JP4459516B2 - Ac型プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、AC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法に関し、特に、書き込み電圧のマージンを拡大することができるAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネルは,薄型構造でちらつきがなく表示コントラスト比が大きいこと、また、比較的大画面とすることが可能であり,応答速度が速く、自発光型で、蛍光体の利用により多色発光も可能であることなど、数多くの特徴を有している。このために近年情報表示として、またカラーテレビとして広く利用されるようになりつつある。
【0003】
このプラズマディスプレイには、その動作方式により,電極が誘電体で被覆されて間接的に交流放電の状態で動作させるAC型のものと,電極が放電空間に露出して直流放電の状態で動作させるDC型のものとがあるが、AC型三電極プラズマディスプレイが輝度やパネル製造の容易さ等の点で優れている。
【0004】
図12はAC型三電極プラズマディスプレイの一つの表示セル構成を例示する図である。この表示セルは,ガラスより成る背面および前面の二つの絶縁基板である背面ガラス基板1及び前面ガラス基板2と、前面ガラス基板2上に形成される透明走査電極3、透明維持電極4と,電極抵抗値を小さくするため透明走査電極3及び透明維持電極4にそれぞれ重なるように配置されるトレース走査電極5、トレース維持電極6と、背面ガラス基板1上に,透明走査電極3及び透明維持電極4と直交して形成されるデータ電極7と,背面ガラス基板1及び前面ガラス基板2の間の空間に、ヘリウム、ネオンおよびキセノン等またはそれらの混合ガスから成る放電ガスが充填される放電ガス空間8と、この放電ガス空間8を確保するとともに表示セルを区切るための隔壁9と、上記放電ガスの放電により発生する紫外線を可視光10に変換する蛍光体11と、透明走査電極3及び透明維持電極4とトレース走査電極5、トレース維持電極6を覆う誘電体膜12と、この誘電体膜12を放電から保護する酸化マグネシウム等から成る保護層14と、データ電極7を覆う誘電体膜13とを備えて構成される。
【0005】
図13は本発明にも適用されて駆動されるAC型プラズマディスプレイパネルの電極配置を模式的に示したものである。平行に設けられた走査電極S1〜Snと維持電極C1〜Cnと、それらと直交する方向に設けられたデータ電極D1〜Dmとの交点が発光するセルとなる。走査電極1本と維持電極1本とデータ電極1本で1つのセルを構成する。従って1画面全体のセル数は走査電極及び維持電極n本×データ電極m本のn×m個となる。
【0006】
かかる構成におけるプラズマディスプレイの書き込み選択型駆動動作については、図14を参照して説明する。ディスプレイ表示の1画面に相当する1フレームは通常複数のサブフィールド(SFと略称)から成り、各SFは維持消去期間→プライミング期間→アドレス期間→維持期間の4つの期間で構成されている。
【0007】
維持消去期間では、走査電極Siに負極性の維持消去パルスPse-sを印加し、維持電極Ciを正極性の維持放電電位Vsに保持することにより、維持期間で発光していた場合に存在する壁電荷を消去する。
【0008】
プライミング期間では、走査電極側に印加される正極性のプライミングパルスPpr-s、維持電極側に印加される負極性のプライミングパルスPpr-cにより放電を発生させる。この放電により走査電極と維持電極及びデータ電極の電極間ギャップ近傍の放電空間においてプライミング放電が発生し、セルの放電を発生させやすくする活性粒子の生成が行われると同時に、走査電極上に負極性、維持電極とデータ電極上に正極性の壁電荷が付着する。続いて、走査電極に電荷調整パルスPpe-sを印加し、維持電極を正極性の維持放電電位Vsに保持することにより、弱放電を発生させ、走査電極上の負極性壁電荷、維持電極とデータ電極上の正極性壁電荷を減少させる。
【0009】
アドレス期間は、発光させる放電セルの選択の期間である。走査電極が順次選択され、選択された走査電極とデータ電極が交差するセルに選択的に書き込み放電を発生させる。書き込み放電を発生させないときはデータ電極を接地電位(GND)に保持し、書き込み放電を発生させるときはデータ電極に正極性のデータパルスPdを与える。すなわち、選択された走査電極に印加される負極性の走査パルスPw-sとデータ電極に印加される正極性のデータパルスPdにより選択するセルのみに書き込み放電を発生させ、以降の維持期間で発光させる場所のセルの電極に壁電荷を付着させる。選択されていない走査電極には正極性の走査ベースパルスPbw-sが印加される。書き込み放電は走査パルスPw-sが印加された走査電極とデータパルスPdが印加されたデータ電極の交点でのみ発生する。放電が発生するとその放電セルには壁電荷が付着する。それに対し放電が発生しなかった放電セルにおいては維持消去後の壁電荷が少ない状態が保持される。維持電極にはその期間副走査パルスPsc-cが印加され、放電が発生したセルでのみ、維持電極上へ電荷を付着させる。図14に示す例では、走査パルスPw-sの電位は接地電位(GND)、走査ベースパルスPbw-sの電位はアドレス期間の走査電極電位Vbw、データパルスPdの電位はアドレス期間の書き込み放電電位Vdである。また、アドレス期間において書き込み放電を行わないときのデータ電極の電位は接地電位(GND)に保持される。アドレス期間の維持電極はアドレス期間の維持電極電位Vscに保持される。
【0010】
維持期間は、表示発光のための期間であり、維持電極側から開始され,以降走査電極側、維持電極側に交互に負極性の維持パルスPsus-c、Psus-sが印加され、負極性の維持パルスが印加されない走査電極側、維持電極側には正極性の維持放電電位Vsが交互に印加される。この際、アドレス期間で書き込みが行われなかった放電セルの壁電荷量は非常に少ないので維持パルスが印加されても維持放電は発生しない。一方,アドレス期間で書き込み放電が発生した放電セルにおいては走査電極に正電荷,維持電極に負電荷が付着しており、維持電極への負極性の維持パルス電圧と壁電荷電圧が重畳され,放電開始電圧を越え、放電が発生する。放電が発生すると、それぞれの電極に印加されている電圧を打ち消すように壁電荷が配置される。従って維持電極には正電荷、走査電極には負電荷が付着する。
【0011】
次の維持パルスは維持電極側が正電圧のパルスであるため、壁電荷との重畳によって放電空間に印加される実効的電圧が放電開始電圧を越えて放電が発生する。以下同じことを繰り返して放電が維持される。輝度はこの維持放電の繰り返し回数で決定される。
【0012】
このパネルを動作させるためのプラズマディスプレイパネルの駆動回路のブロック図を図15に示す。プラズマディスプレイパネルの水平方向の端部に走査電極、維持電極の取り出し部があり、この接続部に駆動回路が接続される。走査電極側の駆動回路は走査電極1本ずつに走査パルスを出力するための走査パルスドライバ66、プライミングパルスを出力するためのプライミングドライバ65、維持パルスを出力するための維持ドライバ62、消去パルスを印加するための消去ドライバ63、走査ベースパルスを出力するための走査ベースドライバ61、走査電圧を出力するための走査電圧ドライバ64から構成され、これら全体として走査電極ドライバ60を構成する。
【0013】
一方維持電極側の駆動回路の維持電極ドライバ40は、維持電極全体に維持パルスを印加するための維持ドライバ41、副走査パルスを印加するための副走査ドライバ42から構成されている。プラズマディスプレイパネル70の垂直方向の端部にはデータ電極の取り出し部があり、この接続部にデータドライバ50が接続される。なお本図では、各ドライバをスイッチとして表記しているが、これは物理的なスイッチではなく、トランジスタやFETなどに代表されるスイッチング素子で構成してもよい。
【0014】
階調表現は、1つのフレームを複数のサブフィールドに分割し、維持パルス数をSF毎に異ならせ、そのSFの組み合わせによって行う。したがって、各SFの維持パルス数の比を例えば1:2:4:8:16:32:64:128にすると、256階調を表現することができる。
【0015】
また、消費電力は画像の表示面積が大きく平均輝度レベルが高い場合、極めて増加する。そこで消費電力の増加を抑制するための制御方法が用いられている。この制御方法は、PLE(Peak Luminance Enhancement)制御と呼ぶ。入力された映像信号は、映像信号処理回路,SF制御回路でプラズマディスプレイ用の信号に変換される。変換された信号は、入力信号平均輝度レベル演算回路に入力され、画面全体の輝度レベルを演算する。この演算結果を基に維持パルス制御回路では、入力信号の平均輝度レベルが低い場合(APL:低)、すなわち表示する面積が狭い場合は維持パルス数を増やして輝度を上昇させ、逆に平均輝度レベルが高い場合(APL:高)、すなわち表示する面積が広い場合は維持パルス数を減らして輝度を制限することで、表示面積が大きい場合の消費電力を抑えつつ高いピーク輝度を得られるように各SFの維持パルス数をフレーム毎に制御している。
【0016】
係る構成により、AC型プラズマディスプレイパネルは前述した図14に示す電圧波形を持って駆動されるのが一般的であった。
【0017】
その他に、特許文献1には、図17に示す波形を持って駆動することが開示されている。図17の駆動波形と図14の駆動波形の大きな相違は、図14のプライミング期間が、走査電極に電荷調整パルスPpe-sを印加する時間と電荷調整パルスPpe-sの電位をゆるやかに下げて接地電位に保持する時間とで成るのに対し、図17のプライミング期間は、電荷調整パルスPpe-sを印加する時間と、そのパルスの電位をゆるやかに下げて接地電位にした後、走査電極電位を再度維持放電電位Vsにする時間とでなっている。
【0018】
【特許文献1】
特開2001ー272946号公報(第1図)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
図14を用いて説明した上述の動作において、アドレス放電が失敗し、書き込み不良が発生することがあった。本願発明者が実験によりこの原因を調査したところ、直前のSFの維持放電による活性粒子量が多い場合に、アドレス放電が失敗し、書き込み不良が発生しやすいことが分かった。さらに詳細に実験を重ねた結果、アドレス放電が失敗するメカニズムが判明した。図16に本願発明者が解明したアドレス放電が失敗するケースの電荷の様子と放電の様子を模式的に示す。図16の左端欄Aは図14に記載した駆動波形の中のどの過程であるかを示す図、中央欄Bは該当セルが直前のSFで選択発光していた場合の放電発生の様子と壁電荷の様子、右端欄Cは該当セルが直前のSFで選択発光していない場合の放電発生の様子と壁電荷の様子を示す。
【0020】
図16−1は直前のSFの維持期間の放電による電荷移動を示している。Bでは維持放電終了後、走査電極上に負の電荷、維持電極上に正の電荷が付着し、さらに電荷を持たない活性粒子が空間に大量に浮遊する。維持放電の発生しないCでは電荷の移動はなく、活性粒子の浮遊もない。
【0021】
図16−2は維持消去期間で、維持放電により走査電極、維持電極に付着した電荷を弱放電による消去放電によって減少させる。
【0022】
図16−3、図16−4はプライミング期間である。図16−3ではプライミング放電により走査電極とデータ電極間および走査電極と維持電極間の放電を起こすことによって、直前のSFでの発光の有無による電荷状態の差をなくす。また全セルで放電を発生させることにより、直前のSFで発光していないセルには活性粒子を浮遊させる。
【0023】
図16−4では、図16−3において付着した壁電荷を利用して、走査電極を陰極、維持電極及びデータ電極を陽極とした弱放電を発生させるプライミング消去である。セルの壁電荷を減らし、アドレス期間に選択するセルが放電しやすい電荷状態を作り上げる。
【0024】
図16ー5、図16ー6はアドレス期間である。図16−5では、データ電極にデータパルスPdが印加され、走査電極には走査ベースパルスPbw-sとしてアドレス期間の走査電極電位Vbwが印加される。すなわち、該当セルの走査パルスが印加される前の状態である。図16−4までの動作において該当セルの活性粒子の量が多くなっている場合、すなわちBでは、走査電極を陰極、データ電極を陽極とした微弱な放電が発生する場合がある。アドレス期間で走査パルスPsc-sが印加される前に上記微弱放電が発生した場合、走査電極上の負電荷とデータ電極上の正電荷が減少し、図16−6において、該当セルに書き込み放電を行うべく、該当する走査電極に走査パルスPsc-s、該当するデータ電極にデータパルスPdを印加しても、該当セルのアドレス放電が失敗するという現象が発生する。これは、図16ー5のBに記載した弱放電により走査電極上の負電荷とデータ電極上の正電荷が減少した結果、書き込み放電に必要な電圧が上昇するためである。
【0025】
一方、図16−5のCでは、図16−4までの動作において該当セルの活性粒子の量が多くなっていないため、走査電極を陰極、データ電極を陽極とした微弱な放電は発生しにくい。よって図16ー6のCでは、アドレス放電は失敗することなく正常に行われる。
【0026】
図16ー7は維持期間である。図16ー6のBでアドレス放電を失敗したため、図16−7のBの維持放電も失敗する。一方、図16ー6のCではアドレス放電が正常に行われたため、図16ー7のCでは維持放電も正常に行われる。
【0027】
上述のアドレス放電が失敗するという現象は、該当セルの活性粒子量が多いことに起因するものと考えられ、図16のBのように直前のSFが維持放電した場合に顕著に発生することが分かった。
【0028】
本発明の主な目的は、発生するアドレス放電の失敗を抑制し、良好な表示状態を確保するための書き込み動作電圧マージンを拡大させたAC型プラズマディスプレイ装置を提供することにある。
【0029】
本発明のプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、走査電極及び維持電極が平行に配置された前面ガラス基板と、データ電極が前記走査電極及び維持電極と直交するように配置された背面ガラス基板と、を有し、前記前面ガラス基板と前記背面ガラス基板とが対向して配置され、前記走査電極及び維持電極と前記データ電極との交点を各1ヵ所含む複数個の表示セルが設けられたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記プラズマディスプレイパネルの1フィールドを複数のサブフィールドで構成し、このサブフィールドが、前記走査電極に負極性方向にパルスを印加する維持消去期間と、前記走査電極に正極性方向にパルスを印加した後に負極性方向に電荷調整パルスを印加するプライミング期間と、順次選択された前記走査電極に負極性方向に走査パルスを印加し、前記データ電極に正極性方向にデータパルスを印加し、前記維持電極に正極性方向に副走査パルスを印加して書込放電を発生させ、選択されていない前記走査電極には走査ベースパルスを印加するアドレス期間と、前記走査電極及び前記維持電極に維持パルスを交互に印加する維持期間と、を備え、少なくとも1つの前記サブフィールドには、前記プライミング期間の終了後且つ前記アドレス期間の前にブランク期間を設定し、このブランク期間において、前記走査電極の電位を前記走査ベースパルスより高い電位とし、前記維持電極の電位を前記副走査パルスより低い電位とし、前記データ電極の電位を前記データパルスより低い電位とし、1のサブフィールドにおける前記ブランク期間の長さを、このブランク期間の直前のサブフィールドにおける前記維持パルスの数に応じて制御することを特徴とする。
【0030】
本発明によれば、上記ブランク期間を設定することにより、アドレス期間の走査電極電位Vbwの設定可能最小値を下げることができる。設定可能最小値とはそれ以下のVbwで微弱誤放電が発生する電位である。ある所定時間まではブランク期間を長く設定するほど前記設定可能最小値は下がり、前記所定時間以上では前記設定可能最小値は飽和しそれ以上は下がらない。前記設定可能最小値が飽和するブランク期間の所定時間は、直前のサブフィールドの維持パルス数によって異なり、前記ブランク期間の直前のサブフィールドの維持パルス数が多いほどブランク期間の前記所定時間も長くなる。そこで、ブランク期間の長さを、そのブランク期間の直前のサブフィールドの維持パルス数によって制御することにより、1フレームの総ブランク期間の長さを抑えつつ、アドレス期間の走査電極電位の設定可能最小値を下げ、アドレス期間の走査電極の設定電圧マージンを拡大することができ、活性粒子によるアドレス放電の失敗を抑制することができる。つまり、直前のサブフィールドにおける維持放電の時間又は維持パルス数に応じてその後に続くサブフィールドにおけるブランク期間の時間が制御される。その時間はリニアに制御しても良いし、段階的に制御してもいい。維持放電時間又は維持パルス数によっては、ブランク時間をゼロにしてもいい。このように、本発明によるプラズマディスプレイの駆動方法には、全てのサブフィールドにブランク期間は存在するがその時間がサブフィールドによっては異なっている駆動、ブランク期間を設けたサブフィールドと設けないサブフィールドとを持っての駆動、更にはこれらを複合した駆動、が少なくとも存在する。
【0031】
特に、ブランク期間の長さをゼロにすることは、アドレス期間の走査電極電位の設定可能最小値の低減効果が低い場合、又は前記設定可能最小値を低減する必要のない場合には、効果的であり、ブランク期間を省いた分維持期間を長く設定することができるため、高輝度を実現することができる。
【0032】
なお、図17の駆動方法では、プライミング期間の最後の方で走査電極にVs電位を印加しているが、その技術的意義についても時間についても全然記載されていない。しかも、当該期間がプライミング期間の一部を構成することから、全てのサブフィールドについて同一のプライミング期間が設けられることになる。このように、図17の駆動方法は、本発明の駆動方法と何ら関係なく、教示も示唆もしていない。更には、後述するように、本願発明による、あるサブフィールドにおけるブランク期間はその長さを、その前のサブフィールドにおける維持放電期間に対応させて制御しない限り、所期の目的、効果は達成されない。
【0033】
上述のプラズマディスプレイパネルの駆動方法において、例えば維持パルス数がN(Nは正の整数)に等しいサブフィールドに続くサブフィールドAと、維持パルス数がM(Mは正の整数、N>M)に等しいサブフィールドに続くサブフィールドBを有するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、サブフィールドAの前記ブランク期間の前記走査電極電位を、サブフィールドBの前記ブランク期間の前記走査電極電位の大きさ以上に設定することができる。
【0034】
直前のSFの維持パルス数が多いほどブランク期間の走査電極電位を高く設定することにより、活性粒子によるアドレス放電の失敗を抑制することができる。そこで上記のようにブランク期間の走査電極電位を設定することにより、ブランク期間を短く設定することができ、その分維持期間を長く設定することができるため、高輝度を実現することができる。
【0035】
また、例えば維持パルス数がN(Nは正の整数)に等しいサブフィールドに続くサブフィールドAと、維持パルス数がM(Mは正の整数、N>M)に等しいサブフィールドに続くサブフィールドBを有するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、サブフィールドAの前記ブランク期間の前記走査電極電位を、サブフィールドBの前記ブランク期間の前記走査電極電位の大きさ以上に設定してもよい。
【0036】
直前のSFの維持パルス数が多いほどブランク期間の走査電極電位を高く設定することにより、活性粒子によるアドレス放電の失敗を抑制することができる。そこで上記のようにブランク期間の走査電極電位を設定することにより、ブランク期間を短く設定することができ、その分維持期間を長く設定することができるため、高輝度を実現することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態につき図面を参照して説明するが、これらは、云うまでもなく本発明を限定するものではない。
【0038】
(第1の実施例)
第1の実施例は、図1に示す駆動波形を用い、8サブフィールド256階調の駆動波形における各SFのブランク期間の長さを図5(a)のように設定した。SF2〜SF6の直前のSFの維持パルス数は1〜16であり、これに対応してSF2〜SF6のブランク期間は0μ秒に設定した。一方、SF7、SF8、SF1の直前のSFの維持パルス数は32〜128であり、これに対応してSF7、SF8、SF1のブランク期間は20μ秒に設定した。
【0039】
駆動波形及び各SFのブランク期間の長さの設定理由について以下に説明する。
【0040】
図1に第1の実施例の1サブフィールドの駆動波形を示す。プライミング期間のパルス終了後、SF毎に図5(a)に示すブランク期間を設定する。ブランク期間の走査電極電位Vblはアドレス期間の走査電極電位Vbwより高くし、ブランク期間の維持電極電位はアドレス期間の維持電極電位Vscより低くし、ブランク期間のデータ電極電位は接地電位(GND)とする。ブランク期間の走査電極パルスPbl−sの電位はVbl、ブランク期間の維持電極パルスPbl−cの電位はVs(維持放電電位)とする。ここで、Vbl>Vbw、Vsc>Vsである。図1のブランク期間以外の波形は図14の波形と同一のため説明を省略する。
【0041】
以下、ブランク期間を20μ秒に設定したときの動作について説明する。図2は図16と同様に各駆動期間における電荷の動きを模式的に示したものである。すなわち、図2の左端欄Aは図1に記載した駆動波形の中のどの過程であるかを示す図、中央欄Bは該当セルが直前のSFで選択発光していた場合の放電発生の様子と壁電荷の様子、右端欄Cは該当セルが直前のSFで選択発光していない場合の放電発生の様子と壁電荷の様子を示す。
【0042】
図2ー1〜図2ー4の動作は、図16ー1〜図16ー4の動作と同じなので説明を省略する。図2−5は本発明によるブランク期間であり、走査電極にアドレス期間の走査期間以上の電圧を印加する20μ秒のブランク期間を設けることによって、Bに示すように、直前のSFで維持放電を行ったセル内の過剰な活性粒子を減少させると共に、図2−4における弱放電による維持消去を完全に停止させる。Cに示すように、直前のSFで維持放電を行わなかったセル内には過剰な活性粒子はないので、図2−4における弱放電による維持消去は図2ー4の工程で完全に停止している。従って、直前のSFで維持放電を行わなかったセルでは、ブランク期間を設けることによって活性粒子が減少することはなく、動作への影響はほとんど生じない。
【0043】
図2−6はアドレス期間であり、選択するセルのみ、データ電極に印加するデータパルスと、走査電極に印加する走査パルスとで書き込み放電を発生させる。ブランク期間において、直前のSFで維持放電を行ったセル内の過剰な活性粒子は減少しているため、図16ー5のBに記載したような、走査電極を陰極、維持電極及びデータ電極を陽極とした微弱な放電が発生することはない。従って、弱放電に起因する図2ー6の書き込み放電の失敗は生じない。図2−7は維持期間であり、前記2−6で選択されたセルのみ維持放電を発生させる。なお本実施例ではブランク期間の維持電極電位を維持放電電位Vsとしたが、必ずしもVsとする必要はなく、アドレス期間の維持電極電位Vsc以下であればよい。
【0044】
アドレス期間における微弱な放電の発生を防止するには、ブランク期間の各電極の電位関係をその微弱な放電が発生しにくいように設定すればいい。そこで、走査電極はアドレス期間の走査電極電位Vbwより正の電位に、維持電極はアドレス期間の維持電極電位Vscより負の電位に、データ電極はアドレス期間の書き込み放電電位より負の電位に設定する。このように設定することにより、プライミング期間における電荷調整パルスPpe-sのプライミング消去放電による電極上の電荷減少を停止させることができる。
【0045】
従来技術でも記載した通り、プライミング放電によって活性粒子と壁電荷を生成する。その直後のプライミング消去により壁電荷を減少させ、適当な量の壁電荷に調整する。電荷調整パルスPpe-sの波形により壁電荷をどの程度残すかを調整することができる。しかし、電荷調整パルスPpe-sには活性粒子を減少させる効果はない。そこでブランク期間を新たに設け、ブランク期間の長さによって活性粒子を減少させる量を調整する。なお、第1の実験のようにブランク期間の維持電極電位を維持放電電位Vsに設定することにより、電源の種類を減らす効果がある。
【0046】
図3に図1の駆動波形において、ブランク期間の長さを5〜60μ秒に変化させたときの効果を示す。ここでVbwとは図1におけるアドレス期間の走査電極電位である。アドレス期間における走査電極電位は、その走査ラインが走査されるときのみ走査電極の走査電位になり、他のラインが走査されている期間はアドレス期間の走査電極電位Vbwに保持される。本実施例では、走査電極の走査電位は接地電位GNDである。他のラインが走査されているとき、その走査電極をアドレス期間の走査電極電位Vbwに保持することにより、アドレス放電後の自己消去放電を抑制する。図3において、Vbwminとはそれ以下のVbwで微弱誤放電が発生する電圧であり、Vbwmaxとはそれ以上のVbwでアドレス放電後に自己消去放電が発生し、維持放電不良となる電圧である。従ってVbw電圧の設定可能範囲はVbwmaxとVbwminの間である。Vbl>Vbwと設定することにより、電荷調整パルスPpe-sによる電極上の電荷減少を停止させ、かつブランク期間を長くすることにより活性粒子が減少し、Vbwminが低下する。このようにしてアドレス期間の走査電極電位Vbwの設定電圧マージンを拡大することができる。なお、図3は8サブフィールド256階調の駆動波形における各SFにおける設定可能電圧の平均値である。図1の駆動波形でプラズマディスプレイを駆動する場合、図3の結果からブランク期間の長さを20μ秒以上に設定するとVbwマージンはほぼ飽和することが分かる。
【0047】
次に同じく図1の駆動方法においてブランク期間の長さを20μ秒に固定したときの、直前のSFの維持パルス数と書き込み電圧の動作電圧マージンの関係を測定した。図4に、このときの直前のSFの維持パルス数とVbwminの関係を示す。直前のSFの維持放電によるセル内の活性粒子は、その維持放電のパルス数が多いほど増加する。よって、直前のSFの維持パルス数が多いほどブランク期間を長くすることにより、活性粒子による走査期間誤放電を抑制することができることが分かる。逆に、直前のSFの維持パルス数が20以下の場合は20μ秒のブランク時間はほとんど不要であることが分かる。
【0048】
第1の実施例では図5(a)の維持パルス数に示すように、SF2〜SF6の直前のSFの維持パルス数は1〜16であり、図4から判断してブランク期間を設定する効果はほとんどない。よってSF2〜SF6のブランク期間は0μ秒に設定した。一方、SF7、SF8、SF1の直前のSFの維持パルス数は32〜128であり、図4から判断してブランク期間を設定する効果がある。よってSF7、SF8、SF1のブランク期間は20μ秒に設定した。
【0049】
このように設定することにより、1フィールドの各SFのブランク時間の総和は60μ秒となり、すべてのSFのブランク時間を一律20μ秒に設定した場合に比べて20×8−60=100μ秒の時間が短縮可能であり、かつすべてのSFのブランク時間を一律20μ秒に設定した場合とほぼ同様の設定電圧マージンを得ることができる。
【0050】
(第2の実施例)
第1の実施例ではSF8、SF1でアドレス放電の失敗がまだ発生しやすい傾向がある。そこで第2の実施例では、SF8のブランク期間を25μ秒、SF1のブランク期間を30μ秒に設定した。これ以外は全く第1の実施例と同様である。各SFのブランク期間の長さを図5(b)に示す。このように設定することにより、1フィールドの各SFのブランク時間の総和は75μ秒となるが、すべてのSFのブランク時間を一律20μ秒に設定した場合に比べて85μ秒の時間が短縮可能であり、かつ第1の実施例以上の設定電圧マージンを得ることができる。
【0051】
(第3の実施例)
第3の実施例は、ブランク期間に対する設定電圧マージンがある程度ばらつくことを考慮し、Vbwが飽和するブランク期間の長さより多少長くブランク期間を設定した実施例である。具体的には第2の実施例においてブランク期間を0μ秒に設定しているSF2〜SF6のブランク期間を、図5(c)に示すようにそれぞれ5、5、5、10、15μ秒に設定する。これ以外は全く第2の実施例と同様である。このように設定することにより、1フィールドの各SFのブランク時間の総和は115μ秒となるが、すべてのSFのブランク時間を一律20μ秒に設定した場合に比べて45μ秒の時間が短縮可能であり、かつ設定電圧のばらつきを考慮すると第2の実施例以上の設定電圧マージンを得ることができる。
【0052】
なお、図4から分かるように、直前のSFの維持パルス数が多いほどVbwminの値は大きくなるが、Vbwmaxの値はほとんど変わらないため、全SFのブランク期間の長さを同じ値に設定すると、直前のSFの維持パルス数が多いほど設定電圧マージンは小さくなる。従って、直前のSFの維持パルス数が多いほどブランク期間を長く設定することにより、設定電圧マージンの減少を改善することができる。もちろん全SFのブランク期間の長さが同じで、かつ充分大きく設定することもできるが、直前のSFの維持パルス数が少ないときは、ブランク期間の長さが比較的小さい値でVbwminの減少が飽和する。また、直前のSFの維持パルス数が少ないときは、多いときに比べて設定電圧マージンは大きい。よって、全SFのブランク期間の長さを同じで、かつ充分大きく設定すると、設定電圧マージンの効果が小さい割に1フィールドの各SFのブランク時間の総和が大きくなり、その分維持放電時間が小さくなり、輝度の低下を生じる。
【0053】
従って、ブランク期間の長さは、直前のSFの維持パルス数が多いほど長く設定することが望ましい。ただし、直前のSFの維持パルス数が所定数以下のときはブランク期間の長さを0μ秒に、すなわちブランク期間を設定しないことが望ましい。このように設定することにより、活性粒子による走査期間誤放電を抑制することができる。
【0054】
しかし、実際の制御は制御回路の都合などにより、各SF毎にブランク期間の長さを変えることは難しい場合もある。このような場合、1フレーム期間に維持パルス数がN(Nは正の整数)に等しいサブフィールドに続くサブフィールドAと、維持パルス数がM(Nは正の整数、N>M)に等しいサブフィールドに続くサブフィールドBを有するプラズマディスプレイパネルの駆動方法において、サブフィールドAの前記ブランク期間の長さを、サブフィールドBの前記ブランク期間の長さ以上に設定することにより、各SF毎にブランク期間の長さを変えるのに準じた効果を得ることができる。第1〜3の実施例は、このような例である。なお、図5(a)、(b)、(c)において、SF1のブランク期間の長さは、その直前のフレームのSF8の維持パルス数である128によって設定している。
【0055】
(第4の実施例)
第4の実施例は、第3の実施例と従来技術で説明したPLE制御と呼ばれる電力制御方法とを組み合わせたものである。各SFのブランク期間の長さを除いては全く実施例3と同様に制御される。PLE制御をすると、各SFの維持パルス数はフレーム毎に制御される。従って、1フレーム中の総維持パルスの多寡により、ブランク期間の長さを変化させることを特徴とする。図6(a)に総維持パルス数が多い場合のSFのブランク期間の長さを、同図(b)に総維持パルスが少ない場合のSFのブランク期間の長さを示す。図6(b)は図5(c)と各SFの維持パルス数及びブランク期間の長さが同じになっている。
【0056】
この第4の実施例では、第3の実施例と同様に、直前のSFの維持パルス数によってブランク期間の長さが制御される。ただし、PLE制御によって各SFの維持パルス数がフレーム毎に制御されるため、各SFのブランク期間の長さもフレーム毎に制御されることになる。従って第4の実施例は、過剰な活性粒子による走査期間誤放電を抑制し、その誤放電に起因する書き込み不良を防止する点では、第3の実施例と全く同様の効果を有する。
【0057】
(第5の実施例)
第1〜4の実施例は、直前のSFの維持パルスによってブランク期間の長さを制御したが、第5の実施例は、直前のSFの維持パルスによってブランク期間の走査電極電位を制御することを特徴とする。
【0058】
第5の実施例は、第2の実施例のブランク期間の長さを全て5μ秒にし、ブランク期間の走査電極電位を図7に示すような値に制御するものである。それ以外は全く第2の実施例と同様である。8サブフィールド256階調の駆動波形では、1フレームの総ブランク期間をわずか40μ秒に抑えて、第2の実施例と同様な効果を得ることができる。ブランク期間の長さを短くできる分維持期間を長くすることができ、高輝度化を実現できる。
【0059】
(第6の実施例)
第1乃至第5の実施例のプライミング期間では、走査電極側に印加される正極性のプライミングパルスPpr-s、維持電極側に印加される負極性のプライミングパルスPpr-cによりプライミング放電を発生させる。しかし、プライミングパルスを印加しプライミング放電を発生させることにより黒表示のセルでも放電を行うため、コントラストが低下するという問題がある。そこで、アドレス期間の書き込み放電に充分な活性粒子をセル内に維持できる範囲でプライミング放電をまびいた駆動方法が採用されている。第6の実施例は、全てのサブフィールドでプライミング放電を行うのではなく、一部のサブフィールでプライミング放電を行い、他のサブフィールドでプライミング放電を行わない駆動方法を採用し、表示コントラストの向上を図った。
【0060】
プライミング放電を行わないサブフィールドの書き込み選択型駆動動作について、図8を参照して説明する。プライミング放電を行うサブフィールドは図1と同じなので説明を省略する。図8と図1の相違は、図1において走査電極に印加される正極性のプライミングパルスPpr-sの替わりに、図8では、走査電極に正極性の維持放電電位Vsが印加されることである。それ以外は図1と全く同じなので説明を省略する。
【0061】
図1及び図8に示す駆動波形を用い、8サブフィールド256階調の駆動波形における各SFのプライミング放電の有無、ブランク期間の長さを図9(a)のように設定した。SF1とSF5はプライミング放電を行い、つまり図1の駆動波形を採用し、SF2乃至4及びSF6乃至8はプライミング放電を行わない、つまり図8の駆動波形を採用した。SF2〜SF6の直前のSFの維持パルス数1〜16に対応してSF2〜SF6のブランク期間は0μ秒に設定し、SF7、SF8、SF1の直前のSFの維持パルス数32〜128に対応してSF7、SF8、SF1のブランク期間は20μ秒に設定した。すなわち、各SFのブランク期間の長さは図5(a)に示した第1の実施例と同じである。
【0062】
プライミング放電を行わないSFでは、図12ー3に示した走査電極とデータ電極間および走査電極と維持電極間の放電が起こらないので、直前のSFでの発光の有無による電荷状態の差をなくすこと、および直前のSFで発光していないセルに活性粒子を浮遊させることを行うことができない。その結果、セル内の電荷配置も図2ー3とは異なってくるはずである。しかし、発明者の行った実験では、プライミング放電を行わないSFでも、プライミング放電を行うSFと同様に、ブランク期間の長さをその直前のサブフィールドにおける維持放電期間の長さ又は維持パルス数に応じて図9(a)のように制御することにより、アドレス放電の失敗を抑制することができることが分かった。
【0063】
同様に、第6の実施例の他の実施例では、8サブフィールド256階調の駆動波形における各SFのプライミング放電の有無、ブランク期間の長さを図9(b)のように設定した。SF1はプライミング放電を行い、SF2乃至8はプライミング放電を行わなわなかった。各SFのブランク期間の長さは図5(b)に示した第2の実施例と同じにした。図9(b)のように制御しても、アドレス放電の失敗を抑制することができることが分かった。
【0064】
プライミング放電の有無によりセル内の電荷配置は異なるにもかかわらず、プライミング放電を行わないSFでも、プライミング放電を行うSFと同様に、ブランク期間の長さをその直前のサブフィールドにおける維持放電期間の長さに応じて制御することがアドレス放電の失敗の抑制に効果がある理由については、まだ分かっていない。プライミング放電を行わないSFとプライミング放電を行うSFで書き込み動作電圧マージンが同じなのか、異なるのかも分かっていない。しかし、少なくとも、プライミング期間において、走査電極に印加される正極性のプライミングパルスPpr-sの替わりに走査電極に正極性の維持放電電位Vsを印加する場合、プライミング期間に走査電極に正極性のプライミングパルスPpr-sを印加する場合と同様に、ブランク期間の長さをその直前のサブフィールドにおける維持放電期間の長さ又は維持パルス数に応じて制御することで、アドレス放電の失敗を抑制できることが分かった。
【0065】
(第7の実施例)
第6の実施例では、プライミング放電の有無はあっても、各SFにプライミング期間を設けた。しかし、プライミング放電を行わないのであれば、プライミング期間を省き、その分維持放電期間を長くすれば、コントラストとともに輝度の向上を図ることができる。そこで、第7の実施例は、全てのサブフィールドにプライミング期間を設けるではなく、一部のサブフィールにはプライミング期間を設け、他のサブフィールドにはプライミング期間を設けない駆動方法を採用し、表示コントラストとともに輝度の向上を図った。
【0066】
プライミング期間を設けないサブフィールドの書き込み選択型駆動動作について、図10を参照して説明する。プライミング期間を設けるサブフィールドは図1と同じなので説明を省略する。図10と図1の相違は、図1のプライミング期間が図10にはないことである。それ以外は図1と全く同じなので説明を省略する。
【0067】
図1及び図10に示す駆動波形を用い、8サブフィールド256階調の駆動波形における各SFのプライミング期間の有無、ブランク期間の長さを図11(a)のように設定した。SF1とSF5はプライミング期間を設け、つまり図1の駆動波形を採用し、SF2乃至4及びSF6乃至8はプライミング期間を省く、つまり図10の駆動波形を採用した。SF1〜SF8の直前のSFの維持パルス数に対応してブランク期間の維持パルス数を図11(a)のように設定した。すなわち、各SFのブランク期間の長さは図5(b)に示した第2の実施例と同じである。
【0068】
プライミング期間を省いたSFでは、図12ー3に示したプライミング放電と図12ー4に示したプライミング消去放電が起こらないので、直前のSFでの発光の有無による電荷状態の差をなくすこと、直前のSFで発光していないセルに活性粒子を浮遊させること、セルの壁電荷を減らすことができない。その結果、セル内の電荷配置も図2ー3、図2ー4とは異なってくるはずである。しかし、発明者の行った実験では、プライミング期間を省いたSFでも、プライミング期間を設けるSFと同様に、ブランク期間の長さをその直前のサブフィールドにおける維持放電期間の長さ又は維持パルス数に応じて制御することにより、アドレス放電の失敗を抑制することができることが分かった。
【0069】
同様に、第7の実施例の他の実施例では、8サブフィールド256階調の駆動波形における各SFのプライミング期間の有無、ブランク期間の長さを図11(b)のように設定した。SF1はプライミング期間を設け、SF2乃至8はプライミング期間を省いた。各SFのブランク期間の長さは図5(c)に示した第3の実施例と同じにした。図11(b)のように制御しても、アドレス放電の失敗を抑制することができることが分かった。
【0070】
プライミング期間の有無によりセル内の電荷配置は異なるにもかかわらず、プライミング期間を省いたSFでも、プライミング放電を設けるSFと同様に、ブランク期間の長さをその直前のサブフィールドにおける維持放電期間の長さに応じて制御することがアドレス放電の失敗の抑制に効果がある理由については、まだ分かっていない。プライミング期間を省いたSFとプライミング期間を設けたSFで書き込み動作電圧マージンが同じなのか、異なるのかも分かっていない。
【0071】
しかし、少なくとも以下のことが言える。プライミング期間の有無、プライミング期間におけるプライミング放電の有無にかかわらず、前のサブフィールドにおける維持放電の時間又は維持パルス数に応じてその後に続くサブフィールドにおけるブランク期間の時間が制御される。その時間はリニアに制御しても良いし、段階的に制御してもいい。維持放電時間又は維持パルス数によっては、ブランク時間をゼロにしてもいい。このように、本発明によるプラズマディスプレイの駆動方法には、全てのサブフィールドにブランク期間は存在するがその時間がサブフィールドによっては異なっている駆動、ブランク期間を設けたサブフィールドと設けないサブフィールドとを持っての駆動、更にはこれらを複合した駆動、が少なくとも存在する。
【0072】
特に、ブランク期間の長さをゼロにすることは、アドレス期間の走査電極電位の設定可能最小値の低減効果が低い場合、又は前記設定可能最小値を低減する必要のない場合には、効果的であり、ブランク期間を省いた分維持期間を長く設定することができるため、高輝度を実現することができる。同様にプライミング期間を省くことも表示コントラストの向上とともに、省いた分維持期間を長く設定することができるため、高輝度を実現することができる。
【0073】
【発明の効果】
本発明のAC型三電極プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、1サブフィールドの維持消去期間とアドレス期間の間に、又はプライミング期間とアドレス期間の間に、アドレス期間における走査電極電位より走査電極電位を高く設定するブランク期間を設定し、前記ブランク期間の長さを、そのブランク期間の直前のサブフィールドの維持パルス数によって制御することにより、1フレームの総ブランク期間の長さを抑えつつ、アドレス期間の走査電極電位の設定可能最小値を下げ、アドレス期間の走査電極の設定電圧マージンを拡大することができる。このように駆動することにより、活性粒子に起因するアドレス放電の失敗を抑制することができる。
【0074】
また、維持パルスが所定数以下のサブフィールドに続くサブフィールドのブランク期間の長さをゼロに設定することにより、ブランク期間を設定することによるアドレス期間の走査電極電位の設定可能最小値の低減効果が低い場合、又はブランク期間を設置しないでも前記設定可能最小値が充分低い場合には、ブランク期間を省き、その分維持期間を長く設定し、高輝度を実現することができる。
さらに、直前のSFの維持パルス数が多いほどブランク期間の走査電極電位を高く設定することにより、活性粒子に起因するアドレス放電の失敗を抑制することができる。このようにブランク期間の走査電極電位を設定することにより、ブランク期間を短く設定することができ、その分維持期間を長く設定することができるため、高輝度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1乃至第4の実施例及び第6、第7の実施例のプラズマディスプレイの駆動波形図である。
【図2】本発明の第1の実施例の各駆動期間における電荷の動きを模式的に示した図である。
【図3】本発明の効果を示す図である。
【図4】本発明の効果を示す図である。
【図5】本発明の第1〜3の実施例の各SFのブランク期間の長さの設定値を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施例の各SFのブランク期間の長さの設定値を示す図である。
【図7】本発明の第5の実施例の各SFのブランク期間の走査電極電位の設定値を示す図である。
【図8】本発明の第6の実施例のプラズマディスプレイの駆動波形図である。
【図9】 本発明の第6の実施例の各SFのプライミング放電の有無及びブランク期間の長さの設定値を示す図である。
【図10】本発明の第7の実施例のプラズマディスプレイの駆動波形図である。
【図11】 本発明の第7の実施例の各SFのプライミング期間の有無及びブランク期間の長さの設定値を示す図である。
【図12】従来技術のプラズマディスプレイパネルの構成を示す図である。
【図13】従来技術のプラズマディスプレイパネルの配線図である。
【図14】従来技術のプラズマディスプレイの駆動波形図である。
【図15】従来技術及び本発明のプラズマディスプレイの駆動構成図である。
【図16】従来技術のプラズマディスプレイの各駆動期間における電荷の動きを模式的に示した図である。
【図17】他の従来技術のプラズマディスプレイの駆動波形図である。
【符号の説明】
1 背面ガラス基板
2 前面ガラス基板
3 透明走査電極
4 透明維持電極
5 トレース走査電極
6 トレース維持電極
7 データ電極
8 放電ガス空間
9 隔壁
10 可視光
11 蛍光体
12、13 誘電体膜
14 保護膜
Vbl ブランク期間の走査電極電位
Vbw アドレス期間の走査電極電位
Vsc アドレス期間の維持電極電位
Vd アドレス期間の書き込み放電電位
Vs 維持放電電位
Claims (3)
- 走査電極及び維持電極が平行に配置された前面ガラス基板と、データ電極が前記走査電極及び維持電極と直交するように配置された背面ガラス基板と、を有し、前記前面ガラス基板と前記背面ガラス基板とが対向して配置され、前記走査電極及び維持電極と前記データ電極との交点を各1ヵ所含む複数個の表示セルが設けられたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
前記プラズマディスプレイパネルの1フィールドを複数のサブフィールドで構成し、このサブフィールドが、前記走査電極に負極性方向にパルスを印加する維持消去期間と、前記走査電極に正極性方向にパルスを印加した後に負極性方向に電荷調整パルスを印加するプライミング期間と、順次選択された前記走査電極に負極性方向に走査パルスを印加し、前記データ電極に正極性方向にデータパルスを印加し、前記維持電極に正極性方向に副走査パルスを印加して書込放電を発生させ、選択されていない前記走査電極には走査ベースパルスを印加するアドレス期間と、前記走査電極及び前記維持電極に維持パルスを交互に印加する維持期間と、を備え、
少なくとも1つの前記サブフィールドには、前記プライミング期間の終了後且つ前記アドレス期間の前にブランク期間を設定し、このブランク期間において、前記走査電極の電位を前記走査ベースパルスより高い電位とし、前記維持電極の電位を前記副走査パルスより低い電位とし、前記データ電極の電位を前記データパルスより低い電位とし、
1のサブフィールドにおける前記ブランク期間の長さを、このブランク期間の直前のサブフィールドにおける前記維持パルスの数に応じて制御することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。 - 1のサブフィールドにおける前記ブランク期間の長さを、このブランク期間の直前のサブフィールドにおける前記維持パルスの数が多い程長くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
- 前記1フィールドは、前記ブランク期間を有するサブフィールドと前記ブランク期間を有しないサブフィールドとから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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