JP4468593B2 - Z−スチリルスルホン抗癌剤 - Google Patents
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Description
関連出願に関する相互参照
本願は、1999年3月31日に出願された米国同時係属出願第09/282,855号の一部継続出願であり、その出願の全開示は参照により本明細書に援用する。
【0002】
発明の分野
本発明は癌の処置のための組成物及び方法に関するものである。
【0003】
発明の背景
トランスメンブランレセプターにて受容される細胞外シグナルは、シグナル変換経路によって細胞内に伝達され(ペレック(Pelech)ら、Science 257:1335(1992))、これは、例えば細胞の増殖、分化又はアポトーシスの誘導など、広範な生理学的プロセスに結びつけられてきた(デイビス(Davis)ら、J. Biol. Chem. 268:14553(1993))。マイトジェン(分裂誘発因子)活性化プロテインキナーゼ(MAPK:Mitogen Activated Protein Kinase)カスケードは、主要なシグナル系であり、これにより細胞は、細胞外(extracellular)の刺激(合図)を細胞内(intracellular)の応答に変換する(ニシダ(Nishida)ら、Trends Biochem. Sci. 18:128(1993);ブルマー(Blumer)ら、Trends Biochem. Sci. 19:236(1994))。このカスケードの多くのステップは、異なる種にて発見されたMAPキナーゼに対して保存されており、又相同である。
【0004】
哺乳動物細胞において、細胞外シグナル調節キナーゼ類(ERK:Extracellular-Signal-Regulated Kinase)、ERK−1及びERK−2は、典型的、且つMAPKファミリーの最も良く研究されたメンバーであり、その全てが上流二重特異性キナーゼ(upstream dual specificity kinase)によるトレオニン及びチロシン残基におけるリン酸化で活性化されるという独特の特性を有する(ポサダ(Posada)ら、Science 255:212(1992);ビッグス(Biggs III)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:6295(1992);ガーナー(Garner)ら、Genes Dev. 6:1280(1992))。
【0005】
最近の研究によって、c−Jun NH2−末端キナーゼ1及び2(JNK−1及びJNK−2))として知られる、MAPK類の更なるサブグループが同定され、これは異なる基質特異性を有し、又これらは異なる刺激により調節される(ヒビ(Hibi)ら、Genes Dev. 7:2135(1993))。JNK類はストレス活性化プロテインキナーゼ類(SPK:stress-activated protein kinase)のメンバーである。JNK類はUV照射、前炎症性サイトカイン及び環境ストレスでの細胞の処理によって活性化されることが示されてきた(デリジャルド(Derijard)ら、Cell 1025(1994))。活性化されたJNKは、c−Jun蛋白質のアミノ末端に結合し、これをser63及びser73においてリン酸化することによって、蛋白質の転写活性を増加する(アドラー(Adler)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:5341(1992);クウォック(Kwok)ら、Nature 370:223(1994))。
【0006】
推定されたJNK類の一次シーケンスの分析は、これらがERK類と遠い関係にあることを示す(デイビス(Davis)、Trends Biochem. Sci. 19:470(1994))。ERK類とJNK類の双方は、外部刺激に応答するなかでTyr及びThrにおいてリン酸化され、その結果活性化する(デイビス(Davis)、Trends Biochem. Sci. 19:470(1994))。このリン酸化(Thr及びTyr)位置は、それらの活性化において臨界的な役割を演じ、ERK類とJNK類の間で保存されている(デイビス(Davis)、Trends Biochem. Sci. 19:470(1994))。しかし、これらのリン酸化の位置は、別個の二重リン酸化モチーフの中に位置している:Thr−Pro−Tyr(JNK)及びThr−Glu−Tyr(ERK)。MAPK類及びJNK類の外部シグナルによるリン酸化は、幾つかの成長因子レセプター類及び他のシグナル変換分子類を包含する蛋白質の多くのファミリーを構成する、蛋白質チロシンキナーゼ類(PTK:protein tyrosine kinase)の活性化を含むことが多い。
【0007】
蛋白質チロシンキナーゼ類は、良く定義された化学反応、即ち、チロシン残基のリン酸化を触媒する酵素である(ハンター(Hunter)ら、Annu Rev Biochem 54:897(1985))。特にレセプターチロシンキナーゼ類は、これらキナーゼ類の基質ドメインに対する遮断薬(ブロッカー)類が、効果的且つ選択的な抗増殖作用物質(剤)を産するのに適当であることから、薬剤設計の魅力的なターゲット(標的)である。抗増殖作用物質としての蛋白質チロシンキナーゼブロッカー類の使用可能性は、クエルセチンがPTKブロッカーとして示唆された1981年という早い時期に認識された(グラジアニ(Graziani)ら、Eur. J. Biochem. 135:583−589(1983))。
【0008】
最も良く理解されたMAPK経路は、Ras/Raf/MEK/ERKキナーゼカスケードを構成する細胞外シグナル調節キナーゼ類を含む(ボーデウィジン(Boudewijn)ら、Trends Biochem. Sci. 20,18(1995))。一度この経路が異なる刺激によって活性化されると、MAPKは、核の中に移動して遺伝子転写を活性化する幾つかの転写因子を含む種々の蛋白質をリン酸化する。この経路のネガティブ調節は、おそらくこれら事象のカスケードを阻止できる。
【0009】
レセプターチロシンキナーゼ類をターゲットとし、又、Ras/Raf/MEK/ERKキナーゼカスケードを阻止する、新規な抗癌化学療法作用物質が必要とされている。一般にオンコプロテイン類(腫瘍蛋白質)(oncoprotein)、及び特にシグナル変換蛋白質は、その活性が細胞増殖にとって基本的なものである蛋白質のサブクラスを代表し、又その活性が増殖性疾患(proliferative disease)において大きく増幅されることから、化学療法のより選択的なターゲットに適当である。
【0010】
発明の要約
本発明の目的は、癌及びその他の増幅性疾患を処置する化合物、組成物及び方法を提供することである。生物学的に活性な化合物は(Z)−スチリルベンジルスルホン類の形にある。
【0011】
本発明の他の目的は、抗癌活性を有する化合物類の調製に有用な中間体を提供することである。この中間体は、(Z)−スチリルベンジルスルフィド類を含む。
【0012】
本発明は、医薬上許容しうるキャリアと、1つ以上の式I
【0013】
【化4】
【0014】
(式中、
R1は水素、クロロ及びニトロから成る群から選択され、
R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、そして
R3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、
ここで、R1又はR2のうち少なくとも1つは水素であることを条件とする)
の化合物と、を含むことを特徴とする医薬組成物を提供する。
【0015】
斯かる組成物の一実施態様によると、R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択され;そしてR3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択される。他の実施態様によると、R2、R3及びR4のうち少なくとも1つはヨードである。
【0016】
本発明の好ましい一実施態様によると、式Iの化合物であって、式中R1が水素である化合物の医薬組成物が提供される。より好ましくは、R1及びR3は水素であり、そしてR2及びR4は独立してクロロ、フルオロ、ヨード及びブロモから成る群から選択され、最も好ましくはクロロ、ブロモ及びフルオロから選択される。
【0017】
本発明の他の実施態様によると、式Iの新規化合物であって、式中R1、R2、R3及びR4は上述のように規定され、
ここで、
(a)R1又はR2のうち少なくとも一方は水素であり、
(b)
(i)R3及びR4が両方水素であるとき、
(ii)R3がクロロでありR4が水素であるとき、又は
(iii)R4がクロロでありR3が水素であるとき、
R1及びR2は両方水素であってはならず、及び
(c)R1が水素でありR2がメチルであるとき、
(i)R3及びR4の両方が水素であってはならず、
(ii)R4が水素であるときR3はクロロであってはならず、そして
(iii)R3が水素であるときR4はクロロであってはならないことを条件とする化合物が提供される。
【0018】
新規化合物の一実施態様によると、R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択され;そしてR3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択される。他の実施態様によると、R2、R3及びR4のうち少なくとも1つはヨードである。
【0019】
本発明の新規化合物において、好ましくは、R1は水素である。より好ましくは、R1及びR3は水素であり、そしてR2及びR4は独立してクロロ、フルオロ、ヨード及びブロモから成る群から選択され、最も好ましくはクロロ、ブロモ及びフルオロから選択される。
【0020】
本発明の他の実施態様によると、生物学的に活性な(Z)−スチリルベンジルスルホンの調製における中間体として有用な、新規な(Z)−スチリルベンジルスルフィドが提供される。この(Z)−スチリルベンジルスルフィドは、式
【0021】
【化5】
【0022】
(式中、
R1は水素、クロロ及びニトロから成る群から選択され、
R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、ここで、R1又はR2のうち少なくとも一方は水素であり、
R3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、
ここで、
(a)R1又はR2のうち少なくとも一方は水素であり、
(b)
(i)R3及びR4が両方水素であるとき、
(ii)R3がクロロでありR4が水素であるとき、又は
(iii)R4がクロロでありR3が水素であるとき、
R1及びR2は両方水素であってはならず、及び
(c)R1が水素でありR2がメチルであるとき、
(i)R3及びR4の両方が水素であってはならず、
(ii)R4が水素であるときR3はクロロであってはならず、そして
(iii)R3が水素であるときR4はクロロであってはならないことを条件とする)
を有する。
【0023】
前記中間体の一実施態様によると、R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択され;そしてR3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択される。他の実施態様によると、R2、R3及びR4のうち少なくとも1つはヨードである。
【0024】
前記中間体において、好ましくは、R1は水素である。より好ましくは、R1及びR3は水素であり、そしてR2及びR4は独立してクロロ、フルオロ、ヨード及びブロモから成る群から選択され、最も好ましくはクロロ、ブロモ及びフルオロから選択される。
【0025】
R2、R3及び/又はR4がハロゲンであるとき、そのハロゲンは、好ましくは、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択される。
【0026】
「低級アルキル」とは、1〜6個の炭素原子を含む直鎖若しくは有枝鎖アルキルを意味する。好ましいアルキル基はメチルである。「低級アルコキシ」とは、1〜6個の炭素原子を含む直鎖若しくは有枝鎖アルコキシを意味する。好ましいアルコキシ基はメトキシである。
【0027】
本発明の他の実施態様によると、癌又はその他の増殖性疾患のために個体を処置する方法であって、前記個体に有効量の前記医薬組成物を投与することを含むことを特徴とする方法が提供される。
【0028】
他の実施態様において、癌に罹患する個体中の腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、前記個体に有効量の前記医薬組成物を投与することを含むことを特徴とする方法が提供される。
【0029】
他の実施態様において、癌に罹患する個体中の癌細胞、より好ましくは腫瘍細胞のアポトーシスを誘導する方法であって、前記個体に有効量の前記医薬組成物を投与することを含むことを特徴とする方法が提供される。
【0030】
発明の詳細な説明
本発明によると、ある種の(Z)−スチリルスルホン誘導体類は、正常細胞を死滅させることなく、選択的に種々の腫瘍細胞タイプを死滅させる。如何なる理論によっても制限されることを意図するものではないが、これらの化合物類は、MAPKシグナル変換経路に作用し、それによって腫瘍細胞の成長及び生育力(生存率)に影響を及ぼすものと思われる。この細胞成長阻害は、ERK及びJNKタイプのMAPKの調節と関連付けられる。
【0031】
本発明の化合物類は、細胞死を誘導することによって種々の腫瘍細胞の増殖を阻害することが示された。これらの化合物類は、限定するものではないが、胸部(乳)、前立腺、卵巣、肺、脳(即ち、神経膠腫(グリオーム))及び腎臓の腫瘍を含む広範囲の腫瘍タイプに対して有効である。これらの化合物類は、白血病細胞に対しても有効である。これらの化合物類は、腫瘍細胞を死滅させる濃度において正常細胞を死滅させない。
【0032】
本発明のスチリルスルホン化合物類による、この広範囲の腫瘍細胞の処理は、細胞増殖の阻害及びアポトーシス細胞死の誘導を導く。胸部腫瘍においては、この効果は、エストロジェンレセプター(ER)陽性、並びにエストロジェンレセプター陰性細胞に対して観察された。
【0033】
この化合物類は、限定するものではないが、新生児の血管腫症、二次進行性多発性硬化症、慢性進行性骨髄変性(myelodegenerative)疾患、神経線維腫症、神経節神経腫症(神経節細胞腫症)、ケロイド形成、骨のパジェット病、胸部の線維嚢胞疾患、ペロニーズ&ドュプレン(Peronies and Duputren's)線維症、再発狭窄症及び硬変(症)を含む、癌ではない増殖性疾患の処置においても有用である。
【0034】
本発明の化合物類で処理された腫瘍細胞は、細胞サイクルのG2/M相(期)に蓄積する。この細胞は、G2/M相を出るときにアポトーシスを経るらしい。スチリルスルホン類での正常細胞の処理は、アポトーシスに至らない。
【0035】
本発明のスチリルスルホン化合物類で処理された細胞と処理されていない細胞の双方は、同様の細胞内ERK−2レベルを示す。しかし、ERK−2の生化学的活性は、その基質ミエリン塩基性蛋白質(MBP:myelin basic protein)をリン酸化する能力から判断して、薬剤処理された細胞では処理されない細胞と比較してかなり減少される。これらの結果は、如何なる理論によっても制限されることを意図するものではないが、本発明のスチリルスルホン類がERK−2のリン酸化能力をブロックすることを示唆する。
【0036】
本発明のスチリルスルホン類は、JNKがc−Jun蛋白質をリン酸化する能力を、模擬処理された細胞に比べて増強する。如何なる理論によっても制限されることを意図するものではないが、この結果は、スチリルスルホン類が、前炎症性サイトカイン又はUV光のように振る舞ってJNK経路を活性化し、これにより、細胞成長阻害及びアポトーシスの原因となる遺伝子のスイッチをオンとすることを示唆する。
【0037】
(Z)−スチリルスルホン類の合成
本発明の化合物類は、(Z)−異性体立体配置の純粋な化合物類を産する合成方法によって調製された。このように、置換されたフェニルアセチレンへの適当なチオール類の求核付加、及び生成されたスルフィドのその後の過酸化水素による酸化によりZ−スチリルスルホンを得る。その手順は、一般的に、レディー(Reddy)ら(Sulfur Letters 13:83(1991))によって記述されている。その全開示を、参考として本明細書に援用する。
【0038】
この化合物類は、カーン−インゴールド−プレログ法(Cahn-Ingold-Prelog system)[「有機化学命名法(Nomenclature of Organic chemistry)(ペルガモン、エルムスフォード、ニューヨーク州、1979(ブルーブック(Blue Book)))」の「IUPAC 1974 推奨(Recommendations)、セクションE:立体化学(Stereochemistry)」]に従って命名する。
【0039】
合成の第1段階において、ベンジルメルカプタン若しくは適当な置換されたベンジルメルカプタンのナトリウム塩を、フェニルアセチレン若しくは適当な置換されたフェニルアセチレンと反応させ、対応するスチリルベンジルスルフィドの純粋なZ−異性体を高収率で形成する。
【0040】
合成の第2段階において、この(Z)−スチリルベンジルスルフィド中間体(中間生成物)を、過酸化水素での処理により、純粋なZ−異性型の対応するスルホンへと酸化する。
【0041】
一般手順
A.中間体スルフィド類の合成
460mg(0.02グラム原子(g atom))の(i)ナトリウム、(ii)置換された若しくは置換されていないベンジルメルカプタン(0.02mol)及び(iii)80mlの無水メタノールから調製された、置換された若しくは置換されていないベンジルチオール酸ナトリウムの環流メタノール溶液に、新たに蒸留された置換された若しくは置換されていないフェニルアセチレンを加える。混合物を20時間環流し、冷却し、その後粉砕氷上に注ぐ。粗生成物を濾過し、乾燥し、メタノール若しくは水性メタノールから再結晶させて純粋な(Z)−スチリルベンジルスルフィドを得る。
【0042】
B.スルホンの合成
30mlの氷酢酸中の(Z)−スチリルベンジルスルフィド(3.0g)の氷冷溶液を、7.5mlの30%過酸化水素で処理する。反応混合物を1時間環流し、その後粉砕氷上に注ぐ。分離された固形物を濾過し、乾燥し、又2−プロパノールから再結晶させて純粋な(Z)−スチリルベンジルスルホンを得る。化合物類の純度を薄層クロマトグラフィーにより確認し、又幾何学的立体配置を赤外線及び核磁気共鳴スペクトルデータの分析により指定した。
【0043】
治療的投与
本発明のスチリルスルホン類は、医薬上許容しうるキャリアとの組み合わせにおいて医薬組成物の形態で投与しうる。そのような処方中、活性成分は0.1〜99.99重量%含んで良い。「医薬上許容しうるキャリア」とは、その処方中の他の成分及び受容者(レシピエント)への有毒性に適合する如何なるキャリア、希釈剤若しくは賦形剤をも意味する。
【0044】
本発明の化合物類は、胸部(乳)又は前立腺癌に罹患する個体(動物及びヒトを含む哺乳動物)に投与しうる。この化合物類は、経口及び非経口投与を含む如何なるルート(経路)によっても投与しうる。非経口投与は、例えば、静脈内、筋肉内、動脈内、腹腔内、鼻腔内、直腸、又は皮下投与を含む。活性作用物質は、好ましくは、選択された投与ルート及び標準的な医薬慣例に基づいて選択される医薬上許容しうるキャリアと共に投与される。
【0045】
活性作用物質は、医薬調製の分野にて標準的な慣例に従った投薬型に処方される。ジェナーロ・アルフォンソ(Gennaro Alphonso)編、レミントン医薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)、第18版(1990)[マック パブリッシング コーポレーション(Mack Publishing Co.)、イーストン、ペンシルバニア州]を参照されたい。好適な投薬型は、例えば、錠剤(タブレット)、カプセル、溶液、非経口溶液、トローチ、坐剤(坐薬)、又は懸濁液を含む。
【0046】
非経口投与のために、活性作用物質は、適当なキャリア又は希釈剤、例えば、水、油、塩溶液、水性デキストロース(グルコース)及び関連する糖溶液、又はプロピレングリコール若しくはポリエチレングリコールなどのグリコールと混合しうる。非経口投与のための溶液類は、好ましくは、活性作用物質の水溶性塩を含む。安定化剤、抗酸化剤及び保存剤も又含みうる。好適な抗酸化剤は、亜硫酸、アスコルビン酸、クエン酸及びその塩、及びEDTAナトリウムを含む。好適な保存剤は、塩化ベンザルコニウム、メチル−又はプロピル−パラベン、及びクロルブタノールを含む。
【0047】
経口投与のために活性作用物質は、錠剤、カプセル、又は他の適当な経口投薬型の調製のための1つ以上の個体不活性成分と組み合わせうる。例えば、活性作用物質は、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール及び澱粉と組み合わせることができ、そして、伝統的な錠剤加工方法(tableting method)によって錠剤に形成することができる。
【0048】
治療的利点を得るための、本発明に従った特定の化合物用量は、勿論患者の大きさ(背格好)、重さ、年齢、性別、疾患の性質及び段階、疾患の攻撃性、及び投与ルートを含む、個々の患者の特定の状況によって決定される。例えば、日々の用量として、約0.05〜約50mg/kg/日を利用しうる。より高い又はより低い用量もまた意図される。
【0049】
本発明の実施態様を以下の非制限的な例によって説明する。
【0050】
例1
Z−スチリルベンジルスルホン
フェニルアセチレン(0.02mol)、ベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順、Aの部に供し、Z−スチリルベンジルスルフィドを形成した。このスルフィドを上述の一般手順、Bの部に従って酸化することによって、表題の化合物が65%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.50(2H,s)、6.65(1H,d,JH,H=11.2)、7.18−7.74(10H芳香性(aromatic)+1Hエチレン性(ethylenic))。
【0051】
例2
Z−スチリル4−クロロベンジルスルホン
フェニルアセチレン(0.02mol)、4−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−スチリル4クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が72%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.56(2H,s)、6.68(1H,d,JH,H=11.8)、7.20−7.64(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0052】
例3
Z−スチリル2−クロロベンジルスルホン
フェニルアセチレン(0.02mol)、2−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−スチリル2−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が68%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.50(2H,s)、6.65(1H,d,JH,H=12.0)、7.18−7.74(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0053】
例4
Z−スチリル4−フルオロベンジルスルホン
フェニルアセチレン(0.02mol)、4−フルオロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−スチリル4−フルオロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が70%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.58(2H,s)、6.62(1H,d,JH,H=11.86)、7.18−7.60(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0054】
例5
Z−4−クロロスチリルベンジルスルホン
4−クロロフェニルアセチレン(0.02mol)、ベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−クロロスチリルベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が74%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.55(2H,s)、6.66(1H,d,JH,H=12.12)、7.16−7.65(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0055】
例6
Z−4−クロロスチリル4−クロロベンジルスルホン
4−クロロフェニルアセチレン(0.02mol)、4−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−クロロスチリル4−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が76%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.62(2H,s)、6.68(1H,d,JH,H=11.92)、7.18−7.60(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0056】
例7
Z−4−クロロスチリル2−クロロベンジルスルホン
4−クロロフェニルアセチレン(0.02mol)、2−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−クロロスチリル2−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が73%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.56(2H,s)、6.70(1H,d,JH,H=12.05)、7.18−7.64(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0057】
例8
Z−4−クロロスチリル4−フルオロベンジルスルホン
4−クロロフェニルアセチレン(0.02mol)、4−フルオロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−クロロスチリル4−フルオロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が82%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.60(2H,s)、6.70(1H,d,JH,H=11.78)、7.18−7.60(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0058】
例9
Z−4−フルオロスチリルベンジルスルホン
4−フルオロフェニルアセチレン(0.02mol)、ベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−フルオロスチリルベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が76%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.54(2H,s)、6.68(1H,d,JH,H=11.94)、7.12−7.58(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0059】
例10
Z−4−フルオロスチリル4−クロロベンジルスルホン
4−フルオロフェニルアセチレン(0.02mol)、4−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−フルオロスチリル4−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が82%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.60(2H,s)、6.68(1H,d,JH,H=11.84)、7.18−7.60(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0060】
例11
Z−4−フルオロスチリル2−クロロベンジルスルホン
4−フルオロフェニルアセチレン(0.02mol)、2−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)を上述の一般手順に供し、Z−4−フルオロスチリル2−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が74%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.55(2H,s)、6.66(1H,d,JH,H=11.94)、7.20−7.65(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0061】
例12
Z−4−フルオロスチリル4−フルオロベンジルスルホン
4−フルオロフェニルアセチレン(0.02mol)、4−フルオロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−フルオロスチリル4−フルオロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が78%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.60(2H,s)、6.65(1H,d,JH,H=11.83)、7.20−7.65(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0062】
例13
Z−4−ブロモスチリルベンジルスルホン
4−ブロモフェニルアセチレン(0.02mol)、ベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−ブロモスチリルベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が80%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.52(2H,s)、6.80(1H,d,JH,H=11.98)、7.18−7.59(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0063】
例14
Z−4−ブロモスチリル4−クロロベンジルスルホン
4−ブロモフェニルアセチレン(0.02mol)、4−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−ブロモスチリル4−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が87%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.58(2H,s)、6.72(1H,d,JH,H=12.08)、7.15−7.68(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0064】
例15
Z−4−ブロモスチリル2−クロロベンジルスルホン
4−ブロモフェニルアセチレン(0.02mol)、2−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−ブロモスチリル2−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が84%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.57(2H,s)、6.70(1H,d,JH,H=11.58)、7.18−7.58(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0065】
例16
Z−4−ブロモスチリル4−フルオロベンジルスルホン
4−ブロモフェニルアセチレン(0.02mol)、4−フルオロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−ブロモスチリル4−フルオロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が78%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ4.58(2H,s)、6.65(1H,d,JH,H=11.78)、7.22−7.67(8H芳香性+1Hエチレン性)。
【0066】
例17
Z−4−メチルスチリルベンジルスルホン
4−メチルフェニルアセチレン(0.02mol)、ベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)を上述の一般手順に供し、Z−4−メチルスチリルベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が70%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ2.48(3H,s)、4.60(2H,s)、6.68(1H,d,JH,H=11.94)、7.20−7.65(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0067】
例18
Z−4−メチルスチリル4−クロロベンジルスルホン
4−メチルフェニルアセチレン(0.02mol)、4−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−メチルスチリル4−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が74%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ2.46(3H,s)、4.64(2H,s)、6.75(1H,d,JH,H=12.21)、7.18−7.57(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0068】
例19
Z−4−メチルスチリル2−クロロベンジルスルホン
4−メチルフェニルアセチレン(0.02mol)、2−クロロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−メチルスチリル2−クロロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が76%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ2.50(3H,s)、4.58(2H,s)、6.80(1H,d,JH,H=11.88)、7.20−7.63(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0069】
例20
Z−4−メチルスチリル4−フルオロベンジルスルホン
4−メチルフェニルアセチレン(0.02mol)、4−フルオロベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を上述の一般手順に供し、Z−4−メチルスチリル4−フルオロベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が69%の収率で得られた。1HNMR(CDCl3)δ2.46(3H,s)、4.62(2H,s)、6.78(1H,d,JH,H=11.98)、7.18−7.59(9H芳香性+1Hエチレン性)。
【0070】
例21
Z−4−フルオロスチリル4−ヨードベンジルスルホン
4−フルオロフェニルアセチレン(0.02mol)、4−ヨードベンジルメルカプタン(0.02mol)及び金属ナトリウム(0.02グラム原子)の溶液を一般手順に供し、Z−4−フルオロスチリル4−ヨードベンジルスルフィドを形成した。酸化の後、表題の化合物が得られた。
【0071】
例22
胸部、前立腺及び卵巣腫瘍細胞系に対するZ−スチリルスルホン類の影響
A.細胞
正常な線維芽細胞、及び胸部、前立腺及び卵巣原発腫瘍細胞に対するZ−スチリルスルホン類の影響を、下記の細胞系(ライン)を用いて試験した。胸部腫瘍細胞系:MCF−7、BT−20及び435;前立腺腫瘍細胞系LnCaP及びDU−145;及び卵巣腫瘍細胞系OVCAR及びSKOV3。それぞれ正常なネズミ(murine)及びヒト線維芽細胞であるNIH/3T3及びHFL細胞をも試験した。LnCaPは、アンドロジェン依存前立腺腫瘍細胞系である。MCF−7は、エストロジェン応答性胸部腫瘍細胞系であり、一方BT−20及び435は、エストロジェン非応答性胸部腫瘍細胞系である。MCF−7、BT−20及び435は、ペニシリン及びストレプトマイシンを補充した10%ウシ胎児(fetal bovine)血清含有ダルベッコ(Dulbecco's)修飾イーグル(Eagle's)の培地(DMEM)中で成長させた。LnCaP及びDU145は、ペニシリン及びストレプトマイシンを含む10%ウシ胎児血清含有RPMI中で培養した。NIH3T3及びHFL細胞は、ペニシリン及びストレプトマイシンを補充した10%仔ウシ(calf)血清含有DMEM中で成長させた。全ての細胞培養を5%CO2の加湿雰囲気中で37℃に維持した。
【0072】
B.Z−スチリルスルホン類での処理及び生育力検定
細胞を2.5mM濃度にて試験化合物で処理し、72時間後に細胞の生育力(生存率)をトリパンブルー排除法(Trypan blue exclusion method)によって決定した。結果を表1に示す。
【0073】
各化合物の活性は、最低活性は10〜20%の範囲内で、最高活性は75%以上である、細胞誘導死の範囲(%死)として記録した。各試験化合物に関し、活性は3つの細胞タイプに対して同様の範囲内であることが分かった。
【0074】
20種類の試験化合物のうち2種類(例8及び14)は75%を超える殺傷率を有し、3種類の化合物(例6、10及び16)は60〜70%の殺傷率を有していた。
【0075】
最高の活性を示す5種類の化合物は、式I中の4−の位置においてハロゲンを含有していた。
【0076】
正常細胞HFL及びNIH3T3を、表1中の化合物と同一の化合物で、同一の濃度及び時間条件の下で処理した。正常細胞は死滅されなかった。
【0077】
【表1】
【0078】
例23
肺、腎臓及び脳腫瘍細胞系に対するZ−スチリルスルホン類の影響
いくつかの(Z)−ベンジルスルホン類について、例22の手順を下記の癌細胞系に替えて繰り返した。肺,N417及びH157;腎臓,CAKI−1及びCAKI−2;神経膠腫(グリオーム),U87及びSW1088。結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】
合成、調製及び分析の手順に関して引用した全ての参考文献は、参照によって本明細書に援用する。
【0081】
本発明は、本発明の精神又は基本的な特質から逸脱することなく、他の特定の態様にて実施され得る。従って、本発明の範囲を示すためには、上述の詳細な説明より寧ろ添付の特許請求の範囲を参照されたい。
Claims (11)
- 前記増殖性疾患は癌であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
- 前記癌は、卵巣、胸部、前立腺、肺、腎臓及び脳の癌から成る群から選択されるか、又は前記癌は白血病であることを特徴とする請求項2に記載の薬剤。
- 式
R1は水素、クロロ及びニトロから成る群から選択され、
R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、
R3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、
ここで、
(a)R1又はR2の少なくとも一方は水素であり、
(b)
(i)R3及びR4が両方水素であるとき、
(ii)R3がクロロでありR4が水素であるとき、又は
(iii)R4がクロロでありR3が水素であるとき、
R1及びR2は両方水素であってはならず、及び
(c)R1が水素でありR2がメチルであるとき、
(i)R3及びR4の両方が水素であってはならず、
(ii)R4が水素であるときR3はクロロであってはならず、そして
(iii)R3が水素であるときR4はクロロであってはならないことを条件とする)の化合物。 - R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ及びフルオロから成る群から選択され、
R3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ及びフルオロからなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の化合物。 - R2、R3及びR4のうち少なくとも1つはヨードであることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
- R1は水素であることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
- R3は水素であり、そして
R2及びR4は独立してクロロ、フルオロ、ヨード及びブロモから成る群から選択されることを特徴とする請求項7に記載の化合物。 - R2及びR4は独立してクロロ、フルオロ及びブロモから成る群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の化合物。
- Z−4−クロロスチリル4−クロロベンジルスルホン、Z−4−クロロスチリル4−フルオロベンジルスルホン、Z−4−フルオロスチリル4−クロロベンジルスルホン、Z−4−フルオロスチル4−フルオロベンジルスルホン、Z−4−ブロモスチリル4−クロロベンジルスルホン、及びZ−4−ブロモスチリル4−フルオロベンジルスルホンから成る群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の化合物。
- 式
R1は水素、クロロ及びニトロから成る群から選択され、
R2は水素、低級アルキル、低級アルコキシ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、
R3及びR4は独立して水素、低級アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから成る群から選択され、
ここで、
(a)R1又はR2の少なくとも一方は水素であり、
(b)
(i)R3及びR4が両方水素であるとき、
(ii)R3がクロロでありR4が水素であるとき、又は
(iii)R4がクロロでありR3が水素であるとき、
R1及びR2は両方水素であってはならず、及び
(c)R1が水素でありR2がメチルであるとき、
(i)R3及びR4の両方が水素であってはならず、
(ii)R4が水素であるときR3はクロロであってはならず、そして
(iii)R3が水素であるときR4はクロロであってはならないことを条件とする)の化合物。
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