポリビニルピロリドン)、充填剤(例えば乳糖、砂糖、トウモロコシ澱粉、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン)、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはポリエチレングリコール)、崩壊剤(例えば馬鈴薯澱粉)または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)等が挙げられる。
錠剤は、通常の方法でコーティングしてもよい。液体製剤は、例えば水性または油性の懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態であってもよく、使用前に水または他の適切な賦形剤で再生する乾燥製品として提供してもよい。
【0022】
こうした液体製剤は、通常の添加剤、例えば懸濁化剤(例えばソルビトール、シロップ、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン水添加食用脂)、乳化剤(例えばレシチン、ソルビタンモノオレエートまたはアラビアゴム)、(食用脂を含んでいてもよい)非水性賦形剤(例えばアーモンド油、分画ココヤシ油またはグリセリン、プロピレングリコールまたはエチルアルコールのような油性エステル)、保存剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピル、またはソルビン酸)、および所望により着色剤または香料等を含んでいてもよい。
【0023】
上記の抽出物は単独でまたは混合物として、また上記の個々の化合物は混合物として、食品および/または健康食品に利用することができる。健康食品とは、通常の食品よりも積極的な意味で保健、健康維持・増進等を目的とした食品を意味し、例えば、液体または半固形、固形の製品、具体的には、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤または液剤等のほか、クッキー、せんべい、ゼリー、ようかん、ヨーグルト、まんじゅう等の菓子類、清涼飲料、お茶類、栄養飲料、スープ等の形態が挙げられる。
これらの食品の製造工程において、あるいは最終製品に、上記の抽出物および/または化合物等を混合または塗布、噴霧などにより添加して、健康食品とすることができる。
【0024】
上記の抽出物および化合物の使用量は、抽出液の濃縮・精製の程度、疾患の重篤度、服用者の体重、年齢等によって適宜調節することができ、例えば、成人1回につき抽出物(固形分)として、100mg〜2g程度が挙げられ、化合物としては10〜100mg程度が挙げられる。
また、健康食品としての使用時には、食品の味や外観に悪影響を及ぼさない量、例えば、対象となる食品1kgに対して、上記の抽出物または化合物として、10mg〜10g程度の範囲で用いることが適当である。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の抽出物、新規化合物およびそれらの作用について、実施例および試験例で具体的に説明する。
なお、実施例では、特に記載がない限り、以下の各種溶媒、ろ紙、クロマトグラフィー用担体およびHPLCカラムを用いた:
メタノール:ナカライテスク社、特級、
アセトン:ナカライテスク社、特級、
n−へキサン:ナカライテスク社、特級、
酢酸エチル:ナカライテスク社、特級、
クロロホルム:ナカライテスク社、特級、
ろ紙:アドバンテック社、No.2
イオン交換樹脂:Diaion-HP20、日本練水社製、
順相シリカゲル:富士シリシア社製、BW-200、150〜350メッシュ、
逆相オクタデシルシリカゲル(以下、ODS):富士シリシア社製、Chromatrex ODS DM1020T、100〜200メッシュ、
HPLCカラム:YMC社製、YMC Pack-ODS-A、20mm(i.d.)×250mm。
【0026】
実施例1
(1)手掌参メタノール抽出エキスの調製
乾燥した手参(G. conopsea)の塊茎(手掌参) 12.0 kgを粉砕し、これに約10倍量のメタノール(120 L)を加え、加熱還流下3時間抽出した。抽出後、ひだ折りろ紙でろ過した後、抽出残査に再度メタノール(120 L)を加え、3時間加熱還流し抽出を行った。合計3回の抽出を行い、その抽出液をあわせ、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧下に溶媒を留去して手掌参のメタノール抽出エキス930 g (生薬からの収率7.75%)を得た。
【0027】
(2)メタノール抽出エキスの溶出分画の調製
手掌参のメタノール抽出エキス(307 g)をイオン交換樹脂ダイアイオン-HP20 (4.0 kg)に付し、移動相として水、メタノールおよびアセトンで順次溶出し、各溶出液を減圧下に溶媒留去して、それぞれ水溶出部(251.2 g、6.34%)、メタノール溶出部(50.5 g、1.27%)およびアセトン溶出部(5.3 g、0.14%)を得た。
【0028】
(3)メタノール溶出部の分離および精製
メタノール溶出部(45.5 g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1.4 kg、移動相:n-ヘキサン/酢酸エチル(5/1〜1/1、(v/v))、クロロホルム/メタノール/水(10/3/1〜7/3/1〜6/4/1(v/v))の下層〜メタノールの各濃度勾配で順次溶出し、溶出画分1(1.82 g)、2(1.03 g)、3(0.40 g)、4(0.95 g)、5(1.35 g)、6(3.34 g)、7(6.95 g)、8(21.36 g)、9(6.79 g)、10(1.51 g)を得た。このうち、溶出画分2(1.03 g)について、ODSカラムクロマトグラフィー(30 g、移動相:メタノール/水(50/50〜70/30(v/v))〜メタノール)および逆相HPLC (移動相:メタノール/水(40:60 (v/v))にて分離、精製し、2,6-ジメトキシフェノール(6、9.5 mg、0.0003%)、4-メトキシベンジルアルコール(9、278.9 mg、0.0078%)、4-エトキシベンジルアルコール(10、83.8 mg、0.0023%)および4-ヒドロキシベンズアルデヒド(13、77.7 mg、0.0022%)を得た。
【0029】
溶出画分3(0.40 g)について、ODSカラムクロマトグラフィー(15 g、移動相:メタノール/水(30/70〜50/50〜70/30(v/v))〜メタノール)および逆相HPLC(移動相:メタノール/水(55/45(v/v))で分離し、精製して、4-メトキシ-9,10-ジヒドロフェナントレン-2,7-ジオール(22、42.5 mg、0.0012%)およびバタタシンIII (27、58.3 mg、0.016%)を得た。
【0030】
溶出画分4(0.95 g)について、ODSカラムクロマトグラフィー(30 g、移動相:メタノール/水(30/70〜50/50〜70/30(v/v))〜メタノール)および逆相HPLC(移動相:メタノール/水(30/70、40/60、48/52、55/45、60/40または65/35(v/v))で分離、精製し、新規化合物ジムコノピン(gymconopin) A (1、24.1 mg、0.0006%)およびC (3、4.8 mg、0.0001%)を単離するとともに、1,2-ベンゼンジオール(5、3.2 mg、0.0001%)、4-ヒドロキシベンジルアルコール(8、95.0 mg、0.0027%)、4-ヒドロキシ安息香酸(14、32.8 mg、0.0009%)、3-メトキシ-4-ヒドロキシ安息香酸(15、37.7 mg、0.0011%)、p-クマル酸(16、19.7 mg、0.0006%)、5-ヒドロキシメチルフルアルデヒド(18、15.8 mg、0.0004%)、4-メトキシ-1-(4-ヒドロキシベンジル)フェナントレン-2,7-ジオール(20、12.1 mg、0.0003%)、4-メトキシ-1-(4-ヒドロキシベンジル)-9、10-ジヒドロフェナントレン-2,7-ジオール(21、47.8 mg、0.0013%)、ブレストリアレン(blestriarene) A (24、14.6 mg、0.0004%)、ブレストリアレンB (25、2.5 mg、0.0001%)、ブレストリアレンC (26、1.3 mg、0.0001%)、2-(4-ヒドロキシベンジル)バタタシンIII (30、32.6 mg、0.0009%)、3,3'-ジヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシベンジル)-5-メトキシビベンジル(32、27.7 mg、0.0008%)、バルボコジン(bulbocodin) C (33、3.7 mg、0.0001%)、バルボコジンD (34、3.8 mg、0.0001%)、アルンジン(arundin) (35、8.8 mg、0.0003%)およびアルンジニン(arundinin) (36、8.8 mg、0.0003%)を得た。
【0031】
溶出画分5(1.35 g)について、ODSカラムクロマトグラフィー(30 g、移動相:メタノール/水(50/50〜70/30(v/v))〜メタノール)およびHPLC(移動相:メタノール/水(30/70、40/60、60/40および65/35(v/v))で分離し、精製して、新規化合物ジムコノピンB (2、10.4 mg、0.0003%)およびD (4、9.2 mg、0.0002%)を単離するとともに、3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(7、6.6 mg、0.0002%)、4-ヒドロキシベンジルメチルエーテル(11、4.4 mg、0.0001%)、ビス(4-ヒドロキシベンジル)エーテル(12、9.1 mg、0.0003%)、4-ヒドロキシベンズアルデヒド(13、5.0 mg、0.0001%)、フェルル酸(17、5.5 mg、0.0002%)、(−)-ピノレシノール(pinoresinol) (19、7.9 mg、0.0002%)、4-メトキシ-9,10-ジヒドロフェナントレン-2,7-ジオール(22、5.6 mg、0.0002%)、2-メトキシ-9,10-ジヒドロフェナントレン-4.5-ジオール(23, 35.1 mg、0.0010%)、3'-O-メチルバタタシンIII (28、18.2 mg、0.0005%)、5-O-メチルバタタシンIII (29、5.4 mg、0.0002%)および2-(4-ヒドロキシベンジル)-3'-O-メチルバタタシンIII (31、7.8 mg、0.0002%)を得た。
【0032】
なお、以下の1H-NMRおよび13C-NMRによる構造解析に用いたナンバリングは、例えば、式
【化12】
のナンバリングに基づいている。
【0033】
ジムコノピン A ( 1 ) の物性値
性状:白色粉末
高分解能質量分析(ハイレゾルーションEI-MS):
理論値(C22H20O4 (M+)) : 348.1361
実測値 : 348.1356
紫外吸収スペクトル(MeOH、nm (logε)): 220 (4.37), 274 (4.01), 306 (3.80)赤外吸収スペクトル(KBr、cm-1): 3432, 2920, 1606, 1580, 1508, 1458
質量分析EI-MS (%): m/z 348 (M+, 100), 254 (M+ -C6H6O, 12), 242 (M+ -C7H6O, 87), 107 (C7H7O+, 25)。
【0034】
1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 2.52 (4H, br s, 9,10-H2), 3.80 (3H, s, 2-OCH3), 3.95 (2H, s, 7'-H2), 6.55 (1H, s, 3-H), 6.63 (2H, d, J = 8.4 Hz, 3',5'-H), 6.78 (1H, d, J = 7.3 Hz, 8-H), 6.82 (1H, d, J = 7.9 Hz, 6-H), 6.88 (2H, d, J = 8.4 Hz, 1',6'-H), 7.03 (1H, dd, J = 7.3, 7.9 Hz, 7-H)。
13C-NMR (125 MHz, CD3OD): δcを表1に記載
【0035】
ジムコノピン B ( 2 ) の物性値
性状:白色粉末
高分解能質量分析(ハイレゾルーションEI-MS):
理論値(C22H20O4 (M+)) : 348.1361
実測値 : 348.1359
紫外吸収スペクトル [MeOH, nm (logε)]: 223 (4.43), 277 (4.14), 306 (3.88)
赤外吸収スペクトル (KBr, cm-1): 3430, 2960, 1578, 1509, 1458
質量分析 EI-MS (%): m/z 348 (M+, 28), 254 (M+ -C6H6O, 100), 242 (M+ -C7H7O, 3), 107 (C7H7O+, 12)
【0036】
1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 2.65 (4H, br s, 9,10-H2), 3.80 (3H, s, 2-OCH3), 3.95 (2H, s, 7'-H2), 6.54 (1H, s, 1-H), 6.60 (2H, d, J = 8.5 Hz, 3'-および5'-H), 6.86 (1H, d, J = 7.6 Hz, 8-H), 6.86 (1H, d, J = 7.6 Hz, 6-H), 7.06 (1H, dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 7-H), 7.07 (2H, d, J = 8.5 Hz, 1'-および6'-H)。
13C-NMR (125 MHz, CD3OD): δCを表1に記載
【0037】
ジムコノピン C ( 3 ) の物性値
性状:白色粉末
高分解能質量分析(ハイレゾルーションEI-MS):
理論値(C30H26O6 (M+)) : 482.1729
実測値 : 482.1732
紫外吸収スペクトル [MeOH, nm (logε)]: 216 (4.74), 281 (4.56), 297 (4.45)
赤外吸収スペクトル (KBr, cm-1): 3475, 1560, 1508, 1460
質量分析 EI-MS (%): m/z 482 (M+, 100), 241 (C15H13O3+, 26).
【0038】
1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 2.50 (2H, m, 10-H2), 2.53 (2H, m, 9-H2), 2.70 (4H, s, 9'-および10'-H2), 3.74および3.88 (3H, s, 4'-および4-OCH3), 6.32および6.37 (1H, d, J = 2.5 Hz, 1'-および3'-H), 6.57 (1H, s, 3-H), 6.60 (1H, d, J = 2.7 Hz, 8-H), 6.63 (1H, dd, J = 2.7, 8.5 Hz, 6-H), 6.76および7.87 (1H, s, 8'-および5'-H), 8.03 (1H, d, J = 8.5 Hz, 5-H)。
13C-NMR (125 MHz, CD3OD): δcを表1に記載
【0039】
ジュムコノピン D ( 4 ) の物性値
性状:白色粉末
高分解能質量分析(ハイレゾルーションEI-MS):
理論値(C23H24O4 (M+)) : 364.1674
実測値 : 364.1681
紫外吸収スペクトル [MeOH, nm (logε)]: 210 (4.58), 280 (3.77)
赤外吸収スペクトル (KBr, cm-1): 3410, 2940, 1610, 1593, 1510, 1460
質量分析 EI-MS (%): m/z 364 (M+, 100), 270 (M+ -C6H6O, 15), 258 (M+ -C7H8O, 51), 107 (C7H7O+, 30)。
【0040】
1H-NMR (500 MHz, CD3OD): δ 2.56および2.72 (2H, m, β-およびα-H2), 3.69および3.72 (3H, s, 5-および3'-OCH3), 3.86 (2H, s, 7''-H2), 6.24および6.31 (1H, d, J = 2.4 Hz, 6-および4-H), 6.54 (1H, br s, 2'-H), 6.64 (2H, d, J = 8.6 Hz, 3''-および5''-H), 6.64 (1H, br dd, J =約3, 8 Hz, 6'-H), 6.68 (1H, dd, J = 2.7, 8.2 Hz, 4'-H), 6.93 (2H, d, J = 8.6 Hz, 2''-および6''-H), 7.11 (1H, dd, J = 7.9, 8.2 Hz, 5'-H)。
13C-NMR (125 MHz, CD3OD): δCを表 1に記載
【0041】
表1: 化合物(1)〜(4)の13C-NMRデータ(δC)(125 MHz, CD3OD)
【0042】
【表1】
【0043】
試験例1
(1)抗酸化活性
抗酸化活性試験として、各種ラジカル(1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル(DPPH)、・O2 -)消去活性試験を、以下の方法に従って実施した。試験結果を表2に示す。
【0044】
DPPHラジカル消去活性試験
DPPHラジカル消去活性試験を、Matsuda Hらの方法(Bioorg. Med. Chem., 9, 41〜50 (2001))に従って行った。
0.1 M酢酸-酢酸ナトリウム緩衝液(pH 5.5) 1.0 ml、DPPHラジカルの200μMエタノール溶液0.5 ml、各濃度の被験物質のエタノール溶液1.0 mlを混合した。室温で30分間放置した後、517 nmにおける吸光度を測定し、吸光度の変化からDPPHラジカル(終濃度40μM)の50%を消去するのに要した被験物質の濃度(SC50)を算出した。なお、被験物質はDMSOにて溶解した後、エタノールで希釈して用いた(DMSOの最終濃度;1.0%)。
【0045】
・O 2 - 消去活性試験
受田らの方法(Biosci. Biotechnol. Biochem., 63, 485-488 (1999))に準じて試験を行った。すなわち,100μM キサンチン、100μM EDTA、25μM WST-1を含む50 mM 炭酸ナトリウム緩衝液(pH 10.2)および被験サンプルを含む反応液2.9 mlを37℃で10分間予備加温し、58 mU/mlキサンチンオキシダーゼ100μlを加えて、20分間インキュベーションした。インキュベーション後、2M塩酸100μlを加えて反応を止め、・O2 -により還元されて生成したWST-1ホルマザンの吸光度を450 nmを測定波長として測定した。得られた値より50%阻害濃度(IC50)を算出した。比較対照物質としてルチン(IC50=4.5μM)を用いた。
キサンチンオキシダーゼ阻害活性については、上記方法においてWST-1を除いて反応させた後、290 nmでの吸光度の変化から算出した。
【0046】
表2: 手参含有化合物のDPPHラジカルおよびスーパーオキシドの除去活性
【0047】
【表2】
【0048】
(2)抗アレルギー作用
抗アレルギー作用として,抗原刺激により惹起されたラット好塩基球白血病細胞(RBL-2H3)の脱顆粒の際に、ヒスタミンと共に放出されるβ-ヘキソサミニダーゼ(hexosaminidase)の遊離量を測定することで脱顆粒の指標とし、その遊離抑制作用を検討した。
【0049】
β - ヘキソサミニダーゼ遊離阻害率の測定
ヒューマンサイエンス研究資源バンクから購入したRBL-2H3細胞を、10%ウシ子牛血清(FCS)、100 U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシン含有イーグルMEM培地(MEM、シグマ社)で、5%CO2の存在下に37℃で培養した。次に細胞培養用24ウェル平底マイクロプレート(400μl 培地/ウェル)に、2.0×105細胞ずつ播種し、1時間培養した後、ラットモノクローナル抗 DNP-IgE抗体(シグマ社)を培養液に加え(終濃度: 0.45μg/ml)、5%CO2の存在下に37℃で24時間培養することによって細胞を感作させた。その後、感作した細胞を500μlのシラガニアン(siraganian)緩衝液(119 mM NaCl、5 mM KCl、0.4 mM MgCl2、25 mM ピペラジン-N,N'-ビス(2-エタンスルホン酸) (PIPES)、40 mM NaOH、pH 7.2)で2回洗浄し、160μlの5.6 mM グルコース、1mM CaCl2、0.1%BSA含有シラガニアン緩衝液を加えて、5%CO2の存在下に37℃で10分間予備加温した。20μlの被験物質溶液(DMSOの最終濃度: 0.1%)を加え、10分後に抗原(DNP-BSA、最終濃度: 10μg/ml)を加えて10分間インキュベートして細胞を刺激した。10分間氷冷して反応を止めた後、上清50μlを96ウェル平底マイクロプレートに移し、0.1 M クエン酸緩衝液に溶解した1 mM p-ニトロフェニル-N-アセチル-β-D-グルコサミニド(PNAG) 50μlを加えて混和後、 37℃で1時間反応させた。反応溶液に200μlの反応停止緩衝液(0.1 M NaHCO3/Na2CO3、pH 10.0)を加えて混和し、マイクロプレートリーダー(モデル550、バイオ-ラッド社)で吸光度を測定し(測定波長: 405 nm、参照波長: 655 nm)、以下の式により遊離率を求めた。また、被験物質のみの吸光度も併せて測定し、補正した。試験結果を表3に示す。
なお、細胞内全β-ヘキソサミニダーゼの測定には、超音波破砕機で破砕した細胞を遠心分離した上清を用いた。
【0050】
【数1】
また、被験物質のβ-ヘキソサミニダーゼ遊離阻害率は以下の式により求めた。
【0051】
【数2】
【0052】
表3: 手参含有化合物のβ-ヘキソサミニダーゼの放出に対する阻害活性
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、ラン科植物またはそのアルコール抽出物、あるいは該抽出物中に含まれる活性成分を、活性酸素消去用組成物および抗アレルギー用組成物として安全に使用することができる。
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