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JP4471624B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、スキンケア剤を含有する吸収性物品に関する。
おむつは、着用時間が比較的長く、その間に数度の排泄があるため、汗や排泄物によって内部の湿度が非常に高くなり易い。特に、ウエスト周りからの吸収漏れを抑制するためにウエストギャザーが設けられたおむつや、大腿部周りからの吸収漏れを抑制するためにレッグギャザーが設けられたおむつでは、これらのギャザーが形成されていないおむつに比べて、内部の湿度が高くなり易い。
このため、汗をかき易い部位では特に、蒸れによってかぶれが生じ易い状態になる。同様のことが、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー、おりものシート等、おむつ以外の吸収性物品についてもいえる。
そこで、スキンケア効果を付与してかぶれの発生を抑制した吸収性物品が提案されている。
例えば特許文献1、2には、エモリエント剤と当該エモリエント剤を固定化し得る固定化剤とを含むローション剤がトップシートまたは脚部カフスに塗布された吸収製品ないし吸収性用品が記載されている。また、特許文献3、4には、所定部位に所定の薬効を有する薬剤が固定ないし保持された吸収性物品が記載されている。
特許3217792号公報 特許3217793号公報 特開2002−113039号公報 特開2002−200112号公報
本発明の目的は、肌のかぶれを抑制することが可能な新たな吸収性物品を提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様では、着用時に着用者の肌に当てられる面に、36℃における粘度が200〜5000mPa・sであり、且つ、80℃における粘度が50〜200mPa・sであって、油性スキンケア剤として下式(I)
Figure 0004471624
で表されるジアミド誘導体のみが塗布されていることを特徴とする吸収性物品(70)を提供して、上記の目的を達成する。
上記の式(I)で表されるジアミド誘導体は、国際公開公報WO00/61097号に記載されている発明のジアミド誘導体であり、角質層の水分保持能力およびバリヤ機能を改善する、という薬効を有している。
このジアミド誘導体を吸収性物品の所定の面、すなわち、着用時に着用者の肌に当てられる面に塗布しておくと、吸収性物品の着用に伴って当該ジアミド誘導体が着用者の肌に移行して油性スキンケア剤として機能する。
したがって、上記の吸収性物品では肌のかぶれを抑制することが可能である。
本発明によれば、肌のかぶれを抑制することが可能な新たなおむつが提供される。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、本発明の吸収性物品の実施形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1(A)は、本発明に係る一実施形態の吸収性物品を緊張状態に保持し、これを上面からみたときの概略図であり、図1(B)は、図1(A)に示した吸収性物品を自然状態に保持して図1(A)に示したIB−IB線に相当する箇所で切断したときの断面の概略図である。
ここで、本明細書で吸収性物品についていう「上面」とは、着用時に着用者の体表側に当てられる面を上にして置かれた吸収性物品についての上面を意味する。また、「吸収性物品を緊張状態に保持する」とは、吸収性物品に設けられている弾性体の収縮に起因する変形が実質的に消失するように、当該吸収性物品をその幅方向および長手方向に張力を加えて保持することを意味する。
図示の吸収性物品70は展開型のおむつ(以下、「おむつ70」という。)であり、図1(A)中に矢印D1で示す長手方向(以下、「長手方向D1」という。)に沿って、便宜上、3つの領域に区分することができる。1つは、主として着用者の臀部から背部に当てられる背側領域R1であり、他の1つは主として着用者の下腹部に当てられる股下領域R2であり、さらに他の1つは、主として着用者の腹部に当てられる腹側領域R3である。
着用者の大腿部へのフィット性を高め、かつ、装着性をよくするために、股下領域R2の幅方向D2の両側にはレッグ開口部1a、1bが形成されており、その結果として、股下領域R2の幅は他の2つの領域R1、R3の最大幅よりも狭くなっている。背側領域R1における股下領域R2側の縁部の幅、および腹側領域R3における股下領域R2側の縁部の幅は、股下領域R2に近づくに従って漸次狭くなっている。
背側領域R1における幅方向D2の左右両側縁に分かれて、面状ファスナ用オス材3aを片面に備えたテープ状部材3が一対固定されている。また、腹側領域R3の裏面(外側面)には、着用時にテープ状部材3を止着するために、例えば不織布からなる面状ファスナ用メス材(図示せず。)が固着されている。
図1(B)に示すように、おむつ70は、着用時に着用者の肌に接する内側シート10と、当該内側シート10の裏側(外側)に配された外層シート15(図1(B)参照)と、排泄物を吸収するための吸収体20とを備えており、吸収体20は、内側シート10と外層シート15との間に配置されている。
内側シート10は、不織布等によって形成された液透過性の表面シート11と、不織布等によって形成された液不透過性のサイドシート13a、13bとを有しており、表面シート11は吸収体20を平面視上覆っている。当該表面シート11おける幅方向D2の左側縁および右側縁に、サイドシート13aまたは13bが1枚ずつ接合されている。
外層シート15は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の有機高分子材料を利用して形成された液不透過性のシートであり、排泄物の漏出を防止する。
吸収体20は、例えば、レーヨン、セルロース等の親水性繊維の集合体や、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維に親水化処理を施したものの集合体、前記親水性繊維と前記親水化処理を施した合成繊維との集合体、あるいは、これらの集合体に吸水性ポリマーを保持させたもの等からなる吸収材層によって、または、当該吸収材層を紙、不織布、開孔フィルム等の1種または複数種で包むことによって形成される。
内側シート10の輪郭形状および大きさは外層シート15の輪郭形状および大きさと略同じであり、当該内側シート10および外層シート15によって、テープ状部材3の各々を除いたおむつ70の平面視上の輪郭形状および大きさが実質的に決定されている。
図1(A)に示すように、長手方向D1についてみたときに、吸収体20の長手方向端よりも更に外側の領域が、着用時に着用者のウエスト周りに配されるウエストフラップ30a、30bである。また、レッグ開口部1a、1bよりもウエストフラップ30a、30bよりの領域における吸収体20の幅方向側縁よりも外側の領域が、着用時に着用者の胴周りに配される胴回りフラップ35a、35bである。したがって、背側領域R1および腹側領域R3のそれぞれに、ウエストフラップ30aまたは30b、および、胴回りフラップ35aまたは35bがある。図1(A)においては、背側領域R1中のウエストフラップ30a、および腹側領域R3中のウエストフラップ30bに、それぞれスマッジングを付してある。
ウエストフラップ30aには、幅方向D2に延在するようにして、複数本の伸縮弾性部材33a(以下、「ウエスト弾性部材33a」という。)が配されている。同様に、ウエストフラップ30bには、幅方向D2に延在するようにして、複数本の伸縮弾性部材33b(以下、「ウエスト弾性部材33b」という。)が配されている。
これらのウエスト弾性部材33a、33bとしては、例えば糸ゴムや平ゴム等が用いられ、いずれのウエスト弾性部材33a、33bも、内側シート10と外層シート15との間に伸張状態の下に固定されている。このため、おむつ70が自然状態にあるときやおむつ70の着用時には、ウエスト弾性部材33a、33bの各々が相対的に収縮して、各ウエストフラップ30a、30bにウエストギャザーが形成される。
また、本実施形態においては、胴回りフラップ35a、35bそれぞれに伸縮弾性部材37aまたは37b(以下、「胴回り弾性部材37a、37b」という。)が複数本ずつ配されている。さらに、幅方向D2についてみたときの吸収体20の左側方(図1(A)での左側方)に位置するレッグフラップ45aには、長手方向D1に延在するようにして複数本の伸縮弾性部材40a(以下、「レッグ弾性部材40a」という。)が配され、吸収体20の右側方(図1(A)での右側方)に位置するレッグフラップ45bには、長手方向D1に延在するようにして複数本の伸縮弾性部材40b(以下、「レッグ弾性部材40b」という。)が配されている。図1(A)においては、各レッグフラップ45a、45bにスマッジングを付してある。ただし、図示した領域45a、45bそれぞれの範囲は厳密なものではなく、大まかなものである。
上述の胴回り弾性部材37a、37bおよびレッグ弾性部材40a、40bとしても、ウエスト弾性部材33a、33bと同様に糸ゴムや平ゴム等が用いられ、いずれの弾性部材37a、37b、40a、40bも、内側シート10と外層シート15との間に伸張状態の下に固定されている。このため、おむつ70が自然状態にあるときやおむつ70の着用時には、各胴回り弾性部材37a、37bが相対的に収縮して胴回りフラップ35a、35bに胴回りギャザーが形成されると共に、各レッグ弾性部材40a、40bが相対的に収縮してレッグフラップ45a、45bにレッグギャザーが形成される。レッグギャザーは、着用時に着用者の鼠けい部周辺から大腿部周りにかけて当てられる。
おむつ70は、上述した各ギャザーに加えて、吸収体20に近接して配置されたギャザーである立体ガード60a、60bを有している。これらの立体ガード60a、60bは、いずれも、おむつ70の長手方向D1に沿って設けられている。
図示の立体ガード60a、60bは、サイドシート13aまたは13b(図1(B)参照)を表面シート11の一部に接着して固定端とし、自由端(外層シート15からみて遠い側の端)となる領域の内側に、長手方向D1に延在する伸縮弾性部材63aまたは63bを伸張状態で固定することによって着用者方向に起立するように形成されている。着用時においては自由端部が着用者肌側へ起立して立体的なギャザー部を形成する。
本実施形態のおむつ70の最大の特徴は、前記式(I)で表されるジアミド誘導体が表面シート11、ウエストフラップ30a、30b、胴回りフラップ35a、35b、およびレッグフラップ45a、45bそれぞれの内側面(着用者の肌に当てられる側の面)全体またはその一部に塗布されていることにある。
上記のジアミド誘導体は、おむつ70の着用に伴って着用者の肌に移行して、(1)排泄物が着用者の肌に直接触れるのを抑制して当該排泄物による皮膚刺激を抑える、(2)肌とおむつとの摩擦を弱めておむつによる皮膚刺激を低減させる、(3)経皮吸収された後には角質層の水分保持能力およびバリヤ機能を改善する、といった機能を果たし、油性スキンケア剤として働く。したがって、おむつ70では肌のかぶれが抑制される。
上記のジアミド誘導体としては、当該ジアミド誘導体を着用者の肌へ効率よく移行させるという観点から、36℃における粘度が概ね5000mPa・s以下、特に200〜5000mPa・s、とりわけ500〜2000mPa・sのものを使用するか、そのようになるように粘度調節したものを用いることが好ましい。
上記粘度のものを用いることによって、着用者の肌へ当該油性スキンケア剤を効果的に移行させることができる。粘度が5000mPa・s以下であると肌への移行性が極めて良好となり、所望のかぶれ抑制効果を発現するために多量の油性スキンケア剤を用いる必要がない。また、吸収性への影響が小さくなる。また、粘度が200mPa・s以上の場合は吸収性物品の着用前の保存期間が長期に亘る場合であっても上記ジアミド誘導体が他の部位へ移行してしまうことが有効に防止できるので所望のスキンケア効果が効果的に得られる。
なお、本発明でいう「ジアミド誘導体の粘度」は、以下のようにして測定した。
<粘度の測定方法>
音叉型振動式粘度計(本実施形態では代表的に、VIBRO NISCOMETERCJV5000(株式会社エー・アンド・デイ社製)を使用した)を用いて測定を行う。予め100℃程度に加熱したジアミド誘導体を室温まで徐冷し、所望温度での粘度を測定する。
本発明で使用するジアミド誘導体は、粘度の温度依存性が小さいものが好ましい。具体的には、36℃での粘度が上述の範囲であって、かつ80℃での粘度が50〜200mPa・sであるものが好ましい。粘度の温度依存性が小さいと、シートにジアミド誘導体を均一に塗工し易く、しかも多少の温度変化が起きたとしても安定してシート上に固定されているので、吸収体へジアミド誘導体が浸み込んだり拡散したりすることによる吸収阻害が起きにくい。
吸収性物品もしくはその材料へのジアミド誘導体の塗布は、例えば、当該ジアミド誘導体を塗工装置(アプリケーター)のタンク内に投入し、必要に応じて加熱してその流動性を高めてから、吸収性物品もしくはその材料の所定箇所にコーティングすることによって行うことができる。
コーティング方式としては、ダイスコーター方式、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式、メルトブローン方式、スパイラルスプレー方式、グラビア方式、ビード方式等が挙げられる。
スプレー方式のようにエアーで吹き付ける方式を適用した場合には、ジアミド誘導体が細かい粒子、あるいは霧状となって塗布対象物の表面に吹き付けられる。このため、ジアミド誘導体は、巨視的には塗布対象物上に連続して設けられるが、微視的には塗布対象物の表面に不連続的に分布することとなる。
その結果として、スキンケア効果を広い範囲で奏しつつ表面シートの液透過性を確保して、吸収体の吸収性能を有効に活用することが容易となる。したがって、エアーで吹き付ける方式によるジアミド誘導体の塗布は、所望の吸収性物品を得るうえで好適である。勿論、エアーで吹き付ける方式を適用する場合にも、ジアミド誘導体は、後述するダイスコーター方式による塗布についての説明の中で述べるようなストライプ状や格子状等、所望のパターンの下に塗布することが可能である。
ダイスコーター方式では、他の方法に比べてジアミド誘導体が塗布対象物に面状もしくは層状に塗布されるため、ジアミド誘導体の種類や塗布量、あるいは塗布位置によっては、吸収体の吸収性能が低下することがある。したがって、吸収体を覆うことになる表面シートもしくはその材料となるシートに本方式を適用してジアミド誘導体を塗布する場合には、長手方向D1または幅方向D2(図1(A)参照)にストライプ状に塗布する、格子状に塗布する等、平面視したときにジアミド誘導体による吸収体の被覆率が抑えられるように工夫を凝らすことが好ましい。
ジアミド誘導体の塗布量(塗工量)は、吸収体の吸収性能への影響のみならず、風合いおよびスキンケア効果も勘案して選定することが好ましい。例えばジアミド誘導体を被膜状もしくは層状に連続的に塗布した場合には、着用者の肌との接触面積が広がることから、肌へのジアミド誘導体の移行量が多くなると共に広範囲に亘って肌を被い易くなり、スキンケア効果が高まるが、その一方で、吸収体の吸収性能を低下させ易くなると共に、べたつき感を生じさせることがある。
スキンケア効果、風合い等を勘案すると、ジアミド誘導体の塗布量(ジアミド誘導体が実際に塗布されている領域での塗布量を意味する。)は、概ね0.05〜20g/m の範囲内とすることが好ましく、概ね0.1〜10g/m のの範囲内とすることがより好ましい。特に表面シートに塗布する場合は、0.1〜5g/m の範囲内とすることが更に好ましい。この塗布量は、ジアミド誘導体を塗布する前と塗布した後の塗布対象物の重量差から求めることができる。
必要に応じて、1つの吸収性物品中で2種類の塗布方式を併用してもよい。例えば、より高いスキンケア効果が求められる臀部との接触部位においてはダイスコーター方式を採用し、吸収性能とスキンケア効果の両立が求められる排尿部付近においてはスプレー方式を採用してもよい。
吸収体上にもジアミド誘導体を塗布する場合、その塗布量を上述の範囲内とすることにより、表面シートの吸水速度(JIS L 1096 吸水性、吸水速度、A法(滴下法))を10秒以下にすることが可能である。したがって、実用的な吸収性能を備えた吸収性物品を得ることができる。
使用するジアミド誘導体は1種のみであってもよいし、2種以上の複数種であってもよい。必要に応じて、他の油性スキンケア剤と併用することもできる。当該他の油性スキンケア剤としては、着用者の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができ、例えば化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられているもの等を用いることができる。
上記他の油性スキンケア剤の具体例としては、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワランおよびスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、およびトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、およびトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジン、特許文献1または特許文献2に記載されている発明で使用されるエモリエント剤等が挙げられる。
上述した実施形態の吸収性物品は展開型のおむつであるが、本発明の吸収性物品はパンツ型のおむつであってもよい。展開型およびパンツ型のいずれのおむつにおいても、肌のかぶれを抑制するという観点からは、少なくとも吸収体の上方に、前記式(I)で表されるジアミド誘導体を局所的に、または、平面視したときに吸収体全体を覆うようにして塗布することが好ましい。
展開型およびパンツ型のいずれのおむつにおいても、前記式(I)で表されるジアミド誘導体は、例えば、表面シート11にのみ、ウエストフラップ30a、30bにのみ、胴回りフラップ35a、35bにのみ、または、レッグフラップ45a、45bにのみ塗布することも可能であるし、これらの何れか2箇所以上に塗布することも可能である。ウエストフッラプ、胴回りフラップ、およびレッグフラップについては、特にこれらの領域にギャザー(ウエストギャザー、胴回りギャザー、またはレッグギャザー)を形成する場合には、前記式(I)で表されるジアミド誘導体を全体にまたは局所的に塗布することが好ましい。
本発明の吸収性物品はおむつに限られず、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー、おりものシート等の他の吸収性物品であってもよい。
吸収性物品の材料として使用される各シートは、多くの場合、不織布によって形成される。上述のジアミド誘導体や水溶性スキンケア剤を不織布に塗布(固定)するうえで当該不織布を構成する繊維に特別の制限はなく、レーヨンやテンセル等の半合成繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリル酸、ポリアミド等の熱可塑性樹脂からなる単一繊維、あるいは、芯鞘型もしくはサイド・バイ・サイド型の複合繊維等の合成繊維は勿論、パルプやコットン等の天然繊維であってもよい。
不織布を構成する繊維は1種のみであってもよいし2種以上であってもよく、各繊維は、長繊維および短繊維のいずれの形態であってもよい。さらに、繊維の繊度にも特別の制限はなく、目的とするおむつの用途やグレード等に応じて適宜選択可能であるが、上記の内側シートや表面シートに使用される繊維の繊度は、概ね0.5〜8.9dtex 、特に、概ね1〜5.6dtex の範囲内になることが多い。
なお、生理用ナプキンにおける表面シートは、液透過性の開孔フィルムによって形成されることもある。表面シートが開孔フィルムによって形成されている場合でも、この表面シートに前記式(I)で表されるジアミド誘導体を局所的に、または当該表面シートを覆うようにして塗布し、必要に応じて水溶性スキンケア剤を併用することにより、前述した実施形態の各おむつと同様の技術的効果を得ることが可能である。
塗布対象物の材料の種類に拘わらず、前記式(I)で表されるジアミド誘導体をシリコーンと併用することにより、吸収性物品と着用者の肌との摩擦を低減させることが容易になると共に、ジアミド誘導体によるべたつき感を抑えることが容易になる。さらに、シリコーンは、ジアミド誘導体を塗布する際に離型剤として機能させることができる。シリコーンの使用量は、前記式(I)で表されるジアミド誘導体100重量部に対して、概ね0.1〜5重量部とすることができる。シリコーンとしては、液体や固体などあらゆる性状のものを使用することができるが、液体の場合には36℃での粘度が概ね5〜10000mPa・s、さらには10〜1000mPa・sのものが好適である。なお、シリコーンを併用した場合においては、前記ジアミド誘導体をシリコーンとの混合物として吸収性物品に設けることが好ましく、当該混合物の粘度は36℃で概ね5000mPa・s以下、特に200〜5000mPa・s、とりわけ500〜2000mPa・sであることが好ましい。
シリコーンの使用の有無に拘わらず、肌の傷つきを抑える目的で、摩擦低減剤を吸収性物品に付着させることもできる。摩擦低減剤としては、有機物質からなる板状結晶体や有機微粒子を用いることができる。上記の板状結晶体としては、例えば、アシル化タウリン金属塩(ラウロイルタウリンカルシウム塩、ラウロイル−β−アラニルカルシウム)、ジステアリルエーテル、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、およびN−ε−ラウロイル−L−リジン等が挙げられ、上記の有機粒子としては、例えば、シリコーンビーズ、ナイロンビーズ、キトサンビーズ等が挙げられる。
必要に応じて、アルミニウムヒドロキシクロライド、アルミニウム−ジルコニウム塩、パラフェノールスルホン酸亜鉛等の制汗剤を塗布することもできる。
以上、現時点において最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本件明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う吸収性物品もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
前記式(I)で表されるジアミド誘導体の1種である下式(II)のジアミド誘導体を用いて、実施形態のおむつ70と同様の構成を有する展開型おむつを作製した。
Figure 0004471624
このとき、表面シート11としては、芯成分がポリプロピレンで、鞘成分がポリエチレンである繊度3.3dtex の芯鞘型複合繊維を用いた坪量30g/m の不織布を使用し、上記のジアミド誘導体は、この不織布にスプレーコーターを用いて80℃の温度条件下に塗布した。ジアミド誘導体の塗布量(塗布した領域での塗布量)は1.0g/m であり、塗布されたジアミド誘導体の36℃での粘度は1800mPa・sである。
また、サイドシート13a、13bとしては、ポリプロピレン繊維によって形成された坪量20g/m の不織布を用い、外層シート15としては、直鎖状低密度ポリエチレンと炭酸カルシウムとを均一混合した後にダイスから押し出して得たフィルムに一軸延伸処理を施して得た透湿度(JIS Z 0208準拠)4800g/m・24時間の液不透過性通気性フィルムを用いた。そして、吸収体20としては、高吸水性ポリマーとパルプとを重量比で50:50の割合で混合して得た吸収材全体を台紙で覆ったものを用いた。
(実施例2)
ジアミド誘導体の塗布量域を、表面シート11全体のみならず、ウエストフラップ30a、30bおよび立体ガード60a、60bそれぞれの内側面全体にまで拡大した以外は実施例1と同様にして、展開型おむつを作製した。
(実施例3)
ジアミド誘導体に代えて、当該ジアミド誘導体100重量部に直鎖状ポリシロキサン(36℃での粘度は1000mPa・s)2重量部を混合して得た混合物(36℃での粘度は1800mPa・s)を用いた以外は実施例1と同様にして、展開型おむつを作製した。
(比較例1)
ジアミド誘導体を塗布しなかった以外は実施例1と同様にして、おむつを作製した。
<おむつかぶれ防止能の評価>
各実施例および比較例1でそれぞれ作製したおむつを10名のモニターに使用してもらい、比較例1のおむつでのかぶれ発生頻度を1としたときの相対的な発生頻度を求めた。この値が小さいほど、比較例1のおむつに比べてかぶれ防止能が高い。
各おむつでのかぶれ発生頻度の測定結果を、当該おむつに塗布されているジアミド誘導体の塗布部位と共に表1に示す。
Figure 0004471624
表1から明らかなように、各実施例で作製したおむつは、比較例1で作製したおむつに比べて、かぶれ防止能に優れている。
図1(A)は、本発明に係る一実施形態のおむつを緊張状態に保持し、これを上面からみたときの概略図であり、図1(B)は、図1(A)に示したおむつを自然状態に保持して図1(A)に示したIB−IB線に相当する箇所で切断したときの断面の概略図である。
符号の説明
10 内側シート
11 表面シート
13a、13b サイドシート
15 外層シート
20 吸収体
30a、30b ウエストフラップ
33a、33b ウエスト弾性部材
35a、35b 胴回りフラップ
37a、37b 胴回り弾性部材
40a、40b レッグ弾性部材
45a、45b レッグフラップ
60a、60b 立体ガード
70 吸収性物品(おむつ)

Claims (4)

  1. 着用時に着用者の肌に当てられる面に、36℃における粘度が200〜5000mPa・sであり、且つ、80℃における粘度が50〜200mPa・sであって、油性スキンケア剤として下式(I)
    Figure 0004471624

    で表されるジアミド誘導体のみが塗布されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 液不透過性の外層シートと、該外層シート上に固定された吸収体と、該吸収体を平面視上覆う液透過性の表面シートとを少なくとも備え、
    前記ジアミド誘導体が前記表面シートに塗布されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記着用時に着用者のウエスト周りに配されるウエストフラップと、前記着用時に着用者の鼠けい部周辺から大腿部周りにかけて配されるレッグフラップとを有し、前記ジアミド誘導体が前記ウエストフラップおよび/または前記レッグフラップに塗布されている請求項1または2記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体に近接して該吸収体の長手方向に延在する立体ガードを有し、
    前記ジアミド誘導体が前記立体ガードに塗布されている請求項記載の吸収性物品。
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