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JP4411253B2 - 耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品およびその製造方法 - Google Patents

耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品およびその製造方法に関し、特に、1600MPa級以上の引張強度を有する、耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品およびその製造方法に関するものである。
自動車、機械、橋梁、土木建築等、各種産業分野で使用される高強度鋼は、例えば、JIS G 4104、JIS G 4105に規定されるクロム鋼(SCr)、クロムモリブデン鋼(SCM)であって、C濃度が質量%で0.30〜0.45%の中炭素鋼であり、その鋼に焼入れ、焼戻し処理が施されて製造されている。しかし、上記の鋼材は、引張強度が1300MPaを超えると水素脆化の危険性、特に、使用中に環境から侵入する水素に起因する遅れ破壊現象の危険性が高まることがよく知られている。そのため、例えば、建築向けの場合、引張強度が1150MPa級の鋼材が上限となっているのが現状である。
高強度鋼の耐遅れ破壊特性を向上させる従来の知見として、例えば、特許文献1に記載の発明では、旧オーステナイト粒を微細化させること、組織をベイナイト化させることが有効であると提案している。
旧オーステナイト粒の微細化技術に関する発明については、上記特許文献1に記載の発明以外にも、特許文献2〜4でも提案されているが、いずれの場合ともに耐遅れ破壊特性の大幅な改善には至っていないことは既に特許文献8で指摘されている。また、特許文献5〜7においては、旧オーステナイト粒を伸長化させて破断亀裂伝播方向に対し粒界間隔を狭めることで実質的に細粒化機構と同様の効果を発揮させ、耐遅れ破壊特性を改善する発明が提案されている。しかし、これらの発明では、引張強度1600MPa以上の高強度鋼までは言及されておらず、高強度鋼での耐遅れ破壊特性改善効果は未知のままである。
また、組織をベイナイト化させる方法は、耐遅れ破壊特性の改善効果は認められるものの、ベイナイト化処理に要する製造コストの上昇が課題である。
また、前述の特許文献8では、鋼中に水素をトラップさせる酸化物、炭化物、窒化物の単独あるいは複合析出物を分散分布させることにより、遅れ破壊が発現する臨界の水素量(限界拡散水素量)を増加させることにより耐遅れ破壊特性を向上させる発明が提案されている。
この発明に従えば、耐遅れ破壊特性を向上させる機構の一つに焼入れ・焼戻し処理で生成する炭化物を活用する技術思想が挙げられているといえるが、その効果を最大限に有効活用する成分設計および製造方法の限定方法については明確に限定されていなかった。
特公平03−243744号公報 特公昭61−064815号公報 特公昭64−004566号公報 特公平03−243745号公報 特開平09−078191号公報 特開平09−078192号公報 特開平09−078193号公報 特開2000−026934号公報
上記に記したこれまでの状況の示す通り、従来技術では遅れ破壊特性を抜本的に向上させた高強度鋼を製造することには限界があった。
そこで、本発明は、この問題を解決する成分、製造方法およびミクロ組織形態の必須条件およびそれを実現する製造プロセス条件を見出して、高強度化に伴い特に問題として現出する遅れ破壊に代表される水素脆化を有利に防止することのできる、引張強度が1600MPa以上の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品およびその製造方法を提供するものである。
上記課題に対し、鋼材の化学成分、製造方法、およびミクロ組織形態について鋭意検討して初めて本発明を成すに至った。
本発明の要旨とするところは下記のとおりである。
(1)質量%で、C:0.2〜0.6%、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.1〜2%、Mo:0.5〜10%、Al:0.005〜0.5%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、焼戻しマルテンサイト組織で構成され、かつ旧オーステナイト粒の長手方向長さと長手方向に垂直な長さとの比(以後、アスペクト比という。)が1.5以上であるミクロ組織を有し、限界拡散性水素が1.5ppm以上、引張強さが1600MPa以上であることを特徴とする、耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品。
(2)さらに、質量%で、V:0.05〜1%、Ti:0.01〜1%、Nb:0.01〜1%のいずれか1種、または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品。
(3)さらに、質量%で、Cr:0.1〜2%、Ni:0.05〜1%、Cu:0.05〜0.5%、B:0.0003〜0.01%のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品。
(4)請求項1ないし3のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼を、900〜1300℃で加熱し、780〜1000℃間で減面率10%以上の熱間加工を行なって仕上げた後、20秒以内に5℃/秒以上の冷却速度で冷却し、その後、550〜700℃で焼戻しを行なうことを特徴とする、耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品の製造方法。
(5)前記焼戻しに先立って、もしくは前記焼戻し後に、または前記焼戻しの前および後のいずれでも、室温〜700℃で仕上げ加工することを特徴とする、上記(4)に記載の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品の製造方法。
本発明は、上述した各種問題点を解決し、高強度鋼において遅れ破壊に代表される水素脆化を防止する熱間鍛造部品、およびその製造方法の提供が可能となる。
まず、本発明において、鋼材の化学成分を限定した理由について説明する。なお、%は、質量%を意味する。
Cは、鋼の強度を向上させる有効な成分として添加するが、0.2%未満では、焼入れ熱処理時に、十分な焼きが入らず強度が不足する。一方、0.6%を超える過剰の添加は、強度の過剰な上昇、割れ感受性の上昇等、基本材質特性の低下が発生する。したがって、C濃度の限定範囲を0.2〜0.6%とした。
Siは、脱酸元素として機能することに加えて、母材の強度確保に必要な成分であるが、0.05%未満では、殆ど強度向上に寄与せず、一方、0.5%を超えても効果は飽和する。したがって、Si濃度の限定範囲を0.05〜0.5%とした。
Mnは、母材の強度、靭性の確保のために、0.1%以上添加する必要があるが、2%を超える添加は、強度の過剰な上昇、ミクロ偏析増大化等の理由により耐水素脆化特性を損なう。したがって、Mn濃度の限定範囲を0.1〜2%とした。
Moは、炭化物を生成する合金元素である。本発明では、この炭化物の析出により、常温および高温強度を確保するのみならず、その析出物界面は水素のトラップサイトとして機能することが明らかとなった。0.5%未満では、水素トラップ機能を発揮できず、一方、10%超では、焼入れ性が上昇しすぎて、母材靭性を損なうことから、Mo濃度の限定範囲を0.5〜10%とした。ただし、確実に引張強さを確保するためには上記の範囲をさらに限定して1.5〜10%が望ましい。
Alは、強力な脱酸元素であるが、0.005%未満では、十分な脱酸効果は得られない。一方、0.5%を超えても効果は飽和する。したがって、Al濃度の限定範囲を0.005〜0.5%とした。
次に、上記の成分に加えて、本発明において選択的に添加する合金元素であるV、Ti、Nbの濃度範囲に係る規定理由について説明する。
Vは、単独であるいは他の炭化物、炭窒化物構成元素であるMoおよび、Ti、Nbと複合して、炭化物、炭窒化物を構成し、析出強化および水素トラップ能向上に寄与する合金元素である。V添加量が0.05%未満では炭窒化物の析出量が不十分で、上記効果が得られず、一方、1%超では、炭窒化物の析出量が過剰となり、靭性を損なう。以上から、V濃度の限定範囲を0.05〜1%とした。
Tiは、単独であるいはVやNbと複合して炭窒化物を構成する合金元素であり、析出強化に寄与するとともに、その析出物は水素トラップとして機能することにより、遅れ破壊等の耐水素脆化特性を向上させる。Ti濃度が0.01%未満では析出量が不十分であるために、析出強化および水素トラップとしての機能は不十分であり、1%以上を超えても効果は飽和する。したがって、Ti濃度の限定範囲を0.01〜1%とした。
Nbは、単独で、あるいはVやTiと複合して炭窒化物を構成する合金元素であり、析出強化に寄与するとともに、その析出物は水素トラップとして機能することにより、遅れ破壊等の耐水素脆化特性を向上させる。Nb濃度が0.01%未満では析出量が不十分であるために、析出強化および水素トラップとしての機能は不十分であり、1%を超える場合においても、溶体化温度が高くなり工業的に使用される加熱炉での溶体化は不十分で、粗大な炭窒化物が分散し、析出強化への寄与および水素トラップ能が不十分となる。以上から、Nb濃度の限定範囲を0.01〜1%とした。
次に、上記の成分に加えて、本発明において選択的に添加する合金元素であるCr、Ni、Cu、Bの濃度範囲に係る規定理由について説明する。
Crは、焼入れ性の向上および焼戻し処理時の軟化抵抗を増加させるために必要な元素であるが、0.1%未満ではその効果が充分に発揮できず、一方、2%を超えると靭性の低下、冷間加工性の劣化を招く。したがって、Cr濃度の限定範囲を0.1〜2%とした。
Niは、高強度化に伴って劣化する延性を向上させるとともに、熱処理時の焼入れ性を向上させて引張強さを向上させるために添加する。Ni濃度が0.05%未満ではその効果が少なく、1%を超えても濃度に見合う効果を発揮できないため、0.05〜1%に限定した。
Cuは、焼戻し軟化抵抗を高めるために有効な元素であるが、0.05%未満ではその効果を発揮することができず、0.5%を超えると熱間加工性が低下するため、0.05〜0.5%に限定した。
Bは、粒界破壊を抑制し、耐遅れ破壊特性を向上させる効果がある。さらに、Bは、旧オーステナイト粒界に偏析して、焼入れ性を著しく向上させるが、0.0003%未満ではその効果を発揮することができず、0.01%を超えても効果が飽和するため、0.0003〜0.01%にBの濃度範囲を限定した。
次に、本発明においては、適切な熱処理条件での熱間加工を行ない、その後、適切な焼戻しおよび仕上げ加工を施すことにより耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品の製造が可能であることを見出した。
まず、900〜1300℃で加熱するのは、素材を熱間加工温度に加熱すると同時に、素材の合金元素を一旦充分に溶体化させるのに必要な温度を確保するためである。900℃未満では後続の熱間加工で加工に必要な温度を確保することが難しいのみならず、合金元素の溶体化が不十分である。一方、1300℃を超えて加熱を行なう場合は、熱間加工に必要な素材温度を確保できるが、経済的に非効率であることから、上限を1300℃に設定した。
熱間加工温度を780〜1000℃間の範囲に限定したのは、熱間加工により伸長化させたオーステナイト組織を再結晶させないまま保持させるためである。1000℃を超えた温度での熱間加工では、加工直後に直ちに再結晶が起こり伸長オーステナイト組織は消失する。一方、780℃を下回る温度では一部にフェライト変態が発生し、熱間加工を施すと加工歪が蓄積し、耐遅れ破壊特性が低下する。
なお、780〜1000℃間の減面率を10%以上としたのは、減面率が10%未満では加工量が不十分で表層部の伸長オーステナイト組織を得るには不十分なためである。上記の範囲のなかでも、望ましくは減面率15%以上に限定させる。なぜならば、加工量の増加に伴って引張強さが上昇することから、引張強さ確保のための合金元素を減らすことにより、コストを抑えることができるためである。
熱間加工を仕上げた後、20秒以内に5℃/秒以上の冷却速度で冷却するのは、オーステナイト組織を再結晶させないまま保持させるためである。冷却開始まで20秒を超える場合、および5℃/秒未満の冷却速度の場合はいずれも、再結晶が起こり伸長オーステナイト組織は消失するため、耐遅れ破壊特性の向上に寄与しない。
冷却後、550〜700℃で焼戻しを行なうのは、合金炭化物の焼戻し二次析出で強度および耐遅れ破壊特性を向上させるためである。最適な焼戻し温度範囲を550〜700℃に限定したが、この理由は、550℃未満では焼戻し二次析出が不十分であり、700℃を超える場合は過時効となり、二次析出した合金炭化物が安定化、粗大化して、強度向上への寄与、耐遅れ破壊特性向上への寄与が薄れるためである。
仕上げ加工が必要な場合は、割れの防止、変形抵抗低減の観点から、加熱して加工することが望ましいが、焼戻しで二次析出する合金炭化物が過時効となることを防止するために加工温度の上限を700℃とした。700℃を超える仕上げ加工では、合金炭化物の過時効に起因する強度低下、耐遅れ破壊特性低下が生じ、本発明の目的とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度部品を製造することができない。
以下、実施例により本発明の効果をさらに具体的に説明する。熱間鍛造部品の代表として高強度ボルトの製造における実施例を示す。なお、ボルトの製造において、請求項に示す仕上げ加工に相当するのはヘッダー加工およびねじ転造工程である。
表1に示す化学組成を有する丸棒素材を加熱後、所定の温度で12mmφの棒鋼に熱間加工し、熱間加工後に加速冷却を施した。その後、表に示す条件で焼戻し、ヘッダー加工、ねじ転造を行ない、ボルトの引張特性、耐遅れ破壊特性を確認した。
なお、引張強度等の引張特性については引張試験の結果から得られたものであり、限界拡散性水素量(鉄と鋼、Vol.83(1997)、p454参照。)等の遅れ破壊特性は、電解水素チャージ法により鋼材中に強制的に水素を導入させた状態で、引張強度の0.9倍の一定荷重で引張応力を付与した試験(以下、定荷重試験と表記)において破断しない限界の水素濃度を分析、測定することにより求めた。
ここで、電解水素チャージ法とは、鋼材をチオシアン酸アンモニウム水溶液中に浸漬した状態で鋼材表面にアノード電位を発生させて水素を鋼材中に取り込む方法である。この方法において、チオシアン酸アンモニウム水溶液濃度、チャージ時間、電流値等の設定条件を種々調整することにより、鋼中の水素量を調整することが可能である。
定荷重試験においては、試験中の鋼材表面からの水素の逃散を回避するために、予めボルト表面にCdめっきを施した。本試験において、定荷重負荷状態で約100hr破断ないまま保持したボルトについては「破断なし」と判定した。
定荷重試験で破断したボルト、および破断しなかったボルトはいずれも、試験後直ちに回収し、めっき落としした後にガスクロマトグラフ装置にて昇温分析により放出水素量を測定した。なお、本発明では、昇温速度100℃/hrで測定を行った。
遅れ破壊現象に影響を及ぼす拡散性水素とは比較的に結合力が弱い水素トラップサイトにトラップされる水素であり、昇温分析において経時的に放出量が減衰するピークを有する。本発明では400℃までに検出される水素放出ピークがその対象となり、昇温分析によって400℃までに検出される放出水素量の累積値を拡散性水素量と定めた。
以上の手順で測定を実施し、試験に供したボルトの破断時間と拡散性水素量を整理して、定荷重試験で破断しなかった鋼材の中で、拡散性水素量の最大値を限界拡散性水素量と定義し、この値が高ければ耐遅れ破壊特性が優れていると評価した。
また、旧オーステナイト粒の分布についてはミクロ組織観察により確認し、旧オーステナイト粒のアスペクト比を求めた。
Figure 0004411253
Figure 0004411253
表2に示すように発明例はいずれも1600MPa以上の高い引張強度を有し、かつ限界拡散性水素量はいずれも1.5ppm以上あり、優れた耐遅れ破壊特性を有していると判定される。
これに対し、表中に示す比較例を説明する。比較例22は、Moが本発明の限定範囲よりも下回るため、強度が不足する。比較例23、24は、焼戻し前の溶体化処理時に熱間加工を施さなかったため、アスペクト比が1.5未満であるとともに、限界拡散性水素は低位となり、耐遅れ破壊特性が不十分となる。比較例25、26、27、28、30は、加工仕上げ温度が本発明の範囲から外れているため、さらに、比較例29は、加工仕上げ温度が本発明の限定範囲から外れていることに加えて、加工後仕上げまでの時間が本発明の限定範囲から外れているため、アスペクト比が1.5未満であるとともに、限界拡散性水素は低位となり、耐遅れ破壊特性が不十分となる。比較例29、31は、加工後仕上げまでの時間が本発明の限定範囲から外れているため、アスペクト比が1.5未満であるとともに、限界拡散性水素は低位となり、耐遅れ破壊特性が不十分となる。比較例32は、冷却速度が本発明の限定範囲から外れているため、アスペクト比が1.5未満であるとともに、限界拡散性水素は低位となり、耐遅れ破壊特性が不十分となる。比較例33、34は、焼戻し温度が本発明の限定範囲から外れているため、強度不足あるいは耐遅れ破壊特性が不十分となる。
なお、ボルトの製造において、ヘッダー加工およびねじ転造等の仕上げ加工が必須の工程であるため、実施例には請求項4に記載の本発明に相当する製造方法、すなわち仕上げ加工を実施しない製造方法については記載していないが、仕上げ加工を施さない熱間鍛造部品において、請求項4に記載の本発明に関するの製造方法を適用することにより、請求項5に記載の本発明、すなわち、仕上げ加工を行なう場合と同等の機械特性を有することは自明である。
以上の実施例からも明らかなごとく、引張強度が1600MPa以上の高強度部材の耐遅れ破壊特性に代表される耐水素脆化特性を大幅に向上させることが可能となった。高強度ボルトをはじめ熱間鍛造部品として、自動車、機械、土木建築分野に使用する部材への適用が可能であり、部材軽量化、高効率化、安全性向上等、産業上の効果は極めて顕著である。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C :0.2〜0.6%、
    Si:0.05〜0.5%、
    Mn:0.1〜2%、
    Mo:0.5〜10%、
    Al:0.005〜0.5%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、焼戻しマルテンサイト組織で構成され、かつ旧オーステナイト粒の長手方向長さと長手方向に垂直な長さとの比(以後、アスペクト比という。)が1.5以上であるミクロ組織を有し、限界拡散性水素が1.5ppm以上、引張強さが1600MPa以上であることを特徴とする、耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品。
  2. さらに、質量%で、
    V :0.05〜1%、
    Ti:0.01〜1%、
    Nb:0.01〜1%
    のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品。
  3. さらに、質量%で、
    Cr:0.1〜2%、
    Ni:0.05〜1%、
    Cu:0.05〜0.5%、
    B :0.0003〜0.01%
    のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼を、900〜1300℃で加熱し、780〜1000℃間で減面率10%以上の熱間加工を行なって仕上げた後、20秒以内に5℃/秒以上の冷却速度で冷却し、その後、550〜700℃で焼戻しを行なうことを特徴とする、耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品の製造方法。
  5. 前記焼戻しに先立って、もしくは前記焼戻し後に、または前記焼戻しの前および後のいずれでも、室温〜700℃で仕上げ加工することを特徴とする、請求項4に記載の耐遅れ破壊特性に優れた熱間鍛造部品の製造方法。
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