JP4453937B2 - 光集積素子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つ以上の光導波路を直接結合により集積化する光集積素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザをはじめ、受光素子、光変調器、光導波路など様々な光素子が各種のシステムに用いられている。特に、小型化、低消費電力化、低価格化などを目的として、これら光デバイスを同一の半導体基板上にモノリシックに集積化した光集積素子の開発が盛んになっている。なかでも2つ以上の光導波路を集積し、効率良く光を結合させることは、重要な技術である。
【0003】
2つの導波路を結合させる代表的な方法として、図11(a)に示す2つの光導波路を近接させて積層し垂直方向で結合させる方法と、図11(b)に示す一方の光導波路の端面で他方の光導波路を直接結合させる方法がある。
【0004】
図11(a)に示す方法は、2つの光導波路を同時に成長し形成できるため、製造するのは容易であるが、結合効率が小さいという問題がある。
【0005】
図11(a)に示す構造において結合効率を上げるためには、2つの導波層の距離を近づける必要があるが、この場合には、第2の光導波路における上クラッド層の厚さが薄くなってしまい、所望の光分布を設計することが困難になる。更には、第1の光導波路に2つの導波層が存在するため、光が広がり、第1の導波層の光密度が低下してしまう。このように、図11(a)に示す方法では、構造上の制約が大きくなり、集積素子としても十分な特性を出すことが難しい。
【0006】
図11(b)に示す方法は、結合効率を大きくすることができるが、2つの導波路を別々に形成する必要があるため、成長回数が増え、更には、それぞれの導波路でプロセスの整合をとる必要もあるため、マスク合わせが必要になるなど、製造工程が複雑になるという問題がある。
【0007】
次に、光導波路の横方向の光閉じ込め方法として代表的なリッジ型光導波路と埋込型光導波路について説明する。
【0008】
リッジ型光導波路は、リッジストライプを形成し、リッジ部分の実効的な屈折率がリッジ部以外の領域の実効屈折率よりも大きくなるようにして、リッジ部に光を閉じ込める方法である。リッジ型光導波路は、単体光導波路としては、スラブ導波路を中心部のみ残して両側をエッチング除去することで作製でき、製造が容易である。また、コア層に再成長界面が存在しないという利点もある。
【0009】
埋込型光導波路は、活性領域の上下に加え両脇もクラッド層で埋込み、光を閉じ込める方法である。埋込型光導波路は、通常DH構造を平面上に成長させた後、メサを形成し、コア両脇にクラッド層を再成長して埋め込む。そのため、埋込型光導波路のコア層の両脇は、一旦空気に曝された後にクラッド層を再成長することになり、再成長界面に酸化膜が形成され、特に、半導体レーザでは信頼牲が著しく低下してしまうという問題がある。埋込型光導波路は、上記リッジ型光導波路に比べて製造工程が複雑ではあるが、コアの幅、層厚、混晶比などの構造設計上の自由度が大きく、導波損失が小さいという利点がある。
【0010】
ところで、2つ以上の光導波路を集積する光集積素子の場合には、各光導波路にそれぞれの機能を持たせるため、各光導波路は異なる導波構造、光閉じ込め構造で構成することが、光集積素子としての特性及び機能の向上につながる。具体的には、各光導波路は、それぞれ所望の光の分布、形状を得るために、クラッド層、コア層の混晶比、層厚や導波路の幅等が設計されており、例えば、半導体レーザにおいては、閾値電流を下げるために活性層を薄くするといった設計がなされている。
【0011】
従って、各素子は、その使用目的により最適な構造に設計する必要があるため、異なる機能を持つ光導波路を集積する光集積素子の場合には、それぞれを異なった構造にすることが望ましい。更には、2つの導波路を結合させる場合には、各々の光軸を合わせる必要があり、マスク合わせすること無く自己整合的に光軸が合うように形成することが望ましい。
【0012】
異なる機能を持つ光導波路を集積した光集積素子として、例えば、特開平7−142699号公報には、リッジ型光導波路と埋込型光導波路を集積した例が記載されている(従来例1)。
【0013】
この従来例1の光集積素子の製造方法を、図12を用いて以下に説明する。
【0014】
まず、図12Aに示すように、半導体基板1上に、リッジ型光導波路2のコア層となる光導波路層4と、埋込型光導波路3のコア層となる光導波路層5を公知の手法により同一基板平面内に形成する。
【0015】
次に、図12Bに示すように、光導波路4上にシリコン酸化膜(SiO2)6を通常の化学気相堆積法及びフォトリソグラフィーにより形成する。
【0016】
次に、図12Cに示すように、リッジ型光導波路2及び埋込型光導波路3を形成するためのフォトレジストパターン7を同一のフォトマスクで同時形成する。
【0017】
次に、図12Dに示すように、このフォトレジストパターン7をエッチングマスクとして光導波路層5をメサ加工する。その際、光導波路層4は、SiO2絶縁膜6で覆われているためエッチング加工は施されない。更に、フォトレジストパターン7をマスクとして、今度は光導波路層4上のSiO2絶縁膜6を、例えば希釈フッ酸を用いてパターニングする。この状態で、フォトレジストパターン7を除去すると、図12Eに示すようなマスクパターニング8が得られる。
【0018】
次に、この基板上に、光導波路層4、5を形成する半導体より屈折率の低い半導体9を、例えば有機金属気相成長法を用いて結晶成長する。この場合、マスクパターニング8の上には結晶成長が起こらないため、図12Fに示すように、光導波路4上には、リッジ装荷型光導波路2が、マスクパターニング8に沿って上記結晶成長中に形成される一方、メサ加工された光導波路5は、上記結晶成長中に低屈折率半導体9で埋め込まれた埋込型光導波路3となる。
【0019】
この従来例1の光集積素子では、異なる光閉じ込め構造であるリッジ装荷型光導波路2と埋込型光導波路3を集積形成しており、光軸は自己整合的に合わせられている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例1による場合には、製造工程の簡略化を狙い、2つの光導波路の上クラッド層9を同時形成しているため、2つの光導波路をそれぞれ独立して設計することができない。
【0021】
このため、各光導波路の導波構造は、互いに制約を受け、設計の自由度が低下するため、所望の特性や機能を持つ異なる2つの光導波路を集積した集積素子が得られないという問題が生じる。
【0022】
更には、2つの光導波路のコア層と上クラッド層をそれぞれ別々に形成しているため、その分、成長回数が増え、製造工程が複雑になり、素子の歩留りが低下するという問題が生じる。
【0023】
加えて、図12Bに示すSiO2膜6の形成工程と、図12Cに示すフォトレジストパターン7の形成工程において、2つの光導波路領域の境界でマスク合わせを行う必要があるため、これにより素子の歩留りが低下するという問題も生じる。
【0024】
本発明は、こうした従来技術の課題を解決するものであり、所望の特性や機能を有する各光導波路を、直接結合により容易に集積化することができる光集積素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0025】
本発明の他の目的は、光導波路を構成する各層の成長回数を低減したり、各光導波路領域の境界でのマスク合わせを不要とするなどにより、製造工程の削減と簡略化を図ることができる光集積素子の製造方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明の光集積素子の製造方法は、少なくとも2つの光導波路が直接結合により集積化されるようその一方を第1の光導波路領域上に、その他方を第2の光導波路領域上に配置した光集積素子を製造する方法において、第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨ってメサ形状を形成する工程と、第1の光導波路領域をマスクする工程と、第2の光導波路が形成される領域を、該メサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、メサ形状が形成された第2の光導波路が形成される領域上に第2の光導波路のコア層を含む半導体層を、メサ形状をほぼ保ったまま再成長する工程とを包含する、第1および第2の光導波路領域にそれぞれ、少なくとも一部をメサ形状とした第1および第2の光導波路を形成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0031】
本発明の光集積素子の製造方法は、少なくとも2つの光導波路が直接結合により集積化されるようその一方を第1の光導波路領域上に、その他方を第2の光導波路領域上に配置した光集積素子を製造する方法において、基板上の第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨って第1の光導波路のコア層を含む半導体層を成長して形成する工程と、第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨ってメサ形状を形成する工程と、第1の光導波路領域をマスクする工程と、第2の光導波路が形成される領域を、該メサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、メサ形状が形成された第2の光導波路が形成される領域上に第2の光導波路のコア層を含む半導体層を、メサ形状をほぼ保ったまま再成長する工程とを包含する、第1および第2の光導波路領域にそれぞれ、少なくとも一部をメサ形状とした第1および第2の光導波路を形成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0032】
本発明の光集積素子の製造方法は、少なくとも2つの光導波路が直接結合により集積化されるようその一方を第1の光導波路領域上に、その他方を第2の光導波路領域上に配置した光集積素子を製造する方法において、第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨ってメサ形状を形成する工程と、該メサ形状上の第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨って第1の光導波路のコア層を含む半導体層を成長して形成する工程と、第1の光導波路領域をマスクする工程と、第2の光導波路が形成される領域を、該メサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、メサ形状が形成された第2の光導波路が形成される領域上に第2の光導波路のコア層を含む半導体層を、メサ形状をほぼ保ったまま再成長する工程とを包含する、第1および第2の光導波路領域にそれぞれ、少なくとも一部をメサ形状とした第1および第2の光導波路を形成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の光集積素子は、上記光集積素子の製造方法より得られる、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、一方の光導波路のコア層がメサ形状頂部及び底部に存在し、他方の光導波路のコア層がメサ下方に平面状に存在するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明は、上記光集積素子において、前記光導波路の一方が分布帰還型半導体レーザである構造とすることができる。
【0033】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0034】
上記構成によれば、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、少なくとも1つの光導波路のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する。このため、コア層の周りは全てクラッド層で包囲され、埋込型光導波路となるので、導波損失を小さくすることが可能となる。しかも、この構成では、コア層両脇に再成長界面がないため、再成長界面に形成される自然酸化膜による光の散乱、吸収がなく、導波損失は更に小さくなる。
【0035】
直接結合する2つの光導波路はそれぞれ別々に形成することができ、各々の構造的な制約を受けることがないので、例えば、特性の異なる埋込型光導波路とリッジ型光導波路を組み合わせる場合にもそれぞれ最適な構造に設計することができ、所望の特性や機能を有する各光導波路を、直接結合により容易に集積化することが可能となる。
【0036】
少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、一方の光導波路のコア層がメサ形状頂部及び底部に存在し、他方の光導波路のコア層がメサ下方に平面状に存在する構成にすると、例えば、メサ下方に平面状に存在する光導波路のコア層を、半導体レーザの活性領域として薄く形成することにより、低閾値で再成長界面の存在しない信頼性の高いリッジ型半導体レーザと、埋込型光導波路を集積した光集積素子が得られる。
【0037】
少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、光導波路の双方のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する構成にすると、例えば、信頼性に優れた低閾値の埋込型半導体レーザと埋込型光導波路を集積した光集積素子が得られる。
【0038】
上記光導波路の一方が分布帰還型半導体レーザである構成にすると、端面を反射面としなくてもよいため、半導体レーザ領域のエッチング面に光導波路を直接成長形成することができるので、半導体レーザと光導波路の光集積素子を集積化するのが容易となる。
【0039】
少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子の製造方法において、メサ形状を有する第1の光導波路を形成する工程と、第1の光導波路領域をマスクする工程と、第2の光導波路領域をメサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、第2の光導波路を再成長して形成する工程とを包含する光集積素子の製造方法によれば、第1の光導波路のメサ形成プロセスにより、同時に第2の光導波路領域にもメサを形成し、このメサを利用してエッチング、再成長により第2の光導波路の埋込構造を形成することが可能となる。
【0040】
より詳しくは、例えば、メサ形状をドライエッチングすると、メサ形状を保ったままエッチングが進み、エッチング後の表面もメサ形状となる。また、メサ形状上に結晶成長を行うと、メサ形状を反映して成長が進む。従って、メサ形状をドライエッチングし、再成長することにより、メサ形状を反映した再成長層の形成が可能となる。
【0041】
他方、メサ形状上に光導波路を成長すると、メサ形状を反映して成長が進むため、コア層はメサ上部及び底部に成長する。更に、上クラッド層はコア層を覆い成長するため、メサ上部のコア層に対しては、コア層の上側及び両脇に同時にクラッド層が形成されることになり、1回の成長で埋込型の光導波路が形成される。
【0042】
従って、少なくとも2つの光導波路を直接結合した光集積素子を、非常に簡便な工程で作製でき、第2の埋込型光導波路も1回の成長で形成できるので、製造工程の削減と簡略化を図ることが可能となる。
【0043】
更には、第1の光導波路領域と第2の光導波路領城の境界はマスク合わせが不要で、それぞれが自己整合的に配置される。尚、第1の光導波路と第2の光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせも不要となり、自己整合的に光軸を合わせることもできる。
【0044】
これにより、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、少なくとも1つの光導波路のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する光集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上する。
【0045】
上記の光集積素子の製造方法において、平面上に上記第1の光導波路を成長する工程と、第1の光導波路をメサ形状にエッチングする工程とを包含するようにすると、高い結合効率を有するリッジ型光導波路と埋込型光導波路の直接結合型光導波路集積素子を容易に製造でき、歩留りが向上する。即ち、この製造方法により、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、一方の光導波路のコア層がメサ形状頂部及び底部に存在し、他方の光導波路のコア層がメサ下方に平面状に存在する光集積素子が得られる。
【0046】
上記の光集積素子の製造方法において、メサ形状を有する基板上に、上記第1の光導波路をメサ形状を反映して成長する工程を包含するようにすると、第1の光導波路を埋込型とすることが可能となる。しかも、第1の光導波路及び第2の光導波路を、各々1回の成長で形成でき、合計2回の結晶成長で形成できる。
【0047】
従って、高い結合効率を有する埋込型光導波路と埋込型光導波路の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上する。即ち、この製造方法により、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、光導波路の双方のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する光集積素子が得られる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0049】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1による光集積素子の構成例を示しており、リッジ型DFB−LDと埋込型光導波路を集積した構造を有しており、図2に示す製造方法により作製することができる。
【0050】
以下に、図1に示す実施形態1による光集積素子の製造方法を図2に基づいて具体的に説明する。
【0051】
まず、図2Aに示すように、n−GaAs基板10上に、厚さ1μmのn-Al0.6Ga0.4Asクラッド層11、厚さ0.08μmのAl0.14Ga0.86As活性層12、厚さ0.2μmのp−Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア層13、厚さ0.1μmのp−Al0.23Ga0.77Asガイド層14、厚さ0.02μmのn−GaAs光吸収層15を、MOCVD法により順次形成する。次に、成長層の最上層であるn−GaAs光吸収層15に二光束干渉露光法及びエッチングにより120nm周期の凹凸形状を印刻した後、その上に厚さ0.8μmのp−Al0.6G0.4Asクラッド層16、厚さ0.5μmのp−GaAsコンタクト層17を、MOCVD法により再成長して、DFB−LD構造を形成する。
【0052】
次に、図2Bに示すように、ストライプ状のマスク21を形成し、RIBE法により、p−Al0.6Ga0.4Asクラッド層16の途中までエッチングを行い、リッジストライプを形成する。このリッジストライプは、DFB−LDの横方向の光の閉じ込めを行うためのものである。その際、DFB−LD用のリッジストライプに連続して、後にエッチング除去して光導波路構造を成長する領域となるDFB−LD上にも同時にリッジを形成しておく。尚、光導波路の導波領域のリッジは、直線である必要はなく、滑らかに曲がっていてもよいし、必要に応じて所望の形状とすることが可能であり、又リッジの幅は一定である必要はなく、幅を変化させてもよい。従って、DFB−LD領域と光導波路領域とでリッジ幅を変えることにより、各々の導波路の幅を独立して設計することができる。
【0053】
次に、図2Cに示すように、マスク21を除去した後、LD領域にマスク22を形成する。マスク22は、スパッタリング法及び通常のフォトリソグラフィーにより、SiO2膜のパターンを形成したものである。このフォトリソグラフィーにおいては、先に形成したリッジストライプを内に含んでおれば、マスク合わせを行う必要はなく、マスク22を形成した領域が、自己整合的に第1の光導波路であるDFB−LD領域となる。
【0054】
尚、DFB−LD領域と光導波路領域とでリッジ幅を変える場合は、リッジ幅が変わっている境界にマスク22を合わせてもよいし、リッジ幅が変わっている境界からマスク22をずらしてもよいが、望ましくは、リッジ幅が変わっている境界よりもDFB−LD領域側にマスク22をずらすと、厳密なマスク合わせも不要となり、DFB−LDと光導波路の光結合も良好に行われる。
【0055】
次に、図2Dに示すように、上記マスク22以外の領域を、RIBE法により3.5μmのエッチングを行う。エッチングを行った領域が自己整合的に第2の光導波路領域となる。このエッチングの際、上記リッジの形状をそのまま引き継ぎ、エッチング後の表面もリッジ形状となっている。尚、このエッチングは、RIBE法以外のドライエッチング又はウェットエッチングで行っても良いが、エッチング端面は垂直になることが望ましい。
【0056】
次に、図2Eに示すように、上記LD領域のマスク22を選択成長マスクとして、光導波路構造を再成長して形成する。光導波路構造は、厚さ1.6μmのAl0.33Ga0.67As下クラッド層18、厚さ0.5μmのAl0.3Ga0.7Asコア層19、厚さ1.4μmのAl0.33Ga0.67As上クラッド層20からなる。このとき、基板のリッジ形状を反映して成長されるため、コア層19はリッジ上部及び底部に形成され、又リッジ上部のコア層19の側面は、リッジ底部の上クラッド層20に覆われ、コア層19の周りは全てクラッド層18、19で包囲されており、埋込型光導波路となっている。ここで、光導波路は、DFB−LD領域のエッチング面に直接成長形成しているが、DFB−LDであるため、端面は反射面としなくてもDFB−LDとして動作する。特に、本実施形態1では、利得結合型のDFB−LDとなっており、端面の位相も合わせる必要がないため、製造歩留りが向上する。
【0057】
次に、LD領域のリッジ上部のマスクを除去し、LD領域のリッジ上部及び基板裏面に電極を蒸着し(図示せず)、この光集積素子が完成する。
【0058】
図1に示すように、先に形成したDFB−LDの活性層12と、後に再成長して形成した光導波路のリッジ上部のコア層19は、同じ高さに位置し、DFB−LDにより発生した光は、コア層19に直接結合されるため、大きい結合効率が得られた。
【0059】
本実施形態1では、DFB−LDのリッジ形成プロセスにより、同時に光導波路領域にもリッジを形成し、このリッジを利用してエッチング、再成長により光導波路の埋込構造を形成していることから、以下の効果が得られる。
【0060】
(1−1)DFB−LD構造成長後、1度のリッジ形成プロセスとエッチング、再成長という非常に簡便な工程で作製でき、製造工程の削減と簡略化を図ることができる。
【0061】
(1−2)第2の埋込型光導波路を1回の成長で形成できる。
【0062】
(1−3)DFB−LD領域と光導波路領域の境界はマスク合わせが不要で、それぞれが自己整合的に配置される。
【0063】
尚、DFB−LDと光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせを必要とせず、自己整合的に光軸を合わせることができることは、言うまでもない。
【0064】
以上のように、リッジ型光導波路(DFB−LD領域)と、埋込型光導波路(光導波路領域)という異なる光閉じ込め構造の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上すると共に、高い光の結合効率が得られた。
【0065】
また、この実施形態1では、DFB−LDと光導波路をそれぞれ別々に形成しているので、各々の構造的な制約を受けることなく、DFB−LDと光導波路をそれぞれ最適な構造に設計することができ、設計の自由度が向上した。これにより、設計の自由度と製造の容易さを両立することが可能となった。
【0066】
本実施形態1では、DFB−LD領域では、閾値電流を下げるために、活性領域を比較的薄くしている。一方、光導波路領域では、コア層を厚くして、ビーム形状を最適な形状にしている。このように、DFB−LDの活性層と光導波路のコア層は、厚さも混晶比もそれぞれ異なることから、クラッド層の混晶比もそれぞれ変える必要がある。
【0067】
上記従来例1では、第1の光導波路及び第2の光導波路の上クラッド層は同時に形成しているため、構造上の制約を受け、光集積素子の設計の自由度が低下し、本実施形態1のように各導波路を最適なものとすることはできなかった。
【0068】
これに対し、本実施形態1では、DFB−LDと光導波路の活性層、コア層、クラッド層はそれぞれ最適な混晶比、層厚に設計することができ、光集積素子としての機能を十分に引き出すことができる。
【0069】
第1の光導波路であるDFB−LDは、リッジ型光導波路とすることにより、活性層に再成長界面の存在しない信頼性の高いDFB−LD素子が得られている。
【0070】
第2の光導波路は、埋込型光導波路であることから、比較的近い屈折率のクラッド層で両脇を覆われているため、リッジ幅を広げてもシングルモードが保たれ、リッジ幅の自由度が大きくなる。従って、光導波路構造を成長させたとき、リッジ形状を反映して成長するため、成長に従いリッジ幅が広がり、コア層の幅が広がっても、シングルモードは保たれる。また、コア層近傍に屈折率差の大きい空気が存在しないことから、空気の影響を受けることがなく、導波損失が小さくなる。
【0071】
埋込型光導波路は、通常DH構造を平面上に成長させた後、メサを形成し、コア両脇にクラッド層を再成長して埋め込む。そのため、埋込型光導波路のコア層の両脇は一旦空気に曝された後にクラッド層を再成長することになり、再成長界面に酸化膜が形成され、光の吸収、散乱が増大し、伝搬損失が増大し、素子の特性の劣化、歩留り低下につながっていた。
【0072】
しかし、本実施形態1では、コア層両脇の再成長界面がないため、再成長界面に形成される自然酸化膜による光の散乱、吸収がなく、導波損失は更に小さくなる。
【0073】
リッジストライプをドライエッチングにより形成すると、リッジ形状に庇が形成されることがないため、後のプロセスにおいて、マスク材が庇の奥にまで周り込むことがなく、マスクを除去するときに、マスク材を完全に除去することができ、光導波路部分のエッチング及び光導波路の再成長が良好に行われる。
【0074】
尚、第2の光導波路を形成した後に、DFB−LD領域のリッジ以外の領域を半導体、樹脂等で埋め込んだものも、本発明の光集積素子に含まれることは言うまでもないことである。
【0075】
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2による光集積素子の構成例を示しており、埋込型DFB−LDと埋込型光導波路を集積した構造を有しており、図4に示す製造方法により作製することができる。
【0076】
以下に、図3に示す実施形態2による光集積素子の製造方法を図4に基づいて具体的に説明する。
【0077】
まず、図4Aに示すように、p−InP基板30に、二光束干渉露光法及びエッチングにより周期240nm、深さ100nmの回折格子を印刻する。
【0078】
次に、図4Bに示すように、上記基板上に通常のフォトリソグラフィー及び臭素系エッチャントにより、高さ1μmのメサ形状をLD形成領域及び光導波路形成領域の両方に同時に形成する。その結果、メサ上部には回折格子が残るが、エッチング中に徐々に回折格子の形状がなまり、メサ底部では回折格子が消滅する。
【0079】
ここで、光導波路の導波領域のメサは、直線である必要はなく、滑らかに曲がっていてもよいし、必要に応じて所望の形状とすることが可能であり、又メサの幅は一定である必要はなく、幅を変化させてもよい。例えば、DFB−LD領域と光導波路領域とでメサ幅を変えることにより、各々の導波路の幅を独立して設計することができる。
【0080】
次に、図4Cに示すように、図4Bに示す上記メサ基板上に、厚さ0.2μmのn−InGaAsPガイド層31(エネルギー波長1.25μm)、多重量子井戸活性層32、厚さ1.5μmのp−InPクラッド層33、厚さ0.5μmのp+−InGaAsPコンタクト層34を、MOCVD法により順次成長してDFB−LD構造を形成する。
【0081】
ここで、多重量子井戸活性層32は、ウェル層が厚さ7nmのInGaAs(In組成0.53)、バリア層が厚さ3nmのInGaAsP(エネルギー波長1.1μm)の5層ウェルにより構成され、フォトルミネッセンス測定により測定したエネルギー波長は1.55μmであった。
【0082】
基板のメサ形状を反映して成長されるため、活性層32はメサの上部及び底部に形成される。また、メサ上部の活性層32の側面は、メサ底部の上クラッド層33に覆われ、活性層32の周りは全てクラッド層33で包囲されており、埋込型のDFB−LDとなっている。また、成長が基板のメサ形状を反映して進むため、成長の最表面もメサ形状となっている。
【0083】
次に、図4Dに示すように、LD領域にマスク38を形成する。マスク38は、プラズマCVD法及び通常のフォトリソグラフィーにより、SiNx膜のパターンを形成したものである。このフォトリソグラフィーにおいては、先に形成したメサを内に含んでおれば、マスク合わせを行う必要はなく、マスク38を形成した領域が、自己整合的に第1の光導波路であるDFB−LD領域となる。
【0084】
また、DFB−LD領域と光導波路領域とでメサ幅を変える場合は、メサ幅が変わっている境界にマスク38を合わせてもよいし、メサ幅が変わっている境界からマスク38をずらしてもよい。望ましくは、メサ幅が変わっている境界よりもDFB−LD領城側にマスク38をずらすと、厳密なマスク合わせも不要となり、DFB−LDと光導波路の光結合も良好に行われる。
【0085】
次に、図4Eに示すように、上記マスク38以外の領域を、RIBE法により3μmのエッチングを行うと、その領域が上記メサの形状をそのまま引き継ぎ、自己整合的に第2の光導波路領域となり、エッチング後の表面にメサ形状が形成される。
【0086】
次に、図4Fに示すように、上記LD領域のマスク38を選択成長マスクとして、厚さ0.8μmのInAlAs下クラッド層35(In組成0.52)、厚さ0.4μmのInGaAlAsコア層36(エネルギー波長1.3μm)、厚さ1.8μmのInAlAs上クラッド層37(In組成0.52)を、順次再成長して光導波路構造を形成する。
【0087】
このとき、基板のメサ形状を反映して成長されるため、コア層36はメサ上部及び底部に形成され、メサ上部のコア層36の側面は、メサ底部の上クラッド層37に覆われる。従って、コア層36の周りは全てクラッド層35、37で包囲され、埋込型光導波路となる。
【0088】
次に、LD領域のメサ上部のマスク38を除去し、LD領域のメサ上部及び基板裏面に電極を蒸着し(図示せず)、この光集積素子が完成する。
【0089】
DFB−LD領域は、メサ上部にのみ回折格子が形成されているため、メサ上部に形成された活性層によって発生した光はこの回折格子により光帰還が働き、DFB−LDとして動作する。一方、メサ底部に形成された活性層は、光帰還が行われずDFB−LDとしては動作しない。また、各層連続して成長形成しているため、活性層に再成長界面の無い埋込型のDFB−LDとなっており、信頼性に優れた低閾値のDFB−LDとなった。
【0090】
図3に示すように、先に形成したDFB−LDの活性層32と、後に再成長して形成した光導波路のメサ上部のコア層37は、同じ高さに位置し、DFB−LDにより発生した光は、コア層37に直接結合されるため、大きい結合効率が得られた。上記実施形態1では、第1の光導波路であるDFB−LD構造を成長させ後にメサを形成していたのに対し、本実施形態2では、メサを形成した基板にDFB−LD構造を成長している。
【0091】
本実施形態2では、予めDFB−LD領域及び光導波路領域にメサ形状を形成した基板を用い、このメサを利用してDFB−LD及び光導波路を成長形成していることから、以下の効果が得られる。
【0092】
(2−1)1度のメサ形成プロセスと、DFB−LD構造成長、エッチング、再成長という、非常に簡便な工程で作製でき、製造工程の削減と簡略化を図ることができる。
【0093】
(2−2)DFB−LD及び第2の埋込型光導波路を各々1回の成長で形成でき、合計2回の結晶成長で形成できる。
【0094】
(2−3)DFB−LD領域と光導波路領域の境界はマスク合わせが不要で、それぞれが自己整合的に配置される。
【0095】
尚、DFB−LDと光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせを必要とせず、自己整合的に光軸を合わせることができることは、言うまでもない。
【0096】
以上のように、埋込型光導波路(DFB−LD領域)と埋込型光導波路(光導波路領域)の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上すると共に、高い光の結合効率が得られた。
【0097】
このように、この実施形態2では、DFB−LDと光導波路をそれぞれ別々に形成するため、各々の構造的な制約を受けることがないので、DFB−LDと光導波路をそれぞれ最適な構造に設計することができ、設計の自由度が向上した。これにより、設計の自由度と製造の容易さを両立することが可能となった。
【0098】
尚、上記した実施形態2では、DFB−LD及び光導波路の各上クラッド層を別々に形成する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各上クラッド層を同一材料で同時に成長形成する構成としてもよい。
【0099】
(実施形態3)
図5は、本発明の実施形態3による光集積素子の構成例を示しており、埋込型DFB−LDと埋込型光導波路を集積した構造を有しており、図6に示す製造方法により作製することができる。
【0100】
以下に、図5に示す実施形態3による光集積素子の製造方法を図6に基づいて具体的に説明する。
【0101】
まず、図6Aに示すように、n−GaAs基板40上に、厚さ1μmのn−In0.48Ga0.52Pクラッド層41、多重量子井戸活性層42、厚さ0.1μmのp−InGaAsP(エネルギー波長850nm)ガイド層43を、MOCVD法により順次形成する。次に、成長層の最上層であるガイド層43に二光束干渉露光法及びエッチングにより450nm周期の凹凸形状を印刻した後、厚さ0.8μmのp−In0.48Ga0.52Pクラッド層44、厚さ0.5μmのp−GaAsコンタクト層45を、MOCVD法により再成長してDFB−LD構造を形成する。
【0102】
ここで、多重量子井戸活性層42は、8nmのIn0.2Ga0.8As井戸層及び5nmのInGaAsP(エネルギー波長850nm)バリア層より構成しており、フォトルミネッセンス測定によるエネルギー波長は980nmであった。
【0103】
次に、図6Bに示すように、DFB−LD領域にメサストライプを形成するために、ストライプ状のマスク50を形成し、RIBE法により、n−In0.48Ga0.52Pクラッド層41の途中までエッチングを行い、メサストライプを形成する。その際、DFB−LD用のメサストライプに連続して、後にエッチング除去して光導波路構造を成長する領域となるDFB−LD上にも同時にメサ形状を形成しておく。
【0104】
ここで、マスク50は、プラズマCVD法及び通常のフォトリソグラフィーにより、SiNx膜のパターンを形成したものである。
【0105】
尚、光導波路の導波領域のメサは、直線である必要はなく、滑らかに曲がっていてもよいし、必要に応じて所望の形状とすることが可能であり、又メサの幅は一定である必要はなく、幅が変化してもよい。例えば、DFB−LD領域と光導波路領域とでメサ幅を変えることにより、各々の導波路の幅を独立して設計することができる。
【0106】
次に、図6Cに示すように、LD領域にマスク51を形成する。マスク51は、スパッタリング法及び通常のフォトリソグラフィーにより、SiO2膜のパターンを形成したものである。また、マスク50で、LD領域以外に残存しているものも同時に除去する。このフォトリソグラフィーにおいては、先に形成したメサストライプを内に含んでおれば、マスク合わせを行う必要はなく、マスク51を形成した領域が、自己整合的に第1の光導波路であるDFB−LD領域となる。
【0107】
DFB−LD領域と光導波路領域とでメサ幅を変える場合は、メサ幅が変わっている境界にマスク51を合わせてもよいし、メサ幅が変わっている境界からマスク51をずらしてもよい。望ましくは、メサ幅が変わっている境界よりもDFB−LD領域側にマスク51をずらすと、厳密なマスク合わせが不要となり、DFB−LDと光導波路の光結合も良好に行われる。
【0108】
次に、図6Dに示すように、上記マスク51以外の領域を、RIBE法により2μmのエッチングを行い、その領域が上記メサの形状をそのまま引き継ぎ、自己整合的に第2の光導波路領域となり、エッチング後の表面にも、メサ形状が形成される。
【0109】
次に、図6Eに示すように、メサ上部に、図6Bに示すSiNxマスク50が残るようにして、メサ上部以外の上記LD領域のSiO2マスク51を全て除去する。
【0110】
次に、図6Fに示すように、上記SiNxマスク50を選択成長マスクとして、厚さ0.5μmのp−InGaP下クラッド層46、厚さ0.3μmのInGaAsP(エネルギー波長700nm)コア層47、厚さ1.2μmのn−InGaP上クラッド層48を順次再成長して、光導波路構造を形成する。
【0111】
その際、光導波路は、基板のメサ形状を反映して成長するため、コア層47はメサ上部及び底部に形成される。この光導波路は、第1の光導波路であるDFB−LDの活性層42側面にも同時に成長している。そして、DFB−LDに対しては、LDの印加電圧とは逆のバイアスになるため、電流阻止層として働き、光学的には活性層42よりも屈折率の小さい層で埋め込まれており、埋込型のDFB−LDとなる。
【0112】
LD領域のメサ上部のマスク50を除去し、LD領域のメサ上部及び基板裏面に電極を蒸着し(図示せず)、この光集積素子が完成する。
【0113】
図5に示すように、先に形成したDFB−LDの活性層42と、後に再成長して形成した光導波路のメサ上部のコア層47は、同じ高さに位置し、DFB−LDにより発生した光は、コア層47に直接結合されるため、大きい結合効率が得られた。
【0114】
本実施形態3では、DFB−LDのメサ形成プロセスにより、同時に光導波路領域にもメサを形成し、このメサを利用してエッチング、再成長により光導波路を形成していることから、以下の効果が得られる。
【0115】
(3−1)DFB−LD構造成長後、1度のメサ形成プロセスとエッチング、光導波路再成長という、非常に簡便な工程で作製でき、製造工程の削減と簡略化を図ることができる。
【0116】
(3−2)第2の埋込型光導波路を1回の成長で形成できる。
【0117】
(3−3)DFB−LD領域と光導波路領域の境界はマスク合わせが不要で、それぞれが自己整合的に配置される。
【0118】
尚、DFB−LDと光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせを必要とせず、自己整合的に光軸を合わせることができることは、言うまでもない。
【0119】
以上のように、埋込型DFB−LDと埋込型光導波路の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上すると共に、高い光の結合効率が得られた。
【0120】
この実施形態3では、第2の光導波路は、メサ上部のコア層の側面にも、上クラッド層を成長させているが、面方位を選ぶことにより側面には殆ど成長しないようにすることもできる。
【0121】
上述した実施形態1〜実施形態3では、DFB−LDと光導波路の集積について説明したが、本発明の光集積素子は、この組み合わせに限定されるものではなく、例えば、2つの光導波路の集積、ファブリペロレーザと光導波路の集積としてもよい。半導体レーザと光導波路を集積する場合は、DFB−LDは反射端面を必要しないため、集積のし易さを考えるとDFB−LDと光導波路の組み合わせが望ましい。
【0122】
また、第2の導波路をDFB−LDとしてもよいが、第1の成長の方が第2の成長よりも良好な結晶性が得られるため、よりよい結晶性を必要とするDFB−LDを第1の成長で行う第1の光導波路とすることが望ましい。
【0123】
更には、本発明の光集積素子は、上記の各実施形態で示した材料系に限定されるものではなく、上記の各実施形態で示した以外の材料系に対しても、同様な製法で、同様な構造を作ることができ、これらが本発明に含まれることは言うまでもない。
【0124】
(実施形態4)
図7は、本発明の実施形態4による光集積素子の構成例を示しており、埋込型光導波路と埋込型光導波路を集積した構造を有しており、図8に示す製造方法により作製することができる。
【0125】
以下に、図7に示す実施形態4による光集積素子の製造方法を図8に基づいて具体的に説明する。
【0126】
まず、図8Aに示すように、半導体基板60上に第1コア層61を気相成長して第1光導波路を形成する。
【0127】
次に、図8Bに示すように、通常のフォトリソグラフィー及びエッチングにより、フォトレジストマスク64を形成し、第1光導波路形成領域及び第2光導波路形成領域の両方の領域に同時にメサ形状を形成する。
【0128】
次に、図8Cに示すように、フォトレジストマスク64を除去した後、第1光導波路領域に、スパッタリング法及び通常のフォトリソグラフィーにより、SiO2マスク65を形成する。
【0129】
このフォトリソグラフィーにおいては、先に形成したメサ形状を内に含んでおれば、マスク合わせを行う必要はなく、マスク65を形成した領域が、自己整合的に第1光導波路領域となる。
【0130】
次に、図8Dに示すように、上記マスク65以外の領域をエッチングを行い、その領域が上記メサ形状をそのまま引き継ぎ、自己整合的に第2光導波路領域となり、エッチング後の表面もメサ形状となる。
【0131】
次に、図8Eに示すように、上記マスク65を選択成長マスクとして、第2コア層62を成長し、第2光導波路を形成する。このとき、コア層62は、基板のメサ形状を反映して成長するため、メサ上部及び底部に形成される。
【0132】
次に、図8Fに示すように、マスク65を除去する。
【0133】
次に、図8Gに示すように、第1光導波路領域及び第2光導波路領域全体に上クラッド層63を成長して、この光集積素子が完成する。
【0134】
ここで、第2光導波路においては、メサ上部の第2コア層62の側面は、メサ底部の上クラッド層63に覆われ、第2コア層62の周りは全てクラッド層63で包囲されており、埋込型光導波路となっている。また、第1光導波路においても、メサ上部の第1コア層61の側面は、メサ底部の上クラッド層63に覆われ、第1コア層61の周りは全てクラッド層63で包囲されており、埋込型光導波路となっている。
【0135】
図7に示すように、先に形成した第1光導波路の第1コア層61と、後に再成長して形成した第2光導波路のメサ上部の第2コア層62は、同じ高さに位置し、第1光導波路を伝搬した光は、第2コア層62に直接結合されるため、大きい結合効率が得られた。
【0136】
本実施形態4では、第1光導波路のメサ形成プロセスにより、同時に第2光導波路領域にもメサを形成し、このメサを利用してエッチング、再成長により第2光導波路を形成していることから、以下の効果が得られる。
【0137】
(4−1)第1光導波路を成長後、1度のメサ形成プロセスとエッチング、再成長という、非常に簡便な工程で作製できる。
【0138】
(4−2)第1光導波路領域と第2光導波路領域の境界はマスク合わせが不要で、それぞれが自己整合的に配置される。
【0139】
尚、第1光導波路と第2光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせも必要とせず、自己整合的に光軸を合わせることができることは、言うまでもない。
【0140】
以上のように、2つの埋込型光導波路(第1光導波路と第2光導波路)の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上すると共に、高い光の結合効率が得られた。
【0141】
(実施形態5)
図9は、本発明の実施形態5による光集積素子の構成例を示しており、埋込型DFB−LDと埋込型光導波路を集積した構造を有しており、図10に示す製造方法により作製することができる。
【0142】
以下に、図9に示す実施形態5による光集積素子の製造方法を図10に基づいて具体的に説明する。
【0143】
まず、図10Aに示すように、n−InP基板70上に、n−InPクラッド層71、InGaAsP活性層72(エネルギー波長1.3μm)、p−InGaAsPガイド層73(エネルギー波長1.05μm)を、MOCVD法により順次形成する。次に、成長層の最上層であるガイド層73に二光束干渉露光法及びエッチングにより200nm周期の凹凸形状を印刻した後、p−InPクラッド層74、p−InGaAsコンタクト層75を、MOCVD法により順次再成長してDFB−LD構造を形成する。
【0144】
次に、図10Bに示すように、ストライプ状のSiNxマスク80を形成し、n−InPクラッド層71の途中までエッチングを行いメサストライプを形成する。その際、DFB−LD用のメサストライプに連続して、後にエッチング除去して光導波路構造を成長する領域となるDFB−LD上にも同時にメサを形成しておく。
【0145】
次に、図10Cに示すように、ほぼDFB−LD以外の領域にSiO2マスク81を形成する。このとき、DFB−LD領域のSiNxマスク80が残るようにマスク81のパターニングを行う。
【0146】
次に、図10Dに示すように、マスク80及びマスク81を選択成長マスクとして、DFB−LD領域のメサの両側にFeドープInP電流狭窄層76を埋込成長し、埋込型DFB−LDを形成する。
【0147】
次に、図10Eに示すように、マスク80及びマスク81を除去する。
【0148】
次に、図10Fに示すように、DFB−LD領域にSiO2マスク82を形成する。ここで、マスク82を形成した領域が、第1の光導波路であるDFB−LD領域となる。
【0149】
次に、図10Gに示すように、上記マスク82以外の領域を、RIBE法によりエッチングを行い、その領域が上記のメサ形状をそのまま引き継ぎ、第2の光導波路領域となり、エッチング後の表面もメサ形状となる。
【0150】
次に、図10Hに示すように、上記マスク82を選択成長マスクとして、InP下クラッド層77、InGaAsPコア層78(エネルギー波長1.1μm)、InP上クラッド層79を、順次再成長して光導波路構造を形成する。このとき、コア層78は、基板のメサ形状を反映して成長するため、メサ上部及び底部に形成され、更にメサ上部のコア層78の側面にも上クラッド層79が成長する。このため、コア層78の周りは全てクラッド層79で包囲され、埋込型光導波路となる。
【0151】
ここで、光導波路は、DFB−LD領域のエッチング面に直接成長形成しているが、DFB−LDであるため、端面は反射面としなくてもDFB−LDとして動作する。
【0152】
DFB−LD領域のメサ上部にあるマスク82をストライプ状に除去し、DFB−LD領域のメサ上部及び基板裏面に電極を蒸着し(図示せず)、この光集積素子が完成する。
【0153】
図9に示すように、先に形成したDFB−LDの活性層72と、後に再成長して形成した光導波路のメサ上部に形成されたコア層78は、同じ高さに位置し、DFB−LDにより発生した光は、コア層78に直接結合されるため、大きい結合効率が得られた。
【0154】
本実施形態5では、DFB−LDのメサ形成プロセスにより、同時に光導波路領域にもメサを形成し、このメサを利用してエッチング、再成長により光導波路の埋込構造を形成していることから、以下の効果が得られる。
【0155】
(5−1)DFB−LD構造成長後、1度のメサ形成プロセスとエッチング、再成長という、非常に簡便な工程で作製できる。
【0156】
(5−2)第2の埋込型光導波路を1回の成長で形成できる。
【0157】
尚、DFB−LDと光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせを必要とせず、自己整合的に光軸を合わせることができることは、言うまでもない。
【0158】
以上のように、2つの異なった構造の埋込型光導波路(DFB−LDと光導波路)の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上すると共に、高い光の結合効率が得られた。
【0159】
尚、本発明の光集積素子及びその製造方法は、上述した実施形態1〜実施形態5で説明した具体的な構成及び製造方法に限定されるものではなく、例えば、組成比や層厚を変えた構成や他の材料系とすることができ、更には構成及び工程を適宜変更、追加することができることは言うまでもない。
【0160】
【発明の効累】
以上説明したように、本発明の光集積素子及びその製造方法によれば、所望の特性や機能を有する各光導波路を、直接結合により容易に集積化することができる。更には、光導波路を構成する各層の成長回数を低減したり、各光導波路領域の境界でのマスク合わせを不要とするなどにより、製造工程の削減と簡略化を図ることもできる。
【0161】
より詳しくは、例えば、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、少なくとも1つの光導波路のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在するため、コア層の周りは全てクラッド層で包囲され、埋込型光導波路となるので、導波損失を小さくすることができる。しかも、この構成では、コア層両脇に再成長界面がないため、再成長界面に形成される自然酸化膜による光の散乱、吸収がなく、導波損失は更に小さくすることができる。
【0162】
直接結合する2つの光導波路はそれぞれ別々に形成することができ、各々の構造的な制約を受けることがないので、例えば、特性の異なる埋込型光導波路とリッジ型光導波路を組み合わせる場合にもそれぞれ最適な構造に設計することができ、所望の特性や機能を有する各光導波路を、直接結合により容易に集積化することができる。
【0163】
少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、一方の光導波路のコア層がメサ形状頂部及び底部に存在し、他方の光導波路のコア層がメサ下方に平面状に存在する構成にすると、例えば、メサ下方に平面状に存在する光導波路のコア層を、半導体レーザの活性領域として薄く形成することにより、低閾値で再成長界面の存在しない信頼性の高いリッジ型半導体レーザと、埋込型光導波路を集積した光集積素子が得られる。
【0164】
少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、光導波路の双方のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する構成にすると、例えば、信頼性に優れた低閾値の埋込型半導体レーザと埋込型光導波路を集積した光集積素子が得られる。
【0165】
上記光導波路の一方が分布帰還型半導体レーザである構成にすると、端面を反射面としなくてもよいため、半導体レーザ領域のエッチング面に光導波路を直接成長形成することができるので、半導体レーザと光導波路の光集積素子を集積化するのが容易となる。
【0166】
少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子の製造方法において、メサ形状を有する第1の光導波路を形成する工程と、第1の光導波路領域をマスクする工程と、第2の光導波路領域をメサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、第2の光導波路を再成長して形成する工程とを包含する光集積素子の製造方法によれば、第1の光導波路のメサ形成プロセスにより、同時に第2の光導波路領域にもメサを形成し、このメサを利用してエッチング、再成長により第2の光導波路の埋込構造を形成することができる。
【0167】
従って、少なくとも2つの光導波路を直接結合した光集積素子を、非常に簡便な工程で作製でき、第2の埋込型光導波路も1回の成長で形成できるので、製造工程の削減と簡略化を図ることができる。
【0168】
更には、第1の光導波路領域と第2の光導波路領城の境界はマスク合わせが不要で、それぞれが自己整合的に配置される。尚、第1の光導波路と第2の光導波路の光軸を合わせるためのマスク合わせも不要となり、自己整合的に光軸を合わせることもできる。
【0169】
これにより、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、少なくとも1つの光導波路のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する光集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上する。
【0170】
上記の光集積素子の製造方法において、平面上に上記第1の光導波路を成長する工程と、第1の光導波路をメサ形状にエッチングする工程とを包含するようにすると、高い結合効率を有するリッジ型光導波路と埋込型光導波路の直接結合型光導波路集積素子を容易に製造でき、歩留りが向上する。即ち、この製造方法により、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、一方の光導波路のコア層がメサ形状頂部及び底部に存在し、他方の光導波路のコア層がメサ下方に平面状に存在する光集積素子が得られる。
【0171】
上記の光集積素子の製造方法において、メサ形状を有する基板上に、上記第1の光導波路をメサ形状を反映して成長する工程を包含するようにすると、第1の光導波路を埋込型とすることができる。しかも、第1の光導波路及び第2の光導波路を、各々1回の成長で形成でき、合計2回の結晶成長で形成できる。
【0172】
従って、高い結合効率を有する埋込型光導波路と埋込型光導波路の直接結合型光導波路集積素子を、容易に製造でき、歩留りが向上する。即ち、この製造方法により、少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、光導波路の双方のコア層が、メサ形状頂部及び底部に存在する光集積素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1による光集積素子の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態1による光集積素子の製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の実施形態2による光集積素子の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態2による光集積素子の製造方法を示す工程図である。
【図5】本発明の実施形態3による光集積素子の構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態3による光集積素子の製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の実施形態4による光集積素子の構成例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態4による光集積素子の製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明の実施形態5による光集積素子の構成例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態5による光集積素子の製造方法を示す工程図である。
【図11】2つの光導波路の結合方法を説明する図である。
【図12】従来の光集積素子の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 リッジ型光導波路
3 埋込型光導波路
4、5 光導波路コア層
6 シリコン酸化膿(SiO2)
7 フォトレジストパターン
8 選択成長用マスクパターン
9 低屈折率半導体
10 n−GaAs基板
11 n−Al0.6Ga0.4Asクラッド層
12 Al0.14Ga0.86As活性層
13 p−Al0.5Ga0.5Asキャリアバリア層
14 p−Al0.23Ga0.77Asガイド層
15 n−GaAs光吸収層
16 p−Al0.6Ga0.4Asクラッド層
17 p−GaAsコンタクト層
18 Al0.33Ga0.67As下クラッド層
19 Al0.3Ga0.7Asコア層
20 Al0.33Ga0.67As上クラッド層
21 メサ形成用マスク
22 SiO2マスク
30 p−InP基板
31 n−InGaAsPガイド層
32 InGaAs/InGaAsP多重量子井戸活性層
33 p−InPクラッド層
34 p+−InGaAsPコンタクト層
35 InAlAs下クラッド層(In組成0.52)
36 InGaAlAsコア層
37 InAlAs上クラッド層(In組成0.52)
38 SiNxマスク
40 n−GaAs基板
41 n−In0.48Ga0.52Pクラッド層
42 In0.2Ga0.8As/InGaAsP多重量子井戸活性層
43 p−InGaAsPガイド層
44 p−In0.48Ga0.52Pクラッド層
45 p−GaAsコンタクト層
46 p−InGaP下クラッド層
47 InGaAsPコア層
48 n−InGaP上クラッド層
50 メサ形成用SiNxマスク
51 SiO2マスク
60 半導体基板
61 第1コア層
62 第2コア層
63 上クラッド層
64 メサ形成用フォトレジストマスク
65 SiO2マスク
70 n−InP基板
71 n−InPクラッド層
72 InGaAsP活性層
73 p−InGaAsPガイド層
74 p−InPクラッド層
75 p−InGaAsコンタクト層
76 FeドープInP電流狭窄層
77 InP下クラッド層
78 InGaAsPコア層
79 InP上クラッド層
80 メサ形成用SiNxマスク
81 電流狭窄層選択成長用SiO2マスク
82 光導波路エッチング/再成長用SiO2マスク
Claims (5)
- 少なくとも2つの光導波路が直接結合により集積化されるようその一方を第1の光導波路領域上に、その他方を第2の光導波路領域上に配置した光集積素子を製造する方法において、
第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨ってメサ形状を形成する工程と、
第1の光導波路領域をマスクする工程と、
第2の光導波路が形成される領域を、該メサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、
メサ形状が形成された第2の光導波路が形成される領域上に第2の光導波路のコア層を含む半導体層を、メサ形状をほぼ保ったまま再成長する工程と
を包含する、
第1および第2の光導波路領域にそれぞれ、少なくとも一部をメサ形状とした第1および第2の光導波路を形成する光集積素子の製造方法。 - 少なくとも2つの光導波路が直接結合により集積化されるようその一方を第1の光導波路領域上に、その他方を第2の光導波路領域上に配置した光集積素子を製造する方法において、
基板上の第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨って第1の光導波路のコア層を含む半導体層を成長して形成する工程と、
第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨ってメサ形状を形成する工程と、
第1の光導波路領域をマスクする工程と、
第2の光導波路が形成される領域を、該メサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、
メサ形状が形成された第2の光導波路が形成される領域上に第2の光導波路のコア層を含む半導体層を、メサ形状をほぼ保ったまま再成長する工程と
を包含する、
第1および第2の光導波路領域にそれぞれ、少なくとも一部をメサ形状とした第1および第2の光導波路を形成する光集積素子の製造方法。 - 少なくとも2つの光導波路が直接結合により集積化されるようその一方を第1の光導波路領域上に、その他方を第2の光導波路領域上に配置した光集積素子を製造する方法において、
第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨ってメサ形状を形成する工程と、
該メサ形状上の第1の光導波路が形成される領域および第2の光導波路が形成される領域に跨って第1の光導波路のコア層を含む半導体層を成長して形成する工程と、
第1の光導波路領域をマスクする工程と、
第2の光導波路が形成される領域を、該メサ形状をほぼ保ったままエッチングする工程と、
メサ形状が形成された第2の光導波路が形成される領域上に第2の光導波路のコア層を含む半導体層を、メサ形状をほぼ保ったまま再成長する工程と
を包含する、
第1および第2の光導波路領域にそれぞれ、少なくとも一部をメサ形状とした第1および第2の光導波路を形成する光集積素子の製造方法。 - 少なくとも2つの光導波路を直接結合により集積化する光集積素子において、
一方の光導波路のコア層がメサ形状頂部及び底部に存在し、他方の光導波路のコア層がメサ下方に平面状に存在する、請求項1または2に記載の光集積素子の製造方法より得られる光集積素子。 - 前記光導波路の一方が分布帰還型半導体レーザである請求項4に記載の光集積素子。
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