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JP4421463B2 - 球状鋳物砂及びそれを用いて得られる鋳型並びに鋳物の製造法 - Google Patents

球状鋳物砂及びそれを用いて得られる鋳型並びに鋳物の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、鋳鋼、鋳鉄、アルミニウム、銅およびこれらの合金等の鋳造用鋳型に使用される球状鋳物砂および鋳造用鋳型に関する。
従来から鋳物砂として珪砂が広く使用されている。珪砂は鉱産物であるため形態が不定形であり、流動性に欠け、充填性が悪い。それゆえ、珪砂からなる鋳型の表面は荒く、従って、鋳造品(鋳物)の表面が荒れ、後工程である研磨工程への負荷が大きくなる。また、珪砂の構成鉱物である石英は鋳造時の熱負荷によりクリストバライト等へ結晶変態し、その時の体積変化により崩壊するため、珪砂は鋳物砂としての再生効率が低い。これらの問題を解決する手段として、球状鋳物砂(たとえば、特許文献1参照)や、高珪酸質球状鋳物砂およびその製造方法(たとえば、特許文献2参照)が開示されている。これらは、原料組成物を球形に造粒した後、ロータリーキルン等で焼成するものである。しかしながら、得られる鋳物砂の球形度は低く、そのため流動性および充填性は不充分であり、鋳物表面の荒れを改善する効果は小さい。また、焼結法であるため多くの開気孔が存在した吸水率の大きい多孔質のものしか得られない。その結果、鋳型の強度が不充分で、鋳型作製時に多量のバインダーを必要とするため、ガス欠陥が増え鋳物砂としての再生が困難となる。これを解決する方法として球状鋳物砂(たとえば、特許文献3)が開示されているが、得られる鋳物表面の平滑性については、更なる向上が望まれる。
一方、鋳造品の製造において、より、表面が平滑な鋳物を製造しようとすると、鋳物砂の平均粒子径を細かくしなければならないが、従来の鋳物砂の場合、細かくすればするほど鋳型強度が低下するため、バインダーを多量に入れる必要があった。特に有機バインダーにおいては、バインダーの熱分解ガスによるガス欠陥の懸念が大きくなっていた。すなわち、良好な鋳肌とガス欠陥のない鋳物を両立することが非常に困難であった。
そのため、平滑な表面を持つ鋳物を作るためには、比較的粗い鋳物砂で鋳型を作成し、表面に塗型をする手法などが取られていたが、塗型工程は煩雑であるとともに、刷毛痕やタレが発生し、鋳物の外観を悪くする。
特開平4−367349号公報(第2頁) 特開平5−169184号公報(第2頁) 特開2004−202577号公報(第2頁)
本発明は、バインダー添加量が少量でも鋳型強度が維持でき、ガス欠陥が発生せず、かつ表面が平滑な鋳物が得られる鋳型を提供することを課題とする。
本発明者らは、火炎溶融法による球状鋳物砂について、鋭意検討の結果、極めて限定された範囲の平均粒子径を有するものが、従来技術と全く異なり、粒子径を細かくしても鋳型強度の低下が起きず、逆に鋳型強度に優れ、更にこのような鋳物砂を用いることで表面が更に平滑でかつガス欠陥のない鋳物を製造することが出来ることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、火炎溶融法にて製造された、平均粒子径が0.03〜0.1mmの球状鋳物砂に関する。
また、本発明は、上記本発明の球状鋳物砂を用いて得られる鋳型、及び該鋳型を、塗型を形成せずに用いる鋳物の製造法、該鋳型を、肌砂として用いる鋳物の製造法に関する。
本発明により、強度が高く、ガス欠陥が少なく、表面が平滑な鋳物が得られる鋳型を実現できる鋳物砂が提供される。
本発明の球状鋳物砂は、平均粒子径が0.03〜0.1mmの範囲にある。平均粒子径は平滑な鋳物が得られる観点、及び混練砂の流動性の観点から、0.03〜0.07mmが好ましく、0.04〜0.07mmがより好ましい。
前記平均粒径は以下のようにして求めることができる。すなわち、球状鋳物砂粒子の粒子投影断面からの球形度=1の場合は直径(mm)を測定し、一方、球形度<1の場合は球状鋳物砂粒子の長軸径(mm)と短軸径(mm)を測定して(長軸径+短軸径)/2を求め、任意の100個の球状鋳物砂粒子につき、それぞれ得られた値を平均して平均粒径(mm)とする。長軸径と短軸径は、以下のように定義される。粒子を平面上に安定させ、その粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最小となる粒子の幅を短軸径といい、一方、この平行線に直角な方向の2本の平行線で粒子をはさむときの距離を長軸径という。
なお、球状鋳物砂粒子の長軸径と短軸径は、光学顕微鏡またはデジタルスコープ(例えば、キーエンス社製、VH−8000型)により該粒子の像(写真)を得、得られた像を画像解析することにより求めることができる。また、球形度は、得られた像を画像解析することにより、該粒子の粒子投影断面の面積および該断面の周囲長を求め、次いで、〔粒子投影断面の面積(mm2 )と同じ面積の真円の円周長(mm)〕/〔粒子投影断面の周囲長(mm)〕を計算し、任意の50個の球状鋳物砂粒子につき、それぞれ得られた値を平均して求める。
本発明の球状鋳物砂の形状である球状とは、球形度0.88以上、好ましくは0.90以上のものをいう。球状であるか否かについては、たとえば、後述の実施例に記載するように、鋳物砂を光学顕微鏡やデジタルスコープ(たとえば、キーエンス社製、VH−8000型)等で観察し、判定することができる。
更に強度向上、流動性の向上の観点から、本発明の球状鋳物砂は、その球形度が、0.95以上であるものが好ましく、0.98以上であるものがより好ましく、0.99以上であるものがさらに好ましい。
本発明の球状鋳物砂の組成は、耐火性、熱膨張性の観点から、Al23及び/又はSiO2を主成分とするのが好ましい。ここで「主成分」とは、Al23及び/又はSiO2が合計量で鋳物砂全体の全成分中に60重量%以上含有されていることをいう。更に、耐火性の向上という観点から、それらの合計量として、球状鋳物砂の全成分中、好ましくは65〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%である。
また、Al23/SiO2重量比率は1〜15が好ましい。耐火性および鋳物砂の再生効率の向上の観点から、1.2〜12が更に好ましく、1.5〜9がより好ましい。
なお、本発明の球状鋳物砂に主成分以外の成分として含まれ得るものとしては、たとえば、MgO、Fe23、TiO2、K2O、Na2O等の金属酸化物が挙げられる。Fe23とTiO2 が含まれる場合、それらの含有量としてはそれぞれ10重量%以下が好ましい。また、Fe23の含有量は10重量%以下が好ましい。K2OとNa2Oが含まれる場合、それらの含有量としては合計量として3重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下である。
また、本発明の球状鋳物砂の吸水率(重量%)としては、鋳型の製造の際に使用するバインダーの鋳物砂内部への吸収によるバインダー使用量の増加の抑制や、鋳型強度の向上等の観点から、3重量%以下が好ましく、0.8重量%以下がより好ましく、0.3重量%以下がさらに好ましい。吸水率はJIS A1109細骨材の吸水率測定方法に従って測定することができる。
なお、球状鋳物砂の吸水率は、火炎溶融法により該砂を調製した場合、該方法以外の焼成方法により調製した砂と比べて、同じ球形度であれば、通常、吸水率は低くなる。
一方、本発明の球状鋳物砂の球形度が0.98以上である場合、かかる球状鋳物砂が、珪砂等の流動性の低い公知の鋳物砂(球形度が0.98未満の鋳物砂)との混合物中に好ましくは50体積%以上含有されておれば、該混合物からなる鋳物砂は充分に本発明の所望の効果を発揮し得る。すなわち、前記のような公知の鋳物砂に本発明の球状鋳物砂を徐々に添加していけば、添加量に応じて本発明の所望の効果を発揮するようになるが、前記混合物からなる鋳物砂中に、前記所定の球形度を有する本発明の球状鋳物砂が50体積%以上含まれると、その効果はより顕著になる。なお、当該混合物からなる鋳物砂中の、球形度が0.98以上である本発明の球状鋳物砂の含有量としては、より好ましくは60体積%以上、さらに好ましくは80体積%以上である。従って、本発明の球状鋳物砂としては、その利用性に優れることから、球形度が0.98以上であるものが特に好適である。また、かかる球状鋳物砂を50体積%以上含む鋳物砂は、本発明の球状鋳物砂と同等の効果を発揮し得ることから、かかる鋳物砂も本発明に包含される。すなわち、本発明により、火炎溶融法にて製造された、平均粒子径が0.03〜0.1mm、球形度が0.98以上の球状鋳物砂を50体積%以上含有する鋳物砂が提供される。
前記の通り、本発明の球状鋳物砂は、特開2004−202577号に例示されるような火炎溶融法により製造される。特に、本発明の球状鋳物砂の製造に当たっては、0.02〜0.12mmの平均粒径をもつ粉末粒子を出発原料とし、火炎中で溶融し球状化しても構わないし、異なる粒径の粉末粒子を火炎溶融処理した後、分級して得てもかまわない。
出発原料としての粉末粒子を火炎中で溶融して球状化する工程では、上記のような出発原料を酸素等のキャリアガスに分散させ、火炎中に投入することによって溶融し、球状化を行うことができる(火炎溶融法)。好適な態様においては、下記火炎中に投入する。
用いる火炎は、プロパン、ブタン、メタン、天然液化ガス、LPG、重油、灯油、軽油、微粉炭等の燃料を酸素と燃焼させることによって発生させることができる。また、粉末粒子は、N2不活性ガス等を電離させて生じるプラズマジェット火炎中でも好適に溶融し、球状化できる。
本発明の球状鋳物砂および該鋳物砂と公知の鋳物砂との混合物からなる鋳物砂(以下、これらの鋳物砂を本発明の鋳物砂と略記する)は、鋳鋼、鋳鉄、アルミニウム、マグネシウム、銅およびこれらの合金等の鋳型用途に好適に使用されうる。特に、アルミニウム、マグネシウム、銅合金等の非鉄金属、中でもアルミニウムにおいては、注湯温度が比較的低いため、特に、鋳物表面が平滑になる効果が大きいため好ましい。また、ダイキャスト、低圧鋳造、金型鋳造等の中子として主型に匹敵する鋳肌が得られるため好適に用いられる。また、金属、プラスチック等への充填材としても使用することができる。
本発明の鋳型組成物は、上記球状鋳物砂とそれらを結合するバインダーからなることが好ましい。バインダーとしては、粘土、水ガラス、シリカゾル、エチルシリケート、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩などの無機塩等の無機質バインダー、またはフラン樹脂、フェノール樹脂、フランフェノール樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂等の有機質バインダーが好適に用いられる。硬化方法としては、自硬性法、熱硬化法、ガス硬化法等、従来公知の硬化方法が用いられるが、自硬性法、熱硬化法が好適に用いられる。これらバインダーと球状鋳物砂が混合され、公知の方法に従って鋳型が造型される。
本発明の球状鋳物砂は、特定の平均粒子径を持ち、好ましくは特定の成分組成と大きな球形度を持つ点に大きな特徴の1つを有する。かかる構成を有することから、流動性に優れ、高強度かつ表面が平滑な鋳造用鋳型の製造が可能となる。また、従来に比べて少ないバインダー量で鋳型を製造することができ、再生が容易である。
しかも、本発明においては、鋳物砂が球形でかつ砂の表面が平滑なため、粒子径をより細かくしても鋳型強度が低下しない。むしろ、充填性が向上するため鋳型強度が高くなり、バインダー添加量を減らすことも出来、ガス欠陥の低減に寄与できるため好ましい。
本発明の球状鋳物砂は、アルカリフェノール鋳型やシェルモールド法において好適に用いられる。
高強度の鋳造用鋳型を得る観点から、バインダーの使用量としては、本発明の鋳物砂100重量部に対して、バインダーを0.05〜5重量部使用するのが好適である。
本発明の球状鋳物砂を含む鋳物砂から得られた鋳型は、鋳物に接する面、すなわち肌砂として用いることで最大の効果を発現する。特に溶湯を充填するための鋳型の通気性という観点からは、鋳物に接しない面については火炎溶融法による鋳物砂を含めた従来公知の鋳物砂が用いられる。特に鋳物砂の平均粒径が0.05mm以下の場合、裏砂に平均粒径0.015mm以上の骨材を用いることが好ましい。
また、鋳物表面の平滑性が要求されない部分については、平均粒子径が0.150mm以上の従来公知の鋳物砂を用いても良い。
このようにして得られる鋳型組成物は、高強度であり、しかもその表面が平滑である。従って、この鋳造用鋳型で鋳造すると、表面荒れが小さく、後工程である研磨工程への負荷が小さい鋳物が得られる。塗型を用いずに、平滑な鋳物が得られるため、塗型の塗布工程の削減や塗型の塗布厚みのフレによる鋳物の寸法フレが少なくなる。また、形状によっては金型並みの表面平滑性が得られるため、高価な金型を作成する必要がなくなる。
特に、機械加工が難しいガスやオイル・水などの流体と接する内面を持つ鋳物部品、例えば自動車のエグゾーストマニホールドやエンジン用部品やポンプ用部品、摺動面を持つ工作機械部品などに有用である。
また、前記鋳物をさらに適宜加工することにより、表面が平滑な構造物が得られる。当該構造物としては、たとえば、金型、エンジン部材、工作機械部材、建築部材、電器器具のフレーム等が挙げられる。
以上のような、優れた性質を有する鋳造用鋳型、鋳物および構造物、それを用いた機械、設備等は、本発明に包含される。
実施例1
Al23とSiO2を合計量で97重量%含有する、Al23/SiO2重量比率が1.7、含水率が0重量%、平均粒径が0.12mm、長軸径/短軸径比が1.5、のムライト粉末(柴田セラミックス製合成ムライト粉末)を出発原料とし、当該粉末を、酸素をキャリアガスとして用い、LPG(プロパンガス)を対酸素比(容量比)1.1で燃焼させた火炎(約2000℃)中に投入し、単分散した球状鋳物砂を得た。得られた鋳物砂は、Al23とSiO2を合計量で97重量%含有しており、Al23/SiO2重量比率が1.7、平均粒径が0.095mm、球形度が0.99、吸水率が0.3重量%、粒子密度が2.9g/cm3であった。該鋳物砂にアルカリフェノールバインダーを加え、混合し、自硬性鋳型造型法に従って硬化させ、鋳型組成物を得た。具体的には、該鋳物砂100重量部に対して、硬化剤QX130(花王クエーカー製、アルカリフェノール用硬化剤)を0.24重量部加え、ミキサーにて混合した後、カオーステップS660(花王クエーカー製、アルカリフェノール樹脂)を1.2重量部添加混合し、内径50mm×高さ50mmHの木型に充填して、24時間後木型より抜型し、鋳型強度を測定した。
また、本鋳型組成物を用いて、図1に示す形状の中子を金型を用いて作成し、図2に示すように主型(6号硅砂にて作成)にセットして、アルミニウム熔湯(成分AC4C)を注湯した。中子の鋳型と、鋳物の中子面の平滑性を表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、小坂研究所製)により、表面粗さ(中心線平均粗さ:Ra)として測定した。Raが小さいほど表面平滑性に優れる。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1で得た鋳物砂を篩い分けにて平均粒子径0.065mmに調整した鋳物砂を用いた以外は実施例1と同様に鋳物砂を得た。該鋳物砂を用いて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1で得た鋳物砂を篩い分けにて平均粒子径0.055mmに調整した鋳物砂を用いた以外は実施例1と同様に鋳物砂を得た。該鋳物砂を用いて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
原料の平均粒径を0.15mmとした以外は実施例1と同様に鋳物砂を得た。得られた鋳物砂の平均粒径は0.13mmであった。該鋳物砂を用いて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2、3
実施例1と同様の原料粉末を用い、スプレードライヤーを用いて球状に造粒した粒子を電気炉にて焼成することにより表1に示した平均粒子径を持つ球状鋳物砂を得た。該鋳物砂を用いて実施例1同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例4、5
市販のアルバニー珪砂を用い、適宜分級することで表1に示す粒子径の鋳物砂を得た。該鋳物砂を用いて実施例1同様の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004421463
これらの結果から、平均粒子径が0.1mm以下の火炎溶融法によって製造された球状鋳物砂を用いて鋳型を製造すると、非常に平滑な鋳物を得ることが出来、また、このような粒子径においても、他の製造法の鋳物砂と異なり、高い強度を維持できるため、バインダー添加量を多くする必要がなく、ガス欠陥が低減できることがわかる。なお、表1の結果を図3のグラフにまとめた。図3において、「実」は実施例を、「比」は比較例を意味する。
実施例4
実施例2の平均粒子径0.065mmの鋳物砂を肌砂として、5号珪砂を裏砂として使用し、図2の形状の鋳型を作成した。肌砂の厚みは約1cm〜4cmになるようにした。本鋳型にてアルミニウム熔湯を注湯した。得られた鋳物は表面が非常に平滑でガス欠陥がなかった。
比較例6
比較例5に用いた平均粒径80μmの珪砂を肌砂として実施例4と同様の試験を行った。鋳型強度を十分にするため、樹脂の添加量は2.8%必要であった。得られた鋳物は表面がきれいな部分があったものの、ガス欠陥が発生していた。
実施例5、6及び比較例7
実施例1、3及び比較例1の鋳物砂を用いて、RCSを製造した。具体的には、鋳物砂を150℃で加熱した後、鋳物砂100重量部に対してフェノール樹脂(AVライト、旭有機材工業株式会社)を1.0重量部添加して混練した。次いで、温度を105℃に下げ、この温度でヘキサメチレンテトラミン水溶液(濃度18重量%)(硬化剤)を鋳物砂100重量部に対して0.83重量部(固形分換算では0.15重量部)添加して混練し、更に冷風を吹き込みながら混練した。更に、流動性を高めるためにステアリン酸カルシウム(滑剤)を鋳物砂100重量部に対して0.05重量部添加して混練することによりRCSを得た。
得られたRCSを、図1に示す形状の中子用の金型に充填し、250℃、90秒で焼成し、中子鋳型を得た。鋳型の抗折力をJIS K−6910法に従って測定した。
また、上記で得られた中子鋳型を図2に示すように主型(6号硅砂にて作成)にセットして、アルミニウム熔湯(成分AC4C)を注湯した。中子の鋳型と、鋳物の中子面の平滑性を表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、小坂研究所製)により、表面粗さ(中心線平均粗さ:Ra)として測定した。Raが小さいほど表面平滑性に優れる。結果を表2に示す。
Figure 0004421463
実施例、比較例で用いた中子の概略図 図1の中子を用いたアルミニウム鋳造法の概略図 実施例、比較例の鋳物砂の平均粒子径と鋳型強度の関係をまとめたグラフ

Claims (7)

  1. 火炎溶融法にて製造された、平均粒子径が0.040.07mmの球状鋳物砂。
  2. Al23及び/又はSiO2を主成分として含有する請求項1記載の球状鋳物砂。
  3. 請求項1又は2記載の球状鋳物砂を用いて得られる鋳型。
  4. 球状鋳物砂100重量部に対して、バインダーを0.05〜1.2重量部使用して得られる、請求項3記載の鋳型。
  5. 請求項3又は4記載の鋳型を、塗型を形成せずに用いる鋳物の製造法。
  6. 請求項3又は4記載の鋳型を、肌砂として用いる鋳物の製造法。
  7. 鋳物がアルミニウム鋳物である請求項又は記載の鋳物の製造法。
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