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JP4431116B2 - コイル、コイルユニット、ステーター、及びローター、コイル及びコイルユニット製造治具、並びに、コイル及びコイルユニット製造方法 - Google Patents

コイル、コイルユニット、ステーター、及びローター、コイル及びコイルユニット製造治具、並びに、コイル及びコイルユニット製造方法 Download PDF

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JP4431116B2 JP2006019802A JP2006019802A JP4431116B2 JP 4431116 B2 JP4431116 B2 JP 4431116B2 JP 2006019802 A JP2006019802 A JP 2006019802A JP 2006019802 A JP2006019802 A JP 2006019802A JP 4431116 B2 JP4431116 B2 JP 4431116B2
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武夫 川嶋
達昭 浦谷
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株式会社モステック
達昭 浦谷
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Description

本発明は、モーターや発電機に使用されるコイル及びコイルユニット、それらを製造するための製造治具、それらの製造方法、並びにそれらを用いたローター、ステーター、及び変成器に関する。
近年、電気自動車やハイブリッド車用に用いられている電動モーターは、円筒形のステーターコイルと、ステーターコイルの内側に配置された円柱形のローターと、ローターに接続されているシャフトから構成されている。このステーターコイルとしては、内歯形状のステーター鉄心の内歯に、ステーター鉄心の径方向内側から捲線を捲き付けて構成したものがある。又、この捲線をステーター鉄心の内歯に自動で捲き付ける捲線装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図42は、特許文献1に記載の捲線装置によって作成された、従来のステーターの構成斜視図である。又、図43は、図42のステーターの部分拡大図である。
図42に示すように、従来のステーター120は、3相8極の分布捲きステーターである。ステーター120は、平面視リング状で48ヶのティース(内歯)131及びスロット132を有するステーター鉄心130を有している。また、ステーター120は、各々8ヶのU相コイル151、V相コイル161、W相コイル171を有している。
又、図43に示すように、各コイルユニットは、ステーター鉄心130の外周から中心軸130X方向に向かって、U相コイル151、V相コイル161、W相コイル171の順に配置されている。又、U相コイル151、V相コイル161の各渡り部152、162は、3種類のコイルが干渉しないように、ステーター鉄心の外周よりに配置されている。
図44は、特許文献1に記載の捲線装置の構成図である。図44に示すように、捲線装置1100は、ステーター鉄心130を保持するステーター保持部1151と、素線吐出装置1110と、素線をステーター鉄心130のスロット132へと押し込むためのアーム1220とを備えている。又、図45は、素線吐出装置1110の構成図である。図45に示すように、素線吐出装置1110は、U相、V相、又はW相コイルを形成する素線をスロット132の方向に、一列に吐出する直線状ノズル1113を有している。この直線状ノズル1113の長手方向と直交する方向に軸を有する第1ローラ1114及び第2ローラ1115が設置されている。素線140は、素線吐出装置1110の上方から2群に分けて供給され、ローラを介して、1列に配置され吐出されることになる。
図46は、U相コイル151のみを配置したステーターの拡大図である。
素線吐出装置1110の直線状ノズル1113から吐出された、1列に配置された素線140は、所定のスロット132aに挿入される。そして、素線吐出装置1110の上下動作、及びステーター保持部1151の回転動作によって、素線140は、スロット132aと、対応するスロット132bに捲き回される。さらに、素線140は、アーム1220によって、スロット132aとスロット132bに押し込まれ、その渡り部152が、後に形成されるV相コイル161とW相コイル171と干渉しないようにステーター鉄心130の外周側よりに配置される。
特開2004―194435号公報
上述した特許文献1の捲線装置では、素線吐出装置1110において、素線140の配列方向をローラー1114、1115によって変更することによって、一列に配列した素線140を吐出しているが、素線140が角線、平角線等の場合には、適用出来なかった。
又、アーム1220の動作によって、U相コイル渡り部152、V相コイル渡り部162をステーター鉄心130外周側よりに配置している。しかしながら、この素線140が平角線等の場合には、厚み方向や幅方向等の一定の方向に配列させることが困難であり、占積率が低下していた。このように、特許文献1の捲線装置では、角線、平角線などの場合にコイルを形成することは困難であった。
上記課題を考慮して、本発明の目的は、占積率をより向上させることが可能な、又は、線材の形状に限らず、より容易に製造することが可能なコイル、コイルユニット、ステーター、及びローター、コイル及びコイルユニット製造治具、並びに、コイル及びコイルユニット製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
一本の線材を捲き回すことにより形成された、対向する2辺の組を少なくとも2組有する形状のコイルであって、
前記対向する2辺のうち、一方を第1辺、他方を第3辺とし、
前記他の対向する2辺のうち、一方を第2辺、他方を第4辺とし、
前記第1辺、前記第2辺、前記第3辺、及び前記第4辺は、前記線材の捲き回す方向を基準として、順に配置されており、
前記2組のうちの1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、
前記2組のうちの他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、前記特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、かつ前記1組の積層方向と実質上反対方向である、コイルである。
又、第の本発明は、
前記線材は、平角線である、第1の本発明のコイルである。
又、第の本発明は、
前記平角線は、前記平角線の厚み方向に積層されている、第の本発明のコイルである。
又、第の本発明は、
前記平角線は、長さ方向に厚みと幅が連続的に変化している、第の本発明のコイルである。
又、第の本発明は、
前記平角線は、長さ方向における任意の箇所において断面積が同一である、第の本発明のコイルである。
又、第の本発明は、
第1〜のいずれかの本発明のコイルが、複数連続的に繋がっている、コイルユニットである。
又、第の本発明は、
前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺は、前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されており
前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺は、前記第4辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されている、第の本発明のコイルユニットである。
又、第の本発明は、
前記複数のコイル全ての前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の積層数は、同一である、第の本発明のコイルユニットである。
又、第の本発明は、
前記第1辺及び前記第3辺は、実質上円筒形状のステーターのスロットに挿入される前記コイルユニットであって、
前記第1辺及び前記第3辺における、各々の前記線材の積層方向に対して垂直な方向の前記線材の幅が、前記スロットの幅以下である、第の本発明のコイルユニットである。
又、第10の本発明は、
前記第1辺及び前記第3辺は、実質上円筒形状のステーターの内側に配置されるローターのスロットに挿入される前記コイルユニットであって、
前記第1辺及び前記第3辺における、各々の前記線材の積層方向に対して垂直な方向の前記線材の幅が、前記スロットの幅以下である、第の本発明のコイルユニットである。
又、第11の本発明は、
前記第1辺及び前記第3辺は、実質上円筒形状のアウターローターの内側に配置されるステーターのスロットに挿入される前記コイルユニットであって、
前記第1辺及び前記第3辺における、各々の前記線材の積層方向に対して垂直な方向の前記線材の幅が、前記スロットの幅以下である、第の本発明のコイルユニットである。
尚、第11のいずれかの本発明のコイルユニットにおける前記第2辺及び前記第4辺は、実質上前記ステーター又は前記ローターの円周形状に沿って湾曲していてもよい。又、第11のいずれかの本発明のコイルユニットにおける前記第1辺における線材の長さ方向と、前記第3辺における線材の長さ方向が、互いに平行であり、前記ステーターの中心軸に対して平行となるように配置されていてもよい。又、第11のいずれかの本発明のコイルユニットにおける前記第1辺における線材の長さ方向と、前記第3辺における線材の長さ方向が、互いに平行であり、前記ステーターの中心軸に対して所定の角度を有するように配置されていてもよい。又、上記隣接する前記スロットの間隔は、前記ステーターの中心軸に向かって狭くなっており、前記第1辺及び前記第3辺における積層方向が、前記中心軸側に向かうように装着され、前記第1辺の積層方向と、前記第3辺における積層方向の間隔は、前記隣接する前記スロットの間隔に合うように前記ステーターの中心軸に向かって狭くなっていてもよい。
又、第12の本発明は、
第1の本発明のコイルを製造するためのコイル製造冶具であって、
前記線材を積層し前記第1辺を形成するための第1溝と、前記線材を積層し前記第2辺を形成するための第2溝と、前記線材を積層し前記第3辺を形成するための第3溝と、前記線材を積層し、前記第4辺を形成するための第4溝とが、前記線材を捲き回す方向に沿って順に配置された冶具本体を備え、
前記第1溝と前記第3溝における、各々の底面に向かう方向は実質上同一方向であり、
前記第2溝と前記第4溝における、各々の底面に向かう方向は、実質上同一方向であり、かつ前記第1溝及び前記第3溝の底面に向かう方向に対して、実質上反対方向であり、
前記各溝の長さ方向における両端は開放されている、コイル製造冶具である。
又、第13の本発明は、
前記第1溝から第4溝のうち、少なくとも1つの溝の側壁は、前記冶具本体に着脱可能である、第12の本発明のコイル製造冶具である。
又、第14の本発明は、
第6の本発明のコイルユニットを製造するためのコイルユニット製造治具であって、
前記線材を積層し前記第1辺を形成するための第1溝と、前記線材を積層し前記第2辺
を形成するための第2溝と、前記線材を積層し前記第3辺を形成するための第3溝と、前記線材を積層し、前記第4辺を形成するための第4溝とが、前記線材を捲き回す方向に沿って順に配置された冶具本体を備え、
前記第1溝と前記第3溝における各々の底面に向かう方向は、実質上同一方向であり、
前記第2溝と前記第4溝における各々の底面に向かう方向は、実質上同一方向であり、かつ前記第1溝及び前記第3溝の底面に向かう方向に対して、実質上反対方向であり、
前記第2溝と前記第4溝における各々の幅は、前記幅方向に前記複数の線材を平行に配置可能な長さであり、
前記各溝の長さ方向における両端は開放されている、コイルユニット製造冶具である。
又、第15の本発明は、
前記第2溝及び前記第4溝の深さは、前記複数のコイルの各積層数のうち最大の積層数と、前記積層方向における前記線材の幅との積よりも大きく、
前記第1溝及び前記第3溝の深さは、前記複数のコイルの全ての積層数と、前記積層方向における前記線材の幅との積よりも大きい、第14の本発明のコイルユニット製造冶具である。
又、第16の本発明は、
前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁は、前記溝幅を調整出来るように移動可能である、第14の本発明のコイルユニット製造冶具である。
又、第17の本発明は、
前記第1溝から第4溝のうち、少なくとも1つの溝の側壁は、前記冶具本体に着脱可能である、第14の本発明のコイルユニット製造冶具である。
又、第18の本発明は、
前記第2溝及び第4溝の一方の側壁の全部又は一部は、1つ前に形成される前記コイルの第2辺の側面である、第14の本発明のコイルユニット製造冶具である。
又、第19の本発明は、
前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁を形成する、着脱可能なスペーサを備えた、第14の本発明のコイルユニット製造治具である。
又、第20の本発明は、
12または13の本発明のコイル製造冶具を用いたコイル製造方法であって、
前記線材を、前記第1〜4のいずれか所定の溝の任意の位置から配置し、所定の溝の一方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から前記所定の溝の一方の開放端を経て前記所定の溝の前記任意の位置の手前まで配置する捲きつけ工程を所定回数繰り返す工程を備えた、コイル製造方法である。
又、第21の本発明は、
前記線材は平角線であり、
前記第1〜4のいずれかの溝に前記線材を配置するとは、前記溝の底面と前記平角線の幅を有する面が対向するように配置することであり、
前記所定の溝の一方の開放端から、次の溝の一方の開放端を経て、前記次の溝に配置する際には、前記線材をねじりながら、又は、ねじった後、前記次の溝の底面と前記平角線の幅を有する面とが対向するように配置する、第20の本発明のコイル製造方法である。
又、第22の本発明は、
前記所定の溝とは、前記第1溝であり、
前記所定回数目の捲きつけ工程は、
少なくとも前記第3溝への前記線材の配置までを行う工程である、第20の本発明のコイルの製造方法である。
又、第23の本発明は、
14又は15の本発明のコイルユニット製造冶具を用いたコイルユニット製造方法であって、
前記線材を、前記第1〜4のいずれか所定の溝の任意の位置から配置し、所定の溝の一方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から前記所定の溝の一方の開放端を経て前記所定の溝の前記任意の位置の手前まで配置する捲きつけ工程を所定回数繰り返す工程を有する、コイル製造ステップを前記複数のコイルの数に相当する回数、繰り返すユニット繰り返しステップとを備え、
前記コイル製造ステップ後の、次のコイル製造ステップにおける前記捲きつけ工程は、前記第2溝及び第4溝において、前記コイル製造ステップで形成されたコイルの前記第2辺及び第4辺に隣接して前記線材を配置する工程である、コイルユニット製造方法である。
又、第24の本発明は、
前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁は、前記溝幅を調整出来るように移動可能であり、
前記コイル製造ステップの後、次のコイル製造ステップを行う際に、前記側壁を移動させることにより、次のコイル用の前記第2辺及び/又は前記第4辺の幅を確保するステップを更に備えた、第23の本発明のコイルユニット製造方法である。
又、第25の本発明は、
前記第1溝から第4溝のうち、少なくとも1つの溝の側壁は、前記冶具本体に着脱可能であり
前記ユニット繰り返しステップの後、前記一方の側壁を取り外して捲き回された前記線材を取り外す、取り外しステップを更に備えた、第23の本発明のコイルユニット製造方法である。
又、第26の本発明は、
前記コイルユニット製造治具は、前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁を形成する、着脱可能なスペーサを備え、
前記コイル製造ステップの後、次のコイル製造ステップを行う際に、前記スペーサを挿入するステップを更に備えた、第23の本発明のコイルユニット製造方法である。
又、第27の本発明は、
前記コイル製造ステップの後、前記側壁を移動させることにより、前記スペーサの幅を含む次のコイル用の前記第2溝及び/又は前記第4溝を確保するステップを更に備えた、第26の本発明のコイルユニット製造方法である。
又、第28の本発明は、
実質上円筒形状の、前記円筒形状の中心軸に向かって形成された複数のコア及びスロットを有するステーターコアと、
前記第1辺及び前記第3辺が、各々2つの前記スロットに挿入されることにより前記コアに装着されている第の本発明のコイルユニットとを備えた、ステーターである。
又、第29の本発明は、
実質上円筒形状のステーターコアの内側に配置される、複数のコア及びスロットを有するローターコアと、
前記第1辺及び前記第3辺が、各々2つの前記スロットに挿入されることにより前記コアに装着されている第10の本発明のコイルユニットとを備えた、ローターである。
又、第30の本発明は、
実質上円筒形状のアウターローターの内側に配置される、複数のコア及びスロットを有するステーターコアと、
前記第1辺及び前記第3辺が、各々2つの前記スロットに挿入されることにより前記コアに装着されている第11の本発明のコイルユニットとを備えた、ステーターである。
又、第31の本発明は、
実質上円筒形状の、前記円筒形状の中心軸に向かって形成された複数のコア及びスロットを有するステータコアと、
U相コイルユニットとして用いられる第7の本発明のコイルユニットと、
相コイルユニットとして用いられる、
一本の線材を捲き回すことにより形成された、対向する2辺の組を少なくとも2組有する形状のコイルであって、前記対向する2辺のうち、一方を第1辺、他方を第3辺とし、前記他の対向する2辺のうち、一方を第2辺、他方を第4辺とし、前記第1辺、前記第2辺、前記第3辺、及び前記第4辺は、前記線材の捲き回す方向を基準として、順に配置されており、前記2組のうちの1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、前記2組のうちの他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、前記特定される各々の積層方向は、互いに異なっており、且つ前記1組の積層方向に対して、90度より大きく、180度より小さい方向である、コイルが複数連続繋がっており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺は、前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺は、前記第4辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されている、コイルユニットと、
相コイルユニットとして用いられる、
一本の線材を捲き回すことにより形成された、対向する2辺の組を少なくとも2組有する形状のコイルであって、前記対向する2辺のうち、一方を第1辺、他方を第3辺とし、前記他の対向する2辺のうち、一方を第2辺、他方を第4辺とし、前記第1辺、前記第2辺、前記第3辺、及び前記第4辺は、前記線材の捲き回す方向を基準として、順に配置されており、前記2組のうちの1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、前記2組のうちの他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、前記特定される各々の積層方向は、互いに実質上反対方向であり、かつ前記1組の積層方向に対して、実質上垂直方向である、コイルが複数連続繋がっており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺は、前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されており、
前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺は、前記第4辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されている、コイルユニットとを備え、
前記U相コイルユニット、前記V相コイルユニット、及び前記W相コイルユニットは、前記スロットに各々の前記第1辺及び前記第3辺が挿入されることにより前記コアに装着され、
前記V相コイルユニットの前記第2辺及び前記第4辺の前記線材の重なる方向は、前記U相コイルユニットと前記W相コイルユニットと干渉しないように形成されている、ステーターである
本発明によれば、占積率をより向上させることが可能な、又は、線材の形状に限らず、より容易に製造することが可能なコイル、コイルユニット、ステーター、及びローター、コイル及びコイルユニット製造治具、並びに、コイル及びコイルユニット製造方法を提供する事が出来る。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下に、本発明のコイルユニットの一例である、実施の形態1におけるU相コイルユニットの構造の説明を行うとともに、本発明のコイルの一例についても同時に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの斜視図である。又、図2(a)〜(d)は、それぞれ、図1に示されているU相コイルユニットの正面図、上面図、右側面図、及び左側面図を示している。ここで、図1及び図2(a)〜(d)の各座標軸において、X軸+方向はU相コイルユニット1の右方向を、Y軸+方向は上方向を、Z軸+方向は奥行き方向を示している。尚、以下に示す他の図においても同様である。
図1に示すように、本実施の形態1におけるU相コイルユニット1は、一本の平角線2が捲き回されて構成されており、平角線2の捲き始め部3と捲き終わり部4を備えている。又、図1及び図2(a)の正面図に示すように、U相コイルユニット1は、正面から見て実質上矩形状であり、捲き回された平角線2の中央空間5を備えており、捲き始め部3から反時計回りに捲き回されて構成されている。図2(a)の正面図において、U相コイルユニット1は、中央空間5のX軸−方向側に位置する第1辺部1a、Y軸−方向側に位置する第2辺部1b、X軸+方向側に位置する第3辺部1c、及びY軸+方向側に位置する第4辺部1dを備えている。
又、U相コイルユニット1は第1辺部1aと第2辺部1bとを連接する曲がり部1eを備えており、第2辺部1b、第3辺部1c、第4辺部1d、第1辺部1aとをそれぞれ連接する曲がり部1f、1g、1hを備えている。又、第1辺部1a及び第3辺部1cに対して、第2辺部1b及び第4辺部1dは、Z軸−方向に配置されている。
又、平角線2は図1のp部拡大図に示すように厚み2tと、幅2wを有している。この平角線2は、図1に示すように第1辺部1a、第2辺部1b、第3辺部1c、第4辺部1dにおいて、幅2wを有している面がZ軸−方向に向くように配置されている。
又、第1辺部1a及び第3辺部1cは、平角線2の厚み2t方向に積層された複数の平角線2を有している。捲き始め部3から捲き終わり部4への平角線2の捲き回し方向を基準として、第1辺部1aにおける平角線2の積層方向を第1方向1i、第3辺部1cにおける積層方向を第3方向1kとする。すると、図2(b)に示すように、この第1方向1iは、Z軸+方向に対してθ度、X軸+方向に傾いており、第3方向1kは、Z軸+方向に対してθ度、X軸−方向に傾いている。
又、図2(b)に示すように第2辺部1b及び第4辺部1dは、Z軸−方向にふくらむように湾曲している。又、第2辺部1bは、図2(a)に示すように、Y軸−方向に向かって順に配置された4つの辺部1b〜1bから構成されている。又、第4辺部1dも、Y軸+方向に向かって順に配置された4つの辺部1d〜1dから構成されている。詳しくは、後述するが、第2辺部1bの4つの辺部1b〜1bにおける平角線2の各々の積層方向は、図2(c)及び(d)に示すように、同一方向であり第2方向1jとする。又、第4辺部1dの4つの辺部1d〜1dにおける平角線2の各々の積層方向も同一方向であり、第4方向1lとする。この第2方向1jは、Z軸−方向に対してθ度、Y軸+方向に傾いており、第4方向1lは、Z軸−方向に対してθ度、Y軸−方向に傾いている(図3参照)。
本実施の形態1のU相コイルユニット1は、上記辺部1b及び辺部1dを含む第1コイル6と、辺部1b及び辺部1dを含む第2コイル7と、辺部1b及び辺部1dを含む第3コイル8と、辺部1b及び辺部1dを含む第4コイル9とを備えている。
以下に、コイルについて説明を行う。
図3は、本発明にかかる実施の形態1におけるU相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した斜視図である。図4(a)及び図4(b)は、図3に示されているU相コイルユニットの上面図及び側面図を示している。又、図47は、本実施の形態1におけるU相コイルユニットの第1コイルの斜視図である。
図3及び図4(a)、(b)に示されているように、捲き始め部3は、第1コイル6に配置されている。そして、捲き始め部3から、平角線2を捲き回していくに従って、第1コイル6、第2コイル7、第3コイル8、及び第4コイル9の順に形成される。又、捲き終わり部4は、第4コイル9に配置されている。尚、本実施の形態1における各コイルでの平角線2の捲き回しの回数(以下、ターン数という)は9回である。
又、Z軸−方向側から見て、各コイルは矩形状である。そして、図47に示すように第1コイル6は、中央空間5のX軸−方向側に位置する第1辺部6a、Y軸−方向側に位置する第2辺部6b、X軸+方向側に位置する第3辺部6c、Y軸+方向側に位置する第4辺部6dを有している。又、同様に、図3及び図4(a)、(b)に示すように第2コイル7は、第1辺部7a、第2辺部7b、第3辺部7c、及び第4辺部7dを備え、第3コイル8は、第1辺部8a、第2辺部8b、第3辺部8c、及び第4辺部8dを備え、第4コイル9は、第1辺部9a、第2辺部9b、第3辺部9c、及び第4辺部9dを備えている。
又、図47に示すように、第1コイル6の第1辺部6aと第2辺部6bの間には、曲がり部6eが形成されており、同様に、第2辺部6b、第3辺部6c、第4辺部6d、第1辺部6aの各間には、曲がり部6f、6g、6hが形成されている。図3に示すように第2〜4コイル7、8、9においても同様に曲がり部が形成されている。
又、各コイルは9ターンで構成されているため、これら第1〜4辺部、曲がり部は各々9本の平角線2が積層された構成となっている。
次に、各コイル間における各辺部の位置関係の説明を行う。
図1〜図4に示されているように、第1辺部6a、7a、8a、9aは、順に実質上Z軸+方向に重ねて配置されており、第3辺部6c、7c、8c、9cも、順に実質上Z軸+方向に重ねて配置されている。又、第2辺部6b、7b、8b、9bは、順に実質上Y軸−方向に重ねて配置されており、第4辺部6d、7d、8d、9dは、順に実質上Y軸+方向に重ねて配置されている。
ここで、図2において説明した第2辺部1bの4つの辺部1b、1b、1b、1bが各々、図3における各コイルの第2辺部6b、7b、8b、9bに相当する。又、辺部1d、1d、1d、1dが、各々、各コイルの第4辺部6d、7d、8d、9dに相当する。すなわち、第1コイル6〜第4コイル9は、Y軸方向とZ軸方向に向けて、順にその形状が大きくなっている。
次に、コイルの構造について説明する。
図5は、本発明にかかる実施の形態1におけるU相コイルユニット1の第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した斜視図である。図6(a)、(b)、及び(c)は、各々図5に示されているU相コイルユニットの正面図、上面図及び左側面図を示している。尚、平角線2の一方の面を面2aとし、他方の面を面2bとして、面2aには斜線を、面2bには点を施すことによって各面が図示されている。尚、上述したように各コイルは9ターンで構成されているため、図5に示すように第1コイル6(図3参照)の第1ターンの第1辺部6aを第1辺部6aとし、第2ターンの第1辺部6aを第1辺部6aと、第9ターンまで順に番号が付されている。尚、第1辺部6aと小文字の番号を付していない場合は、第1辺部6aは、6a〜6aの全体を指している。又、各辺部、及び各コイルにおいても同様に番号を付すものとする。
第1コイル6を例に挙げて、コイル構造について説明する。図5に示すように、捲き始め部3は、第1辺部6aに繋がっている。平角線2は、第1辺部6aと第3辺部6cでは、面2bが正面(Z軸−方向)側を向き、第2辺部6bと第4辺部6dでは、面2aが正面(Z軸−方向)側を向くように配置されている。そして、例えば、曲がり部6e、6gでは、面2bが正面(Z軸−方向)側から裏面(Z軸+方向)側に向くように、平角線2は、捲き始め部3から捲き終わり部4に向かって長さ方向に反時計回りにねじられている。又、曲がり部6f、6hでは、面2aが正面側から裏面側、すなわち面2bが正面側に向くように、平角線2はねじられている。
次に、第1ターンから第9ターン間での各辺部の位置関係について説明する。
ここでも、図3に示す第1コイル6を例に挙げて説明する。第1コイル6における第1辺部6a、第2辺部6b、第3辺部6c、及び第4辺部6dの各々における各第1ターンから第9ターンの平角線2の積層方向を第1方向6i、第2方向6j、第3方向6k、第4方向6lとする。
図4(a)及び(b)に示されているように、第1方向6iは、Z軸+方向からθ度、X軸+方向に傾いている。又、第3方向6kは、Z軸+方向からθ度、X軸−方向に傾いている。又、第2方向6jはZ軸−方向からθ度、Y軸+方向に傾いており、第4方向6lはZ軸−方向からθ度、Y軸−方向に傾いている。言い換えると、第1辺部6aにおける積層方向6iと、第3辺部6cにおける積層方向6kは、Z軸+方向に向うに従って互いに近づく関係にある。又、第2辺部6bにおける積層方向6jと、第4辺部6dにおける積層方向6lは、Z軸−方向に向うに従って互いに近づく関係にある。又、第2〜4コイルにおいても、第1コイル6の各辺部と同様の積層方向に平角線2が積層されている。
これを大雑把にとらえると、各コイルにおいて、第1辺部及び第3辺部における平角線の積層方向は、実質上Z軸+方向であり、第2辺部及び第4辺部における平角線の積層方向は、Z軸+方向と反対方向である、実質上Z軸−方向となっているともいえる。
なお、上述したU相コイルユニット1における第1方向1i(図2(b)参照)、第2方向1j(図2(c)参照)、第3方向1k(図2(b)参照)、第4方向1l(図2(c)参照)は、第1コイル6における第1方向6i(図4(a)参照)、第2方向6j(図4(b)参照)、第3方向6k(図4(a)参照)、第4方向6l(図4(b)参照)と一致する。
次に、各コイル間の連接について説明する。
図5に示すように平角線2は、第1辺部6aから捲き始められ、第2辺部6b、第3辺部6c、第4辺部6dと順に形成することにより第1コイル6の第1ターンが形成される。そして、第2ターンの第1辺部6aが、第1辺部6a1のZ軸+方向側に形成され、第2辺部6bが、第2辺部6bのZ軸−方向側に形成される。尚、図5では、第2辺部6b及び第4辺部6dは、Z軸+方向に配置されているように見えるが、これは説明のために各ターンを図中において手前側に引き出した状態を表しているためである。
続いて、第3辺部6cが、第3辺部6cのZ軸+方向側に形成され、第4辺部6dが、第4辺部6dのZ軸−方向側に形成される。同様に、第9ターンの第4辺部6dまでが形成される。
図3に示すように第1コイル6の第9ターンの第4辺部6dに続いて、第2コイル7の第1ターンの第1辺部7aが形成され、第1コイル6と同様に、第2コイル7が形成される。コイルの第9ターンの第4辺部と、次のコイルの第1ターンの第1辺部によって各コイル間は継ぎ目無く連接されている。そして、第4コイル9の第9ターン目の第4辺部9dと捲き終わり部4が継ぎ目無く連接している。
尚、上述したθ度は、後述するステーターのスロットに合わせたものであるので、θ度に厳密な限定はなく、第1方向1i及び第3方向1kは、実質上Z軸+方向でありさえすればよい。又、上述したθ度についても、詳しくは後述するが、ステーターと干渉しない角度で有りさえすればよく、第2方向1jと第4方向1lは、実質上Z軸−方向でありさえすればよい。
すなわち、第1方向1i及び第3方向1kと、第2方向1jと第4方向1lは、実質上反対方向である。又、第1コイル6から第4コイル9の各コイルにおける第1方向及び第3方向と、第2方向と第4方向も、実質上反対方向である。
次に、本発明と実施の形態1との対応関係について簡単に説明する。
尚、本発明の第1辺、第2辺、第3辺、及び第4辺は、例えば、本実施の形態1の第1コイル6の第1辺部6a、第2辺部6b、第3辺部6c、及び第4辺部6dに相当する。
又、本発明の、「前記1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される、各々の積層方向は、互いに実質上同一方向である」とは、例えば、本実施の形態1の第1方向6iと第3方向6kが実質上同一方向であることに相当する。
又、本発明の、「前記第2辺及び前記第4辺における各々の積層方向は、互いに実質上同一であり、かつ前記1組の積層方向と実質上反対方向である」とは、例えば、本実施の形態1の実質上同一方向である第1方向6i及び第3方向6kがZ軸+方向であることに対して、実質上同一方向である第2方向6j及び第4方向6lがZ軸−方向であることに相当する。
又、本発明の側面とは、例えば、本実施の形態1において、複数の平角線2の厚み2tを有する端面によって形成された、第4辺部6dのY軸+及び−側に位置する面に相当する。
又、本発明の表面とは、積層された辺部の表面であり、例えば、本実施の形態1の第1コイル6において、平角線2の幅2wを有する面によって形成された、第1辺部6aのZ軸−側及び+側に位置する面に相当する。
又、本発明の、「前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されている」とは、例えば、本実施の形態1の第1方向6iが実質上Z軸+方向であり、第1辺部6a、7a、8a、9aも順に実質上Z軸+方向に配置されていることに相当する。
又、本発明の、「前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されている」とは、例えば、本実施の形態1の第3方向6kが実質上Z軸+方向であり、第3辺部6c、7c、8c、9cも順に実質上Z軸+方向に配置されていることに相当する。
又、本発明の、「前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なっている」とは、例えば、本実施の形態1において第2辺部6b、7b、8b、9bが、順にY軸−方向に配置されていることにより、第2辺部6bの側面の垂直方向であるY軸方向から見ると、第1から第4コイルにおける第2辺部の側面が、実質上Y軸方向に重なっていることに相当する(図2及び3参照)。
又、本発明の、「前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なっている」とは、例えば、本実施の形態1において第4辺部6d、7d、8d、9dが、順にY軸+方向に配置されていることにより、第4辺部6dの側面の垂直方向であるY軸方向から見ると、第1から第4コイルにおける第4辺部の側面が、実質上Y軸方向に重なっていることに相当する(図2及び3参照)。
(実施の形態2)
以下に、本発明のコイルユニットの一例である、実施の形態2におけるV相コイルユニットの構造の説明を行うとともに、本発明のコイルの一例についても同時に説明する。
図7は、本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの斜視図である。図8(a)〜(d)は、それぞれ、図7に示されているV相コイルユニットの正面図、上面図、右側面図、及び左側面図を示している。
又、図9は、本発明にかかる実施の形態2におけるV相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した斜視図である。図10(a)及び(b)は、図9に示されているV相コイルユニットの上面図及び左側面図を示している。又、図48は、本実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの斜視図である。
又、図11は、本発明にかかる実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した斜視図である。図12(a)、(b)、(c)は、各々図11に示されているV相コイルユニットの正面図、上面図及び左側面図を示している。
図7〜図12、及び図48に示されているように、V相コイルユニット11は、上述した実施の形態1のU相コイルユニット1と基本的な構成は同じであるが、V相コイルユニット11の第2辺部及び第4辺部における平角線2の積層方向が実施の形態1と異なる。従って、本相違点を中心に説明する。尚、V相コイルユニット11における各部分を示す符号は、U相コイルユニット1の各部分を示す符号に10を足したものとしている。尚、V相コイルユニット11とU相コイルユニット1において、基本的に共通する部分については、V相コイルユニット11の符号の説明を省略した。
図8及び図10に示されている様に、V相コイルユニット11の第1コイル16における第1方向16i及び第3方向16kは、U相コイルユニット1の第1コイル6の第1方向6i及び第3方向6kと各々同一方向である。そして、第2方向16jは、Z軸−方向に対してθ度Y軸−方向に傾いており、第4方向16lは、Z軸−方向に対してθ度Y軸+方向に傾いている。なお、第1〜4コイルにおける各第1〜4方向は、同一方向である。
又、本発明にかかる実施の形態2のV相コイルユニット11における、第2方向11jは、第1コイル16の第2方向16jと同一であり、Z軸−方向に対してθ度Y軸−方向に傾いている。又、第4方向11lは、第1コイル16の第4方向16lと同一であり、第Z軸−方向に対して、θ度Y軸+方向に傾いている。
又、θ度は、実施の形態1のU相コイルユニット1と、本実施の形態2のV相コイルユニット11と、後述する実施の形態3のW相コイルユニット21を用いてステーターコイルユニットを作成する際に、他のU相コイルユニット1とW相コイルユニット21と干渉しなければよい角度であり、θは、0度よりも大きく、90度よりも小さい値を取ることが出来る。
すなわち、第2方向11jと第4方向11lは異なる方向であり、第1方向11i及び第3方向11kと実質上同一方向であるZ軸+方向に対して90度(Y軸+方向又はY軸−方向)より大きく、Z軸+方向に対して180度(Z軸−方向)よりも小さい方向となっている。又、第1コイル16から第4コイル19の各コイルにおける第2方向と第4方向も異なる方向であり、第1方向及び第3方向と実質上同一方向であるZ軸+方向に対して90度より大きく、180度よりも小さい方向となっている。
次に、本発明と実施の形態2との対応関係について簡単に説明する。
本発明の、「前記第2辺及び前記第4辺における各々の積層方向は、前記1組の積層方向に対して、90度より大きく、180度より小さい方向である」とは、例えば、本実施の形態2における第2方向16jと第4方向16lが、第1方向16i及び第3方向16kと実質上同一方向であるZ軸+方向に対して90度(Y軸+方向又はY軸−方向)より大きく、Z軸+方向に対して180度(Z軸−方向)よりも小さい方向となっていることに相当する。
(実施の形態3)
以下に、本発明のコイルユニットの一例である、実施の形態1におけるW相コイルユニットの構造の説明を行うとともに、本発明のコイルの一例についても同時に説明する。
図13は、本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの斜視図である。図14(a)〜(d)は、それぞれ、図13に示されているW相コイルユニットの正面図、上面図、右側面図、及び左側面図を示している。
又、図15は、本発明にかかる実施の形態3におけるW相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した斜視図である。図16(a)及び(b)は、図15に示されているW相コイルユニットの上面図及び左側面図を示している。又、図49は、本実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの斜視図である。
又、図17は、本発明にかかる本実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した斜視図である。図18(a)、(b)、及び(c)は、各々図17に示されているU相コイルユニットの正面図、上面図及び左側面図を示している。
図13〜図18、及び図49に示されているように、W相コイルユニット21は、上述したU相コイルユニット1と基本的な構成は同じであるが、U相コイルユニット1の第2辺部及び第4辺部における平角線2の積層方向が実施の形態1と異なる。従って、本相違点を中心に説明する。尚、W相コイルユニット21における各部分を示す符号は、U相コイルユニットの各部分を示す符号に20を足したものとしている。尚、W相コイルユニット21とU相コイルユニット1において、基本的に共通する部分については、W相コイルユニット21の符号の説明を省略した。
図14及び図16に示されているように、W相コイルユニット21の第1コイル26における、第1方向26i及び第3方向26kは、U相コイルユニット1の第1コイル6の第1方向6i及び第3方向6kと各々同一方向である。そして、第2方向26jは、実質上Y軸+方向であり、第4方向26lは、実質上Y軸−方向である。すなわち、W相コイルユニット21の第1コイル26の第2方向26jと第4方向26lは反対方向であり、第1方向26i及び第3方向26kと実質上同じ方向であるZ軸+方向に対して垂直方向となっている。尚、第1〜4コイルにおける各第1〜4方向は、同一方向である。
又、本発明にかかる実施の形態3のW相コイルユニット21における、第2方向21jは、第1コイル26の第2方向26jと同一であり、実質上Y軸+方向である。又、第4方向21lは、第1コイル26の第4方向26lと同一であり、実質上Y軸−方向である。
すなわち、W相コイルユニット21の第2方向21jと第4方向21lは反対方向であり、第1方向21i及び第3方向21kと実質上同じ方向であるZ軸+方向に対して垂直方向となっている。又、第1コイル26から第4コイル29の各コイルにおいても第2方向と第4方向は実質上反対方向であり、第1方向及び第3方向と実質上同一方向であるZ軸+方向に対して垂直方向となっている。
次に、本発明と実施の形態3との対応関係について簡単に説明する。
又、本発明の、「前記第2辺及び前記第4辺における各々の積層方向は、互いに実質上反対方向であり、かつ前記1組の積層方向に対して、実質上垂直方向である」とは、例えば、本実施の形態3の第2方向26jと第4方向26lが実質上反対方向であり、第1方向26i及び第3方向26kと実質上同一方向であるZ軸+方向に対して垂直方向となっていることに相当する。
又、本発明の、「前記他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、各々の積層方向は、前記1組の積層方向と異なっている」とは、例えば、実施の形態2の実質上同一である第1方向16i及び第3方向16kに対して、第2方向16jは異なる方向であり、更に、第4方向16lも異なる方向であることに相当する。この第2方向16j及び第4方向16lは、Z軸−方向に対してθ度ずれているが、第2方向16jと第4方向16lのZ軸−方向に対する角度が異なっていてもよい。例えば、第2方向16jが、U相コイルユニット1の第2方向6jと同一方向であり、第4方向16lがW相コイルユニット21の第4方向と同一方向であってもよい。
次に、本実施の形態3の変形例について説明する。
尚、U相コイルユニット1と異なり、図13に示すように、W相コイルユニット21の曲がり部21e、21f、21g、21hではなく、第1辺部21a、第2辺部21b、第3辺部21c、第4辺部21dの途中で平角線2はねじられているが、曲がり部21e、21f、21g、21hにおいてねじられていてもよい。
(実施の形態4)
以下に、U相コイルユニット1とV相コイルユニット11とW相コイルユニット21を用いた、本発明にかかる実施の形態4におけるステーターについて説明する。
図19(a)は、本実施の形態4におけるステーターの斜視図である。図19(b)及び図19(c)は、(a)に示したステーターの平面図及び側面図である。図19に示すように、本実施の形態4におけるステーターは、各々8個ずつのU相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21と、ステーターコア30を備えている。
図20(a)は、ステーターコア30の上面図である。図20(b)は、(a)に示すr部の拡大図である。又、図20(c)は、ステーターコア30の斜視図である。なお、図20(a)及び(c)には、U相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21の位置関係を明確にするために各コイルユニットを模式的に示している。
図20(a)及び(c)に示すように、ステーターコア30は実質上円筒形状であり、その内側に、円筒形状の中心30aに向かって突出するように形成されている48個のティース31を有している。又、図20(b)の拡大図に示すように、ステーターコア30は、各々のティース31の間に形成された、中心側に挿入口33を持つスロット32を有している。これらティース31の中心30a方向先端部には、円周方向に沿うように両側に鍔31aが形成されている。この鍔31aによって、中心側に位置しているスロット32への挿入口33が狭められている。
U相コイルユニット1は、図19(a)、(b)、(c)に示すように、Z軸+方向がステーターコア30の中心30a方向と一致するように、スロット32にU相コイルユニット1の第1辺部1a及び第3辺部1cが挿入され、第4辺部1dがステーターコア30の上面に位置するように配置されている。又、図20(a)の平面図において示すように、ステーターコア30に配置されている8個のU相コイルユニット1から、U相コイルユニット1′と、時計回りを基準にして次のコイルユニットであるコイルユニット1′′を例に挙げて説明すると、ステーターコア30の外周側から中心30aを見て、左側に第1辺部1aが、右側に第3辺部1cが配置されることとなる。尚、V相及びW相コイルユニットにおいても同様である。
図20(a)に示しているように、U相コイルユニット1の第1辺部1aが挿入されているスロットをスロット32uとし、第3辺部1cが挿入されているスロットをスロット32u′とする。同様に、V相コイルユニット11の第1辺部11aが挿入されているスロットを32v、第3辺部11cが挿入されているスロットを32v′とする。又、W相コイルユニット21の第1辺部21aが挿入されているスロットを32w、第3辺部21cが挿入されているスロットを32w′とする。
これらのスロットは、時計回りにスロット32u、32u′、32v、32v′、32w、32w′、32uと順に配置されており、この配置が8回繰り返されている。このため、時計回りを基準としてスロット32uの次のスロットがスロット32u′であり、反時計回りを基準として5つ目のスロットがスロット32u′となっている。このように、間に4つのスロット32を有しているスロット32uと32u′に、1つのU相コイルユニット1が挿入されている。同様にV相コイルユニット11及びW相コイルユニット21も挿入配置されている。
又、図20(a)に示されているように、U相コイルユニット1の第4辺部1d、V相コイルユニット11の第4辺部11d、W相コイルユニット21の第4辺部21dの順に、ステーターコア30の外周から中心に向かって配置されるように、各コイルユニットがスロットに挿入されている。又、本実施の形態4のU相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21の第2辺部及び第4辺部は、実質上ステーターの外周に沿って湾曲している。
尚、実施の形態1から実施の形態3におけるU相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21の第1方向1i、11i、21i及び第3方向1k、11k、21kのZ軸+方向に対する角度θは、スロット32の数によって割り出される角度によって決まる。
例えば、実施の形態1のU相コイルユニット1で述べると、スロット32uとスロット32u′間のステーターコア30における中心角が、θ度の2倍(第1方向1iと第3方向1kの角度)に相当する。ここで、本実施の形態4では、3種類のコイルユニットが8個ずつ配置されるため、各コイルユニットが挿入される2つのスロットの中心角は、約37.5度となり、θは、約18.25度となる。このように、θ度はステーターコアの形状によって決定される。
又、実施の形態1〜3のコイルユニットにおいて、捲き始め部は第1辺部に連接し、捲き終わり部は第4辺部に連接しているため、第1方向及び第3方向の平角線2の積層数は同一となっている。このように同一の積層数すなわち捲数となっている為にステーターコア30に挿入した際にコイルユニットのZ軸方向の厚みも一定となる。これによりティースに発生する磁界強度も安定しコキングを防ぐことが可能となるため、より好ましい。更に、U、V、W相コイルユニットはほぼ同じ線長、及び抵抗値(インピーダンス)である方がより好ましい。
次に、上述した実施の形態の変形例について述べる。
又、U相コイルユニット1におけるθ度、及びV相コイルユニット11におけるθ度は、U相コイルユニット1の第2辺部1b及び第4辺部1dと、V相コイルユニット11の第2辺部11b及び第4辺部11dと、W相コイルユニット21の第2辺部21b及び21dと、ステーターコア30とが干渉しないような角度でありさえすればよい。
すなわち、U相コイルユニット1の第2方向1j及び第4方向1lは、Z軸−方向に対する角度であるθ度、中央空間5よりに狭まっているが、このθ度はステーターコア30の上面及び下面と接触しない角度であれば特に限定されるものではない。
又、ステーターコアに配置されるコイルユニット数、ティース数、スロット数等は適宜変更してもよく、又、U相、V相、W相からなる三相コイルユニットでなく、例えば、いずれか2種類のコイルユニットを配置した二相コイルユニットであってもよい。
又、本実施の形態4では、U相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21をステーター用のコイルユニットとして用いたが、ローター用のコイルユニットとして用いても良い。
又、本実施の形態4のステーターコア30は、その内部にローターが配置されるが、ローターが外側に設置されたアウターローターに対するステーターであってもよく、このステーターにU相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21を用いても良い。
又、平角線2は、長さ方向に厚み2tと幅2wが連続的に変化していてもよい。本実施の形態4のステーター用コイルユニットとして用いる場合には、平角線2は、捲き始めの方が捲き終わりよりも幅が広くなっている方が好ましい。この場合、各コイルユニットにおける第1辺部及び第3辺部は、積層方向に幅2wが狭まる形状となる。言い換えると、第1辺部1a及び第3辺部1cにおけるY軸と垂直な方向の断面は、台形形状となる。ここで、図20(b)に示すようにスロット32の形状は、中心から外周に向かって幅が広がる台形形状となっているため、導体占積率を向上することが出来る。尚、ローター用コイルユニット、及びアウターローターに対するステーター用コイルユニットの場合には、捲き始めの方が捲き終わりよりも幅が狭くなっている平角線を用いる方が好ましい。
上記のように平角線2は、長さ方向に厚みと幅が変化している場合、長さ方向における任意の箇所において断面積が同一であることが好ましい。
又、本実施の形態4におけるステーターのスロット32は、円筒形状のステーターコア30の中心軸に対して平行に形成されているが、所定の角度を有するように形成されていてもよい。このようにすることによって、コキングをより防止することが可能となる。この場合、U相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21ともに、第1辺部及び第3辺部がY軸方向に対して傾いており、Z軸−方向から見ると実質上平行四辺形状となる。
(実施の形態5)
以下に、本発明のコイルユニット製造治具の一例である、実施の形態5のU相コイルユニット製造治具について説明するとともに、本発明のコイル製造治具の一例についても同時に説明する。本実施の形態5のU相コイルユニット製造治具は、実施の形態1のU相コイルユニット1を製造するための治具である。
図21(a)は、本実施の形態5のU相コイルユニット製造治具の斜視図である。又、図21(b)は、(a)に製造したU相コイルユニットを二点鎖線にて追加した図である。図22(a)、(b)、及び(c)は、図21(a)に示されているU相コイルユニット製造治具の正面図、上面図、及び右側面図を示している。又、図1と同様に、X、Y及びZ軸によって方向を表している。
図22(b)に示されているように、本実施の形態5のU相コイルユニット製造治具は、Y軸+方向側から見て、Z軸+方向とZ軸−方向に位置する2辺が平行であり、Z軸+方向に位置する辺の方がZ軸−方向に位置する辺よりも小さくなっている実質上等脚台形形状である面を有する治具本体40を備えている。この治具本体40は、図22(c)に示されているように、X軸+方向側から見てもZ軸+方向とZ軸−方向に位置する2辺が平行であり、Z軸+方向に位置する辺の方がZ軸−方向に位置する辺よりも大きい実質上等脚台形形状である。
又、図22(b)に示されているように、Y軸+方向側から見て冶具本体40のX軸−方向側面部、及びX軸+方向側面部に、第1溝40a及び第3溝40cが設けられている。又、冶具本体40は第1溝40aを形成するために第1溝40aのX軸−方向側に設けられている側壁41と、第3溝40cを形成するために第3溝40cのX軸+方向側に設けられている側壁42とを有している。この側壁41及び側壁42は、冶具本体40から着脱可能な構成となっている。この第1溝40aは、U相コイルユニット1の第1辺部1aを形成するための溝であり、第3溝40cは、第3辺部1cを形成するための溝である。これら第1溝40a及び第3溝40cの幅は、実質上平角線2の幅2wと一致する。そして、第1溝40aの底面に向かう方向を第1底面方向40i、第3溝40cの底面に向かう方向を第3底面方向40kとすると、第1底面方向40iは、Z軸−方向に対してθ度X軸−方向に傾いており、第3底面方向40kは、Z軸−方向に対してθ度X軸+方向に傾いている。すなわち、第1底面方向40iは、U相コイルユニット1の第1方向1iと反対方向であり、第3底面方向40kは第3方向1kと反対方向となっている。
又、図22(a)及び(c)に示されているように、X軸+方向側から見て冶具本体40のY軸−方向の端及びY軸+方向の端に、第2溝40b及び第4溝40dが設けられている。又、冶具本体40は第2溝40bを形成するために第2溝40bのY軸−方向側に設けられている側壁43と、第4溝40dを形成するために第4溝40dのY軸+方向側に設けられている側壁44とを有している。この側壁43及び側壁44は、冶具本体40から着脱可能な構成となっている。この第2溝40bはU相コイルユニット1の第2辺部1bを形成するための溝であり、第4溝40dは、第4辺部1dを形成するための溝である。
図2において説明したように、第2辺部1bは、4つの辺部1b、1b、1b、1bから構成されている。図20(c)に示すように第2溝40bは、これら4つの辺部を形成可能な幅を有しており、線材2の幅2wの実質上4倍の幅を有していることになる。また、第2溝40bは4つの辺部に対応し、幅方向に段差を形成する溝底部40b、40b、40b、40bを有している。これら、溝底部40b、40b、40b、40bはY軸−方向に配列されており、底面に向かう方向は、同一である。この底面に向かう方向を第2底面方向40jとする。又、第4溝40dも同様に、Y軸+方向に配列した溝底部40d、40d、40d、40dを有し、これらによって段差が形成されている。又、これら溝低部40d、40d、40d、40dの底面に向かう方向を第4底面方向40lとする。
第2底面方向40jは、Z軸+方向に対してθ度Y軸−方向に傾いており、第4底面方向40lは、Z軸+方向に対してθ度Y軸+方向に傾いている。すなわち、第2底面方向40jは、図1において説明した第2方向1jの反対方向であり、第4底面方向40lは、第4方向1lの反対方向である。
又、図22(a)に示すように、Z軸−方向側から見ると実質上矩形状を形成するように、反時計回りに第1溝40a、第2溝40b、第3溝40c、第4溝40dが設けられている。これら各溝の両端は開放されており、第1溝40aと第2溝40bの間の開放部を40eと、第2溝40bと第3溝40cの間の開放部を40fと、第3溝40cと第4溝40dの間の開放部を40gと、第4溝40dと第1溝40aの間の開放部を40hと符合が付されている。
図23は、図21(a)の分解図である。図23に示すように、治具本体40は、第1基材45と第2基材46を備えている。この第1基材45は、4角柱形状であり、Y軸+方向及びY軸−方向側から見て、Z軸と垂直に配置された互いに平行な2辺を有する等脚台形状の2面を備えている。これら2面は、互いに平行な2辺のうちZ軸+方向側の辺がZ軸−方向側の辺よりも短い等脚台形状の面である。又、第1基材45は、X軸+方向及びX軸−方向側から見て、Z軸と垂直に配置された互いに平行な2辺を有する等脚台形状の2面を備えている。これら2面は、互いに平行な2辺のうちZ軸+方向側の辺がZ軸−方向側の辺よりも長い等脚台形状の面である。又、第1基材45のZ軸−方向側には第2基材46が取り外し可能に接続されている。
ここで、第2基材46の、第1基材45と接する部分のX軸+方向の端には、第1基材45のX軸+方向の側面に沿うように凸部46Rが設けられている。この凸部46Rは側壁42と第1基材45のX軸+側の側面に挟まれることになり、凸部46Rの先端部が第3溝40cの底面を形成している。又、同様に、第2基材46はX軸−方向の端に凸部46Lを有しており、凸部46Lの先端部が第1溝40aの底面を形成している。
又、第1基材45と側壁43の間には、Y軸−方向に向かって4枚のプレート47a、47b、47c、47dが順に配置されている。これら4枚のプレート及び側壁43は、各々2つの貫通孔を有しており、2つの支持ピン49により位置決めされる。又、第1基材45と側壁44の間にも、Y軸+方向に向かって4枚のプレート48a、48b、48c、48dが順に配置されており2つの支持ピン49によって位置決めされる。
また、8枚のプレートは扇形状であり、Z軸−方向側にふくらんだ湾曲部αを有している。この湾曲部αによって、実施の形態4において説明したステーターコア30の外周に沿った第2辺部1b及び第4辺部1dの湾曲が形成される。
このプレート47aの湾曲部αが溝底部40bに相当し、順に47b、47c、47dの湾曲部αが、溝底部40b、40b、40bに相当する。同様に、プレート48a、48b、48c、48dの湾曲部αが、溝底部40d、40d、40d、40dに相当する。また、Y軸−方向側のプレート47a、47b、47c、47dは、Y軸−方向に従ってZ軸−方向の長さが小さくなっており、Y軸+方向側のプレート48a、48b、48c、48dは、Y軸+方向に従ってZ軸−方向の長さが小さくなっている。これにより、図22(c)において説明した段差が形成されることになる。
又、本実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具における、第1基材45及び第2基材46と、側壁42及び側壁41によって形成される第1溝40a及び第3溝40cの深さは、U相コイルユニット1の第1辺部1a及び第3辺部1cに積層されている平角線2の数(9ターン×4コイル=36)と厚み2tの積よりも大きくなっている。
又、本実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具における、第1基材45及び第2基材46と、側壁43及び側壁44によって形成される第2溝40b及び第4溝40dの深さは、U相コイルユニット1の第1〜4コイルの積層数(9ターン)と厚み2tの積よりも大きくなっている。尚、第1〜4コイルによってターン数が異なる場合には、最大のターン数と厚み2tの積よりも、第2溝40b及び第4溝40dの深さは大きくなっている。
又、大雑把にいうと、本実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具は、第1底面方向40iと第3底面方向40kが実質上同一方向であって、その方向はZ軸−方向である。対して、第2底面方向40jと第4底面方向40lは実質上同一方向であるが、その方向は、Z軸−方向と反対のZ軸+方向になっている。
次に、本発明と実施の形態5との対応関係について簡単に説明する。
図23の分解図において説明した4種類のプレート48a、48b、48c、48dからプレート48aだけを配置し、プレート47a、47b、47c、47dからプレート47aだけを配置した状態が、本発明のコイル製造治具の一例に相当する。
又、本発明の、「前記第2溝及び前記第4溝における、各々の底面に向かう方向は実質上同一方向であり、前記第1溝及び前記第3溝の底面に向かう方向に対して、実質上反対方向である」とは、例えば、実施の形態5の第2底面方向40j及び第4底面方向40lが実質上同一方向であるZ軸+方向であり、第1底面方向40i及び第3底面方向40kが実質上同一方向であるZ軸−方向であることに相当する。
又、本発明の、「前記第2溝と前記第4溝における各々の幅は、前記幅方向に前記複数の線材を平行に配置可能な長さである」とは、例えば、実施の形態5の第2溝40b及び第4溝40dが、平角線2の幅2w方向に4本配置可能であることに相当する。
(実施の形態6)
以下に、本発明のコイルユニット製造方法の一例である、実施の形態6におけるU相コイルユニットの製造方法について説明するとともに、本発明のコイル製造方法の一例についても説明する。
図24は、本実施の形態6のU相コイルユニットの製造方法を説明するための、実施の形態5で説明したU相コイルユニット製造治具に線材を捲き回している状態の斜視図である。ここで、図24に示すU相コイルユニット製造冶具では、図23の分解図で説明したプレート47b、47c、47d、48b、48c、及び48dは取り外されている。第1基材45と側壁44の間にはプレート48aしか配置されていない。同様に、第1基材45と側壁43の間には、プレート47aしか配置されていない。又、図5で示した面2aを斜線にて示している。
始めに、平角線2は、その面2bが第1溝40aの底面と対向する様にU相コイルユニット製造治具の第1溝40aに配置される。
次に、平角線2は、開放部40eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが溝底部40bに対向するように第2溝40bに配置される。
次に、平角線2は、開放部40fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが底面と対向するように第3溝40cに配置される。
次に、平角線2は、開放部40gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが溝底部40dに対向するように第4溝40dに配置される。
上記動作により、U相コイルユニット1の第1コイル6の第1ターンが形成される。又、上記動作が、本発明の捲き付け工程の一例に相当する。
次に、平角線2は、開放部40hにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第1溝40aに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部40eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第2溝40bに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
上記と同様に第3溝40c、及び第4溝40dにおいても、すでに配置されている平角線2の面2aと対向するように、平角線2を配置していく。そして、この動作を第9ターンまで行うことにより第1コイル6が形成される。この第1コイル6を形成する動作が、本発明のコイル製造方法の一例に相当する。
続いて、第2コイル7の第1ターンを形成する。
図25は、本実施の形態6のU相コイルユニットの製造方法を説明するための、実施の形態5で説明したU相コイルユニット製造治具に平角線を捲き回し第2ターンを製造する際の斜視図である。ここで、図25に示すように、プレート47bとプレート48bがU相コイルユニット製造冶具に取り付けられる。又、図26は、第2溝40bの拡大断面図であるが、この図に示されているように、溝底部40bと40bの間にスペーサ35が配置される。このスペーサ35は、溝底面に対して垂直に配置される板形状で、溝底部40bと40bを構成しているプレート47aと47bの間に挟まれることによって固定されている。同様に、溝底部40dと40dの間にもスペーサ35が配置される。
又、線材押さえ治具36によって、第2溝40bに配置された平角線2を押さえて形状を固定する。尚、この線材押さえ治具36は、各溝に線材を配置する際に用いる方が線材の形状を固定出来るためより好ましい。
図25に示すように、平角線2は、開放部40hにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第1溝40aに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部40eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが溝底部40bに対向するように第2溝40bに配置される。
次に、平角線2は、開放部40fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第3溝40cに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部40gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが溝底部40dに対向するように第4溝40dに配置される。
以上の動作により第2コイル7の第1ターンが形成される。
次に、平角線2は、開放部40hにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第1溝40aに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部40eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第2溝40bの溝底部40b上に配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部40fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第3溝40cに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部40gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上180度ねじられながら、その面2bが、すでに第4溝40dの溝底部40d上に配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。このように、第2コイル7を形成する際には、第2溝40bでは溝底部40b上に、第4溝40dでは、溝底部40d上に平角線2が配置される。そして、この動作を9ターンまで行うことによって第2コイル7が形成される。
又、第3コイル8を形成する際には、プレート47cと48cが追加され、溝底部40bと40bの間と、溝底部40dと40dの間にスペーサ35が配置され、第2溝40bでは溝底部40b上に、第4溝40dでは溝底部40d上に平角線2が配置される。
又、第4コイル9を形成する際には、プレート47dと48dが追加され、溝底部40bと40bの間と、溝底部40dと40dの間にスペーサ35が配置され、第2溝40bでは溝底部40b上に、第4溝40dでは溝底部40d上に平角線2が配置される。
以上の動作によって、図1に記載のU相コイルユニット1を製造することが出来る。なお、図27(a)、(b)、及び(c)は、製造されたU相コイルユニットを二点鎖線にて記載したU相コイルユニット製造治具の正面図、上面図、及び右側面図である。
ここで、図23の分解図に示されているように、第1基材45から第2基材46、プレート47、48、側壁41、42等は取り外し可能であるため、各部品を第1基材45から取り外すことによって、製造されたU相コイルユニット1をU相コイルユニット製造治具から取り外すことが出来る。
次に、本発明と実施の形態6との対応関係について簡単に説明する。
本発明の、「前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁は、前記溝幅を調整出来るように移動可能である」とは、例えば、実施の形態5及び6では、プレートを着脱することにより側壁43及び側壁44を移動させ、第2溝40bと第4溝40dの幅を調整出来ることに相当する。
又、第4辺部6dのY軸+側の側面を一方の側壁とし、他方の側壁を側壁44として、第2コイル7を形成する平角線2の溝底部40dへの配置が行われる。このように第2辺部6b及び第4辺部6dの側面を側壁と利用することが、本発明の、「前記第2溝及び第4溝の一方の側壁の全部又は一部は、1つ前に形成される前記コイルの第2辺及び第4辺の側面である」ことの一例に相当する。
又、本発明の、「前記コイル製造ステップの後、次のコイル製造ステップを行う際に、前記側壁を移動させることにより、次のコイル用の前記第2辺及び/又は前記第4辺の幅を確保するステップ」とは、例えば、上述した本実施の形態6の第1コイル6製造後にプレート47b及び48bを追加することにより、第2コイル7用の溝底部40b及び溝底部40dを確保するステップに相当する。
又、本発明の、「前記コイル製造ステップの後、前記側壁を移動させることにより、前記スペーサの幅を含む次のコイル用の前記第2溝及び/又は前記第4溝を確保するステップ」とは、例えば、本実施の形態6における第1コイル6製造後にスペーサ35とプレート47b及び48bを追加することにより、スペーサ35の幅と第2コイル7用の溝底部40b及び溝底部40dを確保するステップに相当する。
次に、本実施の形態6の変形例について述べる。
本実施の形態6のU相コイルユニット1の製造方法では、第1コイル6の製造の際には、プレート47aとプレート48aのみを備え、第2コイル7製造の際には、プレート47bとプレート48bを更に取り付けというように、コイルを製造する毎にプレートを取り付けていたが、始めから、プレート47a、b、c、d及びプレート47a、b、c、dを全て備えていてもよい。
又、本実施の形態6のコイルユニット製造方法では、第2コイル7を製造する際に、溝底部40b及び溝底部40bの間と、溝底部40d及び溝底部40dの間にスペーサ35を配置しているが、スペーサ35を配置しなくても良い。この場合、第1コイル6の第2辺部6bのY軸−側の側面を一方の側壁とし、他方の側壁を側壁43とし、第2コイル7を形成する平角線2の溝底部40bへの配置がおこなわれる。
又、本実施の形態6では、始めに第1溝40aへ平角線2を配置し、最後に第4溝40dへの配置によってU相コイルユニット1の製造工程を終了しているが、第4溝40dへの配置を行わずに、第3溝40cへの配置で終了しても良い。上述したように、ステーター用コイルユニットとして利用する場合には、少なくとも第1辺部1aと第3辺部1cにおける平角線2の積層数が同じであればよいためである。
(実施の形態7)
以下に、本発明のコイルユニット製造治具の一例である、実施の形態7のV相コイルユニット製造治具について説明するとともに、本発明のコイル製造治具の一例についても同時に説明する。本実施の形態7のV相コイルユニット製造治具は、実施の形態2のV相コイルユニット11を製造するための治具である。
図28(a)は、本実施の形態7のV相コイルユニット製造治具の斜視図である。又、図28(b)は、(a)に示したV相コイルユニット製造治具に製造したV相コイルユニットを二点鎖線にて追加した図である。図29(a)、(b)、及び(c)は、図28(a)に示されているU相コイルユニット製造治具をZ軸方向+側から見た裏面図、Y軸方向+側から見た上面図、及びX軸方向−側から見た左側面図を示している。尚、この図29(c)は、この治具の方向で製造されたV相コイルユニット11が、図8(d)に対応するように描かれている。
又、図30(a)は、V相コイルユニット製造治具の斜視図であり、図30(b)は、(a)に示されているV相コイルユニット製造治具の分解図である。
本実施の形態7のV相コイルユニット製造治具は、実施の形態5のU相コイルユニット製造治具と基本的な構成は同じであるが、第2溝及び第4溝における第2底面方向及び第4底面方向が実施の形態5のU相コイルユニット製造治具と異なる。従って、本相違点を中心に説明する。尚、V相コイルユニット製造治具における各部分を示す符号は、U相コイルユニット製造治具の各部分を示す符号に10を足したものとしている。尚、V相コイルユニット製造治具とU相コイルユニット製造治具において、基本的に共通する部分については、V相コイルユニット製造治具の符号の説明を省略した。
本発明にかかる実施の形態7のV相コイルユニット製造治具における、第2底面方向50jは、Z軸−方向に対して、θ度Y軸−方向よりであり、第4底面方向50lは、Z軸−方向に対して、θ度Y軸+方向よりである。このθは、実施の形態2において説明したように、0度よりも大きく、90度よりも小さい値を取ることが出来る。
次に、本発明と実施の形態7との対応関係について簡単に説明する。
本発明の、「前記第2溝及び前記第4溝における、各々の底面に向かう方向は、前記第1溝及び前記第3溝の底面方向に対して、90度より大きく、180度より小さい方向である」とは、例えば、本実施の形態7における第2底面方向50jと第4底面方向50lが、第1底面方向50i及び第3底面方向50kと実質上同一方向であるZ軸−方向に対して90度(Y軸+方向又はY軸−方向)より大きく、Z軸+方向に対して180度(Z軸−方向)よりも小さい方向となっていることに相当する。
(実施の形態8)
以下に、本発明のコイルユニット製造方法の一例である、実施の形態8におけるV相コイルユニットの製造方法について説明するとともに、本発明のコイル製造方法の一例についても説明する。尚、本実施の形態8におけるV相コイルユニットの製造方法は、実施の形態6におけるU相コイルユニットの製造方法と基本的動作は同じであるため、第1コイル16の製造工程のみ以下に説明を行う。
図31は、本実施の形態8のV相コイルユニットの製造方法を説明するための、実施の形態7で説明したV相コイルユニット製造治具に線材を捲き回している状態の斜視図である。
始めに、平角線2は、その面2bが第1溝50aの底面と対向する様にV相コイルユニット製造治具の第1溝50aに配置される(図29及び31参照)。
次に、平角線2は、開放部50eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りにねじられながら、その面2bが溝底部50bに対向するように第2溝50bに配置される。
次に、平角線2は、開放部50fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りにねじられながら、その面2bが底面と対向するように第3溝50cに配置される。
次に、平角線2は、開放部50gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りにねじられながら、その面2bが溝底部50dに対向するように第4溝50dに配置される。
上記動作により、V相コイルユニット11の第1コイル16の第1ターンが形成される。
以下、実施の形態6において説明したU相コイルユニットの製造方法と同様に、第2コイル17、第3コイル18、及び第4コイル19を形成することによって、V相コイルユニット11が製造される。
尚、本実施の形態8で時計回りにねじられる際の角度は、90度より大きく180度より小さい角度となっている。
又、図32(a)、(b)及び(c)に、製造されたV相コイルユニットを二点鎖線にて記載したV相コイルユニット製造治具の裏面図、上面図、及び左側面図を示す。
(実施の形態9)
以下に、本発明のコイルユニット製造治具の一例である、実施の形態9のW相コイルユニット製造治具について説明するとともに、本発明のコイル製造治具の一例についても同時に説明する。本実施の形態9のW相コイルユニット製造治具は、実施の形態3のW相コイルユニット21を製造するための治具である。
図33(a)は、本発明にかかる実施の形態9のW相コイルユニット製造治具の斜視図である。又、図33(b)は、(a)に製造したW相コイルユニットを二点鎖線にて追加した図である。図34(a)は、図33(a)に示されているW相コイルユニット製造治具のZ軸+方向から見た裏面図であり、(b)は、Y軸+方向から見た上面図であり、(c)は、X軸−方向から見た左側面図である。
図33及び図34(b)に示すように、本実施の形態9のW相コイルユニット製造治具は、Y軸+側及びY軸−側の面形状が実質上台形形状である四角柱形状の治具本体60を備えている。この台形形状とは、Z軸方向の2辺が平行な台形形状である。
又、図34(a)の斜線部及び(b)に示されているように、治具本体60のX軸−側方向側面部、及びX軸+方向側面部に第1溝60a、及び第3溝60cを有している。又、治具本体60は第1溝60aを形成するために第1溝60aのX軸−方向側に設けられている側壁61と、第3溝60cを形成するための第3溝60cのX軸+方向側に設けられている側壁62とを有している。この側壁61及び側壁62は、治具本体60から着脱可能な構成となっている。
又、第1溝60aは、W相コイルユニット21の第1辺部21aを形成するための溝であり、第3溝60cは第3辺部21cを形成するための溝である。これら第1溝60a及び第3溝60cの幅は、実質上平角線2の幅2wと一致する。そして、第1溝60aの底面に向かう方向を第1底面方向60i、第3溝60cの底面に向かう方向を第3底面方向60kとすると、第1底面方向60iは、Z軸−方向に対してθ度X軸−方向に傾いており、第3底面方向60kは、Z軸−方向に対してθ度X軸+方向に傾いている。すなわち、W相コイルユニット1の第1方向21iと反対方向であり、第3底面方向60kは第3方向21kと反対方向となっている。
図35(a)は、本実施の形態9のW相コイルユニット製造治具の斜視図であり、図35(b)は、その分解図である。図35(b)に示すように、治具本体60は、第1基材65及び第2基材66を備えている。第1基材65は、四角柱形状であり、Y軸+方向及びY軸−方向側から見て、Z軸と垂直に配置された互いに平行な2辺を有する等脚台形状の2面を備えている。これら2面は、互いに平行な2辺のうちZ軸+側の辺がZ軸−側の辺よりも短い等脚台形状の面である。
又、第2基材66も同様の形状であるが、第1基材65と接する部分のX軸+方向の端は、第1基材65のX軸+方向の側面に沿うように凸部66Rが設けられている。この凸部66Rは側壁61と第1基材65のX軸+側の側面に挟まれることになり、凸部66Rの先端部が第3溝60cの底面を形成している。又、同様に、第2基材66はX軸−方向の端に凸部66Lを有しており、凸部66Lの先端部が第1溝60aの底面を形成している。
図36(a)、(b)、(c)、及び(d)は、本実施の形態9のW相コイルユニット製造治具をY軸+方向から見た図である。図36(a)に示されているように、Z軸+側には第4溝形成第1部材67aが、Z軸−側には第4溝形成第2部材68が配置されており、この間に、第4溝第1部60dが形成されている。図に示す、実質上X軸に沿っている斜線部分が第4溝第1部60dであり、平角線2が配置される第4溝60dの一部を示している。又、第4溝形成第2部材は、第4溝第1部60d側に湾曲部βを有している。詳しくは、後述するが、この第4溝第1部60dによって、図15に示した第1コイル26の第4辺部26dが形成される。又、湾曲部βによって、実施の形態4で説明したステーターコア30の外周部の沿った第2辺部21b及び第4辺部21dの湾曲が形成される。
又、図36(b)に示されているように、治具本体60には図36(a)に示されている第4溝形成第1部材67aの代わりに、その相似形である第4溝形成第1部材67bが配置されている。この第4溝形成第1部材67bは、67aと比べて、Z軸−方向とX軸+−方向に縮小されている。また、第4溝形成第1部材67bと第4溝形成第2部材68の間には、スペーサ69aが配置されている。このスペーサ69aは、第4溝第1部60dのZ軸+側に配置されており、スペーサ69aのZ軸+側と第4溝形成第1部材67bを側壁とした第4溝第2部60dが形成されている。この第4溝第2部60dによって、図15に示した第2コイル27の第4辺部27dが形成される。又、このスペーサ69aも第4溝形成第2部材68と同様に、Z軸+側に湾曲部βを有している。
上記と同様に、図36(c)に示すように、治具本体60には図36(b)に示した第4溝形成第1部材67bの代わりに、その相似形である第4溝形成第1部材67cが配置されている。この第4溝形成第1部材67cとスペーサ69aの間に、更にスペーサ69bが配置されており、このスペーサ69bのX軸方向+側と第4溝形成第1部材67cを側壁として、第4溝第3部60dが形成されている。この第4溝第3部60dによって、図15に示した第3コイル28の第4辺部28dが形成される。
又、図36(d)に示すように、治具本体60には(c)に示した第4溝形成第1部材67cの代わりに、その相似形である第4溝形成第1部材67dが配置されている。この第4溝形成第1部材67dとスペーサ69bの間に、更にスペーサ69cが配置されており、このスペーサ69cのX軸方向+側と第4溝形成第1部材67dを側壁として、第4溝第4部60dが形成されている。この第4溝第4部60dによって、図15に示した第4コイル29の第4辺部29dが形成される。上記スペーサ69b及び69cともに、X軸+側に湾曲部βを有している。
尚、図35(b)は、図36(d)に示されている状態の治具本体60の分解図を示している。
又、図35(b)に示されている、第4溝形成第2部材68のY軸+側に設置されたスペーサ固定治具70については、図36では説明のために省略している。このスペーサ固定治具70は、Z軸方向に移動可能に固定されている。
図37(a)、(b)はスペーサ固定治具70を説明するための、W相コイルユニット製造治具をY軸+方向から見た図である。図37(a)は、図36(a)の状態と同じであり、第4溝第1部60dのみが形成されている。このとき、スペーサ固定治具70は、Z軸−方向に退避されている。
図37(b)は、図36(b)の状態と同じであり、第4溝第1部60dと第4溝第2部60dが形成されている。このときスペーサ固定治具70は、Z軸+方向に移動しスペーサ69aをY軸+方向から押さえることによって固定している。同様にスペーサ69b及び69cを押さえるように、スペーサ固定治具70はZ軸+方向に移動可能である。
尚、図35(b)に示すように、治具本体60のY軸方向+側(第4溝側)と同様にY軸方向−側には、第2溝形成第1部材71b、第2溝形成第2部材72、スペーサ73a、73b、73c、及びスペーサ固定治具74が設置されている。又、第4溝側と同様にW相コイル製造治具は、治具本体60に着脱可能な4種類の第2溝形成第1部材71a、71b、71c、71dを備えている。
尚、図34(c)に示すように、第2溝60bの底面方向である第2底面方向60jはY軸+方向であり、第4溝60dの底面方向である第4底面方向60lはY軸−方向である。
又、図34(a)に示すように、第1溝60a、第2溝60b、第3溝60c、及び第4溝60dの各溝の両端は開放されており、第1溝60aと第2溝60bの間の開放部を60eと、第2溝60bと第3溝60cの間の開放部を60fと、第3溝60cと第4溝60dの間の開放部を60gと、第4溝60dと第1溝60aの間の開放部を60hとする。
又、本実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具における、第1溝60a及び第3溝60cの深さは、W相コイルユニット21の第1辺部21a及び第3辺部21cに積層されている平角線2の数(9ターン×4コイル=36)と厚み2tの積よりも大きくなっている。
又、本実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具における、第2溝60b及び第4溝60dの深さは、U相コイルユニット1の第1〜4コイルの積層数(9ターン)と厚み2tの積よりも大きくなっている。尚、第1〜4コイルによってターン数が異なる場合には、最大のターン数と厚み2tの積よりも、第2溝60b及び第4溝60dの深さは大きくなっている。
次に、本発明と実施の形態9との対応関係について簡単に説明する。
図36(d)において説明した第4溝形成第1部材67a及び第4溝形成第2部材68と、第2溝形成第1部材71a及び第2溝形成第2部材72とを治具本体60に配置した状態が、本発明のコイル製造治具の一例に相当する。
又、本発明の、「前記第2溝及び前記第4溝における、各々の底面に向かう方向は、互いに反対向きであり、前記第1溝及び前記第3溝の底面に向かう方向に対して、実質上垂直方向である」とは、例えば、実施の形態9の第2底面方向60jが実質上Y軸+方向であり、第4底面方向60lが実質上Y軸−方向であり、第1底面方向60i及び第3底面方向60kが実質上同一方向であるZ軸−方向であることに相当する。
又、本発明の、「前記第2溝と前記第4溝における各々の幅は、前記幅方向に前記複数の線材を平行に配置可能な長さである」とは、例えば、実施の形態9の第2溝60b及び第4溝60dが、平角線2の幅2w方向に4本配置可能であることに相当する。
(実施の形態10)
以下に、本発明のコイルユニット製造方法の一例である、実施の形態10におけるW相コイルユニットの製造方法について説明するとともに、本発明のコイル製造方法の一例についても説明する。
図38は、本実施の形態10のW相コイルユニットの製造方法を説明するための、実施の形態9で説明したW相コイルユニット製造治具に線材を捲き回している状態の斜視図である。ここで、図38に示すW相コイルユニット製造治具には、図36(a)で説明した、第4溝形成第1部材67a及び第4溝形成第2部材68と、第2溝形成第1部材71a及び第2溝形成第2部材72が取り付けられている。なお、スペーサ固定治具70、74は図38では、治具本体60に取り付けられていないが、取り付けておいてもよい。但し、スペーサ固定治具70、74を取り付けられている場合には、図37(a)に示されているように、Z軸−方向に退避して取り付けられている。
始めに、平角線2は、その面2bが第4溝第1部60dの底面と対向するようにV相コイルユニット製造治具の第4溝60dに配置される。この第4溝60dに配置された部分が、図13に示す、捲き始め部23に相当する(図34、37、及び38参照)。
次に、平角線2は、開放部60hにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが第1溝60aの底面と対向するように第1溝60aに配置される。
次に、平角線2は、開放部60eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが第2溝第1部60bの底面と対向するように第2溝60bに配置される。
次に、平角線2は、開放部60fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが底面と対向するように第3溝60cに配置される。
次に、平角線2は、開放部60gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが第4溝第1部60dの底面と対向するように第4溝60dに配置される。
上記動作により、W相コイルユニット21の第1コイル26の第1ターンが形成される。
次に、平角線2は、開放部60eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第1溝60aに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第2溝60bに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
上記と同様に第3溝60c、及び第4溝60dにおいても、すでに配置されている平角線2の面2aと対向するように、平角線2は配置される。そして、この動作を第9ターンまで行うことにより第1コイル26が形成される。
続いて、第2コイル27の第1ターンを形成する。
第2コイル27を製造する前に、第4溝形成第1部材67aを第4溝形成第1部材67bに取り替え、スペーサ69aを配置する。そして、スペーサ69aを固定するように、スペーサ固定治具70をZ軸+方向へと移動させる。この状態は、図37(b)に相当する。図37(b)に示されているように、スペーサ固定治具70は第4溝第2部60dを覆わないように配置されている。同様に、第2溝形成第1部材71aを第2溝形成第1部材71bに取り替え、スペーサ73aを配置する。そして、スペーサ73aを固定するように、スペーサ固定治具74をZ軸+方向へと移動させる。
次に、平角線2は、開放部60hにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第1溝60aに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが第2溝第2部60bの底面と対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第3溝60cに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが第4溝第2部60dの底面と対向するように配置される。
以上の動作により第2コイル27の第1ターンが形成される。尚、図39は、第2コイル27を形成している工程を示す図である。
次に、平角線2は、開放部60hにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第1溝60aに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60eにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第2溝第2部60b上に配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60fにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第3溝60cに配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。
次に、平角線2は、開放部60gにて長さ方向を軸とし、延長方向から見て時計回りに実質上90度ねじられながら、その面2bが、すでに第4溝第2部60d上に配置されている平角線2の面2aと対向するように配置される。このように、第2コイル27を形成する際には、第2溝60bでは第2溝第2部60b上に、第4溝60dでは、第4溝第2部60d上に平角線2が配置される。そして、この動作を9ターンまで行うことによって第2コイル27が形成される。
又、第3コイル28を形成する際には、図36(c)のように第4溝形成第1部材67bの代わりに第4溝形成第1部材67cが取り付けられ、第4溝形成第1部材67cとスペーサ69aの間にスペーサ69bが配置される。そして、スペーサ固定治具70がZ軸+方向に移動され、スペーサ69bが固定される。又、第2溝側でも同様に、第2溝形成第1部材71bの代わりに第4溝形成第1部材71cが取り付けられ、第4溝形成第1部材71cとスペーサ73aの間にスペーサ73bが配置される。そして、スペーサ固定治具74がZ軸+方向に移動され、スペーサ73bが固定される。その後、平角線2は、第2溝60bでは、第2溝第3部60bに、第4溝60dでは第4溝第3部60dに配置され、第2コイル27と同様に、第3コイル28が形成される。
又、第4コイル29を形成する際には、図36(d)のように第4溝形成第1部材67cの代わりに第4溝形成第1部材67dが取り付けられ、第4溝形成第1部材67dとスペーサ69bの間にスペーサ69cが配置される。そして、スペーサ固定治具70がZ軸+方向に移動され、スペーサ69cが固定される。又、第2溝側でも同様の操作が行われる。その後、平角線2は、第2溝60bでは、第2溝第4部60bに、第4溝60dでは第4溝第4部60dに配置され、第3コイル28と同様に、第4コイル29が形成される。
以上の動作によって、図13に記載のW相コイルユニット21を製造することが出来る。図40(a)、(b)、及び(c)に、製造されたW相コイルユニットを二点鎖線にて記載したW相コイルユニット製造治具を裏面図、上面図、及び左側面図を示す。
ここで、図35の分解図に示されているように、各部品を第1基材65から取り外すことによって、製造されたW相コイルユニット21をW相コイルユニット製造治具から取り外すことが出来る。例えば、第2溝形成第1部材67d、第4溝形成第1部材71d、スペーサ固定治具70、74、スペーサ69a、b、c、及びスペーサ73a、b、cを、第1基材65及び第2基材66から取り外すことにより、製造されたW相コイルユニット21を取り外すことが可能となる。
又、図39に示すように、実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具では、平角線2の幅2W及びスペーサのZ軸方向の幅を足した長さ(γ)と、平角線2の厚さ2tに各コイルのターン数である9をかけた長さ(ε)が、実質上同一となるように平角線2の幅、厚さ、及びスペーサの幅は構成されている。しかしながら、例えば、平角線2の幅が厚さに対して広くなった場合には、スペーサの幅を小さくしたり、スペーサ自体を設ける必要がない場合もあり、本構成は、使用する線材によって適宜変更を行うことが可能である。
次に、本発明と実施の形態9及び10との対応関係について簡単に説明する。
本発明の、「前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁は、前記溝幅を調整出来るように移動可能である」とは、例えば、実施の形態9及び10では、4種類の第2溝形成第1部材71a、71b、71c、71d及び4種類の第4溝形成第1部材67a、67b、67c、67dを取り替えることにより第2溝60bと第4溝60dの幅を調整出来ることに相当する。
又、本発明の、「前記コイル製造ステップの後、前記側壁を移動させることにより、前記スペーサの幅を含む次のコイル用の前記第2溝及び/又は前記第4溝を確保するステップ」とは、例えば、本実施の形態10における第1コイル26製造後にスペーサ69a及び73aを追加し、第2溝形成第1部材67b及び第4溝形成第1部材71bに変更することにより、スペーサの幅と第2コイル27用の第2溝第2部60b及び第4溝第2部60dを確保するステップに相当する。
次に、上述した実施の形態の変形例について述べる。
実施の形態6、8、及び10におけるコイルユニット製造方法では、平角線2はねじりながら各溝に配置されているが、各開放部にてねじった後に各溝に配置してもよい。
又、実施の形態6、8、及び10で製造されたU相コイルユニット1、V相コイルユニット11、及びW相コイルユニット21をステーターコア30に組み込むことで、実施の形態4で示したステーターを作成することができるが、ステーターコア30に実施の形態5、7、及び9の製造治具を取り付け直接平角線2を捲くことによってもステーターを作成する事が出来る。
このような場合について、U相コイル製造治具をステーターコアに取り付ける場合を例に挙げて説明する。図41(a)及び(b)はU相コイル製造治具をステーターコアに取り付けた平面図及び側面図である。図に示すように、本変形例のU相コイル製造治具は、図22に示す治具本体40の第2溝40bと第4溝40dを形成する箇所をステーターコア30の上面と下面に配置した構成となっている。治具本体40の第1溝40aがステーターコア30のスロット32uに相当し、第4溝40dがスロット32u′に相当することとなる。尚、図には本変形例のU相コイル製造治具で製造されたU相コイル1を点線にて示している。又、V相コイル製造治具及びW相コイル製造治具も同様である。
又、上記各コイルを変成器及びリニアモーターに用いても良く、導体占積率の向上と変成器の取り付け空間形状に合わせた対応が可能となる。
又、上記コイル及びコイルユニットにおける第1方向及び第3方向は、ともにZ軸+方向に対してθ度の角度を有しているが、ステーターコア30の形状に伴って決定されているため、例えば変成器として用いる場合等には、Z軸+方向に対する角度は異なっていても良い。
又、上記コイル及びコイルユニットにおける第2辺部及び第4辺部は、実質上ステーターコア30の外周に沿って湾曲しているが、この湾曲も変成器として用いる場合等には、設けなくても良い。
尚、本発明の線材は、上述した平角線2に相当するが、断面の形状によって限定されるものではなく、丸線、角線などであってもよい。
又、上記各実施の形態において説明したコイルユニットは、4つのコイルを備え、各コイルは第1〜9ターンまで有しているが、これらの数に限定はなく適宜変更してもよい。
(実施の形態11)
以下に、本発明のコイルユニットの一例である、実施の形態11におけるU相コイルユニットの構造の説明を行うとともに、本発明のコイルの一例についても同時に説明する。
図50は、本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの斜視図である。又、図51(a)〜(d)は、それぞれ、図50に示されているU相コイルユニットの正面図、上面図、右側面図、及び左側面図を示している。
本実施の形態11のU相コイルユニット201は、上述した実施の形態1のU相コイルユニット1と基本的な構成は同じであるが、第2辺部及び第4辺部における平角線2の積層方向が実施の形態1と異なる。又、U相コイルユニットを構成するコイル数、各コイルのターン数、及び、各コイル間における第2辺部及び第4辺部の配置が異なる。そのため、本相違点を中心に説明する。
尚、本実施の形態11のU相コイルユニット201における各部分を示す符号は、U相コイルユニット1の各部分を示す符号に200を足したものとしており、主要部のみ示している。また、第1方向201i及び第3方向201kは、実施の形態1の第1方向1i及び第3方向1kと同一方向を示している。
図50及び図51に示されているように、本実施の形態11のU相コイルユニット201における、第2方向201jは、実質上Y軸−方向であり、第4方向201lは、実質上Y軸+方向である。
すなわち、第2方向201jと第4方向201lが実質上反対方向になるように、本実施の形態11のU相コイルユニット201は形成されており、実施の形態3のW相コイルユニット21を変形したものに相当する。
従って、以下、本実施の形態11のU相コイルユニット201は、実施の形態3のW相コイルユニット21と比較して説明する。
図50及び図51(b)に示すように、本実施の形態11のU相コイルユニット201は、実施の形態3と同様に、対向する第1辺部201a及び第3辺部201cの組と、対向する第2辺部201b及び第4辺部201dの組を有している。
しかしながら、本実施の形態11のU相コイルユニット201は、実施の形態3と異なり、捲き始め部203から捲き終り部204まで、第1コイル206、第2コイル207、及び第3コイル208の3つのコイルから構成されている。又、これら3つのコイルのターン数は12回となっている。すなわち、実施の形態3のW相コイルユニット21と、本実施の形態11のU相コイルユニット201の総ターン数は、双方とも36回となっている。
そのため、本実施の形態11のU相コイルユニット201の第4辺部201dは、図51(b)に示すように、3つの辺部201d、201d、201dから構成されている。尚、第2辺部201bも、3つの辺部201b、201b、201bから構成されている。
図52は、第1コイル206の斜視図である。図に示すように、第1コイル206は、第2辺部206bと第4辺部206dを有しており、それぞれ、辺部201bと辺部201d(図50(b)参照)に相当している。又、第1コイル206は、第1辺部206aと第3辺部206cを有しており、それぞれ辺部201aと辺部201cの一部を構成している。尚、第1コイル206の第1方向206i、第2方向206j、第3方向206k、及び第4方向206lは、それぞれ、U相コイルユニット201の第1方向201i、第2方向201j、第3方向201k、及び第4方向201lと実質上同一である。
又、図50(c)、(d)に示すように、側面から見て、本実施の形態11のU相コイルユニット201は、その第2辺部201b及び第4辺部201dの位置が、第1辺部201a及び第3辺部201cの幅方向のZ軸−方向端201uのY軸方向延長線近傍に配置されるように形成されている。尚、このY軸方向延長線は、図54(c)、(d)において一点鎖線で示されている。
更に、実施の形態3のW相コイルユニット21では、図14(b)に示すように、辺部21d、21d、21d、21dの間に隙間100が形成されているが、本実施の形態10のU相コイルユニット201では、辺部201d、201d、201dの間には実質上隙間が形成されていない。尚、辺部201b、201b、201bの間も同様に、実質上隙間が形成されていない。
尚、本発明の「前記複数のコイルにおける各々の前記コイルは、前記第2辺及び前記第4辺における各々の積層方向は、互いに実質上反対方向であり、かつ前記1組の積層方向に対して、実質上垂直方向であり」とは、例えば、本実施の形態11では、第1コイル206の第2方向206jと第4方向206lが実質上反対方向であり、第1方向206i及び第3方向206kと実質上同一方向であるZ軸+方向に対して垂直方向となっていることに相当する。
又、本発明の側面は、例えば、図52では、第2辺部206bのZ軸−方向に形成される面S又はZ軸+方向に形成される面に相当する。
又、本発明の「前記第2辺の側面は、前記連続的に繋がっている前記コイル間で隣接している」とは、例えば、本実施の形態11では、辺部201b、辺部201b、及び辺部201bの側面が隣接していることに相当する。
又、本発明の「前記第4辺の側面は、前記連続的に繋がっている前記コイル間で隣接している」とは、例えば、本実施の形態11では、辺部201d、辺部201d、及び辺部201dの側面が隣接していることに相当する。
又、本発明の「前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺及び前記第4辺は、前記コイルユニットの前記第1辺の一方の表面よりに配置されている」とは、例えば、本実施の形態11では、第2辺部201b及び第4辺部201dの位置が、第1辺部201a及び第3辺部201cの幅方向のZ軸−方向端201uのY軸方向延長線近傍に配置されるように形成されていることに相当する。
(実施の形態12)
以下、本発明のコイルユニットの一例である、実施の形態12におけるV相コイルユニットの構造の説明を行うとともに、本発明のコイルの一例についても同時に説明する。
図53は、本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの斜視図である。又、図54(a)〜(d)は、それぞれ、図53に示されているV相コイルユニットの正面図、上面図、右側面図、及び左側面図を示している。
本実施の形態12におけるV相コイルユニット301は、実施の形態11におけるU相コイルユニット201と基本的な構成は同じであるが、第2辺部及び第4辺部の位置が、第1辺部及び第3辺部を基準として、実施の形態11のU相コイルユニット201と異なる。従って、本相違点を中心に説明する。尚、本実施の形態12のV相コイルユニット301における各部分を示す符号は、U相コイルユニット201の各部分を示す符号に100を足したものとしており、主要部のみ示している。また、第1方向301i及び第3方向301kは、実施の形態11の第1方向201i及び第3方向201kと同一方向を示している。また、図53及び図54に示されているように、本実施の形態12のV相コイルユニット301における、第2方向301jは、実質上Y軸−方向であり、第4方向301lは、実質上Y軸+方向である。
図53及び図54に示されているように、本実施の形態12のV相コイルユニットは、実施の形態11と同様に、第1辺部301a、第2辺部301b、第3辺部301c、及び第4辺部301dを有しており、捲き始め部303から捲き終り部304まで第1コイル306、第2コイル307、及び第3コイル308の3つのコイルから構成されている。又、本実施の形態12のV相コイルユニット301の第4辺部301dは、図54(b)に示すように、3つの辺部301d、301d、301dから構成されている。尚、第2辺部301bも、3つの辺部301b、301b、301bから構成されている。
図55は、第1コイル306の斜視図である。図に示すように、第1コイル306は、第2辺部306bと第4辺部306dを有しており、それぞれ、辺部301bと辺部301d(図54(b)参照)に相当している。又、第1コイル306は、第1辺部306aと第3辺部306cを有しており、それぞれ辺部301aと辺部301cの一部を構成している。
図54(c)、(d)に示すように、側面から見て、本実施の形態12のV相コイルユニット301は、第1辺部301a及び第3辺部301bの幅方向の中央位置301vにおけるY軸方向延長線近傍に、第2辺部301b及び第4辺部301dが配置されるように形成されている。尚、このY軸方向延長線は、図54(c)、(d)において一点鎖線で示されている。
尚、本発明の、「前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺及び前記第4辺は、前記コイルユニットの前記第1辺の中央の前記コイルよりに配置されている」とは、例えば、本実施の形態12では、側面から見て、第1辺部301a及び第3辺部301bの幅方向の中央位置301vにおけるY軸方向延長線近傍に、第2辺部301b及び第4辺部301dが配置されるように形成されていることに相当する。
(実施の形態13)
以下、本発明のコイルユニットの一例である、実施の形態13におけるW相コイルユニットの構造の説明を行うとともに、本発明のコイルの一例についても同時に説明する。
図56は、本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの斜視図である。又、図57(a)〜(d)は、それぞれ、図56に示されているV相コイルユニットの正面図、上面図、右側面図、及び左側面図を示している。
本実施の形態13におけるW相コイルユニット401は、実施の形態11におけるU相コイルユニット201と基本的な構成は同じであるが、第2辺部及び第4辺部の位置が、第1辺部及び第3辺部を基準として、実施の形態13のU相コイルユニット201と異なる。従って、本相違点を中心に説明する。尚、本実施の形態12のW相コイルユニット401における各部分を示す符号は、U相コイルユニット201の各部分を示す符号に200を足したものとしており、主要部のみ示している。また、第1方向401i及び第3方向401kは、実施の形態11の第1方向201i及び第3方向201kと同一方向を示している。また、図56及び図57に示されているように、本実施の形態13のW相コイルユニット401における、第2方向401jは、実質上Y軸−方向であり、第4方向401lは、実質上Y軸+方向である。
図56及び図57に示されているように、本実施の形態13のW相コイルユニットは、実施の形態11と同様に、第1辺部401a、第2辺部401b、第3辺部401c、及び第4辺部401dを有しており、捲き始め部403から捲き終り部404まで第1コイル406、第2コイル407、及び第3コイル408の3つのコイルから構成されている。又、本実施の形態13のV相コイルユニット401の第4辺部401dは、図57(b)に示すように、3つの辺部401d、401d、401dから構成されている。尚、第2辺部401bも、3つの辺部401b、401b、401bから構成されている。
図58は、第1コイル406の斜視図である。図に示すように、第1コイル406は、第2辺部406bと第4辺部406dを有しており、それぞれ、辺部401bと辺部401d(図57(b)参照)に相当している。又、第1コイル406は、第1辺部406aと第3辺部406cを有しており、それぞれ辺部401aと辺部401cの一部を構成している。
又、図57(c)、(d)に示すように、側面から見て、本実施の形態13のW相コイルユニット401は、その第2辺部401b及び第4辺部401dの位置が、第1辺部401a及び第3辺部401cの幅方向のZ軸+方向端401wのY軸方向延長線近傍に配置されるように形成されている。尚、このY軸方向延長線は、図57(c)、(d)において一点鎖線で示されている。
尚、本発明の「前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺及び前記第4辺は、前記コイルユニットの前記第1辺の他方の表面よりに配置されている」とは、例えば、本実施の形態13では、第2辺部401b及び第4辺部401dの位置が、第1辺部401a及び第3辺部401cの幅方向のZ軸+方向端401wのY軸方向延長線近傍に配置されるように形成されていることに相当する。
(実施の形態14)
以下に、U相コイルユニット201とV相コイルユニット301とW相コイルユニット401を用いた、本発明にかかる実施の形態14におけるステーターについて説明する。
図59(a)は、本実施の形態14におけるステーターの斜視図である、図59(b)及び図59(c)は(a)に示したステーターの平面図及び側面図である。図59に示すように、本実施の形態14におけるステーターは、各々8個ずつのU相コイルユニット201、V相コイルユニット301、及びW相コイルユニット401と、ステーターコア30を備えている。
本実施の形態14のステーターは、実施の形態4のステーターと基本的な構成は同じであるが、挿入されるコイルユニットが異なっている。この相違点を中心に説明する。尚、本実施の形態14において、用いられているステーターコア30は、図20で説明した実施の形態4のステーターコアと同一である。
本実施の形態14のステーターは、実施の形態4のステーターのU相コイルユニット1に代えてU相コイルユニット201が配置され、V相コイルユニット11に代えてV相コイルユニット301が配置され、W相コイルユニット21に代えてW相コイルユニット401が配置されている。
上述したように、U相コイルユニット201、V相コイルユニット301、及びW相コイルユニット401を用いることにより、実施の形態4のステーターと比較して低背化することが可能となる。これは、実施の形態4のステーターコイルの場合、例えば、各コイルユニットの第4辺部1a、11a、21aに着目すると、W相コイルユニット21の第4辺部21aの高さは、U相コイルユニット1の第4辺部1a及びW相コイルユニット11の第4辺部11aよりも高くなる必要がある。しかしながら、本実施の形態14の場合には、W相コイルユニット401の第4辺部401d、V相コイルユニット301の第4辺部301d、及びU相コイルユニット201の第4辺部201dの高さは実質上等しくすることが可能なためである。
尚、上述した実施の形態11〜14で用いたコイルユニットは、3つのコイルから構成されており、各コイルは12ターンとなっているが、これらの数に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
尚、本発明のコイル及びコイルユニットは、実施の形態において、コイル製造治具を用いた製造方法を説明することを考慮し、線材の捲き始め部、及び捲き終わり部を特定して説明した。しかしながら、本発明のコイル及びコイルユニットは、コイル製造治具にとらわれずに上述した捲き方向とは逆に、捲き終わり部から捲き始め部に向かって捲いたものも含まれる。
要するに、線材の両端のうち、どちらか一方を任意に選択することによって、線材の積層方向が決定されることになる。
又、本発明における「実質上同一方向」とは、社会通念上同一方向と認められる範囲内のことであり、本発明における「実質上反対方向」とは、社会通念上反対方向と認められる範囲内のことである。又、本発明における「実質上垂直方向」とは、社会通念上垂直と認められる範囲内のことであり、本発明における「実質上円筒形状」とは、社会通念上円筒形状と認められる範囲内のことである。本明細書における「実質上」とは、社会通念上を意味する。
本発明のコイル製造治具及びコイル製造治具、それらを用いたコイル製造方法及びコイルユニット製造方法によれば、より占積率が向上した、又は、より簡易に線材の形状に限らずコイルユニット及びコイルを製造することが可能であり、ステーター、ローター、及び電機子等として有用である。
本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの正面図、(b) 本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの右側面図、(d)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの左側面図 本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した斜視図 (a)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した上面図、(b)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した側面図 本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した斜視図 (a)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した正面図、(b)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した上面図、(c)本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した左側面図 本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの正面図、(b)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの右側面図、(d)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの左側面図 本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した斜視図 (a)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した上面図、(b)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した左側面図 本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した斜視図 (a)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した正面図、(b)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した上面図、(c)本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した左側面図 本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの正面図、(b)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの右側面図、(d)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの左側面図 本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した斜視図 (a)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した上面図、(b)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの各コイルの間隔を説明のために意図的に離した左側面図 本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した斜視図 (a)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した正面図、(b)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した上面図、(c)本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの1〜3ターンの間隔を説明のために意図的に離した左側面図 (a)本発明の実施の形態4におけるステーターの斜視図、(b)本発明の実施の形態4におけるステーターの平面図、(c)本発明の実施の形態4におけるステーターの側面図 (a)本発明の実施の形態4におけるステーターの平面図、(b)本発明の実施の形態4におけるステーターコアのスロット拡大図、(c)本発明の実施の形態4におけるステーターの斜視図 (a)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の斜視図、(b)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の正面図、(b)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の上面図、(c)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の右側面図 本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の分解斜視図 本発明の実施の形態6におけるU相コイルユニット製造方法を説明するための図 本発明の実施の形態6におけるU相コイルユニット製造方法を説明するための図 本発明の実施の形態6におけるU相コイルユニット製造方法を説明するための図 (a)本発明の実施の形態6におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの正面図、(b)本発明の実施の形態6におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態6におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの右側面図 (a)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具の斜視図、(b)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具と製造されたV相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具の裏面図、(b)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具の上面図、(c)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具の左側面図 (a)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具の斜視図、(b)本発明の実施の形態7におけるV相コイルユニット製造治具の分解斜視図 本発明の実施の形態8におけるV相コイルユニット製造方法を説明するための図 (a)本発明の実施の形態8におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの裏面図、(b)本発明の実施の形態8におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態8におけるU相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの左側面図 (a)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の斜視図、(b)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の裏面図、(b)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の上面図、(c)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の左側面図 (a)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の斜視図、(b)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の分解斜視図 (a)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の第4溝を説明するための図、(b)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の第4溝を説明するための図、(c)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の第4溝を説明するための図、(d)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具の第4溝を説明するための図 (a)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具のスペーサ押さえ治具を説明するための図、(b)本発明の実施の形態9におけるW相コイルユニット製造治具のスペーサ押さえ治具を説明するための図 本発明の実施の形態10におけるW相コイルユニット製造方法を説明するための図 本発明の実施の形態10におけるW相コイルユニット製造方法を説明するための図 (a)本発明の実施の形態10におけるW相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの裏面図、(b)本発明の実施の形態10におけるW相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態10におけるW相コイルユニット製造治具と製造されたU相コイルユニットの左側面図 (a)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の変形例を示す平面図、(b)本発明の実施の形態5におけるU相コイルユニット製造治具の変形例を示す側面図 従来のステーターの斜視図 従来のステーターの要部拡大斜視図 従来の捲線装置の構成図 従来の捲線装置における素線吐出装置の構成図 従来のステーターにおけるU相コイルユニットのみを示した要部拡大斜視図 本発明の実施の形態1におけるU相コイルユニットの第1コイルの斜視図 本発明の実施の形態2におけるV相コイルユニットの第1コイルの斜視図 本発明の実施の形態3におけるW相コイルユニットの第1コイルの斜視図 本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの正面図、(b) 本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの右側面図、(d)本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの左側面図 本発明の実施の形態11におけるU相コイルユニットの第1コイルの斜視図 本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの正面図、(b) 本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの右側面図、(d)本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの左側面図 本発明の実施の形態12におけるV相コイルユニットの第1コイルの斜視図 本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの斜視図 (a)本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの正面図、(b) 本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの上面図、(c)本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの右側面図、(d)本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの左側面図 本発明の実施の形態13におけるW相コイルユニットの第1コイルの斜視図 本発明の実施の形態14におけるステーターの斜視図
符号の説明
1 U相コイルユニット
1a 第1辺部
1b 第2辺部
1c 第3辺部
1d 第4辺部
1e、1f、1g、1h 曲がり部
1i 第1方向
1j 第2方向
1k 第3方向
1l 第4方向
2 平角線
3 捲き始め部
4 捲き終わり部
5 中央空間

Claims (31)

  1. 一本の線材を捲き回すことにより形成された、対向する2辺の組を少なくとも2組有する形状のコイルであって、
    前記対向する2辺のうち、一方を第1辺、他方を第3辺とし、
    前記他の対向する2辺のうち、一方を第2辺、他方を第4辺とし、
    前記第1辺、前記第2辺、前記第3辺、及び前記第4辺は、前記線材の捲き回す方向を基準として、順に配置されており、
    前記2組のうちの1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、
    前記2組のうちの他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、前記特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、かつ前記1組の積層方向と実質上反対方向である、コイル。
  2. 前記線材は、平角線である、請求項1記載のコイル。
  3. 前記平角線は、前記平角線の厚み方向に積層されている、請求項記載のコイル。
  4. 前記平角線は、長さ方向に厚みと幅が連続的に変化している、請求項記載のコイル。
  5. 前記平角線は、長さ方向における任意の箇所において断面積が同一である、請求項記載のコイル。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のコイルが、複数連続的に繋がっている、コイルユニット。
  7. 前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺は、前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺は、前記第4辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されている、請求項記載のコイルユニット。
  8. 前記複数のコイル全ての前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の積層数は、同一である、請求項記載のコイルユニット。
  9. 前記第1辺及び前記第3辺は、実質上円筒形状のステーターのスロットに挿入される前記コイルユニットであって、
    前記第1辺及び前記第3辺における、各々の前記線材の積層方向に対して垂直な方向の前記線材の幅が、前記スロットの幅以下である、請求項記載のコイルユニット。
  10. 前記第1辺及び前記第3辺は、実質上円筒形状のステーターの内側に配置されるローターのスロットに挿入される前記コイルユニットであって、
    前記第1辺及び前記第3辺における、各々の前記線材の積層方向に対して垂直な方向の前記線材の幅が、前記スロットの幅以下である、請求項記載のコイルユニット。
  11. 前記第1辺及び前記第3辺は、実質上円筒形状のアウターローターの内側に配置されるステーターのスロットに挿入される前記コイルユニットであって、
    前記第1辺及び前記第3辺における、各々の前記線材の積層方向に対して垂直な方向の前記線材の幅が、前記スロットの幅以下である、請求項記載のコイルユニット。
  12. 請求項1記載のコイルを製造するためのコイル製造冶具であって、
    前記線材を積層し前記第1辺を形成するための第1溝と、前記線材を積層し前記第2辺を形成するための第2溝と、前記線材を積層し前記第3辺を形成するための第3溝と、前記線材を積層し、前記第4辺を形成するための第4溝とが、前記線材を捲き回す方向に沿って順に配置された冶具本体を備え、
    前記第1溝と前記第3溝における、各々の底面に向かう方向は実質上同一方向であり、
    前記第2溝と前記第4溝における、各々の底面に向かう方向は、実質上同一方向であり、かつ前記第1溝及び前記第3溝の底面に向かう方向に対して、実質上反対方向であり、
    前記各溝の長さ方向における両端は開放されている、コイル製造冶具。
  13. 前記第1溝から第4溝のうち、少なくとも1つの溝の側壁は、前記冶具本体に着脱可能である、請求項12記載のコイル製造冶具。
  14. 請求項6記載のコイルユニットを製造するためのコイルユニット製造治具であって、
    前記線材を積層し前記第1辺を形成するための第1溝と、前記線材を積層し前記第2辺
    を形成するための第2溝と、前記線材を積層し前記第3辺を形成するための第3溝と、前記線材を積層し、前記第4辺を形成するための第4溝とが、前記線材を捲き回す方向に沿って順に配置された冶具本体を備え、
    前記第1溝と前記第3溝における各々の底面に向かう方向は、実質上同一方向であり、
    前記第2溝と前記第4溝における各々の底面に向かう方向は、実質上同一方向であり、かつ前記第1溝及び前記第3溝の底面に向かう方向に対して、実質上反対方向であり、
    前記第2溝と前記第4溝における各々の幅は、前記幅方向に前記複数の線材を平行に配置可能な長さであり、
    前記各溝の長さ方向における両端は開放されている、コイルユニット製造冶具。
  15. 前記第2溝及び前記第4溝の深さは、前記複数のコイルの各積層数のうち最大の積層数と、前記積層方向における前記線材の幅との積よりも大きく、
    前記第1溝及び前記第3溝の深さは、前記複数のコイルの全ての積層数と、前記積層方向における前記線材の幅との積よりも大きい、請求項14記載のコイルユニット製造冶具。
  16. 前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁は、前記溝幅を調整出来るように移動可能である、請求項14記載のコイルユニット製造冶具。
  17. 前記第1溝から第4溝のうち、少なくとも1つの溝の側壁は、前記冶具本体に着脱可能である、請求項14記載のコイルユニット製造冶具。
  18. 前記第2溝及び第4溝の一方の側壁の全部又は一部は、1つ前に形成される前記コイルの第2辺及び第4辺の側面である、請求項14記載のコイルユニット製造冶具。
  19. 前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁を形成する、着脱可能なスペーサを備えた、請求項14記載のコイルユニット製造治具。
  20. 請求項12又は13に記載のコイル製造冶具を用いたコイル製造方法であって、
    前記線材を、前記第1〜4のいずれか所定の溝の任意の位置から配置し、所定の溝の一方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から前記所定の溝の一方の開放端を経て前記所定の溝の前記任意の位置の手前まで配置する捲きつけ工程を所定回数繰り返す工程を備えた、コイル製造方法。
  21. 前記線材は平角線であり、
    前記第1〜4のいずれかの溝に前記線材を配置するとは、前記溝の底面と前記平角線の幅を有する面が対向するように配置することであり、
    前記所定の溝の一方の開放端から、次の溝の一方の開放端を経て、前記次の溝に配置する際には、前記線材をねじりながら、又は、ねじった後、前記次の溝の底面と前記平角線の幅を有する面とが対向するように配置する、請求項20記載のコイル製造方法。
  22. 前記所定の溝とは、前記第1溝であり、
    前記所定回数目の捲きつけ工程は、少なくとも前記第3溝への前記線材の配置までを行う工程である、請求項20記載のコイル製造方法。
  23. 請求項14又は15に記載のコイルユニット製造冶具を用いたコイルユニット製造方法であって、
    前記線材を、前記第1〜4のいずれか所定の溝の任意の位置から配置し、所定の溝の一方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から次の溝の一方の開放端を経てその次の溝に配置し、その溝の他方の開放端から前記所定の溝の一方の開放端を経て前記所定の溝の前記任意の位置の手前まで配置する捲きつけ工程を所定回数繰り返す工程を有する、コイル製造ステップを前記複数のコイルの数に相当する回数、繰り返すユニット繰り返しステップとを備え、
    前記コイル製造ステップ後の、次のコイル製造ステップにおける前記捲きつけ工程は、前記第2溝及び第4溝において、前記コイル製造ステップで形成されたコイルの前記第2辺及び第4辺に隣接して前記線材を配置する工程である、コイルユニット製造方法。
  24. 前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁は、前記溝幅を調整出来るように移動可能であり、
    前記コイル製造ステップの後、次のコイル製造ステップを行う際に、前記側壁を移動させることにより、次のコイル用の前記第2辺及び/又は前記第4辺の幅を確保するステップを更に備えた、請求項23記載のコイルユニット製造方法。
  25. 前記第1溝から第4溝のうち、少なくとも1つの溝の側壁は、前記冶具本体に着脱可能であり
    前記ユニット繰り返しステップの後、着脱可能な前記側壁を取り外して捲き回された前記線材を取り外す、取り外しステップを更に備えた、請求項23記載のコイルユニット製造方法。
  26. 前記コイルユニット製造治具は、前記第2溝及び/又は第4溝の一方の側壁を形成する、着脱可能なスペーサを備え、
    前記コイル製造ステップの後、次のコイル製造ステップを行う際に、前記スペーサを挿入するステップを更に備えた、請求項23記載のコイルユニット製造方法。
  27. 前記コイル製造ステップの後、前記側壁を移動させることにより、前記スペーサの幅を含む次のコイル用の前記第2溝及び/又は前記第4溝を確保するステップを更に備えた、請求項26記載のコイルユニット製造方法。
  28. 実質上円筒形状の、前記円筒形状の中心軸に向かって形成された複数のコア及びスロットを有するステーターコアと、
    前記第1辺及び前記第3辺が、各々2つの前記スロットに挿入されることにより前記コアに装着されている請求項記載のコイルユニットとを備えた、ステーター。
  29. 実質上円筒形状のステーターコアの内側に配置される、複数のコア及びスロットを有するローターコアと、
    前記第1辺及び前記第3辺が、各々2つの前記スロットに挿入されることにより前記コアに装着されている請求項10記載のコイルユニットとを備えた、ローター。
  30. 実質上円筒形状のアウターローターの内側に配置される、複数のコア及びスロットを有するステーターコアと、
    前記第1辺及び前記第3辺が、各々2つの前記スロットに挿入されることにより前記コアに装着されている請求項11記載のコイルユニットとを備えた、ステーター。
  31. 実質上円筒形状の、前記円筒形状の中心軸に向かって形成された複数のコア及びスロットを有するステータコアと、
    U相コイルユニットとして用いられる請求項7記載のコイルユニットと、
    相コイルユニットとして用いられる、
    一本の線材を捲き回すことにより形成された、対向する2辺の組を少なくとも2組有する形状のコイルであって、前記対向する2辺のうち、一方を第1辺、他方を第3辺とし、前記他の対向する2辺のうち、一方を第2辺、他方を第4辺とし、前記第1辺、前記第2辺、前記第3辺、及び前記第4辺は、前記線材の捲き回す方向を基準として、順に配置されており、前記2組のうちの1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、前記2組のうちの他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、前記特定される各々の積層方向は、互いに異なっており、且つ前記1組の積層方向に対して、90度より大きく、180度より小さい方向である、コイルが複数連続繋がっており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺は、前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺は、前記第4辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されている、コイルユニットと、
    相コイルユニットとして用いられる、
    一本の線材を捲き回すことにより形成された、対向する2辺の組を少なくとも2組有する形状のコイルであって、前記対向する2辺のうち、一方を第1辺、他方を第3辺とし、前記他の対向する2辺のうち、一方を第2辺、他方を第4辺とし、前記第1辺、前記第2辺、前記第3辺、及び前記第4辺は、前記線材の捲き回す方向を基準として、順に配置されており、前記2組のうちの1組の前記第1辺及び前記第3辺における、前記線材の捲き始めと捲き終わりによって特定される各々の積層方向は、互いに実質上同一方向であり、前記2組のうちの他の1組の前記第2辺及び前記第4辺における、前記特定される各々の積層方向は、互いに実質上反対方向であり、かつ前記1組の積層方向に対して、実質上垂直方向である、コイルが複数連続繋がっており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第1辺は、前記各々の第1辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第3辺は、前記各々の第3辺の表面が互いに隣接するように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺は、前記第2辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第2辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されており、
    前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺は、前記第4辺の側面の垂直方向から見ると、前記複数のコイルにおける各々の前記第4辺の側面が、前記コイル間で、少なくとも一部が互いに重なるように配置されている、コイルユニットとを備え、
    前記U相コイルユニット、前記V相コイルユニット、及び前記W相コイルユニットは、前記スロットに各々の前記第1辺及び前記第3辺が挿入されることにより前記コアに装着され、
    前記V相コイルユニットの前記第2辺及び前記第4辺の前記線材の重なる方向は、前記U相コイルユニットと前記W相コイルユニットと干渉しないように形成されている、ステーター。
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