JP4418567B2 - マルチビーム走査光学系及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は光走査装置に関し、特に、光源手段から出射した光束を光偏向器としてのポリゴンミラーにより反射偏向させ、結像光学系を介して被走査面上を光走査して画像情報を記録するようにした電子写真プロセスを有するレーザービームプリンターやデジタル複写機等の画像形成装置に好適なマルチビーム光走査光学系において、光学部品の製造誤差・組立誤差によっても走査線ライン間隔が左右非対称に変化せずピッチムラの無い良好な画像が常に得られる光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図20は、従来のマルチビーム走査装置の主走査方向断面図である。複数の光源手段1から変調され出射した複数の光束は、コリメータレンズ2により略平行光束に変換され、開口絞り3によって前記光束を制限して副走査断面内にのみ所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面内においてはそのまま略平行光束の状態で出射する。副走査断面内においては収束してポリゴンミラー5(光偏向器)の偏向反射面5aにほぼ線像として結像する。そしてポリゴンミラーで反射偏向された光束はfθ特性を有する結像光学系6を介して被走査面7(感光体ドラム面)上に導光され、前記ポリゴンミラーを回転させることによって前記被走査面7(感光体ドラム面)上を光走査して画像情報の記録を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、光源手段1、ポリゴンミラー5、結像光学系6を構成する光学部品等には製造時や組立時に生じた傾きや平行シフト(製造誤差・組立誤差)があり、被走査面上に導光された複数の光束は設計とは異なる位置を光走査されることになる。具体的には、各光束によって描かれる走査線(ライン)のピッチ間隔についてみると、マルチビームの各光束毎に又被走査面7上の走査位置毎に設計値からのズレ量が異なり、ラインピッチ間隔は走査位置によって広がったり狭まったりして画像上ではピッチムラとなって現れる。
【0004】
一方、各光学部品における製造誤差・組立誤差を小さく抑えて被走査面上を光走査する際に設計値からのズレ量を低減させてラインピッチ間隔の変化量を小さく抑えることはできるが、製造精度及び組立精度を向上させると大幅なコストアップを招く。
【0005】
そこで、本発明は、各光学部品における製造誤差・組立誤差に対する敏感度を低減させてラインピッチ間隔の変化量を小さく抑え、ピッチムラがなく常に良好なる画像を形成させることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明は、複数の発光点が主走査方向にある間隔を有して配列された光源手段と、前記光源手段から発せられたマルチビームを集光させる入射光学系と、前記光源手段から発せられたマルチビームを反射偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって反射偏向されたマルチビームを感光体である被走査面上にスポットとして結像させる少なくとも1枚の結像レンズによって構成されるfθ結像光学系とを有するマルチビーム走査光学系において、前記マルチビームのうちある一つの光束をMBA、隣の光束をMBBとし、主走査方向において光束MBA、MBBが互いに異なる光路を通って前記被走査面上の同一位置に到達する際、前記光束MBAにおける前記結像レンズの副走査方向の結像倍率をβla、前記結像レンズよりも後ろの光学系の副走査方向の結像倍率をβl'a 、前記光束MBBにおける前記結像レンズの副走査方向の結像倍率をβlb、前記結像レンズよりも後ろの光学系の副走査方向の結像倍率をβl'b 、前記被走査面上の副走査方向の画素密度をA(dpi)としたとき式(1)を満足させるようにしている。
【0007】
【数7】
又、本発明においては、上述したマルチビーム走査光学系において、前記マルチビームのうちある一つの光束をMBA、隣の光束をMBBとし、主走査方向において光束MBA、MBBが互いに異なる光路を通って前記被走査面上の同一位置に到達する際、前記光束MBAにおける前記結像レンズのレンズ面の副走査方向の結像倍率をβsa、前記レンズ面よりも後ろの光学系の副走査方向の結像倍率をβs'a 、前記光束MBBにおける前記結像レンズのレンズ面の副走査方向の結像倍率をβsb、前記レンズ面よりも後ろの光学系の副走査方向の結像倍率をβs'b 、前記被走査面上の副走査方向の画素密度をA(dpi)としたとき式(8)を満足させるようにしている。
【0008】
【数8】
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
[実施形態1]
図1は、実施形態1のマルチビーム走査装置の主走査断面図である。1は光源手段である半導体レーザアレイであり、半導体レーザアレイ1から出射した2つの光束は1枚のコリメータレンズ2で平行光束とされて副走査方向の光束幅を規定する絞り3aを通過して副走査方向のみに正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4で主走査方向に長手の線像に結像される。そして、半導体レーザアレイ1から出射された2光束はシリンドリカルレンズ4の後ろに配置された主走査方向の光束幅を規定する絞り3bを通過して前記線像の近傍に偏向反射面5aがくるように配置された偏向手段であるポリゴンミラー5で反射偏向され、2枚の結像レンズ6a,6bで構成される結像光学系6を介して被走査面である感光体ドラム面7上に導光される。ポリゴンミラー5が図中の矢印の方向に回転するに伴い被走査面7上を光走査をしている。
【0011】
図2は、実施形態1のマルチビーム走査装置の具体例を示す表である。ここでは、2つの発光点を有する半導体レーザアレイ1を用いる。この表に示すように、それぞれの発光点から出射した2光束が被走査面7上へ到達した時の副走査方向の間隔が画素密度に相当する間隔と一致するように半導体レーザアレイ1を2.9398deg回転させて調整している。このとき2つの発光点は副走査方向に4.616μmの間隔で配置されると同時に主走査方向においても89.882μmの間隔で配置されている。
【0012】
図3は、主走査方向に対応する母線方向を表す式である。この式においては、光軸との交点を原点とし、光軸方向をx軸、主走査面内において光軸と直交する軸をy軸、副走査面内において光軸と直交する軸をz軸としている。
【0013】
図4は、副走査方向(光軸を含み主走査方向に対して直交する方向)に対応する子線方向を表す式である。
【0014】
図5は、実施形態1のマルチビーム走査装置の副走査断面光路図である。ポリゴンミラーの偏向反射面5aで反射偏向された光束は結像レンズ6a及び結像レンズ6bによって被走査面7上に結像される。このとき、結像レンズ6aに組立誤差による副走査方向の平行シフトΔが生じると、ポリゴンミラーの偏向反射面5aで反射傾向された光束は結像レンズ6aによって点p' へ集光されるように進み、結像レンズ6bによって被走査面7上の点pに結像される。
【0015】
被走査面7上の点pは設計値の結像位置とは副走査方向にZだけズレており結像レンズ6aの副走査方向の結像倍率をβl、結像レンズ6bの副走査方向の結像倍率をβl' としたとき式(10)で表される。
【0016】
【数9】
ここで、2つの発光点から発せられた2光束の一方をA他方をBとしたとき、光束A,Bにおける結像レンズ6aの副走査方向の結像倍率を夫々βla,βlbとし、結像レンズ6bの副走査方向の結像倍率を夫々βl'a ,βl'b としたとき、結像レンズ6aに組立誤差による副走査方向の平行シフトΔが生じた場合における被走査面7上に到達する位置の設計値からのズレ量Za,Zbはそれぞれ式(20)、式(30)で表される。
【0017】
【数10】
【0018】
【数11】
このとき、ラインピッチ間隔の変化量Δdの絶対値は式(40)で与えられる。
【0019】
【数12】
一般的に組立誤差は大きくても0.1(mm)であり、ラインピッチ間隔変化に対する敏感度をρとすると、これが副走査方向の画素密度A(dpi)の10%よりも小さくなるように抑えるためには式(50)が満たされればよい。
【0020】
【数13】
ここでは2枚の結像レンズで構成される結像光学系を例にあげたが、1枚の結像レンズで構成される場合の様に前記結像レンズの後方に光学系が無い場合は前記結像レンズよりも後方の結像倍率βl' =1とすればよく、又前記結像レンズの後方に複数枚の光学部品で構成される光学系がある場合には、それらの合成結像倍率をβl' に与えればよい。又、結像倍率とは各光束の光路に沿った実質的な結像倍率である。
【0021】
製造誤差による各レンズ面の副走査方向の平行シフトに関しても同様であり、光束A,Bにおける結像レンズ6aのポリゴンミラー5側の面の副走査方向の結像倍率を夫々βsa,βsbとし、結像レンズ6aの被走査面7側の面から結像レンズ6bの被走査面7側の面までの合成の副走査方向の結像倍率を夫々βs'a ,βs'b としたとき、結像レンズ6aのポリゴンミラー5側の面の製造誤差によるラインピッチ間隔変化量を副走査方向の画素密度A(dpi)の10%よりも小さくなるように抑えるためには式(60)が満たされればよい。
【0022】
【数14】
図6は、半導体レーザアレイ1からポリゴンミラー5の偏向反射面5aまでの光学系すなわち入射光学系の主走査方向の断面図である。半導体レーザアレイ1の2つの発光点9a,9bから出射した2光束A,Bはコリメータレンズ2によって平行光束とされ絞り3bで主走査方向の光束幅を決定されてポリゴンミラー5の偏向反射面5aへ到達する。このとき発光点9a,9bは主走査方向に間隔を有しているため2つの光束A,Bはある角度でコリメータレンズ2を出射し、絞り3bの中心でお互いの主光線が交差して偏向反射面5aへ到達するので偏向反射面5a上では光束A,Bの主光線はある間隔を有する。
【0023】
発光点の主走査方向の間隔をdms(mm)、コリメータレンズの(主走査方向の)焦点距離をfco(mm)、主走査方向の光束幅を決定する絞りから偏向反射面までの光路長をLap(mm)としたとき、偏向反射面上では光束A,Bの主光線の主走査方向の間隔dmp(mm)は式(70)で表わされる。
【0024】
【数15】
図7は、ポリゴンミラー5から被走査面7までの光学系すなわち結像光学系6の主走査方向の断面図である。偏向反射面5aで反射偏向された光束A(実線)、B(破線)が平行なとき結像光学系6により被走査面7上の主走査方向の同一位置に結像される。しかし、上述したように光束A,Bは異なる角度で偏向反射面5aへ入射するので被走査面7上の同一位置に結像されるためにはポリゴンミラー5を微小角回転させる必要がある。実施形態1の具体例として表で示したマルチビーム走査装置においてはその角度は6.271(分)である。実際には2つの光束A,Bの書き出しのタイミングを微小時間ずらすことでこれを達成している。
【0025】
ポリゴンミラー5後の光束A,Bは平行のままある間隔で結像レンズ面へ入射するが、結像レンズ面へ入射する位置が異なるために主走査方向の入射角θi、光路長Lli及び子線曲率半径Rsに差が生じる。これらは副走査方向の結像倍率を変化させる要因であり、特に結像レンズ面に非球面を使用している場合は主走査方向の入射角差がかなり大きくなる部分があり、それに伴って結像倍率の差も増大する。
【0026】
そこで実施形態1におけるマルチビーム走査装置では、主走査方向の光束幅を決定する絞り3bを偏向反射面5a近傍に配置して2光束A,Bの間隔を狭めて結像レンズ面へ入射する位置における入射角差を小さく抑えることで結像倍率の差を小さくし、各光学部品に製造誤差及び組立誤差が生じた時のラインピッチ間隔変化量に対する敏感度を低減させている。
【0027】
ここで2光束A,Bは結像光学系6によって被走査面7上の主走査方向の同一位置に結像しているので、被走査面7へ入射する際の2光束A,Bの主光線が成す角度aが小さければ結像レンズ面へ入射する位置における入射角差も小さい。そこで、角度aが式(80)を満足するように入射光学系を構成すればよい。
【0028】
【数16】
式(80)に式(70)を代入すると、式(90)が導かれる。
【0029】
【数17】
ここで、kは結像光学系6のfθ係数であり、式(90)を満たすように入射光学系を構成すれば各光学部品に製造誤差及び組立誤差が生じた時のラインピッチ間隔変化量を所定のピッチ間隔の10%以内に抑えることができる。
【0030】
図8は、従来のマルチビーム走査装置と実施形態1のマルチビーム走査装置における入射光学系の構成と被走査面7へ入射する際の2光束A,Bの主光線が成す角度を示す表である。
【0031】
図9は、従来のマルチビーム走査装置と本実施形態のマルチビーム走査装置において、製造誤差によってfθレンズ6bの被走査面7側の面が副走査方向に+10μm平行シフトし、組立誤差によってfθレンズ6aが−10μm平行シフトした場合のラインピッチ間隔の変化量を示すグラフである。走査長SLをk×f×θと表す時のfθ係数kは136.2mmである。
【0032】
主走査方向の光束幅を決定する絞り3bからポリゴンミラー5の反射偏向面5aまでの光路長LapをLap=76.3mmからLap=25.0mmと短くしたことでラインピッチ間隔変化量の最大値を、図に示すように、従来の3.23μmから1.08μmへ低減させた。これを画素密度で決まる所定のラインピッチ間隔(1200dpi時で21.2μm)に対する比率で比較すると、従来のマルチビーム走査装置ではラインピッチ間隔変化量は15.3%に相当していたのに対して実施形態1のマルチビーム走査装置では5.1%に抑えられ、主走査方向の光束幅を決定する絞り3bを反射偏向面5aに近づけて被走査面7へ入射する際の2光束A,Bの主光線が成す主走査方向の角度を小さくした効果が判る。
【0033】
図10は、このときの各光学部品の各像高毎におけるラインピッチ間隔変化に対する敏感度ρのうち最大のものを示す表である。これも又、式(50)、式(60)で示された条件式を満足している。
【0034】
主走査方向の光束幅を決定する絞り3bは偏向反射面5aに近い方が効果的なので入射光学系を構成する光学部品のうちで最もポリゴンミラー5側に配置するのが望ましく、シリンドリカルレンズ4とポリゴンミラー5との間に配置している。
【0035】
又、副走査方向の光束幅を決定する絞り3aは副走査方向のピント調整時に移動するシリンドリカルレンズ4よりも前に配置することが望ましく実施形態1ではコリメータレンズ2とシリンドリカルレンズ4の間に配置している。
【0036】
2光束に限らず、n本の光束を発する光源手段を使用した場合にも、隣り合う光束について上述した各式を満足させればよい。
【0037】
[実施形態2]
図11は、実施形態2のマルチビーム走査装置の主走査方向断面図である。実施形態1と異なる点は、主走査方向の光束幅を決定する絞り3bと副走査方向の光束幅を決定する絞り3aを同一の絞り3としたことであり、絞り3をシリンドリカルレンズ4の直後に配置している点である。
【0038】
前述したように、ピッチムラが目立たない範囲は式(100)で表される。
【0039】
【数18】
ここに、Aは画素密度(dpi)であり、Δdはラインピッチ間隔変化量(mm)である。入射光学系はしき(40)を満足し、主走査方向及び副走査方向の光束幅を1つの絞り3で決定することで、部品点数を減らしコストダウンを図っている。
【0040】
図12は、従来のマルチビーム走査装置と実施形態2のマルチビーム走査装置における入射光学系の構成と被走査面7へ入射する際の2光束A,Bの主光線が成す角度を示す表である。
【0041】
図13は、従来のマルチビーム走査装置と本実施形態のマルチビーム走査装置において、製造誤差によってfθレンズ6bの被走査面7側の面が副走査方向に+10μm平行シフトし、組立誤差によってfθレンズ6aが−10μm平行シフトした場合のラインピッチ間隔の変化量を示すグラフである。実施形態2におけるラインピッチ間隔の変化量の最大値は、このグラフに示すように、2.1μmであり、画素密度で決まるラインピッチ間隔の9.9%に相当する。
【0042】
このように部品点数を削減しても、入射光学系は式(30)を満たしているので、式(100)も満たす。
【0043】
[実施形態3]
実施形態3が実施形態1と異なる点は、光源手段の発光点の主走査方向の間隔を短くすると共にコリメータレンズの主走査方向の焦点距離を伸ばし主走査方向の光束幅を決定する絞り3bへ入射する2光束A,Bの成す角度を狭めた点である。実施形態3においては、主走査方向の光束幅を決定する絞り3bをポリゴンミラー近傍に配置すると共に絞り3bへ入射する2光束A,Bの成す角度を狭めることで、光学部品の製造誤差及び組立誤差のラインピッチ間隔誤差に対する敏感度を低減させている。
【0044】
図14は、従来のマルチビーム走査装置と実施形態3のマルチビーム走査装置における入射光学系の構成と被走査面7へ入射する際の2光束A,Bの主光線が成す角度を示す表である。
【0045】
図15は、実施形態1と実施形態3のマルチビーム走査装置において、製造誤差によってfθレンズ6bの被走査面7側の面が副走査方向に+10μm平行シフトし、組立誤差によってfθレンズ6aが−10μm平行シフトした場合のラインピッチ間隔の変化量を示すグラフである。実施形態3においては、主走査方向の光束幅を決定する絞り3bへ入射する2光束A,Bの成す角度α=6.246(分)であり実施形態1(α=12.542分)の約半分にしたことにより被走査面7へ入射する際の光束A,Bが成す角度aが小さく抑えられ、製造誤差及び組立公差が生じたときのラインピッチ間隔変化量の最大値は、実施形態1では1.08μmであるのに対して、実施形態3においては、0.60μmへ低減されている。又、画素密度に相当する所定間隔に対するラインピッチ間隔の変化量の比率も5.1%から2.6%となり、主走査方向の光束幅を決定する絞り3bへ入射する2光束A,Bの成す角度を狭くしたことによってラインピッチ間隔変化量に対する敏感度を低減させていることが判る。
【0046】
主走査方向の光束幅を決定する絞り3bへ入射する2光束A,Bの成す角度α(rad)としたとき、式(110)の関係がある。
【0047】
【数19】
ここで、式(20)に式(50)を代入すると、式(120)が導かれる。
【0048】
【数20】
又、式(60)を満足させると式(40)を満足させることができる。
【0049】
又、実施形態3のように複数の光束を唯一の入射光学系を介してポリゴンミラーへ入射させているマルチビーム走査装置においては式(130)の関係がある。
【0050】
【数21】
実施形態3では式(130)に示すように、コリメータレンズ2の主走査方向の焦点距離fcoを伸ばして2光束A,Bが絞り3bへ入射する時に成す角度αを狭めて製造誤差及び組立誤差が生じた場合のラインピッチ間隔変化量に対する敏感度を実施形態1から更に低減させている。
【0051】
[実施形態4]
図16は、実施形態4のマルチビーム走査装置の主走査方向断面図である。
【0052】
1は光源手段である半導体レーザアレイであり、半導体レーザアレイ1から出射した2つの光束はコリメータレンズ2で平行光束とされて主走査方向及び副走査方向の光束幅を決定する絞り3を通過して副走査方向のみに正の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4で主走査方向に長手の線像に結像される。そして、半導体レーザアレイから出射された2光束は前記線像の近傍に偏向反射面5aがくるように配置された偏向手段であるポリゴンミラー5で反射偏向され、2枚のfθレンズ6a,6bで構成される結像光学系6を介して被走査面である感光体ドラム面7上に導光される。ポリゴンミラー5が図中の矢印の方向に回転することに伴い被走査面7上を光走査をしている。
【0053】
図17は、実施形態4のマルチビーム走査装置の具体例を示す表である。半導体レーザアレイ1のそれぞれの発光点から出射した2光束A,Bが被走査面7上へ到達した時の副走査方向の間隔が画素密度に相当する間隔と一致するように半導体レーザアレイ1を2.97deg回転させて調整している。このとき2つの発光点は副走査方向に2.33μmの間隔で配置されると同時に主走査方向において、この表に示すように、89.879μmの間隔で配置されている。
【0054】
図18は、ポリゴンミラー5で偏向された2光束A,Bがfθレンズ6bの被走査面7側の面へ入射する位置での入射角の差を示すグラフである。
【0055】
図19は、従来例と実施形態4において、製造誤差によってfθレンズ6bの被走査面7側の面が副走査方向に+10μm平行シフトし、組立誤差によってfθレンズ6aが−10μm平行シフトした場合のラインピッチ間隔の変化量を示すグラフである。
【0056】
実施形態4では副走査方向に最も強い屈折力を有するfθレンズ6bの被走査面7側の面の母線形状をコンセントリックとしたことで、2光束A,Bの入射角の差は最大で0.0023(rad)と小さく抑えてライン間隔変化量を−1.19μm(5.6%)まで低減させている。
【0057】
結像レンズ母線傾斜の変化率τを小さくした場合では製造誤差及び組立誤差が生じた場合のラインピッチ間隔変化量の敏感度を低減させることができる。
【0058】
被走査面7上の主走査方向に同じ像高に結像される時の2光束A,Bがfθレンズ面へ入射する位置における入射角の差をΔθiとしたとき式(140)を満足させるように母線形状をコンセントリックとしているので製造誤差及び組立誤差が生じた際のラインピッチ間隔変化量に対する敏感度を低減させている。
【0059】
【数22】
製造誤差及び組立誤差を平行シフトに置き換えたが、傾斜に対しても上述した構成によりラインピッチ間隔変化量を低減させることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、製造誤差及び組立誤差によってレンズやレンズ面の平行シフト及び傾きが生じてもマルチビームが被走査面上に走査される相対位置関係を崩さないようにマルチビーム走査装置を構成することでピッチムラが無く常に良好なる画像が得られるマルチビーム走査装置及びそれを使用した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1のマルチビーム走査装置の主走査方向断面図
【図2】実施形態1のマルチビーム走査装置の具体例を示す表
【図3】主走査方向に対応する母線を表す式
【図4】主走査方向に対応する母線を表す式
【図5】副走査方向に対応する母線を表す式
【図6】実施形態1の入射光学系の主走査方向断面図
【図7】実施形態1の結像光学系の主走査方向断面図
【図8】実施形態1の2つの光束がなす角度を示す表
【図9】実施形態1において、製造・組み立て誤差とラインピッチ変化量との関係を示すグラフ
【図10】実施形態1において、ラインピッチ変化量に対する光学部品の敏感度との関係を示す表
【図11】本発明の実施形態2のマルチビーム走査装置の主走査方向断面図
【図12】実施形態2の2つの光束がなす角度を示す表
【図13】実施形態2において、製造・組み立て誤差とラインピッチ変化量との関係を示すグラフ
【図14】実施形態3の2つの光束がなす角度を示す表
【図15】実施形態3において、製造・組み立て誤差とラインピッチ変化量との関係を示すグラフ
【図16】実施形態4のマルチビーム走査装置の主走査方向断面図
【図17】実施形態4のマルチビーム走査装置の具体例を示す表
【図18】実施形態4の2つの光束がなす角度の差と像高との関係を示すグラフ
【図19】実施形態4において、製造・組み立て誤差とラインピッチ変化量との関係を示すグラフ
【図20】従来のマルチビーム走査装置の主走査方向断面
【符号の説明】
1 半導体レーザアレイ
2 集光レンズ(コリメータレンズ)
3 絞り
3a 副走査方向の光束幅を決定する絞り
3b 主走査方向の光束幅を決定する絞り
4 シリンドリカルレンズ
5 偏向手段(5a:偏向反射面)
6 結像光学系(fθレンズ)
7 感光体ドラム面
Claims (4)
- 主走査方向及び副走査方向共に間隔を有して配置された複数の発光点を備えた光源手段と、前記複数の発光点から出射された複数の光束を偏向走査する偏向手段と、前記複数の発光点から出射された複数の光束を前記偏向手段に導く入射光学系と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された複数の光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有するマルチビーム走査光学系であって、
前記入射光学系は、前記光源手段から順に、前記複数の発光点から出射された複数の光束の各々を集光する集光レンズと、前記複数の発光点から出射された複数の光束の各々の主走査方向の光束幅を決定する絞りと、を備え、
前記複数の光束のうち任意の光束を第一の光束MBAとし、前記第一の光束MBAに主走査方向において隣接し前記第一の光束MBAと前記被走査面上において主走査方向に同一位置に到達する光束を第二の光束MBBと定義した場合、前記第一の光束MBAが通過する前記結像光学系を構成する最も前記偏向手段に近い位置に配置された第1の結像光学素子の副走査方向の結像倍率をβ1a、前記第一の光束MBAが通過する前記結像光学系を構成する最も前記偏向手段に近い位置に配置された第1の結像光学素子よりも後側の光学系の副走査方向の結像倍率をβ1’a、前記第二の光束MBBが通過する前記結像光学系を構成する最も前記偏向手段に近い位置に配置された第1の結像光学素子の副走査方向の結像倍率をβ1b、前記第二の光束MBBが通過する前記結像光学系を構成する最も前記偏向手段に近い位置に配置された第1の結像光学素子よりも後側の光学系の副走査方向の結像倍率をβ1’b、前記被走査面上の副走査方向の画素密度A(dpi)、前記絞りから前記偏向手段の偏向面までの光路長をLap(mm)、前記光源手段の主走査方向の間隔をdms(mm)、前記集光レンズの主走査方向の焦点距離をfco(mm)、前記結像光学系のfθ係数をk(mm/rad)、としたとき、
- 前記結像光学系は、前記偏向手段側から順に、前記第1の結像光学素子と、前記第1の結像光学素子より副走査方向のパワーが大きい第2の結像光学素子とから成る請求項1に記載のマルチビーム走査光学系。
- 主走査断面内において、前記第2の結像光学素子の母線形状がコンセントリックである請求項2に記載のマルチビーム走査光学系。
- 請求項1乃至3の何れか一項に記載のマルチビーム走査光学系を備えたレーザビームプリンタ。
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