JP4413525B2 - 貫流送風羽根車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、貫流送風機に適用される貫流送風羽根車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の貫流送風羽根車として、回転軸の軸周りに所定の間隔で配列されて隣接するブレード相互の配列ピッチを少なくとも1ヶ所異なる長さに設定するとともに、各ブレードの翼弦長Lを互いに異ならせ、正圧面側の配列ピッチPpと負圧面側の配列ピッチPsとの和(Pp+Ps)/lを所定値Kで一定にするように設定した構成のものは既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような構成の従来の貫流送風羽根車によれば、各ブレードの翼弦長を、その背圧面側のみならず、負圧面側の配列ピッチをも考慮した上で、翼弦長と各ブレードの配列ピッチの比が送風機翼列として最適な値を確保し得るように設定できるので、送風機効率を向上させることができるというものである。
【0003】
また、従来の他の貫流送風羽根車として、回転軸に対して直角な複数の仕切板と、これらの仕切板間に配列した複数の羽根とを備え、その羽根の配置をサイクリックに変化させた構成のものも既に知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−299694号公報(第3−4頁、図1)
【特許文献2】
特開平9−195979号公報(第2−5頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の貫流送風羽根車は以上のように構成されているので、その羽根車を備えた貫流送風機は、翼素効率の改善と羽根車の回転に付随して生じる騒音(回転数×羽根枚数や回転数の整数倍の低周波数域に生じる騒音)を低減すべく、羽根の取り付けピッチや羽根形状を羽根車の周方向に変えているにすぎず、そのため、羽根車の回転によって生じる吐出気流の幅と方向は一定であり、ディフューザ拡大率の増加による大幅な静圧回復率向上はディフューザ壁面での剥離、逆流のために実現できないという課題があった。また、空調機に用いられる貫流送風機でディフューザ拡大率を増加すると、冷房運転時に居住空間からディフューザ内への暖気の逆流が生じてディフューザ壁面に露が付着し、露飛び、露垂れの原因になるという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、騒音・逆風特性、あるいは露付着耐力などを損ねることなく、送風動力の低減を図った貫流送風羽根車を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る貫流送風羽根車は、回転軸の軸周りに配列されて当該回転軸と平行する複数の羽根を備え、その羽根の配列群を前記回転軸と垂直な断面上で複数のブロックに区分し、かつ、各ブロックを少なくとも2枚以上の羽根で構成すると共に、羽根車の内径側で定義される羽根の接線角β1または羽根車の外径側で定義される羽根の接線角β2もしくは接線角β1,β2の両方を各ブロック毎に異なる接線角とし、かつ、ブロック内では同一の接線角としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による貫流送風羽根車を示す断面図、図2は図1の正面図である。
図1に示す貫流送風羽根車(以下、単に羽根車という)1は、回転軸2と、当該回転軸2に対して一定の間隔で直角に一体結合された複数の仕切板3(図2参照)と、これらの仕切板3間において前記回転軸2の軸周りに所定の間隔で配列されて当該回転軸2に平行する複数の羽根4とを備えている。このような羽根車1において、前記羽根4の配列群は、前記回転軸2と垂直な断面上で2つのブロックA,Bに区分してある。このように2つのブロックA,Bに区分された羽根4の配列群は、各ブロックA,B毎に羽根4の接線角を等しくして各ブロックA,B毎の気流吹出角度が周期的に変化するように形成されている。
【0009】
すなわち、この実施の形態1では、羽根車1の内径側において定義される全ての羽根4の接線角をβ1としたとき、その接線角β1は、ブロックAの羽根4の接線角β11とブロックBの羽根4の接線角β12の2種類からなっており、ブロックAとブロックBとでは羽根4の接線角をβ11とβ12とに異ならせている。
【0010】
次に動作について説明する。図3(A),(B)は羽根車1の回転時における気流吹出方向を示す動作説明図であり、同図において、7は貫流送風機の吹き出し風路である。
羽根車1の回転時において、羽根4群のブロックBが貫流送風機の吹き出し風路7側に位置する時(図3(A)参照)と、羽根4群のブロックAが前記吹き出し風路7の気流吹出側に位置する時(図3(B)参照)とでは、ブロックAとブロックBとの羽根4の接線角β11とβ12との違いにより、翼間(羽根4の相互間)の流れが変化するとともにスリップ量が変わり、気流吹出方向が変化する。例えば、前記吹き出し風路7側にブロックAが位置する時には、図3(B)中の矢印bで示すように、上向きに吹き出し気流が形成され、前記吹き出し風路7側にブロックBが位置する時には、図3(A)中の矢印aで示すように、下向きに吹き出し気流が形成される。
【0011】
以上説明した実施の形態1によれば、回転軸2の軸周りに配列されて当該回転軸2に平行する複数の羽根4を備えた貫流送風用の羽根車1において、前記羽根4の配列群を前記回転軸2と垂直な断面上で2つのブロックA,Bに区分し、羽根車1の内径側で定義される羽根4の接線角β1を、前記一方のブロックAの羽根4の接線角β11と、前記他方のブロックBの羽根4の接線角β12とで異ならせることにより、前記羽根車1の回転時に、前記一方のブロックAと前記他方のブロックBとでは気流吹出角度が周期的に変化するように構成したので、吹き出し気流を周期的に方向変換させることができ、その吹き出し気流の方向変換は、吹き出し風路7の壁面の境界層を乱流促進し、吹き出し気流の主流が吹き出し風路7の壁面から剥がれることを意味する剥離、および吹き出し気流の逆流を抑制することができるという効果がある。さらに、一般的な貫流送風羽根車の回転速度は数百〜数千r/minであり、高サイクルで気流が方向を変えるため、拡散性の強い吹き出し気流が平均的に幅広く生成されるという効果がある。
【0012】
図4は従来の羽根車と本発明の羽根車によるディフューザ拡大率の比と同一風量時の送風動力を示す図である。
図4から明らかなように、上記実施の形態1によれば、上述した物理現象により、ディフューザの拡大率を上げても、吹き出し気流の剥離および逆流が生じ難く、ディフューザ効率が向上し、送風動力が低減する効果が得られる。
【0013】
なお、上記実施の形態1では、全ての羽根4の接線角β1が、ブロックAとブロックBとで羽根4の接線角がβ11とβ12の2種類である場合について説明したが、より多種類(少なくとも2枚以上の羽根を1ブロックとした複数ブロックと同数)のβ1を有する構成とした羽根車1であってもよく、この場合も同様の効果が得られる。さらに、図1の翼素(羽根)形状において、反り線は単一円弧、肉厚は等厚み分布、翼端形状は半円弧で示したが、それらの反り線、厚み分布、翼端形状などは特定されるものではなく、羽根4の接線角β1の周方向分布によって、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0014】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による貫流送風羽根車を示す断面図であり、図1と同一または相当部分には同一符号を付して説明する。
上記実施の形態1では、羽根車1の内径側で定義される羽根4の接線角β1を、各ブロックA,B毎に異なる2種類の接線角β11,β12としたが、この実施の形態2では、羽根車1の外径側で定義される羽根4の接線角β2を、各ブロックA,B毎に異なる2種類の接線角β21,β22とすることで、各ブロックA,B毎の気流吹出角度が周期的に変化するように前記各羽根4を形成したものである。
【0015】
このような構成とした実施の形態2によれば、羽根車1から吹き出される気流の角度が各ブロックA,B毎の羽根4の接線角β2に応じて変化する。例えば、図3の吹き出し風路7側にブロックAが位置する時には上向きの気流が形成され、前記吹き出し風路7側にブロックBが位置する時には下向きの気流が形成される。このような気流吹き出し方向の変動により、ディフューザ拡大率を上げても吹き出し気流の剥離および逆流が生じ難く、ディフューザ効率が向上し、送風動力が低減するという、上記実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。
【0016】
なお、この実施の形態2においても、羽根4の接線角β2は、ブロックA,B毎に異なる2種類の接線角β21,β22に特定されるものではなく、多種類(少なくとも2枚以上の羽根を1ブロックとした複数ブロックと同数)のβ2を有する構成とした羽根車1であってもよく、この場合も同様の効果が得られる。さらに、図5の翼素(羽根)形状において、反り線は単一円弧、肉厚は等厚み分布、翼端形状は半円弧で示したが、それらの反り線、厚み分布、翼端形状などは特定されるものではなく、羽根4の接線角β2の周方向分布によって、上記実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0017】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による貫流送風羽根車を示す断面図であり、図1および図5と同一または相当部分には同一符号を付して説明する。
この実施の形態3では、羽根車1全体の羽根4を3つのブロックA,C,Dに区分し、羽根車1の内径側で定義される羽根4の接線角β1を、各ブロックA,C,D毎に異なる3種類の接線角β11,β12,β13から構成すると共に、羽根車1の外径側で定義される羽根4の接線角β2を、ブロックAとブロックC,Dとで異なる2種類の接線角β21とβ22とから構成し、ブロックCとブロックDとでは外径側の接線角を同じ接線角β22としたものである。
【0018】
このような構成の実施の形態3によれば、羽根車1から吹き出される気流の角度は、前記接線角β1とβ2の組み合わせに応じて変化する。例えば、図3の吹き出し風路7側にブロックAが位置する時には上向きの気流が形成され、前記吹き出し風路7側にブロックCが位置する時には下向きの気流が形成され、前記吹き出し風路7側にブロックDが位置する時にはその中間に吹き出し気流が形成される。このような気流吹き出し方向の変動により、ディフューザ拡大率を上げても吹き出し気流の剥離や逆流が生じ難く、ディフューザによる静圧回復率が向上し、送風動力が低減するという効果がある。ここで、前記接線角β1のみ、前記接線角β2のみの他種類化で実施可能な気流吹き出し方向の制御は、翼間流れの剥離や2次流れなどによって限界があるが、上記実施の形態3のように、羽根車1の内径側で定義される前記接線角β1と、羽根車1の外径側で定義される前記接線角とβ2の変化を組み合わせることによって、より広範囲な気流吹き出し方向の制御が可能になるという効果がある。
【0019】
なお、上記実施の形態3では、3種類の内径側接線角β1(β11,β12,β13)と、2種類の外径側接線角β2(β21,β22)で構成された羽根車1について説明したが、前記接線角β1,β2の種類はそれに限ったものではなく、より多種類(少なくとも2枚以上の羽根を1ブロックとした複数ブロックと同数)のβ1,β2を有する構成とした羽根車1であってもよく、この場合も同様の効果が得られる。さらに、図6の翼素(羽根)形状において、反り線は単一円弧、肉厚は等厚み分布、翼端形状は半円弧で示したが、それらの反り線、厚み分布、翼端形状などは特定されるものではなく、羽根4の接線角β1,β2の周方向分布によって、上記実施の形態3と同様の効果が得られる。
【0020】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
この実施の形態4では、羽根車の内径側で定義される羽根の接線角β1を5種類とし、その5種類の羽根を周方向へ略周期的に分布した構成としたものである。
【0021】
このような実施の形態4によれば、羽根の5種類の接線角β1を周方向へ周期的に分布させるように構成したので、その略周期的な変化により前記5種類の接線角β1が滑らかに分布し、その接線角β1の変化による翼間風路の急激な変化に伴う翼間2次流れ等の損失が低減するという効果がある。
【0022】
参考例1.
図8は参考例1による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
この参考例1では、羽根車の内径側で定義される羽根の接線角β1の種類を図8に示すように増加させたものである。
このように、羽根の接線角β1の種類を増加させることにより、上記実施の形態4で述べた損失をより低減することが可能になるという効果がある。なお、図8中のβ1の変化は、羽根車1周あたり1サイクルの周期で与えたものを例示したが、周期、振幅(β1の振り幅)などは、これに限られるものではない。
【0023】
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
この実施の形態5では、羽根車の内径側で定義される羽根の接線角β1を3種類とし、その3種類の接線角β1を羽根車の周方向へランダムに分布した構成としたものである。
このように実施の形態5では、3種類の接線角β1を周方向へランダムに分布する構成としたことにより、吹き出し気流の乱れを増幅し、気流の拡散性を高めるとともにディフューザ壁面の境界層を乱流促進し、その壁面での剥離、逆流を抑制してディフューザ効率を高めることができるという効果がある。
【0024】
参考例2.
図10は参考例2による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
この参考例2では、上記実施の形態5における接線角β1の種類をさらに増加したものである。このように上記実施の形態5の接線角β1の種類をこの参考例2ではさらに増加することで、高周波乱流成分が増大し、より気流の拡散性が高まるという効果がある。
【0025】
実施の形態7.
図11はこの発明の実施の形態7による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
この実施の形態7では、羽根車の外径側において定義される羽根の接線角β2を5種類とし、その5種類の接線角β2を羽根車の周方向へ略周期的に変化させた分布となるような構成としたものである。
このような実施の形態7によれば、5種類の接線角β2が略周期的な変化により滑らかに分布し、その接線角β2の変化による翼間風路の急激な変化に伴う翼間2次流れ等の損失が低減するという効果がある。
【0026】
参考例3.
図12は参考例3による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
この参考例3では、上記実施の形態7による接線角β2の種類をさらに増加させたものであり、その接線角β2の種類増加により、前記翼間2次流れ等の損失をいっそう低減させることが可能になるとともに、羽根車外周とスタビライザーとの干渉によって生じる圧力変動の相関が低下して回転音を低減できるという効果がある。
なお、図12中の接線角β2の変化は、羽根車1周あたり2サイクルの周期で与えたものを例示したが、その周期、振幅(接線角β2の振り幅)などは特定されるもではない。
【0027】
実施の形態8.
図13はこの発明の実施の形態8による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
この実施の形態8では、羽根車の外径側において定義される羽根の接線角β2を3種類とし、その3種類の接線角β2を羽根車の周方向へランダムに変化させた分布となるような構成としたものである。
このような実施の形態8によれば、3種類の接線角β3が周方向へランダムに分布する構成としたことにより、吹き出し気流の乱れを増幅し、気流の拡散性を高めるとともにディフューザ壁面の境界層を乱流促進し、その壁面での剥離、逆流を抑制してディフューザ効率を高めることができるという効果がある。
【0028】
参考例4.
図14は参考例4による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
この参考例4では、上記実施の形態8による接線角β2の種類をさらに増加させたものであり、その接線角β2の種類増加により、高周波乱流成分が増大し、より気流の拡散性が高まるとともに羽根車外周とスタビライザーとの干渉によって生じる圧力変動の相関が壊れるため、回転音を低減できるという効果がある。
【0029】
実施の形態9.
この発明の実施の形態9では、図7に示すような羽根の接線角β1の略周期的な変調と、図11に示すような接線角β2の略周期的な変調をそれぞれ与えるように羽根車を構成したものである。
このような実施の形態9によれば、気流吹き出し方向に制御性と回転音低減との相乗効果が得られる。
なお、図7および図11では、接線角β1,β2の変調位相を同位相としたものを例示したが、それぞれの変調位相、周期、振幅は特定されるものではない。
【0030】
実施の形態10.
この発明の実施の形態10による羽根車の羽根の接線角β1,β2の周方向分布を説明するために図9および図13を適用する。
この実施の形態10では、図9に示すような羽根の接線角β1のランダムな変調と、図13に示すような羽根の接線角β2のランダムな変調をそれぞれ与えるように羽根車を構成したものである。
このような実施の形態10によれば、気流吹き出し方向の制御性と回転音低減との相乗効果を得ることができる。
【0031】
実施の形態11.
この発明の実施の形態11による羽根車の羽根の接線角β1,β2の周方向分布を説明するために図7および図13を適用する。
この実施の形態11による羽根車は、図7に示すような羽根の接線角β1の略周期的な変調と、図13に示すような羽根の接線角β2のランダムな変調をそれぞれ与えるように構成したものである。
このような実施の形態11によれば、気流吹き出し方向の制御性と回転音低減との相乗効果を得ることができる。
【0032】
実施の形態12.
この発明の実施の形態12による羽根車の羽根の接線角β1,β2の周方向分布を説明するために図9から図11を適用する。
この実施の形態12による羽根車は、図9に示すような羽根の接線角β1のランダムな変調と、図11に示すような羽根の接線角β2の略周期的な変調をそれぞれ与えるように構成したものである。
このような実施の形態12の場合も、気流吹き出し方向の制御性と回転音低減との相乗効果を得ることができる。
【0033】
実施の形態13.
図15はこの発明の実施の形態13による空気調和機を示す断面図であって、その空気調和機は、ケーシング5と、スタビライザー6と、吹き出し風路7と、空気吸込口8と、室内機9と、熱交換器10とを備え、上記実施の形態1から上記実施の形態12による羽根車1を組み込んだものである。
このような実施の形態13による空気調和機は、ケーシング5とスタビライザー6とで構成されるディフューザの拡大率を増加しても、吹き出し気流の逆流が生じ難く、露付着耐力の低下もなく送風動力を大幅に低減できるという効果が得られる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、回転軸の軸周りに配列されて当該回転軸と平行する複数の羽根を備え、その羽根の配列群を前記回転軸と垂直な断面上で複数のブロックに区分し、かつ、各ブロックを少なくとも2枚以上の羽根で構成すると共に、羽根車の内径側で定義される羽根の接線角β1または羽根車の外径側で定義される羽根の接線角β2もしくは接線角β1,β2の両方を各ブロック毎に異なる接線角とし、かつ、ブロック内では同一の接線角としたので、羽根車の回転時における気流吹き出し方向が各ブロック毎に変化し、ディフューザ効率が向上して送風動力が低減するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による貫流送風羽根車を示す断面図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 羽根車の回転時における気流吹出方向を示す動作説明図である。
【図4】 従来の羽根車と本発明の羽根車によるディフューザ拡大率の比と同一風量時の送風動力を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による貫流送風羽根車を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による貫流送風羽根車を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
【図8】 参考例1による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
【図10】 参考例2による貫流送風羽根車の羽根接線角β1の周方向分布を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態7による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
【図12】 参考例3による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態8による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
【図14】 参考例4による貫流送風羽根車の羽根接線角β2の周方向分布を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態13による空気調和機を示す断面図である。
【符号の説明】
1 羽根車、2 回転軸、3 仕切板、4 羽根、5 空気調和機のケーシング、6 スタビライザー、7 吹き出し風路、8 空気吸込口、9 室内機、10 熱交換器、A〜D 羽根のブロック。
Claims (9)
- 回転軸の軸周りに配列されて当該回転軸と平行する複数の羽根を備えた貫流送風羽根車において、
前記羽根の配列群を前記回転軸と垂直な断面上で複数のブロックに区分し、かつ、各ブロックを少なくとも2枚以上の羽根で構成すると共に、羽根車の内径側で定義される前記羽根の接線角β1または羽根車の外径側で定義される前記羽根の接線角β2もしくは前記接線角β1,β2の両方を各ブロック毎に異なる接線角とし、かつ、ブロック内では同一の接線角としたことを特徴とする貫流送風羽根車。 - 羽根の接線角β1の周方向分布を略周期的に変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β1の周方向分布をランダムに変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β2の周方向分布を略周期的に変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β2の周方向分布をランダムに変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β1およびβ2の周方向分布を略周期的に変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β1およびβ2の周方向分布をランダムに変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β1の周方向分布を略周期的に変調させ、かつ羽根の接線角β2の周方向分布をランダムに変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
- 羽根の接線角β1の周方向分布をランダムに変調させ、かつ羽根の接線角β2の周方向分布を略周期的に変調させたことを特徴とする請求項1記載の貫流送風羽根車。
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