JP2001280288A - 多翼送風機の羽根車構造 - Google Patents
多翼送風機の羽根車構造Info
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- JP2001280288A JP2001280288A JP2000097386A JP2000097386A JP2001280288A JP 2001280288 A JP2001280288 A JP 2001280288A JP 2000097386 A JP2000097386 A JP 2000097386A JP 2000097386 A JP2000097386 A JP 2000097386A JP 2001280288 A JP2001280288 A JP 2001280288A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クロスフローファン等の多翼送風機の送風効
率を向上させるとともに送風騒音を低減する。 【解決手段】 所定形状のファンハウジング10,12
内に、周方向に所定のピッチで並設された多数枚の羽根
19,19・・・よりなる羽根車9aを備えてなる多翼
送風機9であって、上記各羽根19,19・・・の羽根
車外周C2側の反り線半径R2を羽根車内周C1側の反り
線半径R1よりも大きくした。
率を向上させるとともに送風騒音を低減する。 【解決手段】 所定形状のファンハウジング10,12
内に、周方向に所定のピッチで並設された多数枚の羽根
19,19・・・よりなる羽根車9aを備えてなる多翼
送風機9であって、上記各羽根19,19・・・の羽根
車外周C2側の反り線半径R2を羽根車内周C1側の反り
線半径R1よりも大きくした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、クロスフローフ
ァン等多翼送風機の羽根車の構造に関するものである。
ァン等多翼送風機の羽根車の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばクロスフローファン(貫流式送風
機)は、一般にうず巻状のファンハウジング内に多数枚
の羽根よりなる羽根車を備え、該羽根車の径方向に空気
が流れる多翼送風機構造となっている。
機)は、一般にうず巻状のファンハウジング内に多数枚
の羽根よりなる羽根車を備え、該羽根車の径方向に空気
が流れる多翼送風機構造となっている。
【0003】今図6〜図8は、このようなクロスフロー
ファンを空気調和機用室内機に適用した場合の構成例を
示す。
ファンを空気調和機用室内機に適用した場合の構成例を
示す。
【0004】先ず図6は、同クロスフローファン9を採
用して構成された当該空気調和機内室内機1の全体的な
構造を示すものである。
用して構成された当該空気調和機内室内機1の全体的な
構造を示すものである。
【0005】図6において、符号2は当該空気調和機用
室内機1の本体ケーシングであり、その上面側および前
面側上部には空気吸込グリル3、4がそれぞれ形成さ
れ、前面側下方のコーナ部には空気吹出用開口5が設け
られている。
室内機1の本体ケーシングであり、その上面側および前
面側上部には空気吸込グリル3、4がそれぞれ形成さ
れ、前面側下方のコーナ部には空気吹出用開口5が設け
られている。
【0006】また、上記本体ケーシング2内には上記空
気吸込グリル3、4から上記空気吹出用開口5への送風
系路7が設けられており、この送風系路7上流には上記
空気吸込グリル3、4に対向した断面くの字状の熱交換
器6が、その下流にはクロスフローファン9、舌部12
およびスクロール部10が順に併設されている。そし
て、上記舌部12とスクロール部10とによって、うず
巻状のファンハウジングが形成され、それらの開口部1
0a,12a内には、上記クロスフローファン9の羽根
車(ファンロータ)9aが矢印方向に回転可能に設置さ
れている。
気吸込グリル3、4から上記空気吹出用開口5への送風
系路7が設けられており、この送風系路7上流には上記
空気吸込グリル3、4に対向した断面くの字状の熱交換
器6が、その下流にはクロスフローファン9、舌部12
およびスクロール部10が順に併設されている。そし
て、上記舌部12とスクロール部10とによって、うず
巻状のファンハウジングが形成され、それらの開口部1
0a,12a内には、上記クロスフローファン9の羽根
車(ファンロータ)9aが矢印方向に回転可能に設置さ
れている。
【0007】上記舌部12は、図7に拡大して示すよう
に、空気吸込グリル4側に位置して上記クロスフローフ
ァン9の羽根車(ファンロータ)9aの外径に沿って所
定の高さを有して設けられている。
に、空気吸込グリル4側に位置して上記クロスフローフ
ァン9の羽根車(ファンロータ)9aの外径に沿って所
定の高さを有して設けられている。
【0008】そして、その下部側は上記熱交換器6下方
のドレンパンと兼用された空気流ガイド部12bに連続
している。そして、この空気流ガイド部12bは、上記
クロスフローファン9の羽根車(ファンロータ)9aか
ら吹き出された空気流が効率よく上記空気吹出用開口5
方向から吹き出されるように、その下流側は上記スクロ
ール部10の下流側部分10bと共に上記空気吹出用開
口5方向に向けて図示のようなディフューザー構造の空
気吹出通路8を形成している。
のドレンパンと兼用された空気流ガイド部12bに連続
している。そして、この空気流ガイド部12bは、上記
クロスフローファン9の羽根車(ファンロータ)9aか
ら吹き出された空気流が効率よく上記空気吹出用開口5
方向から吹き出されるように、その下流側は上記スクロ
ール部10の下流側部分10bと共に上記空気吹出用開
口5方向に向けて図示のようなディフューザー構造の空
気吹出通路8を形成している。
【0009】なお、符号14は、上記スクロール部10
と上記舌部12下部の空気流ガイド部12bとの間のデ
ィフューザ構造の空気吹出通路8内に設けられた風向変
更板である。
と上記舌部12下部の空気流ガイド部12bとの間のデ
ィフューザ構造の空気吹出通路8内に設けられた風向変
更板である。
【0010】そして、上記舌部12の形状は、図示のよ
うに形成されており、熱交換器6を経て上記クロスフロ
ーファン9の羽根車(ファンロータ)9aから上記空気
吹出用開口5に到る空気の流れは、鎖線矢印で示すよう
に全体として回転方向に湾曲しながら羽根車(ファンロ
ータ)9aの回転軸15と直交する方向に貫流して吹き
出され、その後、上記空気吹出通路8に沿って上記空気
吹出用開口5方向に曲げられて前面側に吹き出されるこ
とになる。
うに形成されており、熱交換器6を経て上記クロスフロ
ーファン9の羽根車(ファンロータ)9aから上記空気
吹出用開口5に到る空気の流れは、鎖線矢印で示すよう
に全体として回転方向に湾曲しながら羽根車(ファンロ
ータ)9aの回転軸15と直交する方向に貫流して吹き
出され、その後、上記空気吹出通路8に沿って上記空気
吹出用開口5方向に曲げられて前面側に吹き出されるこ
とになる。
【0011】次に、図8は、上記クロスフローファン9
の羽根車(ファンロータ)9a部分の構造を拡大して示
している。
の羽根車(ファンロータ)9a部分の構造を拡大して示
している。
【0012】上記羽根車(ファンロータ)9aは、その
回転軸15方向に所定の間隔で平行に配設された複数枚
の円形支持プレート16,16・・・の外周縁部周方向
に、図示のように、多数枚の長尺の羽根(ブレード)1
9,19・・・を所定のピッチで上記回転軸15と平行
な状態で嵌挿支持し、それらの各両端側を円形のハブプ
レート17,17により固定して構成されている。
回転軸15方向に所定の間隔で平行に配設された複数枚
の円形支持プレート16,16・・・の外周縁部周方向
に、図示のように、多数枚の長尺の羽根(ブレード)1
9,19・・・を所定のピッチで上記回転軸15と平行
な状態で嵌挿支持し、それらの各両端側を円形のハブプ
レート17,17により固定して構成されている。
【0013】そして、ファンモータによって図6のよう
に上記羽根車9aが回転されると、先ず上記スクロール
部10の一側面に形成された空気吸込口側から矢印のよ
うに空気を吸込んで上記羽根車9aの吹出口側において
矢印で示すように遠心方向に空気を吹き出し、その後同
スクロール部10のスクロール通路終端の空気吹出用開
口5部分から外部に吹き出すようになっている。
に上記羽根車9aが回転されると、先ず上記スクロール
部10の一側面に形成された空気吸込口側から矢印のよ
うに空気を吸込んで上記羽根車9aの吹出口側において
矢印で示すように遠心方向に空気を吹き出し、その後同
スクロール部10のスクロール通路終端の空気吹出用開
口5部分から外部に吹き出すようになっている。
【0014】ところで、上記のようなクロスフローファ
ン9の羽根車9aの各羽根19,19・・・は、例えば
図9に示すように、その空気吹出口側で見た場合、当該
羽根19自体の曲率形状を決める反り線半径R、空気流
の入口角θ1、空気流の出口角θ2、羽根車9aの内外周
側C1,C2に対する取付角(羽根車9aの直径aに対す
る翼弦bの傾斜角)θ3、板厚D等の構成要件によって
送風効率および騒音特性が決定される。
ン9の羽根車9aの各羽根19,19・・・は、例えば
図9に示すように、その空気吹出口側で見た場合、当該
羽根19自体の曲率形状を決める反り線半径R、空気流
の入口角θ1、空気流の出口角θ2、羽根車9aの内外周
側C1,C2に対する取付角(羽根車9aの直径aに対す
る翼弦bの傾斜角)θ3、板厚D等の構成要件によって
送風効率および騒音特性が決定される。
【0015】これに関し、従来のクロスフローファンの
構成では、例えば図9に示すように、上記羽根19の厚
さDおよび反り線半径Rを羽根車9aの内周C1側から
同羽根車9aの外周C2側にかけて各々一定の単一円弧
面形状に形成して、所望の入口角θ1、所望の出口角
θ2、所望の取付角θ3を設定して、可及的に送風効率が
高く、かつ騒音の低い羽根車構造を得るようにしてい
た。
構成では、例えば図9に示すように、上記羽根19の厚
さDおよび反り線半径Rを羽根車9aの内周C1側から
同羽根車9aの外周C2側にかけて各々一定の単一円弧
面形状に形成して、所望の入口角θ1、所望の出口角
θ2、所望の取付角θ3を設定して、可及的に送風効率が
高く、かつ騒音の低い羽根車構造を得るようにしてい
た。
【0016】これらの点は、例えば多翼送風機として共
通点の多い所謂シロッコファンの場合にも同様であっ
た。
通点の多い所謂シロッコファンの場合にも同様であっ
た。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のよ
うな単一円弧面形状に形成された羽根では、クロスフロ
ーファン9の羽根車9aの空気流吹出し側領域を羽根1
9が通過する時に、当該羽根19の後流域Aでは流れが
大きく剥離することが、コンピュータシミュレーション
及び実験で確認されている。また、音源探査の結果、こ
の羽根後流域Aでの気流の剥離が、クロスフローファン
の騒音の主要因であることを確認した。
うな単一円弧面形状に形成された羽根では、クロスフロ
ーファン9の羽根車9aの空気流吹出し側領域を羽根1
9が通過する時に、当該羽根19の後流域Aでは流れが
大きく剥離することが、コンピュータシミュレーション
及び実験で確認されている。また、音源探査の結果、こ
の羽根後流域Aでの気流の剥離が、クロスフローファン
の騒音の主要因であることを確認した。
【0018】そして、上記のようなクロスフローファン
では、図6および図7から明らかなように、羽根車9a
の羽根19が上流側吸込み側領域を通過する場合と下流
側吹出し側領域を通過する場合とでは、当然上記羽根1
9に対する流れの方向は逆の方向になり、上記のような
単一の円弧面形状では、吹出し側領域通過時の羽根後流
域Aの流れの剥離を抑えるように設計すると、逆に吸込
み側領域での羽根19周りの流れが悪化して送風効率が
低下するとともに送風騒音が増大する問題がある。
では、図6および図7から明らかなように、羽根車9a
の羽根19が上流側吸込み側領域を通過する場合と下流
側吹出し側領域を通過する場合とでは、当然上記羽根1
9に対する流れの方向は逆の方向になり、上記のような
単一の円弧面形状では、吹出し側領域通過時の羽根後流
域Aの流れの剥離を抑えるように設計すると、逆に吸込
み側領域での羽根19周りの流れが悪化して送風効率が
低下するとともに送風騒音が増大する問題がある。
【0019】本願発明は、このような問題を解決するた
めになされたもので、羽根全体の反り線半径を羽根車内
周側よりも羽根車外周側で大きくすることにより、上記
羽根後流域での剥離量を少なくし、送風効率を上げると
ともに広帯域に亘る騒音を可及的有効に低減できるよう
にした多翼送風機の羽根車構造を提供することを目的と
するものである。
めになされたもので、羽根全体の反り線半径を羽根車内
周側よりも羽根車外周側で大きくすることにより、上記
羽根後流域での剥離量を少なくし、送風効率を上げると
ともに広帯域に亘る騒音を可及的有効に低減できるよう
にした多翼送風機の羽根車構造を提供することを目的と
するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1〜3
の発明は、上記の目的を達成するために、それぞれ次の
ような課題解決手段を備えて構成されている。
の発明は、上記の目的を達成するために、それぞれ次の
ような課題解決手段を備えて構成されている。
【0021】(1) 請求項1の発明 この発明は、例えば図1〜図3に示すように、所定形状
のファンハウジング10,12内に、周方向に所定のピ
ッチで並設された多数枚の羽根19,19・・・よりな
る羽根車9aを備えてなる多翼送風機9であって、上記
各羽根19,19・・・の羽根車外周C2側の反り線半
径R2を羽根車内周C1側の反り線半径R1よりも大きく
したことを特徴としている。
のファンハウジング10,12内に、周方向に所定のピ
ッチで並設された多数枚の羽根19,19・・・よりな
る羽根車9aを備えてなる多翼送風機9であって、上記
各羽根19,19・・・の羽根車外周C2側の反り線半
径R2を羽根車内周C1側の反り線半径R1よりも大きく
したことを特徴としている。
【0022】このような構成によると、羽根車内周C1
側から羽根車外周C2側方向に曲率半径の小さい第1の
円弧面と該内周C1側曲率の小さい第1の円弧面から外
周C2側に延びる曲率半径の大きな第2の円弧面との相
互に滑らかに連続する2組の円弧面からなる羽根形状を
得ることができる。
側から羽根車外周C2側方向に曲率半径の小さい第1の
円弧面と該内周C1側曲率の小さい第1の円弧面から外
周C2側に延びる曲率半径の大きな第2の円弧面との相
互に滑らかに連続する2組の円弧面からなる羽根形状を
得ることができる。
【0023】そして、該形状の羽根19,19・・・で
は、吹き出し側下流の羽根形状がストレートに近くな
り、各羽根19,19・・・間を流れる後流が各羽根1
9,19・・・面(負圧面)に沿ってスムーズに流れる
ようになり、有効に剥離量が低減される。
は、吹き出し側下流の羽根形状がストレートに近くな
り、各羽根19,19・・・間を流れる後流が各羽根1
9,19・・・面(負圧面)に沿ってスムーズに流れる
ようになり、有効に剥離量が低減される。
【0024】その結果、可及的に広帯域騒音が低減され
る。
る。
【0025】(2) 請求項2の発明 この発明は、例えば図1〜図3に示すように、上記請求
項1の発明の構成において、各羽根19,19・・・の
羽根車内周C1側から羽根車外周C2側にかけての板厚D
が、略同一であることを特徴としている。
項1の発明の構成において、各羽根19,19・・・の
羽根車内周C1側から羽根車外周C2側にかけての板厚D
が、略同一であることを特徴としている。
【0026】上記請求項1の発明の作用は、当該羽根車
9の各羽根19,19・・・の羽根車内周C1側から羽
根車外周C2側にかけての板厚Dが、略同一の場合にも
有効に実現される。
9の各羽根19,19・・・の羽根車内周C1側から羽
根車外周C2側にかけての板厚Dが、略同一の場合にも
有効に実現される。
【0027】(3) 請求項3の発明 この発明は、例えば図1〜図3に示すように、上記請求
項1の発明の構成において、各羽根19,19・・・の
羽根車内周C1側から羽根車外周C2側にかけての板厚D
が、羽根車内周C1側で大きく、羽根車外周C2側方向に
次第に小さくなることを特徴としている。
項1の発明の構成において、各羽根19,19・・・の
羽根車内周C1側から羽根車外周C2側にかけての板厚D
が、羽根車内周C1側で大きく、羽根車外周C2側方向に
次第に小さくなることを特徴としている。
【0028】上記請求項1の発明の作用は、当該羽根車
9aの各羽根19,19・・・の羽根車内周C1側から
羽根車外周C2側にかけての板厚Dが、当該羽根車内周
C1側で大きく、当該羽根車外周C2側に行くに従って次
第に小さくなるエアフオイル形状のものの場合には、上
記羽根車9aの空気吹出側領域上流部でのエアフオイル
効果を有効に実現することができるようになり、当該領
域において羽根19,19・・・の上流域から下流域全
体での流れの剥離を有効に低減できるようになり、さら
に有効に送風効率を向上させ、かつ送風騒音を低減する
ことができる。
9aの各羽根19,19・・・の羽根車内周C1側から
羽根車外周C2側にかけての板厚Dが、当該羽根車内周
C1側で大きく、当該羽根車外周C2側に行くに従って次
第に小さくなるエアフオイル形状のものの場合には、上
記羽根車9aの空気吹出側領域上流部でのエアフオイル
効果を有効に実現することができるようになり、当該領
域において羽根19,19・・・の上流域から下流域全
体での流れの剥離を有効に低減できるようになり、さら
に有効に送風効率を向上させ、かつ送風騒音を低減する
ことができる。
【0029】
【発明の効果】以上の結果、本願各発明の多翼送風機の
羽根車の構造によると、できるだけ送風効率が高く、か
つ空力騒音の低い高性能の多翼送風機を提供することが
可能となる。
羽根車の構造によると、できるだけ送風効率が高く、か
つ空力騒音の低い高性能の多翼送風機を提供することが
可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本願発明の実施の
形態に係る多翼送風機の羽根車構造の構成と作用を示し
ている。
形態に係る多翼送風機の羽根車構造の構成と作用を示し
ている。
【0031】先ず、図1は、前述の従来例と同様の空気
調和機用室内機1(図6参照)の舌部12およびスクロ
ール部10間に適用された多翼送風機の一例であるクロ
スフローファン9の羽根車(ファンロータ)9a部分の
構造を拡大して示している。
調和機用室内機1(図6参照)の舌部12およびスクロ
ール部10間に適用された多翼送風機の一例であるクロ
スフローファン9の羽根車(ファンロータ)9a部分の
構造を拡大して示している。
【0032】同羽根車(ファンロータ)9aは、その回
転軸15方向に所定の間隔で平行に配設された複数枚の
円形支持プレート16,16・・・の外周縁部の周方向
に、図示のように、所定の取付角θ3で多数枚の長尺の
羽根(ブレード)19,19・・・を所定のピッチで上
記回転軸15と平行に嵌挿支持して並設し、それら各羽
根19,19・・・の両端側をハブプレート17,17
により固定して構成されている。
転軸15方向に所定の間隔で平行に配設された複数枚の
円形支持プレート16,16・・・の外周縁部の周方向
に、図示のように、所定の取付角θ3で多数枚の長尺の
羽根(ブレード)19,19・・・を所定のピッチで上
記回転軸15と平行に嵌挿支持して並設し、それら各羽
根19,19・・・の両端側をハブプレート17,17
により固定して構成されている。
【0033】そして、図示しないファンモータによって
図1のように上記羽根車9aが回転されると、先ず上記
スクロール部10の一側面に形成された上流側空気吸込
口から矢印のように空気を吸込んで上記羽根車9aの下
流側遠心方向に空気を吹き出し、その後同スクロール部
10のスクロール通路8終端の空気吹出用開口部分から
外部に吹き出すようになっている。
図1のように上記羽根車9aが回転されると、先ず上記
スクロール部10の一側面に形成された上流側空気吸込
口から矢印のように空気を吸込んで上記羽根車9aの下
流側遠心方向に空気を吹き出し、その後同スクロール部
10のスクロール通路8終端の空気吹出用開口部分から
外部に吹き出すようになっている。
【0034】そして、この実施の形態の場合、上記羽根
車9aの上記各羽根19,19・・・は、例えば図2に
示すように、その板厚Dが略一定で、当該羽根車9aの
外周C2側の反り線半径R2を同羽根車9aの内周C1側
の反り線半径R1よりも大きくして構成され(例えば一
例としてR1=11mm,R2=20mm)、入口角
θ1、出口角θ2が最適な値となるように、所望の取付角
θ3で取り付けられている。
車9aの上記各羽根19,19・・・は、例えば図2に
示すように、その板厚Dが略一定で、当該羽根車9aの
外周C2側の反り線半径R2を同羽根車9aの内周C1側
の反り線半径R1よりも大きくして構成され(例えば一
例としてR1=11mm,R2=20mm)、入口角
θ1、出口角θ2が最適な値となるように、所望の取付角
θ3で取り付けられている。
【0035】したがって、このような構成によると、上
記羽根車9aの内周C1側から外周C2側方向に曲率半径
の小さい第1の円弧面と該内周側曲率半径の小さい第1
の円弧面から外周C2側方向に延びる曲率半径の大きな
第2の円弧面との相互に滑らかに連続する2組の円弧面
からなる図示のような羽根形状を得ることができる。
記羽根車9aの内周C1側から外周C2側方向に曲率半径
の小さい第1の円弧面と該内周側曲率半径の小さい第1
の円弧面から外周C2側方向に延びる曲率半径の大きな
第2の円弧面との相互に滑らかに連続する2組の円弧面
からなる図示のような羽根形状を得ることができる。
【0036】そして、該形状の羽根19,19・・・で
は、羽根車9aの吹き出し側後流域Aの羽根形状がスト
レートに近くなり、例えば図3に示すように、各羽根1
9,19・・・間を流れる後流が羽根面(負圧面)に沿
ってスムーズに流れるようになり、従来に比べて有効に
剥離量が低減される(図10の従来例と対比参照)。
は、羽根車9aの吹き出し側後流域Aの羽根形状がスト
レートに近くなり、例えば図3に示すように、各羽根1
9,19・・・間を流れる後流が羽根面(負圧面)に沿
ってスムーズに流れるようになり、従来に比べて有効に
剥離量が低減される(図10の従来例と対比参照)。
【0037】その結果、例えば図4のグラフに示される
ように、従来例の場合と比べて、小風量域から大風量域
までの全領域において可及的に広帯域騒音が低減され
る。
ように、従来例の場合と比べて、小風量域から大風量域
までの全領域において可及的に広帯域騒音が低減され
る。
【0038】以上の結果、この発明の実施の形態に係る
多翼送風機の羽根車の構造によると、できるだけ空力騒
音が低く、かつファン効率の高い多翼送風機を提供する
ことが可能となる。
多翼送風機の羽根車の構造によると、できるだけ空力騒
音が低く、かつファン効率の高い多翼送風機を提供する
ことが可能となる。
【0039】(変形例1)この発明の実施の形態の構成
では、上述のように、上記羽根19,19・・・の板厚
Dを、羽根車9aの内周C1側から外周C2側にかけて略
同一に構成した。
では、上述のように、上記羽根19,19・・・の板厚
Dを、羽根車9aの内周C1側から外周C2側にかけて略
同一に構成した。
【0040】しかし、この発明の羽根車9aの各羽根1
9,19・・・は、例えば図5に示すように、上記実施
の形態の構成において、さらに、その板厚Dを、上記各
羽根19,19・・・の羽根車内周C1側で大きくする
一方、同部分から外周C2側にかけて次第に小さくなる
ようなエアフオイル形状に構成しても良い。
9,19・・・は、例えば図5に示すように、上記実施
の形態の構成において、さらに、その板厚Dを、上記各
羽根19,19・・・の羽根車内周C1側で大きくする
一方、同部分から外周C2側にかけて次第に小さくなる
ようなエアフオイル形状に構成しても良い。
【0041】このように当該羽根車9の各羽根19,1
9・・・の羽根車内周C1側から外周C2側にかけての板
厚Dを、内周C1側で大きく、外周C2側に行くに従って
次第に小さくなるようなエアフオイル形状にすると、上
記羽根車9aの空気吹出側領域上部でエアフオイル効果
を有効に実現することができるようになるので、当該領
域において、羽根19,19・・・の上流域から下流域
全体の流れをよりスムーズにすることができ、より送風
効率を向上させることができるようになるとともに、さ
らに有効に広帯域の騒音を低減できるようになる。
9・・・の羽根車内周C1側から外周C2側にかけての板
厚Dを、内周C1側で大きく、外周C2側に行くに従って
次第に小さくなるようなエアフオイル形状にすると、上
記羽根車9aの空気吹出側領域上部でエアフオイル効果
を有効に実現することができるようになるので、当該領
域において、羽根19,19・・・の上流域から下流域
全体の流れをよりスムーズにすることができ、より送風
効率を向上させることができるようになるとともに、さ
らに有効に広帯域の騒音を低減できるようになる。
【0042】(変形例2)なお、上記実施の形態と同様
の構成は、上述のようなクロスフローファン9の場合の
みに限らず、例えば所謂シロッコファン等の多翼送風機
に対しても同様に適用することができ、同様の作用を実
現することができる。
の構成は、上述のようなクロスフローファン9の場合の
みに限らず、例えば所謂シロッコファン等の多翼送風機
に対しても同様に適用することができ、同様の作用を実
現することができる。
【図1】本願発明の実施の形態に係る多翼送風機(クロ
スフローファン)の羽根車部の構造を示す断面図であ
る。
スフローファン)の羽根車部の構造を示す断面図であ
る。
【図2】同羽根車部の羽根の構成を示す拡大断面図であ
る。
る。
【図3】同羽根車部の羽根の作用を示す説明図である。
【図4】同羽根車部の羽根の構造による後流域の剥離渦
低減効果を従来の羽根の構造による場合と対比して示す
説明図である。
低減効果を従来の羽根の構造による場合と対比して示す
説明図である。
【図5】変形例1に係る羽根車の羽根の構造を示す図で
ある。
ある。
【図6】多翼送風機(クロスフローファン)を採用して
構成された空気調和機用室内機の構成を示す断面図であ
る。
構成された空気調和機用室内機の構成を示す断面図であ
る。
【図7】同室内機の多翼送風機(クロスフローファン)
部分の断面図である。
部分の断面図である。
【図8】同多翼送風機(クロスフローファン)の羽根車
部分の構成を示す要部の拡大斜視図である。
部分の構成を示す要部の拡大斜視図である。
【図9】同羽根車部の羽根の一般的な構成要件を示す図
である。
である。
【図10】同羽根車部の羽根の従来の構造を示す図であ
る。
る。
【図11】同羽根車の羽根の従来の構造に起因する後流
域の剥離渦発生現象を示す説明図である。
域の剥離渦発生現象を示す説明図である。
9はクロスフローファン、9aはクロスフローファンの
羽根車、10はスクロール部、12は舌部、19は羽
根、19aは内周、19bは外周、θ1は入口角、θ2は
出口角、θ3は取付角、R1は内周側反り線半径、R2は
外周側反り線半径である。
羽根車、10はスクロール部、12は舌部、19は羽
根、19aは内周、19bは外周、θ1は入口角、θ2は
出口角、θ3は取付角、R1は内周側反り線半径、R2は
外周側反り線半径である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H031 AA03 AA07 AA13 BA02 BA03 BA05 BA06 BA12 BA15 BA22 BA35 3H033 AA02 AA18 BB02 BB09 CC01 DD06 DD12 DD17 DD19 EE05 EE06 EE08 EE19
Claims (3)
- 【請求項1】 所定形状のファンハウジング(10,1
2)内に、周方向に所定のピッチで並設された多数枚の
羽根(19),(19)・・・よりなる羽根車(9a)
を備えてなる多翼送風機(9)であって、上記各羽根
(19),(19)・・・の羽根車外周(C2)側の反
り線半径(R2)を羽根車内周(C1)側の反り線半径
(R1)よりも大きくしたことを特徴とする多翼送風機
の羽根車構造。 - 【請求項2】 各羽根(19),(19)・・・の羽根
車内周(C1)側から羽根車外周(C2)側にかけての板
厚(D)が、略同一であることを特徴とする請求項1記
載の多翼送風機の羽根車構造。 - 【請求項3】 各羽根(19),(19)・・・の羽根
車内周(C1)側から羽根車外周(C2)側にかけての板
厚(D)が、羽根車内周(C1)側で大きく、羽根車外
周(C2)側方向に次第に小さくなることを特徴とする
請求項1記載の多翼送風機の羽根車構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000097386A JP2001280288A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 多翼送風機の羽根車構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000097386A JP2001280288A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 多翼送風機の羽根車構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001280288A true JP2001280288A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18612016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000097386A Pending JP2001280288A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 多翼送風機の羽根車構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001280288A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2024084537A1 (ja) * | 2022-10-17 | 2024-04-25 | 三菱電機株式会社 | 送風装置 |
-
2000
- 2000-03-31 JP JP2000097386A patent/JP2001280288A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040203 |