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JP4455149B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種機記録材料として有用なトナーの製造方法に関する。
近年、デジタル印刷技術は非常な勢いで進歩している。このデジタル印刷技術は、電子写真技術、インクジェット技術と言われるものがその代表例であるが、近年オフィス、家庭等における画像形成技術としてその存在感をますます高めてきている。
電子写真技術においては、近年ますますカラー化と高速化の進展が急であり、それはニーズサイドのより早く、より美しくという要請に基づいているものと考えられる。それに伴い記録材料であるトナーにおいてもより一層の高性能化が求められており、近年ではカラートナーの多くがより精密な制御を求めて重合トナーへと変わってきており、より高性能化を目指した重合トナーの開発も活発に行われている(特許文献1参照)。しかしながらなおトナーに求められる性能向上余地は大きく、さらなる改善が必要となっている。
特開2000−89507号公報(全頁)
本発明は、この様な背景技術の状況に鑑みてなされたものであり、ポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造からなるブロック共重合体に重合性単量体をグラフト重合したグラフト共重合体成分を含有し、良好な現像特性、良好な安定性を有するトナーの製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、トナーの製造方法であって、下記一般式(1)で表される繰り返し単位構造を有する親水性ブロックセグメントと下記一般式(2)で表される繰り返し単位構造及び下記一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有する疎水性ブロックセグメントとを有する両親媒性ブロック共重合体、重合性単量体及び色材を少なくとも有する反応成分を懸濁重合またはエマルジョン重合し、前記両親媒性ブロック共重合体の側鎖に前記重合性単量体の重合体がグラフトしたグラフト共重合体を生成する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法である。
Figure 0004455149
(一般式(1)中、OR は、以下のいずれかである。)
Figure 0004455149
Figure 0004455149
(一般式(2)中、OR は、以下のいずれかである。)
Figure 0004455149
Figure 0004455149
(一般式(3)中、−OR は、以下のいずれかである。)
Figure 0004455149
本発明によれば、ブロック共重合体に重合性単量体をグラフト重合したグラフト共重合体成分を含有することにより、良好な現像特性、良好な安定性を有するトナーの製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、本発明を完成するに至った。
本発明の製造方法により得られるトナーは、側鎖に重合性官能基を有するブロック共重合体に、重合性単量体をグラフト重合、このましくはラジカル重合性の重合性単量体の重合体がグラフトしてなるグラフト共重合体と、色材とを少なくとも含有することを特徴とするトナーである。
ラジカル重合性の重合性単量体とは、ラジカルで重合するための重合性基をもったモノマーのことであって、例えばスチレン系、メタクリル系あるいはアクリル系のモノマーのことをいう。このモノマーは重合し重合体(ポリマー)を形成してグラフト共重合体に結合してグラフト共重合体を生成する。本発明においては、もちろんカチオン重合性あるいはアニオン重合性の重合性単量体を用いても良い。
また、グラフト共重合体とは、ある一つのポリマー鎖の側鎖に枝として別種のポリマー鎖を持つポリマーのことをいう。例えば、ある一つのポリマー鎖の側鎖中の重合性官能基から、重合性単量体をポリマー鎖を生成させるよう重合することをグラフト重合といい、その重合体をグラフト共重合体という。
また、本発明のトナーは、好ましくはポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造からなるブロック共重合体成分を含有するトナーである。本発明のトナーは従来の粉砕トナーのようにポリマーと色材、荷電制御剤を混錬、粉砕して得ることもできるが、好ましくは、懸濁重合あるいはエマルジョン重合等の重合法によるいわゆる重合トナーとして製造される。本発明のトナー及びその製造方法の好ましい具体例を以下に述べる。
重合トナーの製造方法はたとえば特開昭59−61842公報に記載されている懸濁重合法があり、代表的にはそのような方法を利用して本発明のトナーを製造することができる。
用いられ得る重合性単量体としては、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、エチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル等のメタクリル酸エステル類、あるいはアクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル系またはメタクリル系単量体があげられる。またカルボン酸のビニルエステルなどもあげられる。これらを単独もしくは複数混合して用いることができる。
本発明において、必須の成分であるブロック共重合体成分は上記懸濁重合工程あるいはエマルジョン重合工程において、好ましくは、以下のような形で用いられる。ブロック共重合体は両親媒性で、重合性官能基を含んだ形で用いられる。ブロック共重合体の側鎖に有する重合性官能基としては、アクリル系またはメタクリル系の重合性官能基が代表的である。アクリル系またはメタクリル系の重合性官能基としては、具体的には、ブロック共重合体の側鎖にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のモノマーを結合した基が挙げられる。
ブロック共重合体中には、カルボン酸もしくはスルホン酸あるいはそのアニオン塩を部位として有することが好ましい。特に、好ましくは両親媒性ブロック共重合体として用いると、高分子ミセルを形成しやすいため、本発明の重合トナーを製造する上で均一な粒径を有するトナーを製造できる点で好ましい。
両親媒性とは親媒性と疎媒性の両性質を併せ持つ性質を示し、典型的には媒質が水性溶液のとき親水性と疎水性の両性質を併せ持つ場合であり、親水性のポリマー繰り返し単位の例としては、一般式(1)で表される構造があげられ、疎水性のポリマー繰り返し単位の例としては、一般式(2)で表される構造があげられる。
本発明におけるブロック共重合体の側鎖に有する重合性官能基の含有量は、ブロック共重合体全体に対して0.0001〜50mol%、好ましくは0.01〜20mol%が望ましい。
それらが好ましくはいずれかのセグメント中に重合性官能基として含まれており、上記重合性単量体と懸濁重合工程あるいはエマルジョン重合工程中で一体のポリマーとなる。このような方法より、ブロック共重合体が側鎖にスチレン系、メタクリル系あるいはアクリル系のモノマーが重合して生成した重合体がグラフトしているグラフト共重合体(ポリマー)を含有するトナーを製造することができる。
このような形で上記のグラフト共重合体が用いられることにより、本発明のトナーは懸濁重合工程あるいはエマルジョン重合工程より安定な懸濁状態あるいは乳化状態を現出することができ、形成されるトナー粒子も安定かつより均一な粒径で製造することが可能である。
以上述べた例においても理解されるように本発明のブロック共重合体成分はブロック共重合体構造を有していればよく、ブロック共重合体が別のポリマー鎖に結合していてもよく、その意味でブロック共重合体成分という記載を行っている。
本発明のブロック共重合体は、好ましくはポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造を有するものが好ましく用いられ、より具体的な例としては下記の一般式(1)で表される繰り返し単位があげられる。
Figure 0004455149
(式中、R0 は−X−(COO−M)r 、−X−SO3 −Mを表す。Xは炭素数1から20までの直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基、または−(CH(R5 )−CH(R6 )−O)p −(CH2m −CH3-r −もしくは−(CH2m −(O)n −(CH2q −CH3-r −または、それらのメチレン基の少なくとも一つがカルボニル基、酸素原子または芳香環構造で置換された構造を表す。rは1または2を表す。pは1から18までの整数を表す。mは0から35までの整数を表す。nは1または0を表す。qは0から17の整数を表す。Mは水素原子、一価または多価のカチオンを表す。R5 、R6 は水素原子もしくはアルキル基を表す。R5 、R6 は同じでも又は異なっていてもよい。)
Mは水素原子または一価または多価の金属カチオンを表す。Mの具体例としては、例えば一価の金属カチオンとしてはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が、多価の金属カチオンとしてはマグネシウム、カルシウム、ニッケル、鉄等が挙げられる。Mが多価の金属カチオンの場合には、Mはアニオン2個以上と対イオンを形成している。
上記一般式(1)で表される繰り返し単位構造の例としては、以下に示すものが挙げられる。
なお、一般式(1)で表される繰り返し単位構造の−(CH2 −CH)−に結合している側鎖の−OR0 基のみの構造を以下に示す。
Figure 0004455149
(Phはフェニレン基をあらわす。)
また、別のポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造の例としては、下記一般式(2)で表される繰り返し単位構造から選ばれるものが挙げられる。
Figure 0004455149
(式中、R1 は炭素数1から18までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−(CH(R5 )−CH(R6 )−O)p −R7 および−(CH2m −(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基と、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換していてもよい。
pは1から18の整数、mは1から36の整数、nは0または1である。
5 、R6 はそれぞれ独立に水素原子もしくは−CH3 である。
7 は水素原子、炭素数1から18までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 または−CH2 COOR8 からなり、R7 が水素原子以外である場合、R7 中の炭素原子に結合している水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基または−F、−Cl、−Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。R8 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。Phはフェニル基、Pyrはピリジル基を表わす。)
上記一般式(2)で表される繰り返し単位構造の例としては、以下に示すものが挙げられる。
なお、一般式(2)で表される繰り返し単位構造の−(CH2 −CH)−に結合している側鎖の−OR1 基のみの構造を以下に示す。
Figure 0004455149
(Phはフェニレンまたはフェニル基を表す。)
また、本発明のブロック共重合体に含まれる、側鎖に重合性官能基を有するポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造の具体的な例としては、以下に示すものが挙げられる。この場合も主鎖に結合している側鎖部分の構造のみを下記に示す。主鎖は前記したポリアルケニルエーテル主鎖が好ましく用いられる。
Figure 0004455149
本発明に好ましく用いられるブロック共重合体に含有される一般式(1)で表される繰り返し単位の含有量は、1モル%以上99モル%以下が好ましく、さらに好ましくは5モル%以上80モル%以下であり、また一般式(2)で表される繰り返し単位の含有量は、1モル%以上99モル%以下が好ましく、さらに好ましくは5モル%以上80モル%以下であるのが好ましい。
本発明において好ましく用いられるポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造を有するブロック共重合体の重合は主にカチオン重合で行われることが多い。また、ポリアルケニルエーテルの中で、ポリビニルエーテルが好ましく用いられる。開始剤としては、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、過塩素酸等のプロトン酸や、BF3 、AlCl3 、TiCl4 、SnCl4 、FeCl3 、RAlCl2 、R1 .5AlCl1.5 (Rはアルキルを示す)等のルイス酸とカチオン源の組み合わせ(カチオン源としてはプロトン酸や水、アルコール、ビニルエーテルとカルボン酸の付加体などがあげられる。)が例として挙げられる。これらの開始剤を重合性化合物(モノマー)と共存させることにより重合反応が進行し、ブロック共重合体を合成することができる。本発明において好ましく用いられるポリビニルエーテル繰り返し単位構造からなるブロック共重合体は、より好ましくはポリビニルエーテル繰り返し単位構造が70mol%以上含有される。さらに好ましくは90mol%以上であり、開始末端と重合末端以外についてポリビニルエーテルからなる場合は典型的に好ましい例である。
本発明にさらに好ましく用いられる重合方法について説明する。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(ポリマーブレタン誌、15巻、1986年、417頁、特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロック共重合体、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、他にHI/I2 系、HCl/SnCl4 系等でリビング重合を行うこともできる。
本発明のブロック共重合体成分の数平均分子量(Mn)は、200以上10000000以下であり、好ましく用いられる範囲としては1000以上1000000以下である。200以上10000000以下であれば、高分子鎖内、高分子鎖間の絡まりあいが少なく、溶剤に分散しやすく、高分子としての立体効果が得られる。各ブロックセグメントの好ましい重合度は3以上10000以下である。さらに好ましくは5以上5000以下である。さらに好ましくは10以上4000以下である。
また、分子量分散すなわちMw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量、それぞれはたとえばゲルパーミエイションクロマトグラフィーによる測定可能である。)は1.6以下が好ましく、より好ましくは1.4以下さらに好ましくは1.3以下、もっと好ましくは1.2以下である。分子量分散が小さければ小さいほど懸濁重合あるいはエマルジョン重合工程の安定な分散あるいは均一なトナー造粒を実現することができる。
また重合工程での均一分散性を良好ならしめる意味でもブロック共重合体分子運動性は活発なことが好ましく、その主鎖のガラス転移温度Tgは、好ましくは20℃以下であり、より好ましくは0℃以下であり、さらに好ましくは−20℃以下である。この点でもポリビニルエーテル構造を有するポリマーは、一般にガラス転移点が低く、フレキシブルな特性を有するため、非常に好ましい。上記した繰り返し単位構造例の場合、ほとんどがそのガラス転移温度は0℃以下である。
本発明に用いられる上記ブロック共重合体成分はトナー中に0.001質量%以上95質量%以下である。好ましくは0.01質量%以上90質量%以下である。さらに好ましくは0.1質量%以上80質量%以下である。0.001質量%以上95質量%以下の範囲のいずれかで、分散安定性が良好で、またトナーの安定性が良好とすることが可能となる。
本発明に用いられる上記ブロック共重合体にグラフト重合する重合性単量体の量はトナー中に0.1質量%以上95質量%以下である。好ましくは1質量%以上90質量%以下である。
また、本発明のグラフト共重合体成分の数平均分子量(Mn)は、1、000以上10,000,000以下であり、好ましく用いられる範囲としては3,000以上1,000,000以下である。1,000以上10,000,000以下の範囲のいずれかで、分散安定性が良好で、またトナーの安定性が良好とすることが可能となる。
本発明に用いられる上記グラフト共重合体成分はトナー中に1質量%以上99質量%以下である。好ましくは10質量%以上95質量%以下である。さらに好ましくは20質量%以上92質量%以下である。1質量%以上99質量%以下の範囲のいずれかで、分散安定性が良好で、またトナーの安定性が良好とすることが可能となる。
上記した懸濁重合あるいはエマルジョン重合工程において、その他に用いることのできる成分を以下に述べる。
ブロック共重合体成分のほかに、分散剤として界面活性剤、その他の高分子を用いても良い。
重合開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸カリウム等の過酸化物系の開始剤を用いることができる。重合開始剤は、重合性単量体100質量部に対して0.5から20質量部の添加量が好ましく、単独でも混合して用いても良い。また、重合トナー中のポリマー分子量を制御するために公知の架橋剤や連鎖移動剤を添加しても良い。
本発明においては好ましく離型剤としてワックスを含有する。ワックスとしては、パラフィン・ポリオレフィン系及びそれらの変生体、多官能ポリエステル等がある。ワックスは重合性単量体100質量部に対して1から40質量部、好ましくは5から35質量部である。
また、荷電制御剤も好ましく用いられる。たとえば有機金属化合物、芳香族ヒドロキシカルボン酸、尿素誘導体、4級アンモニウム塩、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変生物、ジブチルスズオキサイドなどが挙げられる。これらの荷電制御剤は樹脂成分100質量部に対して好ましくは0.01から20質量部の間で用いられる。
また色材としては、顔料、染料が用いられ、例としては、以下のものが挙げられる。
黒色の顔料としては、Raven1060、(コロンビアン・カーボン社製)、MOGUL−L、(キャボット社製)、Color Black FW1(デグッサ社製)、MA100(三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、等が挙げられるが、これらに限定されない。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの顔料としては、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129、等が挙げられるが、これらに限定されない。
水溶性染料としては、C.I.ダイレクトブラック,−17,−62,−154;C.I.ダイレクトイエロー,−12,−87,−142;C.I.ダイレクトレッド,−1,−62,−243;C.I.ダイレクトブルー,−6,−78,−199;C.I.ダイレクトオレンジ,−34,−60;C.I.ダイレクトバイオレット,−47,−48;C.I.ダイレクトブラウン,−109;C.I.ダイレクトグリーン,−59等の直接染料、
C.I.アシッドブラック,−2,−52,−208;C.I.アシッドイエロー,−11,−29,−71;C.I.アシッドレッド,−1,−52,−317;C.I.アシッドブルー,−9,−93,−254;C.I.アシッドオレンジ,−7,−19;C.I.アシッドバイオレット,−49等の酸性染料、 C.I.リアクティブブラック,−1,−23,−39;C.I.リアクティブイエロー,−2,−77,−163;C.I.リアクティブレッド,−3,−111,−221;C.I.リアクティブブルー,−2,−101,−217;C.I.リアクティブオレンジ,−5,−74,−99;C.I.リアクティブバイオレット,−1,−24,−38;C.I.リアクティブグリーン,−5,−15,−23;C.I.リアクティブブラウン,−2,−18,−33等の反応染料;
C.I.ベーシックブラック,−2;C.I.ベーシックレッド,−1,−12,−27;C.I.ベーシックブルー,−1,−24,;C.I.ベーシックバイオレット,−7,−14,−27;C.I.フードブラック,−1,−2等が挙げられる。
また、油溶性染料として、以下に、各色の市販品を例示する。
黒色の油溶性染料としては、C.I.Solvent Black−3,−22:1,−50等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの油溶性染料としては、C.I.Solvent Yellow−1,−25:1,−172等が挙げられるが、これらに限定されない。
オレンジの油溶性染料としては、C.I.Solvent Orange−1,−40:1,−99等が挙げられるが、これらに限定されない。
レッドの油溶性染料としては、C.I.Solvent Red−1,−111,−229等が挙げられるが、これらに限定されない。
バイオレットの油溶性染料としては、C.I.Solvent Violet−2,−11,−47等が挙げられるが、これらに限定されない。
ブルーの油溶性染料としては、C.I.Solvent Blue−2,−43,−134等が挙げられるが、これらに限定されない。
グリーンの油溶性染料としては、C.I.Solvent Green−1,−20,−33等が挙げられるが、これらに限定されない。
ブラウンの油溶性染料としては、C.I.Solvent Brown−1,−12,−58等が挙げられるが、これらに限定されない。
以上の色材は樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1から20質量部で用いられ、より好ましくは0.2から10質量部で用いられる。
また本発明のトナーは磁性トナーとしても使用することができ、そのときは磁性材料が含有される。たとえばマグネタイト、フェライト、ヘマタイト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属が挙げられる。
以上のように重合法による重合トナーの場合、その形状は球形とすることが可能であり、好ましい。
また、本発明のトナーの平均粒径は、0.1μm以上20μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以上10μm以下である。
また、本発明は好ましくは乾式トナーとして使用されるが、湿式トナーとしても良好に使用することができる。湿式トナーは、例えば懸濁重合した粒子を単離し、乾燥した後、アイソパー等の湿式トナー溶剤に分散することによって得ることが可能である。分散溶剤は、アイソパー等の炭化水素系溶剤が好ましく用いられるが、その他の溶剤の使用を排除しない。湿式トナーとして用いる場合、粒子と溶剤の他に、前述したと同様にあるいは新たに、ポリマー、界面活性剤、金属石鹸等の分散助剤、帯電材等の添加物を使用しても良い。
本発明のトナーの製造方法は、側鎖に重合性官能基を有するブロック共重合体、重合性単量体及び色材を少なくとも含有する反応成分を懸濁重合またはエマルジョン重合し、前記ブロック共重合体の側鎖に重合性単量体の重合体がグラフトしたグラフト共重合体を生成する工程を経て、前記トナーを製造する製造方法である。
本発明においては、ポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造からなるブロック共重合体を用いることが前述した理由により好ましい。
例として具体的な方法を説明する。前記した、重合性単量体に、ワックス、ポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造を有するブロック共重合体成分、色材、荷電制御剤、重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー等で均一に溶解、分散させ、これを水相に展開し攪拌機またはホモジナイザー等により均一に懸濁または乳化する。
単量体成分系100質量部に対して水300から10000質量部の重量比で重合することが好ましい。重合開始剤が機能する温度で重合を行い、トナー造粒を行う。このとき本発明では好ましく側鎖に重合性官能基を有しかつポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造を有するブロック共重合体を用いるため、より均一なトナー造粒を行うことができる。ポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造を有するブロック共重合体の分子量分散Mw/Mnは、均一粒径の造粒を行うために好ましくは1.8以下、さらに好ましくは1.6以下、もっと好ましくは1.4以下、あるいは1.3以下である。
本発明のトナーにはこうして重合した後、外添剤を使用することができる。無機微粒子や有機微粒子どちらも使用可能である。二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化錫、チタン酸バリウム、メタクリル酸エステル重合体微粒子、フルオロカーボン、フッ素系樹脂粉末などが挙げられる。
次に、本発明のトナーを用いる画像形成方法、装置について説明する。
本発明の画像形成方法は、本発明のトナーを必須とし、典型的には電子写真方式あるいは電気泳動方式の画像形成方法である。本発明の画像形成方法は画像記録方法であっても画像表示方法であっても良い。画像記録方法、装置としては、電子写真方式の複写機、レーザープリンターが代表的なものとして挙げられる。
図1は本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。1が現像スリーブ、3が感光ドラムを示している。図1では現像剤としては、キャリアとトナーの2成分系であってもトナーのみの一成分系であってもよい。現像スリーブと感光ドラムの間の距離Bは10μmから1000μmの間が好ましく、適当な現像濃度が得られる距離である必要がある。また図1では感光ドラム3と現像スリーブ1の間に交流電界を用いている。ピーク間電圧は300Vから7000Vが好ましく、周波数としては300Hzから30000Hzが好ましい。また現像ニップCは1mmから20mmが好ましい。またAは0.01mmから30mmが好ましい。現像ニップで現像されたのち、23の転写用コロナ電極のゾーンで受像紙に転写され、25,26の定着ローラで定着され、記録が完了する。
本発明の第5の発明は重合性官能基を有する両親媒性ブロックポリマーであって、ポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造を有するポリマー化合物である。内容については前述したが、好ましくは少なくとも2以上のブロックセグメントを有し、さらに好ましい例としては3以上のブロックセグメントを有する化合物である。本発明の化合物は代表的には前述した第一から第4の発明に用いられ、そのため好ましくは重合性官能基は疎水セグメント中に含有される。本発明の化合物は用途として前述した第一から第4の発明中に用いられるということに限定されるものではない。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
なお、以下に示す実施例1〜7において、実施例3,4,6,7は本発明の実施例を示し、実施例1,2,5は参考例を示す。
<ブロックポリマーの合成>
イソブチルビニルエーテル(IBVE)とエチレングリコールモノビニルエーテルメタクリレート(Aブロック)とジエチレングリコールビニルメチルエーテル(Bブロック)からなるブロックポリマーの合成。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE12mmol(ミリモル)、エチレングリコールモノビニルエーテルメタクリレート1mmol、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.05mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
次いで、Bブロックのモノマーを12mmolを添加して、重合を続行した。20時間後、重合反応を停止した。重合反応の停止は、系内に0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えて行った。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させ、両親媒性ジブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。数平均分子量Mn=42500、分子量分散Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)=1.26であった。重合比はA:B=105:100であった。
<トナーの合成>
イオン交換水700質量部に0.1MNa3 PO4 水溶液510質量部を混合し60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて12000rpmで攪拌し、これに1.0MCaCl2 水溶液75質量部を加え攪拌を続けた。これに、スチレン160質量部、銅フタロシアニン顔料8質量部、ブチルアクリレート40質量部、先に合成したブロックポリマー12質量部、ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム5質量部、ジ−t−ブチルサリチル酸0.2質量部、マイクロクリスタリンワックス(融点45℃)45質量部とアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6質量部を混合したものを加え、60℃、10000rpmで25分間攪拌し、重合体を造粒した。パドル攪拌翼で攪拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応した。重合後、塩酸を加え、ろ過、水洗、乾燥して重合体粒子を得た。得られた粒子100質量部に粒径0.06μmの疎水性酸化チタン粒子を2質量部外添し重合トナー粒子を得た。
上記粒子をマイクロトラック社製、粒径測定装置で測定したところ、平均粒径6.7μm、最小粒径3.1μm、最大粒径12.4μmの非常にシャープな粒径分布であることがわかった。この粒子をキーエンス社製、レーザー共焦点顕微鏡で観察したところ、球形であった。
上記粒子をクロロフォルムで抽出、ろ過し、GPCで数平均分子量2万以上の成分を分取し、NMRを測定したところ、最初に用いたブロックポリマーの側鎖重合性基のところでグラフトしたポリマーが生成していることがわかった。
実施例1で用いたブロックポリマーと同じモノマー種、同じ重合比で、Mn=34100、分子量分散Mw/Mn=1.31のものを用いて、実施例1と同様にトナーを合成した。
この粒子をマイクロトラック社製、粒径測定装置で測定したところ、平均粒径7.7μm、最小粒径3.5μm、最大粒系12.9μmの非常にシャープな粒径分布であることがわかった。この粒子をキーエンス社製、レーザー共焦点顕微鏡で観察したところ、球形であった。
上記粒子をクロロフォルムで抽出、ろ過し、GPCで数平均分子量2万以上の成分を分取し、NMRを測定したところ、最初に用いたブロックポリマーの側鎖重合性基のところでグラフトしたポリマーが生成していることがわかった。
実施例1と同様の合成法により、イソブチルビニルエーテル(IBVE)とエチレングリコールモノビニルエーテルメタクリレート(Aブロック)と、ジエチレングリコールビニルメチルエーテル(Bブロック)と、4−(2−ビニルオキシ)エトキシ安息香酸エチル(Cブロック)を用いてABCトリブロックポリマーを合成した。数平均分子量Mn=46,500、分子量分散Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)=1.28であった。重合比はA:B:C=105:100:14であった。これのCブロックのカルボン酸エステルをアルカリ加水分解しナトリウム塩型のトリブロックポリマーを合成した。
実施例1と同様にトナーを合成し、粒子をマイクロトラック社製、粒径測定装置で測定したところ、平均粒径7.9μm、最小粒径3.4μm、最大粒系14μmの非常にシャープな粒径分布であることがわかった。この粒子をキーエンス社製、レーザー共焦点顕微鏡で観察したところ、球形であった。上記粒子をクロロフォルムで抽出、ろ過し、GPCで数平均分子量2万以上の成分を分取し、NMRを測定したところ、最初に用いたブロックポリマーの側鎖重合性基のところでグラフトしたポリマーが生成していることがわかった。
実施例1と同様の合成法により、2−(4−メチルフェニルオキシ)エチルビニルエーテルとエチレングリコールモノビニルエーテルメタクリレート(Aブロック)と、4−(2−ビニルオキシ)エトキシベンゼンスルホン酸エチル(Bブロック)を用いてABジトリブロックポリマーを合成した。数平均分子量Mn=23,500、分子量分散Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)=1.41であった。重合比はA:B=105:24であった。これのBブロックのエステルを加水分解しナトリウム塩型のブロックポリマーを合成した。
実施例1と同様にトナーを合成し、粒子をマイクロトラック社製、粒径測定装置で測定したところ、平均粒径8.3μm、最小粒径3.4μm、最大粒系15μmの非常にシャープな粒径分布であることがわかった。この粒子をキーエンス社製、レーザー共焦点顕微鏡で観察したところ、球形であった。上記粒子をクロロフォルムで抽出、ろ過し、GPCで数平均分子量2万以上の成分を分取し、NMRを測定したところ、最初に用いたブロックポリマーの側鎖重合性基のところでグラフトしたポリマーが生成していることがわかった。
実施例1で作成した粒子4質量部に対して、平均粒径50μmのフッ素−アクリルコートフェライトキャリア95質量部を混合しトナー現像剤とした。この現像剤を用いて、カラー複写機CLC−800(キヤノン社製)を用いて、A4テキスト原稿をキヤノン社製レーザーコピー用紙TKCLA4へ印字したところきれいに印字できた。
実施例2で作成した粒子4質量部に対して、平均粒径50μmのフッ素−アクリルコートフェライトキャリア95質量部を混合しトナー現像剤とした。この現像剤を用いて、カラー複写機CLC−800(キヤノン社製)を用いて、A4テキスト原稿をキヤノン社製レーザーコピー用紙TKCLA4へ印字したところきれいに印字できた。
実施例3、実施例4で作成した粒子を用いて、上記と同様にトナーを作成し、カラー複写機CLC−800(キヤノン社製)を用いて、A4テキスト原稿をキヤノン社製レーザーコピー用紙TKCLA4へ印字したところきれいに印字できた。
比較例1
実施例1で重合トナーを合成する工程中のブロックポリマーに変えて、重量平均分子量32000のポリビニルアルコールを使用して同様に重合トナーを合成した。この粒子をマイクロトラック社製、粒径測定装置で測定したところ、平均粒い10.7μm、最小粒径0.8μm、最大粒径120.4μmの粒度分布の広い粒子であることがわかった。
この粒子を用いて、実施例3と同様に平均粒径50μmのフッ素−アクリルコートフェライトキャリアを混合し現像剤とし、カラー複写機CLC−800(キヤノン社製)を用いて、A4テキスト原稿をキヤノン社製レーザーコピー用紙TKCLA4へ印字したところテキスト画像は判明できなかった。
比較例2
実施例1で重合トナーを合成する工程中のブロックポリマーに変えて、重量平均分子量31000のアクリル酸とアクリルメチルのモル比40対60のランダム共重合体を使用して同様に重合トナーを合成した。この粒子をマイクロトラック社製、粒径測定装置で測定したところ、平均粒径10.7μm、最小粒径1.8μm、最大粒径50.4μmの粒度分布の広い粒子であることがわかった。
実施例3で作成した粒子15質量部とセチルベンゼンスルホン酸カルシウム0.3質量部をアイソパー120質量部中に混合し、ホモジナイザーで分散した後、20μm径のメンブランフィルターで濾過し、粗大粒子を除去して湿式トナーを調製した。この湿式トナーを用いて、キヤノン社製、湿式電子写真装置(NP70コピア)で普通紙に印字試験をしたところ、良好な品質の文字が印刷できた。
本発明のトナーは、好ましくポリアルケニルエーテル繰り返し単位構造からなるブロック共重合体に重合性単量体をグラフト重合したグラフト共重合体成分を含有することにより、良好な現像特性、良好な安定性を有する乾式トナー及び湿式トナーとして利用することができる。
また、本発明の製造方法は、上記の良好な現像特性、良好な安定性を有するトナーを容易に製造する方法として利用することができる。
また、本発明の上記のトナーは、画像形成方法および画像形成装置に利用することができる。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 現像スリーブ(現像剤担持体)
2 現像剤規制部材
3 感光体
4 現像剤、
5 摩擦帯電ローラ
7 トナー貯蔵部
11 追加トナー補給部
23 転写用コロナ電極
24 クリーニング部材
25 定着ローラ
26 熱定着ローラ

Claims (3)

  1. トナーの製造方法であって、下記一般式(1)で表される繰り返し単位構造を有する親水性ブロックセグメントと下記一般式(2)で表される繰り返し単位構造及び下記一般式(3)で表される繰り返し単位構造を有する疎水性ブロックセグメントとを有する両親媒性ブロック共重合体、重合性単量体及び色材を少なくとも有する反応成分を懸濁重合またはエマルジョン重合し、前記両親媒性ブロック共重合体の側鎖に前記重合性単量体の重合体がグラフトしたグラフト共重合体を生成する工程を有することを特徴とするトナーの製造方法。
    Figure 0004455149
    (一般式(1)中、OR は、以下のいずれかである。)
    Figure 0004455149
    Figure 0004455149
    (一般式(2)中、OR は、以下のいずれかである。)
    Figure 0004455149
    Figure 0004455149
    (一般式(3)中、−OR は、以下のいずれかである。)
    Figure 0004455149
  2. 前記重合性単量体がスチレン系メタクリル系またはアクリル系の単量体である請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記トナーが湿式トナーである請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
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