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JP4470705B2 - 車輪支持用ハブユニット、及び車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材、並びにその製造方法 - Google Patents

車輪支持用ハブユニット、及び車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材、並びにその製造方法 Download PDF

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JP4470705B2 JP2004335534A JP2004335534A JP4470705B2 JP 4470705 B2 JP4470705 B2 JP 4470705B2 JP 2004335534 A JP2004335534 A JP 2004335534A JP 2004335534 A JP2004335534 A JP 2004335534A JP 4470705 B2 JP4470705 B2 JP 4470705B2
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Description

本発明は、例えば自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するための車輪支持用ハブユニット、及び車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材、並びにその製造方法に関する。
自動車等の車輪は、車体の懸架装置に取り付けた車輪支持用ハブユニットにより回転自在に支持される。車輪支持用ハブユニットでは、軌道面を有する内方部材と外方部材との間に複列の転動体が転動自在に介装されており、内方部材や外方部材には、車輪又は車体の懸架装置に取り付けるための取り付けフランジが形成されると共に、取り付けフランジの側方には、車輪を位置決めするための位置決め部が設けられている。
ところで、軌道輪部材としての内方部材と外方部材を製造するに際しては、取り付けフランジの面積が大きく、冷間鍛造では膨大な成形荷重が必要となるため、熱間鍛造による成形が一般に行われている。しかし、熱間鍛造では寸法精度が粗く、熱処理部は脱炭層除去を必要とすることもあり、後工程での大きな切削代を必要とするため、製造コストが高くなるという問題がある。
そこで、従来においては、軌道輪部材の製造方法として、円筒管を母材として冷間鍛造により成形された中間素材から取り付けフランジを切りおこして形成し、また、切りおこしで残った部分を位置決め部としたものや(例えば、特許文献1参照。)、位置決め部を軌道輪部材とは別体に成形して、軌道輪部材に取り付けたもの(例えば、特許文献2及び3参照。)が提案されている。
また、軽量化と強度を考慮した内方部材や外方部材を構成する軌道輪部材として、図6に示すハブ輪6’や、図7に示す外輪3が知られている。ハブ輪6’は、中実の軸部5’と、軸部5’と直交する方向に延びる放射状の車輪取り付けフランジ7’とを備え、車輪取り付けフランジ7’では、複数の取り付け部21’が厚肉に成形され、各取り付け部21’間には水かき状の薄肉部22’が成形される。外輪3は、中空の軸部15と、軸部15と直交する方向に延びる懸架装置取り付けフランジ18とを備え、懸架装置取り付けフランジ18は、外周部分が異形状となっている。
これらの軌道輪部材は、従来、図8に示すように、熱間鍛造にて車輪取り付けフランジ7’の取り付け部21’間の余肉を外周側に拡げることで薄肉部22’を成形し、その後、図9に示すように、トリム加工を施して不要部分23’を切断することにより製造されている。
特開2003−25803号公報 特開2003−291604号公報 特開2004−74815号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、最も強度の必要な取り付けフランジと軌道輪部材の外周部とのつなぎ部分に切りおこしの際に曲げ加工を施すため、割れクラック等の欠陥が生じやすく強度的に不安定となり、しかもつなぎ部分を曲げ易くする必要があることから、つなぎ部分の厚みを厚くする等の補強ができない。また、位置決め部が周方向に連続した円筒形状とならないため、位置決めが不安定となると共に、強度的にも十分でない。
一方、上記特許文献2及び特許文献3では、位置決め部が軌道輪部材と別体とされているので位置決め部と軌道輪部材側の軌道面との位置精度や直角度が低下しやすく、また、部品点数が増えてコストが増加する。さらに、取り付けフランジを含んだ形状での冷間成形はできないため、後工程の切削代が多く製造コストが増加する。
また、図6及び図7に示す軌道輪部材は、熱間鍛造により製造されるため、上述した問題が存在する。さらに、薄く潰された部分は外周側に大きく伸びるため、余肉が多くなって歩留まりが悪くなり、しかも余肉が多いことから、据え込み部の面積が大きくなって成形荷重が増加する。このため、応力が高くなる冷間鍛造でこのような異形状フランジを成形することは、特に不利となる。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、位置決め用筒部を周方向に連続する円筒状に一体で成形することができると共に、取り付けフランジに曲げ等の加工を行なわずに冷間鍛造にて低荷重で成形することができる安価な車輪支持用ハブユニット、及び車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材、並びにその製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1)中実又は中空状の軸部と、該軸部から径方向外方に延びる車輪又は車体の取り付け部と、該取り付け部を挟んで前記軸部と反対側に、且つ、前記軸部と同心に配置された車輪又は車体の位置決め用筒部とを有する車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法であって、
中実又は中空状の軸部素材から前記軸部及び前記位置決め用筒部の内周形状を備えた頭部を押し出し成形する押し出し工程と、
該位置決め用筒部の外周に相当する孔を備えた金型を用いて前記頭部を前記取り付け部の高さを残して据え込むことにより該取り付け部を成形する据え込み工程と、
を含む冷間鍛造によって前記軌道輪部材を成形することを特徴とする車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
(2)前記押し出し工程後、前記頭部を異形状金型で拘束して据え込むことにより、前記取り付け部に設けられる取り付け孔の数と同数の径方向突出部を有する異形状の外周形状に形成された頭部を成形する異形状成形工程と、
をさらに備え、
前記据え込み工程は、前記金型を用いて前記頭部を前記取り付け部の高さを残して前記取り付け部の外周を拘束せずに据え込むことにより、異形状外周を有する取り付け部を成形することを特徴とする(1)に記載の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
(3)前記押し出し工程は、前記取り付け部に設けられる取り付け孔の数と同数の径方向突出部を有する異形状の外周形状に前記頭部を同時成形し、
前記据え込み工程は、前記金型を用いて前記頭部を前記取り付け部の高さを残して前記取り付け部の外周を拘束せずに据え込むことにより、異形状外周を有する取り付け部を成形することを特徴とする(1)に記載の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
(4)前記据え込み工程の後、周方向に互いに隣り合う前記径方向突出部の間を薄肉に据え込む薄肉工程を備えたことを特徴とする(2)又は(3)に記載の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
(5)中実又は中空状の軸部と、該軸部から径方向外方に延びる車輪又は車体の取り付け部と、該取り付け部を間に挟んで前記軸部と反対側に同心に配置された車輪又は車体の位置決め用筒部とを有する車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材であって、
(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材。
(6)内方部材と、外方部材と、該内方部材と該外方部材との間に少なくとも転動体を有する軸受部が配設された車輪支持用ハブユニットであって、
前記内方部材と前記外方部材の少なくとも一方の部材が、(5)に記載の前記軌道輪部材であることを特徴とする車輪支持用ハブユニット。
本発明によれば、中実又は中空状の軸部素材から軸部及び位置決め用筒部の内周形状を備えた頭部を押し出し成形する押し出し工程と、位置決め用筒部の外周に相当する孔を備えた金型を用いて頭部を取り付け部の高さを残して据え込むことにより取り付け部を成形する据え込み工程と、を含む冷間鍛造によって前記軌道輪部材を成形するので、最も加工荷重の高い取り付け部の据え込み成形の際に位置決め用筒部の外周より内側は圧縮しないで済むため、全体を据えこむ場合と比較して据え込み面積が減少して低荷重にて取り付け部を成形することができる。
これにより、冷間鍛造で比較的小さな設備を用いて取り付け部を成形することができ、後工程での切削加工代が削減され、安価な軌道輪部材及び車輪支持用ハブユニットを得ることができる。また、取り付け部と軌道輪部材の外周部とのつなぎ部に曲げ加工が行なわないため、該つなぎ部分に十分な肉厚を確保することができ、十分な強度を持った軌道輪部材及び車輪支持用ハブユニットを得ることができる。
また、据え込み加工時に金型の内周側を位置決め用筒部とすることができるので、周方向に連続する円筒状の位置決め用筒部を軸部と一体に高精度で容易に成形することができ、更には、位置決め用筒部を別体にした場合に必要な取り付けのための余肉等が不要となるので、必要な部分の肉厚を確保した状態で材料歩留まりを良くすることができ、これにより、製造コストを低くすることができる。
更に、据え込み工程前の頭部の外周形状を異形状とすることで、据え込み加工時の据え込み部の面積が減少して成形荷重を低く抑えることができる。また、取り付け部に対して薄肉部のみを据え込む際には、据え込み後の外周を小さくできることにより成形荷重を低く抑えることができ、更に、外周のトリム量が減少することから歩留まりを良くすることができる。
以下、本発明の各実施形態に係る車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材、及びその製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示されるように、車輪支持用ハブユニット1は、駆動輪用とされており、ハブ(内方部材)2及び軌道輪部材としての外輪(外方部材)3と、複数の転動体4とを有する軸受部を備えている。
ハブ2は、軌道輪部材としての中空の軸部5を含むハブ輪6を備える。ハブ輪6は、その外周面のアウトボード側端部(自動車への組み付け状態で車幅方向外側の端部:図1の左端部)に径方向外方で軸部5と直交する方向に延びる取り付け部である車輪取り付けフランジ7を備えており、車輪取り付けフランジ7には、そのアウトボード側の側面に車輪を構成する図示しないホイール及びブレーキロータ等を取り付けるためのスタッド8が周方向に略等間隔で複数植設されている。各車輪取り付けフランジ7には、取り付け孔7aが形成され、各車輪取り付けフランジ7は、これら取り付け孔7aのピッチ円位置で繋がらない構成となっている。また、ハブ輪6の車輪取り付けフランジ7のアウトボード側、即ち、車輪取り付けフランジ7を挟んで軸部5と反対側には、車輪の位置決めをなす位置決め用筒部9が軸部5と同心に突設されている。
ハブ輪6のインボード側端部(自動車への組み付け状態で車幅方向内側の端部:図1の右端部)には小径段部10が形成されており、該小径段部10には内輪11が嵌め込まれている。内輪11の外周面には内輪軌道面12が形成され、また、ハブ輪6の軸方向の中間部外周面には内輪軌道面13が形成されている。ハブ輪6のインボード側の先端は円筒状に形成されており、円筒部(加締め部)14を径方向外方に加締め広げることにより、内輪11がハブ輪6に加締め固定される。なお、内輪11は、加締め固定の他、ハブ輪6のインボード側の端面に締結されるナット(図示せず)によって必要な予圧を与えることもできる。
外輪3は、中空の軸部15を含んで構成され、外輪3の内周面にはハブ輪6の内輪軌道面13に対応する外輪軌道面16及び内輪11の内輪軌道面12に対応する外輪軌道面17が形成されており、また、車輪取り付けフランジ7から離間する側の外輪3の端部には径方向外方で軸部15と直交する方向に延びる取り付け部である懸架装置取り付けフランジ18が複数植設されている。各懸架装置取り付けフランジ18には、取り付け孔18aが形成され、各懸架装置取り付けフランジ18は、これら取り付け孔18aのピッチ円位置で繋がらない構成となっている。更に、外輪3の懸架装置取り付けフランジ18のインボード側、即ち、懸架装置取り付けフランジ18を挟んで軸部15と反対側には、車体の位置決めをなす位置決め用筒部19が軸部15と同心に形成されている。
そして、複列の内輪軌道面12,13と複列の外輪軌道面16,17との間にそれぞれ複数の転動体4が保持器20を介して周方向に転動可能に配設されている。尚、図示の例では、転動体4として玉を使用しているが、重量の嵩む車輪支持用ハブユニットの場合には、転動体4としてテーパころを使用する場合もある。
上述の様な車輪支持用ハブユニット1を自動車に組み付けるには、外輪3の懸架装置取り付けフランジ18を懸架装置に固定し、回転輪側のハブ輪6の車輪取り付けフランジ7にスタッド8やナット(図示せず)等を介してブレーキロータ及びホイールを固定する。 これにより、車輪を懸架装置に対して回転自在に支持することができる。
ここで、車輪支持用ハブユニット1の軌道輪部材である、駆動輪用のハブ輪6を例に、その製造方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、中空円筒状の軸部素材30に対して、前方押し出し成形を施すことにより、図2(b)の軸部材30aが成形される。次いで、軸部材30aの頭部を据え込みし、図2(c)に示すような軸部材30bが成形される。さらに、この軸部材30bに、頭部後方押し出し成形を施すことで、軸部5及び位置決め用筒部9の内周形状となる段付きの窪み部31を備えた頭部32が成形される。次いで、図3に示す成形型40を用いて、頭部32を車輪取り付けフランジ7の高さを残すようにして据え込むことで該車輪取り付けフランジ7を成形する。
成形型40は、軸部5の外周面と略同径の内周面を有する下金型41と、位置決め用筒部9の外周Dに相当する孔42を有する上金型43と、上金型43と嵌合し、位置決め用筒部9の内周面と嵌合可能な径方向変形防止用のガイド部材44とを備える。これにより、車輪取り付けフランジ7の軸部5を下金型41で保持した状態で、頭部32を上金型43で車輪取り付けフランジ7の高さを残すようにして据え込むことにより該車輪取り付けフランジ7を成形する。
このとき、位置決め用筒部9の外周Dよりも内側には上金型43は当接せずに位置決め用筒部9の外側のみを据え込み、かかる据え込み時には頭部の高さHは変化しないので車輪取り付けフランジ7と同時に位置決め用筒部9が成形される。なお、位置決め用筒部9の窪み部31の内周には径方向変形防止用のガイド部材44が嵌合されるが、該ガイド部材44の端面は位置決め用筒部9の底面には当接させない。
なお、本実施形態の製造方法は、外輪や従動輪用のハブ輪を製造する際にも適用できる。
従って、本実施形態では、中空状の軸部素材30から軸部5及び窪み部31を押し出し成形した後に、該位置決め用筒部9の外周に相当する孔42を有する上金型43を用いて頭部32を車輪取り付けフランジ7の高さを残して据え込むことにより、最も加工荷重の高い車輪取り付けフランジ7の据え込み成形の際に位置決め用筒部9の外周より内側は圧縮しないで済むため、全体を据えこむ場合と比較して据え込み面積が減少して低荷重にて車輪取り付けフランジ7を成形することができる。
これにより、冷間鍛造で比較的小さな設備を用いて車輪取り付けフランジ7を成形することができ、後工程での切削加工代が削減され、安価なハブ輪6及び車輪支持用ハブユニット1を得ることができる。また、車輪取り付けフランジ7と軸部5の外周部とのつなぎ部に曲げ加工を行なわないため、該つなぎ部分に十分な肉厚を確保することができ、十分な強度を持ったハブ輪6及び車輪支持用ハブユニット1を得ることができる。
また、据え込み加工時に上金型43の内周側を位置決め用筒部9とすることができるので、周方向に連続する円筒状の位置決め用筒部9を軸部5と一体に高精度で容易に成形することができ、更には、位置決め用筒部9を別体にした場合に必要な取り付けのための余肉等が不要となるので、必要な部分の肉厚を確保した状態で材料歩留まりを良くすることができ、これにより、製造コストを低くすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態である車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法について、軌道輪部材として第1実施形態の駆動輪用の外輪3を例に、図4を参照して詳細に説明する。
図4(a)に示すように、中空円筒状の軸部素材50に対して、前方押し出し成形を施すことにより、図4(b)の軸部15及び位置決め用筒部19の内周形状となる窪み部51を備えた頭部52を有する軸部材50aが成形される。次いで、図4(c)に示すように、頭部52を異形状の金型(図示せず)で拘束して据え込んだ頭部異形状据え込みにより、頭部52を懸架装置取り付けフランジ18に設けられる取り付け孔18aの数と同数の径方向突出部53を有する異形状の外周形状に形成する。さらに、図4(d)の据え込み工程により、位置決め用筒部19の外周Dに相当する孔を有する上金型(図示せず)を用い、軸部15を下金型(図示せず)で保持した状態で頭部52を懸架装置取り付けフランジ18の高さを残して外周を拘束せずに据え込むことにより該懸架装置取り付けフランジ18を成形する。
このとき、前記異形状据え込み工程での中間素材の頭部52は異形状であるので、前記据え込み工程で据え込まれた懸架装置取り付けフランジ18も異形状となり、据え込み面積が必要最小限となることから成形荷重が低くなり、また、頭部の高さHは変化しないので同時に位置決め用筒部19が成形される。
次に、図4(e)に示す段差付け工程(薄肉工程)により、周方向に互いに隣り合う各径方向突出部42の間を薄肉に据え込んで懸架装置取り付けフランジ18の不必要部を薄肉部54とした後、図4(f)に示すように、余肉をトリム加工により除去して外輪3が製造される。なお、段差付け工程での据え込みは薄肉部54のみで他部は圧縮しないので成形荷重を低くすることができる。
なお、本実施形態の製造方法は、駆動輪用のハブ輪や従動輪用のハブ輪を製造する際にも適用できる。
従って、本実施形態では、押出し工程後、異形状成形工程にて、径方向突出部53を有する頭部52の外周形状を異形状とすることで、据え込み前の懸架装置取り付けフランジ18の外周形状を異形状とすることで、据え込み加工時の据え込み部の面積が減少して成形荷重を低く抑えることができる。また、懸架装置取り付けフランジ18に対して薄肉部54のみを据え込む際には、据え込み後の外周を小さくできることにより成形荷重を低く抑えることができ、更に、外周のトリム量が減少することから歩留まりを良くすることができる。
その他の作用効果については、上記第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態である車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法について、軌道輪部材として図6に示した従動輪用のハブ輪6’を例に、図5を参照して詳細に説明する。
まず、図5(a)に示すような中実状の軸部素材60に対して、前方押し出し成形を施すことにより、図5(b)に示す軸部材60aが成形される。次いで、軸部材60aの頭部を据え込みし、図5(c)に示すような軸部材60bが成形される。さらに、図5(d)に示すように、軸部材60bに頭部後方押し出し成形を施すことにより、軸部5’及び位置決め用筒部9’の内周形状となる窪み部51を押し出し成形すると同時に、金型(図示せず)の内径を異形状としておくことにより頭部62の外径を異形状に膨出させながら成形して、車輪取り付けフランジ7’に設けられる取り付け孔7a’の数と同数の径方向突出部63を有する異形状の外周形状を形成する。次いで、図5(e)の据え込み工程により、位置決め用筒部9’の外周Dに相当する孔を有する上金型(図示せず)を用い、軸部5’を下金型(図示せず)で保持した状態で頭部62を車輪取り付けフランジ7の高さHを残して外周を拘束せずに据え込むことにより該車輪取り付けフランジ7’を成形する。
このとき、頭部後方押し出し工程での中間素材の頭部は異形状であるので、据え込み工程で据え込まれた車輪取り付けフランジ7’も異形状となり、据え込み面積が必要最小限となることから成形荷重が低くなり、また、前記高さHは変化しないので同時に位置決め用筒部9’が成形される。
次に、図5(f)に示す段差付け工程(薄肉工程)により、周方向に互いに隣り合う各径方向突出部63の間を薄肉に据え込んで車輪取り付けフランジ7‘の不必要部を薄肉にした後、余肉を図5(g)に示すトリム加工により除去してハブ輪6’が製造される。なお、段差付け工程での据え込みは薄肉部22’となる部分のみで他部は圧縮しないので成形荷重を低くすることができる。また、トリム加工では、不要な余肉をトリムすれば厚みの異なる各車輪取り付けフランジ7’と薄肉部22’が成形される。
なお、本実施形態の製造方法は、外輪や駆動輪用のハブ輪を製造する際にも適用できる。
従って、本実施形態では、頭部後方押出し工程にて軸部5’と窪み部51を有する頭部62を成形すると同時に、径方向突出部63を有する頭部62の外周形状を異形状とすることで、据え込み前の車輪取り付けフランジ7’の外周形状を異形状とし、据え込み加工時の据え込み部の面積が減少して成形荷重を低く抑えることができる。また、車輪取り付けフランジ7’に対して薄肉部22’のみを据え込む薄肉工程の際には、据え込み後の外周を小さくできることにより成形荷重を低く抑えることができ、更に、外周のトリム量が減少することから歩留まりを良くすることができる。
その他の作用効果については、上記第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本実施形態では、軸受部としてハブ輪6の端部に外輪3が外嵌された複列の転がり軸受を例示したが、これに代えて、軸受部として2列の単列アンギュラ玉軸受や2列の単列円すいころ軸受の他、内輪が軸方向の略中央部で分割された複列の転がり軸受を採用した車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材に本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、内輪回転の駆動輪用の車輪支持用ハブユニットの駆動輪部材、及び内輪回転の従動輪用の車輪支持用ハブユニットの駆動輪部材を例示したが、外輪回転の従動輪用或いは外輪回転の駆動輪用の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材に本発明を適用してもよいのは勿論である。
本発明の車輪支持用ハブユニットの一例を示す断面図である。 本発明の第1実施形態である車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法を説明するための工程図である。 据え込み成形型の一例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態である車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法を説明するための工程図である。 本発明の第3実施形態である車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法を説明するための工程図である。 取り付けフランジ間に薄肉部を有する軌道輪部材を示す図で、(a)は軸方向から見た図、(b)は(a)のVI−VI線断面図である。 異形状の取り付けフランジを有する軌道輪部材を示す図で、(a)は軸方向から見た図、(b)は(a)のVII−VII線断面図である。 図6に示す軌道輪部材の従来の製造方法を説明するための図で、(a)は軸方向から見た図、(b)は(a)のVIII−VIII線断面図である。 図8の軌道輪部材の取り付けフランジの余肉をトリム加工で除去する様子を示す図で、(a)は軸方向から見た図、(b)は(a)のIX−IX線断面図である。
符号の説明
1 車輪支持用ハブユニット
2 ハブ
3 外輪(軌道輪部材)
4 転動体
6 ハブ輪(軌道輪部材)
5,15 軸部
7 車輪取り付けフランジ(取り付け部)
9,19 位置決め用筒部
18 懸架装置取り付けフランジ(取り付け部)
30,50,60 軸部素材
40 金型
53,63 径方向突出部
22’ 薄肉部

Claims (6)

  1. 中実又は中空状の軸部と、該軸部から径方向外方に延びる車輪又は車体の取り付け部と、該取り付け部を挟んで前記軸部と反対側に、且つ、前記軸部と同心に配置された車輪又は車体の位置決め用筒部とを有する車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法であって、
    中実又は中空状の軸部素材から前記軸部及び前記位置決め用筒部の内周形状を備えた頭部を押し出し成形する押し出し工程と、
    該位置決め用筒部の外周に相当する孔を備えた金型を用いて前記頭部を前記取り付け部の高さを残して据え込むことにより該取り付け部を成形する据え込み工程と、
    を含む冷間鍛造によって前記軌道輪部材を成形することを特徴とする車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
  2. 前記押し出し工程後、前記頭部を異形状金型で拘束して据え込むことにより、前記取り付け部に設けられる取り付け孔の数と同数の径方向突出部を有する異形状の外周形状に形成された頭部を成形する異形状成形工程と、
    をさらに備え、
    前記据え込み工程は、前記金型を用いて前記頭部を前記取り付け部の高さを残して前記取り付け部の外周を拘束せずに据え込むことにより、異形状外周を有する取り付け部を成形することを特徴とする請求項1に記載の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
  3. 前記押し出し工程は、前記取り付け部に設けられる取り付け孔の数と同数の径方向突出部を有する異形状の外周形状に前記頭部を同時成形し、
    前記据え込み工程は、前記金型を用いて前記頭部を前記取り付け部の高さを残して前記取り付け部の外周を拘束せずに据え込むことにより、異形状外周を有する取り付け部を成形することを特徴とする請求項1に記載の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
  4. 前記据え込み工程の後、周方向に互いに隣り合う前記径方向突出部の間を薄肉に据え込む薄肉工程を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材の製造方法。
  5. 中実又は中空状の軸部と、該軸部から径方向外方に延びる車輪又は車体の取り付け部と、該取り付け部を間に挟んで前記軸部と反対側に同心に配置された車輪又は車体の位置決め用筒部とを有する車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材であって、
    請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする車輪支持用ハブユニットの軌道輪部材。
  6. 内方部材と、外方部材と、該内方部材と該外方部材との間に少なくとも転動体を有する軸受部が配設された車輪支持用ハブユニットであって、
    前記内方部材と前記外方部材の少なくとも一方の部材が、請求項5に記載の前記軌道輪部材であることを特徴とする車輪支持用ハブユニット。
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