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JP4460321B2 - 導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置 - Google Patents

導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置 Download PDF

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JP4460321B2 JP2004034851A JP2004034851A JP4460321B2 JP 4460321 B2 JP4460321 B2 JP 4460321B2 JP 2004034851 A JP2004034851 A JP 2004034851A JP 2004034851 A JP2004034851 A JP 2004034851A JP 4460321 B2 JP4460321 B2 JP 4460321B2
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Description

本発明は、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において用いられる導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置に関する。
従来の電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体(感光体)に対して帯電処理を行う帯電部材、及び、感光体上のトナーに対して転写処理を行う転写部材として、導電性部材が用いられている。図4は、従来の帯電部材を有する電子写真方式の画像形成装置の説明図である。
図13において、120は、従来の電子写真方式の画像形成装置である。従来の電子写真方式の画像形成装置120は、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザ光等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、及び、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109から構成されている。
また、従来の電子写真方式の画像形成装置120は、プロセスカートリッジ着脱方式の装置となっている。即ち、従来の電子写真方式の画像形成装置120は、感光体ドラム101、帯電ローラ102、現像ローラ104、及び、クリーニング装置108を含むプロセス機器を一括して画像形成装置本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジ110としている。このプロセスカートリッジ110は、少なくとも、感光体ドラム101及び帯電ローラ102を備えていればよい。このプロセスカートリッジ110は、画像形成装置に対して所定の箇所に装着されることにより、画像形成装置本体側の駆動系及び電気系と接続状態となる。なお、図13では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、本明細書において必要としないので、省略してある。
次に、従来の電子写真方式の画像形成装置120の基本的な作像動作について説明する。
感光体ドラム101に接触された帯電ローラ102に対してDC電圧をパワーパック105から給電すると、感光体ドラム101の表面は、一様に高電位に帯電する。その直後に、画像光が感光体ドラム101の表面に露光手段103により照射されると、感光体ドラム101の照射された部分は、その電位が低下する。このような帯電ローラ102による感光体ドラム101の表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ102と感光体ドラム101との間の微少空間におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。
画像光は、画像の白/黒に応じた光量の分布であるので、かかる画像光が照射されると、画像光の照射によって感光体ドラム101の面に記録画像に対応する電位分布、即ち、静電潜像が形成される。このように静電潜像が形成された感光体ドラム101の部分が現像ローラ104を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電画像を可視像化したトナー像が形成される。かかるトナー像が形成された感光体ドラム101の部分に、記録紙107が所定のタイミングでレジストローラ(図示せず)により搬送され、前記トナー像に重なる。そして、このトナー像が転写ローラ106によって記録紙に転写された後、該記録紙107は、感光体ドラム101から分離される。分離された記録紙107は、搬送経路を通って搬送され、定着ユニット(図示せず)によって、加熱定着された後、機外へ排出される。このようにして転写が終了すると、感光体ドラム101は、その表面がクリーニング装置108によりクリーニング処理され、さらに、クエンチングランプ(図示せず)により、残留電荷が除去されて、次回の作像処理に備えられる。
従来の帯電ローラを用いた帯電方式には、感光体ドラムに帯電ローラを接触させる接触帯電方式のもの(特許文献1,2を参照。)があるが、このような従来の接触帯電方式には、
(1)帯電ローラを構成している物質が帯電ローラから染み出し、これが被帯電体の表面に付着移行して帯電ローラ跡を残すこと、
(2)帯電ローラに交流電圧を印加したときに、被帯電体に接触している帯電ローラが振動するので、帯電音が発生すること、
(3)感光体ドラム上のトナーが帯電ローラに付着する(特に、上述の染み出しによって、よりトナー付着がおこりやすくなる。)ので、帯電ローラの帯電性能が低下すること、
(4)帯電ローラを構成している物質が感光体ドラムへ付着すること、及び、
(5)感光体ドラムを長期停止したときに、帯電ローラが永久変形すること、
といった問題があった。
このような問題を解決する技術として、帯電ローラを感光体ドラムに近接させるようにした近接帯電方式による帯電装置(特許文献3,4を参照。)が提案されている。この近接帯電方式による帯電装置は、帯電ローラを感光体ドラムに最近接距離(50〜300μm)になるように対向させて、帯電ローラに電圧を印加することにより、感光体ドラムの帯電を行うようにしたものである。この近接帯電方式による帯電装置では、ローラと感光体ドラムとが接触していないので、従来の接触帯電方式による帯電装置において問題となっていた、帯電ローラを構成している物質が感光体ドラムへ付着すること、及び、感光体ドラムが長期停止したときに永久変形すること、といった問題はない。また、この近接帯電方式による帯電装置では、帯電ローラに付着するトナーが少なくなるので、感光体ドラム上のトナー等が帯電ローラに付着することが少ない。したがって、近接帯電方式による帯電装置は、優れた帯電装置といえる。
前記特許文献3,4に記載された近接帯電方式による帯電装置では、帯電ローラと感光体ドラムとの間に空隙を保持するために、スペーサリングが帯電ローラの両端部に設けられている。しかしながら、これらの近接帯電方式による帯電装置では、空隙を精密に設定する工夫がなされていないので、帯電ローラ及びスペーサリングの寸法精度がばらつくことによって空隙が変動し、そのために、感光体ドラムの帯電電位が均一にならずに変動するという問題があった。
かかる問題を解決するために、所定の厚みを持ったテープ状の空隙保持手段を備えた帯電装置(特許文献5を参照。)が提案されたが、このテープ状の空隙保持手段を備えた帯電装置では、これを長期間にわたって使用すると、テープ状の空隙保持手段が磨耗し、また、帯電ローラとテープ状の空隙保持手段との間にトナーが進入し固着するので、感光体ドラムの表面と帯電ローラの表面との間に空隙を保持できないという問題があった。
また、空隙を保持する部材として金属性リングを使用する方法も考えられるが、この場合、感光体の磨耗が著しいので、感光体ドラムの基層である金属との間でショート電流が発生してしまい、電圧印加電源の破壊等の不具合を招いてしまうという問題がある。
また、前記したような空隙保持部材は、感光体と接触(当接)するので、それがローラ形状である場合には回転トルクが作用し、そのために、精度を保持したまま、強度的な特性も満たす工夫もしなければならない。一般的には、圧入方式(しまりばめ)、及び、接着方式が採用されているが、圧入方式の場合は、はめ代の管理が特別に必要となる。はめ代が大きくなると、強度は向上するが、部品の損傷、変形、圧入精度の低下、圧入設備の大容量化といった問題があり、また、はめ代が小さくなると、強度低下の懸念が挙げられる。特に、樹脂部品を使用した場合、経時での形状変化などを考慮して、寸法精度交差をそれらの要因に含めて設定する必要があり、場合によっては、はめ合い代がφ10μm幅のレベルの公差で設定しなければならない。接着については、接着(粘着)剤、接着塗布量、圧入部の脱脂が必要となる場合が多く、また、取り外しが困難になるので、再生することは困難になる。
特開昭63−149668号公報 特開平1−267667号公報 特開平3−240076号公報 特開平4−358175号公報 特開平5−107871号公報
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、長期間にわたって使用しても、潜像担持体と導電性部材との間に安定した空隙を維持して、像担持体の表面を均一に帯電させることができると共に、耐久性を向上させることができ、しかも、該空隙保持部材の固定に接着剤が不要であって、圧入はめ代精度の余裕度があるものとすることができ、かつ、空隙保持部材の締結をより簡素化することができる導電性部材及びそれを有するプロセスカートリッジ、並びに、そのプロセスカートリッジを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の両端に設けられた空隙保持部材と、を有する導電性部材において、
(イ)前記空隙保持部材と前記導電性支持体とが、前記空隙保持部材の内径部に設けられた雌ネジと前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジとによって、ねじ締結され、
(ロ)前記導電性支持体に設けられた雄ネジの長さが、前記空隙保持部材の内径部の軸方向の長さより短くされ、かつ、
(ハ)前記導電性支持体に設けられた雄ネジが、前記空隙保持部材の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端と他方の端の内側近傍のネジ締結開始端との間に対応する前記導電性支持体の外径部のみに形成されている
ことを特徴とする導電性部材である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記空隙保持部材の内径部の雌ネジが、内径部に未だ雌ネジの切られていない空隙保持部材を用いて前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジにねじ締結するときに、前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジ形状に倣って形成された雌ネジであることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記雄ネジの外径より大きくし且つ前記空隙保持部材の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端までの長さに相当する厚みとした鍔状部を、前記電気調整層の端部に当接するように、前記導電性支持体に設けると共に、この鍔状部に外挿するように前記空隙保持部材に凹部を設けたことを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1〜のいずれかに記載された発明において、前記空隙保持部材と前記導電性支持体とのねじ締結のねじ方向が、前記導電性部材に作用する回転トルクに対して逆向きであることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1〜のいずれかに記載された発明において、前記空隙保持部材が、前記電気抵抗調整層にスラスト(軸方向)圧縮力が作用するように締結されていることを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項1〜のいずれかに記載された発明において、前記導電性部材を帯電部材としたことを特徴とするものである。
請求項に記載された発明は、請求項に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されるように設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項に記載された発明は、請求項に記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置である。
(1)請求項1に記載された発明によれば、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の両端に設けられた空隙保持部材と、を有する導電性部材において、(イ)前記空隙保持部材と前記導電性支持体とが、前記空隙保持部材の内径部に設けられた雌ネジと前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジとによって、ねじ締結され、(ロ)前記導電性支持体に設けられた雄ネジの長さが、前記空隙保持部材の内径部の軸方向の長さより短くされ、かつ、(ハ)前記導電性支持体に設けられた雄ネジが、前記空隙保持部材の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端と他方の端の内側近傍のネジ締結開始端との間に対応する前記導電性支持体の外径部のみに形成されているので、長期間にわたって使用しても、潜像担持体と導電性部材との間に安定した空隙を維持して、像担持体の表面を均一に帯電させることができると共に、耐久性を向上させることができ、しかも、該空隙保持部材の固定に接着剤が不要であって、圧入はめ代精度の余裕度があるものとすることができ、かつ、空隙保持部材の締結をより簡素化することができる導電性部材を提供することができる。
(2)請求項2に記載された発明によれば、前記空隙保持部材の内径部の雌ネジが、内径部に未だ雌ネジの切られていない空隙保持部材を用いて前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジにねじ締結するときに、前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジ形状に倣って形成された雌ネジであるので、締結部品の簡素化が可能となる。
(4)請求項に記載された発明によれば、前記雄ネジの外径より大きくし且つ前記空隙保持部材の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端までの長さに相当する厚みとした鍔状部を、前記電気調整層の端部に当接するように、前記導電性支持体に設けると共に、この鍔状部に外挿するように、前記空隙保持部材に凹部を設けたので、空隙保持部材の締結をより簡素化することができ、しかも、抵抗調整層を成形するときに鍔状部による金型樹脂シールが可能になる。
(5)請求項に記載された発明によれば、空隙保持部材と導電性支持体とのねじ締結のねじ方向が前記導電性部材に作用する回転トルクに対して逆向きであるので、空隙保持部材の抜けを防止することができる。
(6)請求項に記載された発明によれば、前記空隙保持部材が前記電気抵抗調整層にスラスト(軸方向)圧縮力が作用するように締結されているので、前記空隙保持部材と前記電気抵抗調整層との隙間の発生を防止することができる。
(7)請求項に記載された発明によれば、導電性部材を帯電部材としたので、帯電部材の汚れ等を防止すると共に、帯電部材を硬い材質で形成することにより高精度にすることができ、よって、帯電ムラを防止することができる。
(8)請求項に記載された発明によれば、請求項7に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されるように設けらたプロセスカートリッジとしたので、長期に渡って安定した画質を得ることができ、且つ、交換もユーザメンテナンスが可能となり簡素化される。
(9)請求項に記載された発明によれば、請求項8に記載のプロセスカートリッジを有する画像形成装置としたので、信頼性が高く、かつ、高画質な画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)であって、(a)は、断面図であり、そして、(b)は、その一部拡大断面図である。図2は、導電性ローラを感光体ドラム上に配置した状態を示す模式図である。図3は、本発明の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結することを示す一部拡大断面図説明図であって、(a)は、ネジ締結する状態を示し、そして、(b)は、ネジ締結した後の状態を示す。図4は、本発明の他の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結することを示す拡大断面図説明図であって、(a)は、ネジ締結する状態を示し、そして、(b)は、ネジ締結した後の状態を示す。図5は、本発明の他の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結することを示す一部拡大断面図説明図であって、(a)は、ネジ締結する状態を示し、そして、(b)は、ネジ締結した後の状態を示す。図6は、本発明の他の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結する状態を示す一部拡大断面図説明図である。図7は、本発明の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工を示す説明図であって、(a)は、除去加工前及び除去加工後の状態を示し、そして、(b)は、導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。図8は、本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工を示す説明図であって、(a)は、除去加工前及び除去加工後の状態を示し、そして、(b)は、導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。図9〜12は、本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。
図1において、10は、導電性部材(導電性ローラ)である。導電性部材10は、導電性支持体1と、前記導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層2と、前記電気抵抗調整層2の両端に設けられた空隙保持部材3,3とを有している。そして、前記空隙保持部材3、3と前記導電性支持体1とは、前記空隙保持部3,3材の内径部に設けられた雌ネジ5と該導電性支持体1の外径部に設けられた雄ネジ4とによって、ねじ締結されている。また、前図5に示されているように、前記導電性支持体1に設けられた雄ネジ4の長さは、前記空隙保持部材3,3の内径部の軸方向の長さより短くされ、かつ、前記導電性支持体1に設けられた雄ネジ4が、前記空隙保持部材3,3の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端と他方の端の内側近傍のネジ締結開始端との間に対応する前記導電性支持体1の外径部のみに形成されている。
このように、導電性支持体1と、前記導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層2と、前記電気抵抗調整層2の両端に設けられた空隙保持部材3,3とを有する導電性部材において、(イ)前記空隙保持部材3、3と前記導電性支持体1とが、前記空隙保持部3,3材の内径部に設けられた雌ネジ5と該導電性支持体1の外径部に設けられた雄ネジ4とによって、ねじ締結され、(ロ)前記導電性支持体1に設けられた雄ネジ5の長さが、前記空隙保持部材3,3の内径部の軸方向の長さより短くされ、かつ、(ハ)前記導電性支持体1に設けられた雄ネジ4が、前記空隙保持部材3,3の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端と他方の端の内側近傍のネジ締結開始端との間に対応する前記導電性支持体1の外径部のみに形成されていると、長期間にわたって使用しても、潜像担持体(図2における6を参照。)と導電性部材10との間に安定した空隙(図2におけるGを参照。)を維持して、像担持体の表面を均一に帯電させることができると共に、耐久性を向上させることができ、しかも、該空隙保持部材23の固定に接着剤が不要であって、圧入はめ代精度の余裕度があるものとすることができ、かつ、該空隙保持部材23と該導電性支持体21とが干渉せず、そのために、空隙保持部材23の締結をより簡素化することができる。
図2に示すように、本発明の導電性部材(導電性ローラ)10は、感光体ドラム6に任意の圧力で当接されて配置される。空隙保持部材3,3は、画像形成領域を外した非画像形成領域に形成されている。この状態で導電性部材10を帯電部材として使用する場合には、導電性部材10に電圧を印加することにより、感光体ドラム6の帯電を行うことができる。導電性部材10を現像部材及び転写部材として使用する場合にも、同様の形態で行うことができる。また、その際には、電気抵抗調整層2の幅が感光体ドラム6における感光層の幅より狭いことが好ましい。導電性部材10と感光体ドラム6との間の空隙Gは、所定の値に保つ必要があり、好ましくは、100μm以下である。空隙Gが大きくなると、感光体ドラム6の電気的劣化や異常放電が発生しやすくなるので、導電性部材10への電圧印加条件を高くする必要がある。
図3に示すように、本発明の導電性部材(導電性ローラ)10における空隙保持部材23と導電性支持体21とは、導電性部材21の外径部の両端内側近傍に設けられた雄ネジ24と空隙保持部材23の内径部に設けられた雌ネジ25との螺合によってねじ締結される。図3において、22は、電気抵抗調整層である。
また、図4に示すように、本発明の導電性部材(導電性ローラ)10においては、前記空隙保持部材23の内径部の雌ネジ25が、内径部に未だ雌ネジ25の切られていない空隙保持部材23を用いて前記導電性支持体21の外径部に設けられた雄ネジ24にねじ締結するときに、前記導電性支持体21の外径部に設けられた雄ネジ形状に倣って形成されたものであってもよい。このように、前記空隙保持部材23の内径部の雌ネジ25が、内径部に未だ雌ネジの切られていない空隙保持部材23を用いて前記導電性支持体21の外径部に設けられた雄ネジ24にねじ締結するときに、前記導電性支持体21の外径部に設けられた雄ネジ形状に倣って形成されてたものであると、締結部品の簡素化が可能となる。
また、図5に示すように、本発明の導電性部材(導電性ローラ)10においては、前記雄ネジ24の外径より大きくし且つ前記空隙保持部材23の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端27までの長さに相当する厚みとした鍔状部26を、前記電気調整層22の端部に当接するように、前記導電性支持体21に設けると共に、この鍔状部26に外挿するように前記空隙保持部材23に凹部を設けたものとなっていてもよい。
このように、前記雄ネジ24の外径より大きくし且つ前記空隙保持部材23の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端27までの長さに相当する厚みとした鍔状部26を、前記電気調整層22の端部に当接するように、前記導電性支持体21に設けると共に、この鍔状部26に外挿するように、前記空隙保持部材23に凹部を設けると、空隙保持部材の締結をより簡素化することができ、しかも、図6に示すように、電気抵抗調整層22を成形するときに鍔状部26による金型樹脂シールが可能になる。図6において、21は、導電性支持体であり、22は、電気抵抗調整層であり、26は、鍔状部であり、そして、29は、金型の一部である。
本発明においては、前記空隙保持部材23は、前記電気抵抗調整層22にスラスト(軸方向)圧縮力が作用するように締結されている。このように、前記空隙保持部材23が前記電気抵抗調整層22にスラスト(軸方向)圧縮力が作用するように締結されていると、前記空隙保持部材23と前記電気抵抗調整層22との隙間の発生を防止することができる。
図7,8に示すように、本発明の導電性部材は、切削加工等の除去加工を空隙保持部材23、電気抵抗調整層22と連続して行うことで、高低差を形成する。その結果、高低差のばらつきを±10μ以下の高精度にすることが可能である。この際、空隙保持部材23の電気抵抗調整層22と隣接する部分の高さを、電気抵抗調整層22の高さと同一又は低く形成すること(いわゆる加工ニゲを形成すること)により、電気抵抗調整層22の高さが均一になるので、感光体ドラム(図2にける6を参照。)との間の空隙(図2にけるGを参照。)をより高精度にすることができる。前記加工ニゲの形状は、例えば、図7(b),図8(b)に示される。また、図7,8において、30は、切削工具である。加工ニゲの形状は、任意であが、例えば、他にも図9〜図11に示される形状があげられる。
空隙保持部材3,3を構成する材料は、好ましくは、体積固有抵抗が1013Ω・cm以上の絶縁性材料である。このように、空隙保持部材3,3を構成する材料が体積固有抵抗が1013Ω・cm以上の絶縁性材料であると、感光体ドラム6の基層(図示せず)とのショート電流の発生を防止することができる。
空隙保持部材3,3を構成する材料は、絶縁性材料である他は特に限定するものではないが、好ましくは、感光体を傷つけない程度に軟らかく、また、成形加工が容易である樹脂材料である。かかる樹脂材料は、例えば、高密度ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリスチレン共重合体(AS、ABS)等の樹脂、或いは、PC、ポリウレタン、フッ素樹脂等の樹脂である。本発明における空隙保持部材3,3は、このような記樹脂を射出成形、押出成形等の成形手段によりリング状に成形される。
電気抵抗調整層2は、高分子型イオン導電材料が分散された熱可塑性樹脂組成物により形成されている。電気抵抗調整層2の体積固有抵抗は、好ましくは、106 〜109 Ωcmである。電気抵抗調整層2の体積固有抵抗が109 Ωcmを越えると、帯電能力や転写能力が不足してしまい、また、106 Ωcmよりも体積固有抵抗が低いと、感光体全体への電圧集中によるリークが生じてしまう。
電気抵抗調整層2を構成する材料は、特に限定されるものではないが、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリスチレン共重合体(AS、ABS)等の樹脂、或いは、PC、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂があげられる。これらの樹脂は、加工性が良いので好ましい。かかる樹脂に分散させる高分子型イオン導電材料としては、ポリエーテルエステルアミドを含有する高分子化合物が好ましい。ポリエーテルエステルアミドは、イオン導電性の高分子材料であるので、マトリックスポリマー中に分子レベルで均一に分散、固定化される。したがって、金属酸化物、カーボンブラック等の電子伝導系導電剤を分散した組成物に見られるような分散不良に伴う電気抵抗値のばらつきが生じない。また、ポリエーテルエステルアミドは、高分子材料であるので、ブリードアウトが生じ難い。電気抵抗値を所望の値にするためには、それらの配合量は、好ましくは、熱可塑性樹脂30〜70重量%、及び、高分子型イオン導電剤70〜30重量%である。
前記電気抵抗調整層2を構成する樹脂組成物は、各材料の混合物を二軸混練機、ニーダー等で溶融混練することによって、容易に調整できる。前記電気抵抗調整層2を導電性支持体1の上に形成するには、前記半導電性樹脂組成物を導電性支持体1の上に押出成形、射出成形等の手段により被覆することによって行う。また、任意の段階で、表面に切削加工、又は、研削加工を施して、必要とされる表面精度を得ることができる。
導電性支持体1上に電気抵抗調整層2のみを形成して導電性ローラ10を構成すると、電気抵抗調整層2にトナー等が固着して性能低下する場合がある。このような不具合は、電気抵抗調整層2に表面層(図示せず)を形成することで、無くすことができる。本発明においては、表面層の体積固有抵抗は、好ましくは、電気抵抗調整層2の体積固有抵抗より大きくされている。このように、表面層の体積固有抵抗が電気抵抗調整層2の体積固有抵抗より大きくされていると、感光体欠陥部への電圧集中及び異常放電の発生を防止することができる。ただし、表面層の電気抵抗値を高くしすぎると帯電能力や転写能力が不足してしまうので、表面層と電気抵抗調整層2との電気抵抗値の差を103 以下にすることが好ましい。表面層を形成する材料は、好ましくは、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル等の樹脂である。これらの樹脂は、非粘着性に優れているので、トナーの固着防止の面で好ましい。また、かかる樹脂は、電気的に絶縁性であるので、樹脂に対して各種導電材料を分散することによって表面層の電気抵抗を調整することができる。表面層の電気抵抗調整層2上への形成は、上記表面層を構成する樹脂材料を有機溶媒に溶解して塗料を作製し、この塗料をスプレー塗装、ディッピング、ロールコート等の手段によって行う。表面層の膜厚は、好ましくは、10〜30μmである。
本発明の導電性部材10は、好ましくは、帯電部材とされる。このような導電性部材10は、感光体表面を非接触で帯電させることができ、そのために、帯電部材の汚れ等を防止すると共に、帯電部材を硬い材質で形成することにより高精度にすることができ、よって、帯電ムラを防止することができる。
本発明においては、請求項8記載の帯電部材は、被帯電体上に近接配置されるように設けられた着脱可能なプロセスカートリッジ(図13における110を参照。)とする。このように、請求項8に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されるように設けられたプロセスカートリッジとすると、長期に渡って安定した画質を得ることでき、且つ、交換もユーザメンテナンスが可能であり簡素化される。
本発明においては、請求項9に記載のプロセスカートリッジ(図13における110を参照。)を有する画像形成装置とする。このように、請求項9に記載のプロセスカートリッジを有する画像形成装置とすると、信頼性が高く、かつ、高画質な画像を得ることができる。
本実施の形態においては、導電性部材10を具体化した帯電ローラについて主として説明したが、本発明における導電性部材10は、本発明の目的に反しない限り、ブレードのような回転しない帯電部材ものであってもかまわない。また、本発明における導電性部材10は、現像部材又は転写部材としてもかまわない。
(実施例1)
ステンレスからなる外径8mmの導電性支持体(芯軸)の外径部と、高密度ポリエチレン樹脂(ノバテックPP HY540、日本ポリケム社製)からなるリング状の空隙保持部材の内径部と、に締結部全域(10mm長)に渡り、ピッチ1.25mmのタップを立てて、導電性支持体の外径の雄ネジを形成すると共に、空隙保持部材の内径に雌ネジを形成した。その際、導電性ローラの回転方向、若しくは、締結後の切削加工で導電性ローラの締結部に作用するトルクに対抗するように(緩まない方向)、タップ方向を両端で逆にした(導電性ローラの左側が逆ねじ、右側が順ネジとした。)。そして、ABS樹脂(デンカABS GR−0500、電気化学工業社製)50重量%、及び、ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%を配合して樹脂組成物(体積固有抵抗:2×108 Ωcm)とし、この樹脂組成物を前記導電性支持体の雄ネジの形成されていない中央部分に射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次に、前記空隙保持部材を、電気抵抗調整層の両端部に抵抗調整層に軸方向の圧縮荷重が作用するようにして、前記導電性支持体にねじ締結(図3を参照。)をした後、切削によって、この空隙保持部材の外径(最大径)を12.12mmに、また、前記抵抗調整層の外径を12.00mmに同時仕上げを行い、図7(b)に示す形状とした。続いて、この抵抗調整層の表面に、アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、カーボンブラック(全固形分に対して35重量%)からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×109 Ωcm)により膜厚約10μmの表面層を形成して導電性ローラを得た。
(実施例2)
ステンレスからなる外径8mmの導電性支持体(芯軸)の外径部に締結部全域(10mm長)に渡り、ピッチ1.25mmのタップを立てて、導電性支持体の外径の雄ネジを形成した。その際、導電性ローラの回転方向、若しくは締結後の切削加工で導電性ローラの締結部に作用するトルクに対抗するように(緩まない方向)、タップ方向を両端で逆にした(導電性ローラの左側が逆ねじ、右側が順ネジとした)。そして、ABS樹脂(デンカABS GR−0500、電気化学工業社製)50重量%、及び、ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%を配合して樹脂組成物(体積固有抵抗:2×108 Ωcm)とし、この樹脂組成物を前記導電性支持体の雄ネジの形成されていない中央部分に射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次に、高密度ポリエチレン樹脂(ノバテックPP HY540、日本ポリケム社製)からなるリング状の空隙保持部材を、電気抵抗調整層の両端部に抵抗調整層に軸方向の圧縮荷重が作用するようにして、導電性支持体の外径部のタップ形状に倣うようにタップを切りながら外挿することにより、ねじ締結(図4を参照。)した後、切削によって、この空隙保持部材の外径(最大径)を12.12mmに、また、前記抵抗調整層の外径を12.00mmに同時仕上げを行い、図8(b)に示す形状とした。続いて、この抵抗調整層の表面に、アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、カーボンブラック(全固形分に対して35重量%)からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×109 Ωcm)により膜厚約10μmの表面層を形成して導電性ローラを得た。
(実施例3)
ステンレスからなる外径8.2mmの導電性支持体(芯軸)の両端2mmを除く外径部に締結部全域(10mm長)に渡り、ピッチ1.25mmのタップを立て、そして、導電性支持体の締結部両端2mmの外径を締結終端部(抵抗調整層側)はタップ部外径より大きく8.2mmに設定して、導電性支持体の外径の雄ネジを形成した。その際、導電性ローラの回転方向、若しくは締結後の切削加工で導電性ローラの締結部に作用するトルクに対抗するように(緩まない方向)、タップ方向を両端で逆にした(導電性ローラの左側が逆ねじ、右側が順ネジとした)。また、高密度ポリエチレン樹脂(ノバテックPP HY540、日本ポリケム社製)からなるリング状の空隙保持部材の内径部には、タップ加工をせずに、空隙保持部材の締結終了端部約2mmも締結時に芯軸外径と干渉しないように外径8.3mm、深さ2.3mmとして逃げ(ザグリ形状)を設け、締結終了端部、締結開始端部での芯軸との干渉を避けた。ねじ部が切られる箇所の内径は、7.5mmとした。締結開始端の導電性支持体の外径は、空隙保持部材の内径以下の7.4mmに設定して、挿入のガイドとした。そして、ABS樹脂(デンカABS GR−0500、電気化学工業社製)50重量%、及び、ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%を配合して樹脂組成物(体積固有抵抗:2×108 Ωcm)とし、この樹脂組成物を前記導電性支持体の雄ネジの形成されていない中央部分に射出成形により被覆して電気抵抗調整層を形成した。次に、前記空隙保持部材を、電気抵抗調整層の両端部に抵抗調整層に軸方向の圧縮荷重が作用するようにして、導電性支持体の外径部のタップ形状に倣うようにタップを切りながら外挿することにより、ねじ締結(図5を参照。)した後、切削によって、空隙保持部材の外径(最大径)を12.12mmに、抵抗調整層の外径を12.00mmに同時仕上げを行い、図9に示す形状とした。続いて、この抵抗調整層の表面に、アクリルシリコーン樹脂(3000VH−P、川上塗料社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、カーボンブラック(全固形分に対して35重量%)からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×109 Ωcm)により膜厚約10μmの表面層を形成して導電性ローラを得た。
(比較例1)
エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG、ダイソー社製)100重量部及び過塩素酸アンモニウム3重量部を配合してゴム組成物とし、このゴム組成物(体積固有抵抗:4×108 Ωcm)をステンレスからなる外径8mmの導電性支持体(芯軸)に押出成形により被覆してゴム被覆層を形成した後、このゴム被覆層に加硫処理を施し、続いて、この加硫処理を施したゴム被覆層を研削により外径12mmに仕上げて電気抵抗調整層を形成した。そして、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して25重量%)からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×1010Ωcm)により、膜厚10μmの表面層を形成した。そして、この両端周囲に厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)で構成されるテープ状部材(ダイタックPF025−H、大日本インキ社製)を貼り付けて導電性ローラを得た。
(比較例2)
ABS樹脂(デンカABS GR−0500、電気化学工業社製)50重量%、及び、四級アンモニウム塩基を含有するイオン導電性の高分子化合物(レオレックスAS−1720、第一工業製薬製)50重量%からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×108 Ωcm)とし、この樹脂組成物をステンレスからなる外径8mmの芯軸に射出成形により被覆して被覆層を形成した後、この被覆層を切削加工によって外径12.0mmに仕上げて電気抵抗調整層を形成した。そして、この抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して45重量%)からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×1010Ωcm)により、膜厚約10μmの表面層を形成した。次に、前記電気抵抗調整層の両端部に当接するように、ポリアミド樹脂(ノバミッド1010C2、三菱エンジニアリングプラスチック社製)で構成されるリング状の空隙保持部材を導電性支持体に挿入接着して、導電性ローラを得た。
(比較例3)
ABS樹脂(デンカABS GR−0500、電気化学工業社製)50重量%、及び、ポリエーテルエステルアミド(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%を配合して樹脂組成物(体積固有抵抗:2×108 Ω・cm)とし、この樹脂組成物をステンレスからなる外径8mmの導電性支持体(芯軸)に射出成形により被覆して、外径12.0mmの電気抵抗調整層を形成した。そして、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して45重量%)からなる樹脂組成物(体積固有抵抗:2×1010Ωcm)により、膜厚約10μmの表面層を形成した。次に、ポリアミド樹脂(ノバミッド1010C2、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)で構成される外径12.12mmのリング状の空隙保持部材に切削加工により幅を0.2mm、深さ0.2mmの凹溝を芯軸と平行に3mm間隔で設け、この凹溝を設けたリング状の空隙保持部材を、前記電気抵抗調整層の両端部に当接するように、導電性支持体に挿入接着して、導電性ローラを得た。
以上、実施例1〜3及び比較例1〜3で得た導電性部材を、帯電部材として、画像形成装置(図12を参照。)に搭載し、帯電部材と感光体との間の空隙量を測定した。次いで、印加する電圧をDC=−800V、AC=2400Vpp(周波数=2KHz)に設定して、600,000枚を通紙することによって、(1)帯電部材と感光体と間の空隙量、(2)空隙保持部材の状態、及び、(3)画像、について評価を行った。評価環境は、23℃、60%RHとし、そして、評価用トナーは、PxPトナー(粒径5μm)を用いた。評価結果は、次の表1に示される。
Figure 0004460321
表1によれば、実施例1〜3で得た導電性ローラでは、全項目で良好な結果が得られたが、比較例1〜3で得た導電性ローラでは、導電性部材に不具合があることがわかる。
本実施例においては、タップ形状をメートル並目ネジ規格としたが、細めネジにおいても同様の結果が得られ、また、空隙保持部材の加工逃げ部が図9〜11においても同様の結果が得られた。また、空隙保持部材と抵抗調整層との接合も安定しており、両部材の隙間は発生しなかった。
本発明の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)であって、(a)は、断面図であり、そして、(b)は、その一部拡大断面図である。 導電性ローラを感光体ドラム上に配置した状態を示す模式図である。 本発明の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結することを示す一部拡大断面図説明図であって、(a)は、ネジ締結する状態を示し、そして、(b)は、ネジ締結した後の状態を示す。 本発明の他の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結することを示す拡大断面図説明図であって、(a)は、ネジ締結する状態を示し、そして、(b)は、ネジ締結した後の状態を示す。 本発明の他の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結することを示す一部拡大断面図説明図であって、(a)は、ネジ締結する状態を示し、そして、(b)は、ネジ締結した後の状態を示す。 本発明の他の一実施の形態を示す空隙保持部材と芯軸とをネジ締結する状態を示す一部拡大断面図説明図である。 本発明の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工を示す説明図であって、(a)は、除去加工前及び除去加工後の状態を示し、そして、(b)は、導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。 本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工を示す説明図であって、(a)は、除去加工前及び除去加工後の状態を示し、そして、(b)は、導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。 本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。 本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。 本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。 本発明の他の一実施の形態を示す導電性部材(帯電ローラ)における導電性部材の除去加工後の導電性部材(帯電ローラ)の一部拡大断面図説明図である。 従来の帯電ローラを用いた画像形成装置の説明図である。
1,21 導電性支持体
2,22 電気抵抗調整層
3,23 空隙保持部材
4,24 雄ネジ
5,25 雌ネジ
6 感光体ドラム
10 導電性ローラ
26 鍔状部
27 ネジ締結終了端
28 ネジ締結開始端
29 金型の一部
G 空隙

Claims (8)

  1. 導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層と、前記電気抵抗調整層の両端に設けられた空隙保持部材と、を有する導電性部材において、
    (イ)前記空隙保持部材と前記導電性支持体とが、前記空隙保持部材の内径部に設けられた雌ネジと前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジとによって、ねじ締結され、
    (ロ)前記導電性支持体に設けられた雄ネジの長さが、前記空隙保持部材の内径部の軸方向の長さより短くされ、かつ、
    (ハ)前記導電性支持体に設けられた雄ネジが、前記空隙保持部材の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端と他方の端の内側近傍のネジ締結開始端との間に対応する前記導電性支持体の外径部のみに形成されている
    ことを特徴とする導電性部材。
  2. 前記空隙保持部材の内径部の雌ネジが、内径部に未だ雌ネジの切られていない空隙保持部材を用いて前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジにねじ締結するときに、前記導電性支持体の外径部に設けられた雄ネジ形状に倣って形成された雌ネジであることを特徴とする請求項1に記載の導電性部材。
  3. 前記雄ネジの外径より大きくし且つ前記空隙保持部材の一方の端(電気抵抗調整層側)の内側近傍のネジ締結終了端までの長さに相当する厚みとした鍔状部を、前記電気調整層の端部に当接するように、前記導電性支持体に設けると共に、この鍔状部に外挿するように前記空隙保持部材に凹部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性部材。
  4. 前記空隙保持部材と前記導電性支持体とのねじ締結のねじ方向が、前記導電性部材に作用する回転トルクに対して逆向きであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電性部材。
  5. 前記空隙保持部材が、前記電気抵抗調整層にスラスト(軸方向)圧縮力が作用するように締結されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電性部材。
  6. 前記導電性部材を帯電部材としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の導電性部材。
  7. 請求項に記載の帯電部材が被帯電体上に近接配置されるように設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項6に記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
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